JP3342639B2 - セメント押し出し成形品製造用混和剤及びセメント組成物 - Google Patents

セメント押し出し成形品製造用混和剤及びセメント組成物

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JP3342639B2 JP31616696A JP31616696A JP3342639B2 JP 3342639 B2 JP3342639 B2 JP 3342639B2 JP 31616696 A JP31616696 A JP 31616696A JP 31616696 A JP31616696 A JP 31616696A JP 3342639 B2 JP3342639 B2 JP 3342639B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、押し出し成形品製
造用混和剤に関する。詳しくは、セメント質材料を主原
料とし水を加えて混練して製した可塑性のセメント混練
物を押し出し成形する場合に好適な可塑性を与え、表面
を平滑に成形するとともに型くずれがなく、保型性に優
れた成形板の製造を可能とする混和剤及びそれを含有す
るセメント組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】押し出
し成形板は、セメント質材料を主原料とし、硬練りした
水混練物を所望形状のダイスを用いて押し出し成形する
ことにより製造され、セメント板体、セメント−石綿板
体等が建築物の外壁材、屋根材、床材等に用いられてい
る。
【0003】しかし、セメント質材料の硬練り水混練物
は、そのままでは、押し出し成形した時に、成形機のシ
リンダーやダイス内の滑りが悪く、高圧力が必要とな
り、成形できたとしても所定の形状に合わない成形品と
なる。また、水量を増加して、柔らかい混練物にする
と、ダイスを出た時点で型くずれをきたし、成形板を得
ることができなくなる。
【0004】従来、これらの問題を解決するため、例え
ば特開昭61-256957 号等においてはメチルセルロース、
ヒドロキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロ
ース等の水溶性高分子が用いられ、これらの添加剤を加
えることで、セメント質材料の水混練物に可塑性を付与
し、ダイス内の圧力低下と成形後の保型性を改善させる
ことが試みられている。しかしながら、これらの添加剤
を用いても、ダイス内の圧力低下と保型性について改善
の効果は十分ではなく、得られた成形板の表面の平滑性
・美観が劣り、更に改善が望まれていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる実情において、本
発明者らは鋭意検討を行った結果、多糖類の水酸基を長
鎖アルキルグリセリルエーテル基等の疎水基、及びスル
ホン酸基等の高極性のイオン性親水基で置換して得られ
る多糖類誘導体が、押し出し成形板用混和剤として用い
た場合に成形工程時における成形機内のシリンダーのダ
イス圧力低下と保型性及び成形板の表面平滑性改善効果
が極めて優れることを見いだした。
【0006】本発明はこの知見に基づいて完成されたも
のである。すなわち本発明は多糖類又はそのアルキル化
若しくはヒドロキシアルキル化誘導体の水酸基の一部又
は全てにおいて、その水酸基の水素原子が、部分構造と
して炭素数8以上40以下のアルキル基又はアルケニル基
を有する疎水性置換基(A)、及び部分構造としてスル
ホン酸基、カルボキシル基、リン酸基又は硫酸エステル
基を含有するイオン性親水性置換基(B)で置換された
多糖誘導体からなるセメント押し出し成形品製造用混和
剤である。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の混和剤として用いる水酸
基の一部又は全部においてその水酸基の水素原子が疎水
性置換基(A)及びイオン性親水性置換基(B)で置換
された多糖誘導体において、疎水性置換基(A)は部分
構造として「総炭素数で8個以上40個以下、好ましくは
12個以上36個以下、より好ましくは16〜24個の炭素原子
を有する炭化水素鎖を含有する置換基であり、具体的に
は炭素数8〜40、好ましくは12〜36、より好ましくは16
〜24の直鎖又は分岐のアルキル基を有するアルキルグリ
セリルエーテル基又は同様な炭素数の直鎖又は分岐のア
ルケニル基を有するアルケニルグリセリルエーテル基又
はヒドロキシル基が置換していてもよく、またオキシカ
ルボニル基が挿入されていてもよい炭素数8〜40、好ま
しくは12〜36、より好ましくは16〜24の直鎖又は分岐の
アルキル基、アルケニル基又はアシル基が挙げられる。
ここでアルキルグリセリルエーテル基とはアルキルグリ
セリルエーテルの水酸基を1個除いた残余の部分の構造
をいうものである。疎水性置換基(A)はより具体的に
は2−ヒドロキシ−3−アルコキシプロピル基、2−ア
ルコキシ−1−(ヒドロキシメチル)エチル基、2−ヒ
ドロキシ−3−アルケニルオキシプロピル基、2−アル
ケニルオキシ−1−(ヒドロキシメチル)エチル基が挙
げられる。疎水性置換基(A)は多糖分子に結合してい
るヒドロキシエチル基やヒドロキシプロピル基の水酸基
の水素原子と置換していてもよい。
【0008】また、イオン性親水性置換基(B)は、部
分構造としてスルホン酸基、カルボキシル基、リン酸基
又は硫酸エステル基を有する置換基であり塩を形成して
いてもよく、具体的にはヒドロキシル基が置換していて
もよい炭素数1〜5のスルホアルキル基又はその塩、カ
ルボキシアルキル基又はその塩等が挙げられる。より具
体的には2−スルホエチル基、3−スルホプロピル基、
3−スルホ−2ヒドロキシプロピル基、2−スルホ−1
−(ヒドロキシメチル)エチル基などが挙げられ、その
全てあるいは一部がNa、K等のアルカリ金属、Ca、
Mg等のアルカリ土類金属類、アミン類などの有機カチ
オン基、アンモニウムイオンなどとの塩になっていても
よい。更に、本願に係わるこれら多糖誘導体は疎水性置
換基(A)とイオン性親水性置換基(B)による置換の
度合いにより、混練水への溶解性や増粘性が変化する。
【0009】即ち、置換度が好ましい範囲より外れて低
いと、混練水への溶解性の低下や粘性低下を生じ、保型
性が悪くなる。又好ましい範囲を外れて高いと混練水へ
の溶解性低下や粘性過多となり成型時の圧力が大きくな
り平滑性の低下を招く。従って、疎水性置換基(A)と
イオン性親水性置換基(B)による置換度は、疎水性置
換基(A)の置換度は構成単糖残基1単位あたり 0.001
〜1であり0.01〜0.1が好ましく、イオン性極性置換基
(B)による置換度は構成単糖残基1単位あたり0.01〜
2であり0.02〜1.5 が好ましい。特に好ましい置換度は
疎水性置換基(A)が0.01〜0.1 であり、イオン性親水
性置換基(B)が 0.1〜0.6 である。
【0010】本発明に用いられる、置換された多糖誘導
体は、多糖類又はそのアルキル化若しくはヒドロキシア
ルキル化誘導体の水酸基の水素原子を部分的に疎水化
(疎水性置換基(A) の導入)又はスルホン化(イオン性
親水性置換基(B) の導入)などにより親水化した後、残
りの水酸基の全ての又は一部の水素をスルホン化等の親
水化又は疎水化することにより、又は同時に疎水化及び
スルホン化等の親水化を行うことにより得られる。
【0011】本発明において多糖類としてはセルロー
ス;スターチ;コンニャクマンナン、トロロアオイ粘着
物等の根茎多糖類;アラビアガム、トラガカントガム、
カラヤガム等の樹液多糖類;ローカストビーンガム、グ
アーガム、タマリンドガム等の種子多糖類;寒天、カラ
ギーナン、アルギン等の海草多糖類;キチン、キトサン
ヘパリン、コンドロイチン硫酸等の動物性多糖類;デキ
ストラン、キサンタンガム等の微生物多糖類が挙げられ
る。また、イオン性基が置換したものとしてカルボキシ
メチルセルロース、硫酸セルロース、リン酸セルロー
ス、亜リン酸セルロース等のアニオン性基置換体が挙げ
られる。多糖類のアルキル化もしくはヒドロキシアルキ
ル化誘導体としては、ヒドロキシエチルセルロース、ヒ
ドロキシエチルグアーガム、ヒドロキシエチルスター
チ、メチルセルロース、メチルグアーガム、メチルスタ
ーチ、エチルセルロース、エチルグアーガム、エチルス
ターチ、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプ
ロピルグアーガム、ヒドロキシプロピルスターチ、ヒド
ロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチ
ルグアーガム、ヒドロキシエチルメチルスターチ、ヒド
ロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピル
メチルグアーガム、ヒドロキシプロピルメチルスターチ
等が挙げられ、なかでもセルロース、ヒドロキシエチル
セルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒ
ドロキシプロピルセルロース等セルロース及びその誘導
体が好ましい。また、これらの多糖類のメチル基、エチ
ル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基等の
置換基は、単一の置換基で置換されたものでもよいし、
複数の置換基で置換されたものでもよく、その構成単糖
残基当たりの置換度は 0.1〜5特に 0.5〜3が好まし
い。
【0012】又、置換基がアルキレンオキシ基の場合は
置換度すなわちその構成単糖残基当たりの付加モル数は
0.1〜10、特に 0.5〜5が好ましい。また、これら多糖
類又はその誘導体の重量平均分子量は、1万〜1000万で
あり、特に10万〜500 万の範囲のものが好ましい。
【0013】置換基の導入は例えば次のようにして行う
ことができる。すなわち、多糖類又はその誘導体を、ア
ルカリの存在下で、アルキル炭素数が10〜40のアルキル
又はアルケニルグリシジルエーテル又は炭素数が10〜40
の直鎖又は分岐の飽和又は不飽和アルキルのエポキシ
ド、ハライド、ハロヒドリン、アシルハライド又は炭素
数が10〜40のアシル基を有するエステル又はカルボン酸
無水物と反応させることにより疎水性置換基(A)を導
入し、更にアルカリの存在下でビニルスルホン酸または
ヒドロキシル基が置換していてもよい炭素数が1〜5の
ハロアルカンスルホン酸又はそれらの塩などと反応させ
ることにより行うことができる。
【0014】本発明の押し出し成形品用セメント組成物
は、セメント質材料及び上記した本発明の混和剤を必須
として配合してなるものである。
【0015】本発明に用いるセメント質材料としては、
普通、早強、超早強、白色などのポルトランドセメント
の他、高炉セメント、フライアッシュセメント、アルミ
ナセメントが挙げられる。本発明のセメント押し出し成
形品用混和剤はセメント質材料 100重量部に対して 0.1
〜7重量部、好ましくは1〜5重量部用いられる。
【0016】また、本発明の押し出し成形品用セメント
組成物には、セメント質材料の他に各種の混和材料や混
和剤を配合することができる。各種混和材料や混和剤と
しては、例えば、石綿、ガラス繊維、ポリプロピレン繊
維、ビニロン繊維、アラミド繊維などの各種繊維系補強
材や、パーライト、バーミキュライト等の軽量骨材、高
炉スラグ、フライアッシュ、シリカヒューム、石粉、珪
砂等の充填材、ベントナイトなどの膨張材、減水剤等の
界面活性剤類、遅延剤、早強剤(材)等が挙げられる。
【0017】そして、押し出し成形品の製造は、これら
の材料を配合し、必要量の練り水を加えて混合し、スク
リュー形押し出し成形機、プランジャー形押し出し成形
機などとその先端につけたダイス等を用いて所望の形に
押し出し成形して行われる。練り水はセメント質材料 1
00重量部に対して通常15〜85重量部、好ましくは15〜60
重量部用いられる。そして、押し出された成形品はさら
に切断機などを用いて所望の長さに切断され、さらに通
常の養生や必要に応じ蒸気養生、オートクレーブ養生な
どを行った後製品として得られる。
【0018】
【実施例】次に、実施例により本発明を説明するが、本
発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0019】合成例1〜17、比較合成例1〜5 本発明の混和剤、及び比較として用いた混和剤を合成し
た。なお、以下の合成例において、本発明に用いる多糖
誘導体の疎水性置換基の置換度はNMR を用いて測定し、
スルホン基の置換度は、元素(S原子)分析、コロイド
滴定等の方法により求めた。また、以下の合成例におい
て「置換度」とは、構成単糖残基当たりの置換基の数を
示す。
【0020】合成例1 (1) 撹拌機、温度計及び冷却管を備えた1000mlのガラス
製セパラブル反応容器に、重量平均分子量約80万、ヒド
ロキシエチル基の置換度1.8 のヒドロキシエチルセルロ
ース(HEC-QP4400,ユニオンカーバイド社製)50g、88
%イソプロピルアルコール 400g及び48%水酸化ナトリ
ウム水溶液 3.5gを加えてスラリー液を調製し、窒素雰
囲気下室温で30分間撹拌した。これにステアリルグリシ
ジルエーテル 5.4gを加え、80℃で8時間反応させて疎
水化を行った。疎水化反応終了後、反応液を酢酸で中和
し、反応生成物をろ別した。反応生成物を80%アセトン
500gで2回、次いでアセトン 500gで2回洗浄し、減
圧下70℃で1昼夜乾燥し、疎水化されたヒドロキシエチ
ルセルロース誘導体49.4gを得た。
【0021】(2) 撹拌機、温度計及び冷却管を備えた50
0ml のガラス製セパラブル反応容器に、(1) で得られた
疎水化ヒドロキシエチルセルロース誘導体10.0g、イソ
プロピルアルコール80.0g及び48%水酸化ナトリウム水
溶液0.33gを仕込んでスラリー液を調製し、窒素気流下
室温で30分間撹拌した。反応液に3-クロロ-2- ヒドロキ
シプロパンスルホン酸ナトリウム 6.4g、48%水酸化ナ
トリウム水溶液 2.7g及び水20.0gからなる混合液を加
え、50℃で9時間スルホン化を行った。反応終了後、反
応液を酢酸で中和し生成物をろ別した。生成物を80%ア
セトン(水20%)500gで3回、次いでアセトン 500gで
2回洗浄後、減圧下70℃で1昼夜乾燥し、ステアリルグ
リセリルエーテル基とスルホ-2- ヒドロキシプロピル基
で置換されたヒドロキシエチルセルロース誘導体(本発
明混和剤1)7.2gを得た。
【0022】得られたヒドロキシエチルセルロース誘導
体のステアリルグリセリルエーテル基の置換度は0.030
、スルホ-2- ヒドロキシプロピル基の置換度は0.15で
あった。
【0023】合成例2 合成例1において、ステアリルグリシジルエーテルの量
を10.8gとする以外は同様にして疎水化した後、3-クロ
ロ-2- ヒドロキシプロパンスルホン酸ナトリウムの量を
9.6g、48%水酸化ナトリウム水溶液 2.7gの量を 4.0
gとする以外は同様にしてスルホン化を行い、ヒドロキ
シエチルセルロース誘導体(本発明混和剤2)を得た。
得られたヒドロキシエチルセルロース誘導体のステアリ
ルグリセリルエーテル基の置換度は0.058 、スルホ-2-
ヒドロキシプロピル基の置換度は0.20であった。
【0024】合成例3 撹拌機、温度計及び冷却管を備えた500ml のガラス製セ
パラブル反応容器に、合成例1(1) で得られた疎水化ヒ
ドロキエチルセルロース10.0g、イソプロピルアルコー
ル 160g及び25%ビニルスルホン酸ナトリウム水溶液1
8.0gを仕込んでスラリー液を調製した。これを窒素気
流下室温で30分間撹拌した後、48%水酸化ナトリウム水
溶液 1.2gを仕込んで、更に窒素気流下室温で60分間撹
拌した。スラリー液を80℃まで昇温し、80℃で2時間撹
拌してスルホン化を行った。反応終了後、反応液を60℃
まで冷却し酢酸で中和し生成物をろ別した。生成物を80
%アセトン(水20%)500gで3回、次いでアセトン 500
gで2回洗浄後、減圧下70℃で1昼夜乾燥し、ステアリ
ルグリセリルエーテル基とスルホエチル基で置換された
ヒドロキシエチルセルロース誘導体(本発明混和剤3)
8.9gを得た。得られたヒドロキシエチルセルロース誘
導体のステアリルグリセリルエーテル基の置換度は0.03
0 、スルホエチル基の置換度は0.18であった。
【0025】合成例4 合成例2で用いた疎水化ヒドロキシセルロースを、合成
例3に準じ25%ビニルスルホン酸ナトリウム水溶液の量
を36.0gとしてスルホン化を行い、ステアリルグリセリ
ルエーテル基及びスルホエチル基で置換されたヒドロキ
シエチルセルロース誘導体(本発明混和剤4)を得た。
得られたヒドロキシエチルセルロース誘導体のステアリ
ルグリセリルエーテル基の置換度は0.058 、スルホエチ
ル基の置換度は0.34であった。
【0026】合成例5 撹拌機、温度計及び冷却管を備えた500ml のガラス製セ
パラブル反応容器に、合成例1(1) で得られた疎水化ヒ
ドロキエチルセルロース10.0g、90%イソプロピルアル
コール 160g及び48%水酸化ナトリウム水溶液 7.2gを
加えてスラリー液を調製し、窒素気流下室温で30分間撹
拌した。更に反応液を氷冷下10℃以下まで冷却した後、
3-ブロモプロパンスルホン酸ナトリウム15.0gを仕込ん
で10℃以下で60分間撹拌した。更に反応液を80℃まで昇
温し、80℃で2時間撹拌してスルホン化を行った。反応
終了後、反応液を60℃まで冷却し、酢酸で中和し生成物
をろ別した。生成物を80%アセトン(水20%)500gで3
回、次いでアセトン 500gで2回洗浄後、減圧下70℃で
1昼夜乾燥し、ステアリルグリセリルエーテル基とスル
ホプロピル基で置換されたヒドロキシエチルセルロース
誘導体(本発明混和剤5)8.9gを得た。得られたヒドロ
キシエチルセルロース誘導体のステアリルグリセリルエ
ーテル基の置換度は0.030 、スルホプロピル基の置換度
は0.10であった。
【0027】合成例6 (1) 撹拌機、温度計及び冷却管を備えた1000mlのガラス
製セパラブル反応容器に、重量平均分子量約80万、ヒド
ロキシエチル基の置換度1.8 のヒドロキシエチルセルロ
ース(HEC-QP4400,ユニオンカーバイド社製)50g、88
%イソプロピルアルコール 400g及び48%水酸化ナトリ
ウム水溶液 3.5gを加えてスラリー液を調製し、窒素雰
囲気下室温で30分間撹拌した。これにセチルグリシジル
エーテル8.5 gを加え、80℃で9時間反応させて疎水化
を行った。疎水化反応終了後、反応液を酢酸で中和し、
反応生成物をろ別した。反応生成物を80%アセトン 500
gで2回、次いでアセトン 500gで2回洗浄し、減圧下
70℃で1昼夜乾燥し、疎水化されたヒドロキシエチルセ
ルロース誘導体50.3gを得た。
【0028】(2) 撹拌機、温度計及び冷却管を備えた50
0ml のガラス製セパラブル反応容器に、(1) で得られた
疎水化ヒドロキエチルセルロース10.0g、イソプロピル
アルコール 160g及び25%ビニルスルホン酸ナトリウム
水溶液36.0gを仕込んでスラリー液を調製し、窒素気流
下室温で30分間撹拌した後、48%水酸化ナトリウム水溶
液 1.2gを仕込んで、更に窒素気流下室温で60分間撹拌
した。スラリー液を80℃まで昇温し80℃で2時間撹拌し
てスルホン化を行った。反応終了後、反応液を60℃まで
冷却し酢酸で中和し生成物をろ別した。生成物を80%ア
セトン(水20%)500gで3回、次いでアセトン 500gで
2回洗浄後、減圧下70℃で1昼夜乾燥し、セチルグリセ
リルエーテル基とスルホエチル基で置換されたヒドロキ
シエチルセルロース誘導体(本発明混和剤6)8.9gを得
た。
【0029】得られたヒドロキシエチルセルロース誘導
体のセチルグリセリルエーテル基の置換度は0.060 、ス
ルホエチル基の置換度は0.35であった。
【0030】合成例7 (1) 撹拌機、温度計及び冷却管を備えた1000mlのガラス
製セパラブル反応容器に、重量平均分子量約40万、メチ
ル基の置換度 1.8のメチルセルロース(メトローズSM-8
00,信越化学工業社製)50g、イソプロピルアルコール
400g及び48%水酸化ナトリウム水溶液 4.5gを加え、
窒素雰囲気下で30分間室温で撹拌した。これにステアリ
ルグリシジルエーテル 6.0gを加え、80℃で8時間反応
させて疎水化を行った。疎水化反応終了後、反応液を酢
酸で中和し、反応生成物をろ別した。反応生成物を80%
アセトン 500gで2回、次いでアセトン 500gで2回洗
浄し、減圧下70℃で1昼夜乾燥し、疎水化されたメチル
セルロース48.5gを得た。
【0031】(2) 撹拌機、温度計及び冷却管を備えた50
0ml のガラス製セパラブル反応容器に、(1) で得られた
疎水化メチルセルロース10.0g、イソプロピルアルコー
ル80.0g及び48%水酸化ナトリウム水溶液0.33gを仕込
んでスラリー液を調製し、窒素気流下室温で30分間撹拌
した。反応液に3-クロロ-2- ヒドロキシプロパンスルホ
ン酸ナトリウム 7.7g、48%水酸化ナトリウム水溶液反
応溶液 3.2g及び水20.0gからなる混合液を加えた後、
50℃で8時間スルホン化を行った。反応終了後、反応液
を酢酸で中和し生成物をろ別した。生成物を80%アセト
ン(水20%)500gで3回、次いでアセトン500 gで2回
洗浄後、減圧下70℃で1昼夜乾燥し、ステアリルグリセ
リルエーテル基とスルホ-2- ヒドロキシプロピル基で置
換されたメチルセルロース誘導体(本発明混和剤7)8.3
gを得た。
【0032】得られたメチルセルロース誘導体のステア
リルグリセリルエーテル基の置換度は0.027 、スルホ-2
- ヒドロキシプロピル基の置換度は0.15であった。
【0033】合成例8 撹拌機、温度計及び冷却管を備えた500ml のガラス製セ
パラブル反応容器に、合成例7(1) で得られた疎水化メ
チルセルロース10.0g、イソプロピルアルコール160 g
及び25%ビニルスルホン酸ナトリウム水溶液21.6gを仕
込んでスラリー液を調製し、窒素気流下室温で30分間撹
拌した後、48%水酸化ナトリウム水溶液1.5 gを仕込ん
で、更に窒素気流下室温で60分間撹拌した。スラリー液
を80℃まで昇温し80℃で2時間撹拌してスルホン化を行
った。反応終了後、反応液を60℃まで冷却し酢酸で中和
し生成物をろ別した。生成物を80%アセトン(水20%)5
00gで3回、次いでアセトン 500gで2回洗浄後、減圧
下70℃で1昼夜乾燥し、ステアリルグリセリルエーテル
基とスルホエチル基で置換されたメチルセルロース誘導
体(本発明混和剤8)9.6gを得た。得られたメチルセル
ロース誘導体のステアリルグリセリルエーテル基の置換
度は0.027 、スルホエチル基の置換度は0.17であった。
【0034】合成例9 撹拌機、温度計及び冷却管を備えた500ml のガラス製セ
パラブル反応容器に、セルロース粉末16.2g(メルク社
製)、tert- ブチルアルコール250 g及び25%ビニルス
ルホン酸ナトリウム水溶液52.0gを加えてスラリー液を
調製し、窒素気流下室温で30分間撹拌した。更に粉末水
酸化ナトリウム8.0 gを加えて室温で60分間撹拌した。
反応温度を80℃まで昇温し、更に80℃で2時間撹拌しス
ルホン化を行った。反応液を60℃まで冷却した後、水2
1.0gを添加し、更にステアリルグリシジルエーテル 3.
2gを加えて80℃まで昇温し、80℃で8時間撹拌し疎水
化を行った。反応終了後、反応液を60℃まで冷却して、
酢酸を加えて過剰のアルカリを中和した後、ろ過により
ケークを得た。得られたケークを80%アセトン(水20
%)500gで5回、次いでアセトン 500gで2回洗浄後、
減圧下70℃で1昼夜乾燥し、ステアリルグリセリルエー
テル基とスルホエチル基で置換されたセルロース誘導体
(本発明混和剤9)10.3gを得た。得られたセルロース
誘導体のステアリルグリセリルエーテル基の置換度は0.
025 、スルホエチル基の置換度は0.53であった。
【0035】合成例10 合成例9において、ステアリルグリシジルエーテルの量
を 6.4gとする以外は同様にして反応を行い、ステ
アリルグリセリルエーテル基とスルホエチル基で置換さ
れたセルロース誘導体(本発明混和剤10)を得た。得ら
れたセルロース誘導体のステアリルグリセリルエーテル
基の置換度は0.049 、スルホエチル基の置換度は0.53で
あった。
【0036】合成例11 (1) 撹拌機、温度計及び冷却管を備えた1000mlのガラス
製セパラブル反応容器に、重量平均分子量約 150万、ヒ
ドロキシエチル基の置換度1.8 のヒドロキシエチルセル
ロース(HEC-QP100M,ユニオンカーバイド社製)50g、
88%イソプロピルアルコール 400g及び48%水酸化ナト
リウム水溶液 3.5gを加えてスラリー液を調製し、窒素
雰囲気下室温で30分間撹拌した。これに1,2-エポキシオ
クタデカン 2.2gを加え、80℃で8時間反応させて疎水
化を行った。疎水化反応終了後、反応液を酢酸で中和
し、反応生成物をろ別した。反応生成物を80%アセトン
500gで2回、次いでアセトン 500gで2回洗浄し、減
圧下70℃で1昼夜乾燥し、疎水化されたヒドロキシエチ
ルセルロース誘導体49.4gを得た。
【0037】(2) 撹拌機、温度計及び冷却管を備えた50
0ml のガラス製セパラブル反応容器に、(1) で得られた
疎水化ヒドロキシエチルセルロース誘導体10.0g、イソ
プロピルアルコール80.0g及び48%水酸化ナトリウム水
溶液0.33gを仕込んでスラリー液を調製し、窒素気流下
室温で30分間撹拌した。反応液に3-クロロ-2- ヒドロキ
シプロパンスルホン酸ナトリウム12.8g、48%水酸化ナ
トリウム水溶液 5.4g及び水20.0gからなる混合液を加
え、50℃で9時間スルホン化を行った。反応終了後、反
応液を酢酸で中和し生成物をろ別した。生成物を80%ア
セトン(水20%)500gで3回、次いでアセトン 500gで
2回洗浄後、減圧下70℃で1昼夜乾燥し、2-ヒドロキシ
オクタデシル基と3-スルホ-2- ヒドロキシプロピル基で
置換されたヒドロキシエチルセルロース誘導体(本発明
混和剤11)7.2gを得た。
【0038】得られたヒドロキシエチルセルロース誘導
体の2-ヒドロキシオクタデシル基の置換度は0.015 、3-
スルホ-2- ヒドロキシプロピル基の置換度は0.30であっ
た。
【0039】合成例12 撹拌機、温度計及び冷却管を備えた500ml のガラス製セ
パラブル反応容器に、合成例11(1) で得られた疎水化ヒ
ドロキシエチルセルロース10.0g、イソプロピルアルコ
ール160 g及び25%ビニルスルホン酸ナトリウム水溶液
36.0gを仕込んでスラリー液を調製した。これを窒素気
流下室温で30分間撹拌した後、48%水酸化ナトリウム水
溶液1.2 gを仕込んで、更に窒素気流下室温で60分間撹
拌した。スラリー液を80℃まで昇温し、80℃で2時間撹
拌してスルホン化を行った。反応終了後、反応液を60℃
まで冷却し酢酸で中和し生成物をろ別した。生成物を80
%アセトン(水20%)500gで3回、次いでアセトン500
gで2回洗浄後、減圧下70℃で1昼夜乾燥し、2-ヒドロ
キシオクタデシル基と2-スルホエチル基で置換されたヒ
ドロキシエチルセルロース誘導体(本発明混和剤12)8.9
gを得た。得られたヒドロキシエチルセルロース誘導体
の2-ヒドロキシオクタデシル基の置換度は0.015 、2-ス
ルホエチル基の置換度は0.32であった。
【0040】合成例13 撹拌機、温度計及び冷却管を備えた500ml のガラス製セ
パラブル反応容器に、合成例11(1) で得られた疎水化ヒ
ドロキエチルセルロース10.0g、90%イソプロピルアル
コール 160g及び48%水酸化ナトリウム水溶液13.1gを
加えてスラリー液を調製し、窒素気流下室 温で30分間
撹拌した。更に反応液を氷冷下10℃以下まで冷却した
後、3−ブロモプロパンスルホン酸ナトリウム30.0gを
仕込んで10℃以下で60分間撹拌した。更に反応液を80℃
まで昇温し、80℃で2時間撹拌してスルホン化を行っ
た。反応終了後、反応液を60℃まで冷却し酢酸で中和し
生成物をろ別した。生成物を80%アセトン(水20%)500
gで3回、次いでアセトン 500gで2回洗浄後、減圧下
70℃で1昼夜乾燥し、2-ヒドロキシオクタデシル基と3-
スルホプロピル基で置換されたヒドロキシエチルセルロ
ース誘導体(本発明混和剤13)8.9gを得た。得られたヒ
ドロキシエチルセルロース誘導体の2-ヒドロキシオクタ
デシル基の置換度は0.015 、スルホプロピル基の置換度
は0.20であった。
【0041】合成例14 (1) 撹拌機、温度計及び冷却管を備えた1000mlのガラス
製セパラブル反応容器に、重量平均分子量約 150万、ヒ
ドロキシエチル基の置換度1.8 のヒドロキシエチルセル
ロース(HEC-QP100M,ユニオンカーバイド社製)50g、
88%イソプロピルアルコール 400g及び48%水酸化ナト
リウム水溶液 4.7gを加えてスラリー液を調製し、窒素
雰囲気下室温で30分間撹拌した。これに1-クロロオクタ
デカン 4.8gを加え、80℃で8時間反応させて疎水化を
行った。疎水化反応終了後、反応液を酢酸で中和し、反
応生成物をろ別した。反応生成物を80%アセトン 500g
で2回、次いでアセトン 500gで2回洗浄し、減圧下70
℃で1昼夜乾燥し、疎水化されたヒドロキシエチルセル
ロース誘導体48.7gを得た。
【0042】(2) 撹拌機、温度計及び冷却管を備えた50
0ml のガラス製セパラブル反応容器に、(1) で得られた
疎水化ヒドロキシエチルセルロース誘導体10.0g、イソ
プロピルアルコール80.0g及び48%水酸化ナトリウム水
溶液0.33gを仕込んでスラリー液を調製し、窒素気流下
室温で30分間撹拌した。反応液に3-クロロ-2- ヒドロキ
シプロパンスルホン酸ナトリウム12.8g、48%水酸化ナ
トリウム水溶液 5.4g及び水20.0gからなる混合液を加
え、50℃で9時間スルホン化を行った。反応終了後、反
応液を酢酸で中和し生成物をろ別した。生成物を80%ア
セトン(水20%)500gで3回、次いでアセトン 500gで
2回洗浄後、減圧下70℃で1昼夜乾燥し、オクタデシル
基と3-スルホ-2- ヒドロキシプロピル基で置換されたヒ
ドロキシエチルセルロース誘導体(本発明混和剤14)8.2
gを得た。
【0043】得られたヒドロキシエチルセルロース誘導
体のオクタデシル基の置換度は0.010 、3-スルホ-2- ヒ
ドロキシプロピル基の置換度は0.31であった。
【0044】合成例15 (1) 撹拌機、温度計及び冷却管を備えた500ml のガラス
製セパラブル反応容器に、重量平均分子量約 150万、ヒ
ドロキシエチル基の置換度1.8 のヒドロキシエチルセル
ロース(HEC-QP100M,ユニオンカーバイド社製)50g、
イソプロピルアルコール 800g及び48%水酸化ナトリウ
ム水溶液 3.5gを加えてスラリー液を調製し、窒素気流
下室温で30分間撹拌した。反応液に3-クロロ-2- ヒドロ
キシプロパンスルホン酸ナトリウム32.8g、48%水酸化
ナトリウム水溶液17.3g及び水200 gからなる混合液を
加え、50℃で9時間スルホン化を行った。反応終了後、
反応液を酢酸で中和し生成物をろ別した。生成物を80%
アセトン(水20%)500gで2回、次いでアセトン 500g
で2回洗浄後、減圧下70℃で1昼夜乾燥し、スルホン化
されたヒドロキシエチルセルロース誘導体52gを得た。
【0045】(2) 撹拌機、温度計及び冷却管を備えた10
00mlのガラス製セパラブル反応容器に、(1) で得られた
スルホン化ヒドロキシエチルセルロース誘導体10.0g、
88%イソプロピルアルコール80.0g及び48%水酸化ナト
リウム水溶液0.73gを加えてスラリー液を調製し、窒素
雰囲気下室温で30分間撹拌した。これにステアロイルク
ロリド0.44gを加え、80℃で8時間反応させて疎水化を
行った。疎水化反応終了後、反応液を酢酸で中和し、反
応生成物をろ別した。生成物を80%アセトン(水20%)1
00gで2回、次いでアセトン 100gで2回洗浄後、減圧
下70℃で1昼夜乾燥し、ステアロイル基と3-スルホ-2-
ヒドロキシプロピル基で置換されたヒドロキシエチルセ
ルロース誘導体(本発明混和剤15)8.5gを得た 。
【0046】得られたヒドロキシエチルセルロース誘導
体のステアロイル基の置換度は0.014 、3-スルホ-2- ヒ
ドロキシプロピル基の置換度は0.20であった。
【0047】合成例16 合成例1において、ステアリルグリシジルエーテルの量
を 0.9gとして疎水化を行ってステアリルグリセリルエ
ーテル基の置換度の低いヒドロキシエチルセルロース誘
導体を合成した後、合成例1と同様にしてスルホン化を
行い、ステアリルグリセリルエーテル基とスルホ-2- ヒ
ドロキシプロピル基で置換されたヒドロキシエチルセル
ロース誘導体(本発明混和剤16)を得た。得られたヒド
ロキシエチルセルロース誘導体のステアリルグリセリル
エーテル基の置換度は0.006 、スルホ-2- ヒドロキシプ
ロピル基の置換度は0.15であった。
【0048】合成例17 合成例1において、ステアリルグリシジルエーテル 5.4
gに代えてオクチルグリシジルエーテル 4.5gを用いて
疎水化を行い、更に合成例3と同様にしてスルホン化を
行い、オクチルグリセリルエーテル基及びスルホエチル
基を有するヒドロキシエチルセルロース誘導体(本発明
混和剤17)を得た。得られたヒドロキシエチルセルロー
ス誘導体のオクチルグリセリルエーテル基の置換度は0.
032 、スルホエチル基の置換度は0.05であった。
【0049】比較合成例1 合成例1(1) で合成したステアリルグリセリルエーテル
基で置換されたヒドロキシエチルセルロース誘導体をそ
のまま用い(ステアリルグリセリルエーテル基の置換度
0.030)、比較混和剤1とした。
【0050】比較合成例2 合成例1〜6で用いたのと同じヒドロキシエチルセルロ
ースを疎水化を行わずに、合成例3と同様にスルホン化
して、スルホエチル基で置換されたヒドロキシエチルセ
ルロース誘導体(スルホエチル基の置換度0.18)(比較混
和剤2)を得た。
【0051】比較混和剤3 合成例1〜6で用いたものと同じヒドロキシエチルセル
ロースをそのまま用いて比較混和剤3とした。
【0052】比較混和剤4 カルボキシメチルセルロース(CMC2280 ,ダイセル化学
社製,重量平均分子量約 100万、カルボキシメチル化度
0.78)をそのまま用いて比較混和剤4とした。
【0053】比較混和剤5 ポリアクリル酸ナトリウム(カーボポール941 ,グッド
リッチ社製)を用いて比較混和剤5とした。
【0054】実施例 (実施例に用いた材料) 1.セメント質材料 普通ポルトランドセメント:中央セメント社製 2.骨材 珪砂:豊浦標準砂 3.繊維補強材 ビニロン繊維:AB1200×6セミハード(ユニチカ
(株)製) 4.粉末充填材 カオリン:カオリン(白石工業社製) 5.混和剤 本発明混和剤及び比較混和剤。
【0055】(基本配合) 普通ポルトランドセメント 100重量部 珪砂 50重量部 ビニロン繊維 20重量部 カオリン 5重量部 水 50重量部 混和剤 3重量部。
【0056】上記の基本配合にて、上記の材料と、混和
剤として前記の本発明混和剤又は比較混和剤を用いて配
合したセメント組成物10Kgを、混練機(MHS−80型、
(株)宮崎鉄工製)により混合して混練物を調製し、つ
いで、幅60mm,厚さ8mmのダイスを先端に取り付けた押
し出し成形機(FM−301 型、(株)宮崎鉄工製)を用
いて成形を行い、押し出し成形板を製造した。成形板製
造時の押し出し速度と得られた成形板の成形性状及び曲
げ強度を測定した。測定方法及び評価基準は下記の通り
である。
【0057】(成形板の外観)得られた成形板の外観を
次に示す基準に基づき目視にて判定した。 [評価基準] ○:表面平滑、キズなし △:表面に筋状のキズ少し発生 ×:表面に筋状のキズ多く発生。
【0058】(寸法精度)幅60mm×厚さ8mm×長さ約2
m、に成形された成形板の寸法を、ダイヤルゲージ付き
マイクロメーター(ミツトヨ社製)にて、成形板の長さ
方向に 100mm間隔で幅と厚みを測定して、その平均値を
求め、下記の基準に基づき評価した。 [評価基準] ○:幅、厚みの誤差 0.1mm未満 △:幅、厚みの誤差 0.1mm〜0.3mm ×:幅、厚みの誤差 0.3mm以上。
【0059】(押し出し速度)セメント組成物10Kg全て
が押し出されて成形されるまでに要した時間と押し出さ
れた成形体の長さを測定し、1分間当たりに押し出され
た成形体の長さを算出し求めた。
【0060】(曲げ強度)JIS−R5201 モルタルの
曲げ試験法に準じて測定し、24時間後の強度で評価し
た。
【0061】結果は表1及び表2に示した。本発明の混
和剤を用いることにより表面外観が良好で、寸法精度も
優れたセメント成形板が得られることがわかる。また、
押し出し速度も実用的な速さであり、強度発現も早いこ
とがわかる。
【0062】
【表1】
【0063】
【表2】
【0064】
【発明の効果】以上のように、本発明のセメント押し出
し成形品製造用混和剤を用いて押し出し成形することに
より、外観や寸法精度に優れた、品質良好なセメント押
し出し成形製品を得ることができる。また本発明の混和
剤は、早期強度発現性にも優れることから生産性の向上
が可能となる。本発明の混和剤を用いて製造される成形
体は建築構造物のあらゆる用途に使用することができ
る。また、近年埋め殺し型枠の開発が始まっているがこ
れらの用途にも好適に使用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−301901(JP,A) 特開 昭62−83347(JP,A) 特開 昭55−75955(JP,A) 米国特許4845207(US,A) 米国特許4784693(US,A) 欧州特許出願公開362769(EP,A 1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C04B 24/38

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多糖類又はそのアルキル化若しくはヒド
    ロキシアルキル化誘導体の水酸基の一部又は全てにおい
    て、その水酸基の水素原子が、部分構造として炭素数10
    以上40以下のアルキル基又はアルケニル基を有する疎水
    性置換基(A)、及び部分構造としてスルホン酸基及び
    カルボキシル基並びにそれらの塩からなる群から選ばれ
    る1種以上の基を含有するイオン性親水性置換基(B)
    で置換されてなる多糖誘導体からなるセメント押し出し
    成形品製造用混和剤。
  2. 【請求項2】 疎水性置換基(A)による置換度が構成
    単糖残基あたり 0.001〜1であり 、親水性置換基
    (B)による置換度が構成単糖残基あたり0.01〜2であ
    る請求項1記載のセメント押し出し成形品製造用混和
    剤。
  3. 【請求項3】 疎水性置換基(A)が炭素数8〜40の直
    鎖又は分岐のアルキル基を有するアルキルグリセリルエ
    ーテル基及び炭素数8〜40の直鎖又は分岐のアルケニル
    基を有するアルケニルグリセリルエーテル基 及びヒド
    ロキシル基が置換していてもよく、またオキシカルボニ
    ル基が挿入されていてもよい炭素数8〜40の直鎖又は分
    岐のアルキル基、アルケニル基又はアシル基、からなる
    群から選ばれる一種以上の基であり、 置換基(B)がヒドロキシル基が置換していてもよい炭
    素数1〜5のスルホアルキル基又はその塩である請求項
    1又は2記載のセメント押し出し成形品製造用混和剤。
  4. 【請求項4】 置換基(A)が炭素数12〜36の直鎖アル
    キル基を有するアルキルグリセリルエーテル基である請
    求項1〜3の何れか1項に記載のセメント押し出し成形
    品製造用混和剤。
  5. 【請求項5】 セメント質材料と請求項1〜4の何れか
    1項に記載のセメント押し出し成形品用混和剤を含有し
    てなる押し出し成形用セメント組成物。
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