JP3357176B2 - 中空成形品 - Google Patents
中空成形品Info
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- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
- Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
性に優れた中空成形品に関するものである。
ロピレン,ポリ塩化ビニル,ポリスチレン,ナイロン,
ポリエステル,ポリカーボネート等の中空容器が広く使
用されていることは周知である(例えば、特開昭55−
12082号公報,特開昭57−5747号公報,特公
平5−70569号公報等)。
寸法安定性,柔軟性,耐衝撃性,耐薬品性等のすべての
点を満足しているものはない。例えば、ポリプロピレン
やポリスチレンは、耐薬品性が不充分であり、ナイロン
は吸水率が高いため、寸法安定性が不充分であるととも
に経時的に弾性率が低下する。また、ポリカーボネート
やポリエチレンテレフタレートに代表されるポリエステ
ルは、柔軟性が不充分である。更に、可塑化ポリ塩化ビ
ニルは、可塑剤の溶出による硬化現象及び可塑剤の毒性
の問題で優れた軟質材料とは言い難い。
ころは、上記従来技術の問題点を解決し、寸法安定性及
び耐衝撃性に優れたブロー中空成形品を提供するにあ
る。
有する熱可塑性共重合ポリエステル樹脂1〜100重量
%とポリブチレンテレフタレート0〜99重量%とから
なり、該熱可塑性共重合ポリエステル樹脂がテレフタル
酸又はそのエステル形成性誘導体とダイマー酸又はその
エステル形成性誘導体を酸成分とし、1,4−ブタンジ
オールを主たるグリコール成分として得られる重合体で
あり、且つダイマー酸成分の割合が熱可塑性共重合ポリ
エステル樹脂とポリブチレンテレフタレートの全酸成分
に対し0.5〜30モル%を占めることを特徴とする熱
可塑性樹脂組成物をブロー成形することにより得られる
中空成形品により達成される。
使用する熱可塑性共重合ポリエステル樹脂の酸成分は、
テレフタル酸及びダイマー酸又はこれらのエステル形成
性誘導体からなる。ダイマー酸は、不飽和脂肪酸の粘土
触媒による低重合体からの分離によってトリマー酸,モ
ノマー酸等の副生成物を除去した後に得られ、好ましい
純度としては99重量%以上である。更に、色調面よ
り、本発明に使用する熱可塑性共重合ポリエステル樹脂
の構成成分であるダイマー酸は、特に水素添加されてい
ることが好ましく、好ましいヨウ素化値としては10g
I2 /100g以下である。
PRIPOL 1008{炭素数36で、芳香族タイプ
/脂環族タイプ/直鎖脂肪族タイプ=9/54/37
(モル%)のダイマー酸}、PRIPOL 1009
{炭素数36で、13/64/23(モル%)のダイマ
ー酸}、さらにエステル形成性誘導体としてユニケマ社
製のPRIPLAST 3008{PRIPOL 10
08のジメチルエステル}が挙げられる。
テル樹脂の構成成分であるダイマー酸の共重合組成比は
特に限定されないが、熱可塑性共重合ポリエステル樹脂
中の酸成分の合計に対し0.5〜30モル%であること
が好ましい。
ール成分としては、1,4−ブタンジオールを主成分と
する(全グリコール成分中70モル%以上)ことが肝要
である。
テル樹脂の製造方法は特に制限されるものではなく、公
知の方法に従って行うことができる。例えば、テレフタ
ル酸又はそのエステル形成性誘導体,水素添加ダイマー
酸又はそのエステル形成性誘導体,1,4−ブタンジオ
ールを、同時に又は段階的に直接エステル化するか、或
いはエステル交換反応させた後重合する方法を採用する
ことができる。これらの重合或いはエステル化反応,エ
ステル交換反応の際に公知の各種触媒,安定剤,改質剤
あるいは添加剤などを使用してもよい。更に必要なら
ば、固相重合してもよい。
粘度ηrel が、テトラクロロエタン:フェノール=2:
3の混合溶媒を用い20℃で測定して、1.8〜3.2
であることが肝要である。ηrel が1.8未満の場合、
ドローダウンが著しくなり、良好な製品を得ることがで
きない。一方ηrel が3.2を超える場合には成形が困
難となる。
トは、テレフタル酸と1,4−ブタンジオールとを重縮
合して得られるポリエステルである。かかるPBTに
は、実質的に剛性,靱性および成形性を失わない範囲
で、酸成分および/またはグリコール成分を共重合して
もよい。
レフタル酸以外のジカルボン酸、例えばイソフタル酸、
2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレン
ジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェニルエ
ーテルカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、
ジフェニルケトンジカルボン酸、ジフェニルスルフォン
ジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、シ
クロヘキサンジカルボン酸、テトラリンジカルボン酸、
デカリンジカルボン酸、トリメリット酸、ピロメリット
酸などである。これらのジカルボン酸類は、カルボキシ
ル基をメタノール,エタノールなどの低級アルコールで
エステル化されていてもよい。
は、1,4−ブタンジオール以外のグリコール類、例え
ば1,6−ヘキサンジオール、1,5−ヘキサンジオー
ル、1,4−ヘキサンジオール、1,3−ヘキサンジオ
ール、2,5−ヘキサンジオール、2,4−ヘキサンジ
オール、シクロヘキサンジメタノール、エチレングリコ
ール、ポリエチレングリコール、1,3−プロパンジオ
ール、1,2−プロパンジオール、2−メチル−1,4
−ブタンジオール、2−メチル−2,4−ブタンジオー
ル、1,3−ブタンジオール、ポリテトラメチレングリ
コール、1,5−ペンタンジオール、1,4−ペンタン
ジオール、1,3−ペンタンジオール、2,4−ペンタ
ンジオール、ネオペンチルグリコール、トリシクロデカ
ンジメチロール、キシリレングリコール、ビスフェノー
ルA、ビスフェノールB、ビスヒドロキシエトキシビス
フェノールA、グリセリン、トリメチロールプロパン、
ペンタエリスリトールなどが例示される。共重合成分
は、酸成分またはグリコール成分を単独で用いてもよい
し、酸成分およびグリコール成分を併用してもよく、さ
らに2種類以上の酸成分およびまたはグリコール成分を
使用してもよい。
ち、エステル化またはエステル交換反応後、高真空下で
重縮合反応を実施する。また、必要ならば、かかるPB
Tをさらに固相重合してもよい。
相対粘度1.8〜3.2を有する熱可塑性共重合ポリエ
ステル樹脂1〜100重量%とポリブチレンテレフタレ
ート0〜99重量%とからなることが肝要である。熱可
塑性共重合ポリエステル樹脂の組成比が1重量%未満の
場合、耐衝撃性が不充分である。
ダイマー酸成分の割合は、酸成分の合計に対し、0.5
〜30モル%を占めることが肝要であり、特に、1〜2
0モル%が好ましい。ダイマー酸成分の割合が0.5モ
ル%未満の場合、耐衝撃性が不充分であり、30モル%
を超える場合、ドローダウンが著しくなり、良好な製品
を得ることができない。
ル樹脂とポリブチレンテレフタレートからなる熱可塑性
樹脂組成物には、ドローダウンを防ぐ方法として、イソ
シアネート化合物,エポキシ化合物,エチレンとα,β
−不飽和グリシジルエステルとの共重合体等公知のドロ
ーダウン改善剤を配合することも可能である。
エステル樹脂とポリブチレンテレフタレートからなる熱
可塑性樹脂組成物には、本発明の目的を損わない範囲で
通常の添加剤,例えば強化材(例えばウィスカー繊維,
炭素繊維等),酸化防止剤及び熱安定剤(例えばヒンダ
ードフェノール,ヒドロキノン,ホスファイト,チオエ
ーテル類及びこれらの置換体及びその組合せを含む),
紫外線吸収剤(例えば種々のレゾルシノール,サリシレ
ート,ベンゾトリアゾール,ベンゾフェノン等),滑剤
及び離型剤(例えばモンタン酸,ステアリン酸及びその
塩,ステアリルアルコール,ステアリルアミド等),染
料(例えばニトロシン等)及び顔料(例えば硫化カドミ
ウム,フタロシアニン,カーボンブラック等)を含む着
色剤,難燃剤(例えばデカブロモジフェニルエーテル,
臭素化ポリカーボネート,臭素化ポリスチレン,臭素化
エポキシオリゴマーのようなハロゲン系,メラミン或い
はシアヌル酸系,リン系等),難燃助剤(例えば三酸化
アンチモン,五酸化アンチモン等),帯電防止剤(例え
ばベンゼンスルホン酸ナトリウム,ポリアルキルグリコ
ール等),結晶化促進剤(例えばポリエチレングリコー
ル等),添加剤添着液(シリコン系オイル等)及び少量
の他種ポリマー等を1種以上添加することができる。
にして得られた樹脂組成物を公知のブロー成形法、即ち
基本的には樹脂組成物を押出機に供給し、溶融押出や射
出成形でパリソンを成形せしめ、その後目的とする2〜
3次元的中空成形体とすることによって得られる。
トブロー法,インジェクションブロー法などを挙げるこ
とができ、また、他材料との組み合わせにおいて用いら
れる多層ブロー成形法やエクスチェンジブロー成形法な
どを適用することも勿論可能である。
及び耐衝撃性に優れており、食品,薬品等の容器に好適
である。
る。尚、物性評価は以下の方法に従って行った。 相対粘度ηrel :溶媒テトラクロロエタン:フェノール
=2:3(重量比),測定温度20℃.濃度1.000
g/dl 耐衝撃性:ブロー成形で得られた容器に満杯の水を充填
し、キャップを締め、5mの高さからコンクリート床上
に落下せしめ、容器の破損,クラックの有無を目視判定
した。n=20で試験を行い、破壊しなかったものの個
数を数え、非破壊率として100分率で表示し、耐衝撃
性の目安とした。 寸法安定性:ブロー成形で得られた容器を23℃水中に
500時間浸漬せしめ、浸漬前後で容器胴部下部の径の
変化を寸法安定性の目安とした。
社製、PRIPLAST3008),1,4−ブタンジ
オール,エステル交換及び重合触媒としてテトラ−n−
ブチルチタネートを表1に示す組成で添加し、210℃
に加熱して生成するメタノールを系外に留去し、エステ
ル交換反応を行った。メタノール留去がほぼ完了してか
ら反応生成物を重合器に移し、1時間かけて温度250
℃,真空度0.5mmHg迄もっていき、その後重縮合
を行った。得られた熱可塑性共重合ポリエステル樹脂の
サンプル名称及び相対粘度ηrel を表1に示した。
及びポリブチレンテレフタレート(鐘紡社製 PBT1
19)を表2に示す組成で配合し、更に熱安定剤として
ヒンダードフェノール系化合物(チバガイギー社製 イ
ルガノクス1330)を上述の樹脂混合物100重量部
に対し0.2重量部配合し、混合後射出ブロー成形機
(スクリュー径25mmφ)で成形を行った。
ネジ部(20mmφ)の射出成形と容器の胴部(20m
mφ)のプリフォーム、ブロー金型温度130℃(パリ
ソン底部)及び50℃(パリソンシャンク部)で胴部の
ブロー成形を行い、80mmφの円柱容器を得た。得ら
れた容器の物性を評価し、結果を表2に示す。
7),ポリアミド(鐘紡社製 6ナイロン MC14
0)及び熱可塑性共重合ポリエステル樹脂(サンプル名
称G)を実施例1で用いた射出ブロー成形機で同様の容
器を得た。得られた容器の物性を評価した。結果を表3
に示す。
(サンプル名称G)100重量部に対し、実施例1で使
用した熱安定剤を0.2重量部配合し、混合後、ダイレ
クトブロー成形機(スクリュー径40mmφ)を用いて
成形を行った。
6.0mm,ノズル径5.0mmでパリソンを押出した
後、温度60℃に維持した金型にはさんでブローを行
い、10mmφの円柱容器を得た。得られた成形品の耐
衝撃性及び寸法安定性は良好であった。
Claims (1)
- 【請求項1】 相対粘度1.8〜3.2を有する熱可塑
性共重合ポリエステル樹脂1〜100重量%とポリブチ
レンテレフタレート0〜99重量%とからなり、該熱可
塑性共重合ポリエステル樹脂がテレフタル酸又はそのエ
ステル形成性誘導体とダイマー酸又はそのエステル形成
性誘導体を酸成分とし、1,4−ブタンジオールを主た
るグリコール成分として得られる重合体であり、且つダ
イマー酸成分の割合が熱可塑性共重合ポリエステル樹脂
とポリブチレンテレフタレートの全酸成分に対し0.5
〜30モル%を占めることを特徴とする熱可塑性樹脂組
成物をブロー成形することにより得られる中空成形品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10177894A JP3357176B2 (ja) | 1994-04-14 | 1994-04-14 | 中空成形品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP10177894A JP3357176B2 (ja) | 1994-04-14 | 1994-04-14 | 中空成形品 |
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JPH07276474A JPH07276474A (ja) | 1995-10-24 |
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ID=14309664
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10177894A Expired - Fee Related JP3357176B2 (ja) | 1994-04-14 | 1994-04-14 | 中空成形品 |
Country Status (1)
Country | Link |
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-
1994
- 1994-04-14 JP JP10177894A patent/JP3357176B2/ja not_active Expired - Fee Related
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