JP3272966B2 - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

Info

Publication number
JP3272966B2
JP3272966B2 JP24531796A JP24531796A JP3272966B2 JP 3272966 B2 JP3272966 B2 JP 3272966B2 JP 24531796 A JP24531796 A JP 24531796A JP 24531796 A JP24531796 A JP 24531796A JP 3272966 B2 JP3272966 B2 JP 3272966B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
channel
semiconductor layer
fet
silicon
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP24531796A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH1093025A (ja
Inventor
佳子 平岡
篤 黒部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP24531796A priority Critical patent/JP3272966B2/ja
Priority to US08/931,411 priority patent/US5847419A/en
Publication of JPH1093025A publication Critical patent/JPH1093025A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3272966B2 publication Critical patent/JP3272966B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Junction Field-Effect Transistors (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、同一基板上に、n
チャネルヘテロ接合電界効果トランジスタとpチャネル
ヘテロ接合電界効果トランジスタを形成した半導体装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】へテロ接合電界効果トランジスタ(へテ
ロ接合FET)とは、異種半導体間のへテロ接合界面に
生じる2次元的に分布する高移動度のキャリアガスを利
用した電界効果トランジスタである。その代表的な構造
を、図1に示す。図1(a)はnチャネルヘテロ接合F
ETの素子構造断面図である。基板10上に第1の半導
体層11がエピタキシャル成長され、この上に、電子親
和力が第1の半導体層11よりも小さい第2の半導体層
12が積層されている。第2の半導体層12の全体或い
は一部にn型不純物をドープすると、第2の半導体層1
2中の電子は第1の半導体層11に注入され、図1
(b)に示すように、第1の半導体層11と第2の半導
体層12とのへテロ接合界面の第1の半導体側に電子1
8が蓄積されチャネルが形成される。
【0003】チャネル電子の濃度はゲート電極14で制
御されるので、このゲート電極14を挟んで両側に設け
られているソース・ドレイン電極15a,15b間の電
流をゲート電極14に印加する電圧でコントロールする
ことができる。第1の半導体層11はアンドープ或いは
低ドープ層であり、電子は不純物散乱を殆ど受けること
なくへテロ界面を走行できるので、通常のチャネル領域
に不純物をドープしたFETに比べ、格段に高い移動度
が実現できる。即ち、へテロ接合を利用して、不純物ド
ープ層とチャネル層を空間的に分離することにより、高
性能のFETが得られる。
【0004】pチャネルヘテロ接合FETの代表的な構
造を、図2に示す。図2(a)はpチャネルへテロ接合
FETの素子構造断面図である。基板20の上に、第1
の半導体層21と、第1の半導体層21よりも価電子帯
の上端のエネルギーが低いpドープした第2の半導体層
22が積層されている。さらに、第2の半導体層22上
の一部にゲート電極26が形成され、このゲート電極2
6を挟んでソース・ドレイン電極27a,27bが形成
されている。
【0005】第2の半導体層22中の正孔は第1の半導
体層21に注入され、図2(b)に示すように、第1の
半導体層21と第2の半導体層22とのへテロ接合界面
の第1の半導体層側に正孔29が蓄積されチャネルが形
成される。pチャネルヘテロ接合FETでも、nチャネ
ルヘテロ接合FETと同様に不純物ドープ層と正孔チャ
ネル層が空間的に分離されているので、高い正孔移動度
が得られる。
【0006】ところで、シリコン系のLSIにおいて
は、高集積で低消費電力のLSIを製造するために相補
型MOSインバータが重要なデバイスであり、pチャネ
ル及びnチャネルの各々のMOSFETに要求される性
能が益々厳しくなっている。そこで最近、シリコン系M
OSFETのより一層の高性能化を図るために、シリコ
ンとシリコンゲルマニウムのへテロ構造を利用する試み
がなされている。
【0007】例えば、nMOSFETの高速化を図るた
めに、シリコン基板上に格子緩和させたシリコンゲルマ
ニウムバッファ層を介して、この上に引っ張り歪み状態
のシリコン層を形成し、この引っ張り歪み状態のシリコ
ンに不純物ドープしてチャネルとして利用する方法が提
案されている。この引っ張り歪み状態のシリコン層で
は、バルクのシリコンと比較して電子移動度が増大する
ため、nMOSFETを高速化できることが知られてい
る。
【0008】また、pMOSFETの高性能化を図るた
めには、シリコン基板上に圧縮歪み状態のシリコンゲル
マニウム層を形成し、これをチャネルとして利用する方
法が知られている。この圧縮歪み状態のシリコンゲルマ
ニウム層はバルクシリコンと比較して正孔移動度が増大
するため、pMOSFETの高速化を図ることが可能と
なる。
【0009】しかしながら、相補型MOSインバータを
製造するには次のような問題があった。即ち、引っ張り
歪み状態のSi層を用いたnMOSFETでは、下地と
してのSiGeは格子緩和状態であることが必要でその
膜厚が厚いことが要求され、圧縮歪み状態のSiGe層
を用いたpMOSFETでは、SiGeの膜厚が薄いこ
とが要求される。つまり、nMOSFETとpMOSF
ETで必要とされるSiGe層の膜厚(歪み状態)が異
なることから、これらを同一基板上に集積化しても満足
する特性は得られない。
【0010】なお、pMOSFETとnMOSFETを
全く独立の層で形成することも考えられるが、この場
合、成膜回数が増えると共に製造工程の大幅な複雑化を
招き、両者を同一基板に集積化する意味がなくなる。ま
た、これらの問題は、MOSFETに限らず、ショット
キーゲートを用いたFETについても同様に言えること
である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】このように従来、高集
積で低消費電力のLSIを製造するには、nチャネルへ
テロ接合FETとpチャネルへテロ接合FETを組み合
わせて相補型回路を形成すればよいが、引っ張り歪み状
態のシリコン層を用いたnチャネルへテロ接合FETと
圧縮歪み状態のシリコンゲルマニウム層を用いたpチャ
ネルへテロ接合FETでは、必要とされるシリコンゲル
マニウム層の歪み状態が異なるため、これらを同一基板
上に集積するのは非常に困難であった。
【0012】本発明は、上記課題を鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、同一基板上に高性能のシ
リコン系nチャネルFETとpチャネルFETを整合性
良く作成することができ、高速・高性能な集積化トラン
ジスタの実現に寄与する半導体装置を提供することにあ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】
(構成) 上記課題を解決するために本発明は、次のような構成を
採用している。即ち本発明は、同一基板上にpチャネル
及びnチャネルのヘテロ接合FETを集積化した半導体
装置において、シリコン基板上に、格子緩和状態のシリ
コンゲルマニウム層で形成され、その上に形成する層と
の界面近傍にn型ドーパントを添加することにより電子
の供給層となる第1の半導体層と、引っ張り歪み状態の
シリコン層で形成され、その上に形成する層との界面近
傍にp型ドーパントを添加することにより電子のチャネ
ル層及び正孔の供給層となる第2の半導体層と、格子緩
和状態のシリコンゲルマニウム層からなり正孔のチャネ
ル層となる第3の半導体層とを順次積層してなる積層構
造部を構成し、第3の半導体層上の一部領域にゲート電
極を設けると共に、このゲート電極を挟んで第3の半導
体層上にソース・ドレイン電極を設けてpチャネルヘテ
ロ接合FETを構成し、さらに前記pチャネルヘテロ接
合FETを構成した領域とは異なる領域の第3の半導体
層を除去し、露出した第2の半導体層上にゲート電極を
設けると共に、このゲート電極を挟んで第2の半導体層
上にソース・ドレイン電極を設けてnチャネルヘテロ接
合FETを構成したことを特徴とする。
【0014】ここで、本発意の望ましい実施態様として
は次のものがあげられる。 (1) pチャネル及びnチャネルの各ヘテロ接合FET
は、共にノ一マリオフ型である。 (2) pチャネルヘテロ接合FETが形成されている領域
とは異なる領域では、第3の半導体層と共に第2の半導
体層の一部が除去され、nチャネルヘテロ接合FETを
形成する領域ではそれ以外の領域よりも第2の半導体層
の膜厚が薄くなっている。 (3) 2種のへテロ接合FETの各ゲート電極は相互に接
続されて入力電極を形成し、2種のへテロ接合FETの
各ドレイン電極は相互に接続されて出力電極を形成し、
2種のへテロ接合FETの各々の入力電極は電源電極を
構成してなる。 (4) 第1の半導体層はnドープであり、第2の半導体層
はpチャネルヘテロ接合FETを形成する領域ではpド
ープであり、nチャネルヘテロ接合FETを形成する領
域ではアンドープであり、第3の半導体層はアンドープ
である。 (5) ゲート電極は、半導体層上に直接形成されたショッ
トキーゲートである。 (6) ゲート電極は、半導体層上に絶縁膜を介して形成さ
れている。 (作用)本発明によれば、シリコン基板上に、格子緩和
状態のシリコンゲルマニウム層(第1の半導体層)、引
っ張り歪み状態のシリコン層(第2の半導体層)、及び
格子緩和状態のシリコンゲルマニウム層(第3の半導体
層)の3層を積層するのみで、pチャネルヘテロFET
とnチャネルヘテロFETを同一基板上に作成すること
ができる。ここで、各々のFETは不純物ドープしたキ
ャリア供給層とチャネル層との積層構造において、キャ
リア層側がゲート側に配置された逆構造となる。
【0015】そしてこの場合、nチャネルヘテロFET
においては、第1の半導体層を不純物ドープ層とし、第
2の半導体層をアンドープとすることにより、アンドー
プのシリコン層が電子チャネルとなる。しかも、電子チ
ャネルとなるシリコン層が引っ張り歪み状態であるた
め、バルクシリコンよりも電子の移動度が増大すること
になる。従って、電子チャネルと不純物ドープ層を離す
ことができ、かつ電子チャネルにおける移動度を増大さ
せることができるため、動作速度の高速化をはかること
ができる。
【0016】また、pチャネルヘテロ接合FETにおい
ては、第2の半導体層を不純物ドープとし、第3の半導
体層をアンドープとすることにより、アンドープのシリ
コンゲルマニウム層が正孔チャネルとなる。ここで、シ
リコンゲルマニウムはバルクシリコンよりも正孔の移動
度が大きいものである。従って、正孔チャネルと不純物
ドープ層を離すことができ、かつ正孔チャネルにおける
移動度を増大させることができるため、動作速度の高速
化をはかることができる。
【0017】なお、ヘテロ接合FETを通常の構造で形
成しようとすると、本発明のような半導体の3層構造の
みで実現することはできず、多数の層を積層しなければ
ならない。これは、引っ張り歪みのSiと格子緩和状態
のSiGeでは、各々のバンド状態から電子はSi内を
走行し、正孔はSiGe内を走行し、格子緩和状態のS
iと圧縮歪みのSiGeでは、正孔はSiGe内を走行
するが、伝導帯の底の位置には殆ど差がないので、電子
をヘテロ界面に蓄積できず、ヘテロ接合FETを作るこ
とができないためである。
【0018】即ち本発明では、不純物をドープしたキャ
リア供給層とアンドープ(若しくは低ドープ)チャネル
層を逆構造とし、第1〜第3の半導体層を請求項で定義
したように選択することによって、半導体層の3層構造
でpチャネル及びnチャネルのヘテロ接合FETを同一
基板上に集積化できるのである。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態を説明する前
に、本発明の基本構成について説明する。図3は、本発
明に係わる相補型半導体装置の基本構造を示す断面図で
ある。図中30はSi基板であり、このSi基板30上
には、格子緩和状態のSiGe層からなる第1の半導体
層31、引っ張り歪み状態のSi層からなる第2の半導
体層32、格子緩和状態のSiGeからなる第3の半導
体層が積層されている。
【0020】第1の半導体層31の一部はn型にドープ
してあり、電子の供給層となる層である。第2の半導体
層32は2つの部分に分かれている。即ち、第1の半導
体層31に接し、nチャネル層となるアンドープ或いは
低ドープ層と、上部の第3の半導体層33層に接し、正
孔の供給層となるpドープ層である。第3の半導体層3
3はアンドープ或いは低ドープ層であり、pチャネル層
となる。
【0021】また、図中の36はp型ゲート電極であ
り、ゲート下の正孔濃度をコントロールする。37(3
7a,37b)は、p型ゲート電極36の両側に配置さ
れたp型ソース電極とp型ドレイン電極である。39
は、歪みSi層32のpドープ部分と格子緩和状態のS
iGe層33との界面SiGe層側に蓄積される2次元
正孔ガスである。本実施形態では、2次元正孔ガス39
が流れるチャネル部分がpドープ部分と空間的に離れて
いるので、高移動度が実現できる。
【0022】ここで、31,32,33,36,37で
もっていわゆる逆構造のpチャネルヘテロ接合FETを
形成している。但し、このpチャネルヘテロ接合FET
は、望ましくはノ一マリオフとなるように、p型不純物
のドーピングが制御されている。具体的には、通常のへ
テロ接合FETに比べて、ドーピング濃度を下げるかス
ペーサ層を厚くする、或いはドープ層を薄くすればよ
い。この様子を図4に示す。
【0023】ゲート電極36に電圧を印加しない状態で
は、図4(a)のように、歪みSi層(pドープ)と格
子緩和SiGe層(アンドープ)との界面に正孔は存在
しない。ゲート電極36に−Vtp>VgなるVg(V
tpは正の絶対値)を印加すると、バンド図は図4
(b)のようになり、格子緩和SiGe層と歪Si層と
のへテロ接合界面に高移動度の2次元正孔ガスが形成さ
れる。この状態でソース・ドレイン間に電界をかける
と、正孔電流が流れ、pチャネルヘテロ接合FETがオ
ン状態になる。
【0024】また、図中の34はn型ゲート電極で、格
子緩和状態のSiGe33層と歪みシリコン層32の一
部を除去したのち、歪みシリコン層32のアンドープ部
分の上に設けられている。35(35a,35b)は、
n型ゲート電極34の両側に配置されたn型ソース電極
とn型ドレイン電極である。38は、電子供給層である
nドープ格子緩和SiGe層31と歪みSi層32のア
ンドープとのへテロ接合界面の歪みSi側に蓄積される
2次元電子ガスである。本実施形態では、2次元電子ガ
ス38が流れるチャネル部分がnドープ部分と空間的に
離れているので、高移動度が実現できる。
【0025】ここで、31,32,34,35でもっ
て、いわゆる逆構造のnチャネルヘテロ接合FETを形
成している。但し、このnチャネルFETも、望ましく
はノ一マリオフになるように、n型不純物のドーピング
が制御されている。この様子を図5に示す。
【0026】ゲート電極34に電圧をかけない状態で
は、図5(a)のように、2次元電子ガスは存在しな
い。ゲート電極34にVg>Vteなる正の電圧を印加
すると、図5(b)のように、格子緩和SiGe層と歪
Si層とのへテロ界面に高移動度2次元電子ガスが蓄積
される。この状態でソース・ドレイン間に電圧をかける
と電子電流が流れ、nチャネルヘテロ接合FETはオン
状態である。
【0027】これらのpチャネルヘテロ接合FETとn
チャネルヘテロ接合FETを、図3のように配線、即ち
各ゲート電極を相互に接続して入力電極を形成し、各ド
レイン電極を相互に接続されて出力電極を形成し、さら
に各々の入力電極を電源に接続することにより、相補型
インバータ回路として動作する。
【0028】以下、本発明の実施形態を図面を参照して
説明する。 (第1の実施形態)図6は、本発明の第1の実施形態に
係わる相補型インバータの製造工程を示す断面図であ
る。
【0029】まず、図6(a)に示すように、Si基板
60上にエピタキシャルプロセスにより、アンドープS
0.7 Ge0.3 層を500℃で2μm成長し、格子緩和
状態のSiGe層61を形成する。続いて、n型ドーバ
ントとしてAsを2×1017ドープしたSi0.7 Ge
0.3 層71を6nm、その上にアンドープSi0.7 Ge
0.3 層72を15nm成長した。これら3つのSiGe
層61,71,72が、上述した第1の半導体層に対応
し、電子の供給層になる。なお、nドープSiGe層7
1の上にアンドープSiGe層72を成長したのは、チ
ャネル領域と電子供給層の間にスペーサ層を設け、より
高い電子移動度を実現するためである。
【0030】続いて、アンドープSiGe層72の上
に、電子チャネル層となるアンドープ歪みSi層62を
100nm、p型ドーパントとしてBを2×1017ドー
プし、正孔供給層となる歪みSi層73を10nm、ア
ンドープ歪みSiスペーサ層74を15nm積層した。
これら3つの歪みSi層62,73,74が第2の半導
体層に対応する。この上に、第3の半導体層として、正
孔チャネル層となるアンドープの格子緩和状態のSi
0.7 Ge0.3 層63を30nm成長した。
【0031】次いで、図6(b)に示すように、nチャ
ネルヘテロ接合FETを形成する部分のみ、エッチング
プロセスによりアンドープの格子緩和SiGe層63、
アンドープ歪みSi層74、p型歪みSi層73、アン
ドープ歪みSi層62の一部を除去した。なお、測定の
結果、アンドープ歪みSi層62のエッチング量は40
nmであった。
【0032】次いで、nチャネルヘテロ接合FETのソ
ース・ドレイン電極65a,65bとして、AuSbを
150nm蒸着し、pチャネルヘテロ接合FETのソー
ス・ドレイン電極67a,67bとしてTi/Alをそ
れぞれ3nmと100nm蒸着し、400℃で10分の
熱処理を行った。ゲート電極64,66としては、pチ
ャネル,nチャネル両方のFETでTi/Ptを用い
た。
【0033】次いで、図には示さないが、絶縁層として
SiO2 を堆積し、ソース,ドレイン,ゲートの各電極
上にコンタクトホールを開けたのち、Alで配線を行っ
た。完成した相補型回路はインバータとして動作するこ
とが確認された。 (第2の実施形態)図7は、本発明の第2の実施形態に
係わる相補型インバータの素子構造を示す断面図であ
る。なお、図6と同一部分には同一符号を付して、その
詳しい説明は省略する。
【0034】本実施形態が先に説明した第1の実施形態
と異なる点は、pチャネルヘテロ接合FETとnチャネ
ルヘテロ接合FETの間にトレンチ素子分離構造を形成
することにより、素子間分離を完全にしてリーク電流を
減らしたことである。また、この素子間分離としては、
イオン注入等で絶縁領域を形成しても同様の効果が得ら
れる。また、本実施形態ではpチャネル,nチャネル両
方ともアンドープスペーサ層72,74を挿入していな
いが、第1の実施形態と同様にこれらを挿入してもよ
い。 (第3の実施形態)第1及び第2の実施形態では、ソー
スのオーミック電極とドレインオーミック電極のコン夕
クト抵抗が大きかった。その理由は、電極と2次元電子
ガス或いは2次元正孔ガスの接触が不十分のためであ
る。
【0035】そこで本実施形態では、これの回避策とし
て、ゲート電極にMOS構造を利用した。図8は、本発
明の第3の実施形態に係わる相補型インバータの製造工
程を示す断面図である。
【0036】まず、第1の実施形態と同様にしてSi基
板上に各層61〜63,71,74を形成した後、nチ
ャネルヘテロ接合FETを形成する部分のみ、エッチン
グプロセスによりSiGe層63,Si層74,Si層
73,歪みSi層62の一部を除去した。この状態が図
8(a)である。
【0037】次いで、図8(b)に示すように、全面に
SiO2 絶縁膜90を形成した後、p型ソース・ドレイ
ン電極部分のSiO2 を除去し、この上に、p型のソー
ス・ドレイン電極87(87a,87b)として金属を
蒸着し、更に熱処理を行った。これにより、ソース・ド
レイン電極87は深さ方向と横方向に拡散し、2次元正
孔ガスと直接接触が取れるようになる。
【0038】次いで、図8(c)に示すように、n型の
ソース・ドレイン電極も同様に形成する。最後に、ゲー
ト領域のSiO2 を適当な厚さまでエッチングした後、
ゲート電極84,86となる金属を蒸着した。
【0039】このように作成したへテロ接合FETを配
線して作成した相補型回路は、ソース・ドレイン電極の
オーミック抵抗が減少したため、特性の更なる向上が実
現できた。
【0040】なお、本発明は上述した各実施形態に限定
されるものではない。実施形態では、第1の半導体層及
び第3の半導体層として、SiとGeの混晶比が7対3
のSi0.7 Ge0.3 を用いたが、他の混晶比のSiGe
を用いることも可能である。また、電子供給層となる第
1の半導体層としてSi0.7 Ge0.3 、正孔チャネルと
なる第3の半導体層としてSi0.6 Ge0.4 のように、
nチャネルとpチャネルで異なる混晶比のSiGeを用
いることも可能である。このようにすると、バンドオフ
セットの大きさや歪み状態を任意にコントロールするこ
とが可能になるので、相補型回路におけるpチャネルと
nチャネルのへテロ接合FETの構造をそれぞれ最適化
することができる。さらに、例えば、第1の半導体層や
第3の半導体層を成長する際に、SiとGeの混晶比を
少しずつ変化させた構造にすることも可能である。
【0041】また、p型不純物の種類、ドーピング濃
度、ドーピング膜厚等のプロファイル、アンドープチャ
ネル層の厚さは、pチャネルヘテロ接合FETがノ一マ
リオフ状態であり、電源電圧よりも絶対値が小さい適当
なしきい値電圧を持つような構造であれば任意に設定す
ることができる。nチャネルヘテロ接合FETを構成す
る半導体膜に関しても、同様に設定することができる。
ここで、低消費電力の観点からはpチャネル及びnチャ
ネルの各FETはノーマリーオフ型であるのが望ましい
が、これらの一方又は両方をノーマリーオン型にして
も、高速動作という効果は十分に得られる。
【0042】また、実施形態では相補型インバータにつ
いて説明したが、本発明は必ずしもこれに限定されるも
のではなく、pチャネルヘテロ接合FETとnチャネル
ヘテロ接合FETを同一基板上に集積した半導体装置で
あれば適用することが可能である。その他、本発明の要
旨を逸脱しない範囲で、種々変形して実施することがで
きる。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、同
一基板上に格子緩和状態のシリコンゲルマニウムと引っ
張り歪み状態のシリコンとのへテロ接合を利用した、高
性能のnチャネルヘテロ接合FETとpチャネルヘテロ
接合FETを同時に形成することが容易である。また、
ドーピング量や膜厚、シリコンゲルマニウムの混晶比を
pチャネルとnチャネルでそれそれ独立に最適化できる
ので、高性能の相補型回路が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】代表的なnチャネルヘテロ接合FETの素子構
造と動作原理を示す図。
【図2】代表的なpチャネルヘテロ接合FETの素子構
造と動作原理を示す図。
【図3】本発明による相補型半導体装置の基本構成を示
す図。
【図4】本発明によるpチャネルヘテロ接合FETの動
作原理を示す図。
【図5】本発明によるnチャネルヘテロ接合FETの動
作原理を示す図。
【図6】本発明の第1の実施形態に係わる相補型インバ
ータの製造工程を示す図。
【図7】本発明の第2の実施形態に係わる相補型インバ
ータの製造工程を示す図。
【図8】本発明の第3の実施形態に係わる相補型インバ
ータの製造工程を示す図。
【符号の説明】
30…基板 31…格子緩和状態のSiGe層(第1の半導体層) 32…引っ張り歪み状態のSi層(第2の半導体層) 33…格子緩和状態のSiGe層(第3の半導体層) 34…n型ゲート電極 35…n型ソース・ドレイン電極 36…p型ゲート電極 37…p型ソース・ドレイン電極 38…2次元電子ガス 39…2次元正孔ガス 60…Si基板 61…アンドープSiGe層 62…アンドープ歪みSi層 63…アンドープの格子緩和状態のSiGe層 64…n型ゲート電極 65…n型ソース・ドレイン電極 66…n型ゲート電極 67…n型ソース・ドレイン電極 71…nドープSiGe層 72…アンドープSiGe層 73…pドープ歪みSi層 74…アンドープ歪みSi層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−196436(JP,A) 特開 平5−114708(JP,A) 特開 平8−186249(JP,A) 特開 平5−82558(JP,A) 特開 平6−177375(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 27/088 - 27/095 H01L 21/336 - 21/338 H01L 29/778 - 29/812 H01L 29/78 H01L 21/8236 - 21/8238 H01L 27/06

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリコン基板上に、格子緩和状態のシリコ
    ンゲルマニウム層で形成され、その上に形成する層との
    界面近傍にn型ドーパントを添加することにより電子の
    供給層となる第1の半導体層、引っ張り歪み状態のシリ
    コン層で形成され、その上に形成する層との界面近傍に
    p型ドーパントを添加することにより電子のチャネル層
    及び正孔の供給層となる第2の半導体層、格子緩和状態
    のシリコンゲルマニウム層からなり正孔のチャネル層と
    なる第3の半導体層を順次積層してなる積層構造部と、 第3の半導体層上の一部領域に設けられたゲート電極
    と、このゲート電極を挟んで第3の半導体層上に設けら
    れたソース・ドレイン電極とを有するpチャネルヘテロ
    接合FETと、 前記pチャネルヘテロ接合FETが形成されている領域
    とは異なる領域の第3の半導体層が除去され、露出した
    第2の半導体層上に設けられたゲート電極と、このゲー
    ト電極を挟んで第2の半導体層上に設けられたソース・
    ドレイン電極とを有するnチャネルヘテロ接合FET
    と、 を具備してなることを特徴とする半導体装置。
JP24531796A 1996-09-17 1996-09-17 半導体装置 Expired - Fee Related JP3272966B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24531796A JP3272966B2 (ja) 1996-09-17 1996-09-17 半導体装置
US08/931,411 US5847419A (en) 1996-09-17 1997-09-16 Si-SiGe semiconductor device and method of fabricating the same

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24531796A JP3272966B2 (ja) 1996-09-17 1996-09-17 半導体装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1093025A JPH1093025A (ja) 1998-04-10
JP3272966B2 true JP3272966B2 (ja) 2002-04-08

Family

ID=17131875

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24531796A Expired - Fee Related JP3272966B2 (ja) 1996-09-17 1996-09-17 半導体装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3272966B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7662689B2 (en) * 2003-12-23 2010-02-16 Intel Corporation Strained transistor integration for CMOS

Also Published As

Publication number Publication date
JPH1093025A (ja) 1998-04-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2994227B2 (ja) ひずみSi/SiGeヘテロ構造層を使用するCMOSトランジスタ用の層構造
JP3443343B2 (ja) 半導体装置
US5155571A (en) Complementary field effect transistors having strained superlattice structure
US5847419A (en) Si-SiGe semiconductor device and method of fabricating the same
US6319799B1 (en) High mobility heterojunction transistor and method
US5357119A (en) Field effect devices having short period superlattice structures using Si and Ge
US6885041B2 (en) Semiconductor device, method for fabricating the semiconductor device and semiconductor integrated circuit
JP5678485B2 (ja) 半導体装置
JPH07312423A (ja) Mis型半導体装置
KR20080035659A (ko) 스트레스형 mos 디바이스 제조방법
JP2002057329A (ja) 縦型電界効果トランジスタ及びその製造方法
US20060267046A1 (en) Semiconductor device and method of manufacturing the same
JP3311940B2 (ja) 半導体装置及びその製造方法
JP3618319B2 (ja) 半導体装置及びその製造方法
US7119417B2 (en) Semiconductor device and fabrication method thereof
JP3420168B2 (ja) 電界効果トランジスタ及びこれを用いた集積化論理回路
US6984844B2 (en) Semiconductor device having heterojunction type MIS transistor which can operate at reduced voltage while maintaining high operation speed
JPH07131007A (ja) 半導体装置
JPH1056076A (ja) nチャネルとpチャネルの両MODFETの作製が可能な半導体ヘテロ構造およびCMODFET回路の製造方法
TW554531B (en) Semiconductor device and its manufacturing method
JP2001210831A (ja) 半導体装置
JPH05343686A (ja) 半導体装置およびその製造方法
JP3272966B2 (ja) 半導体装置
JP3351691B2 (ja) 半導体装置
JPH0590517A (ja) 半導体装置及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080125

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090125

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100125

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110125

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120125

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130125

Year of fee payment: 11

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees