JP3360920B2 - ポリウレタン樹脂、その製造方法およびそれを用いたラミネート用印刷インキ組成物 - Google Patents

ポリウレタン樹脂、その製造方法およびそれを用いたラミネート用印刷インキ組成物

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JP3360920B2 JP05393594A JP5393594A JP3360920B2 JP 3360920 B2 JP3360920 B2 JP 3360920B2 JP 05393594 A JP05393594 A JP 05393594A JP 5393594 A JP5393594 A JP 5393594A JP 3360920 B2 JP3360920 B2 JP 3360920B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリウレタン樹脂、そ
の製造方法およびそれを用いたラミネート用印刷インキ
組成物に関する。さらに詳しくは、ラミネート用印刷イ
ンキ組成物などのバインダー樹脂として使用するばあい
に、接着性、ボイル適性、レトルト適性と、耐ブロッキ
ング性とを同時に有する印刷物を与えるポリウレタン樹
脂、その製造方法およびそれを用いたラミネート用印刷
インキ組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年包装基材の多様化に伴い、装飾ある
いは表面保護のために用いられる印刷インキやコーティ
ング剤は、高度な性能が要求されるようになってきてい
る。
【0003】たとえば、プラスチックフィルム用印刷イ
ンキにおいては、従来にもまして、優れた印刷適性、広
範な種類のフィルムに対する接着性、耐ブロッキング
性、および光沢などを備えていることが必要である。
【0004】さらに食品包装容器の分野では、インキが
内容物と直接触れることがないために衛生的であり、ま
た高級な印刷物としての印象を与えるという点から、ラ
ミネート加工された包装容器が使用されている。
【0005】ここでラミネート加工としては、一般に次
にあげる2つの方法がある。すなわち、各種プラスチッ
クフィルムを印刷基材としてインキを印刷し、アンカー
コート剤を介して溶融ポリオレフィンなどを積層する押
出しラミネート加工法、および該印刷面に接着剤を介し
てプラスチックフィルムを積層するドライラミネート加
工法である。
【0006】したがって、ラミネート加工される印刷物
で使用されるインキは、印刷基材に良好に接着すること
はもとより、積層されるフィルムとの接着性(ラミネー
ト強度)にも優れていなければならない。
【0007】さらに、内容物の調理や殺菌処理を目的と
して、ラミネート加工された包装容器ごと熱水中に浸漬
するボイル、レトルト処理が施される場合には、処理中
にラミネート浮きの生じない、ボイル・レトルト適性が
必要となる。
【0008】以上のインキ性能のほとんどが、主にバイ
ンダー樹脂の性能に依存することから、それぞれ要求さ
れる性能に応じて、種々のバインダー樹脂が使用されて
いる。
【0009】一般に、ラミネート用インキのバインダー
樹脂としては、良好な接着性、ラミネート強度、耐ブロ
ッキング性をうるために、分子内のウレタン結合濃度を
できるだけ高くしたポリウレタン樹脂が使用されている
が、ウレタン結合濃度が高くなると、インキのボイル・
レトルト適性が不良となるという問題がある。
【0010】そこでボイル・レトルト適性の不良をカバ
ーするために、硬化剤としてポリイソシアネート化合物
を配合せしめた二液反応型印刷インキが使用されている
が、二液反応型印刷インキは印刷直前に硬化剤を配合し
なければならないため、取扱いが不便で、ポットライフ
(可使時間)が短かく、印刷後の残肉インキの安定性が
悪いこと、硬化剤が高価であり、包装容器のコストが高
くなるなど種々の問題を有していた。
【0011】さらに、一液系のインキで優れたボイル・
レトルト適性がえられる方法として、特開平6−330
08号公報では、ジオール成分として、分子量が500
未満の主に脂肪族低分子ジオールと、分子量が3500
〜15000の高分子ポリエステルジオールを併用し、
さらにアミン価を規定したポリウレタン樹脂の使用を提
案している。
【0012】また、本出願人は、ポリウレタン樹脂の合
成成分として、分子量が3000〜10000の高分子
ジオールと、分子量が200未満の脂肪族低分子ジオー
ルを併用し、さらに分子内のウレタン結合濃度を低く規
定することにより、良好な耐ブロッキング性、接着性、
ラミネート強度を有するインキのバインダー樹脂を特願
平5−306774号で提案している。
【0013】これらのバインダー樹脂を使用すれば、一
液系で充分なボイル・レトルト適性を有するラミネート
用インキをうることができるが、分子量が200を超え
る脂肪族低分子ジオールを使用すると、充分な耐ブロッ
キング性がえられず、また、ポリウレタン樹脂のウレタ
ン結合濃度が低くなると顔料分散性が低下し、低分散性
顔料を分散するためには不向きとなるという問題があ
る。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記課題を
解決するためになされたものであって、第一の目的は、
ラミネート用印刷インキ組成物のバインダー樹脂などと
して有用なポリウレタン樹脂を提供することであり、ま
た、第二の目的は、ポリウレタン樹脂の製造方法を提供
することであり、さらに第三の目的は、そのポリウレタ
ン樹脂を用いたラミネート用印刷インキ組成物を提供す
ることである。
【0015】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、分
子量3000〜10000の高分子ジオール化合物、お
よび下記一般式(1)で表される芳香族低分子ジオール
化合物、有機ジイソシアネート化合物、鎖伸長剤および
必要に応じて反応停止剤を下記(a)、(b)の条件で
反応させてえられるポリウレタン樹脂に関する。
【0016】
【化2】
【0017】ここで、R1 およびR2 はそれぞれ独立
に、炭素原子数2または3のアルキレン基、XおよびY
はそれぞれ独立に、O、−O−CO−または−CO−O
−を表す。
【0018】(a)前記高分子ジオール化合物および一
般式(1)で表される芳香族ジオール化合物の全体の平
均分子量が1500〜2700の範囲にある。
【0019】(b)前記高分子ジオール化合物に対す
る、前記有機ジイソシアネート化合物のイソシアネート
インデックス(I.I.)が、>2.0である。
【0020】さらに本発明は、前記分子量3000〜1
0000の高分子ジオール化合物および前記一般式
(1)で表される芳香族低分子ジオールを、両ジオール
化合物の全体の平均分子量が1500〜2700となる
量で使用し、前記高分子ジオール化合物に対するI.
I.が、>2.0となる量で有機ジイソシアネート化合
物と反応させて、末端に遊離のイソシアネート基を有す
る遊離のウレタンプレポリマーを合成した後、鎖伸長剤
および必要に応じて反応停止剤を反応させることを特徴
とするポリウレタン樹脂の製造方法に関する。
【0021】さらに本発明は、前記ポリウレタン樹脂、
着色剤、および有機溶剤を必須成分として含有すること
を特徴とするラミネート用印刷インキ組成物に関する。
【0022】なお、前記イソシアネートインデックス
(I.I.)とは、水酸基に対するイソシアネート基の
当量比を表す。
【0023】
【作用および実施例】本発明のポリウレタン樹脂は、分
子量3000〜10000の高分子ジオール化合物と芳
香族環を有する低分子ジオール化合物とを特定の比率で
併用することにより、分子内にウレタン結合の粗な部位
(ソフトセグメント)と密な部位(ハードセグメント)
を局在化させたものである。また、本発明のポリウレタ
ン樹脂の製造方法にしたがえば、この局在化の度合いを
制御できる。
【0024】本発明のポリウレタン樹脂は、剛直な芳香
族環を有するウレタン結合が密な部位が、皮膜の硬度を
必要とする耐ブロッキング性などに有効に作用し、一
方、接着面にかかる応力を緩和するウレタン結合の粗な
部位が、接着性、ラミネート強度に有効に作用し、これ
らの性能を同時に満足することができるものである。
【0025】さらに、芳香族低分子ジオール化合物は、
低分子脂肪族ジオール成分などと比較して疎水性が高い
ことから、ポリウレタン樹脂の顔料分散性を向上させる
ために、顔料分散能力を有するウレタン結合濃度を高く
しても、充分なボイル・レトルト適性を有する。
【0026】したがって、本発明のポリウレタン樹脂を
バインダーとすることにより、良好な顔料分散性、プラ
スチックフィルムに対する接着性、耐ブロッキング性を
有し、一液系で高いラミネート強度、ボイル・レトルト
適性を有するラミネート加工物を与えるラミネート用印
刷インキをうることができる。
【0027】以下、本発明のポリウレタン樹脂、その製
造方法およびそれを用いたラミネート用印刷インキ組成
物について説明する。
【0028】まず、本発明のポリウレタン樹脂は、分子
量3000〜10000の高分子ジオール化合物、およ
び芳香族低分子ジオール化合物を、有機ジイソシアネー
ト化合物と反応させてウレタンプレポリマーを合成し、
さらに、鎖伸長剤および必要に応じて反応停止剤と反応
させてえられるポリウレタン樹脂である。
【0029】まず、高分子ジオール化合物と低分子ジオ
ール化合物について説明する。
【0030】本発明に係る高分子ジオール化合物として
は、ポリウレタン樹脂合成に一般に用いられるポリエー
テルジオール類、ポリエステルジオール類、ポリカーボ
ネートジオール類、ポリエーテルカーボネートジオール
類、ポリブタジエンジオール類、およびポリカプロラク
トンジオール類の1種または2種以上を使用することが
できる。
【0031】まず、ポリエステルジオール類としては、
アジピン酸、無水フタル酸、イソフタル酸、マレイン
酸、フマル酸、コハク酸などの二塩基酸と、エチレング
リコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、1,4−ブタンジオール、3−メチル−1,5−ペ
ンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘ
キサンジオールなどのグリコール類との縮合反応によっ
てえられるポリエステルジオールなどをあげることがで
きる。
【0032】さらに、ポリカーボネートジオール類とし
ては、通常使用される1,6−ヘキサンジオールを基本
骨格として有するものの他に、既知の方法で製造される
ポリカーボネートジオールが使用できる。たとえば、ア
ルキレンカーボネート、ジアリールカーボネート、ジア
ルキレンカーボネートなどのカーボネート成分あるいは
ホスゲンと、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタ
ンジオール、1,6−ヘキサンジオールなどの直鎖状、
あるいは、1,2−プロパンジオール、1,3−ブタン
ジオール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,
5−ペンタンジオールなどの分岐状のグリコール成分か
らなるポリカーボネートジオールがあげられる。
【0033】なお、ポリエーテルジオール類は、従来ボ
イル・レトルト適性を必要とする用途では全く使用でき
なかったが、本発明ではポリエチレングリコール、ポリ
プロピレングリコール、ポリオキシテトラメチレングリ
コールなどのポリオキシアルキレングリコール類、ビス
フェノールAのアルキレンオキサイド付加物類などを単
独で使用してもボイル適性がえられ、また前記の他の高
分子ジオールを適量併用することにより、レトルト適性
を付与することができる。
【0034】これら高分子ジオール化合物の分子量(数
平均分子量、以下同様)は、3000〜10000であ
り、好ましくは4000〜8000、特に好ましくは5
500〜7000である。ここで、高分子ジオール化合
物の分子量が前記範囲未満であれば、えられる印刷イン
キの接着性、ボイル・レトルト適性などが劣り、一方分
子量が前記範囲を超えると、耐ブロッキング性に劣るも
のとなる。
【0035】一方、本発明で使用する芳香族低分子ジオ
ール化合物としては、以下の一般式(1)で表される分
子量200〜280程度の芳香族ジオール化合物が使用
できる。
【0036】
【化3】
【0037】ここで、R1 およびR2 はそれぞれ独立
に、炭素原子数2または3のアルキレン基、XおよびY
はそれぞれ独立に、O、−O−CO−または−CO−O
−を表す。
【0038】上記芳香族低分子ジオール化合物は、通
常、テレフタル酸、ハイドロキノン、p−オキシ安息香
酸をもとにして、以下の成分を反応させてうることがで
きる。
【0039】テレフタル酸系:エチレングリコール、
1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール
の1種または2種とのジエステル化合物があげられる。
具体例としては、ビス(2−ヒドロキシエチル)テレフ
タレート、ビス(3−ヒドロキシプロピル)テレフタレ
ートなどがあげられる。
【0040】ハイドロキノン系:エチレンオキサイドお
よび/またはプロピレンオキサイドの付加反応によるジ
エーテル化合物、クロルエタノール、クロルプロパノー
ルなどとの脱ハロゲン化水素反応によるジエーテル化合
物、ハイドロアクリル酸などの炭素原子数が2または3
のオキシカルボン酸とのジエステル化合物、あるいは前
記成分(エーテル化剤およびオキシカルボン酸)とのエ
ステルエーテル化合物などがあげられる。具体例として
は、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼ
ン、1,4−ビス(3−ヒドロキシプロポキシ)ベンゼ
ン、1,4−ビス(2−ヒドロキシプロポキシ)ベンゼ
ン、{4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル}−3
−ヒドロキシプロピオネート、{4−(3−ヒドロキシ
プロポキシ)フェニル}−4−ヒドロキシブタノエート
などがあげられる。
【0041】p−オキシ安息香酸系:p−オキシ安息香
酸のカルボキシル基をエチレングリコール、1,2−プ
ロパンジオール、1,3−プロパンジオールの1種でエ
ステル化し、さらにp−オキシ安息香酸の水酸基を、ハ
イドロキノン系と同じ反応成分の化合物でエーテル化ま
たはエステル化した化合物があげられる。具体例として
は、4−(2−ヒドロキシエトキシ)−1−(2−ヒド
ロキシエチル)ベンゾエート、4−(3−ヒドロキシプ
ロポキシ)−1−(3−ヒドロキシプロピル)ベンゾエ
ートなどがあげられる。
【0042】なお、これらの芳香族低分子ジオール化合
物は、いずれも官能基がベンゼン環のパラ位に結合した
ものであり、官能基がオルトまたはメタ位に結合したも
のは、耐ブロッキング性が低下して好ましくない。
【0043】また、ヒドロキシアルキル基が直接ベンゼ
ン環と結合したものは、溶解性が低くなり、インキのバ
インダー樹脂などに使用された際に、印刷適性などが低
下して好ましくない。
【0044】さらに、前記一般式(1)のR1 およびR
2 の炭素原子数が3を超えると本発明の目的とする効果
がえられなくなる。
【0045】次に、有機ジイソシアネート化合物につい
て説明する。
【0046】本発明にかかる有機ジイソシアネート化合
物としては、1,5−ナフタレンジイソシアネート、
4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレン
ジイソシアネートなどの芳香族ジイソシアネート類、ヘ
キサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチ
ルヘキサメチレンジイソシアネートなどの脂肪族ジイソ
シアネート類、シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネ
ート、イソホロンジイソシアネート、1,3−ビス(イ
ソシアネートメチル)シクロヘキサンなどの脂環族ジイ
ソシアネート類、キシリレンジイソシアネート、α,
α,α´,α´−テトラメチルキシリレンジイソシアネ
ートなどの芳香脂肪族ジイソシアネート類の1種または
2種以上を用いることができる。
【0047】次に、鎖伸長剤について説明する。
【0048】本発明にかかるポリウレタン樹脂の鎖伸長
剤としては、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、
ヘキサメチレンジアミンなどの脂肪族ジアミン類、イソ
ホロンジアミン、4,4´−ジシクロヘキシルメタンジ
アミンなどの脂環式ジアミン類、トルイレンジアミンな
どの芳香族ジアミン類、キシレンジアミンなどの芳香脂
肪族ジアミン類、N−(2−ヒドロキシエチル)エチレ
ンジアミン、N−(2−ヒドロキシエチル)プロピレン
ジアミン、N,N´−ジ(2−ヒドロキシエチル)エチ
レンジアミンなどの水酸基を有するジアミン類、ヒドラ
ジンなどを用いることができる。
【0049】さらに、ポリウレタン樹脂がゲル化しない
範囲で、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミ
ンなどのポリアミン類を併用することができる。
【0050】また、本願発明のポリウレタン樹脂には、
必要に応じて反応停止剤を使用することができ、n−プ
ロピルアミン、n−ブチルアミンなどのモノアルキルア
ミン類、ジ−n−ブチルアミンなどのジアルキルアミン
類、モノエタノールアミン、ジエタノールアミンなどの
アルカノールアミン類、エタノールなどのモノアルコー
ル類などを使用することができる。
【0051】次に、本発明におけるポリウレタン樹脂の
製造法について説明する。
【0052】まず、本発明のポリウレタン樹脂を製造す
る際の、各々の材料の使用比率は以下の通りである。
【0053】分子量3000〜10000の高分子ジオ
ール化合物と芳香族低分子ジオール化合物との併用比率
は、両ジオール化合物の全体の平均分子量を1500〜
2700、好ましくは1700〜2400とする範囲で
ある。ここで、該平均分子量とは、高分子ジオール化合
物の分子量とモル分率との積および芳香族低分子ジオー
ル化合物の分子量とモル分率との積を足したものであ
る。
【0054】この両ジオール化合物の平均分子量が前記
範囲未満であると、えられる印刷インキのボイル適性、
レトルト適性などが劣り、一方平均分子量が前記範囲を
超えると、耐ブロッキング性などが劣り好ましくない。
【0055】また、ジオール化合物と有機ジイソシアネ
ート化合物の使用比率は、高分子ジオール化合物に対し
て、2.0<I.I.、両ジオール化合物の全体に対し
て、1.3≦I.I.≦2.0とする範囲である。高分
子ジオール化合物に対する有機ジイソシアネート化合物
のI.I.が前記範囲より小さいと、耐ブロッキング性
などが劣り好ましくない。また、両ジオール化合物の全
体に対する有機ジイソシアネート化合物のI.I.が前
記範囲より大きいと、ボイル適性、レトルト適性などが
劣り、一方前記範囲より小さいと、耐ブロッキング性な
どが劣り好ましくない。
【0056】次に、本発明のポリウレタン樹脂を製造す
る際の、各々の材料を反応させる順序については、つぎ
のいずれの方法も利用できる。
【0057】1.分子量3000〜10000の高分子
ジオール化合物と芳香族低分子ジオール化合物を混合し
た後、有機ジイソシアネート化合物を反応させ、両末端
にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを合
成し、鎖伸長剤、必要に応じて反応停止剤を反応させる
方法(以下、第1合成法と称する)。
【0058】2.分子量3000〜10000の高分子
ジオール化合物と全有機ジイソシアネート化合物を混合
し、反応させた後、この系に芳香族低分子ジオール化合
物を加え、残存有機ジイソシアネート化合物と反応させ
て両末端に遊離のイソシアネート基を有するウレタンプ
レポリマーを合成し、次いで、鎖伸長剤、必要に応じて
反応停止剤を反応させる方法(以下、第2合成法と称す
る)。 3.分子量3000〜10000の高分子ジオール化合
物と有機ジイソシアネート化合物をI.I.が、1.3
≦I.I.≦2.0となる量で反応させた後、さらにこ
の系に芳香族低分子ジオール化合物と有機ジイソシアネ
ート化合物をI.I.が、1.3≦I.I.≦2.0と
なる量で添加して反応させ、両末端に遊離のイソシアネ
ート基を有するウレタンプレポリマーを合成し、次い
で、鎖伸長剤、必要に応じて反応停止剤を反応させる方
法(以下、第3合成法と称する)。
【0059】4.分子量3000〜10000の高分子
ジオール化合物と有機ジイソシアネート化合物、芳香族
低分子ジオール化合物と有機ジイソシアネート化合物
を、それぞれI.I.が、1.3≦I.I.≦2.0と
なる量で反応させて別々に両末端に遊離のイソシアネー
ト基を有するウレタンプレポリマーを合成した後、両ウ
レタンプレポリマーを混合し、鎖伸長剤、必要に応じて
反応停止剤を反応させる方法(以下、第4合成法と称す
る)。
【0060】前記第3、4合成法において、1.3≦
I.I.≦2.0と限定する理由は、I.I.が前記の
範囲より小さくなると、耐ブロッキング性が低下し、一
方前記範囲より大きくなると均一な構造を有するウレタ
ンプレポリマーの合成が困難になるからである。
【0061】前記第1〜4合成法の反応条件について述
べると、まずプレポリマーの合成については、必要に応
じて有機溶剤および触媒の存在下で、ジオール化合物と
有機ジイソシアネート化合物を60〜130℃の温度範
囲でジオール化合物の水酸基が消失するまで反応させ
る。次いで、鎖伸長については、有機溶剤および必要に
応じて触媒の存在下で、ウレタンプレポリマーに鎖伸長
剤および必要に応じて反応停止剤を30〜140℃の温
度範囲で残存イソシアネート基が消失するまで反応させ
る。
【0062】なお、ポリウレタン樹脂の製造で使用でき
る触媒としては、オクチル酸第一錫、ジブチル錫アセテ
ート、テトラブトキシチタネートなど各種公知の触媒を
あげることができる。
【0063】また、これらポリウレタン樹脂の製造の際
に使用される有機溶剤としては、通常印刷インキ溶剤と
してよく知られているベンゼン、トルエン、キシレンな
どの芳香族系溶剤、メタノール、エタノール、イソプロ
パノール、n−ブタノールなどのアルコール系溶剤、ア
セトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン
などのケトン系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸プ
ロピルなどのエステル系溶剤、テトラヒドロフランなど
のエーテル類、エチレングリコールモノメチルエーテ
ル、エチレングリコールモノエチルエーテルなどの多価
アルコール誘導体などがあげられ、これらを単独または
混合して使用できる。
【0064】なお、分子内でウレタン結合の密な部位と
疎な部位をより局在化させて、大きな効果をうることが
できる点から、第2、第3および第4合成法が好まし
い。その中でも、第2、第3合成法は、合成が簡便であ
る点で有利であり、一方、第4合成法は、合成されるポ
リウレタン樹脂分子内のウレタン結合の密な部位と疎な
部位の局在化の度合いが、簡単に制御できるという点で
有利である。
【0065】以上のごとくしてえられるポリウレタン樹
脂の分子量(数平均分子量、以下同様)は、10000
〜100000が好ましい。ポリウレタン樹脂の分子量
が10000未満の場合には、ラミネート用印刷インキ
の乾燥性、耐ブロッキング性が低下し、ポリウレタン樹
脂の数平均分子量が100000を超える場合はラミネ
ート用印刷インキの粘度が高くなり、印刷適性が低下す
る。
【0066】次に、本発明のポリウレタン樹脂をバイン
ダーとするラミネート用印刷インキ組成物について説明
する。
【0067】本発明のラミネート用印刷インキ組成物
は、本発明のポリウレタン樹脂、着色剤および有機溶剤
を必須成分として含有する有機溶剤型ラミネート用印刷
インキ組成物である。
【0068】ここで着色剤としては、一般に印刷インキ
や塗料などで使用される、無機顔料、有機顔料および体
質顔料が使用できる。また有機溶剤としては、前記芳香
族炭化水素系溶剤、アルコール系溶剤、ケトン系溶剤、
エステル系溶剤および多価アルコール誘導体などが使用
できる。
【0069】さらに必要に応じて、本発明のポリウレタ
ン樹脂以外のバインダー樹脂として、塩素化ポリオレフ
ィン、セルロース系樹脂、アクリル系樹脂、ポリ塩化ビ
ニル、塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマー、ロジン系樹
脂、ケトン系樹脂などを併用することができ、また、顔
料分散剤、ワックス、その他の添加剤を適宜配合するこ
ともできる。
【0070】本発明のラミネート用印刷インキ組成物に
おいては、本発明のポリウレタン樹脂をインキ全量に対
して5〜25重量%の範囲で使用するのが好ましく、ま
た、着色剤は通常インキ全量に対して1〜50重量%の
範囲で使用される。
【0071】これらのインキ材料を使用してインキを製
造するには、まず着色剤、ポリウレタン樹脂、および必
要に応じて顔料分散剤などを通常のインキ製造装置(た
とえば、ボールミル、アトライター、サンドミルなど)
を用いて攪拌・混練した後、所定の材料を添加混合して
製造することができる。
【0072】以上の方法によってえられるラミネート用
印刷インキは、一液タイプで各種プラスチックフィルム
もしくはシートに適用可能で、良好な顔料分散性、耐ブ
ロッキング性、接着性およびボイル・レトルト適性を有
する印刷インキである。
【0073】以下、実施例をあげて本発明をより具体的
に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるもの
ではない。なお、特にことわりのない限り、「部」およ
び「%」は、「重量部」および「重量%」を表す。
【0074】実施例1〜11および比較例1〜11 表1、表2の各材料の配合にしたがって、攪拌機、温度
計、ジムロート、窒素ガス導入管を付した四つ口フラス
コに、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、全ジ
オール化合物を仕込み、窒素ガスを導入しながら100
℃で10時間反応させた。冷却後、トルエンおよびメチ
ルエチルケトン(MEK)を加え均一に溶解し、イソプ
ロピルアルコール(IPA)、イソホロンジアミン(I
PD)を加え20分間反応させ、さらにn−ブチルアミ
ン(n−BA)を加えて反応を停止し、実施例1〜11
および比較例1〜11のポリウレタン樹脂の30%溶液
をえた。
【0075】実施例12 攪拌機、温度計、ジムロート、窒素ガス導入管を付した
四つ口フラスコに、イソホロンジイソシアネート42.
8部および高分子ジオール化合物Bの200部を仕込
み、窒素ガスを導入しながら100℃で10時間反応さ
せ、ウレタンプレポリマーをえた後、さらに芳香族低分
子ジオール化合物Fの14.5部を加え、窒素ガスを導
入しながら100℃で10時間反応させた。冷却後、ト
ルエン210部、メチルエチルケトン210部を加え均
一に溶解し、イソプロピルアルコール210部、イソホ
ロンジアミン13.1部を加え20分間反応させ、さら
にn−ブチルアミン0.6部を加えて反応を停止し、実
施例12のポリウレタン樹脂の30%溶液をえた。
【0076】実施例13 攪拌機、温度計、ジムロート、窒素ガス導入管を付した
四つ口フラスコに、イソホロンジイソシアネート13.
3部(ポリブチレンアジペートジオールに対するI.
I.=1.8)および高分子ジオール化合物Bの200
部を仕込み、窒素ガスを導入しながら100℃で10時
間反応させ、さらにイソホロンジイソシアネート29.
5部(化合物Fに対するI.I.=1.8)および芳香
族低分子ジオール化合物Fの14.5部を加え、窒素ガ
スを導入しながら100℃で10時間反応させ、ウレタ
ンプレポリマーをえた。冷却後、トルエン210部、メ
チルエチルケトン210部を加え均一に溶解し、イソプ
ロピルアルコール210部、イソホロンジアミン13.
1部を加え20分間反応させ、さらにn−ブチルアミン
0.6部を加えて反応を停止し、実施例13のポリウレ
タン樹脂の30%溶液をえた。
【0077】実施例14 攪拌機、温度計、ジムロート、窒素ガス導入管を付した
四つ口フラスコに、イソホロンジイソシアネート13.
3部(ポリブチレンアジペートジオールに対するI.
I.=1.8)および高分子ジオール化合物Bの200
部を仕込み、窒素ガスを導入しながら100℃で10時
間反応させ、ウレタンプレポリマーをえた。さらに別の
攪拌機、温度計、ジムロート、窒素ガス導入管を付した
四つ口フラスコに、イソホロンジイソシアネート29.
5部(化合物Fに対するI.I.=1.8)および芳香
族低分子ジオール化合物Fの14.5部、メチルエチル
ケトン100部を加え、窒素ガスを導入しながら79℃
で15時間反応させ、ウレタンプレポリマーをえた。冷
却後、上記反応物を混合し、トルエン210部、メチル
エチルケトン110部を加え均一に溶解し、イソプロピ
ルアルコール210部、イソホロンジアミン13.1部
を加え20分間反応させ、さらにn−ブチルアミン0.
6部を加えて反応を停止し、実施例14のポリウレタン
樹脂の30%溶液をえた。
【0078】なお、実施例1〜14および比較例1〜1
1で使用したジオール化合物A〜Qを表3に示す。
【0079】
【表1】
【0080】
【表2】
【0081】
【表3】
【0082】インキの調製 実施例1〜14、比較例1〜11でえたポリウレタン樹脂
溶液の各々について、ポリウレタン樹脂溶液30部、イ
ソプロピルアルコール25部、シアニンブルー顔料
(C.I.53:1)10部、酢酸エチル35部の混合
物をペイントコンディショナーで練肉し、藍色インキを
調製した。
【0083】えられた藍色インキを、グラビア校正機
((株)東谷製作所製、版深度32μm)を使用して、
二軸延伸ポリプロピレンフィルム(以下OPPという、
東洋紡績(株)製 P−2161、厚さ30μm)、ポ
リエチレンテレフタレートフィルム(以下PETとい
う、東洋紡績(株)製、E−5100、厚さ12μ
m)、ナイロンフィルム(以下NYという、東洋紡績
(株)製、N−1102、厚さ15μm)に印刷し、接
着性、耐ブロッキング性、再溶解性、ラミネート強度、
およびボイル適性、レトルト適性を評価し、その結果を
表4、表5に示した。なお、各評価方法はつぎのとおり
である。
【0084】1)耐ブロッキング性 OPPフィルム印刷物の印刷面と、OPPフィルムのコ
ロナ放電処理面とを重ね合わせ、3kg/cm2 の荷重
をかけて、温度40℃で1日放置した。その後、インキ
面とフィルム面をはがし、インキ皮膜のフィルム面への
移行を評価した。
【0085】A:抵抗なくはがれ、インキ皮膜の移行が
全くないもの。 B:抵抗はあるが、インキ皮膜の移行が全くないもの。 C:50%未満のインキ皮膜の移行が認められたもの。 D:50〜100%のインキ皮膜の移行が認められたも
の。
【0086】2)再溶解性 グラビア校正機で試験インキを10秒間運転後、運転を
止めてそのまま60秒間放置した。続いて、OPPフィ
ルムに印刷し、正常な印刷物になるまでのピッチ数から
インキの再溶解性を判定した。
【0087】A:5ピッチ以内で正常に戻る。 B:6〜20ピッチで正常に戻る。 C:21〜40ピッチで正常に戻る。 D:40ピッチでも正常に戻らない。
【0088】3)ボイル適性 試験インキをPET、NYフィルムに印刷した印刷物の
インキ面に、イソシアネート系のアンカーコート剤を塗
布した後、押出ラミネート機によって溶融ポリエチレン
を40μmの厚さに積層し、ラミネート加工物をえた。
【0089】このラミネート加工物を製袋し、内部に水
/油の混合物を入れて密封後、90℃の熱水中で30分
間加熱し、外観のラミ浮きの有無からボイル適性を判断
した。
【0090】A:全くラミ浮きのないもの。 B:ピンホール状にラミ浮きの認められるもの。 C:すじ状にデラミネーションが生じたもの。 D:全面でデラミネーションが生じたもの。
【0091】4)レトルト適性 試験インキをPET、NYフィルムに印刷した印刷物の
インキ面に、イソシアネート系接着剤(A−515/A
−50、武田薬品)を2.0g/m2 の塗布量で塗布し
た後、ドライラミネート機によって60μmの無延伸ポ
リプロピレンフィルムを積層し、ラミネート加工物をえ
た。
【0092】このラミネート加工物を製袋し、内部に水
/油の混合物を入れて密封後、120℃の加圧熱水中で
30分間加熱し、外観のラミ浮きの有無からレトルト適
性を判断した。
【0093】A:全くラミ浮きのないもの。 B:ピンホール状にラミ浮きの認められるもの。 C:すじ状にデラミネーションが生じたもの。 D:全面でデラミネーションが生じたもの。
【0094】
【表4】
【0095】
【表5】
【0096】
【発明の効果】以上、実施例と比較例をあげて具体的に
説明したように、本発明で特定したポリウレタン樹脂
は、分子内にウレタン結合の粗な部位と密な部位が局在
化した分子構造を有し、これをバインダーとしたインキ
は、一液系で各種プラスチックフィルムやシートに印刷
された時、相反する性能である耐ブロッキング性とボイ
ル適性、レトルト適性とを同時に満足することができ
る。
【0097】つぎに本発明の好ましい態様を示す。
【0098】(1)前記芳香族低分子ジオール化合物
が、一般式(2):
【0099】
【化4】
【0100】(式中、R1 およびR2 は前記と同じ)で
表わされる化合物である請求項1記載のポリウレタン樹
脂。
【0101】(2)前記芳香族低分子ジオール化合物
が、一般式(3):
【0102】
【化5】
【0103】(式中、R1 およびR2 は前記と同じ)で
表わされる化合物である請求項1記載のポリウレタン樹
脂。
【0104】(3)前記芳香族低分子ジオール化合物
が、一般式(4):
【0105】
【化6】
【0106】(式中、R1 およびR2 は前記と同じ)で
表わされる化合物である請求項1記載のポリウレタン樹
脂。
【0107】(4)前記芳香族低分子ジオール化合物
が、一般式(5):
【0108】
【化7】
【0109】(式中、R1 およびR2 は前記と同じ)で
表わされる化合物である請求項1記載のポリウレタン樹
脂。
【0110】(5)前記高分子ジオール化合物が、ポリ
エステルジオール類、ポリカプロラクトンジオール類、
ポリカーボネートジオール類、ポリエーテルカーボネー
トジオール類およびポリブタジエンジオール類よりなる
群から選ばれた少なくとも1種からなる請求項1、また
は前記(1)、(2)、(3)もしくは(4)項記載の
ポリウレタン樹脂。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 泉谷 哲 大阪市西区江戸堀一丁目23番37号 サカ タインクス株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−33008(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 18/00 - 18/87 C09D 11/10

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分子量3000〜10000の高分子ジ
    オール化合物、および下記一般式(1)で表される芳香
    族低分子ジオール化合物、有機ジイソシアネート化合
    物、鎖伸長剤および必要に応じて反応停止剤を下記
    (a)、(b)の条件で反応させてえられるポリウレタ
    ン樹脂。 【化1】 ここで、R1 およびR2 はそれぞれ独立に、炭素原子数
    2または3のアルキレン基、XおよびYはそれぞれ独立
    に、O、−O−CO−または−CO−O−を表す。 (a)前記高分子ジオール化合物および一般式(1)で
    表される芳香族低分子ジオール化合物の全体の平均分子
    量が1500〜2700の範囲にある。 (b)前記高分子ジオール化合物に対する、前記有機ジ
    イソシアネート化合物のイソシアネートインデックス
    (I.I.)が、>2.0である。
  2. 【請求項2】 前記分子量3000〜10000の高分
    子ジオール化合物および前記一般式(1)で表される芳
    香族低分子ジオール化合物を、両ジオール化合物の全体
    の平均分子量が1500〜2700となる量で使用し、
    前記高分子ジオール化合物に対するI.I.が、>2.
    0となる量で、有機ジイソシアネート化合物と反応させ
    て、末端に遊離のイソシアネート基を有する遊離のウレ
    タンプレポリマーを合成した後、鎖伸長剤および必要に
    応じて反応停止剤を反応させることを特徴とするポリウ
    レタン樹脂の製造方法。
  3. 【請求項3】 分子量3000〜10000の高分子ジ
    オール化合物と有機ジイソシアネート化合物と反応させ
    た後、その系に前記一般式(1)で表される芳香族低分
    子ジオール化合物を添加し、さらに反応させて、末端に
    遊離のイソシアネート基を有するウレタンプレポリマー
    を合成する請求項2記載のポリウレタン樹脂の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 分子量3000〜10000の高分子ジ
    オール化合物と有機ジイソシアネート化合物を、I.
    I.が1.3≦I.I.≦2.0となる量で反応させた
    後、その系に前記一般式(1)で表される芳香族低分子
    ジオール化合物と有機ジイソシアネート化合物とを、
    I.I.が1.3≦I.I.≦2.0となる量で添加
    し、さらに反応させて、末端に遊離のイソシアネート基
    を有するウレタンプレポリマーを合成する請求項2記載
    のポリウレタン樹脂の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記の末端に遊離のイソシアネート基を
    有するウレタンプレポリマーが、分子量3000〜10
    000の高分子ジオール化合物と有機ジイソシアネート
    化合物を、I.I.が1.3≦I.I.≦2.0となる
    量で、および前記一般式(1)で表される芳香族低分子
    ジオール化合物と有機ジイソシアネート化合物とを、
    I.I.が1.3≦I.I.≦2.0となる量で、別々
    に反応させてえた末端に遊離のイソシアネート基を有す
    るウレタンプレポリマーの混合物である請求項2記載の
    ポリウレタン樹脂の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1記載のポリウレタン樹脂、着色
    剤および有機溶剤を必須成分として含有することを特徴
    とするラミネート用印刷インキ組成物。
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