JPH0561216A - 電子写真感光体 - Google Patents
電子写真感光体Info
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- JPH0561216A JPH0561216A JP3237299A JP23729991A JPH0561216A JP H0561216 A JPH0561216 A JP H0561216A JP 3237299 A JP3237299 A JP 3237299A JP 23729991 A JP23729991 A JP 23729991A JP H0561216 A JPH0561216 A JP H0561216A
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Abstract
された電子写真感光体を提供すること。 【構成】 電荷発生物質の吸収波長領域に蛍光の波長を
有する蛍光性物質を単層もしくは積層型の感光層に含有
させるかあるいは他の層に含有させた電子写真感光体。
Description
れた電子写真感光体に関する。
感光体の光導電性素材として用いられているものに、セ
レン、硫化カドニウム、酸化亜鉛などの無機物質があ
る。ここにいう電子写真方式とは一般に光導電性の感光
体をまず暗所で、たとえばコロナ放電によって帯電せし
め、ついで像露光し、露光部のみの電荷を選択的に逸散
せしめて静電潜像を得、この潜像部を染料、顔料などの
着色材と高分子物質などの結合剤とから構成される検電
微粒子(トナー)で現像し可視化して画像を形成するよ
うにした画像形成法の一つである。
に要求される基本的な特性としては(1)暗所で適当な
電位に帯電できること(2)暗所において電荷の逸散が
少ないこと(3)光照射によって速やかに電荷を逸散せ
しめうることなどがあげられる。
の長所をもっていると同時に、さまざまの欠点をも有し
ているのが実状である。例えば現在広く用いられている
セレンは前記(1)〜(3)の条件は十分満足するが、
製造する条件が難しく製造コストが高くなり、可とう性
がなく、べルト状に加工する事が難しく、熱や機械的な
衝撃に鋭敏なため取扱には注意を要するなどの欠点もあ
る。硫化カドミウムや酸化亜鉛は、結合剤としての樹脂
に分散させて感光体として用いられるが、平滑性、硬
度、引っ張り強度、耐摩擦性などの機械的な欠点がある
ためにそのままでは反復して使用することができない。
ためにいろいろな有機物質を用いた電子写真用感光体が
提案され、実用に供されているものもある。例えば、有
機顔料を主成分とする感光体(特開昭47−37543
号公報に記載)、ピリリウム型染料と、繰り返し単位中
にアルキリデンジアリーレン基を有するカーボネート重
合体とにより形成される一種のポリマーの共晶錯体を主
成分とする感光体(特開昭47−10735号公報に記
載)などである。これらの感光体は優れた特性を有して
おり実用的にも価値が高いと思われるものであるが、電
子写真法において、感光体に対するいろいろな要求を考
慮すると、まだこれらの要求を十分に満足するものが得
られていないのが現状である。
機顔料あるいはポリマー共晶錯体の分光吸収により支配
されるが、これらの材料を用いる感光体は500nm以
上の可視領域では優れた感度を有するが500nm以下
での感度低下が著しい。これは上記材料が500nm以
下でその吸光度が急激に低下することによる。この結
果、感光体の白色光に対する感度が低下することはもち
ろんであるが、特にアナログカラー電子写真法を考える
とその青色光に対する感度(青感度)の低さゆえに高速
画像処理ができないという欠点を有す。
0−16538にはピリリウム塩とポリカーボネートの
共晶錯体、青色光を吸収しない光伝導体に加えて青色感
度増感剤としてジスチリル体を添加した単層感光体が記
載されている。
生層および電荷搬送層よりなる積層感光体において青色
感度増感剤を電荷発生物質を含有する層に添加すること
により感度が増加することが報告されている。これらの
刊行物においては青色感度が向上する理由が明確にはわ
かっておらず、何等かの化学的、電気的な機構によると
記載されている。そのため単層感光体、あるいは積層感
光体においても電荷発生物質が存在する層に青色感度増
感剤が添加される試みしかなされていない。
上、あるいは短波長感度の増大された電子写真感光体を
提供することを目的とする。
支持体上に少なくとも電荷発生物質および電荷搬送物質
を同一または別々の層に含有する感光層を設けてなる電
子写真感光体において、電荷発生物質の吸収波長領域に
蛍光の波長をもつ蛍光性物質を更に含有させたことを特
徴とする電子写真感光体が提供される。
ら、更に詳細に説明する。図1および図2は本発明に係
る感光体の代表的な2例の断面図であり、1は導電性支
持体、2は感光層、3は電荷発生物質、4は電荷搬送
層、5は電荷発生層、6は蛍光性物質を含む層、7は蛍
光性物質である。
を主体とする電荷発生層5及び電荷搬送層4が順次設け
られたものである。このとき電荷搬送層中には蛍光性物
質7が含まれている(蛍光性物質は電荷搬送物質および
媒体と完全に固溶状態で連続相となるものでもよい)。
この感光体では電荷搬送層に光が照射されると蛍光性物
質および電荷搬送物質が吸収をもたない波長領域の光は
直接電荷発生層まで届き電荷を発生させる。一方、蛍光
性物質に吸収された光も電荷発生物質が吸収を持つ領域
の波長の蛍光に変換され最終的に電荷発生物質に吸収さ
れ、電荷発生に使用される。そのため結果として電荷発
生物質の吸収のない波長領域の光も電荷発生物質が吸収
をもつ波長領域の光に変換されるため有効に利用される
ことになる。
荷搬送層4及び蛍光性物質を含む層6が順次積層された
ものである。この場合、層6の中には電荷を搬送させる
ため電荷搬送物質を含まれていてもよい。このようにす
ると前記電荷搬送層に蛍光性物質が含まれる場合に比
べ、蛍光性物質への吸収が電荷搬送物質により、隠ペい
される割合が少なくなるという利点がある。
0μm、好ましくは10〜20μmで感光層2に占める
電荷搬送物質の量は10〜95重量%、好ましくは30
〜90重量%が適当である。また電荷発生層5の厚さは
5μm以下、好ましくは2μm以下であり、感光層に占
める電荷発生物質の量は10〜100%、好ましくは5
0〜90重量%である。また蛍光性物質を含む層6の厚
さは0.05〜5μmである。蛍光性物質が電荷搬送能
力をもたない場合、残留電位の防止のために前記層6に
は同時に電荷搬送物質を添加することが望ましい。蛍光
性物質の添加量は膜厚および物質の吸光係数により変わ
るが光を吸収するに十分な量のみが必要で特に電荷搬送
能力のない物質の場合過剰の添加は感度低下の原因とな
る。もちろん蛍光性物質が電荷搬送能力をもつものはそ
の限りでない。また化合物によっては添加濃度が大きい
と逆に蛍光が減ずるものもある。なお、蛍光性物質を含
有させて蛍光性物質吸収波長における電子写真感光体の
感度を増大させる場合、蛍光性物質の濃度が高すぎると
かえって蛍光発生収量が減少し感度が低下することがあ
る。この理由は現状では明確ではないが以下のように考
える。すなわち、電荷搬送物質をA、蛍光性物質をB、
B分子の励起状態をB*とすると、B分子が100%で
B分子間の距離が短いとB分子間を励起状態が移動しや
すく、従って励起状態にあるB分子(B*)の間、ある
いはB*とB分子との接触による無輻融失活が抑制され
蛍光発生効率が高くなる。従って、本発明においては、
蛍光性物質(B)と電荷搬送物質(A)のモル比を1/
1〜1/400としておくことが好ましい。両者のモル
比が前記値の範囲外であるとAからBへのエネルギー移
動速度が小さくなりBからの蛍光が減少するので望まし
くない。
のであるが、電荷搬送層における蛍光性物質の濃度に勾
配をもたせる等の方法も好ましい実施態様である。
は現時点では必ずしも明らかでないが、次のようなこと
が主要因と思われる。すなわち、蛍光性物質が可視光を
吸収し発した蛍光は、これが電荷発生物質の吸収と重な
ることにより電荷発生物質に吸収され、電荷発生に至る
というものである(もちろんこれ以外の機構、たとえば
蛍光性物質の励起子が長距離に亘ってエネルギー移動し
て電荷発生物質に作用する等の要因も完全に否定される
ものではない)。
た従来技術のごとく電荷発生物質の含有する層に存在す
る必要はなくそれ以外の層に含有させても増感作用があ
ることを本発明者らは見出した。すなわち、感光層内は
屈折率が大きいため全反射条件により多くの蛍光は表面
から外部に除かれることなく、電荷発生物質に吸収さ
れ、増感が可能になったものと思われる。
物質の吸収の小さな領域の波長の光も蛍光性物質により
電荷発生物質の吸収領域の光に変換され有効に電荷発生
に利用されることが挙げられる。また、照射光側から少
なくとも電荷搬送物質を含む層、さらに電荷発生物質を
含む層、ついで導電性支持体の順で積層した感光体の場
合で、電荷搬送物質が電荷発生物質への光照射を特定の
波長にて部分的に隠ペいしているような場合は、このよ
うな蛍光性物質を電荷発生層に添加するよりも電荷搬送
層あるいはそれよりも照射側の層に添加したほうが、光
は蛍光発生により電荷搬送物質の吸収がなく電荷発生物
質の吸収の存在する波長側へ変換されるためより有効な
光の利用が可能であるという場合がある。
るようにより増感を強くするには蛍光発生効率が大き
く、しかも電荷発生物質の吸収の小さい波長領域に吸収
をもち電荷発生物質の吸収の大きな波長領域に蛍光を放
つ物質を電荷発生物質の種類に応じて選択する等の手法
が有効となる。なお、蛍光性物質の蛍光発生効率は少な
くとも0.05以上が好ましくは0.3以上のものが必
要でそれ以下では増感効果は小さい。
1としては、アルミニウムなどの金属板または金属箔、
アルミニウムなどの金属を蒸着したプラスチックフイル
ム、あるいは導電処理をした紙などが挙げられる。
レタン、ポリエステル、エポキシ樹脂、ポリケトン、ポ
リカーボネートなどの縮合樹脂や、ポリビニルケトン、
ポリスチレン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリア
クリルアミドのようにビニル重合体などが用いられる
が、絶縁性でかつ接着性のある樹脂はすべて使用でき
る。必要により可塑剤が結合剤に加えられるが、そうし
た可塑剤としては、ハロゲン化パラフィン、ポリ塩化ビ
フェニル、ジメチルナフタリン、ジブチルフタレートな
どが例示できる。
公知のものがいずれも使用でき、特定のものに限定され
るものではない。このような電荷搬送物質としては、例
えばトリフェニルアミン系、ヒドラゾン系、スチルベン
系等が挙げられる。本発明における電荷発生物質として
は、例えばセレン、セレン−テルル、硫化カドミウム、
硫化カドミウム−セレン、α−シリコンなどの無機顔
料、有機顔料としては例えば、シーアイピグメントブル
ー25(カラーインデックスCI 21180)、シー
アイピグメントレッド41(CI 21200)、シー
アイアシッドレッド52(CI 45100)、シーア
イベーシックレッド3(CI45210)、カルバゾー
ル骨格を有するアゾ顔料(特開昭52−95033号公
報に記載)、ジスチリルベンゼン骨格を有するアゾ顔料
(特開昭53−133445号公報)、トリフェニルア
ミン骨格を有するアゾ顔料(特開昭53−132347
号公報記載)、ジベンゾチオフェン骨格を有するアゾ顔
料(特開昭54−21728号)、オキサジアゾール骨
格を有するアゾ顔料(特開昭54−12742号公報に
記載)、フルオレノン骨格を有するアゾ顔料(特開昭5
4−22834号公報記載)、ビススチルベン骨格を有
するアゾ顔料(特開昭54−17733号公報記載)、
ジスチリルオキサジアゾール骨格を有するアゾ顔料(特
開昭54−2129号公報記載)、ジスチリルカルバゾ
ール骨格を有するアゾ顔料(特開昭54−14967号
公報記載)などのアゾ顔料、例えばシーアイピグメント
ブルー16(CI 74100)などのフタロシアニン
系顔料、例えばシーアイバットブラウン5(CI 73
410)、シーアイバッドダイ(CI 73030)な
どのインジゴ系顔料、アルゴスカーレットB(バイエル
社製)、インダンスレンスカーレットR(バイエル社
製)などのペリレン系顔料等があげられる。なおこれら
の電荷発生物質は単独で用いられても2種以上が併用さ
れていてもよい。
たとえば以下のものがあげられるが、本発明はこれらの
ものに限定されず、電荷発生物質が吸収をもつ波長領域
に蛍光をもつもので、蛍光発生効率の比較的高いもので
あればいずれも使用できる。
(9−ジユロリジル)エテニル〕−4H−ピラン 4−(ジシアノメチレン)−2−メチル−6−(p−ジ
メチル−アミノスチリル)−4H−ピラン
等)
レンビス−(ジカルボキシイミド) N,N´−ジフェニル−3,4,9,10−ペリレンビ
ス−(ジカルボキシイミド)
リール基等 R2:水素、アルキル基、ハロアルキル基、カルボキシ
基等 R3:水素、アルキル基 R4:アミノ基、ヒドロキシ基)
ルスルホニル基、アルキルスルホニル基等 B:水素、ヒドロキシ基、メルカプト基、アミノ基、ア
リールアミノ基等) 〔代表例〕 R1;メチル、A;塩素、B;ヒドロキシ基 R1;メチル、A;塩素、B;−ONaイオン
キシフェニル)−6−フェニルピリリウムパークロレイ
ト 4,6−ジフェニル−2−(4−エトキシフェニル)−
チアピリリウムp−トルエンスルフォネート
ダイド
レニル)−ベンゾチアゾールエチオダイド
9,10−ジフェニルアントラセン多環式炭化水素 ターフェニル、クゥオーターフェニルその他各種キサンテン系染料
基又はアリール基を表わしそれぞれ同一でも異なってい
てもよい。) Arは、置換もしくは無置換の多環もしくは縮合多環化
合物である。)
ニル基、インドリル基、フリル基或いはそれぞれ置換も
しくは無置換のフェニル基、スチリル基、ナフチル基又
はアントリル基であって、これらの置換基が置換アルキ
ル基を含むジアルキルアミノ基、置換又は無置換のジア
リールアミノ基、アルキル基、アルコキシ基、カルボキ
シ基又はそのエステル、ハロゲン原子、シアノ基、アミ
ノ基、ニトロ基およびアセチルアミノ基からなる群から
選ばれた基を表わす。〕 〔代表例〕
アルキル基を含むアルキル基または置換もしくは無置換
のフェニル基を有わし、Ar1は置換もしくは無置換の
アリール基を表わし、R5は置換アルキル基を含むアル
キル基、あるいは置換もしくは無置換のアリール基ある
いは水素原子を表わし、Aは、
リル基を表わし、ここで 、R3及びR4は置換アルキル基を含むアルキル基、置換
または無置換のアリール基を示し、R3及びR4は同一で
も異なっていてもよく、R4は環を形成してもよい)を
表わし、mは0,1,2または3の整数であって、mが
2以上のときはR2は同一でも異なっていてもよい。n
が0の時AとR1は共同で環を形成してもよい。〕 〔代表例〕
換もしくは無置換のアリール基を表わし、Aは置換アミ
ノ基又は置換もしくは無置換のアリール基又はアリル基
を表わす。〕
は置換アルキル基、又は置換もしくは無置換のアリール
基を表わし、Aは置換アミノ基、又は置換もしくは無置
換のアリール基又はアリル基を表わす。〕
級アルコキシ基、ジアルキルアミノ基又はハロゲン原子
を表わし、nは0又は1を表わす。〕
くは無置換のフェニル基又は複素環基を表わし、R2,
R3はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、水素、炭
素数1〜4のアルキル基、ヒドロキシアルキル基、クロ
ルアルキル基、置換又は無置換のアラルキル基又はアリ
ール基を表わし、また、R2とR3は互いに結合し窒素を
含む複素環を形成していてもよい。R4は同一でも異な
っていてもよく水素、炭素数1〜4のアルキル基、アル
コキシ基又はハロゲンを表わす。〕
換又は無置換のフェニル基、ナフチル基、アントリル基
あるいはカルバゾリル基を表わす。〕
のアルコキシ基又は炭素数1〜4のアルキル基を表わ
し、Arは
は無置換のフェニル基を表わし、R3は水素、ハロゲ
ン、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコ
キシ基又はジアルキルアミノ基を表わし、nは1または
2であって、nが2のときはR3は同一でも異なっても
よく、R4及びR5は水素、炭素数1〜4の置換又は無置
換のアルキル基あるいは置換又は無置換のベンジル基、
あるいは置換又は無置換のフェニル基を表わす。〕
基、インドリル基、フリル基或いはそれぞれ置換もしく
は無置換のフェニル基、スチリル基、ナフチル基又はア
ントリル基であって、これらの置換基が置換アルキル基
を含むジアルキルアミノ基、置換又は無置換のジアリー
ルアミノ基、アルキル基、アルコキシ基、カルボキシ基
又はそのエステル、ハロゲン原子、シアノ基、アミノ
基、ニトロ基およびアセチルアミノ基からなる群から選
ばれた基を表わす。〕
いは置換又は無置換のフェニル基を表わし、R2は水素
原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基、ハロゲン原
子、ニトロ基、アミノ基、置換アルキル基を含むジアル
キルアミノ基、あるいは置換又は無置換のジアリールア
ミノ基を基わし、nは1又は2の整数を表わす。〕
感光層の間に必要に応じて接着層またはバリヤ層を設け
ることができる。これらの層に用いられる材料としては
ポリアミド、ニトロセルロース、酸化アルミニウムなど
であリ、またその膜厚は1μm以下が好ましい。本発明
の電子写真感光体を用いて複写を行なうためには感光体
に帯電、露光をしたのち、現像を行い、必要によって紙
などへ転写を行う。本発明の感光体は感度が高く、また
可とう性を持つなど優れた利点を有している。
する。部はいずれも重量基準である。 実施例1 電荷発生物質として、下記ビスアゾ顔料 76部、ポリ
エステル樹脂(バイロン200、(株)東洋紡績製)の2
%のテトラヒドロフラン溶液 1260部およびテトラ
ヒドロフラン 3700部をボールミル中で粉砕混合
し、得られた分散液をアルミニウム蒸着したポリエステ
ルベースよりなる導電性支持体上のアルミニウム面上に
ドクターブレードを用いて塗布し、自然乾燥して厚さ約
1μmの電荷発生層を形成した。さらに下記蛍光性物質
と下記電荷搬送物質の混合物(重量比(1対6))2
部、ポリカーボネート樹脂(パンライトK1300、
(株)帝人製)2部およびテトラヒドロフラン16部を混
合溶解して溶液とした後、これを前記電荷発生層上にド
クターブレードを用い塗布し80℃で2分間、120℃
で5分間乾燥して厚さ約20μmの蛍光発生物質を含む
電荷搬送層を形成し、実施例1の感光体を得た。
質の重量比を1対15とした以外は実施例1と同様にし
て実施例2の感光体を作成した。
蛍光性物質を添加しない以外は実施例1と同様にして電
荷搬送層を20μmとした比較例1の感光体を得た。
76部、ポリエステル樹脂(バイロン200、(株)東洋
紡績製)の2%のテトラヒドロフラン溶液 1260部
およびテトラヒドロフラン 3700部をボールミル中
で粉砕混合し、得られた分散液をアルミニウム蒸着した
ポリエステルベースよりなる導電性支持体上のアルミニ
ウム面上にドクターブレードを用いて塗布し、自然乾燥
して厚さ約1μmの電荷発生層を形成した。一方、電荷
搬送物質として実施例1と同じ化合物を2部、ポリカー
ボネート樹脂(パンライトK1300、(株)帝人製)2
部およびテトラヒドロフラン16部を混合溶解して溶液
とした後、これを前記電荷発生層上にドクターブレード
を用いて塗布し80℃で2分間、120℃で5分間乾燥
して厚さ約18μmの電荷搬送層を形成した。さらに実
施例1と同じ蛍光性物質を2部、ポリカーボネート樹脂
(パンライトK1300、(株)帝人製)2部およびテト
ラヒドロフラン16部を混合溶解して溶液とした後、こ
れを前記電荷搬送層上にドクターブレードを用いて塗布
し80℃で2分間、120℃で5分間乾燥して厚さ約2
μmの蛍光発生層を形成し、実施例3の感光体を得た。
して実施例4の感光体を得た。
での感度をしらべるため、この感光体に静電複写紙試験
装置((株)川口電気製作所製SP428型)を用いて暗
所で−6kvのコロナ放電を20秒間行って帯電させた
後、さらに20秒間暗所にて放置したのち表面電位Vo
(V)を測定した。ついでタングステンランプ光を感光
体表面での照度4.5 luxになるように照射して−
800ボルトからの電位が1/2および1/10になる
までの露光量E1/2(ルックス・秒)、E1/10
(ルックス・秒)を算出した。結果を表5に示す。
べるために次の測定手順によって分光感度の測定を行っ
た。まず感光体を暗所でコロナ放電によりその表面電位
を−800ボルト以上に帯電し、その表面電位が−80
0ボルトになるまで暗減衰させ、表面電位が−800ボ
ルトになったときにモノクロメーターを用いて分光した
1μW/cm2の単色光を感光体に照射した。そしてその
表面電位が−400ボルトに減衰するまでの時間(秒)
を求め、半減露光量(μW.sec/cm2)を算出し
た。一方、露光によって得られる見かけ上の電位差40
0ボルトから暗減衰による電位の減衰分を差し引いた露
光により実際に得られている電位差を求め、この電位差
と上記の半減露光量とから光減衰速度(Volt.cm
2.μW-1.sec-1)を算出し感度とした。その結果
を、図3〜図7に示す。
表6のものに代えた以外は実施例1と同様にして実施例
5の感光体を得た。
例1と同様な方法で測定したところ、730Volt・
m2・μm-1・sec-1であった。
蛍光性物質を添加しない以外は実施例5と同様にして電
荷搬送層を20μmとした比較例2の感光体を得た。こ
の感光体の波長430nmにおける光減衰速度は210
Volt・cm2・μm-1・sec-1であった。
ルブチラール(商品名:XYHL:ユニオンカーバイト
プラスチック社製)3部、の組成からなる電荷発生層
(厚さ約0.3μm)をアルミニウム蒸着したポリエス
テルベースよりなる導電性支持体上にアルミニウム面上
に4−メトキシ−4−メチルペンタノン、ジメトキシエ
タン混合溶媒の分散液からドクターブレードを用いて形
成した。さらに下記電荷搬送物質2部、ポリカーボネイ
ト樹脂(パンライトK1300,((株)帝人製))2
部およびテトラヒドロフラン16部を混合溶解して溶液
とした後、これを前記電荷発生層上にドクターブレード
を用いて塗布し80℃で2分間、120℃で5分間乾燥
して厚さ約20μmの蛍光発生物質を含む電荷搬送層を
形成した。さらにその上に下記電荷搬送物質1.5部、
下記蛍光性物質0.5部、ポリカーボネイト樹脂(パン
ライトK1300,((株)帝人製))2部の組成の蛍
光発生層を作成し、実施例6の感光体を得た。
0Volt・cm2・μw-1・sec-1であった。
蛍光性物質を添加しない以外は実施例6と同様にして電
荷搬送物質を20μmとした比較例3の感光体を得た。
この感光体の波長460nmにおける光減衰速度は58
Volt・cm2・μw-1・sec-1であった。
樹脂(商品名:CM8000、東レ製)の中間層(約
0.2μm)を作成し、さらにその上に下記電荷発生物
質66%、ポリエステル樹脂(バイロン200、東洋紡
績製)34%の組成よりなる約0.02μmの薄層を設
けた。その上に下記蛍光性物質1%、電荷搬送物質49
%、ポリカーボネイト樹脂50%の組成よりなる電荷搬
送層(約20μm膜厚)を作成しコロナ帯電により−8
00Vに帯電させ約1μw/cm2の単色光をあてて電
位減衰量の波長変化を測定した。その結果を図8に示
す。
発生物質に照射する波長よりも高い感度を示すことがわ
かる。また、この結果から、以下のことが明らかとな
る。この感光体は電荷発生層が他の実施例のものに比べ
て薄いのが特徴である。従って、電荷発生物質の吸収が
小さく垂直に入射した光はほとんど吸収されずに反射し
てしまい、このため感度はやや低い値を示す。しかし、
蛍光物質の波長領域では蛍光に変換されるため電極での
反射および電荷搬送層と空気界面での反射が全反射条件
を満足するようになり大部分の光が感光体内部に閉じこ
められるため完全に電荷発生物質に吸収されるまで多重
反射を繰り返す。よって直接電荷発生物質に吸収される
波長に比べ、いったん蛍光に変換される波長の領域の方
が感度が高くなる。このように蛍光への変換は多重反射
による感度上昇の効果もあることが判る。
樹脂の中間層(約0.2μm)を作成し、さらにその上
に電荷発生物質としてチタニルフタロシアニン50%ブ
チラール樹脂(商品名:XYHL、ユニカンカーバイト
プラスチック社製)50%の組成の層を約0.3μmの
厚さで作成した。その上に実施例5と同じ蛍光性物質、
電荷搬送物質で同じ厚さの電荷搬送層を設け(組成は図
9に示す)、実施例8の感光体を得た。ついで実施例7
と同様に電位減衰量の波長変化を測定した。その結果を
図9に示す。図9から蛍光性物質の波長の領域は直接に
電荷発生物質に照射するよりも高い感度を示すことが判
る。この理由はまだ明瞭ではないが電荷発生物質の吸収
はかなり高いためこの例は多重反射の効果よりもむしろ
蛍光への変換により斜め入射となり電荷発生層/電荷搬
送層界面での吸収が増加したためと考えられる。このよ
うに蛍光への変換は斜め入射により界面付近の吸収割合
を高める効果もあると考えられる。
が電荷発生物質に吸収されることによるものであること
は以下の実験より明らかである。すなわち、後記の表9
に示される化合物は電荷搬送物質であるとともに青色光
に吸収をもち電荷発生物質の吸収波長領域に蛍光をもつ
ものである。
の代わりに用いた場合の各波長での感光体感度より得ら
れる量子効率(φ(感度))(照射光量に対する感光体
での表面電荷の中和する割合)を求めた。その結果を表
9に示す。表9に示されるように電荷搬送物質の吸収が
なく直接電荷発生物質に吸収された場合の長波長(f
2)での量子効率と電荷搬送物質の吸収のある波長での
量子効率(f1)との間に違いが生じることが判る。も
し短波長での効率に電荷搬送物質による蛍光発生効率が
加わっているとすると、長波長の効率との相対比(f1
/f2)が蛍光発生およびそれが電荷発生物質に吸収さ
れる効率を表わしていることになる。一方、電荷搬送層
のみの膜に光をあて蛍光発生効率(φ(蛍光))を求め
た。この場合蛍光は内部で大部分全反射をするため膜に
切込みをつけ外部に蛍光をとりだすようにした。そのと
きの蛍光発生効率を表9に示す。表9から明らかなよう
に蛍光発生効率と前記の値との相関関係があることはは
判る。すなわち蛍光発生、及び電荷発生物質への吸収が
短波長での感度向上の主要因ということが理解される。
ビニルブチラール樹脂(商品名:XYHL、ユニオンカ
ーバイトプラスチック社)1部の組成よりなる電荷発生
層を約0.1〜0.2μmの厚さで形成した。さらに下
記電荷搬送能をもつ蛍光性物質(B)と下記電荷搬送物
質(A)の混合物(重量比は表7に記す)2部、ポリカ
ーボネイト樹脂(パンライトK1300:(株)帝人
製)2部およびテトラヒドロフラン16部を混合溶解し
て溶液とした後これを前記電荷発生層上にドクターブレ
ードを用いて塗布し、80℃で2分間、120℃で5分
間乾燥して厚さ約20μmの蛍光発生物質を含む電荷搬
送層を形成し、実施例9の感光体を得た。
光をあてた際の量子効率(φ2)は以下の表11のよう
になった。また電荷搬送層の吸収のない領域の量子効率
(φ1)にたいする比(φ2/φ1)と別に求めた蛍光
収率(φ3)の間に図10に示すような相関がみられ
た。以上の結果より電荷搬送層の吸収領域の量子効率を
上げるには蛍光性物質の電荷搬送物質の量に対する比
(B/A)を1/1〜1/200(wt/wt)程度に
しておくことが有効であることがわかる。電荷搬送物質
の分子量は423.58、蛍光性物質の分子量は67
2.96であるからモル比で表わすと1/1〜1/30
0程度である。
ルブチラール樹脂(商品名:XYHL、ユニオンカーバ
イトプラスチック社)1部の組成よりなる電荷発生層を
約0.1〜0.2μmの厚さで形成した。さらに下記電
荷搬送能をもつ蛍光性物質(B)と下記電荷搬送物質(A)
の混合物(重量比は表10に記す)2部、ポリカーボネイ
ト樹脂(パンライトK1300:(株)帝人製)2部およ
びテトラヒドロフラン16部を混合溶解して溶液とした
後これを前記電荷発生層上にドクターブレードを用いて
塗布し80℃で2分間120℃で5分間乾燥して厚さ約
20μmの蛍光発生物質を含む電荷搬送層を形成し実施
例10の感光体を得た。
光をあてた際の量子効率(φ2)は以下の表13のよう
になった。実施例9と同様に蛍光性の電荷搬送剤の濃度
は適当な濃度である方が量子効率が高いことがわかる。
体は蛍光性物質が電荷搬送層あるいは別の層に添されて
いることにより、特に380−420nmでの感度が著
しく増強されており、高速複写機ならびにアナログカラ
ー電子写真感光体として最適なものとなる。
面図である。
式断面図である。
曲線を表わす。
曲線を表わす。
曲線を表わす。
曲線を表わす。
曲線を表わす。
曲線を表わす。
曲線を表わす。
収率の関係を表わすグラフである。
Claims (3)
- 【請求項1】 導電性支持体上に少なくとも電荷発生物
質および電荷搬送物質を同一または別々の層に含有する
感光層を設けてなる電子写真感光体において、電荷発生
物質の吸収波長領域に蛍光の波長をもつ蛍光性物質を更
に含有させたことを特徴とする電子写真感光体。 - 【請求項2】 蛍光性物質と電荷搬送物質のモル比が1
/1〜1/400で請求項1の電子写真感光体。 - 【請求項3】 感光層以外の層にも蛍光性物質を含有さ
せた請求項1の電子写真感光体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3237299A JPH0561216A (ja) | 1990-11-28 | 1991-08-23 | 電子写真感光体 |
Applications Claiming Priority (7)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32630090 | 1990-11-28 | ||
JP9642391 | 1991-04-02 | ||
JP19073791 | 1991-07-04 | ||
JP3-96423 | 1991-07-04 | ||
JP2-326300 | 1991-07-04 | ||
JP3-190737 | 1991-07-04 | ||
JP3237299A JPH0561216A (ja) | 1990-11-28 | 1991-08-23 | 電子写真感光体 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001018580A Division JP2001242649A (ja) | 1990-11-28 | 2001-01-26 | 電子写真方法及び電子写真装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0561216A true JPH0561216A (ja) | 1993-03-12 |
Family
ID=27468433
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3237299A Pending JPH0561216A (ja) | 1990-11-28 | 1991-08-23 | 電子写真感光体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0561216A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0732629A1 (en) * | 1995-03-17 | 1996-09-18 | Dai Nippon Printing Co., Ltd. | Photoelectric sensor, information recording system, and information recording and reproducing method |
KR100708150B1 (ko) * | 2005-06-27 | 2007-04-17 | 삼성전자주식회사 | 청자색계 광원용 전자사진 감광체 및 이를 구비한 전자사진화상형성장치 |
CN101920274A (zh) * | 2009-06-09 | 2010-12-22 | 西门子Vai金属科技有限公司 | 箔片拾取头 |
JP2013105007A (ja) * | 2011-11-14 | 2013-05-30 | Ricoh Co Ltd | 感光体、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 |
-
1991
- 1991-08-23 JP JP3237299A patent/JPH0561216A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0732629A1 (en) * | 1995-03-17 | 1996-09-18 | Dai Nippon Printing Co., Ltd. | Photoelectric sensor, information recording system, and information recording and reproducing method |
KR100708150B1 (ko) * | 2005-06-27 | 2007-04-17 | 삼성전자주식회사 | 청자색계 광원용 전자사진 감광체 및 이를 구비한 전자사진화상형성장치 |
CN101920274A (zh) * | 2009-06-09 | 2010-12-22 | 西门子Vai金属科技有限公司 | 箔片拾取头 |
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