JP3345685B2 - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

Info

Publication number
JP3345685B2
JP3345685B2 JP23729791A JP23729791A JP3345685B2 JP 3345685 B2 JP3345685 B2 JP 3345685B2 JP 23729791 A JP23729791 A JP 23729791A JP 23729791 A JP23729791 A JP 23729791A JP 3345685 B2 JP3345685 B2 JP 3345685B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substance
charge
fluorescence
photoreceptor
photosensitive layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP23729791A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0561217A (ja
Inventor
保 有賀
正臣 佐々木
知幸 島田
浩 安達
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP23729791A priority Critical patent/JP3345685B2/ja
Publication of JPH0561217A publication Critical patent/JPH0561217A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3345685B2 publication Critical patent/JP3345685B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Photoreceptors In Electrophotography (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は画像のにじみがなく解像
度に優れた電子写真感光体に関する。
【0002】
【従来技術】従来、電子写真方式において使用される感
光体の光導電性素材として用いられているものにセレ
ン、硫化カドミウム、酸化亜鉛などの無機物質がある。
ここにいう電子写真方式とは一般に光導電性の感光体を
まず暗所で、たとえばコロナ放電によって帯電せしめ、
ついで像露光し、露光部のみの電荷を選択的に逸散せし
めて静電潜像を得、この潜像部を染料、顔料などの着色
材と高分子物質などの結合剤とから構成される検電微粒
子(トナー)現像し可視化して画像を形成するようにし
た画像形成法の一つである。
【0003】このような電子写真方式において感光体に
要求される基本的な特性としては(1)暗所で適当な電
位に帯電できること(2)暗所において電荷の逸散が少
ないこと(3)光照射によって速やかに電荷を逸散せし
めうることなどがあげられる。ところで前記の無機物質
はそれぞれが多くの長所をもっていると同時に、さまざ
まの欠点をも有しているのが実状である。例えば現在広
く用いられているセレンは前記(1)〜(3)の条件は
十分満足するが、製造する条件が難しく製造コストが高
くなり、可とう性がなく、ベルト状に加工する事が難し
く、熱や機械的な衝撃に鋭敏なため取扱には注意を要す
るなどの欠点もある。硫化カドミウムや酸化亜鉛は、結
合剤としての樹脂に分散させて感光体として用いられる
が平滑性、硬度、引っ張り強度、耐摩擦性などの機械的
な欠点があるためにそのままでは反復して使用すること
ができない。
【0004】近年、これらの無機物質の欠点を排除する
ためにいろいろな有機物質を用いた電子写真用感光体が
提案され、実用に供されているものもある。例えば、有
機顔料を主成分とする感光体(特開昭47−37543
号公報に記載)、ピリリウム型染料と、繰り返し単位中
にアルキルデンジアリーレン基を有するカーボネイト重
合体とにより形成される一種のポリマーの共晶錯体を主
成分とする感光体(特開昭47−10735号公報に記
載)などである。これらの感光体は優れた特性を有して
おり実用的にも価値が高いと思われるものであるが、電
子写真法において、感光体に対するいろいろな要求を考
慮すると、まだこれらの要求を十分に満足するものが得
られていないのが現状である。
【0005】一方、感光体の感度は電荷搬送物質により
大きく異なる。一般的にみて長い共役系を有する化合物
を電荷搬送物質とした場合に高い感度を示す傾向にあ
る。その場合、共役長の伸長に伴い長波長に吸収がシフ
トしまたそれらはしばしば強い蛍光をもつものが多い。
【0006】そしてこのような電荷搬送物質を用いた場
合、その蛍光も電荷発生物質に吸収され、感度向上に寄
与できることが見い出されている。しかしながら、電荷
搬送物質の種類によっては光照射により劣化が進行し特
に蛍光が弱まる現象も観測される。この場合、感光体の
感度、特に蛍光が寄与可能な主に青感度領域においてし
だいに感度が低下していくという問題が生じる。また、
蛍光は全方向に放射されるため特にトナー粒径の小さい
場合や、照射強度の大きな場合に画像のにじみが問題と
なる。より解像度の高い画像を得るためにはより粒径の
小さなトナーが必要とされるため、電荷搬送物質の蛍光
による画像のにじみの発生は大きな問題である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来技術
の実情に鑑みなされたものであって、画像のにじみがな
く解像度に優れた電子写真感光体を提供することを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するため鋭意検討した結果、次のように知見を得
た。一般に電荷搬送物質が発する蛍光はその一部は表面
から外部に散逸するが大部分は感光体の中に閉じこめら
れ、いずれか物質に吸収されるまで感光体内を多重反射
を繰り返す。従って電荷発生物質の吸光度が電荷搬送物
質の発する蛍光波長において小さい波長領域(例えば5
00nm付近の吸光度が小さい電荷発生物質であるフタ
ロシアニンと500nm付近に蛍光極大をもつ電荷搬送
剤を組み合わせたような場合)では蛍光は完全に吸収さ
れるまで感光層内で反射を繰り返し結果として画像のに
じみを引き起こすということになる。ここで、500n
mより短波長のみを感光体に照射して画像露光を行う電
子写真方法において、該感光体が導電性支持体上に少な
くとも電荷発生物質および蛍光発生能を有する電荷搬送
物質を同一または別々の層に含有する感光層を設けてな
り、且つ該感光層中に光照射により該電荷搬送物質から
生じる蛍光を消光する物質を含有させることにより、
の場合、蛍光を消光する物質(蛍光消光剤)又は蛍光を
吸収する物質(蛍光吸収剤)を添加しておくと蛍光は消
光される結果、画像のにじみは防止できる
【0009】本発明における以下の発明が提供される。
500nmより短波長の光を感光体に照射して画像露光
を行う電子写真方法であって、該感光体が導電性支持体
上に少なくとも電荷発生物質および蛍光発生能を有する
電荷搬送物質を同一または別々の層に含有する感光層を
設けてなり、且つ該感光層中に光照射により該電荷搬送
物質から生じる蛍光を消光する物質を含有させたことを
特徴とする電子写真方法。
【0010】感光体、及び500nmより短波長の光を
該感光体に照射する画像露光手段を有する電子写真装置
であって、該感光体が導電性支持体上に少なくとも電荷
発生物質および蛍光発生能を有する電荷搬送物質を同一
または別々の層に含有する感光層を設けてなり、且つ該
感光層中に光照射により該電荷搬送物質から生じる蛍光
消光する物質を含有させたことを特徴とする電子写真
装置。
【0011】本発明で用いる蛍光消光剤としては、蛍光
を発する化合物の励起状態より速やかにエネルギー移動
がおこり無輻射失活をおこすものであればいずれも可能
であるが、消光剤自身がホール移動性をもつているもの
が感度維持のためには有利である。また大量に存在する
電荷搬送物質に比べてイオン化ポテンシャルの小さな物
質は電荷移動の際、トラップとなる可能性があるため好
ましくない。ただしその差が0.4eVならあまり問題
とならない。もちろん正帯電型感光体で電子搬送物質を
使用するタイプのものは電子搬送物質に比べてイオン化
ポテンシャルの小さな方が有利である。また、消光剤自
身は無蛍光性の化合物の方が好ましい。このような消
剤としては、一般にニトロ基、ハロゲン原子、カルボニ
ル基を持つ低分子化合物が好ましく使用されるが、高分
子化合物も無論使用可能である。また、本発明で用いる
蛍光吸収剤としては蛍光波長に吸収をもつ化合物であれ
ばいずれのものも使用できる。このような化合物として
は、各種ビスアゾ顔料、ペリレン顔料等が挙げられる。
また、蛍光吸収剤それ自体は光照射により電荷発生能を
もつ化合物であることが好ましい。
【0012】つぎに、本発明を添付の図面を参照にしな
がら、更に詳細に説明する。図1は本発明に係わる感光
体の代表例の断面図である。1は導電性支持体、2は感
光層、3は電荷発生物質、4は電荷搬送層、5は電荷発
生層、6は電荷搬送物質、7は蛍光消光剤又は蛍光吸収
剤である。この図1では特に電荷搬送層中に電荷搬送物
質が蛍光を発するのを防止する蛍光消光剤又は蛍光吸収
剤が添加されているが、これらは電荷発生層5の中に含
まれていてもよいことは勿論である。
【0013】図2は導電性支持体上に電荷発生物質3及
び電荷搬送物質6を分散せしめた感光層2が設けられた
ものである。この感光層には蛍光消光剤又は蛍光吸収剤
7が含まれており、これは電荷搬送物質が蛍光を発する
のを防止するために添加されている。
【0014】以上は電荷搬送物質が蛍光を発する場合に
これを防止するため説明であるが、もちろんそれ以外の
蛍光を発する添加剤が感光体中に含まれているときで
も、蛍光消光剤又は吸収剤の画像のにじみ防止、感度安
定性への効果は上記と同様である。
【0015】図1における電荷搬送層の膜厚は5〜50
μm好ましくは10〜20μmで感光層2に占める電荷
搬送物質の量は10〜95重量%、好ましくは30〜9
0重量%が適当である。また電荷発生層5の厚さは5μ
m以下、好ましくは2μm以下であり、感光層2に占め
る電荷発生物質の量は10〜100%、好ましくは50
〜90重量%である。蛍光消光剤又は蛍光吸収剤の添加
量はあまり増えると電荷発生能、あるいはホール輸送能
の低下をもたらす可能性がある。従ってこれらの添加量
は図1のように電荷搬送層に添加する場合、0.005
−5重量%が好ましく、また図2のように電荷発生層に
添加する場合、1〜50重量%が適当である。
【0016】本発明における電荷搬送物質は特定のもの
に限定されるものではない。例えば特公昭58−323
72号等のベンジジン化合物、ビフェニリルアミン系化
合物、特願平1−77839号等のトリアリールアミン
系化合物、エチレン系化合物、特願昭62−98394
号、特開昭56−29245号等のジスチリルベンゼン
系化合物、特願平2−94812号等のスチリルピレン
化合物、特開昭52−139066号、特開昭52−1
39065号等のオキサジアゾール系化合物、特開昭5
5−154955号、特開昭55−156954号、特
開昭55−52063号、特開昭56−81850号等
のヒドラゾン系、特開昭52−128373号のアリ−
リデンフルオレン化合物、特開昭58−198425
号、特開昭57−73075号等のスチルベン系化合
物、特開昭55−88064号、特開昭49−1055
37号等のピラゾリン系化合物、特公昭45−555
号、特公昭51−10983号、特開昭55−1086
67号等のポリアリールアルカン化合物、特開昭51−
94829号、特開昭51−98260号等のスチリル
アントラセン系化合物、特開昭58−58552号のス
チリルカルバゾール化合物、等が挙げられる。
【0017】本発明における電荷発生物質としては、例
えばセレン、セレンーテルル、硫化カドミウム、硫化カ
ドミウムーセレン、α−シリコンなどの無機顔料、有機
顔料としては例えば、シーアイピグメントブル−25
(カラーインデックスCI 21180)、シーアイピ
グメントレッド41(CI 21200)、シーアイア
シッドレッド52(CI 45100)、シーアイベー
シックレッド3(CI45210)、カルバゾール骨格
を有するアゾ顔料(特開昭52−95033号公報に記
載)、ジスチリルベンゼン骨格を有するアゾ顔料(特開
昭53−133445号公報)、トリフェニルアミン骨
格を有するアゾ顔料(特開昭53−132347号公報
記載)、ジベンゾチオフェン骨格を有するアゾ顔料(特
開昭54−21728号)、オキサジアゾール骨格を有
するアゾ顔料(特開昭54−12742号公報に記
載)、フルオレノン骨格を有するアゾ顔料(特開昭54
−22834号公報に記載)、ビススチルベン骨格を有
するアゾ顔料(特開昭54−17733号記載)、ジス
チリルオキサジアゾール骨格を有するアゾ顔料(特開昭
54−2129号公報記載)、ジスチリルカルバゾール
骨格を有するアゾ顔料(特開昭54−14967号記
載)などのアゾ顔料、例えばシーアイピグメントーブル
ー16(CI 74100)などのフタロシアニン系顔
料、例えばシーアイバッドブラウン5(CI 7341
0)、シーアイバッドダイ(CI 73030)などの
インジゴ系顔料、アルゴスカーレットB(バイエル社
製)、インダンスレンスカーレットR(バイエル社製)
などのペリレン系顔料等があげられる。なおこれらの電
荷発生物質は単独で用いられても2種以上が併用されて
いてもよい。
【0018】なお、これらのいずれの感光体製造におい
ても導電性支持体1に、アルミニウムなどの金属板また
は金属箔、アルミニウムなどの金属を着したプラスチ
ックフィルム、あるいは導電処理をした紙などが用いら
れる。また結合剤としてはポリアミド、ポリウレタン、
ポリエステル、エポキシ樹脂、ポリケトン、ポリカーボ
ネイト、などの縮合樹脂や、ポリビニルケトン、ポリス
チレン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリアクリル
アミドのようなビニル重合体などが用いられるが絶縁性
でかつ接着性のある樹脂はすべて使用できる。必要によ
り可塑剤が結合剤に加えられるが、そうした可塑剤とし
てはハロゲン化パラフィン、ポリ塩化ビフェニル、ジメ
チルナフタリン、ジブチルフタレートなどが例示でき
る。
【0019】更に、以上のようにして得られる感光体に
は導電性支持体と感光層の間に必要に応じて接着層また
はバリヤ層を設けることができる。これらの層に用いら
れる材料としてはポリアミド、ニトロセルロース、酸化
アルミニウムなどであり、また膜厚は1μm以下が好ま
しい。本発明を用いて複写を行なうためには感光体に帯
電、露光をしたのち、現像を行い、必要によって紙など
へ転写を行なう。本発明の感光体は感度が高く、また可
とう性を持つなど優れた利点を有している。
【0020】
【実施例】次に実施例により本発明を更に詳細に説明す
る。部はいずれも重量基準である。 実施例1 電荷発生物質として、下記ビスアゾ顔料2.5部、ポリ
ビニルブチラール樹脂(商品名:XYHL、ユニオンカ
ーバイトプラスチック社)1部の組成よりなる電荷発生
層(約0.1−0.2μm)をアルミニウム蒸着したポ
リエステルベースよりなる導電性支持体上のアルミニウ
ム面上にドクターブレードを用いた塗布により作製し、
さらに下記電荷搬送物質2部、ポリカーボネイト樹脂
(パンライトK1300、(株)帝人製)2部および蛍
光消光剤として下記組成の化合物0.04部およびテト
ラヒドロフラン16部を混合溶解して溶液とした後、こ
れを前記電荷発生層上にドクターブレードを用いて塗布
し80℃で2分間、120℃で5分間乾燥して厚さ約2
0μmの蛍光発生物質を含む電荷搬送層を形成し感光体
No1を得た。
【表1】
【0021】比較例1 比較例1において、蛍光消光剤を除いた以外は実施例1
と同様にして感光体を作製した。
【0022】実施例2 電荷発生物質として、下記ビスアゾ顔料2.5部、ポリ
ビニルブチラール樹脂(商品名:XYHL、ユニオンカ
ーバイトプラスチック社)1部の組成よりなる電荷発生
層(約0.1−0.2μm)をアルミニウム蒸着したポ
リエステルベースよりなる導電性支持体上のアルミニウ
ム面上にドクターブレードを用いた塗布により作製し、
さらに下記電荷搬送物質2部、ポリカーボネイト樹脂
(パンライトK1300、((株)帝人製))2部およ
び蛍光消光剤として下記組成の化合物0.04部および
テトラヒドロフラン16部を混合溶解して溶液とした
後、これを前記電荷発生層上にドクターブレードを用い
て塗布し80℃で2分間、120℃で5分間乾燥して厚
さ約20μmの蛍光発生物質を含む電荷搬送層を形成し
感光体No2を得た。
【表2】
【0023】比較例2 実施例2において、蛍光消光剤を除いた以外は実施例2
と同様にして感光体を作製した。
【0024】実施例3 電荷発生物質として、下記ビスアゾ顔料2.5部、ポリ
ビニルブチラール樹脂(商品名:XYHL、ユニオンカ
ーバイトプラスチック社)1部の組成よりなる電荷発生
層をアルミニウム蒸着したポリエステルベースよりなる
導電性支持体上のアルミニウム面上にドクターブレード
を用いた塗布により作製し、さらに下記電荷搬送物質2
部、ポリカーボネイト樹脂(パンライトK1300、
((株)帝人製)2部および蛍光消光剤として下記組成
の化合物0.04部およびテトラヒドロフラン16部を
混合溶解して溶液とした後、これを前記電荷発生層上に
ドクターブレードを用いて塗布し80℃で2分間、12
0℃で5分間乾燥して厚さ約20μmの蛍光発生物質を
含む電荷搬送層を形成し感光体No3を得た。
【表3】
【0025】比較例3 実施例3において、蛍光消光剤を除いた以外は実施例3
と同様にして感光体を作製した。
【0026】実施例4 アルミニウム蒸着したポリエステルベースよりなる導電
性支持体上に電荷発生物質としてチタニルフタロシアニ
ン化合物4部、ブチラール樹脂(商品名:XYHL、ユ
ニオンカーバイトプラスチック社)4部、をテトラヒド
ロフラン120CC中にとり24時間ボールミリングを
行なった。得られた分散液を前述した中支持体上にドク
ターブレードを用いて塗布し、乾燥して厚さ約0.5μ
mの電荷発生層を形成した。さらにその上に下記電荷搬
送物質(A/B=50/1重量比)2部、下記蛍光消光
剤0.01部、ポリカーボネイト樹脂(パンライトK1
300、((株)帝人製))2部およびテトラヒドロフ
ラン16部を混合溶解した後、これを前記電荷発生層上
にドクターブレードを用いて塗布し80℃で2分間、1
20℃で5分間乾燥して厚さ約20ミクロンの電荷搬送
層を形成し感光体No4を得た。
【表4】
【0027】比較例4 実施例4において、蛍光消光剤を除いた以外は実施例4
と同様にして感光体を作成した。
【0028】
【0029】比較例5 実施例5において、蛍光消光剤を除いた以外は実施例5
と同様にして感光体を作製した。
【0030】実施例6 アルミニウム蒸着したポリエステルベースよりなる導電
性支持体上に帯電性安定のため約0.35μmのポリア
ミド樹脂の中間層をデッピング法により作成した。電荷
発生物質としてバナジルフタロシアニン化合物4部、ブ
チラール樹脂(エスレックBM−2、積水化学(株)
製)5部、そして下式で表される蛍光吸収剤2部をシク
ロヘキサノン120CC中に24時間ボールミリングを
行なった。得られた分散液を前述した中間層上にドクタ
ーブレードを用いて塗布し、乾燥して厚さ約0.6μm
の電荷発生層を形成した。さらにその上に下記電荷搬送
物質2部、ポリカーボネイト樹脂(パンライトK130
0、((株)帝人製))2部およびテトラヒドロフラン
16部を混合溶解した後、これを前記電荷発生層上にド
クターブレードを用いて塗布し80℃で2分間、120
℃で5分間乾燥して厚さ約20μmの電荷搬送層を形成
し感光体No.6を得た。
【表6】
【0031】比較例6 実施例6において、蛍光吸収剤であるアゾ染料を除きバ
ナジルフタロシアニンの量を6部とした以外は実施例6
と同様にして感光体を作成した。
【0032】実施例7 アルミニウム蒸着したポリエステルベースよりなる導電
性支持体上に帯電性安定のため約0.35μmのポリア
ミド樹脂の中間層をデッピング法により作成した。電荷
発生物質としてチタニルフタロシアニン4部、ブチラー
ル樹脂(エスレックBM−2、積水化学(株)製)2
部、そして蛍光吸収剤として下式で示されるビスアゾ顔
料2部を4−メトキシ−4−メチル−2ペンタノン30
0部にとり24時間ボールミリングを行なった。得られ
た分散液を前述した中間層上にドクターブレードを用い
て塗布し、乾燥して厚さ約0.3μmの電荷発生層を形
成した。さらにその上に下記電荷搬送物質2部、ポリカ
ーボネイト樹脂(パンライトK1300、(株)帝人
製))2部およびテトラヒドロフラン16部を混合溶解
した後、これを前記電荷発生層上にドクターブレードを
用いて塗布し80℃で2分間、120℃で5分間乾燥し
て厚さ約20μmの電荷搬送層を形成し感光体No7を
得た。
【表7】
【0033】比較例7 実施例7において、蛍光吸収剤であるジスアゾ顔料を除
き、チタニルフタロシアニンの量を6部とした以外は実
施例7と同様にして感光体を作成した。
【0034】実施例8 電荷発生物質としてチタニルフタロシアニン1部、蛍光
吸収剤として下式で示されるビスアゾ顔料0.5部及
び、テトラヒドロフラン158部を加えた混合物を24
時間ボールミリングした後、これに下式で表わされる電
荷搬送物質12部、及びポリエステル樹脂18部を加え
て、さらにボールミリングを行なった。こうして得られ
た感光体形成液を、アルミニウム蒸着ポリエステルフィ
ルム上にドクターブレードを用いて塗布し、100℃で
30分間乾燥して厚さ約16μmの感光層を形成せしめ
て本発明の感光体No8を得た。
【表8】
【0035】比較例8 実施例8において、蛍光吸収剤であるビスアゾ顔料を除
いた以外は実施例8と同様にして感光体を作成した。
【0036】実施例9 アルミニウム蒸着したポリエステルベースよりなる導電
性支持体上に帯電性安定のため約0.35μmのポリア
ミド樹脂の中間層をデッピング法により作成した。電荷
発生物質としてチタニルアタロシアニン1部、ブチラー
ル樹脂(エスレックBM−2、積水化学(株)製)1
部、テトラヒドロフラン150部を加えた混合物を24
時間ボールミリングした後、得られた分散液を前述した
中間層上にドクターブレードを用いて塗布し、乾燥して
厚さ約0.3μmの電荷発生層を形成した。下記電荷搬
送物質2部、ポリカーボネイト樹脂(パンライトK13
00、((株)帝人製))2部および蛍光吸収剤として
下記化合物を0.5部をテトラヒドロフラン16部に混
合溶解した後、これを前記電荷発生層上にドクターブレ
ードを用いて塗布し80℃で2分間、120℃で5分間
乾燥して厚さ約20μmの電荷搬送層を形成し本発明の
感光体No9を得た。
【表9】
【0037】比較例9 実施例9において、蛍光吸収剤を除いた以外は実施例9
と同様にして感光体を作成した。
【0038】参考例2 4−(4ジメチルアミノフェニル)−2,6−ジフェニ
ル−チアピリリウム−フルオロボレート0.2gをジク
ロロメタン15CCに溶解し、ビスフェノールAポリカ
ーボネイト3gを溶解し、この原液に2gの下記電荷搬
送物質および0.1gの下記構造の蛍光吸収剤を添加
し、アルミニウム蒸着したポリエステルベースよりなる
導電性支持体上にドクターブレードを用いて塗布し、乾
燥して厚さ約20μmの感光層を形成し、本発明の感光
体No10を得た。
【表10】
【0039】比較例10 実施例10において、蛍光吸収剤を除いた他は実施例1
0と同様にて感光体を作成した。
【0040】このようにして作製した感光体を使用して
以下の如く画像にじみの評価を行なった。電子写真複写
機を用いて帯電せしめた後、原図を介して光照射を行な
って静電潜像を形成せしめ、乾式現像剤を用いて現像
し、得られた画像(トナー画像)を普通紙上に静電転写
し、定着して画像を得た。画像にじみの評価は、5本/
mmの解像チャートがコピー上に良好に解像しているか
どうかで判断した。本発明においては特に電荷搬送物質
の吸収に対応して500nmより短波長の光を照射して
評価した。その結果を表11に示す。
【0041】
【表11】
【0042】実施例11 アルミニウム蒸着したポリエステルベースよりなる導電
性支持体上に帯電性安定のため約0.35μmのポリア
ミド樹脂の中間層をデッピング法により作成した。電荷
発生物質としてチタニルフタロシアニン4部、ブチラー
ル樹脂(エスレックBM−2、積水化学(株)製)4
部、そして蛍光吸収剤として下式で表わされるビスアゾ
顔料2部をテトラヒドロフラン300部にとり24時間
ボールミリングを行なった。得られた分散液を前述した
中間層上にドクターブレードを用いて塗布し、乾燥して
厚さ約0.3μmの電荷発生層を形成した。下記電荷搬
送物質{(A)/(B)=1/6 wt/wt}2部、
ポリカーボネイト樹脂(パンライトK1300、
((株)帝人製))2部およびテトラヒドロフラン16
部を混合溶解した後、これを前記電荷発生層上にドクタ
ーブレードを用いて塗布し80℃で2分間、120℃で
5分間乾燥して厚さ約20μmの電荷搬送層を形成し感
光体No11を得た。
【表12】
【0043】参考例1 実施例11において、蛍光吸収剤としてジスアゾ顔料の
かわりに電荷発生能力のない下記化合物を用いた以外は
実施例11と同様にして感光体を作成した。
【表13】 つぎに、実施例11および参考例1の分光感度の測定を
行なった。まず感光体を暗所でコロナ放電によりその表
面電位を−800ボルト以上に帯電し、その表面電位が
−800ボルトになるまで暗減衰させ、表面電位が−8
00ボルトになったときにモノクロメーターを用いて分
光した1μW/cm2の単色光を感光体に照射した。そ
してその表面電位が−400ボルトに減衰するまでの時
間(秒)を求め、半減露光量(μW.sec/cm2
を算出した。一方、露光によって得られるみかけ上の電
位差400ボルトから暗減衰による電位の減衰分を差し
引いた露光により実際に得られている電位差を求めこの
電位差と上記の半減露光量とから光減衰速度(Vol
t.cm2.μW-1.sec-1)を算出し感度とした。その
結果、実施例11および参考例1の間で特にフタロシア
ニンの吸収の小さな波長領域である500nmにおいて
分光感度に差が認められた。 光減衰速度(波長500nm) 実施例11 1050 Volt.cm2.μW-1.sec
-1 参考例1 300 Volt.cm2.μW-1.sec
-1 すなわち、蛍光吸収剤が電荷発生能をもつ方が特定波長
の分光感度において優れていることが判る。なお、にじ
みに関しては実施例11、参考例1の間に差は認められ
なかった。
【0044】また感光体の疲労特性の評価を以下のよう
に行なった。静電複写紙試験装置にて1000回転で
9.8μAになる帯電量で光量45ルクスにて疲労をか
けた(3時間)。その結果を表14に示す。
【0045】表14から、本発明品と比較例の電子写真
感光体は静電複写紙試験装置(川口電気社製SP42
8)にて−6KVのコロナ放電を20秒間行なって帯電
せしめた後、20秒間、暗所にて放置し、タングステン
ランプを4.5ルクスとなるように照射した際の暗減衰
率(暗所放置前(Vm)、暗所放置後後(VO)の帯電
量の比(VO/Vm))、残留電位(光照射後30秒後
の電位(V30))、および帯電初期の帯電に寄与でき
ない電荷量Qi(c/cm2)において差があることが
わかる。
【0046】すなわち蛍光消光剤を添加したことにより
暗滅衰および残留電位の増加が抑制された。この理由は
不明であるが蛍光性の電荷搬送物質が光照射により励起
した際、消光剤にエネルギー移動することにより速やか
に基底状態に戻ることが可能となり副反応が防止できた
ためと推測される。
【表14】
【0047】
【発明の効果】本発明の電子写真感光体は前記構成から
なるので、暗減衰及び残留電位の上昇が抑制されるため
画像のにじみのない、高解像度の鮮明な画像を与える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電子写真感光体の模式断面図であ
る。
【図2】本発明に係る他の電子写真感光体の模式断面図
である。
【符号の説明】
1 導電性支持体 2 感光層 3 電荷発生物質 4 電荷搬送層 5 電荷発生層 6 電荷搬送物質 7 蛍光消光剤又は蛍光吸収剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安達 浩 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (56)参考文献 特開 平3−75657(JP,A) 特開 昭64−88459(JP,A) 特開 平3−144573(JP,A) 特開 平3−63653(JP,A) 特開 平2−96175(JP,A) 特開 平2−298949(JP,A) 特開 昭64−63964(JP,A) 特開 平2−190863(JP,A) 特開 平2−32362(JP,A) 特開 平5−197168(JP,A) 特開 平3−256050(JP,A) 特開 平3−196049(JP,A) 特開 平5−61216(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 5/05 G03G 5/06

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】500nmより短波長の光を感光体に照射
    して画像露光を行う電子写真方法であって、該感光体が
    導電性支持体上に少なくとも電荷発生物質および蛍光発
    生能を有する電荷搬送物質を同一または別々の層に含有
    する感光層を設けてなり、且つ該感光層中に光照射によ
    り該電荷搬送物質から生じる蛍光を消光する物質を含有
    させたことを特徴とする電子写真方法。
  2. 【請求項2】 500nmより短波長の光を感光体に照
    射して画像露光を行う電子写真方法であって、該感光体
    が導電性支持体上に少なくとも電荷発生物質がチタニル
    フタロシアニン化合物であり、且つ蛍光を有する電荷搬
    送物質を同一または別々の層に含有する感光層を設けて
    なり、且つ該感光層中に光照射により該電荷搬送物質か
    ら生じる蛍光を吸収する物質を含有させたことを特徴と
    する電子写真方法。
  3. 【請求項3】 該蛍光を吸収する物質が光照射により電
    荷発生能を有する化合物である請求項2の電子写真方
    法。
  4. 【請求項4】 該蛍光を吸収する物質がアゾ化合物であ
    る請求項2の電子写真方法。
  5. 【請求項5】 該蛍光を吸収する物質が下記(I)又は
    (II)式で示されるフルオレノン構造を有するアゾ化合
    物である請求項2の電子写真方法。 【化1】(I) 【化2】(II)
  6. 【請求項6】 該蛍光を消光するまたは該蛍光を吸収す
    る物質が、下記(III)式で示される化合物である請求
    項1、2の電子写真方法。 【化3】(III)
  7. 【請求項7】 感光体、及び500nmより短波長の光
    該感光体に照射する画像露光手段を有する電子写真装
    置であって、該感光体が導電性支持体上に少なくとも電
    荷発生物質および蛍光発生能を有する電荷搬送物質を同
    一または別々の層に含有する感光層を設けてなり、且つ
    該感光層中に光照射により該電荷搬送物質から生じる蛍
    光を消光する物質を含有させたことを特徴とする電子写
    真装置。
  8. 【請求項8】 感光体、及び500nmより短波長の光
    を該感光体に照射する画像露光手段を有する電子写真装
    置であって、該感光体が導電性支持体上に少なくとも電
    荷発生物質がチタニルフタロシアニン化合物であり、且
    つ蛍光を有する電荷搬送物質を同一または別々の層に含
    有する感光層を設けてなり、且つ該感光層中に光照射に
    より該電荷搬送物質から生じる蛍光を吸収する物質を含
    有させたことを特徴とする電子写真装置。」
JP23729791A 1991-07-04 1991-08-23 電子写真感光体 Expired - Lifetime JP3345685B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23729791A JP3345685B2 (ja) 1991-07-04 1991-08-23 電子写真感光体

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19073591 1991-07-04
JP3-190735 1991-07-04
JP23729791A JP3345685B2 (ja) 1991-07-04 1991-08-23 電子写真感光体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0561217A JPH0561217A (ja) 1993-03-12
JP3345685B2 true JP3345685B2 (ja) 2002-11-18

Family

ID=26506272

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23729791A Expired - Lifetime JP3345685B2 (ja) 1991-07-04 1991-08-23 電子写真感光体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3345685B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08321646A (ja) * 1995-03-17 1996-12-03 Dainippon Printing Co Ltd 光センサー、情報記録装置および情報記録再生方法
JPH11194513A (ja) * 1998-01-06 1999-07-21 Konica Corp 電子写真感光体用塗布液及び電子写真感光体
JP4566468B2 (ja) * 2000-07-04 2010-10-20 株式会社リコー 電子写真感光体及びそれを有するプロセスカートリッジ、電子写真装置
JP4791739B2 (ja) * 2005-03-10 2011-10-12 株式会社リコー 画像形成装置及び画像形成方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0561217A (ja) 1993-03-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS6255657B2 (ja)
JPS6140105B2 (ja)
JPH0727243B2 (ja) クロロインジウムフタロシアニンを含む感光性像形成部材
JPH0542661B2 (ja)
JP2753582B2 (ja) 電子写真用感光体
JP3345685B2 (ja) 電子写真感光体
JPS5975257A (ja) 電子写真用感光体
JPH0462377B2 (ja)
JPH0513493B2 (ja)
US5376487A (en) Photosensitive member containing specified arylamine compound and electron-accepting compound
JPH10312070A (ja) 電子写真感光体
JPS5858551A (ja) 電子写真感光体
JP3164435B2 (ja) 電子写真用感光体
JPH0473141B2 (ja)
JPH11109666A (ja) 電子写真用感光体
JPS59100B2 (ja) 静電荷像形成方法
JPH10228121A (ja) 電子写真用感光体
JP2001051433A (ja) 電子写真用感光体
JP2748118B2 (ja) ヒンダードフェノール構造を含む化合物を含有する電子写真感光体
JPH0561216A (ja) 電子写真感光体
JP3223015B2 (ja) 電子写真感光体の製造方法
JP3239246B2 (ja) 電子写真用感光体
JPH10312069A (ja) 電子写真感光体
JP2001242649A (ja) 電子写真方法及び電子写真装置
JP2700230B2 (ja) 電子写真用感光体

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080906

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080906

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090906

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090906

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100906

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110906

Year of fee payment: 9

EXPY Cancellation because of completion of term