JP3354556B2 - 易染色性二軸延伸ポリエステルフィルム - Google Patents

易染色性二軸延伸ポリエステルフィルム

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JP3354556B2
JP3354556B2 JP2000367123A JP2000367123A JP3354556B2 JP 3354556 B2 JP3354556 B2 JP 3354556B2 JP 2000367123 A JP2000367123 A JP 2000367123A JP 2000367123 A JP2000367123 A JP 2000367123A JP 3354556 B2 JP3354556 B2 JP 3354556B2
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L67/00Compositions of polyesters obtained by reactions forming a carboxylic ester link in the main chain; Compositions of derivatives of such polymers
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08JWORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
    • C08J5/00Manufacture of articles or shaped materials containing macromolecular substances
    • C08J5/18Manufacture of films or sheets

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術の分野】本発明は、易染色性の二軸
延伸ポリエステルフィルムに係るものであり、詳しく
は、ポリエチレンテレフタレートとポリトリメチレンテ
レフタレートとを溶融ブレンドして製造した染色性に優
れたポリエステルフィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】現在、工業的に製造されているポリエチ
レンテレフタレートは、繊維、フィルム及びその他の成
形品用の素材として広範囲で用いられている。
【0003】特に、芳香族ジカルボン酸とグリコールと
から得られるポリエチレンテレフタレートフィルムは、
優れた耐熱性、抗張力(引張強さ)、伸度、ヤング率
(young率)、弾性回復性、耐衝撃性などの機械的性
質、寸法安定性、電気絶縁性を有しており、磁気記録テ
ープ、写真フィルム、絶縁材料、被蒸着フィルムなどの
産業資材や農業材料用の素材として広く用いられてい
る。また、耐薬品性、耐候性、耐水性などの化学的性質
や、透明性、保香性、耐水性、ガス遮断性などに優れて
いるため、食品やその他の品物の包装材料としてもその
使用量が増大している。
【0004】通常、ポリエチレンテレフタレートフィル
ムを工業的に製造する方法としては、ポリエチレンテレ
フタレート重合体を溶融圧出し、冷却ドラムで冷却して
非晶性シート(非結晶シート)を製造した後、延伸、熱
固定をして二軸延伸フィルムを得る方法が用いられてい
る。
【0005】ここで、前記ポリエチレンテレフタレート
フィルム製造用のポリエチレンテレフタレート重合体を
工業的に製造する方法としては、(1)通常テレフタル
酸のようなジカルボン酸とエチレングリコールとを主成
分として常圧で又は加圧して反応温度200〜280℃に加熱
して反応させる直接エステル化反応、或いは、(2)ジ
メチルテレフタレートのようなジメチルカルボキシレー
トとエチレングリコールのようなグリコールとを主成分
として触媒存在下で反応温度140〜240℃に加熱して反応
させるエステル交換反応、により、主成分としてビス
(β-ヒドロキシエチル)テレフタレート及びこれらの
低分子量縮合物(エステル化物)を得て、これらを連続
的に高真空下で重縮合触媒と共に反応温度260〜300℃に
加熱して重縮合させる方法が用いられている。
【0006】ポリエチレンテレフタレートは、上記のよ
うな優れた物性を有し且つ工業的に大きな価値を有する
ものとして知られているが、分子構造的には反応性基が
少ないためその有用性が却って制限される場合もある。
例えば、接着性、染色性、吸湿性、静電防止性などは、
他の重合体、即ち、ポリアミド類、アセテート類、セル
ロース類などに比べて劣っていると言われる。
【0007】このようなポリエチレンテレフタレートの
欠点、特に、染色性を改善するために、芳香族ポリエチ
レンテレフタレートに共重合成分を添加して共重合ポリ
エチレンテレフタレートとすることにより結晶性を低下
させて染料の分散性を高めるか、或いは、染料に対して
親和性を有する化合物を導入して染料との結合を強くす
るという方法が提案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の方法は充分な効果が必ずしも得られるもので
はなく、共重合によるポリエチレンテレフタレート重合
体の軟化点の低下、着色変色、或いは混合の不均一など
が発生して、前述したポリエチレンテレフタレートの優
れた機械的性質、物理的性質、化学的性質の一部或いは
全部を低下させることとなる。
【0009】そこで、共重合成分を別途添加せずにポリ
エチレンテレフタレートの染色性を改善するために、以
下のようないくつかの方法が提案されている。
【0010】(1)1番目の方法としては、相対的に分
子サイズが小さい染料を用いる方法が挙げられるが、こ
れは洗濯に対する固着性が不足しているという問題があ
る。
【0011】(2)2番目の方法としては、水性染色槽
(aqueous dye bath)にキャリヤ(carrier)を添加する方
法が挙げられるが、これは製造コストの上昇をもたらす
という問題がある。
【0012】(3)3番目の方法としては、半溶媒(se
mi-solvent)で処理する方法が挙げられるが、これは前
処理された成形品が外層と内層からなる2層構造(鞘−
芯構造:sheath-core structure)を有するため、外層
が容易に染料を取り入れて厚さ方向の染色の不均一性を
招くという問題点がある。
【0013】(4)この他の方法としては、溶液染色
(solution dyeing)法が提案されている。これは染料
とポリエチレンテレフタレート重合体とを溶融状態で混
合して成形品が染色されるようにする方法である。その
結果は良好であるが、少量多品種の成形品の生産には実
用的でないという問題点がある。
【0014】本発明は、上述したようなポリエチレンテ
レフタレートの染色性の改善方法が有する問題点を解決
するためのものであって、共重合成分を別途添加するこ
となく、ポリエチレンテレフタレートの単独重合体とポ
リトリメチレンテレフタレートとをブレンドすることに
よりポリエチレンテレフタレートの染色性を向上させた
フィルムを提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るための本発明に係る二軸延伸ポリエステルフィルム
は、ポリエチレンテレフタレート55〜98重量%とポリト
リメチレンテレフタレート2〜45重量%とを溶融ブレン
ドして得たものであることを特徴とする。
【0016】より具体的には、本発明は以下のようなも
のを提供する。
【0017】(1) ポリエチレンテレフタレート55〜
98重量%と、ポリトリメチレンテレフタレート2〜45重
量%と、を溶融ブレンドして得たことを特徴とする易染
色性二軸延伸ポリエステルフィルム。
【0018】(2) 熱風収縮率が縦方向6.0%以下、横
方向3.0%以下であることを特徴とする上記(1)記載の
易染色性二軸延伸ポリエステルフィルム。
【0019】(3) 密度が1.3700〜1.4000 g/cm2であ
ることを特徴とする上記(1)記載の易染色性二軸延伸
ポリエステルフィルム。
【0020】(4) フィルムの全幅に対し色度のb値
の偏差が平均値に対し±2以下であることを特徴とする
上記(1)記載の易染色性二軸延伸ポリエステルフィル
ム。
【0021】
【発明の実施の形態】ポリトリメチレンテレフタレート
は、テレフタル酸のようなジカルボン酸とトリメチレン
グリコールとを重縮合させて製造されるものである。こ
のようにして製造されたポリトリメチレンテレフタレー
トの特性と他のポリマーの特性とを比較した結果を、以
下の表1に示す。
【0022】
【表1】
【0023】前記表1に示されるように、ポリトリメチ
レンテレフタレートは、低いガラス転位点(ガラス転移
温度)と低密度とを有するため、ポリエチレンテレフタ
レートに比べて染色が容易である。同一条件で染色を施
すと、ポリトリメチレンテレフタレートは、色濃度(K/
S)が5倍以上ほど高い結果を示した。このようなポリト
リメチレンテレフタレートとポリエチレンテレフタレー
トとをブレンドすることにより、ポリトリメチレンテレ
フタレートの特性を備えた染色の容易なポリエステルフ
ィルムを製造することができる。
【0024】そして、少量のポリトリメチレンテレフタ
レートを使用するだけで染色速度を増加させることがで
きるので、生産性を向上させることができる。また、染
色工程がポリエチレンテレフタレートに比べ簡易なもの
であるので、製造原価を節減させることができる。
【0025】本発明に係る二軸延伸ポリエステルフィル
ムは、ポリエチレンテレフタレート55〜98重量%とポリ
トリメチレンテレフタレート2〜45重量%とを溶融ブレ
ンドすることにより得られる。
【0026】二種類のポリマーの組成の範囲は、ポリエ
チレンテレフタレートに比べポリトリメチレンテレフタ
レートのほうが圧出条件で(圧出時の)溶融粘度が低い
ので、二種類のポリマーの組成が50:50であるときには
ポリトリメチレンテレフタレートが分散相をなしてしま
い物性の低下が激しく起こる。従って、ポリエチレンテ
レフタレートがマトリックスをなす範囲の組成でフィル
ムを製造するべきである。
【0027】二種類のポリマーは共にエステル系のポリ
マーであるので、二種類のポリマーの混合(相混合)は
効果的になされると判断される。
【0028】一般に、互いに異なる二種類のポリマーを
混合したとき、相分離が甚だしい場合には、相分離に起
因した透明度の減少に従って混合物が不透明になり、圧
出加工のときにメルトフラクチャ(melt fracture)も
発生してしまう。
【0029】本発明においては、互いに異なる二種類の
ポリマー(異成分)を混合しても透明度は大きく低下せ
ず、均一な混合(相混合)を現す。
【0030】ヘーズ(haze)が1.5のポリエチレンテレ
フタレートに比べて、ポリトリメチレンテレフタレート
をブレンドした場合には、ヘーズは0.1〜1.0ほど上昇す
る。しかしながら、この変化は無視できる程度のもので
あり、同一のポリエステル系ポリマーのブレンドにより
混合(相混合)がよくなった。
【0031】しかし、不均一なポリマー分散で染色性の
差(染差)が発生しないようにするために、本発明では
加工温度をポリエチレンテレフタレート製造工程のもの
よりも5〜15℃ほど高い280〜295℃にしてポリマーの混
合を均一にし、延伸工程で収縮率の大きなポリトリメチ
レンテレフタレートの収縮率を制御するためにリラック
ス(relax)を6%以上だけ与えて(即ちリラックス処理
(relaxation)を行って)寸法安定性を高めている。
【0032】200℃、10分間熱風オーブン内で、熱風収
縮率が縦方向6.0%以下、横方向3.0%以下のフィルム(フ
ィルム密度1.3700〜1.4000 g/cm2)を製造した。
【0033】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づき詳しく説明す
るが、本発明は以下の実施例に限定されるものではな
い。
【0034】以下の実施例及び比較例により得たフィル
ムに対しては、次の(1)〜(5)の方法により物性評
価を行った。
【0035】(1)引っ張り強度 ASTM D 882法を使用した。使用機器のモデル名はインス
トロン(Instron)1123であり、測定条件は延伸速度300
mm/min、グリップ間の距離100mm、温度20℃、相対湿度6
5%とし、試片の大きさは幅10mm、長さ100mmとした。
【0036】(2)密度 ASTM D 1507法(密度勾配管法)を使用し、n-ヘプタン
及び四塩化炭素の密度勾配管でフィルムの密度を測定し
た。
【0037】(3)熱風収縮率 測定条件は200℃、10分間、自由な状態で熱処理した
(いかなる作用も力も加えずに、フィルムを熱風オーブ
ン内に置いて熱処理をした)後に寸法変化の測定を行っ
た。試片の大きさは長さ方向、幅方向に20×20cmの大き
さとした。熱風収縮率は以下の式(1)により求めた。 熱風収縮率(%)=(変形長さ/初期長さ)×100 ・・・(1)
【0038】(4)染色性評価 ポリエチレンテレフタレートの染色性の評価のため、日
本の三井東圧化学(株)の分散用染料であるミケトンFB
Lブルー(Miketon FBL Blue)を0.1重量%になるように
蒸留水によく分散させ、この染料液を90℃で加熱してポ
リエチレンテレフタレートフィルムのサンプルをこの染
料液に30分間浸漬した後、蒸留水で充分に洗浄し、室温
でよく乾燥させた後でこのサンプルにより染色性を評価
したなお、染色性の評価は以下の、により行った。
【0039】 色度 色度はL,a,b値で表わし、これらの値は色度計(Minolta,
CR-200)を用いて求めた。ここで、Lは明度、+aは赤
色、-aは緑色、+bは黄色、-bは青色を示す。前記染料を
用いた場合、-b値が大きいほど染色が容易であることを
示している。
【0040】 色濃度(K/S) 色濃度は色濃度測定機(測色機:Data Color, SF600)
で求めた。色濃度の値が大きいほど染色性が優れている
ことを示している。
【0041】(5)熱分析-溶融温度測定 使用機器はパーキン・エルマーDSC 7(Perkin Elmer DS
C 7)である。測定は、0℃から280℃まで20℃/minの速
度で昇温した後、280℃で5分間ホールディングし、再
び同一速度で0℃まで温度を下げた。そして、0℃で5
分間ホールディングした後、20℃/minの速度で280℃ま
で昇温して融点のデータを得た。
【0042】
【実施例1〜4及び比較例1〜3】 [二軸延伸ポリエステルフィルムの製造]ポリエチレンテ
レフタレート(PET)とポリトリメチレンテレフタレー
ト(PTT)を以下の表2に示すような比で溶融ブレンド
して、圧出して非晶性シート(無晶形シート)を製造し
た。その後、縦方向に3.0〜4.5倍、横方向に3.0〜4.5倍
それぞれ延伸した後に熱固定してフィルムを得た。
【0043】
【表2】
【0044】[染色性]前記実施例2により得たフィルム
の染色性と、比較例1及び3により得たフィルムの染色
性とを比較した。その結果を以下の表3に示す。
【0045】
【表3】
【0046】前記表3の結果から、分散染料(Milketon
FBL Blue) を用いて80、90℃で30分間染色を実施した場
合、b値の変化をみると、10%のポリトリメチレンテレ
フタレートを用いた実施例2ではb値がポリエチレンテ
レフタレートと対比して2倍以上高く現れた。一方、ナ
イロン6単独で製造された比較例3のものよりは低い染
色性を現したが、水分吸水率が低く、引っ張り率が高
く、製造原価の点からも実施例2のものほうが有利であ
ることがわかる。
【0047】また、前記実施例1〜4及び比較例1〜3
により製造されたフィルムの染色性を比較した。その結
果を以下の表4に示す。
【0048】
【表4】
【0049】前記表4は、実施例1〜4及び比較例1〜
3により得たフィルムを90℃で30分間染色した後にb値
と色濃度とを測定した結果を示すものである。b値は、
正の数(+)であるときは黄色を示し、負の数(-)であると
きは青色を示すものであるが、負の値が増加するほど染
色が同一時間で多くなること(即ち、染色性が良いこ
と)を表している。実施例ではポリトリメチレンテレフ
タレートの含量が増加するに従ってb値が負の値へ増加
しており、色濃度を示す色濃度値も増加していることが
わかる。
【0050】また、時間に従う実施例2及び比較例1の
フィルムの染色性を時間別に比較した。その結果を図1
に示す。
【0051】図1の結果から、実施例による2軸延伸フ
ィルムは、染色時間が増加するに従ってb値も負の値に
なるような同一の傾向で増加していることがわかる。
【0052】更に、実施例2の条件で製造したフィルム
(全幅長さ(5m))の位置別染色性(b値)を測定し
た。その結果を図2に示す。
【0053】図2の結果から、-b値の最高値と最小値と
の差が0.98であることがわかるが、これは非常に均一な
染色性を有していることを表している。そして、フィル
ムの周辺部から中央部への均一な染色度を示している。
一般に、ポリエチレンテレフタレート染色フィルムは、
フィルムの全幅にわたって周辺部から中央部への染色速
度が遅くなる形態の染色速度勾配を有しており、これが
染色の均一性を低下させる要因となる。このような染色
の均一性の問題のため、従来のフィルムにおいてはフィ
ルムの製膜機から得られるフィルムの全幅中で中央部位
だけが染色用として主に用いられているが、本発明に係
るフィルムはこのようなフィルムの幅方向の位置の区分
なしに染色の均一性を有している。
【0054】そして、染色の均一性という点においては
ポリエチレンテレフタレート単独のフィルムの場合より
も優れており、このような染色の均一性はフィルムの全
幅において位置の区分なしに使用することができるとい
う長所となる。
【0055】本発明によれば、製膜工程により得られる
フィルムの全幅に対し、同一染色条件下でのb値の偏差
が平均値に対し±2以下のフィルムを得ることができ
る。
【0056】[その他の物性]その他、実施例1〜4及び
比較例1〜3により得た二軸延伸フィルムの物性を測定
した結果を以下の表5に示す。
【0057】
【表5】
【0058】前記表5の結果から、ポリエチレンテレフ
タレート単独で製造された比較例1のフィルムの場合に
は、物性は良いが、実施例に比べて染色性が悪いという
ことがわかる。また、実施例1〜4のフィルムは密度が
1.3700〜1.4000 g/cm2であった。
【0059】一方、フィルム状態での融点(Tm)を測定
した結果を以下の表6に示す。
【0060】
【表6】
【0061】前記表6の結果は、フィルム状態での融点
Tmを示すものであり、ポリエチレンテレフタレート(PE
T)の溶融温度が、PTTの含量が20%まで増加するに従い約
8℃ほど下がることを示している。このとき、ポリトリ
メチレンテレフタレート(PTT)の融点は現れない。一般
に、融点はポリマー固有の結晶領域である(即ち、各ポ
リマーはそれぞれ固有の融点を有する)ため、非常用系
のポリマー(例えば、ポリエチレンテレフタレート(PE
T)−ナイロン、ナイロン−ポリプロピレン(PP)、ポ
リプロピレン(PP)−ポリトリメチレンテレフタレート
(PTT))間には変化を起こさないものとして知られて
いるが、本実験で現れた結果からPTTがPETの結晶領域に
溶け込んでPETの融点を低くする作用をしていると判断
される。これは二種類のポリマーの均一な分散とエステ
ル交換反応に起因したものとして判断され、このような
効果は染色の均一性を増加させる要因として作用するも
のと判断される。
【0062】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明により、共
重合成分を添加することなく、ポリエチレンテレフタレ
ート単独とポリトリメチレンテレフタレートとを溶融ブ
レンドして二軸延伸フィルムを製造すれば、染色性に優
れ、フィルムの全幅方向の染色均一性に優れて、染色用
のポリエステルフィルムとして好適な二軸延伸ポリエス
テルフィルムを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例2により製膜されたフィルム及
び比較例1により製膜されたフィルムに対し、時間に従
い染色速度を比較して示したグラフである。
【図2】本発明の実施例2により製膜されたフィルムの
全幅長さ(5m)に対する位置別の染色性を示したグラフで
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−160533(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08J 5/18 C08L 67/00 - 67/02 WPI/L(QUESTEL)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエチレンテレフタレート55〜98重量
    %と、ポリトリメチレンテレフタレート2〜45重量%
    と、を溶融ブレンドして得たことを特徴とする易染色性
    二軸延伸ポリエステルフィルム。
  2. 【請求項2】 熱風収縮率が縦方向6.0%以下、横方向3.
    0%以下であることを特徴とする請求項1記載の易染色性
    二軸延伸ポリエステルフィルム。
  3. 【請求項3】 密度が1.3700〜1.4000g/cm2であること
    を特徴とする請求項1記載の易染色性二軸延伸ポリエス
    テルフィルム。
  4. 【請求項4】 フィルムの全幅に対し色度のb値の偏差
    が平均値に対し±2以下であることを特徴とする請求項
    1記載の易染色性二軸延伸ポリエステルフィルム。
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