JP3349769B2 - 可逆性感熱記録材料 - Google Patents

可逆性感熱記録材料

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JP3349769B2 JP14312193A JP14312193A JP3349769B2 JP 3349769 B2 JP3349769 B2 JP 3349769B2 JP 14312193 A JP14312193 A JP 14312193A JP 14312193 A JP14312193 A JP 14312193A JP 3349769 B2 JP3349769 B2 JP 3349769B2
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  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Oxygen Or Sulfur (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱エネルギーを制御す
ことにより画像形成及び消去が可能な可逆性感熱記録
材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】感熱記録材料は一般に支持体上に電子供
与性の通常無色ないし淡色の染料前駆体と電子受容性の
顕色剤とを主成分とする感熱記録層を設けたものであ
り、熱ヘッド、熱ペン、レーザー光等で加熱することに
より、染料前駆体と顕色剤とが瞬時反応し記録画像が得
られるもので、特公昭43−4160号、45−14
039号公報等に開示されている。
【0003】一般にこのような感熱記録材料は、一度画
像を形成するとその部分を消去して再び画像形成前の
状態に戻すことは不可能であるため、に情報を記録す
る場合には画像が未形成の部分に追記するしかなかっ
た。このため感熱記録部分の面積が限られている場合に
は、記録可能な情報が制限され必要な情報を全て記録
できないという問題が生じていた。
【0004】近年、このような問題に対処するため
像形成・画像消去が繰り返して可能な可逆性感熱記録材
料が考案されており、例えば特開昭54−119377
、同63−39377号、同63−41186号公報
では、樹脂母材とこの樹脂母材中に分散された有機低分
子から構成された感熱記録材料が記載されている。しか
れらは熱エネルギーによって感熱記録材料の透明
度を可逆的変化させる物であるため、画像形成部と画像
未形成部のコントラストが不十分である。
【0005】また、特開昭50−81157号、同50
−105555号公報に記載された方法においては、形
成する画像は環境温度に従って変化するものであるた
め、画像形成状態と消去状態を保持する温度が異なって
おり、常温下ではこの2つの状態を任意の期間保持する
ことができない。
【0006】に、特開昭59−120492号公報に
は、呈色成分のヒステリシス特性を利用し、記録材料を
ヒステリシス温度域に保つことにより画像形成状態・消
去状態を維持する方法が記載されているが、この方法で
は画像形成及び消去に加熱源と冷却源が必要な上、画像
の形成状態及び消去状態を保持できる温度領域がヒステ
リシス温度領域内に限られる欠点を有しており、日常生
活の温度環境で使用するには未だ不十分である。
【0007】一方、特開平2−188293号、同2−
188294号公報、国際公開番号WO90/1189
8号には、ロイコ染料と加熱によりロイコ染料を発色及
び消色させる顕減色剤から構成される可逆性感熱記録材
料が記載されている。顕減色剤は、ロイコ染料を発色さ
せる酸性基と、発色したロイコ染料を消色させる塩基性
基を有する両性化合物で、熱エネルギーの制御により酸
性基による発色作用または塩基性基による消色作用の一
方を優先的に発生させ、発色と消色を行うものである。
しかしこの方法では、熱エネルギーの制御のみで完全
に発色反応と消色反応を切り換えることは不可能で、両
反応がある割合で同時に起こるため、十分な発色濃度が
得られず、また、消色が完全には行えない。そのために
十分な画像のコントラストが得られない。また、塩基性
基の消色作用は常温で発色部にも作用するため、経時的
に発色部の濃度が低下する現象が避けられない。
【0008】このように、従来の技術では良好な画像コ
ントラストを持ち、画像の形成・消去が可能で、日常生
活の環境下で経時的に安定な画像を保持可能な可逆性感
熱記録材料は存在しなかった。しかし、本出願人は特願
平4−347032号において新規な可逆性顕色剤を用
いた発色系の可逆性感熱記録材料を提案した。これによ
良好な画像コントラストを持ち、画像の形成・消去
が可能で、日常生活の環境下で経時的に安定な画像を保
持可能な可逆性感熱記録材料がはじめて提案された。ま
た、この可逆性感熱記録材料は、発色系の特徴の一つと
して種々の色相での記録が可能である点が挙げられる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、緑〜
暗緑色の色相で、発色時と消色時の濃度のコントラスト
が良好な画像の形成・消去が可能で、また日常生活の環
境下で経時的に安定な画像を保持し、繰り返し耐久性に
優れた可逆性感熱記録材料を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、この課題
を解決するため研究を行った結果、通常無色ないし淡色
の染料前駆体と、加熱後の冷却速度の違いにより該染料
前駆体に可逆的な色調変化を生じせしめる可逆性顕色剤
とを含有する可逆性感熱層を設けた可逆性感熱記録材料
において、該染料前駆体として3−(N−エチル−N−
n−ヘキシルアミノ)−7−アニリノフルオラン及び3
−ジエチルアミノ−7−(N−シクロヘキシル−N−ベ
ンジルアミノ)フルオランの1種または2種を用い、可
逆性顕色剤として前記化1で示される化合物の1種また
は2種以上を用いことにより発色時と消色時の濃度の
コントラストが良好な画像の形成・消去が可能で、また
日常生活の環境下で経時的に安定な画像を保持し、繰り
返し耐久性に優れた可逆性感熱記録材料が得られること
を見いだし本発明を完成するに至った。
【0011】少なくとも以上の染料前駆体を用いた場合
に、緑〜暗緑色の色相を呈する画像が得られ、画像発色
部と消色部の濃度のコントラストがく、また地肌かぶ
りがなく、画像保存性も良好である。逆にフルオレン
系発色色素等は画像発色部と消色部の濃度のコントラ
ストの点で好ましくない。これらの知見は従来から用
いられている一般の感熱紙やサーモクロミズム材料の技
術からでは予想困難であった。
【0012】本発明による染料前駆体としては、3−
(N−エチル−N−n−ヘキシルアミノ)−7−アニリ
ノフルオラン及び3−ジエチルアミノ−7−(N−シク
ロヘキシル−N−ベンジルアミノ)フルオランが挙げら
れる。これら染料前駆体はそれぞれ1種または2種を混
合して使用してもよい。また、同様の色相を呈するこれ
ら以外の染料前駆体や他の色相に発色する染料前駆体を
混合することにより調色も行うことができる。
【0013】 同様の色相を呈するこれら以外の染料前駆
体の例としては、 3−(N−n−ヘキシル−N−メチル
アミノ)−7−アニリノフルオラン、3−(N−n−ヘ
キシル−N−プロピルアミノ)−7−アニリノフルオラ
ン、3−ジエチルアミノ−7−ジベンジルアミノフルオ
ラン、3−(N−エチル−N−プロピルアミノ)−7−
ジベンジルアミノフルオラン、3−ジメチルアミノ−7
−ジベンジルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−
6−クロロ−7−ジベンジルアミノフルオラン、3−
(N−エチル−N−プロピルアミノ)−6−クロロ−7
−ジベンジルアミノフルオラン、3−ジメチルアミノ−
6−クロロ−7−ジベンジルアミノフルオラン、3−ジ
エチルアミノ−6−メチル−7−ジベンジルアミノフル
オラン、3−アニリノ−7−ジベンジルアミノフルオラ
ン、3−アニリノ−6−メチル−7−ジベンジルアミノ
フルオラン、3−N−エチル−N−(4−メチルフェ
ニルアミノ−7−ジベンジルアミノフルオラン、3
−ピロリジノ−7−ジベンジルアミノフルオラン、3−
ジエチルアミノ−7−n−オクチルアミノフルオラン、
3−ジメチルアミノ−7−n−オクチルアミノフルオラ
ン、3−N−エチル−N−4−メチルフェニル
ミノ−7−(N−メチル−N−フェニルアミノ)フル
オラン、3−N−エチル−N−4−メチルフェニ
アミノ−6−メチル−7−ジベンジルアミノフル
オラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−n−オ
クチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メ
チル−7−(N−ベンジル−N−シクロヘキシルアミ
ノ)フルオラン、3−ジメチルアミノ−6−メチル−7
−n−オクチルアミノフルオラン、3−N−エチル−
N−(4−メチルフェニルアミノ−6−メチル−7
−(N−メチル−N−ベンジルアミノ)フルオラン、3
−ジベンジルアミノ−6−メチル−7−ジベンジルアミ
ノフルオラン、3−ジベンジルアミノ−7−ジベンジル
アミノフルオラン、
【0014】 3−ジベンジルアミノ−7−(2−クロロ
アニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(2
−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−
6−クロロ−7−(2−クロロアニリノ)フルオラン、
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(2−クロロア
ニリノ)フルオラン、3−ジ−n−ブチルアミノ−7−
(2−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジ−n−ブチ
ルアミノ−6−クロロ−7−(2−クロロアニリノ)フ
ルオラン、3−ジ−n−ブチルアミノ−6−メチル−7
−(2−クロロアニリノ)フルオラン、3−ピロリジノ
−7−シクロヘキシルアニリノフルオラン、3−ジエチ
ルアミノ−7−(2−トリフルオロメチルアニリノ)フ
ルオラン、3−ジブチルアミノ−7−(2−フルオロア
ニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル
−7−(3−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラ
ン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(2−トリ
フルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−ジ−n−
チルアミノ−6−メチル−7−(2−フルオロアニリ
ノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7
−(4−エトキシアニリノ)フルオラン、3−ジエチル
アミノ−7−(4−エトキシアニリノ)フルオラン、3
−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(2−エトキシア
ニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(2−
エトキシアニリノ)フルオラン、3−ジ−n−ブチルア
ミノ−7−(2−クロロベンジルアニリノ)フルオラ
ン、3−ジエチルアミノ−7−(2−クロロベンジルア
ニリノ)フルオラン、3−(N−アリル−N−n−ペン
チルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−(N−アリル−N−n−ペンチルアミノ)−7−ア
ニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−
7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−ア
ニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(4−メ
チルフェニルアニリノフルオラン、3−ジエチルアミ
ノ−6−エトキシエチル−7−アニリノフルオラン。
【0015】また、本発明による可逆性感熱層に用いら
れる可逆性顕色剤としては、上記染料前駆体の共存下、
加熱後の冷却速度の違いにより、保持可能な可逆的な色
調変化を生じるものであれば特に制限されないで用いる
ことできる。発色濃度や消色性の点で好ましい化合物
としては、本出願人による特願平4−347032号に
記載の化合物が好ましく使用される。本発明において
は、下記一般式化2で表されるものを用いる。
【0016】
【化2】
【0017】式化2中、nは1以上3以下の整数を表
す。R1、R2は脂肪族炭化水素基、アルコキシ基、ハロ
ゲン原子から選ばれる置換基または水素原子を表し、互
いに同一でも異なっていてもい。R3は脂肪族炭化水
素基を表す。p1、p2は各々 0または1を表す。X 1
は尿素結合を表し、X 2 は少なくとも1つのヘテロ原子
を有する2価の基を表す。Arは置換基を有してもよい
芳香族基を示す。
【0018】また、化2で表される化合物の中、R3
炭素数の多い方が好ましく、R3の炭素数が5以下であ
るものは消色効果が十分ではない。また、R3の炭素数
が23以上であるものは製造コストが高いため、R3
炭素数6以上22以下の脂肪族炭化水素基であるものが
特に好ましい。
【0019】 一般式化2で表される化合物は電子受容性
化合物であり、染料前駆体染料を発色させる能力を持つ
にもかかわらず、特異的に消色効果すなわち可逆効果も
持ち合わせている。なお、通常の感熱記録材料に用いて
いる電子受容性化合物、すなわち、2,2−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)スルホン、4−ヒドロキシ安息香酸ベンジル
等ではこのような可逆効果は全く見られない。
【0020】 次に、本発明による可逆性顕色剤としての
電子受容性化合物の具体例を挙げるが、本発明はこれ
に限定されるものではない。
【0021】 N−(4−ヒドロキシフェニル)−N′−
ヘキシル尿素、N−(4−ヒドロキシフェニル)−N′
−オクチル尿素、N−(4−ヒドロキシフェニル)−
N′−ドデシル尿素、N−(4−ヒドロキシフェニル)
−N′−オクタデシル尿素、N−(4−ヒドロキシフェ
ニル)−N′−ドコシル尿素、N−(4−ヒドロキシフ
ェニル)−N′−(2−ヘプチルオクチル)尿素、N−
(4−ヒドロキシフェニル)−N′−(14−シクロヘ
キシルテトラデシル)尿素、N−(3−メチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)−N′−オクタデシル尿素、N−
(4−ヒドロキシフェニル)−N′−(9−オクタデセ
ニル)尿素、N−(3−アリル−4−ヒドロキシフェニ
ル)−N′−オクタデシル尿素、N−[3−(1,1−
ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]−N′−
オクタデシル尿素、N−(3,5−ジメチル−4−ヒド
ロキシフェニル)−N′−オクタデシル尿素、N−(2
−ヒドロキシフェニル)−N′−オクチル尿素、N−
(3−ヒドロキシフェニル)−N′−オクタデシル尿
素、N−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−N′−オ
クタデシル尿素、N−(3,4,5−トリヒドロキシフ
ェニル)−N′−トリコシル尿素、N−(4−ヒドロキ
シフェニル)−N′−(4−テトラデシルフェニル)尿
素、N−(4−ヒドロキシフェニル)−N′−(4−ヘ
キシルフェニル)尿素、N−(4−ヒドロキシフェニ
ル)−N′−(3,4−ジオクタデシルフェニル)尿
素。
【0021】 上記尿素系可逆性顕色剤は、それぞれ1種
または2種以上を混合して使用してもよい。また、同様
の可逆性顕色能を有するこれら以外の可逆性顕色剤をこ
れら尿素系可逆性顕色剤と併用することもできる。
【0013】 同様の可逆性顕色能を有するこれら以外の
可逆性顕色剤の例としては、 4′−ヒドロキシ−4−ヘ
キシルベンズアニリド、4′−ヒドロキシ−4−ドデシ
ルベンズアニリド、4′−ヒドロキシ−4−テトラデシ
ルベンズアニリド、4′−ヒドロキシ−4−オクタデシ
ルベンズアニリド、4′−ヒドロキシ−4−ペンタデシ
ルアミノカルボニルベンズアニリド、4′−ヒドロキシ
−4−ヘキシルカルボニルアミノベンズアニリド、4′
−ヒドロキシ−4−(ヘプチルチオ)ベンズアニリド、
4′−ヒドロキシ−4−オクタデシルオキシベンズアニ
リド、4′−ヒドロキシ−4−ドデシルスルホニルベン
ズアニリド、4′−ヒドロキシ−4−ノニルスルホニル
オキシベンズアニリド、4′−ヒドロキシ−4−ドデシ
ルオキシスルホニルベンズアニリド、4′−ヒドロキシ
−4−ペンタデシルアミノスルホニルベンズアニリド、
4′−ヒドロキシ−4−(N−ペンタデシリデンアミ
ノ)ベンズアニリド、4′−ヒドロキシ−4−(N−ヘ
プタデシリデンアミノ)ベンズアニリド、
【0022】 4′−ヒドロキシ−3,4−ジオクチルオ
キシベンズアニリド、4′−ヒドロキシ−3,4,5−
トリオクタデシルオキシベンズアニリド、4′−ヒドロ
キシ−3−オクチル−4−(オクチルチオ)ベンズアニ
リド、4′−ヒドロキシ−3−(ヘプタデシルチオ)−
5−ペンタデシルオキシベンズアニリド、4′−ヒドロ
キシ−3−ヘプタデシルカルボニルアミノ−5−ドデシ
ルベンズアニリド、4′−ヒドロキシ−3−オクタデシ
ルアミノカルボニル−5−テトラデシルアミノカルボニ
ルベンズアニリド、4′−ヒドロキシ−3−オクタデシ
ルスルホニルアミノ−5−オクタデシルオキシベンズア
ニリド、4′−ヒドロキシ−3−ヘプタデシルオキシス
ルホニル−5−テトラデシルオキシスルホニルベンズア
ニリド、4′−ヒドロキシ−3,5−ビス(N−ドコシ
リデンアミノ)ベンズアニリド、
【0023】 4′−ヒドロキシ−4−オクタデシルカル
ボニルアミノベンズアニリド、4′−ヒドロキシ−3−
オクタデシルカルボニルアミノ−5−オクタデシルオキ
シベンズアニリド、4′−ヒドロキシ−3′−メチル−
4−ノニルベンズアニリド、3′−アリル−4′−ヒド
ロキシ−4−ペンタデシルベンズアニリド、4′−ヒド
ロキシ−3′−メトキシ−4−オクタデシルベンズアニ
リド、4′−ヒドロキシ−3′−メチル−4−ノニルオ
キシベンズアニリド、4′−ヒドロキシ−3′−プロピ
ル−4−ノナデシルカルボニルオキシベンズアニリド、
3′−ブチル−4′−ヒドロキシ−4−オクタデシルオ
キシカルボニルベンズアニリド、3′−ヒドロキシ−4
−ペンタデシルカルボニルオキシベンズアニリド、3′
−ヒドロキシ−4−ノナデシルスルホニルベンズアニリ
ド、3′,4′−ジヒドロキシ−4−ヘプタデシルスル
ホニルオキシベンズアニリド、3′,4′,5′−トリ
ヒドロキシ−4−テトラコシルアミノスルホニルベンズ
アニリド、3′,5′−ジヒドロキシ−4−ペンタコシ
ルアミノカルボニルベンズアニリド、3′−ヒドロキシ
−4−(N−ドデシリデンアミノ)ベンズアニリド、N
−〔4−(3−ヒドロキシフェニルアミノカルボニル)
ベンジリデン〕ペンタデシルアミン、
【0024】 N−シクロヘキシル−4−ヒドロキシベン
ズアミド、N−シクロヘキシルメチル−4−ヒドロキシ
ベンズアミド、N−オクチル−4−ヒドロキシベンズア
ミド、N−ドデシル−4−ヒドロキシベンズアミド、N
−オクタデシル−4−ヒドロキシベンズアミド、N−メ
チル−N−オクタデシル−4−ヒドロキシベンズアミ
ド、N−オクタコシル−4−ヒドロキシベンズアミド、
N−(3−メチルヘキシル)−4−ヒドロキシベンズア
ミド、N−(8−オクタデセニル)−4−ヒドロキシベ
ンズアミド、
【0025】 4−ヒドロキシ−4′−ドデシルベンズア
ニリド、4−ヒドロキシ−4′−テトラデシルベンズア
ニリド、N−メチル−4−ヒドロキシ−4′−オクタデ
シルベンズアニリド、4−ヒドロキシ−4′−オクチル
オキシベンズアニリド、4−ヒドロキシ−4′−オクタ
デシルオキシベンズアニリド、4−ヒドロキシ−4′−
(オクタデシルチオ)ベンズアニリド、4−ヒドロキシ
−4′−ペンチルカルボニルベンズアニリド、4−ヒド
ロキシ−4′−ヘキサデシルカルボニルベンズアニリ
ド、4−ヒドロキシ−4′−ヘプタデシルオキシカルボ
ニルオキシベンズアニリド、4−ヒドロキシ−4′−ド
デシルオキシカルボニルベンズアニリド、4−ヒドロキ
シ−4′−ドコシルオキシカルボニルベンズアニリド、
4−ヒドロキシ−4′−ヘプタデシルカルボニルオキシ
ベンズアニリド、4−ヒドロキシ−4′−シクロヘキシ
ルアミノベンズアニリド、4−ヒドロキシ−4′−オク
チルアミノベンズアニリド、4−ヒドロキシ−4′−オ
クタデシルアミノベンズアニリド、
【0026】 4−ヒドロキシ−4′−ヘプチルカルボニ
ルアミノベンズアニリド、4−ヒドロキシ−4′−ヘプ
タデシルカルボニルアミノベンズアニリド、4−ヒドロ
キシ−4′−オクタデシルアミノカルボニルベンズアニ
リド、4−ヒドロキシ−4′−(8−オクタデセニル)
アミノカルボニルベンズアニリド、4−ヒドロキシ−
4′−ドデシルスルフォニルベンズアニリド、4−ヒド
ロキシ−4′−オクチルオキシスルフォニルベンズアニ
リド、4−ヒドロキシ−4′−オクタデシルオキシスル
フォニルベンズアニリド、4−ヒドロキシ−4′−ドデ
シルスルフォニルオキシベンズアニリド、N−4−ヒド
ロキシベンゾイル−N′−オクタデシリデン−1,4−
フェニレンジアミン、N−4−(4−ヒドロキシフェニ
ルカルボニルアミノ)ベンジリデンドデシルアミン、4
−ヒドロキシ−4′−オクチルオキシカルボニルアミノ
ベンズアニリド、4−ヒドロキシ−4′−テトラデシル
オキシカルボニルアミノベンズアニリド、4−ヒドロキ
シ−4′−オクタデシルウレイレンベンズアニリド、
【0027】 N−ドデシル−3−ヒドロキシベンズアミ
ド、N−オクタデシル−3,4−ジヒドロキシベンズア
ミド、N−オクタデシル−2,3,4−トリヒドロキシ
ベンズアミド、3−ヒドロキシ−4′−ドデシルオキシ
ベンズアニリド、N−メチル−4−ヒドロキシ−3′−
オクタデシルオキシベンズアニリド、3−ヒドロキシ−
4′−オクチルベンズアニリド、3−ヒドロキシ−4′
−テトラデシルベンズアニリド、N−メチル−3−ヒド
ロキシ−4′−オクタデシルベンズアニリド、N−ドデ
シル−4−ヒドロキシ−3−メチルベンズアミド、3−
メトキシ−4−ヒドロキシ−4′−オクタデシルオキシ
ベンズアニリド、3−アリル−4−ヒドロキシ−4′−
オクタデシルオキシベンズアニリド、3−クロロ−4−
ヒドロキシ−4′−オクタデシルベンズアニリド、N−
オクタデシル−4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルベン
ズアミド、N−オクタデシル−4−ヒドロキシ−3−エ
チルベンズアミド、4−ヒドロキシ−4′−オクチルオ
キシ−3′−メチルベンズアニリド、4−ヒドロキシ−
4′−オクタデシルオキシ−3′−クロロベンズアニリ
ド、4−ヒドロキシ−3′,4′−ジデシルオキシベン
ズアニリド、4−ヒドロキシ−3′−オクタデシルアミ
ノ−4′−オクタデシルオキシベンズアニリド、4−ヒ
ドロキシ−2′−クロロ−3′,5′−ジデシルオキシ
ベンズアニリド、4−ヒドロキシ−3′,4′−ジオク
タデシルオキシベンズアニリド、4−ヒドロキシ−4′
−オクチル−3′−メチルベンズアニリド、3−ヒドロ
キシ−4−メチル−4′−テトラデシルベンズアニリ
ド、N−メチル−4−ヒドロキシ−3′−オクタデシル
ベンズアニリド、
【0028】 4−(N−オクチルスルホニルアミノ)フ
ェノール、4−(N−ドデシルスルホニルアミノ)フェ
ノール、4−(N−オクタデシルスルホニルアミノ)フ
ェノール、4−(N−メチル−N−オクタデシルスルホ
ニルアミノ)フェノール、4−(N−3−メチルヘキシ
ルスルホニルアミノ)フェノール、4′−ヒドロキシ−
4−シクロヘキシルベンゼンスルホンアニリド、4′−
ヒドロキシ−4−オクチルベンゼンスルホンアニリド、
4′−ヒドロキシ−4−ドデシルベンゼンスルホンアニ
リド、4′−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシベンゼン
スルホンアニリド、4′−ヒドロキシ−4−オクタデシ
ルオキシベンゼンスルホンアニリド、4′−ヒドロキシ
−4−(ドデシルチオ)ベンゼンスルホンアニリド、
4′−ヒドロキシ−4−ヘキシルカルボニルベンゼンス
ルホンアニリド、4′−ヒドロキシ−4−ヘキサデシル
カルボニルベンゼンスルホンアニリド、4′−ヒドロキ
シ−4−(8−ヘプタデセニル)カルボニルベンゼンス
ルホンアニリド、4′−ヒドロキシ−4−オクチルオキ
シカルボニルオキシベンゼンスルホンアニリド、4′−
ヒドロキシ−4−ドデシルオキシカルボニルベンゼンス
ルホンアニリド、′−ヒドロキシ−4−オクタコシルオ
キシカルボニルベンゼンスルホンアニリド、4′−ヒド
ロキシ−4−ドデシルカルボニルオキシベンゼンスルホ
ンアニリド、4′−ヒドロキシ−4−ヘキシルアミノベ
ンゼンスルホンアニリド、4′−ヒドロキシ−4−オク
タデシルアミノベンゼンスルホンアニリド、
【0029】 4′−ヒドロキシ−4−ヘプタデシルカル
ボニルアミノベンゼンスルホンアニリド、4′−ヒドロ
キシ−4−ドデシルアミノカルボニルベンゼンスルホン
アニリド、4′−ヒドロキシ−4−ドデシルスルホニル
ベンゼンスルホンアニリド、4′−ヒドロキシ−4−オ
クチルオキシスルホニルベンゼンスルホンアニリド、
4′−ヒドロキシ−4−オクタデシルオキシスルホニル
ベンゼンスルホンアニリド、4′−ヒドロキシ−4−ド
デシルスルホニルオキシベンゼンスルホンアニリド、N
−オクチリデン−4−(4−ヒドロキシフェニル)アミ
ノスルホニルアニリン、N−ドデシリデン−4−(4−
ヒドロキシフェニル)アミノスルホニルアニリン、N−
4−(4−ヒドロキシフェニルアミノスルホニル)ベン
ジリデンオクタデシルアミン、4′−ヒドロキシ−4−
オクチルオキシカルボニルアミノベンゼンスルホンアニ
リド、4′−ヒドロキシ−4−オクタデシルオキシカル
ボニルアミノベンゼンスルホンアニリド、4′−ヒドロ
キシ−4−オクタデシルウレイレンベンゼンスルホンア
ニリド、
【0030】 3−(N−ドデシルスルホニルアミノ)フ
ェノール、4−(N−オクタデシルスルホンアミノ)カ
テコール、4−(N−オクタデシルスルホンアミノ)レ
ゾルシノール、4−(N−オクタデシルスルホニルアミ
ノ)ピロガロール、4′−ヒドロキシ−3−オクチルオ
キシベンゼンスルホンアニリド、3′−ヒドロキシ−4
−ドデシルオキシベンゼンスルホンアニリド、N−メチ
ル−4′−ヒドロキシ−3−オクタデシルオキシベンゼ
ンスルホンアニリド、3′−ヒドロキシ−4−ドデシル
ベンゼンスルホンアニリド、3−メチル−4−(N−ド
デシルスルホンアミノ)フェノール、4−メチル−3−
(N−テトラデシルスルホンアミノ)フェノール、3′
−メトキシ−4′−ヒドロキシ−4−オクタデシルオキ
シベンゼンスルホンアニリド、3′−クロロ−4′−ヒ
ドロキシ−4−オクタデシルベンゼンスルホンアニリ
ド、4′−ヒドロキシ−2,5−ジメチル−4−オクタ
デシルベンゼンスルホンアニリド、3−メチル−4−
(N−オクタデシルスルホンアミノ)フェノール、4′
−ヒドロキシ−3,4−ジオクタデシルオキシベンゼン
スルホンアニリド、
【0031】 4′−ヒドロキシ−4−ヘキシルジフェニ
ルスルフィド、4′−ヒドロキシ−4−ドデシルジフェ
ニルスルフィド、4′−ヒドロキシ−4−テトラデシル
ジフェニルスルフィド、4′−ヒドロキシ−4−オクタ
デシルジフェニルスルフィド、4′−ヒドロキシ−4−
オクタデシルカルボニルアミノジフェニルスルフィド、
4′−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシジフェニルスル
フィド、4′−ヒドロキシ−4−オクタデシルオキシジ
フェニルスルフィド、4′−ヒドロキシ−4−ドデシル
スルホニルジフェニルスルフィド、4′−ヒドロキシ−
4−オクタデシルオキシスルホニルジフェニルスルフィ
ド、4′−ヒドロキシ−4−オクタデシルスルホニルア
ミノジフェニルスルフィド、4′−ヒドロキシ−4−ト
リデシルカルボニルジフェニルスルフィド、4′−ヒド
ロキシ−4−(N−ヘプタデシリデンアミノ)ジフェニ
ルスルフィド、
【0032】 4′−ヒドロキシ−3,4−ジデシルオキ
シジフェニルスルフィド、4′−ヒドロキシ−3,4−
ジオクタデシルオキシジフェニルスルフィド、4′−ヒ
ドロキシ−3−オクチル−4−(オクチルチオ)ジフェ
ニルスルフィド、4′−ヒドロキシ−3−オクタデシル
−5−トリデシルスルホニルジフェニルスルフィド、
4′−ヒドロキシ−3−(ヘプタデシルチオ)−5−ペ
ンタデシルオキシジフェニルスルフィド、4′−ヒドロ
キシ−3−ヘプタデシルカルボニルアミノ−5−ドデシ
ルジフェニルスルフィド、4′−ヒドロキシ−3−オク
タデシルカルボニルアミノ−5−オクタデシルオキシジ
フェニルスルフィド、4′−ヒドロキシ−3−ヘプタデ
シルオキシスルホニル−5−テトラデシルオキシスルホ
ニルジフェニルスルフィド、4′−ヒドロキシ−3,5
−ビス(N−ドコシリデンアミノ)ジフェニルスルフィ
ド、4−(15−シクロヘキシルペンタデシル)−4′
−ヒドロキシジフェニルスルフィド、4′−ヒドロキシ
−4−(5−テトラデセニル)ジフェニルスルフィド、
4′−ヒドロキシ−4−(10−オクタデセニルオキシ
カルボニル)ジフェニルスルフィド、4′−ヒドロキシ
−3′−メチル−4−ノニルジフェニルスルフィド、
【0033】 3′−アリル−4′−ヒドロキシ−4−ペ
ンタデシルジフェニルスルフィド、3′−クロロ−4′
−ヒドロキシ−4−オクタデシルジフェニルスルフィ
ド、3′−クロロ−4′−ヒドロキシ−4−オクタデシ
ル−5−ぺンタデシルオキシジフェニルスルフィド、
4′−ヒドロキシ−3′−メチル−4−ノニルオキシジ
フェニルスルフィド、4′−ヒドロキシ−3′−(1−
メチルエチル)−4−ペンタコシルスルホニルアミノジ
フェニルスルフィド、4′−ヒドロキシ−3′−(2−
メチルプロピル)−4−ノナデシルオキシスルホニルジ
フェニルスルフィド、3′−ヒドロキシ−4−ドデシル
ジフェニルスルフィド、3′−ヒドロキシ−4−オクタ
デシルジフェニルスルフィド、2′,4′−ジヒドロキ
シ−4−ヘプタデシルジフェニルスルフィド、3′,
4′−ジヒドロキシ−4−ヘプタデシルジフェニルスル
フィド、3′−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシカルボ
ニルジフェニルスルフィド、
【0035】 これらの可逆性顕色剤はそれぞれ1種また
は2種以上を混合して使用してもよく、染料前駆体に対
する可逆性顕色剤の使用量は、5〜5000重量%、好
ましくは10〜3000重量%である。
【0036】 これら染料前駆体と可逆性顕色剤を可逆性
感熱層に含有させる方法としては、各々を微粒化して分
散し含有する方法が挙げられる。分散する方法として
各々の化合物を単独で溶媒に溶解もしくは分散媒に
分散する方法、各々の化合物を混ぜ合わせてから溶媒に
溶解もしくは分散媒に分散する方法、各々の化合物を加
熱溶解し均一化した後冷却し、溶媒に溶解もしくは分散
媒に分散する方法等が挙げられるが特定されるもので
はない。分散時には必要なら分散剤を用いてもよい。
水が分散媒の場合の分散剤としてはポリビニルアルコ
ール等の水溶性高分子や各種の界面活性剤が挙げられ
る。水系の分散の際はエタノール等の水溶性有機溶媒
を混合してもよい。この他に炭化水素類に代表される
有機溶媒が分散媒の場合はレシチンや燐酸エステル類
等を分散剤に用いてもよい。
【0037】 また、可逆性感熱層の強度を向上させる等
の目的でバインダーを可逆性感熱層中に添加すること
も可能である。バインダーの具体例としては、デンプン
類、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、
カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、カゼイン、ポ
リビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、ポリ
アクリル酸ソーダ、アクリル酸アミド/アクリル酸エス
テル共重合体、アクリル酸アミド/アクリル酸エステル
/メタクリル酸3元共重合体、スチレン/無水マレイン
酸共重合体のアルカリ塩、エチレン/無水マレイン酸共
重合体のアルカリ塩等の水溶性高分子、ポリ酢酸ビニ
ル、ポリウレタン、ポリアクリル酸エステル、スチレン
/ブタジエン共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン
共重合体、アクリル酸メチル/ブタジエン共重合体、エ
チレン/酢酸ビニル共重合体、エチレン/塩化ビニル共
重合体、ポリ塩化ビニル、エチレン/塩化ビニリデン共
重合体、ポリ塩化ビニリデン等のラテックス類
られるがこれらに限定されるものではない。
【0038】 また、可逆性感熱層の発色感度及び消色温
度を調節するための添加剤として、熱可融性物質を可逆
性感熱層中に含有させることができる。60℃〜200
℃の融点を有するものが好ましく、特に80℃〜180
℃の融点を有するものが好ましい。一般の感熱記録紙に
用いられている増感剤を使用することもできる。これら
の化合物としては、N−ヒドロキシメチルステアリン酸
アミド、ステアリン酸アミド、パルミチン酸アミド
ワックス類、2−ベンジルオキシナフタレン等のナフト
ール誘導体、p−ベンジルビフェニル、4−アリルオキ
シビフェニル等のビフェニル誘導体、1,2−ビス(3
−メチルフェノキシ)エタン、2,2′−ビス(4−メ
トキシフェノキシ)ジエチルエーテル、ビス(4−メト
キシフェニル)エーテル等のポリエーテル化合物、炭酸
ジフェニル、酸ジベンジル、酸ビス(p−メチルベ
ンジル)エステル等の炭酸または酸ジエステル誘導体
等がげられ、2種以上併用して添加することもでき
る。
【0039】 本発明の可逆性感熱記録材料の層構成は、
必要に応じて、支持体と可逆性感熱層との間にアンダー
コート層び/または可逆性感熱層上に保護層を設ける
こともできる。この場合、アンダーコート層び/また
は保護層は2層ないしは3層以上の複数の層から構成さ
れていてもよい。アンダーコート層と可逆感熱層び/
または保護層と可逆性感熱層の間に中間層が設けられて
いてもよい。可逆性感熱層も各成分を一層ずつに含有さ
せたり層別に配合比率を変化させたりして2層以上
の多層にしてもよい。更に可逆性感熱層中び/また
は他の層び/または可逆性感熱層が設けられている面
と反対側の面に、電気的、光学的、磁気的に情報が記録
可能な材料を含んでもい。また、可逆性感熱層が設け
られている面と反対側の面にブロッキング防止、カー
ル防止、帯電防止を目的としてバックコート層を設ける
こともできる。
【0040】 保護層び/またはアンダーコート層はポ
リビニルアルコール等、可逆性感熱層のバインダーの説
明で挙げた水溶性高分子及びラテックス類等の中で皮膜
形成可能な素材を主成分として形成される。その場合、
エポキシ基を持つ化合物やジルコニウム塩類の硬膜
剤、架橋剤を添加することできる。この他、保護層と
しては光及び電子線硬化性樹脂や熱硬化性樹脂を塗抹
硬化させて保護層としてもよい。プラズマ重合によ
り薄膜を作製し、保護層としてもい。また、合成樹脂
フィルムをラミネートして保護層としてもよい。例え
ば、ポリスチレン、ポリプロピレン等のフィルムがラミ
ネート用に用いられる。以上のいずれの場合でも筆記
性、走行性または繰り返し耐久性のより一層の向上のた
め後述の顔料等を配合してもよい。保護層に用いる顔料
の平均粒径は0.4μm以下が画像濃度を高めるため好
ましい。
【0041】 保護層び/またはアンダーコート層に
は、ケイソウ土、タルク、カオリン、焼成カオリン、炭
酸カルシウム、炭酸マグネシウム、塩基性炭酸マグネシ
ウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ケイ素、水酸化アル
ミニウム、尿素−ホルマリン樹脂、ベンゾグアナミン樹
脂、ポリエチレン樹脂等の無機顔料及び有機顔料を含有
してもよい。その他に各層に、ステアリン酸亜鉛、ステ
アリン酸カルシウム、ステアリン酸バリウム等の高級脂
肪酸金属塩、パラフィン、酸化パラフィン、ポリエチレ
ン、酸化ポリエチレン、ステアリン酸アミド、カスター
ワックス等のワックス類を、また、ジオクチルスルホ
はく酸ナトリウム等の分散剤、に界面活性剤、蛍光染
顔料、有色染顔料を含有させることもできる。
【0042】 本発明の可逆性感熱記録材料に係る支持体
としては、紙、各種不織布、織布、ポリエチレンテレフ
タレートやポリプロピレン等の合成樹脂フィルム、ポリ
エチレン、ポリプロピレン等の合成樹脂をラミネートし
た紙、合成紙、金属箔、ガラス等、あるいはこれらを組
み合わせた複合シートを目的に応じて任意に用いること
ができるが、これらに限定されるものではない。これら
は不透明、透明、半透明のいずれであってもよい。
、地肌を白色その他の特定の色に見せるために白色顔
料や有色染顔料や気泡を支持体中または表面に含有させ
てもい。特にフィルム類等に水性塗布を行なう場合
支持体の親水性が小さくアンダーコート層ないし可
逆性感熱記録層の塗布困難な場合はコロナ放電やプラ
ズマ等による表面の親水化処理や各種高分子類を支持体
表面に塗布するなどの易接着処理をしてもよい。他に帯
電防止やカール矯正等のための処理をしてもよい。
【0043】 次に本発明の可逆性感熱記録材料の製造
方法について述べるが、本発明はこれに限定されるもの
ではない。本発明の可逆性感熱記録材料の製造方法の具
体例としては、支持体上に設けたアンダーコート層上に
染料前駆体と可逆性顕色剤を主成分とする可逆性感熱層
成分を含む可逆性感熱塗液を塗抹乾燥して可逆性感熱層
を形成する方法が挙げられる。塗抹方法は特に制限され
るものではなく、従来の方法により形成することができ
る。例えば、エアーナイフコーター、ブレードコータ
ー、バーコーター、カーテンコーター等の塗抹装置、平
版、凸版、凹版、フレキソ、グラビア、スクリーン、ホ
ットメルト等の方式による各種印刷機等を用いること
できる。ホットメルト方式では溶媒または分散媒を用い
各成分を混合し加熱して可融分を溶融し熱時塗
布する。
【0044】 次に、本発明の可逆性感熱記録材料の発色
及び消色方法について述べる。本発明の可逆性感熱記録
材料は、加熱後の冷却速度の違いにより染料前駆体に可
逆的な色調変化を生じせしめる可逆性顕色剤を含有して
おり、したがって加熱後の冷却速度の違いにより、可逆
性感熱記録材料に可逆的な色調変化を生じせしめること
ができる。具体的には、発色画像を形成するためには、
加熱に引き続き急速な冷却が起こればく、例えばサー
マルヘッド、レーザー光等による加熱により可能であ
る。また、記録画像の消色を行うためには、加熱後ゆっ
くり冷却すればく、例えばサーマルヘッド、熱ロー
ル、熱スタンプ、高周波加熱、熱風、電熱ヒーター
びタングステンランプ、ハロゲンランプ等の光源等から
の輻射熱、熱風等を用いることにより行うことができ
る。
【0045】
【実施例】以下実施例によって本発明を更に詳しく説明
する。実施例中の部数や百分率は重量基準である。
【0046】 実施例1 (A)可逆性感熱塗液の作 3−(N−エチル−N−n−ヘキシルアミノ)−7−ア
ニリノフルオラン40部を2.5%ポリビニルアルコー
ル水溶液90部と共にボールミルで粉砕し、染料前駆体
分散液を得た。次いでN−(4−ヒドロキシフェニル)
−N′−n−ドデシル尿素100部を2.5%ポリビニ
ルアルコール水溶液400部と共にボールミルで粉砕
可逆性顕色剤分散液を得た。上記2種の分散液を混
合した後、10%ポリビニルアルコール水溶液200部
及び水400部を添加してよく混合し、可逆性感熱塗液
を作した。
【0047】 (B)可逆性感熱記録材料の作 (A)で調製した可逆性感熱塗液をポリエチレンテレフ
タレート(PET)シートに、固形分塗抹量2.5g/
2となるように塗抹乾燥後、その上に5%ポリビニ
ルアルコール水溶液を固形分塗抹量1.0g/m2とな
ように塗抹乾燥し、スーパーカレンダーで処理して
可逆感熱記録材料を得た。
【0048】 実施例 実施例1で用いた3−(N−エチル−N−n−ヘキシル
アミノ)−7−アニリノフルオラン40部のかわりに、
3−ジエチルアミノ−7−(N−シクロヘキシル−N−
ベンジルアミノ)フルオラン40部を使用した他は、実
施例1と同様にして可逆性感熱記録材料を得た。
【0049】 比較例1 実施例1で用いた3−(N−エチル−N−n−ヘキシル
アミノ)−7−アニリノフルオラン40部のかわりに、
,6−ビスジメチルアミノ−5−ジメチルアミノ
スピロ(イソベンゾフラン−1,9−フルオレン)−
3−オン40部を使用した以外は、実施例1と同様にし
て可逆性感熱記録材料を得た。
【0050】 試験1(発色濃度=熱応答性) 実施例1及び2、及び比較例1で得た可逆性感熱記録材
料を、京セラ製印字ヘッドKJT−256−8MGF1
付き大倉電気製感熱ファクシミリ印字試験機TH−PM
Dを用いて印加パルス1.1ミリ秒で印加電圧26ボル
トの条件で印字し、得られた発色画像の濃度を濃度計マ
クベスRD918を用いて測定した。結果を表1に示し
た。測定に使用した濃度計の分光特性は濃度計マクベス
RD918付属の視覚フィルターを用いたときの分光特
性である。実施例1及び2、及び比較例1の発色画像の
色相はいずれも緑〜暗緑色であり、地肌すなわち未発色
部は白色であった。
【0051】 試験2(画像の消去性) 試験1で得た実施例1及び2、及び比較例1の画像及び
地肌を110〜120℃の熱ロールを通すことによる加
熱によって画像消去後、試験1と同様にして濃度を測定
した。結果を表1に示した。また、下記数1により画像
部と消色部の濃度のコントラスト比を計算した。結果を
表1に示した。10以上ならコントラスト比が良好であ
る。
【0052】
【数1】A=B/C A:コントラスト比 B:発色部の画像濃度 C:消色部の画像濃度
【0053】 試験3(繰り返し耐久性) 実施例1及び2、及び比較例1で得た可逆性感熱記録材
料を、試験1による印字と試験2による画像消去を30
回繰り返して、回数と画像濃度変化、消色部濃度変化及
びシートの外観の関係を試験した。
【0054】 実施例1及び2、及び比較例1の初めの印
字部の画像濃度と30回後の印字部の画像濃度を比較し
た結果、30回後の印字部の画像濃度は、初めの印字部
の画像濃度に対して90%以上であり、繰り返し耐久性
があった。また、消色部の濃度及びシート自体の外観
は、繰り返し後も良好であった。
【0055】
【表1】
【0056】
【発明の効果】一般式化1で表される通常無色ないし淡
色の電子供与性染料前駆体と、加熱後の冷却速度の違い
により該染料前駆体に可逆的な色調変化を生じせしめる
電子受容性化合物である一般式化2で表される可逆性顕
色剤とを含有する可逆性感熱記録材料により、発色時と
消色時の濃度のコントラストの良好な画像の形成・消去
が繰り返し可能で、日常生活の環境下で経時的に安定な
画像を保持可能な可逆性感熱記録材料を得ることができ
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−124360(JP,A) 特開 平6−210954(JP,A) 特開 平6−210955(JP,A) 特開 平4−308790(JP,A) 特開 平5−201132(JP,A) 特開 平6−24132(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41M 5/26 - 5/36 C09K 9/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に通常無色ないし淡色の染料前
    駆体と、加熱後の冷却速度の違いにより該染料前駆体に
    可逆的な色調変化を生じせしめる可逆性顕色剤とを含有
    する可逆性感熱層を設けた可逆性感熱記録材料におい
    て、該染料前駆体として3−(N−エチル−N−n−ヘ
    キシルアミノ)−7−アニリノフルオラン及び3−ジエ
    チルアミノ−7−(N−シクロヘキシル−N−ベンジル
    アミノ)フルオランの1種または2種を用い、可逆性顕
    色剤として下記化1で示される化合物の1種または2種
    以上を用いることを特徴とする可逆性感熱記録材料。 【化1】 (但し、nは1以上3以下の整数を表す。R 1 、R 2 は脂
    肪族炭化水素基、アルコキシ基、ハロゲン原子から選ば
    れる置換基または水素原子を表し、互いに同一でも異な
    っていてもよい。R 3 は脂肪族炭化水素基を表す。p
    1、p2は各々0または1を表す。X 1 は尿素結合を表
    し、X 2 は少なくとも1つのヘテロ原子を有する2価の
    基を表す。Arは置換基を有してもよい芳香族基を示
    す。)
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