JP3358645B2 - スイッチングレギュレータ - Google Patents

スイッチングレギュレータ

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JP3358645B2 JP25888195A JP25888195A JP3358645B2 JP 3358645 B2 JP3358645 B2 JP 3358645B2 JP 25888195 A JP25888195 A JP 25888195A JP 25888195 A JP25888195 A JP 25888195A JP 3358645 B2 JP3358645 B2 JP 3358645B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、OA機器等の電子
機器の交流入力部からの内外来サージ電圧の吸収手段を
有するスイッチングレギュレータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、OA機器等の電子機器の電源は、
小型化、軽量化、高効率化の要求によりスイッチングレ
ギュレータ方式を採用している。スイッチングレギュレ
ータは従来方式のドロッパータイプに比べて、コンバー
タ用トランスが高周波(50kHz〜200kHz)で駆動する
と、制御が断続であるために損失が少ないこと等で、小
型化、軽量化、高効率化が可能となり、最近のOA機器
等の電子機器に用いられる電源のその殆どがスイッチン
グレギュレータ方式を採用している。しかしながら、そ
のようなスイッチングレギュレータにおいても、以下の
ような欠点がある。例えば商用電源から入力される交流
電源に高調波電流が含まれてしまう。また、落雷による
誘導サージ電圧の侵入や、工作機械、エアコン等の消費
電力の大きな機器のオン/オフによるサージ電圧の侵入
等によりインダクタの逆起電力の発生がある。誘導雷等
によるサージ電圧の入力に伴い、交流電源フィルタのイ
ンダクタが発生する逆起電力を吸収する回路として、特
開平5−161258号公報に開示されている。
【0003】従来のこの種のサージ電圧吸収回路を有す
るスイッチングレギュレータは、図5に示したように構
成されている。図5において、1は交流電源の入力部、
2は交流入力に発生するノイズを低減するノイズフィル
タ部、3は交流入力を整流素子により整流する整流部、
4は、整流部で整流された1次直流電力をトランスの1
次巻線と直列に接続されたスイッチング素子によりオン
/オフし、トランスの2次巻線に誘起された電力を整流
して2次直流電力を出力し、その出力電圧に応じてスイ
ッチング素子のデューティ比を制御して出力電圧を安定
化出力するスイッチング電源部である。
【0004】サージ電圧が、入力部1で示す交流入力ラ
インのライン(以下、Lという)、ニュートラル(以下、
Nという)およびフレームグランド(接地;以下、FGと
いう)のL−N間,L−FG間,N−FG間に侵入した
場合、ノーマルモードのL−N間に働くサージ電圧、お
よびコモンモードのL−FG間,N−FG間に働くのサ
ージ電圧の2通りがある。このサージ電圧は、場合によ
っては10kVに達することもあり、これによりスイッチ
ングトランジスタ等の半導体素子,絶縁部品等の構成素
子が破壊されるおそれがある。また、スイッチングレギ
ュレータ自身のノイズの発生も大きく、発生部のスイッ
チング素子近傍へスナバ回路を設けて低減しているもの
の、入力部1から電源外部へ流出するノイズを抑えるた
めに入力部1でのノイズ低減も必要である。これらノイ
ズを低減するために、ノイズフィルタ部2にアクロスザ
ラインコンデンサC1,C2やコモンモードのインダク
タ (チョークコイル)L1を設けて、流出入ノイズやサ
ージ電圧の低減、吸収を行なっている。
【0005】このように配置されたノイズフィルタ部2
は、スイッチング電源4から外部へ流出する伝導ノイズ
(雑音端子電圧)や放射ノイズ(電解、磁界)、サージ電圧
を抑制するばかりでなく、外部からのノイズやサージ電
圧の侵入に対しても電子機器を保護する役目をもってい
る。
【0006】図5に示す、L−N間に侵入したノーマル
モードのサージ電圧のエネルギーはこれらのノイズフィ
ルタ部2の各素子で吸収され、特にコモンモードのイン
ダクタL1に発生した逆起電力による高電圧は、インダ
クタL1の共通端子間に挿入した対パルス抵抗R1の両
端にかかり、電力損失として吸収される。またさらに、
高周波インピーダンスを下げて吸収効果を高めるため対
パルス抵抗R1にコンデンサCを直列接続して構成され
ている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな構成のスイッチングレギュレータの構成において、
対パルス抵抗を用いた場合には、常時電流がながれるの
で抵抗による電力損失およびそれに伴う発熱が生じる。
また、対パルス抵抗とコンデンサを直流接続した場合に
も定常時、コンデンサの充放電電流による抵抗、コンデ
ンサの発熱に伴う電力損失が発生する。
【0008】また、対パルス抵抗に定格電力を超えるサ
ージ電圧が印加された場合には抵抗の破損やパターンの
溶断、およびそれに伴い発熱、発煙が生じる可能性があ
り、OA機器等の電子機器の安全性、信頼性上の大きな
問題であった。
【0009】また、最近のスイッチングレギュレータで
は交流入力電流の高周波成分を抑えるためにノーマルモ
ードのインダクタを入力部とノイズフィルタ部間に配置
することが一般的に行なわれている。このインダクタに
おいても前記従来例と同様に、落雷による誘導サージ電
圧やその他のサージ電圧の侵入時、大きな逆起電力をイ
ンダクタに生じるので前記従来例と同様の対策を施して
も、安全性,信頼性においても前記と同様の問題があっ
た。
【0010】本発明は、前記従来技術の問題点を解決す
るものであり、落雷等サージ電圧の侵入や入力電圧急変
時等にインダクタに発生する逆起電力から構成素子を保
護し、安全性,信頼性の高い電源であるスイッチングレ
ギュレータを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明は、交流電源から交流電力を入力する交流入
力ラインに過電流保護用ヒューズを有する交流入力手段
と、交流入力ライン間にコモンモードの第1のインダク
タとラインコンデンサを、交流入力ラインのいずれかと
フレームグランド間に放電電極からなる素子と酸化金属
バリスタとを直列接続した第1の定電圧素子を配置し
て、交流入力ラインに発生するノイズを低減し、また交
流入力ラインのいずれかの一方にノーマルモードの第2
のインダクタを挿入して入力の高調波電流を低減するノ
イズフィルタ手段と、交流入力手段からの交流電力を整
流素子と平滑コンデンサとにより整流平滑する整流平滑
手段と、整流平滑手段からの整流平滑された1次直流電
力をトランスの1次巻線と直列に接続されたスイッチン
グ素子によりオン/オフし、トランスの2次巻線に誘起
された電力をさらに整流平滑した2次直流電力の出力電
圧に応じて、スイッチング素子のデューティ比を制御し
安定化した出力電圧を得るスイッチング制御手段と、ノ
イズフィルタ手段の第2のインダクタに対して並列とな
る位置に設けた第2の定電圧素子とを備え、サージ電圧
によりノイズフィルタ手段に発生する逆起電力を吸収す
ることを特徴とする。
【0012】また、ノイズフィルタ手段の第2のインダ
クタに対して並列となる位置、および第2のインダクタ
の交流入力手段寄りの一端と交流入力ラインの他方との
間の位置、双方に設けた第2の定電圧素子を備える。ま
たは、ノイズフィルタ手段の第2のインダクタに対して
並列となる位置、および第2のインダクタの整流平滑手
段寄りの他端と交流入力ラインの他方との間の位置、双
方に設けた第2の定電圧素子を備える。あるいは、ノイ
ズフィルタ手段の第2のインダクタに対して並列となる
位置、第2のインダクタの交流入力手段寄りの一端と交
流入力ラインの他方との間の位置、および第2のインダ
クタの整流平滑手段寄りの他端と交流入力ラインの他方
との間の位置、それぞれに備えた第2の定電圧素子を備
え、サージ電圧によりノイズフィルタ手段に発生する逆
起電力を吸収し、かつサージ応答性がよくサージ電圧の
エネルギーを吸収することを特徴とする。
【0013】また、第2の定電圧素子は、ガスチューブ
アレスタ、酸化金属バリスタ、ガスチューブアレスタと
酸化金属バリスタの直列回路、およびガスチューブアレ
スタと抵抗の直列回路により、もしくはそれらの組合せ
によって構成したものである。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。図1は本発明の実施の形態
1におけるスイッチングレギュレータの構成例を示す回
路図である。図1において、10は交流電源から交流電力
を入力する入力部、11は交流入力ラインに発生するノイ
ズや入力の高調波電流を低減するノイズフィルタ部、12
は交流電力を整流平滑する整流平滑部、13は、整流平滑
された1次直流電力をスイッチング素子でオン/オフし
て、トランスの1次巻線に入力し2次巻線に誘起された
電力を整流平滑した2次直流電力の出力電圧に応じ、ス
イッチング素子のデューティ比を制御して安定化した出
力電圧を得るスイッチング制御部、14は第2の定電圧素
子である。
【0015】交流入力ラインのL側に、入力部10では過
電流保護用のヒューズF1が配置されている。さらにノ
イズフィルタ部11では、高調波電流を低減するインダク
タL2とインダクタL2に並列に接続された第2の定電
圧素子14が配置されている。また、交流入力ラインに発
生するノーマルモードのノイズを低減するため、L−N
間にアクロスザラインコンデンサC1,C2が配置され
ている。さらにコモンモードのノイズを低減するため、
L側に配置された前記インダクタL2の後のL−FG間
に、第1の定電圧素子として放電電極からなる素子A1
と酸化金属バリスタB1とが直列接続されて配置され
る。さらにその後に、L−N間にインダクタL1、L−
FG間にラインバイパスコンデンサC3,C4がそれぞ
れ配置されている。
【0016】整流平滑部12では、交流電源から入力され
る交流電力を整流素子D1と平滑コンデンサC5とによ
り整流平滑を行なっている。スイッチング制御部13で
は、整流平滑部12にて整流平滑された1次直流電力をト
ランスの1次巻線と直列に接続されたスイッチング素子
によりオン/オフし、前記トランスの2次巻線に誘起さ
れた電力をさらに整流平滑して得られた2次直流電力を
出力すると共に、その2次直流電力の出力電圧に応じて
前記スイッチング素子のデューティ比を制御することに
より前記出力電圧を安定化している。
【0017】以上のように構成されたスイッチングレギ
ュレータに対して、L−FG間にコモンモードのサージ
電圧が侵入してきた場合、前記ノイズフィルタ部11のイ
ンダクタL2と、第1の定電圧素子である放電電極から
なる素子A1,酸化金属バリスタB1と、FGという経
路、もしくはインダクタL2と、インダクタL1と、ラ
インバイパスコンデンサC4と、FGという経路でサー
ジ電圧のエネルギーは吸収される。それによりノーマル
モードのインダクタL2に逆起電力が発生する。
【0018】また、L−N間にノーマルモードのサージ
電圧が侵入してきた場合も同様にインダクタL2に逆起
電力が発生する。発生した逆起電力はサージ応答性の優
れた第2の定電圧素子14でクランプされ、それ以上のサ
ージ電圧は第2の定電圧素子内部14で吸収される。
【0019】図2は本発明の実施の形態2におけるスイ
ッチングレギュレータの構成例を示す回路図である。前
記実施の形態1で説明した図1との違いは、ノイズフィ
ルタ部11のL側に挿入されたノーマルモードのインダク
タL2の入力部10寄りの一端とN間に第2の定電圧素子
15を設けたことである。その他の回路構成は実施の形態
1と同一である。通常の全体回路機能、動作は同じなの
でその説明は省略する。
【0020】このように構成されたスイッチングレギュ
レータに対して、L−N間にノーマルモードのサージ電
圧が、L−FG間、およびN−FG間にコモンモードの
サージ電圧が侵入してきた場合、ノイズフィルタ部11の
インダクタL2に逆起電力が発生する。発生した逆起電
力、および侵入してきたサージ電圧はサージ応答性の優
れた第2の定電圧素子14および15でクランプされ、それ
以上のサージ電圧は第2の定電圧素子14および15内部で
吸収される。
【0021】しかし、侵入してきたサージ電圧のエネル
ギーが極めて大きく、第2の定電圧素子15のエネルギー
の耐量を超えるようなサージ電圧のエネルギーが侵入し
た場合、第2の定電圧素子15がショートモードで破壊と
なり、入力部10のヒューズF1が切れてスイッチングレ
ギュレータの出力が止まり電子機器等のシステムダウン
となる場合もある。
【0022】電力中央研究所によれば避雷針における放
電電流は、ほとんど200A以下であり、200Aを超すもの
は5%と報告されている。具体的には放電電流200Aに
対して、安全係数を5〜6倍とってサージ電流1000A,
1250Aの耐量ものから定電圧素子を選定すればサージ電
圧のエネルギーに対する耐量も十分であり、第2の定電
圧素子15のショートモード破壊に伴うシステムダウンは
皆無とすることができる。特に高信頼度を要求される場
合には、前記の安全係数をさらに上げて第2の定電圧素
子を選定すれば信頼度を向上させることが可能となる。
【0023】図3は本発明の実施の形態3におけるスイ
ッチングレギュレータの構成例を示す回路図である。前
記実施の形態1で説明した図1との違いは、ノイズフィ
ルタ部11のL側に挿入されたインダクタL2の整流平滑
部12寄りの他端とN間に第2の定電圧素子16を設けたこ
とである。その他の回路構成は実施の形態1と同一であ
る。通常の全体回路機能、動作は同じなのでその説明は
省略する。
【0024】このように構成されたスイッチングレギュ
レータに対して、L−N間にノーマルモードのサージ電
圧が、L−FG間、およびN−FG間にコモンモードの
サージ電圧が侵入してきた場合、ノイズフィルタ部11の
インダクタL2に逆起電力が発生する。発生した逆起電
力、および侵入してきたサージ電圧はサージ応答性の優
れた第2の定電圧素子14および16でクランプされ、それ
以上のサージ電圧は第2の定電圧素子14および16内部で
吸収される。
【0025】図4は本発明の実施の形態4におけるスイ
ッチングレギュレータの構成例を示す回路図である。前
記実施の形態1で説明した図1との違いは、ノイズフィ
ルタ部11のL側に挿入されたインダクタL2の入力部10
寄りの一端とN間、およびインダクタL2の整流平滑部
12寄りの他端とN間のそれぞれに第2の定電圧素子15,
16を設けたことである。その他の回路構成は実施の形態
1と同一である。通常の全体回路機能、動作は同じなの
でその説明は省略する。
【0026】このように構成されたスイッチングレギュ
レータに対して、L−N間にノーマルモードのサージ電
圧が、L−FG間、およびN−FG間にコモンモードの
サージ電圧が侵入してきた場合、ノイズフィルタ部11の
インダクタL2に逆起電力が発生する。発生した逆起電
力、および侵入してきたサージ電圧はサージ応答性の優
れた定電圧素子14,15および16でクランプされ、それ以
上のサージ電圧は定電圧素子14,15および16内部で吸収
される。
【0027】次に、前記各実施の形態における第2の定
電圧素子14,15および16がガスチューブアレスタを用い
て構成したものを説明する。ガスチューブアレスタはそ
の特性によると、放電開始電圧までは殆ど電流が流れな
いが、端子間電圧が放電開始電圧を超えるとガス放電を
開始し、その端子間電圧は放電開始電圧より低い放電電
圧まで下がって、放電電流の大小に関係なく一定の放電
電圧を維持する。端子間電圧が放電電圧より低下すると
放電が停止して、放電開始前の状態に戻るという自己復
帰性がある。
【0028】しかしながら、サージ電圧が非常に高いか
放電電流が大きすぎる場合は、ガス放電ではなくアーク
放電になって両端子間がショート状態になり、放電電圧
より低い電圧になっても放電が止まらず、放電電極が溶
けて破損してしまうことがある。また第2の定電圧素子
14,15および16にガスチューブアレスタを用いた構成の
ノーマルモード、およびコモンモードのサージ電圧に対
する作用については前記した各実施の形態と同様となる
ためこの説明は省略する。
【0029】次に、前記各実施の形態における第2の定
電圧素子14,15および16を酸化金属バリスタである酸化
亜鉛バリスタを用いて構成したものを説明する。酸化亜
鉛バリスタは、他の酸化金属バリスタあるいは炭化珪素
バリスタと同様に、その端子間電圧が電流の対数に略比
例する特性がある。逆にいえば、電流は端子間電圧の指
数関数に略比例して変化するから、端子間電圧がある値
を超えるとバリスタに流れる電流が急激に増大する。こ
の特性によってバリスタは定電圧素子として利用され
る。しかしながら、ガスチューブアレスタと異なり、低
い電圧でも僅かながら電流(リーク電流)が流れ、ある値
近くなると無視できないリーク電流が流れることから、
ある値を交流電源のピーク電圧よりかなり高くとる必要
がある。またサージ電圧を吸収する目的から見れば、ガ
スチューブアレスタよりはるかに小型ですむ利点はある
が、サージ電圧および印加される電力が大きいときはそ
の電力損失による発熱のため、端子間がショート状態に
なってしまう場合が多い。
【0030】次に、前記第2の定電圧素子14,15および
16をガスチューブアレスタと酸化金属バリスタとを直列
に接続した回路で構成したものを説明する。このガスチ
ューブアレスタと酸化金属バリスタの直列回路で構成し
た第2の定電圧素子にサージ電圧が印加されると、既に
説明したようにガスチューブアレスタには常に電流が流
れていないから、立上り時のサージ電圧は殆どがガスチ
ューブアレスタの端子間にかかる。ガスチューブアレス
タのサージ電圧が放電電圧を超えるとガス放電を開始し
て、酸化金属バリスタの端子間にはサージ電圧からガス
チューブアレスタの放電電圧だけ降下した電圧が印加さ
れ、電流が流れ始める。さらに、端子間電圧が放電電圧
より低下すると放電が停止して、放電開始前の状態に戻
る。ガスチューブアレスタの放電開始電圧に比べて酸化
金属バリスタのバリスタ電圧は低く設定してあり、この
酸化金属バリスタで続流を防止して速やかにサージを吸
収させるものである。
【0031】次に、前記第2の定電圧素子14,15および
16をガスチューブアレスタと抵抗とを直列に接続した回
路で構成したものを説明する。このガスチューブアレス
タと抵抗の直列回路で構成した第2の定電圧素子にサー
ジ電圧が印加されると、既に説明したようにガスチュー
ブアレスタには常に電流が流れていないから、立上り時
のサージ電圧は殆どがガスチューブアレスタの端子間に
かかる。サージ電圧が放電電圧を超えるとガスチューブ
アレスタがガス放電を開始して、抵抗の端子間にはサー
ジ電圧からガスチューブアレスタの放電電圧だけ降下し
た電圧が印加され、電力損失として消費される。ガスチ
ューブアレスタの端子間電圧が放電電圧より低下すると
放電が停止して、放電開始前の状態に戻る。ガスチュー
ブアレスタで放電させ抵抗で続流を防止して、速やかに
サージを吸収させるものである。
【0032】なお、本発明の実施の形態の説明におい
て、入力部10のヒューズF1とノイズフィルタ部11との
間にインダクタL2を配置した例で説明したが、ノイズ
フィルタ部11と整流素子D1との間に配置して実施して
も同様の効果を得られる。また、インダクタL2および
それと並列な位置に配置した第2の定電圧素子14はL側
に配置した場合にて説明したがN側に配置しても同様の
効果が得られる。
【0033】また、コモンモードのノイズを低減するた
めL−FG間に、第1の定電圧素子として放電電極から
なる素子A1と酸化金属バリスタB1とが直列接続とな
るように配置したが、N−FG間には位置しても同様の
効果が得られる。さらに第1の定電圧素子を構成する酸
化金属バリスタB1を抵抗に置き換えても同様の効果を
得られることはいうまでもない。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
スイッチングレギュレータの高調波電流を低減するた
め、交流入力ラインの一方に配置されたインダクタに対
して並列となる位置に第2の定電圧素子を配置すること
で、誘導雷等によるサージ電圧の入力がノイズフィルタ
部に発生させる逆起電力を吸収し、半導体,絶縁部品の
破壊を防止することができる。
【0035】また、前記インダクタと並列の位置に加
え、インダクタの入力部寄りの一端と交流入力ラインの
他方との間の位置、双方に第2の定電圧素子を配置す
る。または、前記インダクタと並列の位置に加え、イン
ダクタの整流平滑部寄りの他端と交流入力ラインの他方
との間の位置、双方に第2の定電圧素子を配置する。あ
るいは、前記インダクタと並列の位置に加え、インダク
タの入力部寄りの一端と交流入力ラインの他方との間の
位置、およびインダクタの整流平滑部寄りの他端と交流
入力ラインの他方との間の位置、それぞれに第2の定電
圧素子を配置することで、誘導雷等によるサージ電圧の
入力がノイズフィルタ部に発生させる逆起電力を吸収
し、半導体,絶縁部品の破壊を防止し、サージ応答性が
よくサージ電圧のエネルギーの吸収も確実にすることが
できる。
【0036】また、第2の定電圧素子を、ガスチューブ
アレスタ、酸化金属バリスタ、ガスチューブアレスタと
酸化金属バリスタの直列回路、およびガスチューブアレ
スタと抵抗の直列回路により、もしくはそれらの組合せ
によって構成することにより、誘導雷等によるサージ電
圧の入力がノイズフィルタ部に発生させる逆起電力を吸
収し、半導体,絶縁部品の破壊を防止し、サージ応答性
がさらによくエネルギーの吸収も確実な信頼性のあるス
イッチングレギュレータを提供することができるという
効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1におけるスイッチングレ
ギュレータの構成例を示す回路図である。
【図2】本発明の実施の形態2におけるスイッチングレ
ギュレータの構成例を示す回路図である。
【図3】本発明の実施の形態3におけるスイッチングレ
ギュレータの構成例を示す回路図である。
【図4】本発明の実施の形態4におけるスイッチングレ
ギュレータの構成例を示す回路図である。
【図5】従来のスイッチングレギュレータの構成例を示
しす回路図である。
【符号の説明】
1,10…入力部、 2,11…ノイズフィルタ部、 3…
整流部、 4,13…スイッチング電源部、 12…整流平
滑部、 14,15,16…第2の定電圧素子。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02M 1/12 H02M 1/00 H02M 3/28 H02M 7/06

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流電源から交流電力を入力する交流入
    力ラインに過電流保護用ヒューズを有する交流入力手段
    と、前記交流入力ライン間にコモンモードの第1のイン
    ダクタとラインコンデンサを、前記交流入力ラインのい
    ずれかとフレームグランド間に放電電極からなる素子と
    酸化金属バリスタとを直列接続した第1の定電圧素子を
    配置して、前記交流入力ラインに発生するノイズを低減
    し、また前記交流入力ラインのいずれかの一方にノーマ
    ルモードの第2のインダクタを挿入して入力の高調波電
    流を低減するノイズフィルタ手段と、前記交流入力手段
    からの交流電力を整流素子と平滑コンデンサとにより整
    流平滑する整流平滑手段と、該整流平滑手段からの整流
    平滑された1次直流電力をトランスの1次巻線と直列に
    接続されたスイッチング素子によりオン/オフし、前記
    トランスの2次巻線に誘起された電力をさらに整流平滑
    した2次直流電力の出力電圧に応じて、前記スイッチン
    グ素子のデューティ比を制御し安定化した前記出力電圧
    を得るスイッチング制御手段と、前記ノイズフィルタ手
    段の第2のインダクタに対して並列となる位置に設けた
    第2の定電圧素子とを備えたことを特徴とするスイッチ
    ングレギュレータ。
  2. 【請求項2】 交流電源から交流電力を入力する交流入
    力ラインに過電流保護用ヒューズを有する交流入力手段
    と、前記交流入力ライン間にコモンモードの第1のイン
    ダクタとラインコンデンサを、前記交流入力ラインのい
    ずれかとフレームグランド間に放電電極からなる素子と
    酸化金属バリスタとを直列接続した第1の定電圧素子を
    配置して、前記交流入力ラインに発生するノイズを低減
    し、また前記交流入力ラインのいずれかの一方にノーマ
    ルモードの第2のインダクタを挿入して入力の高調波電
    流を低減するノイズフィルタ手段と、前記交流入力手段
    からの交流電力を整流素子と平滑コンデンサとにより整
    流平滑する整流平滑手段と、該整流平滑手段からの整流
    平滑された1次直流電力をトランスの1次巻線と直列に
    接続されたスイッチング素子によりオン/オフし、前記
    トランスの2次巻線に誘起された電力をさらに整流平滑
    した2次直流電力の出力電圧に応じて、前記スイッチン
    グ素子のデューティ比を制御し安定化した前記出力電圧
    を得るスイッチング制御手段と、前記ノイズフィルタ手
    段の第2のインダクタに対して並列となる位置、および
    前記第2のインダクタの前記交流入力手段寄りの一端と
    前記交流入力ラインの他方との間の位置、双方に設けた
    第2の定電圧素子とを備えたことを特徴とするスイッチ
    ングレギュレータ。
  3. 【請求項3】 交流電源から交流電力を入力する交流入
    力ラインに過電流保護用ヒューズを有する交流入力手段
    と、前記交流入力ライン間にコモンモードの第1のイン
    ダクタとラインコンデンサを、前記交流入力ラインのい
    ずれかとフレームグランド間に放電電極からなる素子と
    酸化金属バリスタとを直列接続した第1の定電圧素子を
    配置して、前記交流入力ラインに発生するノイズを低減
    し、また前記交流入力ラインのいずれかの一方にノーマ
    ルモードの第2のインダクタを挿入して入力の高調波電
    流を低減するノイズフィルタ手段と、前記交流入力手段
    からの交流電力を整流素子と平滑コンデンサとにより整
    流平滑する整流平滑手段と、該整流平滑手段からの整流
    平滑された1次直流電力をトランスの1次巻線と直列に
    接続されたスイッチング素子によりオン/オフし、前記
    トランスの2次巻線に誘起された電力をさらに整流平滑
    した2次直流電力の出力電圧に応じて、前記スイッチン
    グ素子のデューティ比を制御し安定化した前記出力電圧
    を得るスイッチング制御手段と、前記ノイズフィルタ手
    段の第2のインダクタに対して並列となる位置、および
    前記第2のインダクタの前記整流平滑手段寄りの他端と
    前記交流入力ラインの他方との間の位置、双方に設けた
    第2の定電圧素子とを備えたことを特徴とするスイッチ
    ングレギュレータ。
  4. 【請求項4】 交流電源から交流電力を入力する交流入
    力ラインに過電流保護用ヒューズを有する交流入力手段
    と、前記交流入力ライン間にコモンモードの第1のイン
    ダクタとラインコンデンサを、前記交流入力ラインのい
    ずれかとフレームグランド間に放電電極からなる素子と
    酸化金属バリスタとを直列接続した第1の定電圧素子を
    配置して、前記交流入力ラインに発生するノイズを低減
    し、また前記交流入力ラインのいずれかの一方にノーマ
    ルモードの第2のインダクタを挿入して入力の高調波電
    流を低減するノイズフィルタ手段と、前記交流入力手段
    からの交流電力を整流素子と平滑コンデンサとにより整
    流平滑する整流平滑手段と、該整流平滑手段からの整流
    平滑された1次直流電力をトランスの1次巻線と直列に
    接続されたスイッチング素子によりオン/オフし、前記
    トランスの2次巻線に誘起された電力をさらに整流平滑
    した2次直流電力の出力電圧に応じて、前記スイッチン
    グ素子のデューティ比を制御し安定化した前記出力電圧
    を得るスイッチング制御手段と、前記ノイズフィルタ手
    段の第2のインダクタに対して並列となる位置、前記第
    2のインダクタの前記交流入力手段寄りの一端と前記交
    流入力ラインの他方との間の位置、および前記第2のイ
    ンダクタの前記整流平滑手段寄りの他端と前記交流入力
    ラインの他方との間の位置、それぞれに設けた第2の定
    電圧素子とを備えたことを特徴とするスイッチングレギ
    ュレータ。
  5. 【請求項5】 前記第2の定電圧素子は、ガスチューブ
    アレスタ、酸化金属バリスタ、ガスチューブアレスタと
    酸化金属バリスタの直列回路、およびガスチューブアレ
    スタと抵抗の直列回路により、もしくはそれらの組合せ
    によって構成することを特徴とする請求項1,2,3ま
    たは4記載のスイッチングレギュレータ。
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