JP2001214076A - 硬化性組成物 - Google Patents

硬化性組成物

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JP2001214076A JP2000022353A JP2000022353A JP2001214076A JP 2001214076 A JP2001214076 A JP 2001214076A JP 2000022353 A JP2000022353 A JP 2000022353A JP 2000022353 A JP2000022353 A JP 2000022353A JP 2001214076 A JP2001214076 A JP 2001214076A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】保存後の硬化性変化が少なく、硬化物表面の汚
染性が改良され、硬化物表面に塗装する場合その乾燥性
が良好でしわがよりにくい硬化性組成物の提供。 【解決手段】加水分解性シリル基含有有機重合体
(A)、および、水酸基あたり2700〜5000の数
平均分子量を有しかつ25℃の粘度が15〜100ポア
ズである水酸基含有ポリオキシアルキレン重合体
(B)、を含有する硬化性組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は改質された硬化性組
成物に関する。特に、優れた硬化性および耐汚染性を有
し、また該組成物から得られた硬化物に塗装を施す場
合、塗料の乾燥性が改善される硬化性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】加水分解性シリル基を有する各種重合体
を硬化させてシーラント、接着剤などに使用する方法は
よく知られており、工業的に有用である。このような重
合体のうち、特に主鎖がポリオキシアルキレンである重
合体は室温で液状であり、かつ硬化物が比較的低温でも
柔軟性を保持する特徴を活かして、シーラント、接着剤
などに利用されているが、一般的には作業性向上と、得
られる硬化物の物性調節のために可塑剤と併用される場
合が多い。
【0003】しかし、通常用いられているフタル酸ジオ
クチル(DOP)のような低分子量の可塑剤を使用した
場合には可塑剤が表面にしみ出す現象、いわゆるブリー
ドアウトが生じ、硬化物の表面や硬化物に塗装が施され
る場合には、その塗料に空気中の塵埃が付着し汚染され
やすい問題があった。この問題を解決するために高分子
可塑剤を使用する方法が種々提案されている。
【0004】特開昭63−108058には、可塑剤と
して分子量500〜3000のポリオキシプロピレング
リコールが提案されている。このような可塑剤を用いる
と、硬化物の表面に塗料を上塗りした場合、DOP添加
系や可塑剤無添加系と比較して塗料汚染が生じにくく、
硬化物の硬化過程でしわや亀裂の発生がない効果がある
一方、低粘度のため移行性が高く、塗料の耐汚染性が不
充分な問題があった。
【0005】特開平1−279958には、可塑剤とし
て両末端がアリル化された数平均分子量2400〜75
00のポリオキシプロピレン系重合体、および末端に水
酸基を有し、数平均分子量5100、重量平均分子量/
数平均分子量(以下、Mw/Mn)=1.1かつ数平均分
子量1000以下の成分が4%であるポリオキシプロピ
レン系重合体を用いると、Mw/Mn=1.1かつ数平均
分子量3000のポリオキシプロピレングリコールやD
OPと比較してアルキッド系塗料の乾燥性が改善される
ことが記載されている。しかし両末端がアリル化された
ポリオキシプロピレン系重合体は、製造工程が複雑とな
る問題がある。また、数平均分子量5100のポリオキ
シプロピレン系重合体は、粘度が低くブリードアウトし
やすいので、塗料の汚染が大きい問題がある。
【0006】特開平2−142850には、可塑剤とし
て分子量700〜3000のポリオキシプロピレンモノ
n−ブチルエーテルまたは分子量600〜2100のポ
リオキシプロピレンモノフェニルエーテルを用いると、
DOP添加系や可塑剤無添加系と比較して、硬化物表面
に粘着を生じにくく、また上塗りされた塗料の汚染が発
生しにくいことが記載されている。しかし、これらの化
合物は低粘度のため移行性が高く、塗料の耐汚染性は不
充分であった。
【0007】特開平5−339490には、Mw/Mn
1.5以下かつ分子量1000〜4000のポリオキシ
アルキレンモノオールを用いると、硬化物の耐汚染性や
硬化性に優れることが記載されている。しかし、これら
の化合物は低粘度のため移行性が高く、塗料の耐汚染性
は不充分であった。また、Mw/Mn=1.35かつ分子
量6000のポリオキシアルキレンモノオールは、耐汚
染性と硬化遅延しにくい点が優れるが、作業性や揺変性
が良くないことが記載されている。
【0008】また特開平7−113049には、水酸基
数1〜4かつ水酸基あたりの分子量が1000〜200
0のポリオキシアルキレンモノオールまたはテトラオー
ルを用いると、DOP添加系と比較して、硬化性に優れ
た硬化性組成物を与えることが記載されている。しか
し、これらの化合物は低粘度のために移行性が高く、塗
料の耐汚染性については不充分であった。
【0009】ポリオキシアルキレン重合体は優れた耐汚
染性を有し、加水分解性シリル基含有有機重合体との相
溶性にも優れ、可塑化効率も高いが、末端水酸基が加水
分解性シリル基含有有機重合体中の加水分解性シリル基
と反応する可能性があるために、組成によっては増粘や
硬化遅延などの問題を生じ実用上問題がある。これは硬
化触媒が共存する1液組成物において特に著しい。
【0010】これらの問題を解決するために末端の水酸
基をアリルオキシ基、カルボニルオキシ基などの他の基
に変換することも提案されているが、その工程が複雑と
なる。また基によっては、触媒存在下の加水分解性シリ
ル基との反応性が水酸基よりも高くなる場合もあり好ま
しくない。この傾向は、カルボニルオキシ基に変換した
場合著しい。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記のよう
な欠点を解決した硬化性組成物であり、保存後の硬化性
の変化が少なく、硬化物の表面の汚染性が改良され、さ
らに該組成物からの硬化物の表面に塗装を施す場合、そ
の乾燥性が良好でしわがよりにくい硬化性組成物の提供
を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、特定範囲の水
酸基を有し、かつ特定範囲の粘度を有するポリオキシア
ルキレン重合体を可塑剤として用いることを特徴とする
下記の発明である。加水分解性シリル基含有有機重合体
(A)、および、水酸基あたりの数平均分子量が270
0〜5000でありかつ25℃の粘度が15〜100ポ
アズである水酸基含有ポリオキシアルキレン重合体
(B)、を含有してなる硬化性組成物。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明における加水分解性シリル
基含有有機重合体(A)中の加水分解性シリル基として
は式(1)で表される基が好ましい。 −SiXa1 3-a・・・(1) ただし、式(1)中、R1は炭素数1〜20の置換また
は非置換の1価の炭化水素基、Xは水酸基または加水分
解性基、aは1、2または3である。また、R 1が複数
個存在するときはそれらのR1は同じでも異なってもよ
く、Xが複数個存在するときはそれらのXは同じでも異
なってもよい。加水分解性シリル基含有有機重合体
(A)中の加水分解性シリル基の数は平均して1以上で
あり、1〜8が好ましく、2〜6が特に好ましい。その
位置は分子鎖末端または側鎖末端が好ましい。
【0014】加水分解性シリル基含有有機重合体(A)
としては、ポリオキシアルキレン、ポリエステルおよび
ポリカーボネートから選ばれる有機重合体であって、式
(1)で表される加水分解性シリル基を有するものが挙
げられる。またエチレン、プロピレン、イソブチレンな
どのモノオレフィン類、(メタ)アクリル酸エステル
類、ビニルアルキルエーテル類、ブタジエン、クロロプ
レンなどのジオレフィン類、クロロトリフルオロエチレ
ン、テトラフルオロエチレンなどのハロゲン化モノオレ
フィン類などの重合性単量体と加水分解性シリル基含有
重合性単量体を共重合して得られる加水分解性シリル基
含有ビニル系重合体などが挙げられる。
【0015】加水分解性シリル基含有有機重合体(A)
としては、ポリオキシアルキレン、ポリエステルおよび
ポリカーボネートから選ばれる有機重合体であることが
好ましく、加水分解性シリル基含有ポリオキシアルキレ
ン重合体(以下、(a)という)が好ましい。
【0016】以下、加水分解性シリル基含有ポリオキシ
アルキレン重合体(a)について説明する。このような
重合体は、下記に述べるように官能基を有するポリオキ
シアルキレン重合体を原料とし、末端に適宜有機基を介
して加水分解性シリル基を導入して製造されることが好
ましい。原料ポリオキシアルキレン重合体としては、触
媒の存在下ヒドロキシ化合物などの活性水素化合物を開
始剤としてモノエポキシドなどを反応させて製造される
水酸基末端のものが好ましい。
【0017】モノエポキシドとしてはエチレンオキシ
ド、プロピレンオキシド、1,2−ブチレンオキシド、
2,3−ブチレンオキシド、イソブチレンオキシド、メ
チルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、
2−エチルヘキシルグリシジルエーテルなどが挙げられ
る。これらは、単独使用でも2種以上の併用でもよい。
これらのうち、プロピレンオキシドが好ましい。触媒と
しては、カリウム系化合物やセシウム系化合物などのア
ルカリ金属触媒、複合金属シアン化物錯体触媒、金属ポ
ルフィリン触媒、ホスファゼニウム化合物触媒などが挙
げられる。
【0018】原料ポリオキシアルキレン重合体として高
分子量のポリオキシアルキレン重合体を使用する場合に
は、アルカリ触媒などを用いて製造した比較的低分子量
のポリオキシアルキレン重合体に塩化メチレンなどの多
ハロゲン化合物を反応させて多量化して得られるポリオ
キシアルキレン重合体が使用できる。
【0019】複合金属シアン化物錯体触媒を用いて製造
したポリオキシアルキレン重合体は、アルカリ触媒を用
いた場合に比べMw/Mnの値が小さく、良好な硬化性が
得られるため、複合金属シアン化物錯体触媒を用いて製
造したポリオキシアルキレン重合体を用いることが好ま
しい。
【0020】複合金属シアン化物錯体としては亜鉛ヘキ
サシアノコバルテートを主成分とする錯体が好ましく、
なかでもエーテルおよび/またはアルコール錯体が好ま
しい。エーテルとしてはエチレングリコールジメチルエ
ーテル(グライム)およびジエチレングリコールジメチ
ルエーテル(ジグライム)が好ましく、アルコールとし
てはt−ブタノールが好ましい。
【0021】原料ポリオキシアルキレン重合体の官能基
数は2以上が好ましく、硬化物特性として柔軟性を強調
したい場合には2または3が特に好ましく、接着性や硬
化性を強調したい場合には3〜8が特に好ましい。特に
好ましい原料ポリオキシアルキレン重合体はポリオキシ
プロピレンジオールとポリオキシプロピレントリオール
である。また、下記(イ)や(ニ)の方法を用いる場
合、アリル末端ポリオキシプロピレンモノオールなどの
エチレン性不飽和末端のポリオキシアルキレン重合体も
使用できる。
【0022】式(1)で表される加水分解性シリル基に
ついて説明する。式(1)中R1は炭素数1〜20の置
換または非置換の1価の炭化水素基であり、好ましくは
炭素数8以下のアルキル基、フェニル基またはフルオロ
アルキル基である。特に好ましくは、メチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキシ
ル基、フェニル基などである。R1が複数個存在すると
きはそれらのR1は同じでも異なってもよい。
【0023】Xにおける加水分解性基としては、たとえ
ばハロゲン原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、アル
ケニルオキシ基、(N−置換)カルバモイル基、アミノ
基、アミノオキシ基、ケトキシメート基などがある。
【0024】これらのうち炭素原子を有する加水分解性
基の炭素数は6以下が好ましく、4以下が特に好まし
い。好ましいXは炭素数4以下の低級アルコキシ基、特
にメトキシ基、エトキシ基またはプロポキシ基が例示で
きる。Xが複数個存在するときはそれらのXは同じでも
異なってもよい。aは1、2または3である。
【0025】加水分解性シリル基の原料ポリオキシアル
キレン重合体への導入の方法は特には限定されないが、
たとえば以下の(イ)〜(ニ)の方法で導入できる。 (イ)水酸基を有するポリオキシアルキレン重合体の末
端にエチレン性不飽和基を導入したものと、式(2)で
表されるヒドロシリル化合物を反応させる方法。 HSiXa1 3-a・・・(2) ただし、式(2)中、R1、X、aは前記に同じであ
る。
【0026】ここでエチレン性不飽和基を導入する方法
としては、i)エチレン性不飽和基および官能基を有す
る化合物をポリオキシアルキレン重合体の末端水酸基に
反応させて、エーテル結合、エステル結合、ウレタン結
合またはカーボネート結合などにより結合させる方法、
または、ii)アルキレンオキシドを重合する際に、ア
リルグリシジルエーテルなどのエチレン性不飽和基含有
エポキシ化合物を添加して共重合させることにより原料
ポリオキシアルキレン重合体の側鎖にエチレン性不飽和
基を導入する方法、などが挙げられる。
【0027】(ロ)水酸基を有するポリオキシアルキレ
ン重合体の末端に式(3)で表される化合物を反応させ
る方法。 R1 3-a−SiXa−R2NCO・・・(3) ただし、式(3)中、R1、X、aは前記に同じであ
り、R2は炭素数1〜17の2価炭化水素基である。
【0028】(ハ)水酸基を有するポリオキシアルキレ
ン重合体の末端にトリレンジイソシアネートなどのポリ
イソシアネート化合物を反応させてイソシアネート基末
端とした後、該イソシアネート基に式(4)で表される
ケイ素化合物のW基を反応させる方法。 R1 3-a−SiXa−R2W・・・(4) ただし、式(4)中、R1、R2、X、aは前記に同じで
あり、Wは水酸基、カルボキシル基、メルカプト基およ
びアミノ基(1級または2級)から選ばれた活性水素含
有基である。
【0029】(ニ)水酸基を有するポリオキシアルキレ
ン重合体の末端にエチレン性不飽和基を導入し、そのエ
チレン性不飽和基と、Wがメルカプト基である式(4)
で表されるケイ素化合物のメルカプト基を反応させる方
法。
【0030】また、加水分解性シリル基含有ポリオキシ
アルキレン重合体(a)の存在下、溶剤の存在下または
非存在下に、重合性単量体を重合させて得られる重合体
組成物(b)も重合体(A)として使用できる。さらに
加水分解性シリル基含有ポリオキシアルキレン重合体
(a)の前駆体の存在下に、同様に重合性単量体を重合
させて、さらに該前駆体に加水分解性シリル基を導入し
て得られる重合体組成物(c)も重合体(A)として使
用できる。
【0031】重合性単量体とは、たとえば下記式(5)
で表される化合物の単独または2種以上の混合物であ
る。 CR3 2=CR45・・・(5) 式(5)中、R3は水素原子、ハロゲン原子または1価
の炭化水素基であり、R4、R5は水素原子、ハロゲン原
子、アルキル基、フェニル基、アルコキシ基、カルボキ
シル基、アルコキシカルボニル基、グリシドキシカルボ
ニル基、シアノ基、アルケニル基、アシルオキシ基、カ
ルバモイル基およびピリジル基から選ばれる基である。
3としては、水素原子または1価の炭化水素基が好ま
しい。
【0032】重合性単量体としては、スチレン、α−メ
チルスチレンなどのスチレン系単量体、(メタ)アクリ
ル酸、そのエステルまたは(メタ)アクリルアミドなど
の(メタ)アクリル酸系単量体、アクリロニトリル、
2,4−ジシアノブテン−1などのシアノ基含有単量
体、酢酸ビニルなどのビニルエステル系単量体、イソプ
レン、ブタジエン、クロロプレンなどのジオレフィン系
単量体、エチレン、プロピレン、イソブチレンなどのモ
ノオレフィン系単量体、および、その他不飽和エステル
類、クロロトリフルオロエチレン、テトラフルオロエチ
レンなどのハロゲン化オレフィン類、ビニルアルキルエ
ーテルなどがある。
【0033】また、重合性単量体としては下記式(6)
で表される加水分解性シリル基含有の化合物を用いても
よい。 R7−SiXa1 3-a・・・(6) 式(6)中、R7はエチレン性不飽和基を有する1価の
有機基であり、X、R1、aは前記に同じである。
【0034】式(6)で表される化合物としては具体的
には以下の化合物が例示できる。CH2=C(CH3)C
OO(CH23Si(OCH33、CH2=C(CH3
COO(CH23Si(CH3)(OCH32、CH2
C(CH3)Si(OCH33、CH2=C(CH3)S
i(CH3)(OCH32
【0035】さらに加水分解性シリル基を有する連鎖移
動剤の存在下で重合性単量体を重合できる。加水分解性
シリル基を有する連鎖移動剤としては以下の化合物など
が挙げられる。HS(CH23Si(OCH33、HS
(CH23Si(CH3)(OCH32
【0036】加水分解性シリル基含有有機重合体(A)
の数平均分子量は1000〜50000が好ましい。加
水分解性シリル基含有有機重合体(A)として加水分解
性シリル基含有ポリオキシアルキレン重合体(a)を使
用する場合には、数平均分子量が8000〜50000
のものを使用することが好ましい。数平均分子量が80
00未満のときは硬化体が硬くなり、かつ伸びが低くな
るので好ましくない。数平均分子量が50000を超え
ると硬化体の柔軟性および伸びは問題ないが、粘度が著
しく大きくなり、実用性が低くなる。数平均分子量は1
0000〜30000が特に好ましい。
【0037】本発明における水酸基含有ポリオキシアル
キレン重合体(B)は、主鎖が本質的にポリオキシアル
キレン鎖であり加水分解性シリル基を有しない。水酸基
含有ポリオキシアルキレン重合体(B)は、加水分解性
シリル基含有ポリオキシアルキレン重合体(a)の原料
ポリオキシアルキレン重合体と同様に、触媒の存在下活
性水素化合物を開始剤としてモノエポキシドなどを反応
させて製造されることが好ましい。低分子量の不純物含
有量が少ない方が発明の効果が大きく、複合金属シアン
化物錯体などの触媒を用いて製造されることがより好ま
しい。水酸基含有ポリオキシアルキレン重合体(B)の
水酸基の数は1以上であり、2〜8が好ましく、2〜4
が特に好ましい。水酸基の数は開始剤の活性水素の数に
等しい。
【0038】水酸基含有ポリオキシアルキレン重合体
(B)の25℃における粘度(以下、単に粘度という)
は15〜100ポアズ、好ましくは20〜90ポアズで
ある。粘度が20ポアズ未満の場合、塗膜の汚染が悪く
なる傾向にある。また、水酸基あたりの数平均分子量は
2700〜5000である。
【0039】このような水酸基含有ポリオキシアルキレ
ン重合体(B)としては、たとえば複合金属シアン化物
触媒を使用して製造した数平均分子量7000〜100
00、粘度20〜48ポアズのポリオキシプロピレンジ
オール、数平均分子量8100〜15000、粘度20
〜90ポアズのポリオキシプロピレントリオール、数平
均分子量10000〜20000、粘度24〜90ポア
ズのポリオキシプロピレンテトラオールなどのポリオキ
シアルキレンポリオールが挙げられる。
【0040】水酸基含有ポリオキシアルキレン重合体
(B)は単独使用でも2種以上の併用でもよい。水酸基
含有ポリオキシアルキレン重合体(B)は、加水分解性
シリル基含有有機重合体(A)製造時に溶剤として配合
しておいてもよい。水酸基含有ポリオキシアルキレン重
合体(B)の使用量は、加水分解性シリル基含有有機重
合体(A)100gに対して10〜500gが好まし
く、20〜200gが特に好ましい。
【0041】本発明において、水酸基含有ポリオキシア
ルキレン重合体(B)は可塑剤の効果を発現するために
必須成分であるが、組成物の相溶性を制御するなどの目
的のために、少量であればその他の可塑剤も併用でき
る。そのような可塑剤としては公知の可塑剤が使用でき
る。可塑剤の使用量は、水酸基含有ポリオキシアルキレ
ン重合体(B)に対して同質量以下が好ましく、特に5
0質量%以下が好ましく、20質量%以下がより好まし
い。しかし、硬化物表面に塗装を施す場合、塗料の乾燥
性が悪化することから併用しないことが好ましく、併用
しないことが最も好ましい。併用しうる可塑剤の具体例
としては以下のものが挙げられる。
【0042】DOP、フタル酸ジイソノニル(DIN
P)、フタル酸ジブチル(DBP)、フタル酸ブチルベ
ンジルなどのフタル酸エステル類、アジピン酸ジオクチ
ル、コハク酸ジイソデシル、セバシン酸ジブチル、オレ
イン酸ブチルなどの脂肪族カルボン酸エステル類、リン
酸トリオクチル、リン酸トリクレジルなどのリン酸エス
テル類、エポキシ化大豆油、3,4−エポキシシクロヘ
キサン−1,2−ジカルボン酸−ビス(2−エチルヘキ
シルエステル)、エポキシステアリン酸ベンジルなどの
エポキシ可塑剤、塩素化パラフィン、水酸基を有しない
ポリオキシアルキレンなど。
【0043】本発明では加水分解性シリル基含有有機重
合体(A)を硬化させるために硬化触媒を使用してもよ
い。硬化触媒を使用しない場合、加水分解性シリル基の
架橋反応速度は充分ではないので、使用することが好ま
しい。硬化触媒の使用量としては、加水分解性シリル基
含有有機重合体(A)100gに対して0.001〜1
0gが好ましく、0.01〜5gが特に好ましい。
【0044】硬化触媒としてはジブチルスズジラウレー
トなどのような各種金属のカルボン酸塩、アセチルアセ
トナート錯体、アセト酢酸エステレート錯体、各種の酸
および塩基物質が挙げられる。具体的には、スズビス
(2−エチルヘキサノエート)、ジブチルスズジラウレ
ート、ジブチルスズビスアセチルアセトナート、鉛ビス
(2−エチルヘキサノエート)などの金属塩、有機アミ
ン、ジブチルアミン−2−エチルヘキサノエートなどの
ようなアミン塩などが挙げられる。これらの触媒は単独
使用でも2種以上の併用でもよい。
【0045】その他の公知の充填剤も併用できる。充填
剤の使用量は加水分解性シリル基含有有機重合体(A)
100gに対して50〜800gが好ましく、50〜2
50gが特に好ましい。充填剤の具体例としては以下の
ものが挙げられる。これらの充填剤は単独使用でも2種
以上の併用でもよい。
【0046】炭酸カルシウム、ヒュームドシリカ、沈降
性シリカ、無水ケイ酸、含水ケイ酸、カーボンブラッ
ク、炭酸マグネシウム、ケイソウ土、焼成クレー、クレ
ー、タルク、酸化チタン、ベントナイト、酸化第二鉄、
酸化亜鉛、活性亜鉛華、シラスバルン、ガラスバルン、
樹脂バルン、木粉、パルプ、木綿チップ、マイカ、くる
み穀粉、もみ穀粉、グラファイト、アルミニウム微粉
末、フリント粉末などの粉体状充填剤、ガラス繊維、ガ
ラスフィラメント、炭素繊維、ケブラー繊維、ポリエチ
レンファイバなどの繊維状充填剤。
【0047】本発明の組成物は、さらに公知の種々の添
加剤などを含有してもよい。添加剤としてはフェノール
樹脂、エポキシ樹脂、アミノシラン、エポキシシランな
どの接着性付与剤、水添ヒマシ油などのチキソ性付与
剤、酸化鉄、酸化クロム、酸化チタンなどの無機顔料、
フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーンなどの
有機顔料、各種の老化防止剤、紫外線吸収剤などが使用
できる。本発明の硬化性組成物は、シーリング材、防水
剤、接着剤、コーティング剤などに使用しうるが、特に
硬化物自体の充分な強度や高い接着性が要求される用途
に好適である。
【0048】
【実施例】本発明の組成物を実施例(例1〜10、22
〜24)および比較例(例11〜21、25〜29)に
基づき説明するが、本発明はこれらに限定されない。ポ
リオキシアルキレンポリオールの数平均分子量は、その
水酸基価から換算した水酸基あたりの分子量(Mc)お
よび開始剤の積で計算した、水酸基価換算分子量であ
る。水酸基価はJIS K1557記載の方法により求
めた。加水分解性シリル基含有ポリオキシアルキレン重
合体(a)、末端アリルオキシ化ポリオキシアルキレン
重合体の数平均分子量は原料としたポリオキシアルキレ
ンポリオールの数平均分子量から求めた。
【0049】ポリオキシアルキレンポリオール、加水分
解性シリル基含有有機重合体の粘度はJIS K155
7記載の方法により25℃で測定した。製造例1〜4は
加水分解性シリル基含有ポリオキシアルキレン重合体
(a)の製造例、製造例5〜19は可塑剤の製造例であ
る。なお、得られた可塑剤について表1に示す。
【0050】(製造例1)グリセリンにプロピレンオキ
シド(以下、POという)を反応させて得られた数平均
分子量1000のポリオキシプロピレントリオール(以
下、ポリオールta)を開始剤とし、亜鉛ヘキサシアノ
コバルテート−グライム錯体触媒(以下、触媒ZHとい
う)の存在下POを反応させて、数平均分子量2000
0のポリオキシプロピレントリオールを得た。
【0051】このポリオキシプロピレントリオール10
00gを耐圧反応器に入れ、さらにナトリウムメトキシ
ドの28質量%メタノール溶液を、ナトリウムが水酸基
に対して1.05倍モルとなる量を添加し、120℃で
30分間撹拌した。撹拌後、減圧下で脱メタノール反応
を行った後、アリルクロリド13gを添加して1時間反
応させた。減圧下で未反応の揮発成分を留去し、副生し
た無機塩などを除去精製して末端アリルオキシ化ポリオ
キシプロピレン重合体を得た。不飽和基の定量から、水
酸基95%、アリルオキシ基5%であることがわかっ
た。
【0052】得られた末端アリルオキシ化ポリオキシプ
ロピレン重合体500gに対し、耐圧反応器中で、ジビ
ニルテトラメチルジシロキサン白金錯体のキシレン溶液
(白金3%含有)を50μm添加し、均一に撹拌した
後、メチルジメトキシシラン7.5gを添加し、70℃
で5時間反応させた。さらに、イルガノックス245
(ヒンダードフェノール系酸化防止剤)を1000pp
m添加撹拌し、反応器から抜き出して、淡黄色で粘度1
80ポアズの末端メチルジメトキシシリル基含有ポリオ
キシプロピレン重合体(P−1)を得た。
【0053】(製造例2)ジプロピレングリコールにP
Oを反応させて得られた数平均分子量1000のポリオ
キシプロピレンジオール(以下ポリオールdb)を開始
剤とし、触媒ZHの存在下POを反応させて、数平均分
子量16000のポリオキシプロピレンジオール(以下
ポリオールdc)を得た後、製造例1と同様に行い、水
酸基の95%がアリルオキシ基に変換された、末端アリ
ルオキシ化ポリオキシプロピレン重合体を得た。
【0054】得られた末端アリルオキシ化ポリオキシプ
ロピレン重合体500gに対し、製造例1と同様に行い
(メチルジメトキシシランの使用量5.6g)、淡黄色
で粘度120ポアズの末端メチルジメトキシシリル基含
有ポリオキシプロピレン重合体(P−2)を得た。
【0055】(製造例3)ポリオールtaを開始剤と
し、触媒ZHの存在下POを反応させて、数平均分子量
15000のポリオキシプロピレントリオール(以下ポ
リオールte)を得た後、製造例1と同様に行い、水酸
基の95%がアリルオキシ基に変換された、末端アリル
オキシ化ポリオキシプロピレン重合体を得た。
【0056】得られた末端アリルオキシ化ポリオキシプ
ロピレン重合体500gに対し、製造例1と同様に行い
(メチルジメトキシシランの使用量7.8g)、淡黄色
で粘度60ポアズの末端メチルジメトキシシリル基含有
ポリオキシプロピレン重合体(P−3)を得た。
【0057】(製造例4)製造例2で得られたポリオキ
シプロピレン重合体(P−2)300gを耐圧反応器に
入れ、100℃に加熱し、撹拌下、メチルメタクリレー
ト80g、スチレン30g、ブチルアクリレート15
g、ステアリルメタクリレート30g、3−トリメトキ
シシリルプロピルメタクリレート3g、3−メルカプト
プロピルトリメトキシシラン0.5g、アゾビスイソブ
チロニトリル3gの混合溶液を3時間かけて滴下した。
さらにアゾビスイソブチロニトリル1gをメタノール1
0gに溶かした溶液を30分かけて滴下し、さらに1時
間加熱撹拌した。減圧下で、未反応モノマーおよび溶媒
を留去して、重合体組成物(P−4)を得た。
【0058】(製造例5)ポリオールdbを開始剤とし
て、触媒ZHの存在下POを反応させ、精製後、数平均
分子量7000、粘度20ポアズのポリオキシプロピレ
ンジオール(Q−1)を得た。
【0059】(製造例6)ポリオールdbを開始剤とし
て、触媒ZHの存在下POを反応させ、精製後、数平均
分子量10000、粘度48ポアズのポリオキシプロピ
レンジオール(Q−2)を得た。
【0060】(製造例7)ポリオールtaを開始剤とし
て、触媒ZHの存在下POを反応させ、精製後、数平均
分子量8100、粘度20ポアズのポリオキシプロピレ
ントリオール(Q−3)を得た。
【0061】(製造例8)ポリオールtaを開始剤とし
て、触媒ZHの存在下POを反応させ、精製後、数平均
分子量12000、粘度55ポアズのポリオキシプロピ
レントリオール(Q−4)を得た。
【0062】(製造例9)製造例3で製造されたポリオ
ールteを精製して、粘度90ポアズのポリオキシプロ
ピレントリオール(Q−5)を得た。
【0063】(製造例10)ポリオールdbを開始剤と
して、触媒ZHの存在下POを反応させ、精製後、数平
均分子量6000、粘度13ポアズのポリオキシプロピ
レンジオール(Q−6)を得た。
【0064】(製造例11)製造例2で製造されたポリ
オールdcを精製して、粘度150ポアズのポリオキシ
プロピレンジオール(Q−7)を得た。
【0065】(製造例12)ポリオールtaを開始剤と
して、触媒ZHの存在下POを反応させ、精製後、数平
均分子量20000、粘度150ポアズのポリオキシプ
ロピレントリオール(Q−8)を得た。
【0066】(製造例13)n−ブタノールにPOを反
応させて得られた平均分子量約1000のポリオキシプ
ロピレンモノオールを開始剤として、触媒ZHの存在下
POを反応させ、精製後、数平均分子量6000、粘度
43ポアズのポリオキシプロピレンモノオール(Q−
9)を得た。
【0067】(製造例14)ペンタエリスリトールにP
Oを反応させて得られた平均分子量約1000のポリオ
キシプロピレンテトラオールを開始剤として、触媒ZH
の存在下POを反応させ、精製後、数平均分子量800
0、粘度18ポアズのポリオキシプロピレンテトラオー
ル(Q−10)を得た。
【0068】(製造例15)製造例14で製造したポリ
オキシプロピレンテトラオール(Q−10)を開始剤と
して、触媒ZHの存在下POを反応させ、精製後、数平
均分子量13000、粘度35ポアズのポリオキシプロ
ピレンテトラオール(Q−11)を得た。
【0069】(製造例16)製造例5で得られたポリオ
キシプロピレンジオール(Q−1)1000gを用い
て、製造例1と同様に末端水酸基のアリルオキシ化を行
い(アリルクロリド添加量24.0g)、アリルオキシ
基98%、水酸基2%の末端アリルオキシ化ポリオキシ
プロピレン重合体(AQ−1)を得た。
【0070】(製造例17)製造例6で得られたポリオ
キシプロピレンジオール(Q−2)1000gを用い
て、製造例1と同様に末端水酸基のアリルオキシ化を行
い(アリルクロリド添加量16.8g)、アリルオキシ
基97%、水酸基3%の末端アリルオキシ化ポリオキシ
プロピレン重合体(AQ−2)を得た。
【0071】(製造例18)製造例7で得られたポリオ
キシプロピレントリオール(Q−3)1000gを用い
て、製造例1と同様に末端水酸基のアリルオキシ化を行
い(アリルクロリド添加量31.6g)、アリルオキシ
基98%、水酸基2%の末端アリルオキシ化ポリオキシ
プロピレン重合体(AQ−3)を得た。
【0072】(製造例19)製造例9で得られたポリオ
キシプロピレントリオール(Q−5)1000gを用い
て、製造例1と同様に末端水酸基のアリルオキシ化を行
い(アリルクロリド添加量16.8g)、アリルオキシ
基が96%、水酸基が4%の末端アリルオキシ化ポリオ
キシプロピレン重合体(AQ−4)を得た。
【0073】得られたQ−1〜AQ−4について、可塑
剤の名称、分子量、水酸基あたりの分子量(Mc)およ
び粘度を表1に示す。また、例1〜29で使用した主な
原料を以下に示す。
【0074】 膠質炭酸カルシウム:白艶華CCR、白石工業社製、 重質炭酸カルシウム:ホワイトンSB、白石工業社製、 酸化チタン:KR−820、KR−630、石原産業社
製。
【0075】ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤:チヌ
ビン327、チバスペシャリティケミカルズ社製、 ヒンダードアミン系光安定剤:LA−63P、旭電化工
業社製、 ヒンダードフェノール系酸化防止剤:イルガノックス1
010、チバスペシャリティケミカルズ社製。
【0076】脂肪酸アミドチキソ性付与剤:ディスパロ
ン6500、楠本化成工業社製、 樹脂バルン:マイクロスフェアMFL80GCA、松本
油脂製薬社製、 エポキシ樹脂:エピコート828、油化シェルエポキシ
社製。
【0077】サンソサイザーEPS:3,4−エポキシ
シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸ビス(2−エチ
ルヘキシル)、新日本理化社製、 光硬化性化合物:アロニクスM309、東亞合成社製、 EL−5030:分子量5000のポリオキシプロピレ
ントリオール、旭硝子社製。
【0078】U−220:ジブチルスズビスアセチルア
セトナート、日東化成工業社製、 No.918:ジブチルスズオキシドとDOPの反応
物、三共有機合成社製。
【0079】(例1〜10(実施例)および例11〜2
1(比較例))表2〜5に示した重合体および可塑剤を
表2〜5に示した量(単位:g)、膠質炭酸カルシウム
75g、重質炭酸カルシウム75g、酸化チタン(KR
−820)の20g、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収
剤の1g、ヒンダードアミン系光安定剤1g、ヒンダー
ドフェノール系酸化防止剤1g、脂肪酸アミドチキソ性
付与剤3gをよく混練し、100℃に加熱して減圧下で
脱水乾燥を行った。常温に冷却後、N−(β−アミノエ
チル)アミノプロピルトリメトキシシラン3g、グリシ
ジルオキシプロピルメチルジメトキシシラン0.5g、
桐油2g、樹脂バルン2g、ビニルトリメトキシシラン
2g、テトラエチルシリケート0.5gをよく混練して
から、さらに表2〜5に示したスズ化合物の表2〜5に
記載した量を混練し、乾燥雰囲気下でシーラント用カー
トリッジに充填して1液型の硬化性組成物を得た。これ
を下記の試験に供して評価した。結果を表2〜5に示
す。
【0080】(塗装試験)型枠を使用して、硬化性組成
物を3cm×10cm×0.5cmのシート状に成形
し、20℃、65%湿度の条件下で7日間、つづいて5
0℃、65%湿度の条件下で7日間養生して硬化させ
た。得られたシートにアトムペイント社製のアルキッド
塗料(溶剤型アルキッド塗料)または水性アクリル塗料
を塗布し、常温で乾燥させ、3週間後の塗料の乾燥状態
および塗膜表面の平滑性を観察した。
【0081】また、塗装を施したシートを60℃に7日
間加熱した後、JISテストパウダー関東ロームNo.
8を2g吹き付けた後に水洗いし、目視で汚染物質の付
着状態を観察した。表中の○は、表面にしわなし、×は
表面にしわありを表す。また、塗料の乾燥状態は全くべ
たつきがないものを10、ほとんど硬化していないもの
を1として、10段階で評価した。さらに、塗膜表面の
汚染状態は全く汚染されていないものを10とし、一番
結果の良くなかったものを1として10段階で評価し
た。
【0082】(タックフリータイム)カートリッジを5
0℃で4週間保存前後での硬化時間の変化を観察した。
硬化時間は、20℃、65%湿度の条件下で硬化性組成
物の表面が硬化して指に樹脂が付着しなくなるまでの時
間(タックフリータイム、時間(h)分(m))とし
た。
【0083】
【表1】
【0084】
【表2】
【0085】
【表3】
【0086】
【表4】
【0087】
【表5】
【0088】(例22〜24(実施例)および例25〜
29(比較例))表6、7に示した重合体および可塑剤
を、表6、7に示した量(単位:g)、グリセリンのト
リストリメチルシリルエーテル1g、膠質炭酸カルシウ
ム110g、重質炭酸カルシウム30g、酸化チタン
(KR−630)の10g、樹脂バルン2g、エポキシ
樹脂5g、水添ヒマシ油5g、光硬化性化合物5g、桐
油5g、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤の1g、ヒ
ンダードアミン系光安定剤1g、ヒンダードフェノール
系酸化防止剤1gを混練して主剤とし、そこにスズビス
(2−エチルヘキサノエート)3gおよびラウリルアミ
ン1gをよく混練した硬化触媒を硬化剤として加えてさ
らに混練して、硬化性組成物を得た。
【0089】各硬化性組成物について、例1〜21の試
験内容と同様にして、汚染物質の付着状態、塗料の乾燥
状態、および塗膜表面の平滑性について評価した。結果
を表6、7に示す。
【0090】
【表6】
【0091】
【表7】
【0092】
【発明の効果】本発明における特定の水酸基含有ポリオ
キシアルキレン重合体を高分子可塑剤として使用した配
合物は、保存後の硬化性の変化が少なく、硬化物の表面
の汚染性が改良され、さらに表面にアルキッド塗料やア
クリル塗料の塗装を施す場合、その乾燥性が良好でしわ
がよりにくい特徴を有する。
フロントページの続き Fターム(参考) 4J002 BQ001 CF271 CG021 CH022 CH051 FD010 FD020 FD150 GH00 GJ01 GJ02 4J005 AA04 AA11 BB02 4J040 DJ031 DJ032 ED161 ED162 EE011 EE012 EE021 EE022 EE051 EE052 EL021 EL022 GA31 KA31 LA01 LA07 MA05 MA06 NA12

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】加水分解性シリル基含有有機重合体
    (A)、および、水酸基あたりの数平均分子量が270
    0〜5000でありかつ25℃の粘度が15〜100ポ
    アズである水酸基含有ポリオキシアルキレン重合体
    (B)、を含有してなる硬化性組成物。
  2. 【請求項2】水酸基含有ポリオキシアルキレン重合体
    (B)が、数平均分子量7000〜10000のポリオ
    キシプロピレンジオール、または、数平均分子量810
    0〜15000のポリオキシプロピレントリオール、で
    ある請求項1に記載の硬化性組成物。
  3. 【請求項3】水酸基含有ポリオキシアルキレン重合体
    (B)が、複合金属シアン化物錯体を触媒として活性水
    素含有化合物にモノエポキシドを反応させて得られたも
    のである請求項1または2に記載の硬化性組成物。
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