JP3671513B2 - 硬化性組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は耐汚染性に優れた硬化体を与える室温硬化性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
加水分解によりシロキサン結合を形成し、高分子量化あるいは架橋しうる加水分解性ケイ素基を有する有機重合体としては従来いくつかの例が知られている(たとえば、特開平3−47820、特開平3−72027、特開平3−79627、特公昭61−49332、特公昭46−30711、特公昭45−36319、特公昭46−17553など)。
【0003】
しかしこれらの有機重合体は、ポリマー硬化体、または組成物硬化体のモジュラスを低くすると、硬化が終了した後も表面のべとつき、すなわちタックが残り、たとえばシーリング材などのベースポリマーに用いた場合、ほこりの付着などの目地汚染をひきおこし建築物の外観を損なう原因となっていた。
【0004】
このタックを防止する目的で、たとえば特公平3−3710には、加水分解性ケイ素基を有する有機重合体にフッ素系界面活性剤を添加する技術が開示されている。しかしこの組成物は、硬化後もフッ素系界面活性剤が系全体に分散されて存在し、表面への移行が不充分であるため、表面のタックを低減するためには高価なフッ素系界面活性剤を多量に使用する必要があり、シーリング部周辺の汚染を引き起こしたり、耐水性や貯蔵安定性への悪影響が大きく、実用面での使用は大きく制限されていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は前述の欠点を解消しようとするものである。すなわち、充分な柔軟性、伸縮性を有しながら表面の耐汚染性に優れた硬化体を与える組成物を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、下記の発明である。
加水分解により架橋可能な加水分解性ケイ素基を分子内に1つ以上有する有機重合体(A)、ならびに、ポリフルオロ炭化水素基を有する重合単位(p)および光硬化性官能基を有する重合単位(q)を有する含フッ素共重合体(B)を含有する硬化性組成物であって、重合単位(p)が下記式6で示される重合性モノマー(a)を重合することにより生成する重合単位である硬化性組成物。
【化3】
CH 2 =CR 8 (CH 2 ) b −Z−R f0 ・・・式6
式6中、R 8 は水素原子あるいは炭素数1〜4の1価の炭化水素基、bは0〜6の整数、Zは結合手または2価の有機基、R f0 はポリフルオロ炭化水素基である。
【0007】
加水分解により架橋可能な加水分解性ケイ素基を分子内に1つ以上有する有機重合体(A)、ならびに、ポリフルオロ炭化水素基を有する重合単位(p)、光硬化性官能基を有する重合単位(q)および(p)、(q)以外の重合単位(r)を有する含フッ素共重合体(B)を含有する硬化性組成物であって、重合単位(p)が下記式6で示される重合性モノマー(a)を重合することにより生成する重合単位である硬化性組成物。
【化4】
CH 2 =CR 8 (CH 2 ) b −Z−R f0 ・・・式6
式6中、R 8 は水素原子あるいは炭素数1〜4の1価の炭化水素基、bは0〜6の整数、Zは結合手または2価の有機基、R f0 はポリフルオロ炭化水素基である。
【0008】
【発明の実施の形態】
[有機重合体(A)]
本発明における加水分解により架橋可能な加水分解性ケイ素基(以下単に加水分解性ケイ素基ともいう)を分子内に1つ以上有する有機重合体(A)としては、ポリエーテル、ポリエステルおよびポリカーボネートから選ばれる有機重合体から誘導される有機重合体が挙げられる。またエチレン、プロピレン、イソブチレンなどのオレフィン類、(メタ)アクリル酸エステル類、ビニルアルキルエーテル類、ブタジエンやクロロプレンなどのジエン類、クロロトリフルオロエチレンやテトラフルオロエチレンなどのハロゲン化オレフィン類、などの重合性モノマーと加水分解性ケイ素基含有重合性モノマーを共重合して得られる加水分解性ケイ素基含有ビニル系重合体などが挙げられる。なお、本発明においてたとえばアクリル酸とメタクリル酸を便宜上(メタ)アクリル酸と記載することもある。
【0009】
特にポリエーテル、ポリエステルおよびポリカーボネートから選ばれる有機重合体から誘導される有機重合体であることが好ましい。なかでもポリエーテルから誘導される加水分解性ケイ素基含有ポリエーテルが特に好ましい。
【0010】
ポリエーテルは、触媒の存在下、活性水素を含有する開始剤に環状エーテルを開環重合反応させて得られる。環状エーテルとしてはプロピレンオキシド、エチレンオキシド、ブチレンオキシド、エピクロルヒドリン、スチレンオキシド、アリルグリシジルエーテルなどがある。またオキセタン、テトラヒドロフランなども使用できる。これら環状エーテルは単独で重合または2種以上を併用してランダム状あるいはブロック状に重合できる。
【0011】
開始剤としては、多価アルコール、多価カルボン酸、多価アミンなどの多価活性水素化合物、末端不飽和基含有モノオール、不飽和フェノール、不飽和カルボン酸などの不飽和基含有活性水素化合物が挙げられる。
【0012】
触媒としてはナトリウム、カリウム、セシウムなどのアルカリ金属やそれらアルカリ金属の水酸化物などのアルカリ金属化合物、複合金属シアン化物錯体、金属ポルフィリン錯体を使用できる。
【0013】
加水分解性ケイ素基含有ポリエーテルは、水酸基含有ポリエーテルから誘導されることが特に好ましい。好ましい水酸基含有ポリエーテルとしてはポリオキシアルキレンジオール、ポリオキシアルキレントリオールおよびポリオキシアルキレンテトラオールがある。また、アリル基などの不飽和基を有する開始剤を用いて製造したアリル末端ポリオキシアルキレンモノオールも使用できる。
【0014】
本発明において加水分解性ケイ素基とは、シラノール基やアルコキシシリル基のように、湿分や硬化触媒などにより縮合反応を起こし有機重合体の架橋によって高分子量化を促進しうるものであり、好ましくは式1で表される基である。
【0015】
【化5】
−SiXa R1 3-a・・・式1
【0016】
式中、R1 は炭素数1〜20の置換または非置換の1価の炭化水素基、Xは水酸基または1価の加水分解性基、aは1〜3の整数である。
【0017】
加水分解性ケイ素基含有ポリエーテルは、水酸基含有ポリエーテルから誘導される場合、通常、有機基を介して式1で表される加水分解性ケイ素基が導入される。よって、本発明における有機重合体(A)は式2で表される基を有することが好ましい。
【0018】
【化6】
−R0 −SiXa R1 3-a・・・式2
【0019】
式中、R0 は2価の有機基、R1 、X、aは上記に同じ。
【0020】
ここで、式2中のR0 としては、炭素数8以下の2価の炭化水素基が好ましい。式1、式2中のR1 としては、炭素数8以下のアルキル基、フェニル基またはフルオロアルキル基が好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基またはフェニル基が特に好ましい。
【0021】
式1、式2中のXは水酸基または1価の加水分解性基であり、加水分解性基としてはたとえばハロゲン原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、アミド基、アミノ基、アミノオキシ基、ケトキシメート基またはヒドリド基である。これらのうち炭素原子を有する加水分解性基の炭素数は6以下、特には4以下が好ましい。好ましいXは炭素数4以下のアルコキシ基、特にはメトキシ基、エトキシ基またはプロポキシ基である。式1、式2中のaは2または3が好ましい。
【0022】
本発明における有機重合体(A)の製造方法としては、たとえば、下記の(イ)〜(ヘ)を例示するがこれらに限定されない。なお、(イ)〜(ニ)は、加水分解性ケイ素基含有ポリエーテルの製造例であり、(ホ)〜(ヘ)は加水分解性ケイ素基含有ビニル系重合体の製造例である。
【0023】
(イ)イソシアネート基と加水分解性ケイ素基を有する有機ケイ素化合物を水酸基含有ポリエーテルと反応させる方法。
【0024】
具体的な有機ケイ素化合物としては、化7の化合物を示しうる。
【0025】
【化7】
(C2 H5 O)3 Si(CH2 )3 NCO、
(CH3 O)3 Si(CH2 )3 NCO、
(CH3 O)2 (CH3 )Si(CH2 )3 NCO、
(CH3 O)3 SiNCO、
(CH3 O)2 Si(NCO)2 。
【0026】
(ロ)式HSiXa R1 3-a(式中R1 、X、aは前記に同じ)で表される水素化ケイ素化合物と、末端に不飽和基を導入したポリエーテルとを反応させる方法。
【0027】
ここで不飽和基を導入する方法としては、水酸基含有ポリエーテルのOHをOM(Mはアルカリ金属)とした後、塩化アリルなどの不飽和基含有ハロゲン化炭化水素と反応させる方法、または不飽和基および水酸基と反応しうる官能基を有する化合物を水酸基含有ポリエーテルと反応させて、エステル結合、ウレタン結合、カーボネート結合などを介して不飽和基を導入する方法がある。
【0028】
また末端水酸基含有ポリエーテルの製造において環状エーテルを重合する際に、アリルグリシジルエーテルなどの不飽和基含有環状エーテルを共重合させることにより側鎖に不飽和基を導入する方法や、開始剤として末端不飽和基含有モノオールを用いて製造した水酸基含有ポリエーテルを使用することにより末端に不飽和基を導入する方法もある。
【0029】
(ハ)水酸基含有ポリエーテルの末端にトリレンジイソシアネートなどのポリイソシアネートを反応させてイソシアネート基末端とした後、該イソシアネート基に式3で表されるケイ素化合物のW基を反応させる方法。
【0030】
【化8】
W−R2 −SiXa R1 3-a ・・・式3
【0031】
式中、R1 、X、aは前記に同じであり、R2 は炭素数1〜20の2価の炭化水素基であり、Wは水酸基、カルボキシル基、メルカプト基およびアミノ基(1級または2級)から選ばれる活性水素含有基である。
【0032】
(ニ)末端に不飽和基を導入したポリエーテルの不飽和基と、Wがメルカプト基である式3で表されるケイ素化合物のメルカプト基を反応させる方法。
【0033】
(ホ)加水分解性ケイ素基を有する重合性モノマーまたはそのオリゴマーと他の重合性モノマーまたはそのオリゴマーとを共重合させる方法。
【0034】
重合性モノマーとは、たとえば式4で表される化合物の単独または2種以上の混合物である。
【0035】
【化9】
CR3 2=CR4 R5 ・・・式4
【0036】
式中、R3 は水素原子、ハロゲン原子または1価の炭化水素基であり、水素原子または1価の炭化水素基が好ましい。R4 、R5 は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、フェニル基、アルコキシ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、グリシドキシカルボニル基、ニトリル基、アルケニル基、アシルオキシ基、アミド基およびピリジル基から選ばれる基である。
【0037】
重合性モノマーの具体例としては、スチレンやα−メチルスチレンなどのスチレン系モノマー、(メタ)アクリル酸、それらのエステルまたは(メタ)アクリルアミドなどの(メタ)アクリル系モノマー、アクリロニトリル、2,4−ジシアノブテン−1などのシアノ基含有モノマー、酢酸ビニルなどのビニルエステル系モノマー、イソプレン、ブタジエン、クロロプレンなどのジエン系モノマー、エチレン、プロピレン、イソブチレンなどのオレフィン、および、その他不飽和エステル類、クロロトリフルオロエチレンやテトラフルオロエチレンなどのハロゲン化オレフィン、ビニルアルキルエーテルなどがある。
【0038】
また加水分解性ケイ素基を有する重合性モノマーとしては式5で表される化合物が用いられる。
【0039】
【化10】
X1 3-n−SiR6 nR7 ・・・式5
【0040】
式中、R6 は炭素数1〜20の置換または非置換の1価の炭化水素基であり、X1 は水酸基またはハロゲン原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、アミド基、アミノ基、アミノオキシ基、ケトキシメート基、ヒドリド基などの加水分解性基であり、R7 は重合性不飽和基を有する有機基であり、nは0〜2の整数である。
【0041】
式5で表される化合物としては具体的には化11の化合物などが例示される。
【0042】
【化11】
CH2 =C(CH3 )COO(CH2 )3 Si(CH3 )(OCH3 )2 、
CH2 =C(CH3 )Si(CH3 )(OCH3 )2 。
【0043】
(ヘ)加水分解性ケイ素基を含有する連鎖移動剤の存在下で重合性モノマーを重合させる方法。
【0044】
加水分解性ケイ素基を含有する連鎖移動剤としては具体的には化12の化合物などが例示される。
【0045】
【化12】
HS(CH2 )3 Si(OCH3 )3 、
HS(CH2 )3 Si(CH3 )(OCH3 )2 。
【0046】
有機重合体(A)の分子量は1000〜5000が好ましい。有機重合体(A)として加水分解性ケイ素基含有ポリエーテルを使用する場合には、分子量が8000〜50000のものを使用することが好ましい。分子量が8000未満のときは硬化体が硬くなり、かつ伸びが低くなるので好ましくない。分子量が50000を超えると硬化体の柔軟性および伸びは問題ないが、粘度が著しく大きくなり、実用性が低くなる。分子量は10000〜30000が特に好ましい。
【0047】
[含フッ素重合体(B)]
[重合性モノマー(a)]
本発明における含フッ素共重合体(B)は、ポリフルオロ炭化水素基を有する重合単位(p)を有する。ポリフルオロ炭化水素基を有する重合単位(p)とはポリフルオロ炭化水素基を有する重合性モノマー(a)を重合することにより生成する重合単位である。
【0048】
重合性モノマー(a)における重合性不飽和基としては、ビニル基、アリル基、(メタ)アクリロイル基、イソプロペニル基などがあげられる。
【0049】
ポリフルオロ炭化水素基は、炭化水素基の水素原子の2個以上がフッ素原子に置換された基を意味する。ポリフルオロ炭化水素基の炭素数は2〜40、特には2〜22、さらには4〜18が好ましい。最も好ましくは6〜14である。
【0050】
ポリフルオロ炭化水素基中のフッ素原子の数は、未置換炭化水素基の水素原子数に対する置換フッ素原子の数の割合が50%以上、好ましくは60%以上がよい。80%以上がより好ましく、特に実質的に100%である場合が好ましい。さらに、置換されていない水素原子の一部あるいは全部が、塩素原子で置換されていてもよい。
【0051】
ポリフルオロ炭化水素基の構造は、直鎖状でも分岐状でもよく、好ましくは直鎖状である。ポリフルオロ炭化水素基は1価〜3価であることが好ましく、特に1価または2価であることが好ましい。
【0052】
ポリフルオロ炭化水素基は炭素−炭素結合の間にエーテル性の酸素原子またはチオエーテル性の硫黄原子が挿入されていてもよい。また、炭素−炭素不飽和二重結合などの不飽和基を有していてもよい。
【0053】
なお、ポリフルオロ炭化水素基の先端部分はパーフルオロ炭化水素基部分であることが好ましい。ポリフルオロ炭化水素基が他の基と結合する連結部分であってフッ素原子を含まない有機基である部分は連結基という。本発明におけるポリフルオロ炭化水素基は連結基を含んでいてもよい。
【0054】
連結基を含まないポリフルオロ炭化水素基の具体例を化13に、連結基を含むポリフルオロ炭化水素基基の具体例を化14に示す。
ただし、mは2〜40であり、4〜18が好ましく、6〜14が特に好ましい。pは0〜38であり、2〜16が好ましく、4〜12が特に好ましい。qは0〜19であり、1〜8が好ましく、2〜6が特に好ましい。rは0〜18であり、0〜7が好ましく、1〜5が特に好ましい。
【0055】
【化13】
F(CF2 )m −;
H(CF2 )m −;
−(CF2 )m −;
(CF3 )2 CF(CF2 )p −;
CF3 O[CF(CF3 )CF2 O]q CF(CF3 )−;
C3 F7 O[CF(CF3 )CF2 O]r CF(CF3 )−;
(CF3 )2 C=CF−;
CF3 CHFO(CF2 )3 −;
【0056】
【化14】
F(CF2 )m CH2 −;
F(CF2 )m CH2 CH2 −;
F(CF2 )m CH2 CH2 CH2 −;
F(CF2 )m (CH2 )6 −;
H(CF2 )m CH2 −;
F(CF2 )m CH=CHCH2 −;
F(CF2 )m CH2 CHICH2 −;
F(CF2 )m CH2 CH(OH)CH2 −;
F(CF2 )m CH2 CH2 OCH2 CH2 −;
F(CF2 )m (CH2 )6 OCH2 CH2 −;
F(CF2 )m OCH2 CH(OH)CH2 −;
(CF3 )2 CF(CF2 )p CH2 CH2 −;
(CF3 )2 CF(CF2 )p CH2 CHICH2 −;
(CF3 )2 CF(CF2 )p CH2 CH(OH)CH2 −;
CF3 O[CF(CF3 )CF2 O]q CF(CF3 )CH2 −;
(CF3 )2 CH−;
(CF3 )2 C(CH3 )CH2 −;
CF3 CHFCF2 CH2 −;
F(CF2 )3 OCF(CF3 )CH2 −;
CHF2 CF2 OCH2 CH2 −;
CHF2 CF2 OCH2 CH(OCF2 CF2 H)CH2 −;
−CH2 CH2 −(CF2 )m −CH2 CH2 −;
−CH2 CH(OH)CH2 O(CF2 )m OCH2 CH(OH)CH2 −;
【0057】
重合性モノマー(a)は、式6で示される化合物である。
【0058】
【化15】
CH2 =CR8 (CH2 )b −Z−Rf0・・・式6
【0059】
式中、R8 は水素原子あるいは炭素数1〜4の1価の炭化水素基、bは0〜6の整数、Zは結合手または2価の有機基、Rf0はポリフルオロ炭化水素基である。
【0060】
好ましくは、Zは特に結合手であるか、−O−、−COO−、−CONH−、−NHCO−および−OCO−からなる群より選ばれる2価の有機基である。Rf0として好ましいのは上記にポリフルオロ炭化水素基として好ましい基として説明したとおりである。
【0061】
重合性モノマー(a)の例としては、次のものが例示される。
C8 F17CH=CH2 などのポリフルオロオレフィン化合物。
式7で表されるアクリル酸ポリフルオロアルキルエステル。
式8で表されるメタクリル酸ポリフルオロアルキルエステル。
式9で表されるビニル(ポリフルオロアルキル)エーテル。
式10で表されるアリル(ポリフルオロアルキル)エーテル。
式11で表されるポリフルオロアルキルカルボン酸ビニルエステル。
【0062】
【化16】
CH2 =CH−COORf1 ・・・式7
CH2 =C(CH3 )−COORf1・・・式8
CH2 =CH−ORf1 ・・・式9
CH2 =CHCH2 −ORf1 ・・・式10
CH2 =CH−OCORf2 ・・・式11
(Rf1、Rf2はポリフルオロ炭化水素基。)
【0063】
次の含フッ素アミド化合物。
F(CF2 )m CH2 NHCOCH=CH2 などのアクリル酸アミド、
F(CF2 )m CH2 NHCOC(CH3 )=CH2 などのメタクリル酸アミド。
【0064】
なお、Rf1は、連結基を含むポリフルオロ炭化水素基であることが好ましい。Rf2は、連結基を含まないポリフルオロ炭化水素基であることが好ましい。
【0065】
本発明における含フッ素共重合体(B)はポリフルオロ炭化水素基を有する重合単位(p)を全重合単位に対して少なくとも20モル%有する重合体であることが好ましい。20モル%よりも少ないと、充分な表面耐汚染性が発揮されず、長期使用において汚れなどが著しくなることがあり、好ましくない。含フッ素共重合体においてポリフルオロ炭化水素基を有する重合単位(p)は全重合単位に対して20〜95モル%、特に30〜90モル%有することが好ましい。
【0066】
[重合性モノマー(b)/(d)]
本発明において光硬化性官能基としてはアクリロイル基、メタクリロイル基、シンナモイル基およびアジド基から選ばれる基であることが好ましい。
【0067】
光硬化性官能基を有する重合単位(q)としては、以下の2通りの重合性モノマーに基づく場合が挙げられる。1つは光硬化性官能基を有する重合性モノマー(b)に基づくものである。もう1つは光硬化性官能基を導入しうる官能基を有する重合性モノマー(d)を重合性モノマー(a)などと共重合して、共重合体(C)を製造した後に、光硬化性官能基を導入することにより生成するものであり、重合性モノマー(d)に基づく重合単位であって、かつ光硬化性官能基が導入された重合単位である。
【0068】
前者の場合、光硬化性官能基としては、上記例示した基のうち熱重合性を有しない官能基に制限される。具体的にはシンナモイル基が好ましい。重合性モノマー(b)としては式12で表される重合性モノマーが好ましい。
【0069】
【化17】
CH2 =CR9 (CH2 )c −Z1 −(CH2 )d −L ・・・式12
【0070】
式中、R9 は水素原子あるいは炭素数1〜4の1価の炭化水素基、c、dは0〜6の整数、Z1 は結合手または2価の有機基、Lは光硬化性官能基のうち熱重合性を有しない官能基を有する基である。
【0071】
具体的にはたとえば、Lの代わりに水酸基を有する式12の不飽和化合物とシンナモイルクロライドを反応させることにより、Lがシンナモイルオキシ基である式12の化合物が得られる。式12の化合物としては、たとえばアリルアルコール−アルキレンオキシド付加物のケイ皮酸エステル、アクリル酸(2−ヒドロキシエチル)エステルのケイ皮酸エステル、アリルシンナメートなどがある。
【0072】
また、後者の重合性モノマー(d)としては、たとえば式13で表される重合性モノマーが挙げられる。
【0073】
【化18】
CH2 =CR9 (CH2 )c −Z1 −(CH2 )d −Y ・・・式13
【0074】
式中、R9 、Z1 、c、dは上記に同じ。Yは光硬化性官能基を導入しうる基を有する基である。
【0075】
好ましくは、Z1 は特に結合手であるか、−O−、−COO−、−CONH−、−NHCO−および−OCO−からなる群より選ばれる2価の有機基を含む有機基である。Yは水酸基、エポキシ基、アミノ基、イソシアネート基またはカルボキシル基を有する炭素数1〜20の置換または非置換の有機基であることが好ましい。Yは水酸基またはエポキシ基を有する有機基であることが好ましい。
【0076】
重合性モノマー(d)の例としては、次のものが例示される。
(メタ)アクリル酸エステルなどの重合性カルボン酸。
式14で表されるアクリル酸エステル。
式15で表されるメタクリル酸エステル。
式16で表されるビニルエーテル。
式17で表されるアリルエーテル。
式18で表されるカルボン酸ビニルエステル。
次のアミド化合物。
Y1 NHCOCH=CH2 などのアクリル酸アミド、
Y1 NHCOC(CH3 )=CH2 などのメタクリル酸アミド。
【0077】
【化19】
CH2 =CH−COOY1 ・・・式14
CH2 =C(CH3 )−COOY1 ・・・式15
CH2 =CH−OY1 ・・・式16
CH2 =CHCH2 −OY1 ・・・式17
CH2 =CH−OCOY1 ・・・式18
(Y1 は光硬化性官能基を導入しうる基を含む基。)
【0078】
具体的な化合物としては、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸(2−ヒドロキシエチル)エステル、(メタ)アクリル酸(3−ヒドロキシプロピル)エステル、(メタ)アクリル酸(3−フェノキシ−2−ヒドロキシプロピル)エステル、(メタ)アクリル酸(3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル)エステル、(2−ヒドロキシエチル)アリルエーテル、N−メチロールアクリルアミド、コハク酸モノ(2−メタクリロイルオキシエチル)エステル、フタル酸モノ(2−メタクリロイルオキシエチル)エステル、グリシジル(メタ)アクリレート、(メタ)アリルグリシジルエーテル、化20のリン化合物。
【0079】
【化20】
CH2 =CH−COOCH2 CH2 PO(OH)2 、
CH2 =C(CH3 )−COOCH2 CH2 PO(OH)2 。
【0080】
重合性モノマー(d)と重合性モノマー(a)などと共重合して共重合体(C)を得た後、(C)に光硬化性官能基を導入することができる。光硬化性官能基としては上記に挙げた基を選ぶことができる。
【0081】
具体的には、たとえば水酸基を有する共重合体に、アクリルクロライドやシンナモイルクロライドを反応させてアクリロイルオキシ基やシンナモイルオキシ基を有する共重合体を製造することができる。
なお、光硬化性官能基を導入する際、光硬化性官能基を導入しうる基が残っていてもよい。含フッ素共重合体(B)が、光硬化性官能基を導入しうる基を少量有している場合、含フッ素共重合体(B)の有機重合体(A)に対する分散性の向上や含フッ素共重合体(B)の造膜性の向上があり、好ましい。
【0082】
本発明における含フッ素共重合体(B)は光硬化性官能基を有する重合単位(q)を全重合単位に対して少なくとも5モル%有することが好ましい。光硬化性官能基を有する重合単位(q)が5モル%よりも少ないと、充分な光硬化皮膜が形成されず、長期使用において汚れなどが著しくなることがあり、好ましくない。全重合単位に対して5〜80モル%有することが特に好ましい。10〜70モル%が好ましく、10〜50モル%が特に好ましい。
【0083】
[重合性モノマー(c)]
本発明における含フッ素共重合体(B)は重合単位(p)、重合単位(q)以外の重合単位(r)を有していてもよい。重合単位(r)は(a)、(b)以外の重合性モノマー(c)が重合することにより生成する重合単位であることが好ましい。また、重合性モノマー(d)が重合することにより生成する重合単位であって、光硬化性官能基が導入されなかった重合単位であってもよい。
【0084】
重合単位(r)は含フッ素共重合体(B)自体の造膜性の改良、含フッ素共重合体(B)の有機重合体(A)に対する相溶性や分散性の改善、硬化性組成物における表面移行性などを改善する役割も果たす。硬化性組成物の貯蔵安定性が向上する効果もある。さらに重合単位(r)として、重合性モノマー(d)が重合することにより生成する重合単位であって、光硬化性官能基が導入されなかった重合単位が、含フッ素共重合体(B)に含まれている場合、前記したとおり、含フッ素共重合体(B)の有機重合体(A)に対する分散性の向上や含フッ素共重合体(B)の造膜性の向上の効果が見られる。
【0085】
重合単位(r)は全重合単位に対して0〜75モル%の割合であることが好ましい。すなわち、重合単位(p)と重合単位(q)の合計が、全重合単位に対して25モル%以上の割合で含まれることが好ましい。この2種類の重合単位の含まれる割合が25モル%未満では、充分な耐候性、表面耐汚染性が発揮されない。
【0086】
重合性モノマー(c)は、ポリフルオロアルキル基を有さず、また、光硬化性官能基を有さない重合性モノマーである。
この重合性モノマー(c)としては、ビニル基、アリル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、イソプロペニル基などの重合性部位を有する重合性モノマーが挙げられる。
【0087】
重合性モノマー(c)として具体的には分子量100〜3000程度のポリオキシアルキレン鎖を有する重合性モノマーが例示できる。具体的には分子量100〜3000のポリオキシプロピレングリコールモノアルキルエーテル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
【0088】
またビニルエーテル類、オレフィン類、アリルエーテル類、ビニルエステル類、アリルエステル類、アクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類、イソプロペニルエーテル類、イソプロペニルエステル類、クロトン酸エステル類およびその他の重合性モノマー、が例示できる。なかでも炭素数1〜15程度の直鎖状、分岐状または脂環状のアルキル基を有する化合物が好ましい。具体的な化合物としては、下記のものが挙げられる。
【0089】
メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、クロロエチルビニルエーテル、などのビニルエーテル類;エチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブチレン、シクロヘキセン、スチレン、α−メチルスチレンなどのオレフィン類;メチルアリルエーテル、エチルアリルエーテル、ブチルアリルエーテル、シクロヘキシルアリルエーテル、などのアリルエーテル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、吉草酸ビニル、カプロン酸ビニル、カプリル酸ビニル、ベオバ9およびベオバ10(シェル化学社製、炭素数9または炭素数10の分岐脂肪酸のビニルエステルの商品名)、バーサティック酸ビニルなどの脂肪酸ビニルエステル類;酢酸アリルなどのアリルエステル類;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシルなどの(メタ)アクリル酸エステル類;クロトン酸エチル、クロトン酸ブチル、クロトン酸シクロヘキシルなどのクロトン酸エステル類;(メタ)アクリル酸アミドなどの(メタ)アクリル系アミド類;アクリロニトリル、2,4−ジシアノブテン−1などのシアノ基含有モノマー類;イソプレン、ブタジエンなどのジエン類;塩化ビニル、塩化ビニリデン、トリフルオロクロロエチレン、テトラフルオロエチレン、フッ化ビニリデンなどのハロゲン化オレフィン類などがある。
【0090】
さらに、また式5で表される加水分解性ケイ素基を有する重合性モノマーも用いることは可能である。しかし、有機重合体(A)の加水分解性ケイ素基と反応して硬化体のモジュラスを高くしたり、含フッ素共重合体(B)の表面移行を妨げることがあるため必ずしも必要ではない。
【0091】
重合方法は溶液重合、乳化重合、懸濁重合、バルク重合のいずれの方法によってもよく、所定量の重合性モノマーに重合開始剤、電離性放射線などの重合開始源を作用させることにより重合が行われる。また適当な連鎖移動剤を存在させて、分子量を調節したり、有機重合体(A)の存在下で重合を行うことも可能である。その他の諸条件は、通常溶液重合、乳化重合、懸濁重合、バルク重合などを行う際と同様の条件で行うことができる。
【0092】
また、含フッ素共重合体(B)は、分子量1000〜50000であることが好ましい。シーリング材など、無溶剤で用いる場合には、分子量の大きなものは作業性が極めて悪い。無溶剤で用いる場合には分子量15000以下、特に10000以下のものを採用することが好ましい。分子量の下限は特に限定されないが、通常は300以上、好ましくは1000以上が採用される。
【0093】
有機重合体(A)および含フッ素共重合体(B)の使用割合が重量比で(A)/(B)=100/0.1〜100/20が好ましい。(A)/(B)=100/0.1〜100/10が特に好ましい。
【0094】
[その他]
本発明の硬化性組成物には、有機重合体(A)、含フッ素共重合体(B)以外に、必要により添加する光重合開始剤、充填剤、可塑剤、硬化触媒、その他の添加剤などが必要に応じて添加できる。
【0095】
光重合開始剤としては、ベンゾフェノン、アセトフェノン、ベンゾイン、2−クロロチオキサントン、ベンジル、2−エチルアントラキノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オンなどを例示できる。
【0096】
[充填剤]
充填剤としては公知の充填剤が使用できる。充填剤の使用量は有機重合体(A)と含フッ素共重合体(B)の合計100重量部に対して0〜1000重量部、特に50〜250重量%が好ましい。充填剤の具体例としては以下のものがあげられる。これらの充填剤は単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
【0097】
炭酸カルシウム、フュームシリカ、沈降性シリカ、無水ケイ酸、含水ケイ酸およびカーボンブラック、炭酸マグネシウム、ケイソウ土、焼成クレー、クレー、タルク、酸化チタン、ベントナイト、有機ベントナイト、酸化第二鉄、酸化亜鉛、活性亜鉛華、シラスバルーン、木粉、パルプ、木綿チップ、マイカ、くるみ穀粉、もみ穀粉、グラファイト、アルミニウム微粉末、フリント粉末などの粉体状充填剤、石綿、ガラス繊維、ガラスフィラメント、炭素繊維、ケブラー繊維、ポリエチレンファイバーなどの繊維状充填剤。
【0098】
[可塑剤]
可塑剤としては、公知の可塑剤が使用できる。可塑剤の使用量は有機重合体(A)と含フッ素共重合体(B)の合計100重量部に対して0〜100重量部が好ましい。可塑剤の具体例としては以下のものがあげられる。
【0099】
フタル酸ジオクチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ブチルベンジルなどのフタル酸エステル類。アジピン酸ジオクチル、コハク酸ジイソデシル、セバシン酸ジブチル、オレイン酸ブチルなどの脂肪族カルボン酸エステル。ペンタエリスリトールエステルなどのアルコールエステル類。リン酸トリオクチル、リン酸トリクレジルなどのリン酸エステル類。エポキシ化大豆油、4,5−エポキシヘキサヒドロフタル酸ジオクチル、エポキシステアリン酸ベンジルなどのエポキシ可塑剤。塩素化パラフィン。2塩基酸と2価アルコールとのポリエステル類などのポリエステル系可塑剤、ポリオキシプロピレングリコールやその誘導体などのポリエーテル類、ポリ−α−メチルスチレン、ポリスチレンなどのポリスチレンのオリゴマー類、ポリブタジエン、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、ポリクロロプレン、ポリイソプレン、ポリブテン、水添ポリブテン、エポキシ化ポリブタジエンなどのオリゴマー類などの高分子可塑剤。
【0100】
[硬化促進触媒]
本発明における硬化性組成物を硬化させるにあたっては加水分解性シリル基の硬化反応を促進する硬化促進触媒を使用してもよい。具体的な例としては下記の化合物があげられる。それらの1種または2種以上が使用される。硬化促進触媒は有機重合体(A)と含フッ素共重合体(B)の合計100重量部に対して0〜10重量部使用することが好ましい。
【0101】
アルキルチタン酸塩、有機ケイ素チタン酸塩、ビスマストリス−2−エチルヘキソエートなどの金属塩、リン酸、p−トルエンスルホン酸、フタル酸などの酸性化合物、エチレンジアミン、ヘキサンジアミンなどの脂肪族ジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミンなどの脂肪族ポリアミン類、ピペリジン、ピペラジンなどの複素環式アミン類、メタフェニレンジアミンなどの芳香族アミン類、エタノールアミン類、トリエチルアミン、エポキシ樹脂の硬化剤として用いられる各種変性アミンなどのアミン化合物。
【0102】
ジオクチル酸錫、ジブチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジラウレートおよび化21のカルボン酸型有機錫化合物およびこれらのカルボン酸型有機錫化合物と上記のアミン類との混合物。
【0103】
【化21】
(n-C4H9)2Sn(OCOCH=CHCOOCH3)2;
(n-C4H9)2Sn(OCOCH=CHCOOC4H9-n)2 ;
(n-C8H17)2Sn(OCOCH=CHCOOCH3)2 ;
(n-C8H17)2Sn(OCOCH=CHCOOC4H9-n)2;
(n-C8H17)2Sn(OCOCH=CHCOOC8H17-iso)2 ;
【0104】
化22の含硫黄型有機錫化合物。
【0105】
【化22】
(n-C4H9)2Sn(SCH2COO);
(n-C8H17)2Sn(SCH2COO);
(n-C8H17)2Sn(SCH2CH2COO);
(n-C8H17)2Sn(SCH2COOCH2CH2OCOCH2S);
(n-C4H9)2Sn(SCH2COOC8H17-iso)2;
(n-C8H17)2Sn(SCH2COOC8H17-iso)2 ;
(n-C8H17)2Sn(SCH2COOC8H17-n)2 ;
(n-C4H9)2SnS;
【0106】
(n-C4H9)2SnO、(n-C8H17)2SnO などの有機錫オキシド、およびこれらの有機錫オキシドとエチルシリケート、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジオクチル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジオクチルなどのエステル化合物との反応生成物。
【0107】
化23のキレート錫化合物およびこれらの錫化合物とアルコキシシランとの反応生成物(ただし、acacはアセチルアセトナト配位子、e−acacはアセト酢酸エチルキレート配位子)。
【0108】
【化23】
(n-C4H9)2Sn(acac)2;
(n-C8H17)2Sn(acac)2 ;
(n-C4H9)2 (C8H17O)Sn(acac);
(n-C4H9)2 (C8H17O)Sn(e-acac);
【0109】
化24の錫化合物。
【0110】
【化24】
(n-C4H9)2(CH3COO)SnOSn(OCOCH3)(n-C4H9)2 ;
(n-C4H9)2(CH3O)SnOSn(OCH3)(n-C4H9)2 ;
【0111】
[接着性付与剤]
さらに接着性を改良する目的で接着性付与剤が用いられる。これらの接着性付与剤としては(メタ)アクリロイルオキシ基含有シラン類、アミノ基含有シラン類、メルカプト基含有シラン類、エポキシ基含有シラン類、カルボキシル基含有シラン類などがある。
【0112】
(メタ)アクリロイルオキシ基含有シラン類としては、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシランなどがある。
【0113】
アミノ基含有シラン類としては、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、N−(N−ビニルベンジル−β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アニリノプロピルトリメトキシシランなどがある。
【0114】
メルカプト基含有シラン類としては、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジエトキシシランなどがある。
エポキシ基含有シラン類としては、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシランなどがある。
【0115】
カルボキシル基含有シラン類としてはβ−カルボキシエチルトリエトキシシラン、β−カルボキシエチルフェニルビス(β−メトキシエトキシ)シラン、N−(N−カルボキシルメチル−β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシランなどがある。
【0116】
また2種以上のシランカップリング剤を反応させて得られる反応物を用いてもよい。反応物の例としてはアミノ基含有シラン類とエポキシ基含有シラン類との反応物、アミノ基含有シラン類と(メタ)アクリロイルオキシ基含有シラン類との反応物、エポキシ基含有シラン類とメルカプト基含有シラン類の反応物、メルカプト基含有シラン類どうしの反応物などがあげられる。これらの反応物は該シランカップリング剤を混合し室温〜150℃の温度範囲で1〜8時間撹拌することによって容易に得られる。
【0117】
上記の化合物は単独で使用してもよく、2種類以上併用してもよい。
接着性付与剤の使用量は有機重合体(A)と含フッ素共重合体(B)の合計100重量部に対して0〜30重量部が好ましい。
【0118】
[溶剤]
また本発明の組成物を硬化性組成物として用いる場合、粘度の調整、組成物の保存安定性向上を目的として、溶剤を添加することもできる。溶剤の使用量は有機重合体(A)と含フッ素共重合体(B)の合計100重量部に対して0〜500重量部が好ましい。
【0119】
かかる溶剤としては脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、アルコール類、ケトン類、エステル類、エーテル類、エステルアルコール類、ケトンアルコール類、エーテルアルコール類、ケトンエーテル類、ケトンエステル類、エステルエーテル類を使用できる。特にアルコール類を用いた場合、特に本発明組成物を長期に保存する場合、保存安定性が向上するので好ましい。アルコール類としては、炭素数1〜10のアルキルアルコールが好ましく、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、イソアミルアルコール、ヘキシルアルコールなどが用いられる。
【0120】
[脱水剤]
また本発明の硬化性組成物の貯蔵安定性をさらに改良するために、硬化性や柔軟性に悪影響を及ぼさない範囲で少量の脱水剤を添加できる。脱水剤の使用量は有機重合体(A)と含フッ素共重合体(B)の合計100重量部に対して0〜30重量部が好ましい。
【0121】
具体的には、オルトギ酸メチル、オルトギ酸エチルなどのオルトギ酸アルキル、オルト酢酸メチル、オルト酢酸エチルなどのオルト酢酸アルキル、メチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシランなどの加水分解性有機シリコン化合物、加水分解性有機チタン化合物などを使用しうる。ビニルトリメトキシシラン、テトラエトキシシランがコスト、効果の点から特に好ましい。
【0122】
[チキソ性付与剤]
また垂れ性の改善のためチキソ性付与剤を使用してもよい。このようなチキソ性付与剤としては水添ひまし油、脂肪族アミドなどが用いられる。
【0123】
[老化防止剤]
また、老化防止剤としては、一般に用いられている酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤が適宜用いられる。
【0124】
[用途]
本発明の硬化性組成物は、建築用の、あるいはそれ以外の用途の、シーリング材、接着剤、コーティング材、防水剤などの用途に使用できる。特に硬化体の表面耐汚染性が要求される用途に好適である。
【0125】
【実施例】
以下に本発明の実施例をあげるが、これらに限定されるものではない。
ポリエーテルA1〜A2は実施例あるいは比較例に用いられた加水分解性ケイ素基を有する有機重合体でありそれぞれ下記のプロピレンオキシド重合体である。
【0126】
A1:前記(ロ)の方法で製造した全末端の75%にジメトキシシリルプロピル基を導入した平均分子量17000のエチレングリコール開始のポリプロピレンオキシド系重合体。
A2:前記(ロ)の方法で製造した全末端の78%にジメトキシシリルプロピル基を導入した平均分子量20000のグリセリン開始のポリプロピレンオキシド系重合体。
【0127】
(合成例1)
n−ブタノールを開始剤として亜鉛ヘキサシアノコバルテ−ト触媒にてプロピレンオキシドの重合を行い、平均分子量2000のポリプロピレンオキシドモノブチルエーテルを得た。この化合物を2Lのフラスコに300g(0. 15モル)計り取り、更に500gのアセトン、トリエチルアミン17. 7g(0. 17モル)およびハイドロキノンモノメチルエーテル150mgを加え、窒素気流下40℃で10分間撹拌した。その後、アクリル酸クロライド14. 5g(0. 16モル)を100gのアセトンに溶かした溶液を30分にわたり滴下した。その後57℃に昇温し、1時間半にわたり撹拌し反応を完結させた。
【0128】
その後、アンモニウム塩を濾別し、濾液を3Lの撹拌されている水に滴下し、化合物を再沈殿せしめた。その後、析出した化合物を2回水で洗浄した後乾燥し、アクリロイル基およびポリエーテル鎖を有する化合物c1を得た。
【0129】
(合成例2)
合成例1と同様の手順で平均分子量400のポリプロピレンオキシドモノブチルエーテルを得た。そして、これにアクリル酸クロライドを加えて末端の水酸基をアクリロイル基に変換した。アクリロイル基およびポリエーテル鎖を有する化合物c2を得た。
【0130】
(合成例3)
アリルアルコールを500mLのフラスコに8.7g(0. 15モル)計り取り、更に100gのアセトン、トリエチルアミン17. 7g(0. 17モル)およびハイドロキノンモノメチルエーテル15mgを加え、窒素気流下40℃で10分間撹拌した。その後、シンナモイルクロライド26. 6g(0. 16モル)を100gのアセトンに溶かした溶液を30分にわたり滴下した。その後57℃に昇温し、1時間半に渡り撹拌し反応を完結せしめた。
【0131】
その後、アンモニウム塩を濾別し、濾液を3Lの撹拌されている水に滴下し、化合物を再沈殿せしめた。その後、析出した化合物を2回水で洗浄した後乾燥し、目的のシンナモイル基とアリル基を有する化合物b1を得た。
【0132】
(合成例4)
合成例1で得た化合物c1の46. 16gとCt F2t+1CH2 CH2 OCOCH=CH2 (tの平均値9)(以下化合物a1とする)23. 91gとアクリル酸(2−ヒドロキシエチル)エステル5. 36gを500mLのフラスコにとり、クロロホルム150gおよびイソプロピルアルコール150gの混合溶媒に溶解させ、開始剤として、アゾイソブチロニトリルを1. 5g加え70℃にて10時間加熱重合させた。その後いったん溶媒を除去し化合物C1を得た。次いで、合成例2と同様の手法でポリマーにアクリロイル基を導入し、アクリロイル基含量20モル%、重量平均分子量25000の含フッ素共重合体B1を得た。
【0133】
[実施例1]
ポリエーテルA1の70重量部(以下、部とする)およびポリエーテルA2の30部の混合物に対し、(B)成分である含フッ素共重合体B1を5部、白艶化CCR(白石工業社製炭酸カルシウム)60部、ホワイトンSB(白石工業社製炭酸カルシウム)70部、フタル酸ジオクチル60部、エピコート828(油化シェルエポキシ社製、エポキシ化合物)5部、酸化チタン3.5部、チヌビン327(チバ・ガイギー社製、紫外線吸収剤)1部、サノール765(三共社製、光安定剤)0.5部 イルガノックス245(チバ・ガイギー社製、酸化防止剤)1部および水添ヒマシ油4.0部を加え、2Lプラネタリーミキサーにて60℃で3時間混合したのち、10torrで真空脱気処理し、組成物を得た。
【0134】
ジオクチル酸錫とラウリルアミンを3/1の重量比で混合した硬化触媒を上記組成物に対し3部加え、十分に混練した。
この混練物を縦50mm、横150mm、厚さ5mmの型に入れ、シート状とし20℃、65%湿度の恒温恒湿槽に7日間入れ、硬化体シートを得た。
【0135】
この硬化体シートを神奈川県横浜市にある旭硝子(株)研究所の屋上南面に45度の角度に放置し、半年後の天曝耐汚染性を目視にて観察した。その結果を表1に示す。
【0136】
ただし、天曝汚染性評価は次の判定基準による。
○:ほこりの付着がほとんど認められない。
△:ほこりの付着がある。
×:ほこりがひどく付着している
【0137】
[実施例2〜6]
(B)成分としてB1の代わりに下記に示す含フッ素共重合体B2〜B6を用いたこと以外は、実施例1と全く同様にして組成物を調整し、実施例1と同様の方法で天曝耐汚染性の評価を行った。結果を表1に示す。
【0138】
[比較例1]
(B)成分を含まないこと以外は実施例1と全く同様にして組成物を作成し、天曝耐汚染性を評価した。結果を表2に示す。
【0139】
[比較例2]
B1の代わりに合成例4に示されたアクリロイル基を導入する前の含フッ素重合体(化合物C1)を用いたこと以外は、実施例1と全く同様にして組成物を作成し、天曝耐汚染性を評価した。結果を表2に示す。
【0140】
[比較例3〜5]
実施例で用いた(B)成分の代わりに下記に示すフッ素系界面活性剤であるD1〜D3の化合物を用いたこと以外は実施例と同様にして組成物を作成し、天曝耐汚染性を評価した。結果を表2に示す。
【0141】
実施例に使用した(B)成分は次のとおりである。
B2:化合物a1、合成例2で得た化合物c2およびアクリル酸(2−ヒドロキシエチル)エステルを40/30/30(モル比)で共重合した後、分子内の水酸基をアクリル酸クロリドにてアクリロイル化したもの。アクリロイル基含量27モル%、重量平均分子量30000。
【0142】
B3:化合物a1、アクリル酸ステアリルエステルおよびアクリル酸(2−ヒドロキシエチル)エステルを35/25/40(モル比)で共重合した後、分子内の水酸基をアクリル酸クロリドにてアクリロイル化したもの。アクリロイル基含量36モル%、重量平均分子量9000。
【0143】
B4:化合物a1、アクリル酸ブチルエステルおよびアクリル酸(2−ヒドロキシエチル)エステルを35/50/15(モル比)で共重合した後、分子内の水酸基をアクリル酸クロリドにてアクリロイル化したもの。アクリロイル基含量14モル%、重量平均分子量9000。
【0144】
B5:化合物a1、合成例3で得た化合物b1およびアクリル酸ステアリルエステルを40/20/40(モル比)で共重合して得た共重合体。シンナモイル基含量20モル%、重量平均分子量12000。
B6:化合物a1、合成例3で得た化合物b1およびアクリル酸ブチルエステルを40/20/40(モル比)で共重合して得た共重合体。シンナモイル基含量20モル%、重量平均分子量8000。
【0145】
また比較例に使用した化合物の構造式は次のとおりである。
D1:Ct F2t+1COO- NH4+(tの平均値9)。
D2:Ct F2t+1CONH(CH2 )3 N+ (CH3 )3 I- (tの平均値9)。
D3:Ct F2t+1CONH(CH2 CH2 0)21CH3 (tの平均値9)。
【0146】
【表1】
【0147】
【表2】
【0148】
実施例と比較例1の比較からわかるとおり、有機重合体(A)に対し、(B)成分としてB1〜B6を加えた組成物は(B)成分を加えなかった場合に比較して硬化物の天曝時の耐汚染性が良好である。
一方、比較例2〜5の化合物は(B)成分のかわりに、イオン性および非イオン性の親水基を含む、フッ素系界面活性剤D1〜D3を加えたものであるが、対応する(B)成分を含む組成物に比して天曝時の耐汚染性に乏しいことが明かとなった。
【0149】
【発明の効果】
本発明の硬化性組成物は、天曝時の表面耐汚染性に優れ、弾性シーリング材、防水材として最適である。
Claims (5)
- 含フッ素共重合体(B)が、ポリフルオロ炭化水素基を有する重合単位(p)を少なくとも20モル%有する重合体である、請求項1または2に記載の硬化性組成物。
- 含フッ素共重合体(B)が、光硬化性官能基を有する重合単位(q)を少なくとも5モル%有する重合体である、請求項1〜3のいずれかに記載の硬化性組成物。
- 有機重合体(A)および含フッ素共重合体(B)の使用割合が重量比で(A)/(B)=100/0.1〜100/20である、請求項1〜4のいずれかに記載の硬化性組成物。
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