JP3351691B2 - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

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JP3351691B2
JP3351691B2 JP23208596A JP23208596A JP3351691B2 JP 3351691 B2 JP3351691 B2 JP 3351691B2 JP 23208596 A JP23208596 A JP 23208596A JP 23208596 A JP23208596 A JP 23208596A JP 3351691 B2 JP3351691 B2 JP 3351691B2
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  • Metal-Oxide And Bipolar Metal-Oxide Semiconductor Integrated Circuits (AREA)
  • Junction Field-Effect Transistors (AREA)
  • Insulated Gate Type Field-Effect Transistor (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は微細な構造を有する
半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】シリコンの単結晶を基本材料に用いたさ
まざまな半導体素子は広く一般に使われている。これら
半導体素子の高性能化には,材料中を走行する電子の走
行速度(移動度)を高めることが有効な手段のーつであ
る。シリコン結晶中の電子の移動度の上限値は物性的要
因で決まるものであり構造によりそれを向上させること
はできない。しかし近年、本来のシリコン結晶に対し
て、歪みを持つシリコン結晶中では電子の移動度が高め
られることが報告されている。
【0003】シリコン結晶に歪みを持たせる手段とし
て、シリコン結晶とはわずかに格子定数が異なる結晶を
用意し、そのうえに臨界膜厚より薄いシリコン層を薄膜
成長技術により作成する方法が一般にとられている。具
体的にはシリコンより格子定数がわずかに大きい結晶と
してGe組成が30%程度のSiGe混晶層(この場合
SiGe結晶の格子定数はSi結晶の格子定数より約
1.2%大きい)を用意し、そのうえに厚さ100nm
以下のシリコン薄膜層を形成することにより得る。ここ
で工業的に量産され、安価で品質の優れたSiGe結晶
基板を入手することは困難であるため、通常はシリコン
ウェハを基板に用い、この上に充分厚い(臨界膜厚より
厚い)SiGeを形成することによりSiよりわずかに
格子定数の大きな結晶を得ている。
【0004】このようにして作成したSi層には引っ張
り歪が印加され、電子の移動度が向上するばかりか、引
っ張り歪の効果により伝導帯のポテンシャル位置がSi
Ge層と比べ低い位置に移動するため電子の蓄積がしや
すくなるという利点も生ずる。この特性を利用してn型
のMOSFETやHEMTを試作した例がある。一方、
正孔の移動度を向上させるためには上述の様に作成した
引っ張り歪を含むSi層より圧縮歪を持つSiGe層を
用いた方が有利である。すなわちこの場合は歪緩和を起
こしていないSiGe層が必要となる。
【0005】このように結晶の歪を利用して正孔の移動
度を増大したp型MOSFET(或いはHEMT)を作
成するには、n型MOSFET(HEMT)を作成する
場合とは異なる薄膜層構造(変調ドープ構造)が要求さ
れる。すなわちn型・p型両方のFETを組み込んだC
MOSを作成するためには両者に適した積層構造を別々
に作る必要がある。このため従来のへテロ素子では集積
化に大きな課題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、歪の効果に
より移動度が増大した系を用いて、p型及びn型のMO
SFETを同時に作成可能とする構造を提供することを
目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するために次のような手段を講じた。本発明の骨子
は、歪を内包するSi及びSiGe層を積層した上でト
レンチ或いはメサ面を形成し当該トレンチ或いはメサ面
にゲート酸化膜を構成することである。
【0008】本発明の第1局面に係る半導体装置は、第
1の禁制帯幅を有する第1の半導体層と前記第1の禁制
帯幅より狭い禁制帯幅を有する第2の半導体層とを積層
して形成され、前記第2の半導体層の伝導帯のエネルギ
ー準位が前記第1の半導体層の伝導帯の準位より低く、
前記第2の半導体層の価電子帯のエネルギー準位が前記
第1の半導体層の価電子帯のエネルギー準位より低いバ
ンド構造を有するか、或いは、前記第2の半導体層の伝
導帯のエネルギー準位が前記第1の半導体層の伝導帯の
準位より高く、かつ前記第2の半導体層の価電子帯のエ
ネルギー準位が前記第1の半導体層の価電子帯のエネル
ギー準位より高いバンド構造を有する超格子と、前記超
格子が積層される面方位とは異なる面方位であって、前
記超格子の端面が露出する面に絶縁膜を介して形成され
るゲート電極と、前記ゲート電極によって前記超格子の
端面付近に形成されるチャネルを挟むようにして形成さ
れたソースおよびドレイン電極を有する電界効果トラ
ンジスタと、を具備し、前記ゲート電極に印加する電圧
に応じて、前記電界効果トランジスタは、前記超格子の
前記第1の半導体層の前記端面付近にチャネルが形成さ
れる第1導電型の電界効果トランジスタとして動作し、
又は前記超格子の前記第2の半導体層の前記端面付近に
チャネルが形成される第1導電型とは異なる第2導電型
の電界効果トランジスタとして動作することを特徴とす
る。
【0009】本発明の第2局面に係る半導体装置は、
1の禁制帯幅を有する第1の半導体層と前記第1の禁制
帯幅より狭い禁制帯幅を有する第2の半導体層とを積層
して形成され、前記第2の半導体層の伝導帯のエネルギ
ー準位が前記第1の半導体層の伝導帯の準位より低く、
前記第2の半導体層の価電子帯のエネルギー準位が前記
第1の半導体層の価電子帯のエネルギー準位より低いバ
ンド構造を有するか、或いは、前記第2の半導体層の伝
導帯のエネルギー準位が前記第1の半導体層の伝導帯の
準位より高く、かつ前記第2の半導体層の価電子帯のエ
ネルギー準位が前記第1の半導体層の価電子帯のエネル
ギー準位より高いバンド構造を有する超格子を備え、前
記超格子が積層される面方位とは異なる面方位であっ
て、前記超格子の端面が露出する面に絶縁膜を介して形
成されるゲート電極と、前記ゲート電極によって前記超
格子の端面付近に形成されるチャネルを挟むようにして
形成されたソースおよびドレイン電極とを有し、前記超
格子を形成する前記第1の半導体層及び前記第2の半導
体層のうち伝導帯のエネルギーポテンシャルが低い半導
体層に電子を蓄積することによりチャネルを形成する
2導電型の電界効果トランジスタと、前記超格子が積層
される面方位とは異なる面方位であって、前記超格子の
端面が露出する面に絶縁膜を介して形成されるゲート電
極と、前記ゲート電極によって前記超格子の端面付近に
形成されるチャネルを挟むようにして形成されたソース
およびドレイン電極とを有し、前記超格子を形成する半
導体層のうち価電子帯のエネルギーポテンシャルが低い
半導体層にホールを蓄積することによりチャネルを形成
する第1導電型の電界効果トランジスタとを複合形成し
たことを特徴とする
【0010】本発明の半導体装置の好ましい実施態様
は、以下の通りである。第1局面及び第2局面において、第1の半導体
層がシリコン或いはシリコンとゲルマニウムの混晶結晶
からなり、第2の半導体層が第1の半導体層よりゲルマ
ニウム含有率が高いシリコンとゲルマニウムの混晶或い
はゲルマニウムから成ること。
【0011】 () ()において、第1の半導体層が引っ張り歪
を内包するシリコン或いはシリコンとゲルマニウムの混
晶結晶からなり、第2の半導体層が第1の半導体層より
ゲルマニウム含有率が高いシリコンとゲルマニウムの混
晶或いはゲルマニウムであって、圧縮歪を内包する材料
から成ること。(3) 第1局面及び第2局面において、前記第1導電
型の電界効果トランジスタはp型であり、前記第2導電
型の電界効果トランジスタはn型であること。
【0012】また、本発明においては、上記の半導体装
置を次の手順で作成することができる。まず、半導体基
板に格子定数の異なる材料を積層して、超格子構造を形
成する。その後、超格子部分を貫通するように、トレン
チを形成する。このトレンチの壁面にゲート酸化膜を形
成した後に、ゲート部(電極)を形成する。この場合に
おいて、トレンチの代わりにメサを形成する場合には、
エッチングにより超格子面を露出させる。なお、ショッ
トキーゲート構造の場合には、ゲート酸化膜は不要であ
る。
【0013】上記のように、本発明によれば、歪を内包
するSi及びSiGe層を積層した上で、トレンチ或い
はメサ面にゲート酸化膜を形成することにより、歪Si
層では電子移動度の増大が、また歪SiGe層では正孔
移動度の増大が得られる。
【0014】
【発明の実施の形態】図面を参照して本発明の実施の形
態を説明する。図1は、本発明に係る半導体装置の第1
の実施形態の模式図である。本発明では、シリコン基板
上にSi層とSiGe層を積層した構造を持つ薄膜エピ
層(図示せず)を含む基板にトレンチ10を形成し、前
記トレンチ10の側面を酸化して、酸化膜11を形成し
て、ゲート酸化膜を形成する。トレンチ10の両端には
イオン注入によりソース12及びドレイン13部が形成
されている。なお、図1ではゲート電極及び前記トレン
チ10を挟んでソース12及びドレイン13部に対向し
て形成されるソース及びドレイン電極を省略している。
【0015】図2(a)〜(c)は、本発明に係る半導
体装置(MOSFET)の第1の実施形態の断面図及び
平面図である。図2(a)に示すように、Si及びSi
Ge層からなる超格子層21を含み表面から例えば10
0nmの深さまでトレンチ20を形成し、その後、トレ
ンチ20の側壁に酸化膜22を形成して、ゲート酸化膜
とする。酸化膜22の形成後にドーパントを添加した低
抵抗多結晶シリコン23によりトレンチ20を埋め込み
ゲート電極としている。図2(b)において1つのトレ
ンチ20を挟んで2つのソース24及びドレイン25が
形成されているが、図2(c)に示すように、2つのソ
ース(或いはドレイン)がつながるようにイオン注入の
領域を設定することも可能である。なお、図2に示すM
OSFETの作成手順としてはあらかじめイオン注入に
よりソース・ドレイン領域を規定しておいてから、トレ
ンチ20を形成することが望ましい。
【0016】図3は、シリコン基板上に形成するSiG
e/Siの積層構造の断面図を示す。(100)Si基
板31上にGe組成30%のSiGe層(SiGe、X
=0.3)32を厚さ2μm成長する。このとき基板の
Si層と薄膜成長するSiGe層は格子定数が異なるた
め、SiGe層に歪が生ずる。しかし厚さが2μmと厚
い場合はSiGe層は格子歪を蓄積しきれなくなり、S
i/SiGe界面に転移を発生して歪を緩和する。その
結果SiGe(X=0.3)層はSi結晶より大きな格
子定数を有する。なお、ここでSiGe(X=0.3)
層の厚さが2μmと厚ければ、その上に成長するSi層
或いは異なる組成のSiGe層に転移が伝搬する可能性
は少なくなる。格子緩和したSiGe(X=0.3)層
の上に更に厚さ10nmのSi層33及び厚10nmの
SiGe(X=0.5)層34を3周期積層し、最土層
には厚さ5nmのSi層35が形成してある。
【0017】図3の構造を持つ超格子層がどのようなバ
ンド構造を有するかという点ついて図4を用いて説明す
る。図4(a)は(100)Si層上に格子緩和したS
iGe(X=0.3)層を形成し、その上に更に任意の
Ge組成の歪SiGe(或いはSi)層を積層したとき
の価電子帯と伝導帯のエネルギー位置を示す。ここで価
電子帯のエネルギー位置はEvで、伝導帯のエネルギー
のうち基板に垂直方向のバレーがΔ(2)、基板に水平
方向のバレーがΔ(4)で示されている。価電子帯側は
Ge組成30%の層の上にGe組成50%の圧縮歪を持
つSiGe層を積層した場合も、或いはGeを含まない
引っ張り歪を持つSi層を積層した場合もバンド不連続
が生ずる。一方、伝導帯側は電子はバンドの下端から蓄
積されるため引っ張り歪を持つSi層を積層した場合は
バンド不連続が生ずるのに対して、Ge組成50%で圧
縮歪を持つSiGe層を積層した場台はバンド不連続は
ほとんど生じないことがわかる。
【0018】図4(b)は図3に示す積層構造のバンド
図を示す。大きな格子定数に緩和した厚いSiGe(X
=0.3)層の上にそれより格子定数の小さな薄いSi
及び格子定数の大きなSiGe(X=0.5)層が積層
してあるため、この積層された薄膜層にはそれそれ引っ
張りと圧縮歪とが蓄えられる。先に説明したとおり、こ
の構成で電子に対してはSi層が量子井戸層となり、S
iGe層はバリア層として機能する。他方、正孔に対し
てはSiGe層が量子井戸層となりSi層はバリア層と
なる。すなわち、伝導帯側ではSi層に電子が蓄積され
易くなり、荷電子帯ではSiGe層に正孔が蓄えられ易
くなるタイプIIと呼ばれる超格子構造となる。
【0019】図5(a)及び図5(b)は、図3に示す
薄膜構造にトレンチ20を形成し、更にトレンチ20壁
面にゲート酸化膜を形成してゲート電極に正(図5
(a))或いは負(図5(b))の電圧を印加したとき
のゲート近傍のバンドの変形を模式的に示したものであ
る。正の電圧を印加した場合はSi層に電子が蓄積さ
れ、一方、負の電圧を印加した場台はSiGe(X=
0.5)層に正孔が蓄積される事が分かる。
【0020】上記のようにして同一の積層薄膜構造から
p型、n型のMOSFETを容易に形成することができ
る。図6は、本発明に係る半導体装置の第2の実施形態
を示す図であって、複数のトレンチ20を作りp型、n
型のMOSFETを同時に作成した例を示す。図6にお
いて、図2と同じ部分には、同じ符号を付し、詳細な説
明は省略する。なお、図6(a)は断面図、図6(b)
は、平面図である。図6において、図5で示したように
p型に於ける正孔の蓄積される層と、n型に於ける電子
の蓄積される層が異なるために、p型用トレンチ20と
n型用トレンチ20の位置を近づけた場合でも両者の電
位差により絶縁破壊が生する確率を小さくすることが可
能である。すなわち、より小さな領域にp型、n型のM
OSFETを作成することが可能となり集積度の高い回
路を作成することが可能となる。
【0021】また、この構成では、歪結晶をチャネルと
するために高い電子(或いは正孔)の移動度が得られる
が、その効果に加えて、次のような効果により更に高速
動作の素子を提供することができる。すなわち、それぞ
れの層に蓄えられたキャリアはポテンシャルバリアで囲
まれた狭い領域に閉じこめられているために図1或いは
図2(b)に於けるソースからドレインの方向に対して
量子細線が形成される。その結果チャネル内の電子或い
は正孔の散乱確率を低くすることができるためより高速
動作のMOSFETが形成可能となる。
【0022】図7は、本発明に係る半導体装置の第3の
実施形態を示す断面図(a)及び平面図(b)であっ
て、ゲート形成をトレンチ20ではなく、メサ面で行っ
た例を示す。Si/SiGe系超格子層71を形成した
基板にメサエッチングを施し、超格子面を露出させたの
ち前面を酸化膜72で覆う。更に低抵抗多結晶シリコン
層73を堆積し、ゲート領域を残して取り除き、最後に
ソース74及びドレイン75部を形成する。これらの手
順は通常のMOSFET作成工程と同様である。この構
成ではメサの両端にp型、及びn型MOSFETを形成
することができる。ここで、Si/SiGe薄膜層の繰
り返し周期は多いほど量子細線の数が多くなりチャネル
の効率は高くなるが、積層した厚さが歪が解放される厚
さ以下に設計する必要がある。また、SOI基板を用い
て歪緩和SiGe層の厚さを薄くすることも可能であ
る。
【0023】図7においてメサ面に露出したSiGe層
を直接酸化してゲート酸化膜とする場合に、SiGeの
酸化膜の品質に注意する必要がある。メサ面を露出させ
た後にSi層を5nm程度の厚さで堆積し該Si層を酸
化することにより、ゲート酸化膜を形成する方法が有効
である。これはトレンチ20の場合も同様である。
【0024】以上、本実施形態ではSi/SiGe系材
料を例におこなったが、この材料以外にもバンドダイヤ
グラムが同様の組み台わせになる化合物半導体材料を用
いても同様の効果は得られる。例えばGaAs/InG
aAs系のようにバンド不連続がSi/SiGe系同様
にタイプIIになる材料の組み合わせであれば同様の効
果が得られる。またAlGaAslGaAs系のように
バンド不連続がタイプIになる組み合わせではp型及び
n型MOSFETのキャリアが蓄積される層はいずれも
バンドギャッブが狭い材料の層となる。この場合も本発
明の効果がほぼ同様に得られる。またこれまでゲート部
分を構成する方法としてMOS構造を利用した例を示し
たが、ショットキーゲートや接合ゲート構造でも同様な
効果が得られる。
【0025】図8は、本発明に係る半導体装置の第4の
実施形態を示す断面図であって、GaAsとAlGaA
s(Al組成X=0.3)の超格子層81を積層し、メ
サエッチングで超格子層の端面を露出させた後、更にA
lGaAs(Al組成X=0.3)からなるゲート層8
2を積層して構成した素子の模式図を示す。この層(ゲ
ート層)に正或いは負の電圧を印加することによりGa
As層にホールを蓄積したり或いは電子を蓄積すること
が可能である。この原理によりp型及びn型のHEMT
を同時に作り込むことができる。
【0026】なお、本実施形態ではゲート層はドーパン
トを添加していないが素子の極性にあわせてp及びn型
のドーパントを添加することも有効である。ここでメサ
エッチングした部分にゲート部を成長するにあたり厚さ
1nm以下のGaAs層をあらかじめ成長した後にAl
GaAs層を連続的に形成することも良質な界面を得る
上で有効である。
【0027】更に、図8と類似の構成で引っ張り歪を持
つSiと圧縮歪を持つSiGeの組み合わせによる素子
作成も可能である。例えば超格子としてSiとGe組成
30%のSiGeを用い、ゲート層にGe組成15%の
SiGeを用いる。この時、超格子層のうちSi層では
伝導帯の位置がゲート層より低くなり電子を蓄積しやす
くなり、SiGe層では価電子帯の位置がゲート層より
高くなりホールを蓄積しやすくなる。
【0028】また、上記の実施形態においては、超格子
層を積層してからメサエッチングにより端面を露出させ
て、メサを形成したが、選択成長法により、メサを形成
し、その後超格子層を露出させるようにしても良い。
【0029】次に、本発明によりCMOSの基本回路で
あるCMOSインバータ回路とトランスミッション回路
を作成した例を説明する。図9は、CMOSインバータ
回路の模式図を示す。このCMOSインバータ回路は、
p型MOSFETとn型MOSFETの組合せからな
り、両者のゲートを共通化し、更に、ドレイン側を短絡
した回路となっている。この回路を本発明により作成し
た場合の模式図を図10に示す。
【0030】図10(a)は、素子の模式断面図を示
す。同図において、Si/SiGe系超格子層を含む基
板にメサ溝を形成し、超格子層の端面を露出させた後
に、メサ溝の両側面にそれぞれp型及びn型MOSFE
Tを形成する。この時あらかじめそれぞれのMOSFE
Tのソース・ドレインに対応する部分には、イオン注入
によりドーパントを添加しておく。すなわち、n型MO
SFETに対応する場合は、n型ドーパントを、p型M
OSFETに対応する場合はp型ドーパントを添加す
る。このように、ソース・ドレイン位置にあらかじめ添
加するドーパントの種類でMOSFETの極性を制御す
ることができる。ドーパントのイオン注入は、メサ溝形
成後でも、或いは形成前でも構わない。
【0031】図10(b)は、作成したCMOSFET
の平面図を示す。同図において、p型及びn型MOSF
ETのゲート電極を共通化して、更に、ドレイン電極を
結びつける構成にすることにより、CMOSインバータ
回路の作成が可能である。
【0032】図11は、CMOSトランスミッション回
路の模式図を示す。この回路では、p型及びn型MOS
FETのソース及びドレインが、それぞれ短絡されてい
る。この回路を本発明により作成した場合の模式図を図
12(a)及び図12(b)に示す。同図において、イ
ンバータ回路の例と同様にメサ溝の両端面にFETを形
成している。作成手順は、上記のインバータ回路と同様
である。図12(b)に示すとおり、ゲート電極を独立
させ、ソース及びドレイン電極をそれぞれ短絡すること
により、トランスミッション回路の作成が可能である。
【0033】上記のように、本発明を利用して、高速動
作が可能なCMOSFETを容易に作成することが可能
となる。本発明は、上記の発明の実施の形態に限定され
るものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲で種々
変形して実施できるのは勿論である。
【0034】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
量子効果を応用した高移動度の電子(或いは正孔)をチ
ャネル領域に蓄積させMOSFETに応用することがで
きる。加えて、p型及びn型の両方のFETを比較的簡
便な手段でかつ微細に作り込むことが可能となる。ま
た、歪の効果により移動度が増大した系を用いて、p型
及びn型のMOSFETを同時に作成可能とする構造を
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る半導体装置の第1の実施形態の
模式図。
【図2】 本発明に係る半導体装置(MOSFET)の
第1の実施形態の断面図及び平面図。
【図3】 シリコン基板上に形成するSiGe/Siの
積層構造の断面図。
【図4】 超格子層のバンド構造を説明するための図。
【図5】 本発明に係る半導体装置のゲート電極に正ま
たは負の電圧を印加した場合のバンド変形を示す図。
【図6】 本発明に係る半導体装置の第2の実施形態を
示す図。
【図7】 本発明に係る半導体装置の第3の実施形態を
示す図。
【図8】 本発明に係る半導体装置の第4の実施形態を
示す図。
【図9】 CMOSインバータ回路の模式図。
【図10】 図9のCMOSインバータ回路を本発明に
より作成した場合の模式図。
【図11】 CMOSトランスミッション回路の模式
図。
【図12】 図11のCMOSトランスミッション回路
を本発明により作成した場合の模式図。
【符号の説明】
10、20…トレンチ 11、22、72…酸化膜 12、24、74…ソース 13、25、75…ドレイン 21、71、81…超格子層 23、73…低抵抗多結晶シリコン(ゲート電極) 82…ゲート層 26…チャネル 31…Si基板 32、34…SiGe層 33、35…Si層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H01L 29/812 (56)参考文献 特開 平6−177375(JP,A) 特開 平6−112491(JP,A) 特開 昭62−61367(JP,A) 特開 昭61−230374(JP,A) 特開 昭62−61365(JP,A) 特開 昭62−61366(JP,A) 特開 昭63−17562(JP,A) 特開 昭62−143475(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 29/78 H01L 29/80 H01L 21/336

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の禁制帯幅を有する第1の半導体層
    と前記第1の禁制帯幅より狭い禁制帯幅を有する第2の
    半導体層とを積層して形成され、前記第2の半導体層の
    伝導帯のエネルギー準位が前記第1の半導体層の伝導帯
    の準位より低く、前記第2の半導体層の価電子帯のエネ
    ルギー準位が前記第1の半導体層の価電子帯のエネルギ
    ー準位より低いバンド構造を有するか、或いは、前記第
    2の半導体層の伝導帯のエネルギー準位が前記第1の半
    導体層の伝導帯の準位より高く、かつ前記第2の半導体
    層の価電子帯のエネルギー準位が前記第1の半導体層の
    価電子帯のエネルギー準位より高いバンド構造を有する
    超格子と、 前記超格子が積層される面方位とは異なる面方位であっ
    、前記超格子の端面が露出する面に絶縁膜を介して形
    成されるゲート電極と、前記ゲート電極によって前記超
    格子の端面付近に形成されるチャネルを挟むようにして
    形成されたソースおよびドレイン電極を有する電界効
    果トランジスタと、を具備し、 前記ゲート電極に印加する電圧に応じて、前記電界効果
    トランジスタは、前記超格子の前記第1の半導体層の前
    記端面付近にチャネルが形成される第1導電型の電界効
    果トランジスタとして動作し、又は前記超格子の前記第
    2の半導体層の前記端面付近にチャネルが形成される第
    1導電型とは異なる第2導電型の電界効果トランジスタ
    として動作 することを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 第1の禁制帯幅を有する第1の半導体層
    と前記第1の禁制帯幅より狭い禁制帯幅を有する第2の
    半導体層とを積層して形成され、前記第2の半導体層の
    伝導帯のエネルギー準位が前記第1の半導体層の伝導帯
    の準位より低く、前記第2の半導体層の価電子帯のエネ
    ルギー準位が前記第1の半導体層の価電子帯のエネルギ
    ー準位より低いバンド構造を有するか、或いは、前記第
    2の半導体層の伝導帯のエネルギー準位が前記第1の半
    導体層の伝導帯の準位より高く、かつ前記第2の半導体
    層の価電子帯のエネルギー準位が前記第1の半導体層の
    価電子帯のエネルギー準位より高いバンド構造を有する
    超格子を備え、 前記超格子が積層される面方位とは異なる面方位であっ
    て、前記超格子の端面が露出する面に絶縁膜を介して形
    成されるゲート電極と、前記ゲート電極によって前記超
    格子の端面付近に形成されるチャネルを挟むようにして
    形成されたソー スおよびドレイン電極とを有し、 前記超
    格子を形成する前記第1の半導体層及び前記第2の半導
    体層のうち伝導帯のエネルギーポテンシャルが低い半導
    体層に電子を蓄積することによりチャネルを形成する
    2導電型の電界効果トランジスタと、前記超格子が積層
    される面方位とは異なる面方位であって、前記超格子の
    端面が露出する面に絶縁膜を介して形成されるゲート電
    極と、前記ゲート電極によって前記超格子の端面付近に
    形成されるチャネルを挟むようにして形成されたソース
    およびドレイン電極とを有し、前記超格子を形成する半
    導体層のうち価電子帯のエネルギーポテンシャルが低い
    半導体層にホールを蓄積することによりチャネルを形成
    する第1導電型の電界効果トランジスタとを複合形成し
    たことを特徴とする半導体装置
  3. 【請求項3】 前記第1の半導体層がシリコン或いはシ
    リコンとゲルマニウムの混晶結晶からなり、前記第2の
    半導体層が第1の半導体層よりゲルマニウム含有率が高
    いシリコンとゲルマニウムの混晶或いはゲルマニウムか
    ら成ることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の
    半導体装置。
  4. 【請求項4】 前記第1の半導体層が引っ張り歪を内包
    するシリコン或いはシリコンとゲルマニウムの混晶結晶
    からなり、前記第2の半導体層が第1の半導体層よりゲ
    ルマニウム含有率が高いシリコンとゲルマニウムの混晶
    或いはゲルマニウムであって、圧縮歪を内包する材料か
    ら成ることを特徴とする請求項3記載の半導体装置。
  5. 【請求項5】 前記第1導電型の電界効果トランジスタ
    はp型であり、前記第2導電型の電界効果トランジスタ
    はn型であることを特徴とする請求項1又は請求項2に
    記載の半導体装置。
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