JP3357198B2 - 室温硬化性組成物 - Google Patents
室温硬化性組成物Info
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Description
温硬化性組成物に関する。
して知られるような、末端加水分解性ケイ素基を有する
各種の化合物を硬化して、シーリング材、接着剤等に使
用する方法はよく知られており、その添加剤として炭酸
カルシウム、酸化チタンおよびシリカ微粉末などの充填
剤を使用することは工業的に有用な方法である。
解性ケイ素基を有する公知の有機重合体はたとえば特公
昭45−36319号公報、特公昭46−17553号
公報、特公昭61−18582号公報等に、また充填剤
については特開昭59−138259号公報、特開昭5
5−56154号公報に提案されている。
いずれも不定形のものが多く、また比表面積も大きいた
め、配合物の粘度を高め、作業性を悪化させる等種々の
欠点を有していた。特に特開昭55−56154号公報
に提案されている微粉末状のシリカは、透明性を損なう
ことなく機械物性を改良するのに有効であるが、粘度上
昇の問題があり、末端加水分解性ケイ素基を有する公知
の有機重合体に対し、30重量%程度までしか添加でき
ない欠点があった。
を解消しようとするものであり、低粘度でなおかつ伸び
等の物性を損なわない硬化性組成物を提供しようとする
ものである。
つ全分子平均で一分子当り1.0個以上のケイ素含有基
を有する有機重合体(A)および0.01〜1μmの粒
子径を有しかつ10〜50m2/gの比表面積を有する
シリカ微粉末(B)を主成分としてなる室温硬化性組成
物であって、(A)と(B)の使用割合が、100/1
〜1000(重量比)である、室温硬化性組成物であ
る。
合体の残基。R2は炭素数1〜20の置換または非置換
の1価の炭化水素基。Xは加水分解性基。aは1、2ま
たは3。nは整数。
下、Mnとする)が5000以上の有機重合体の残基で
ある。有機重合体としては、ポリオキシアルキレン重合
体、ポリエステル重合体、ポリジエン重合体、ポリビニ
ル重合体などがあげられる。このうちポリオキシアルキ
レン重合体が特に好ましい。
在下少なくとも1つの水酸基を有するヒドロキシ化合物
などの開始剤にモノエポキシドやテトラヒドロフランな
どを反応させて製造されるものが好ましい。また、ポリ
オキシアルキレンジオールとジハロゲノ化物を反応させ
ることにより高分子量化したポリオキシアルキレン重合
体もあげられる。
ド、プロピレンオキシド、1,2−ブチレンオキシドな
どのアルキレンオキシドが好ましい。触媒としてはアル
カリ触媒、ポリフィリン触媒、複合金属シアン化物錯体
触媒などがあげられる。
上、重量平均分子量/数平均分子量(以下、Mw/Mnと
する)が1.5以下のポリオキシアルキレン重合体の残
基であることが特に好ましい。
て製造したMw/Mnの低いポリオキシアルキレン重合体
に対して、従来のアルカリ金属触媒を使用して製造した
ポリオキシアルキレン重合体やジハロゲノ化物により高
分子量化したポリオキシアルキレン重合体では作業性を
良好な状態に保とうとした場合比較的低分子量の重合体
量が多くなるため伸び等が悪くなる欠点を有している。
下のポリオキシアルキレン重合体は、複合金属シアン化
物錯体やポルフィリン錯体などの特定の触媒を用いて製
造されるが、特に、複合金属シアン化物錯体を触媒とし
て開始剤にアルキレンオキシドを重合させて得られるポ
リオキシアルキレン重合体が好ましい。
昭46−27250号公報に記載のものが使用できる。
特に亜鉛ヘキサシアノコバルテートを主成分とする錯体
が好ましく、そのエーテルおよび/またはアルコール錯
体が好ましい。ここで、エーテルとしてはエチレングリ
コールジメチルエーテル(グライム)、ジエチレングリ
コールジメチルエーテル(ジグライム)などが好まし
く、錯体製造時の取扱いの容易さから特にグライムが好
ましい。アルコールとしては特開平4−145123号
公報記載のt−ブタノールが好ましい。
数は2以上が好ましく、特に、2〜4が好ましい。ポリ
オキシアルキレン重合体としては、具体的にはポリオキ
シエチレン化合物、ポリオキシプロピレン化合物、ポリ
オキシブチレン化合物、ポリオキシヘキシレン化合物、
ポリオキシテトラメチレン化合物および/またはこれら
の共重合体があげられる。
ール、ポリオキシプロピレントリオールおよびポリオキ
シプロピレンテトラオールである。また、下記(イ)や
(ニ)の方法に用いる場合、片末端アリル基含有ポリオ
キシプロピレンモノオールなどのオレフィン末端のポリ
オキシアルキレン重合体も好ましい。
または非置換の1価の炭化水素基であり、好ましくは炭
素数8以下のアルキル基、フェニル基またはフルオロア
ルキル基である。特に好ましくは、メチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキシ
ル基、フェニル基などである。
酸基、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、
カルバモイル基、アミノ基、アミノオキシ基、ケトキシ
メート基が例示される。これらのうち炭素原子を有する
加水分解性基の炭素数は6以下、特に4以下、が好まし
い。好ましい基は炭素数4以下の低級アルコキシ基、特
にメトキシ基やエトキシ基、プロポキシ基などである。
式(1)中のaは1、2または3であり、2または3で
あることが特に好ましい。
説明する。本発明における有機重合体(A)は、下記
(イ)、(ロ)、(ハ)、(ニ)に述べるように、官能
基を有するポリオキシアルキレン重合体の末端にケイ素
素含有基を導入して製造されるものが好ましい。そのよ
うな化合物は室温で液状であり、かつ、硬化物が比較的
低温でも柔軟性を保持し、シーリング材、接着剤などに
利用する場合、好ましい特性を備えている。
ルキレン化合物と式(2)で表されるヒドロシリル化合
物を反応させる方法。
ルキレン化合物を得る方法としては、オレフィン基およ
び官能基を有する化合物をポリオキシアルキレン化合物
の末端水酸基に反応させて、エーテル結合、エステル結
合、ウレタン結合、カーボネート結合などにより結合さ
せる方法、アルキレンオキシドを重合する際に、アリル
グリシジルエーテルなどのオレフィン基含有エポキシ化
合物を添加して共重合させることにより側鎖にオレフィ
ン基を導入する方法、または、オレフィン基および水酸
基を有する化合物を開始剤としてアルキレンオキシドを
重合する方法、などがあげられる。
ン化合物の末端に式(3)で表される化合物を反応させ
る方法。
〜17の2価炭化水素基。
ン化合物の末端にトリレンジイソシアネートなどのポリ
イソシアネート化合物を反応させてイソシアネート基末
端とした後、該イソシアネート基に式(4)で表される
ケイ素化合物のW基を反応させる方法。
基、カルボキシル基、メルカプト基およびアミノ基(1
級または2級)から選ばれた活性水素含有基。
ィン基を有するポリオキシアルキレン化合物のオレフィ
ン基と、Wがメルカプト基である式(4)で表されるケ
イ素化合物のメルカプト基を反応させる方法。
り1.0個以上、好ましくは1.5個以上である。上限
は線状重合体では2、分岐状重合体(分岐数N個)では
N個が好ましい。
Mnが5000〜30000の有機重合体が使用でき
る。該有機重合体のMnが5000より低い場合は硬化
物が硬く、かつ伸びが低いものとなり、Mnが3000
0を超えると硬化物の柔軟性および伸びは問題ないが、
該重合体自体の粘度は著しく大きくなってしまい、実用
性が低くなる。Mnは特に8000〜30000が好ま
しい。
積を有するシリカ微粉末(B)を使用する。従来から知
られている高純度煙霧質シリカ、シリカエアロゲルおよ
び沈降性シリカのようなシリカは、不定形で、比表面積
が大きいため、配合物の粘度を上昇させ、作業性を悪化
させる欠点があったが、本発明において10〜50m2
/gの比表面積を有するシリカ微粉末(B)を使用する
ことにより、そのような欠点が解決される。シリカ微粉
末(B)は本質的に球形であることが好ましい。
m2/gの比表面積を有するシリカ微粉末(B)は、シ
リコンやフェロシリコンまたはジルコニアの製造工程で
副生する球形の非晶質シリカが適している。
10〜30m2/gの比表面積を有することが好まし
く、15〜30m2/gの比表面積を有することが特に
好ましい。また、シリカ微粉末(B)は0.01〜1μ
mの粒子径を有する。
公知の充填剤は併用して使用できる。本発明における本
質的に球形で0.01〜1μmの粒子径を有しかつ10
〜50m2/gの比表面積を有するシリカ微粉末(B)
以外のシリカ、すなわち、高純度煙霧質シリカ、シリカ
エアロゲルおよび沈降性シリカが使用できるのはもちろ
んである。そのほかの充填剤としてはカーボンブラッ
ク、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイソウ土、
焼成クレー、クレー、タルク、酸化チタン、ベントナイ
ト、有機ベントナイト、酸化第二鉄、酸化亜鉛、活性亜
鉛華、水添ヒマシ油、シラスバルーン、石綿、ガラス繊
維およびフィラメントなどが使用できる。
1〜1000(重量比)である。特に100/50〜2
00(重量比)であることが好ましい。充填剤のうち、
すべてがシリカ微粉末(B)であってもよく、他の充填
剤を併用してもよい。
しては、加水分解性ケイ素基の加水分解および縮合反応
の触媒として公知の化合物が使用できる。すなわち、ア
ルキルチタン酸塩、有機ケイ素チタン酸塩、オクチル酸
錫およびジブチル錫ジラウレート等のようなカルボン酸
の金属塩:ジブチルアミン−2−エチルヘキソエート等
のようなアミン塩:ならびに他の酸性触媒および塩基性
触媒を使用しうる。硬化触媒の使用量としては、有機重
合体(A)100重量部に対し、0.001〜10重量
部、特に0.01〜5重量部、の範囲で使用するのが好
ましい。
る。可塑剤としては、公知の可塑剤が使用でき、具体的
にはフタル酸ジオクチル、フタル酸ジブチル、フタル酸
ブチルベンジル等のフタル酸エステル類:アジピン酸ジ
オクチル、コハク酸イソデシル、セバシン酸ジブチル、
オレイン酸ブチル等の脂肪族カルボン酸エステル:ペン
タエリスリトールエステルなど:リン酸トリオクチル、
リン酸トリクレジル等のリン酸エステル類:エポキシ化
大豆油、エポキシステアリン酸ベンジル等のエポキシ可
塑剤:塩素化パラフィン等が単独でまたは2種以上の混
合物で使用できる。
加剤等を含むことができる。添加剤としては、フェノー
ル樹脂、エポキシ樹脂等の接着付与剤、顔料、各種の老
化防止剤、紫外線吸収剤等が使用できる。
湿分存在下に硬化し、特に弾性シーラント用、接着剤用
として使用できる。
るが、本発明はこれら実施例のみに限定されない。部は
重量部を示す。
キシド付加物を開始剤として亜鉛ヘキサシアノコバルテ
ート−グライム触媒にてプロピレンオキシドの重合を行
い、Mnが12000(Mw/Mn=1.10)のポリオ
キシプロピレンジオールを得た。これにナトリウムメチ
ラートのメタノール溶液を加え、メタノールを除去した
後、塩化アリルを反応させて、末端水酸基をアリルオキ
シ基に変換した。次いで塩化白金酸を触媒としてメチル
ジメトキシシランを付加反応させ、1分子当り平均1.
4個の加水分解性ケイ素基を有する有機重合体(P1)
を得た。
苛性ソーダを加え、次いでブロモクロロメタンと反応さ
せた。さらに末端水酸基を塩化アリルと反応させて、末
端アリルオキシ基としたのち、さらに塩化白金酸を触媒
としてメチルジメトキシシランを付加反応させ、有機重
合体(P2)を得た。この有機重合体のポリオキシプロ
ピレンピレンジオール換算のMnは11000(Mw/M
n=1.7)であった。
に対し、表1に示した充填剤合計180部、フタル酸ジ
オクチル60部、水添ヒマシ油5部、フェノール系酸化
防止剤1部およびアミノプロピルメチルジメトキシシラ
ン1部を加え混練した後、ジブチル錫ジラウレート1部
を加えてさらに混練し、厚み2mmのシート状にのばし
て、50℃、湿度60%の恒温恒湿槽に7日間おいて養
生した。硬化物はJIS3号ダンベルで打ち抜き、物性
測定を行った。50%モジュラス(M50)(単位:kg
/cm2)、破断時強度(単位:kg/cm2)、破断時
伸度(単位:%)、および25℃、BH型粘度計による
配合物粘度(単位:104cP)を表1にまとめる。
いて配合物をならし、配合物のヘラに対する付着性を見
た(ヘラ切れ性)。ヘラ切れ性の評価結果は下記のよう
に表した。 ◎:配合物がヘラにほとんど付着せず、非常に良好、 ○:配合物がヘラに付着しにくく、良好、 △:配合物の一部が、ヘラにややつきやすく、やや不
良、 ×:配合物の一部が、ヘラに付着し、不良。
次の通りである。 F1:球形シリカ、比表面積=20m2/g、粒径=
0.1μm、 F2:煙霧シリカ、比表面積=200m2/g、粒径=
0.007μm、 F3:シリカ微粉末、比表面積=70m2/g、粒径=
3μm。
合体と本発明の球形で特定の比表面積を有するシリカ微
粉末を含有する室温硬化性組成物は、従来知られている
不定形で比表面積の大きいシリカを用いる場合に比較し
て、優れた伸びと強度物性を有する。また、低い粘度お
よび良好なヘラ切れ性のため、作業性が大変良好であ
る。
Claims (5)
- 【請求項1】一分子が式(1)で表され、かつ全分子平
均で一分子当り1.0個以上のケイ素含有基を有する有
機重合体(A)および0.01〜1μmの粒子径を有し
かつ10〜50m2/gの比表面積を有するシリカ微粉
末(B)を主成分としてなる室温硬化性組成物であっ
て、(A)と(B)の使用割合が、100/1〜100
0(重量比)である、室温硬化性組成物。 R1−(SiXaR2 3−a)n・・・(1) 式(1)中R1は数平均分子量5000以上の有機重合
体の残基。R2は炭素数1〜20の置換または非置換の
1価の炭化水素基。Xは加水分解性基。aは1、2また
は3。nは整数。 - 【請求項2】シリカ微粉末(B)が10〜30m2/g
の比表面積を有する、請求項1に記載の室温硬化性組成
物。 - 【請求項3】式(1)中のR1が、数平均分子量500
0以上、重量平均分子量/数平均分子量が1.5以下の
ポリオキシアルキレン重合体の残基である、請求項1ま
たは2に記載の室温硬化性組成物。 - 【請求項4】式(1)中のR1 が、複合金属シアン化
物錯体を触媒として開始剤にアルキレンオキシドを重さ
せて得られるポリオキシアルキレン重合体の残基であ
る、請求項3に記載の室温硬化性組成物。 - 【請求項5】有機重合体(A)とシリカ微粉末(B)の
使用割合が、100/50〜200(重量比)である請
求項1〜4のいずれかに記載の室温硬化性組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22950994A JP3357198B2 (ja) | 1994-09-26 | 1994-09-26 | 室温硬化性組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP22950994A JP3357198B2 (ja) | 1994-09-26 | 1994-09-26 | 室温硬化性組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0892491A JPH0892491A (ja) | 1996-04-09 |
JP3357198B2 true JP3357198B2 (ja) | 2002-12-16 |
Family
ID=16893296
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP22950994A Expired - Lifetime JP3357198B2 (ja) | 1994-09-26 | 1994-09-26 | 室温硬化性組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3357198B2 (ja) |
-
1994
- 1994-09-26 JP JP22950994A patent/JP3357198B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0892491A (ja) | 1996-04-09 |
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