JP3353293B2 - 携帯電話の電源オフ通知システム及び方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は携帯電話の電源オフ通知
システム及び方法に関する。特に、本発明は、位置登録
要求を有効に活用して電源オフの通知、通知削除を行う
携帯電話の電源オフ通知システム及び方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】上記システムに関連して、特開平１０−
１２６８５７号公報に記載される携帯電話システムがあ
る。これには、携帯電話機から基地局に携帯電話機の電
源オフ、オン信号が送信され、基地局は電源オフ信号を
受けて携帯電話機の識別子を記憶し、携帯電話機への着
呼に対して応答が無い場合には、電源オフの旨を発呼側
に対してアナウンスをするという情報サービスの提供手
段が示されている。

【０００３】これにより、電源オフ又は圏外の移動機に
対して電話をかけた場合、発信者に対して同一のトーキ
ー（只今おかけになっている電話は電源がオフになって
いるか又は圏外です）という曖昧な通知が無くなる。す
なわち、曖昧な通知があると、繰り返し電話をかけてし
まい、その結果不要な送信が増加するが、この不要な送
信の増加を防止できる。さらに、電源オン信号を受けて
上記の識別子を記憶から消去し、着呼に対して携帯電話
機の呼出し等を行い、呼出しへの応答が無い場合には圏
外のアナウンスをするという情報サービスの提供手段が
示されている。

【０００４】

【発明が解決しょうとする課題】しかしながら、上記携
帯電話システムでは、携帯電話機の電源オフ、オン信号
を特別に必要とするので、移動機の処理が複雑になると
いう問題がある。また、相手の電源オフの時間が長い
と、いつから電源オフになっているかを知りたくなるの
で、このような情報サービスを提供すべきであるという
課題がある。したがって、本発明は上記問題点に鑑み
て、電源オフ、オン信号を特別に必要とせず、電源オ
フ、圏外の識別情報だけでなく、電源オフの時期の情報
を示すことができる携帯電話の電源オフ通知システム及
び方法を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は前記問題点を解
決するために、移動機から基地局に位置登録要求を行う
携帯電話の電源オフ通知システムにおいて、電源オフ時
に前記位置登録要求を行い、位置登録要求メッセージに
電源オフ時の時間情報を含ませる移動機の位置登録要求
制御部と、前記移動機から送信された位置登録要求メッ
セージに含まれる電源オフ時の時間情報を記憶する基地
局の電源オフデータ保存部と、前記移動機への電話時に
前記電源オフデータ保存部を検索して前記移動機の電源
オフ時の時間情報が存在する場合に、前記移動機が電源
オフであるとう情報共に電源オフ時の時間情報を電話の
相手に通知する基地局の電源オフデータ保存制御部とを
備えることを特徴とする携帯電話の電源オフ通知システ
ムを提供する。

【０００６】この手段により、相手は、電話が通じない
理由が電源オフによるものであることが分かる。また、
電源がオフになった年月日、時刻がわかるので、電話の
相手は、別の通信手段を用いる等の対応をとることが可
能になり、このため不要な無線波の送信を低減できる。
また、電源オフ信号を特別に必要とせず、位置登録要求
メッセージに含めた電源オフ時の時間情報を電話の相手
に示すことが実現可能になる。さらに、この実現は、電
源オフの信号として位置登録要求メッセージに含めた電
源オフ時の時間情報を用いるので、移動機の簡単な処理
変更で可能になる。

【０００７】さらに、前記移動機への電話に対して前記
基地局から前記移動機を呼出し時に応答がある場合に
は、前記電源オフデータ保存制御部は、前記電源オフデ
ータ保存部に保存されている電源オフ時の時間情報を削
除する。

【０００８】この手段により、前記基地局から前記移動
機を呼出し時に応答がある場合には移動機の電源オンが
あることが分かるので、この応答を利用して前記電源オ
フデータ保存部に保存されている電源オフ時の時間情報
のデータが削除される。

【０００９】移動機から基地局に位置登録要求を行う携
帯電話の電源オフ通知方法において、電源オフ時に前記
位置登録要求を行い、前記移動機からの位置登録要求メ
ッセージに電源オフ時の時間情報を含ませる工程と、前
記移動機から前記基地局に送信された位置登録要求メッ
セージに含まれる電源オフ時の時間情報をデータベース
に記憶する工程と、前記移動機への電話時に前記データ
ベースを検索して前記移動機の電源オフ時の時間情報が
存在する場合に、前記移動機が電源オフであるという情
報と共に電源オフ時の時間情報を前記基地局から電話の
相手に通知する工程と、前記移動機への電話に対して前
記基地局から前記移動機を呼出し時に応答がある場合に
は、前記データベースに記憶されている電源オフ時の時
間情報を削除する工程とを備えることを特徴とする携帯
電話の電源オフ通知方法を提供する。

【００１０】この手段により、上記発明と同様に、相手
は、電話が通じない理由が電源オフによるものであるこ
とが分かる。また、電源がオフになった年月日、時刻が
わかるので、電話の相手は、別の通信手段を用いる等の
対応をとることが可能になり、このため不要な無線波の
送信を低減できる。また、電源オフ信号を特別に必要と
せず、位置登録要求メッセージに含めた電源オフの情報
を用いるので、移動機に対しては簡単な処理変更で本発
明の実現が可能になる。また前記基地局から前記移動機
を呼出し時に応答がある場合には移動機の電源オンがあ
ることが分かるので、この応答を利用して前記電源オフ
データ保存部に保存されている電源オフ時の時間情報の
データが削除される。

【００１１】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。図１は本発明に係る携帯電
話の電源オフ通知システムに関する概略ブロック図であ
る。本図に示すように、基地局１と１つの移動機Ａ１０
の間で、特に位置登録に関するデータの送受信を含む送
受信が行われているとする。基地局１には、送受信部２
１が設けられ、送受信部２１はアンテナを介して１つの
移動機Ａ１０とデータの送受信を行う。

【００１２】基地局１には、さらに制御部２２が設けら
れ、制御部２２は送受信部２１のデータの送受信を制御
すると共に、電源オフデータ登録制御部２２Ａを有す
る。基地局１には、さらに、顧客データベース３１が設
けられ、顧客データベース３１には制御部２２により基
地局間の共有データが保存される。顧客データベース３
１には電源オフデータ保存部３１Ａが設けられ、電源オ
フデータ保存部３１Ａには電源オフデータ登録制御部２
２Ａにより電源オフデータが保存される。

【００１３】電源オフデータは、移動機Ａ１０から送信
されてくる位置登録要求メッセージのデータに含まれて
おり、例えば、電源オフを行った移動機Ａ１０の識別番
号、電源オフを行った年月日、時刻、一例として、１９
９２年２月２３日ＰＭ３：５２のようなデータである。
次に、移動機Ａ１０には送受信部１１が設けられ、送受
信部１１はアンテナを介して基地局１と送受信を行う。
移動機Ａ１０には、さらに、制御部１２が設けられ、制
御部１２は送受信部１１のデータの送受信を制御すると
共に、位置登録要求制御部１２Ａを有する。

【００１４】位置登録要求制御部１２Ａは電源オフ時に
位置登録要求メッセージを送信する制御を行い、位置登
録要求メッセージの内容に、上記の電源オフデータを含
める。通常は、移動機Ａ１０に記憶されているエリア番
号と現在報知されているエリア番号を照合し、不一致に
なったときに、移動機Ａ１０から基地局１に位置登録要
求メッセージが送信される。位置登録要求制御部１２Ａ
は、電源オフ時に位置登録要求メッセージを活用して、
電源オフデータの送信の制御を行なう。位置登録要求メ
ッセージを活用するのは、送受信の処理を容易にするた
めである。

【００１５】移動機Ａ１０には、さらに、操作部１３が
設けられ、操作部１３はテンキー、機能キー、移動機Ａ
１０の電源オン／オフを行う電源キー等を有し、送受信
の各種操作を行う。図２は移動機Ａ１０が送信する位置
登録要求メッセージの内容を説明する図である。本図に
示すように、位置登録要求メッセージはメッセージ種
別、加入者番号、着信サービス登録種別の情報からな
る。図３は図２の着信サービス登録種別の情報要素を説
明する図である。本図に示すように、着信サービス登録
種別の予備の箇所に移動機Ａ１０の識別データ、電源オ
フ識別データ、電源オフ時期データが含められる。

【００１６】例えば、移動機Ａ１０の電源オフ識別デー
タとして着信サービス登録種別の予備の箇所に２オクテ
ットのビット３が電源オフ識別ビットとして追加され、
移動機Ａ１０が電源オフ時にこのビットに１がセットさ
れ、位置登録要求メッセージが送信される。基地局１側
では位置登録要求メッセージを受信すると、電源オフデ
ータ登録制御部２２Ａは、電源オフ識別ビットに１が立
っていた場合には、圏内において電源オフに起因する位
置登録要求メッセージであると判断して、顧客データベ
ース３１の電源オフデータ保存部３１Ａに移動機Ａ１０
の電源オフの登録を行う。電源オフデータ登録制御部２
２Ａは、０が立っている場合に従来の周期的な位置登録
だと判断し、顧客データベース３１の移動機Ａ１０の電
源オフデータを削除する。

【００１７】図４は本発明に係る携帯電話の電源オフ通
知システムに関する一連の動作例を説明するフロー図で
ある。本動作例は圏内において移動機Ａ１０が電源をオ
フにし、他の移動機Ｂから電話がかかってきた場合の例
である。ステップＡ１において、圏内において移動機Ａ
１０は電源がオフになったことを基地局１に通知する。
ステップＡ２において、基地局１はその通知を受けて、
電源オフデータ登録制御部２２Ａは、顧客データベース
３１の電源オフデータ保存部３１Ａに電源オフデータ
（電源をオフにした移動機Ａ１０の識別番号、電源がオ
フになった年月日、時刻：１９９２年２月２３日ＰＭ
３：５２）を記憶させる。

【００１８】ステップＡ３において、その後、電源がオ
フになった移動機Ａ１０に電話がかかってきた場合、基
地局１はその移動機Ａ１０を呼出す。ステップＡ４にお
いて、電源がオフのままの状態であれば移動機Ａ１０か
ら応答はない。この時点で、もし電源がオンになってい
れば応答があり電話は通じることになる。ステップＡ５
において、基地局１は顧客データベース３１をサーチ
し、電源オフデータ保存部３１Ａに移動機Ａ１０の電源
オフデータが存在するか否かを調べる。

【００１９】ステップＡ６において、電源オフデータが
存在すれば、電話をかけてきた相手に電源がオフになっ
ていること、電源がオフになった年月日、時刻（１９９
２年２月２３日ＰＭ３：５２）を通知する。本願発明で
は、相手は、電話が通じない理由が電源オフによるもの
であること、電源がオフになった年月日、時刻がわか
る。電話の相手は別の通信手段を用いる等の対応をとる
ことが可能になる。従来は、たとえ電源オフであって
も、圏外かもしれないので、再度電話をすれば圏内にな
っているかもしれないという期待感で、不要な送信を行
っていたが、この不要な送信が低減可能になった。ま
た、位置登録要求メッセージを利用するので、特別に電
源オフ信号を送る必要がなく、携帯電話機における簡単
な処理のみで携帯電話の電源オフ通知システムの実現が
可能になる。

【００２０】図５は本発明に係る携帯電話の電源オフ通
知システムに関する一連の別の動作例を説明するフロー
図である。本動作例は圏内において移動機Ａ１０が電源
をオフにし、周期的な位置登録で電源がオンになってい
ることを確認できた場合の例である。ステップＡ１１に
おいて、圏内において電源オフが行われ、移動機Ａ１０
は電源がオフになったことを基地局１に通知する。ステ
ップＡ１２において、基地局１はその通知を受けて、電
源オフデータ登録制御部２２Ａは、顧客データベース３
１の電源オフデータ保存部３１Ａに電源オフデータ（電
源をオフにした移動機Ａ１０の識別番号、電源がオフに
なった年月日、時刻；１９９２年２月２３日ＰＭ３：５
２）を記憶させる。

【００２１】ステップＡ１３において、その後、移動機
Ａ１０から周期的な位置登録が行われた。ステップＡ１
４において、基地局１は移動機Ａ１０から周期的な位置
登録を確認すると、電源オフデータ登録制御部２２Ａは
移動機Ａ１０の電源オフデータを電源オフデータ保存部
３１Ａから削除する。このように、電源オフデータの削
除が周期的な位置登録を利用して行われ、電源オンの信
号を特に必要としないので、携帯電話機に対して負担が
かからない。

【００２２】図６は本発明に係る携帯電話の電源オフ通
知システムに関する一連の他の動作例を説明するフロー
図である。本動作例は圏内において移動機Ａ１０が電源
をオフにし、再度電源をオンにした場合の例である。ス
テップＡ２１において、圏内において電源オフが行わ
れ、移動機Ａ１０は電源がオフになったことを基地局１
に通知する。ステップＡ２２において、基地局１はその
通知を受けて、電源オフデータ登録制御部２２Ａは、顧
客データベース３１の電源オフデータ保存部３１Ａに電
源オフデータ（電源をオフにした移動機Ａ１０の識別番
号、電源がオフになった年月日、時刻；１９９２年２月
２３日ＰＭ３：５２）を記憶させる。

【００２３】ステップＡ２３において、その後、移動機
Ａ１０が電源をオンにし、移動機Ａ１０に電話がかかっ
てくる。基地局１は移動機Ａ１０を呼出す。ステップＡ
２４において、移動機Ａ１０から応答があった場合、基
地局１の電源オフデータ登録制御部２２Ａは移動機Ａ１
０の電源オフデータ（１９９２年２月２３日ＰＭ３：５
２）を電源オフデータ保存部３１Ａから削除する。図７
は本発明に係る携帯電話の電源オフ通知システムに関す
る一連のさらに別の動作例を説明するフロー図である。
本動作例は圏外において移動機Ａ１０の電源がオフにな
り、移動機Ａ１０に電話がかかってきた場合の例であ
る。ステップＡ３１において、圏外で電源オフが行われ
る。

【００２４】ステップＡ３２において、その後、移動機
Ａ１０に電話がかかってきて、基地局１は移動機Ａ１０
を呼出す。ステップＡ３３において、基地局１は移動機
Ａ１０を呼出すが応答が無く、電源オフデータ保存部３
１Ａに電源オフデータが存在しないことを確認する。ス
テップＡ３４において、電話がかかってきている移動機
Ａ１０は圏外にあると判断し、発信者に移動機Ａ１０が
圏外にあること、又は圏外において電源がオフであるこ
とを通知する。

【００２５】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
圏内において電源がオフになっている移動機に電話をか
けてきた相手に、移動機の電源オフの年月日、時刻のよ
うな電源オフデータを通知することが可能になった。こ
の結果、電話が通じない理由が電源オフ又は圏外である
かが明確になる。

【００２６】これにより、電話の相手は別の通信手段を
用いる等の対応がとれるため不要な無線波の送信を低減
できる。さらに、電源オフ、オンの信号を特別に必要と
せず、位置登録要求メッセージを活用して移動機の軽微
な処理変更により電源オフの情報を基地局に送信するこ
とが可能になる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る携帯電話の電源オフ通知システム
に関する概略ブロック図である。

【図２】移動機Ａ１０が送信する位置登録要求メッセー
ジの内容を説明する図である。

【図３】図２の着信サービス登録種別の情報要素を説明
する図である。

【図４】本発明に係る携帯電話の電源オフ通知システム
に関する一連の動作例を説明するフロー図である。

【図５】本発明に係る携帯電話の電源オフ通知システム
に関する一連の別の動作例を説明するフロー図である。

【図６】本発明に係る携帯電話の電源オフ通知システム
に関する一連の他の動作例を説明するフロー図である。

【図7】本発明に係る携帯電話の電源オフ通知システム
に関する一連のさらに別の動作例を説明するフロー図で
ある。

【符号の説明】

１…基地局 １０…移動機Ａ １１…送受信部 １２…制御部 １２Ａ…位置登録要求制御部 １３…操作部 ２１…送受信部 ２２…制御部 ２２Ａ…電源オフデータ登録制御部 ３１…顧客データベース ３１Ａ…電源オフデータ保存部

Claims (3)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 移動機から基地局に位置登録要求を行う
   携帯電話の電源オフ通知システムにおいて、 電源オフ時に前記位置登録要求を行い、位置登録要求メ
   ッセージに電源オフ時の時間情報を含ませる移動機の位
   置登録要求制御部と、 前記移動機から送信された位置登録要求メッセージに含
   まれる電源オフ時の時間情報を記憶する基地局の電源オ
   フデータ保存部と、 前記移動機への電話時に前記電源オフデータ保存部を検
   索して前記移動機の電源オフ時の時間情報が存在する場
   合に、前記移動機が電源オフ時の時間情報を電話の相手
   に通知する基地局の電源オフデータ保存制御部とを備え
   ることを特徴とする携帯電話の電源オフ通知システム。
2. 【請求項２】 前記移動機への電話に対して前記基地局
   から前記移動機を呼出し時に応答がある場合には、前記
   電源オフデータ保存制御部は、前記電源オフデータ保存
   部に保存されている電源オフ時の時間情報を削除するこ
   とを特徴とする、請求項1に記載の携帯電話の電源オフ
   通知システム。
3. 【請求項３】 移動機から基地局に位置登録要求を行う
   携帯電話の電源オフ通知方法において、 電源オフ時に前記位置登録要求を行い、前記移動機から
   の位置登録要求メッセージに電源オフ時の時間情報を含
   ませる工程と、 前記移動機から前記基地局に送信された位置登録要求メ
   ッセージに含まれる電源オフ時の時間情報をデータベー
   スに記憶する工程と、 前記移動機への電話時に前記データベースを検索して前
   記移動機の電源オフ時の時間情報が存在する場合に、前
   記移動機が電源オフ時の時間情報を前記基地局から電話
   の相手に通知する工程と、 前記移動機への電話に対して前記基地局から前記移動機
   を呼出し時に応答がある場合には、前記データベースに
   記憶されている電源オフ時の時間情報を削除する工程と
   を備えることを特徴とする携帯電話の電源オフ通知方
   法。