JP3355108B2 - 捺印可能な感熱配送伝票 - Google Patents

捺印可能な感熱配送伝票

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JP3355108B2
JP3355108B2 JP10091897A JP10091897A JP3355108B2 JP 3355108 B2 JP3355108 B2 JP 3355108B2 JP 10091897 A JP10091897 A JP 10091897A JP 10091897 A JP10091897 A JP 10091897A JP 3355108 B2 JP3355108 B2 JP 3355108B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、物品の配送のた
めにその物品に貼着するような配送用伝票に用いるに好
適な、捺印可能な感熱配送伝票に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、捺印適性があり且つその表面に感
熱記録層が形成された基材を下層と剥離することができ
る感熱記録紙が開発されていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】物品の配送の機械化の
ために、運送業者としては感熱記録紙によってバーコー
ドが印刷でき、且つ、配送物の受取り人には朱肉による
捺印によって受領したことを証明してもらうことができ
且つ感熱記録層の表面側に捺印された基材を下層と剥離
して別の物、たとえば配送業者の記録用として利用でき
る、新規な伝票を提案するものである。すなわち、この
発明の主たる目的は、比較的簡単に必要情報を感熱記録
することができ、また適宜必要に応じその表面に捺印が
できると共に、表層部を下層より剥離して利用すること
ができる、剥離捺印可能な感熱記録紙を提供することで
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1の捺印可能な感
熱配送伝票は、基材と、基材の表面に形成された感熱記
録層と、感熱記録層の表面に形成された、捺印が可能な
オーバーコート層と、基材の裏面上に、ポリエチレン樹
脂を塗布して形成された剥離層と、剥離層の裏面上に形
成された接着力調整層と、接着力調整層の裏面上に形成
された粘着剤層とを含み、オーバーコート層は、結着剤
としてアクリルエマルジョン、充填剤として、吸油量が
10ml/100g以上の二酸化ケイ素および/または
タルク、滑剤としてポリエチレンワックスを含み、粘着
剤層より表面側に形成された剥離層と接着力調整層とが
剥離するように形成された、捺印可能な感熱配送伝票で
ある。
【0005】
【0006】請求項2の捺印可能な感熱配送伝票は、オ
ーバーコート層は、オーバーコート剤を0.1〜10g
/m2塗布してなる、請求項1に記載の捺印可能な感熱
配送伝票である。
【0007】請求項3の捺印可能な感熱配送伝票は、
着力調整層は、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体を含む
溶液または塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体とスチレン
・ブタジエン・スチレンブロック共重合体、スチレン・
イソプレン・スチレンブロック共重合体から選ばれるゴ
ム系共重合体の少なくとも一つとを含む溶液を塗布して
なる、請求項1または請求項2に記載の捺印可能な感熱
配送伝票である。
【0008】
【作用】基材の表面側に形成された捺印が可能なオーバ
ーコート層には、適宜朱肉をもって捺印をすることがで
き、且つ感熱記録層を含む基材が下層と分離される。
【0009】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、比較的簡単に
必要情報を感熱記録することができ、また適宜必要に応
じその表面に捺印ができ且つ感熱記録層を含む基材を下
層と分離してたとえば表層部分を記録用として下層とは
別に利用することができる。
【0010】請求項2の発明によれば、比較的簡単に必
要情報を感熱記録することができ、また適宜必要に応じ
その表面に捺印ができ且つ感熱記録層を含む基材を下層
と分離してたとえば表層部分を記録用として下層とは別
に利用することができる。
【0011】請求項3の発明によれば、比較的簡単に必
要情報を感熱記録することができ、また適宜必要に応じ
その表面に捺印ができ且つ感熱記録層を含む基材を下層
と分離してたとえば表層部分を記録用として下層とは別
に利用することができる。
【0012】
【0013】この発明の上述の目的,その他の目的,特
徴および利点は、図面を参照して行う以下の発明の実施
の形態の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【0014】
【発明の実施の形態】図1は、この発明の一例である配
送用伝票を示す断面図であり、図2は、表層部分が引き
剥がされた状態を示す断面図であり、図3は、この発明
を利用した配送用伝票の所期的な貼着状態を示す斜視図
である。
【0015】この配送用伝票10は、一般的に宅配便等
に用いられる配送用伝票大に形成され、この配送用伝票
中の中央部には基材12が形成され、この基材12の表
面には感熱記録層14が形成され、前記感熱記録層14
の表面には捺印が可能なオーバーコート層16が形成さ
れて、表層側が形成される。また、前記基材12の裏面
には、剥離層18が形成され、剥離層18側裏面には、
接着力調整層20が形成され、さらに接着力調整層20
の裏面には、粘着剤層22が形成されて、下層側が形成
される。そして、粘着剤層22の裏面には、粘着剤層2
2を保護する剥離紙24が重ねられている。
【0016】基材12は、たとえば、紙、合成樹脂フィ
ルム等の比較的柔軟な素材をもって形成される。感熱記
録層14は、周知の感熱記録剤をコーティングして形成
されている。すなわち、この感熱記録層14を形成する
ためには、発色剤、顕色剤および結着剤などを含む溶液
を基材12の表面に塗布して乾燥させることにより形成
される。また、感熱記録層14の材料となる混合物に
は、必要に応じて顔料、ワックス類、消泡剤などの添加
剤、感熱記録層14に任意の着色を行うための嗔料や、
感熱記録層14の熱に対する感度を高めるための増感剤
や、保存性を向上させるための安定剤などを添加しても
よい。さらに、感熱記録層14の材料となる混合物に
は、その混合物中の結着剤を架橋させるための架橋剤
や、滑剤などを添加してもよい。
【0017】発色剤としては、公知の無色または淡色の
ロイコ染料などが用いられ、たとえ ば、(1) 3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニ
ル)−6−ジメチルアミノフタリド、3−(p−ジメチ
ルアミノフェニル)−3−(2−フェニル−3−インド
リル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)
−3−(1,2−ジメチル−3−インドリル)フタリ
ド、3,3−ビス(9−エチル−3−カルバゾリル)−
5−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(2−フェ
ニル−3−インドリル)−5−ジメチルアミノフタリド
などのトリアリールメタン系化合物; (2) 4,4−ビス(ジメチルアミノ)ベンズヒドリ
ンベンジルエーテル、N−2,4,5−トリクロロフェ
ニルロイコオーラミンなどのジフェニルメタン系化合
物; (3) ローダミン−β−アニリノラクタム、3−(N
−メチル−N−シクロヘキシルアミノ)−6−メチル−
7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−オ
クチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−
(2−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミ
ノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチ
ルアミノ−6−メチル−7−(2,4−ジメチルアニリ
ノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−ジベンジル
アミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−
7−(β−エトキシエチルアミノ)フルオラン、3−ジ
エチルアミノ−6−クロロ−7−(γ−クロロプロピル
アミノ)フルオラン、3−(N−エチル−N−イソアミ
ルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3
−(N−エチル−N−エトキシエチルアミノ)−6−メ
チル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N
−テトラヒドロフルフリルアミノ)−6−メチル−7−
アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−トリルア
ミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ
ブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−ジブチルアミノ−7−(2−クロロアニリノ)フル
オラン、3−ジペンチルアミノ−6−メチル−7−アニ
リノフルオラン、3−ピペリジノ−6−メチル−7−ア
ニリノフルオラン、3−(4−アニリノ)アニリノ−6
−メチル−7−クロロフルオランなどのキサンテン系化
合物; (4) ベンゾイルロイコメチレンブル−、p−ニトロ
ベンゾイルロイコメチレンブル−などのチアジン系化合
物; (5) 3−メチルスピロジナフトピラン、3−エチル
スピロジナフトピラン、3−ベンジルスピロジナフトピ
ラン、3−メチルナフト−(3−メトキシベンゾ)スピ
ロピランなどのスピロ系化合物; (6) その他、3,5′,6−トリス(ジメチルアミ
ノ)−スピロ〔9H−フルオレン−9,1′(3′H)
−イソベンゾフラン〕−3′−オン、1,1−ビス〔2
−(4−ジメチルアミノフェニル)−2−(4−メトキ
シフェニル)エテニル〕−4,5,6,7−テトラクロ
ロ(3H)イソベンゾフラン−3−オンなどがあげら
れ、これらの染料は1種または2種以上を混合して用い
ることができる。
【0018】また、顕色剤としては、たとえば、(1)
p−オクチルフェノ−ル、p−第三ブチルフェノー
ル、p−フェニルフェノール、p−ヒドロキシアセトフ
ェノン、α−ナフトール、β−ナフトール、p−第三オ
クチルカテコール、2,2′−ジヒドロキシビフェニ
ル、ビスフェノール−A、1,1−ビス(p−ヒドロキ
シフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)ヘプタン、2,2−ビス−(3−メチル−4−
ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5
−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,
2−ビス(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホ
ン、ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スル
ホン、ビス(3,4−ジヒドロキシフェニル)スルホ
ン、2,4′−ジヒドロキシフェニルスルホン、1,1
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス〔2−
(4−ヒドロキシフェニルチオ)エトキシ〕メタン、4
−(4−イソプロポキシベンゼンスルホニル)フェノ−
ル、4−ヒドロキシフタル酸ジメチル、ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)酢酸ブチル、p−ヒドロキシ安息香酸
ベンジル、3,5−ジ第三ブチルサリチル酸などのフェ
ノール系; (2) 安息香酸などの有機カルボン酸系; (3) サリチル酸亜鉛などの金属系; (4) 2,4−ジヒドロキシ−N−2′−メトキシベ
ンズアニリドなどのアニリド誘導体系などの顕色剤があ
げられ、これらの顕色剤は1種または2種以上を混合し
て用いることができる。
【0019】さらに、結着剤としては、たとえば、アク
リルエマルジョン、ポリビニルアルコール、メチルセル
ロース、メトキシセルロース、ヒドロキシエチルセルロ
ース、カルボキシメチルセルロース、でんぷん類、ポリ
ビニルピロリドン、アクリル酸エステル、ポリアクリル
アミド重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、酢
酸ビニル−無水マレイン酸共重合体、スチレン−ブタジ
エン共重合体あるいはこれらの変性物などが選択でき
る。
【0020】また、嗔料としては、たとえば、水酸化ア
ルミニウム、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウ
ム、酸化チタン、硫酸バリウム、シリカゲル、活性白
土、タルク、クレー、カオリナイト、ケイソウ土、炭酸
マグネシウム、アルミナ、酸化アルミニウムなど無機嗔
料や、たとえば、ポリスチレン樹脂粒子、尿素−ホルマ
リン樹脂粒子、ポリオレフィン粒子などの有機嗔料など
が選択できる。
【0021】また、増感剤としては、たとえば、(1)
酢酸亜鉛、オクチル酸亜鉛、ラウリン酸亜鉛、ステア
リン酸亜鉛、オレイン酸亜鉛、ベヘニン酸亜鉛、安息香
酸亜鉛、サリチル酸ドデシルエステル亜鉛塩、ステアリ
ン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリ
ン酸アルミニウムなどの有機酸の金属塩; (2) ステアリン酸アミド,ステアリン酸メチロール
アミド,ステアロイル尿素、アセトアニリド、アセトト
ルイジド、安息香酸ステアリルアミド、エチレンビスス
テアリン酸アミド、ヘキサメチレンビスオクチル酸アミ
ドなどのアミド化合物; (3) 1,2−ビス(3,4−ジメチルフェニル)エ
タン、m−ターフェニル、1,2−ジフェノキシエタ
ン、1,2−ビス(3−メチルフェノキシ)エタン、p
−ベンジルビフェニル、p−ベンジロキシビフェニル、
ジフェニルカーボネート、ビス(4−メチルフェニル)
カーボネート、ジベンジルオキザレート、ビス(4−メ
チルベンジル)オキザレート、ビス(4−クロロベンジ
ル)オキサレート、1−ヒドロキシ−2−ナフタレンカ
ルボン酸フェニル、1−ヒドロキシ−2−ナフタレンカ
ルボン酸ベンジル、3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカ
ルボン酸フェニル、メチレンジベンゾエート、1,4−
ビス(2−ビニロキシエトキシ)ベンゼン、2−ベンジ
ロキシナフタレン、4−ベンジロキシ安息香酸ベンジ
ル、ジメチルフタレート、テレフタル酸ジベンジル、ジ
ベンゾイルメタン、4−メチルフェノキシ−p−ビフェ
ニルなどがあげられ、これらの増感剤は1種または2種
以上を混合して用いることができる。
【0022】また、保存安定剤としては、たとえば、
1,1,3−トリス(2−メチル−4ヒドロキシ−5−
第三ブチルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2
−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニ
ル)ブタン、4,4′−ブチリデンビス(2−第三ブチ
ル−5−メチルフェノール)、4,4′−チオビス(2
−第三ブチル−5−メチルフェノール)、2,2′−チ
オビス(6−第三ブチル−4−メチルフェノール)、
2,2′−メチレンビス(6−第三ブチル−4−メチル
フェノール)などのヒンダードフェノール化合物、4−
ベンジルオキシ−4′−(2−メチルグリシジルオキ
シ)ジフェニルスルホン、ナトリウム−2,2′−メチ
レンビス(4,6−ジ第三ブチルフェニル)ホスフェー
トなどがあげられ、これらの保存安定剤は1種または2
種以上を混合して用いることができる。
【0023】オーバーコート層16は、結着剤中にステ
ィッキング防止及び捺印適性を持たせる為に、吸油量が
10ml/100g以上、好ましくは30ml/100
g以上の充填剤を10%以上好ましくは30%以上充填
し、スティッキング及び圧力発色防止の為滑剤を添加し
てなるオーバーコート剤をコーティングして形成されて
いる。オーバーコート剤には、必要に応じて架橋剤、分
散剤、消泡剤、耐水化剤、着色剤などの種々添加剤を添
加してもよい。塗布量は0.1〜10g/m2であり、
好ましくは0.5〜6g/m2を塗布するとよい。
【0024】結着剤としては、少なくともポリアクリル
エマルジョンを含み、たとえば次の一種類又は二種類以
上選択して用いることができるが、これらに限定される
ものでない。ポリビニルアルコール、セルロース、メチ
ルセルロース、デンプン及びその誘導体、カゼイン、ポ
リアクリル酸エステル、ポリウレタン、スチレン/ブタ
ジエン共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体、
スチレン/アクリル酸共重合体等の水溶性樹脂及び水溶
性エマルジョン樹脂。
【0025】充填剤としては、二酸化ケイ素またはタル
クを含み、吸油量10ml/100g以上、好ましくは
30ml/100g以上を用い、さらに、次の一種類又
は二種類以上を選択して用いることができるが、これら
に限定されるものでない。炭酸カルシウム、炭酸マグネ
シウム、酸化マグネシウム、ホワイトカーボン、ク
ー、カオリン、アルミナ、水酸化マグネシウム、水酸化
アルミニウム、酸化アルミ、硫酸バリウム、酸化チタ
ン、ポリスチレン樹脂、尿素−ホルマリン樹脂。
【0026】滑剤としては、ポリエチレンワックスを用
い、さらに、次の一種類又は二種類以上選択して用いる
ことができるが、これらに限定されるものでない。ステ
アリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、パラフィンワ
ックス、カルナバロウ、エステルワックス。
【0027】剥離層18は、ポリエチレンからなる剥離
剤をコーティングしてなる。
【0028】接着力調整層20は、剥離層18を形成す
る樹脂としてポリエチレンを選択した場合には、接着力
調整層20の材料としては、たとえば、次のものが選択
できる。ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルエチル
エーテル、ポリビニルイソブチルエーテル、カルボキシ
ル変成アクリル樹脂、ポリアミド樹脂、塩素化ポリプロ
ピレン、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・酢
酸ビニル共重合体、エチレン・エチルアクリレート樹
脂、スチレン・ブタジエン・スチレンのブロック共重合
体、スチレン・イソプレン・スチレンのブロック共重合
体、ポリエステル樹脂、テルペン樹脂、ロジン、エステ
ルロジン、水添ロジン、重合ロジン、ブチラール樹脂、
石油樹脂などやポリエチレンワックス、パラフィンワッ
クス、モンタンワックス、マイクロクリスタリンワック
スなどのワックス類や塩化ビニル・酢酸ビニル共重合
体、ニトロセルロースなどが選択できる。そして、これ
ら単体か、または2種類以上を混合したものをコーティ
ングして接着力調整層20とすることができる。
【0029】粘着剤層22は、ゴムまたは合成樹脂を主
剤とする粘着剤を塗布してなる。但し、粘着剤は適宜な
ものを選択すればよく、また、必ずしも粘着剤でなくて
もよく、この捺印可能な感熱記録紙を他物に接着するこ
とができるものであれば、他の接着剤や両面接着テープ
等のような他に接着をすることができるものを選択して
もよい。
【0030】〔実施例1〕 基材たる市販の上質紙に感熱記録剤を塗布、乾燥して感
熱記録層を形成した後に、次の材料を以下の配合量でデ
ィスパー(攪拌羽根)にて混合してなるオーバーコート
剤を3g/m2塗布し乾燥させた。その後、シャチハタ
製朱肉で捺印特性を調べたところ、表1に示すように美
麗に捺印され、剥げ落ちやにじみもなかった。 (材 料)(化学名または俗名) (配合量) 結着剤:アクリルエマルジョン 44.64重量% (商
品名:三井東圧製ボンロン) 架橋剤:ポリアミドポリアミンエピクロルヒドリン樹脂
5.36重量% (商品名:三井東圧製ボンロン架橋
剤) 充填剤:二酸化ケイ素(吸油量:300ml/100
g) 30.00重量% (商品名:W.R.グレース製
サイロイド) 滑 剤:ポリエチレンワックス 15.00重量% 滑
剤:パラフィンワックス5.00重量%
【0031】〔実施例2〕 基材たる市販の上質紙に感熱記録剤を塗布、乾燥して感
熱記録層を形成した後に、次の材料を以下の配合量でデ
ィスパー(攪拌羽根)にて混合してなるオーバーコート
剤を3g/m2 塗布し乾燥させた。その後、シャチハタ
製朱肉で捺印特性を調べたところ、表1に示すように美
麗に捺印され、剥げ落ちやにじみもなかった。 (材 料)(化学名または俗名) (配合量) 結着剤:アクリルエマルジョン 26.79重量% (商
品名:三井東圧製ボンロン) 架橋剤:ポリアミドポリアミンエピクロルヒドリン樹脂
3.21重量% (商品名:三井東圧製ボンロン架橋
剤) 充填剤:二酸化ケイ素(吸油量:145ml/100
g) 50.00重量% (商品名:水沢化学製ミズカシ
ル) 滑 剤:ポリエチレンワックス 15.00重量% 滑
剤:パラフィンワックス5.00重量%
【0032】〔実施例3〕 基材たる市販の上質紙に感熱記録剤を塗布、乾燥して感
熱記録層を形成した後に、次の材料を以下の配合量でデ
ィスパー(攪拌羽根)にて混合してなるオーバーコート
剤を3g/m2塗布し乾燥させた。その後、シャチハタ
製朱肉で捺印特性を調べたところ、表1に示すように美
麗に捺印され、剥げ落ちやにじみもなかった。 (材 料)(化学名または俗名) (配合量) 結着剤:アクリルエマルジョン 26.79重量% (商
品名:三井東圧製ボンロン) 架橋剤:ポリアミドポリアミンエピクロルヒドリン樹脂
3.21重量% (商品名:三井東圧製ボンロン架橋
剤) 充填剤:タルク(吸油量:40ml/100g) 4
0.00重量% 滑 剤:ポリエチレンワックス 30.
00重量%
【0033】〔比較例1〕 基材たる市販の上質紙に感熱記録剤を塗布、乾燥して感
熱記録層を形成した後に、次の材料を以下の配合量でデ
ィスパー(攪拌羽根)にて混合してなるオーバーコート
剤を3g/m2塗布し乾燥させた。 (材 料)(化学名または俗名) (配合量)結着剤:ア
クリルエマルジョン 44.65重量% (商品名:三井
東圧製ボンロン) 架橋剤:ポリアミドポリアミンエピクロルヒドリン樹脂
5.35重量% (商品名:三井東圧製ボンロン架橋
剤) 滑 剤:ポリエチレンワックス 50.00重量%
【0034】実施例1〜3および比較例1について、オ
ーバーコート層面にシャチハタ製朱肉で捺印し、所定の
時間経過後に、指で捺印面を擦り、捺印部のカスレや周
辺の汚れを観察したところ、表1に示すような結果を得
た。すなわち、実施例1〜3については、美麗に捺印さ
れ、カスレや汚れそして剥げ落ちやにじみもなかった
が、比較例については捺印後60秒経過しても全体にカ
スレが発生し、ひどく周辺も汚れた。
【0035】
【表1】
【0036】〔実施例4〕 前記実施例1の感熱記録紙の基材の裏面に、ポリエチレ
ンを塗布して剥離層を形成し、その裏面に塩素化ポリプ
ロピレンと塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体の混合溶液
を塗布して、接着力調整層20を形成する。それらの配
合比率は、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体100部に
対して塩素化ポリプロピレンは40部ないし240部と
した場合に良好な結果を示したが、塩素化ポリプロピレ
ン120部を配合したときに、じんわりと表層の基材が
下層の接着力調整層より剥がれるという最も良好な結果
が得られた。
【0037】〔実施例5〕 前記実施例1の感熱記録紙の基材の裏面にポリエチレン
を塗布して剥離層を形成し、その裏面にスチレン・ブタ
ジエン・スチレンのブロック共重合体と塩化ビニル・酢
酸ビニル共重合体との混合溶液を塗布して、接着力調整
層20を形成する。それらの配合比率は、塩化ビニル・
酢酸ビニル共重合体100部に対してスチレン・ブタジ
エン・スチレンのブロック共重合体1部ないし40部と
した場合に良好な結果を示したが、特にスチレン・ブタ
ジエン・スチレンのブロック共重合体10部を配合した
ときに、じんわりと表層の基材が下層の接着力調整層よ
り剥がれるという最も良好な結果が得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一例である配送用伝票を示す断面図
である。
【図2】表層部分が引き剥がされた状態を示す断面図で
ある。
【図3】この発明を利用した配送用伝票の所期的な貼着
状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 配送用伝票 12 基材 14 感熱記録層 16 オーバーコート層 18 剥離層 20 接着力調整層 22 粘着剤層 24 剥離紙
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−54597(JP,A) 特開 平1−221277(JP,A) 特開 平1−255588(JP,A) 特開 平3−173679(JP,A) 特開 平3−193387(JP,A) 特開 平4−112082(JP,A) 特開 平7−319387(JP,A) 特開 平1−301368(JP,A) 特開 平6−166265(JP,A) 特開 平8−337059(JP,A) 特開 平10−44603(JP,A) 特開 平9−311636(JP,A) 実開 昭56−140461(JP,U) 実開 昭61−81972(JP,U) 実開 平7−18869(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41M 5/28 - 5/34 B42D 15/04 G09F 3/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材と、 前記基材の表面に形成された感熱記録層と、 前記感熱記録層の表面に形成された、捺印が可能なオー
    バーコート層と、 前記基材の裏面上に、ポリエチレン樹脂を塗布して形成
    された剥離層と、 前記剥離層の裏面上に形成された接着力調整層と、 前記接着力調整層の裏面上に形成された粘着剤層とを含
    み、前記オーバーコート層は、結着剤としてアクリルエマル
    ジョン、充填剤として、吸油量が10ml/100g以
    上の二酸化ケイ素および/またはタルク、滑剤としてポ
    リエチレンワックスを含み、 前記粘着剤層より表面側に形成された前記剥離層と前記
    接着力調整層とが剥離するように形成された、捺印可能
    な感熱配送伝票。
  2. 【請求項2】 前記オーバーコート層は、オーバーコー
    ト剤を0.1〜10g/m2塗布してなる、請求項1に
    記載の捺印可能な感熱配送伝票。
  3. 【請求項3】 前記接着力調整層は、塩化ビニル・酢酸
    ビニル共重合体を含む溶液または塩化ビニル・酢酸ビニ
    ル共重合体とスチレン・ブタジエン・スチレンブロック
    共重合体、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共
    重合体から選ばれるゴム系共重合体の少なくとも一つと
    を含む溶液を塗布してなる、請求項1または請求項2
    記載の捺印可能な感熱配送伝票。
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