JP3342648B2 - モルタル用添加剤 - Google Patents

モルタル用添加剤

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JP3342648B2 JP16263797A JP16263797A JP3342648B2 JP 3342648 B2 JP3342648 B2 JP 3342648B2 JP 16263797 A JP16263797 A JP 16263797A JP 16263797 A JP16263797 A JP 16263797A JP 3342648 B2 JP3342648 B2 JP 3342648B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、モルタル用添加
剤、及びこの添加剤を含有するモルタル組成物に関する
ものである。更に詳しくは本発明は、木造建築、コンク
リート建築、或いはその他であると否とを問わず、下地
や仕上げ等の種々の用途に用いられるモルタル用の添加
剤に関し、佐官仕上げ性に優れ、しかも凝結の遅れや強
度発現の遅れが極めて小さいモルタル組成物を提供する
ことのできる添加剤に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にモルタルと呼称されるセメントモ
ルタルは、主原料のセメントに細骨材として砂、場合に
よっては軽量プラスチックフォーム等を配合して成り、
塗装、煉瓦積み、石材積み、タイルの貼り付け等々の下
地として、また表面仕上げ用の材料として、建築・建設
分野において不可欠の存在である。
【0003】ところでモルタルを下地材料や仕上げ材料
として利用するためには、セメント質材料と砂に水を加
えて練り上げ、鏝で塗り付けるという左官作業(左官仕
上げ)が必要である。しかしながら左官仕上げは多少な
りとも熟練を要する作業である。そこで従来から、佐官
仕上げを容易にするために保水性と可塑性を付与する目
的で、モルタルにはメチルセルローズやヒドロキシメチ
ルセルローズ等の水溶性高分子を混合している。これら
の水溶性高分子を配合することで、熟練を要する佐官仕
上げは比較的容易なものとなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような水溶性高分子はセメントの水和反応を阻害すると
いう性質を有する。そのため、施工性自体は改良される
が、施工したモルタルの凝結の遅れと、強度発現の低下
が生じ、工期が遅延するという問題があった。そこで本
発明の課題は、左官仕上げ性を向上させる一方で、凝結
遅延や強度発現低下の問題のない、優れたモルタル組成
物を提供することのできる添加剤、及びかくして得られ
るモルタル組成物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく鋭意検討した結果、多糖類又はその誘導
体の水酸基を長鎖アルキルグリセリルエーテル基等の疎
水基、及びスルホン酸基等のイオン性親水基で置換して
得られる多糖誘導体が、強イオン強度下において極めて
少量でも大きな増粘効果を示し、これをモルタル用添加
剤として用いた場合に、従来のように水溶性高分子を添
加した場合と同様に良好な左官仕上げ性をもたらし、し
かも凝結の遅れが小さく、初期強度の発現にも極めて優
れることを見出した。本発明はこの知見に基づいて完成
されたものである。
【0006】即ち本発明は、多糖類又はそのアルキル化
若しくはヒドロキシアルキル化誘導体の一部又は全部の
水酸基の水素原子が、炭素数8〜40の炭化水素鎖を部分
構造として有する疎水性置換基(A)、及びスルホン酸
基、カルボキシル基、リン酸基、及び硫酸エステル基並
びにそれらの塩からなる群から選ばれる1種以上の基を
部分構造として含有するイオン性親水性置換基(B)で
置換されてなる多糖誘導体とを含有してなるモルタル用
添加剤である。さらに本発明は、こうした添加剤をセメ
ント質材料、さらには細骨材と共に含有するモルタル組
成物をも提供するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明によれば、増粘剤として使
用される多糖誘導体は、多糖類又はそのアルキル化若し
くはヒドロキシアルキル化誘導体の一部又は全部の水酸
基の水素原子が、疎水性置換基(A)及びイオン性親水
性置換基(B)で置換されてなる。疎水性置換基(A)
は、炭素数8〜40の炭化水素鎖を部分構造として有する
が、これはより具体的には、炭素数8〜40、好ましくは
12〜36、より好ましくは16〜24の直鎖又は分岐のアルキ
ル基を有するアルキルグリセリルエーテル基、又は同様
な炭素数の直鎖又は分岐のアルケニル基を有するアルケ
ニルグリセリルエーテル基、又はヒドロキシル基が置換
していてもよく、オキシカルボニル基が挿入されていて
もよい炭素数8〜40、好ましくは12〜36、より好ましく
は16〜24の直鎖又は分岐のアルキル基、アルケニル基又
はアシル基などである。製造上の容易性その他の観点か
ら、好ましくはアルキルグリセリルエーテル基、長鎖ア
ルキル基、2−ヒドロキシ長鎖アルキル基であり、特に
アルキルグリセリルエーテル基が好ましい。ここでアル
キルグリセリルエーテル基とは、アルキルグリセリルエ
ーテルの水酸基を1個除いた残余の部分の構造をいうも
のである。アルキルグリセリルエーテル基としてより具
体的には、2-ヒドロキシ-3-アルコキシプロピル基、2-
アルコキシ-1-(ヒドロキシメチル)エチル基、2-ヒド
ロキシ-3-アルケニルオキシプロピル基、2-アルケニル
オキシ-1-(ヒドロキシメチル)エチル基が挙げられ
る。これらの疎水性置換基(A)は多糖分子に結合して
いるヒドロキシエチル基やヒドロキシプロピル基の水酸
基の水素原子と置換していてもよい。
【0008】イオン性親水性置換基(B)は、スルホン
酸基、カルボキシル基、リン酸基、及び硫酸エステル基
からなる群から選ばれる1種以上の基を部分構造として
含有する置換基であり、これらは塩を形成していてもよ
い。具体的には、ヒドロキシル基が置換していてもよい
炭素数1〜5のスルホアルキル基又はその塩、カルボキ
シアルキル基又はその塩、リン酸アルキル基又はその
塩、硫酸エステルアルキル基又はその塩等が挙げられ
る。好ましくは、ヒドロキシル基が置換していてもよい
炭素数1〜5のスルホアルキル基である。より具体的に
は、2-スルホエチル基、3-スルホプロピル基、3-スルホ
-2-ヒドロキシプロピル基、2-スルホ-1-(ヒドロキシメ
チル)エチル基などが挙げられ、その全てあるいは一部
がNa、K等のアルカリ金属、Ca、Mg等のアルカリ土類金
属類、アミン類などの有機カチオン基、アンモニウムイ
オンなどとの塩になっていてもよい。
【0009】本発明に係るこれらの多糖誘導体は、疎水
性置換基(A)とイオン性親水性置換基(B)による置
換の度合いにより、混練水への溶解性や増粘性が変化す
る。即ち、疎水性置換基(A)とイオン性親水性置換基
(B)の置換度を好ましい範囲のものとすることによ
り、混練水への適度な溶解性や増粘性を得ることがで
き、従ってモルタルに対し、優れた左官仕上げ性を付与
することができる。こうした観点から、疎水性置換基
(A)による置換度は、構成単糖残基1単位あたり0.00
01〜1であり、0.0005〜0.01がより好ましい。またイオ
ン性極性置換基(B)による置換度は、構成単糖残基1
単位あたり0.001〜2であり、0.01〜1がより好まし
い。特に好ましい置換度は、疎水性置換基(A)が0.00
07〜0.005であり、イオン性親水性置換基(B)が0.02
〜0.15である。
【0010】本発明において多糖類としてはセルロー
ス;スターチ;コンニャクマンナン、トロロアオイ粘着
物等の根茎多糖類;アラビアガム、トラガカントガム、
カラヤガム等の樹液多糖類;ローカストビーンガム、グ
アーガム、タマリンドガム等の種子多糖類;寒天、カラ
ギーナン、アルギン等の海草多糖類;キチン、キトサン
ヘパリン、コンドロイチン硫酸等の動物性多糖類;デキ
ストラン、キサンタンガム等の微生物多糖類が挙げられ
る。また、イオン性基が置換したものとしてカルボキシ
メチルセルロース、硫酸セルロース、リン酸セルロー
ス、亜リン酸セルロース等のアニオン性基置換体が挙げ
られる。多糖類のアルキル化もしくはヒドロキシアルキ
ル化誘導体としては、ヒドロキシエチルセルロース、ヒ
ドロキシエチルグアーガム、ヒドロキシエチルスター
チ、メチルセルロース、メチルグアーガム、メチルスタ
ーチ、エチルセルロース、エチルグアーガム、エチルス
ターチ、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプ
ロピルグアーガム、ヒドロキシプロピルスターチ、ヒド
ロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチ
ルグアーガム、ヒドロキシエチルメチルスターチ、ヒド
ロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピル
メチルグアーガム、ヒドロキシプロピルメチルスターチ
等が挙げられ、なかでもセルロース、ヒドロキシエチル
セルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒ
ドロキシプロピルセルロース等セルロース及びその誘導
体が好ましい。また、これらの多糖類のメチル基、エチ
ル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基等の
置換基は、単一の置換基で置換されたものでもよいし、
複数の置換基で置換されたものでもよく、その構成単糖
残基当たりの置換度は0.1〜5、特に0.5〜3が好まし
い。また置換基がアルキレンオキシ基の場合には、置換
度、即ちその構成単糖残基当たりの付加モル数は、0.1
〜10、特に0.5〜5が好ましい。また、これらの多糖類
又はその誘導体の重量平均分子量は1万〜1000万であ
り、特に10万〜500万の範囲のものが好ましい。
【0011】本発明の置換された多糖誘導体は、多糖類
又はそのアルキル化若しくはヒドロキシアルキル化誘導
体の水酸基の水素原子を部分的に疎水化(疎水性置換基
(A)の導入)又は親水化(イオン性親水性置換基
(B)の導入)した後、残りの水酸基の一部又は全部の
水素をそれぞれ親水化又は疎水化することにより、又は
疎水化及び親水化を同時に行うことにより得られる。
【0012】置換基の導入は、一例として次のようにし
て行うことができる。すなわち、多糖類又はその誘導体
を、アルカリの存在下で、アルキル炭素数が8〜40のア
ルキル又はアルケニルグリシジルエーテル、炭素数が8
〜40の直鎖又は分岐の飽和又は不飽和アルキルのエポキ
シド、ハライド、ハロヒドリン、アシルハライド、或い
は炭素数が8〜40のアシル基を有するエステル又はカル
ボン酸無水物と反応させることにより疎水性置換基
(A)を導入し、更にアルカリの存在下でビニルスルホ
ン酸またはヒドロキシル基が置換していてもよい炭素数
1〜5のハロアルカンスルホン酸、ハロカルボン酸、ハ
ロリン酸エステル、ハロ硫酸エステル又はそれらの塩な
どと反応させることにより行うことができる。
【0013】上述した多糖誘導体を含有する本発明のモ
ルタル用添加剤が添加されるセメント質材料とは、水で
練った場合に硬化性を示す無機物質であり、典型的なも
のとしてはポルトランドセメント、高炉セメント、シリ
カセメント等が挙げられるが、これらに限定されるもの
ではない。
【0014】また本発明におけるモルタル用添加剤のセ
メント質材料に対する添加量は、目的とする増粘、仕上
げ性の程度に応じて適宜決めることができるが、例えば
セメント質材料に対して、前述の多糖誘導体が0.0001〜
0.03重量%となるような配合が好ましく、0.0005〜0.01
重量%が作業性とコスト面のバランスから好ましい。
【0015】セメント質材料に対する添加剤の添加は、
水溶液または粉末のどちらの状態でも可能であり、また
その添加時期は、セメント質材料及び細骨材とのドライ
ブレンド、混練水への溶解など、モルタルの混練前であ
っても良く、またモルタルの混練期、即ちセメント質材
料への注水と同時もしくは注水直後からモルタルの混練
終了までの間に添加することも可能である。さらには一
旦練り上がったモルタルに後から添加することも可能で
ある。また、一時に全量添加する方法、あるいは数回に
分割して添加する方法のどちらを採用することもでき
る。
【0016】また本発明のモルタル組成物には、セメン
ト質材料の他に各種の混和材料や混和剤を配合すること
ができる。これらの混和材料や混和剤としては、例え
ば、石綿、ガラス繊維、ポリプロピレン繊維、ビニロン
繊維、アラミド繊維などの各種繊維系補強材や、パーラ
イト、バーミキュライト等の軽量骨材、高炉スラグ、フ
ライアッシュ、シリカヒューム、石粉、珪砂等の充填
材、ベントナイトなどの膨張材、減水剤等の界面活性剤
類、遅延剤、早強剤(材)等が挙げられる。
【0017】
【発明の効果】本発明のモルタル用添加剤によれば、モ
ルタルの仕上げ作業性の向上が図られる一方で、凝結遅
延や強度発現の低下の問題が生じない。従って建築現場
などにおけるモルタルの使用、施工方法が改善され、工
期の遅れといった不具合を生じない。これは特に一般建
築物においてはその波及効果が大きい。
【0018】
【実施例】次に、実施例により本発明を説明するが、本
発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0019】なお、以下の実施例において、本発明の新
規多糖誘導体の疎水性置換基(A)の置換度は、置換基
(A)が1位にオキソ基を有しない場合(エーテルを形
成している場合)には、Zeisel法(D.G.Anderson, Ana
l. Chem., 43, 894(1971))により定量し、置換基
(A)が1位にオキソ基を有する場合(エステルを形成
している場合)には、試料を酸で加水分解し中和した
後、ジアゾメタンでエステル化を行ってガスクロマトグ
ラフィーで定量した。また、置換基(B)の置換度はコ
ロイド滴定法により求めた。すなわち濃度既知の増粘剤
溶液を調製し、これに攪拌下、重量既知のN/200メチル
グリコールキトサン溶液(和光純薬(株)製、コロイド
滴定用)を加え、更にトルイジンブルー指示薬溶液(和
光純薬(株)製、コロイド滴定用)を数滴加えた。これ
をN/400ポリビニル硫酸カリウム溶液(和光純薬(株)
製、コロイド滴定用)により逆滴定し、滴定量から置換
度を算出した。なお以下の実施例において「置換度」と
は、構成単糖残基当たりの置換基の平均数を示す。
【0020】合成例1 (1)攪拌機、温度計及び冷却管を備えた1000mlのガラ
ス製セパラブル反応容器に、重量平均分子量約80万、ヒ
ドロキシエチル基の置換度1.8のヒドロキシエチルセル
ロース(HEC-QP4400,ユニオンカーバイド社製)50g、
88%イソプロピルアルコール400g及び48%水酸化ナト
リウム水溶液3.5gを加えてスラリー液を調製し、窒素
雰囲気下室温で30分間攪拌した。これにステアリルグリ
シジルエーテル4.0gを加え、80℃で7時間反応させて
疎水化を行った。疎水化反応終了後、反応液を酢酸で中
和し、反応生成物をろ別した。反応生成物を80%アセト
ン500gで2回、次いでアセトン500gで2回洗浄し、減
圧下70℃で1昼夜乾燥し、疎水化されたヒドロキシエチ
ルセルロース誘導体49.4gを得た。
【0021】(2)攪拌機、温度計及び冷却管を備えた
500mlのガラス製セパラブル反応容器に、(1)で得ら
れた疎水化ヒドロキシエチルセルロース誘導体10.0g、
イソプロピルアルコール80.0g及び48%水酸化ナトリウ
ム水溶液0.33gを仕込んでスラリー液を調製し、窒素気
流下室温で30分間攪拌した。反応液に3-クロロ-2-ヒド
ロキシプロパンスルホン酸ナトリウム6.4g、48%水酸
化ナトリウム水溶液2.7g及び水20.0gからなる混合液
を加え、50℃で9時間スルホン化を行った。反応終了
後、反応液を酢酸で中和し生成物をろ別した。生成物を
80%アセトン(水20%)500gで3回、次いでアセトン5
00gで2回洗浄後、減圧下70℃で1昼夜乾燥し、ステア
リルグリセリルエーテル基と3-スルホ-2-ヒドロキシプ
ロピル基で置換されたヒドロキシエチルセルロース誘導
体(本発明混和剤1)7.2gを得た。
【0022】得られたヒドロキシエチルセルロース誘導
体のステアリルグリセリルエーテル基の置換度は0.00
8、3-スルホ-2-ヒドロキシプロピル基の置換度は0.15で
あった。
【0023】合成例2 合成例1において、ステアリルグリシジルエーテルの量
を8.0gとした以外は同様にして疎水化した後、3-クロ
ロ-2-ヒドロキシプロパンスルホン酸ナトリウムの量を
9.6g、48%水酸化ナトリウム水溶液2.7gの量を4.0g
とした以外は同様にしてスルホン化を行い、ヒドロキシ
エチルセルロース誘導体(本発明混和剤2)を得た。
【0024】得られたヒドロキシエチルセルロース誘導
体のステアリルグリセリルエーテル基の置換度は0.01
4、3-スルホ-2-ヒドロキシプロピル基の置換度は0.20で
あった。
【0025】合成例3 攪拌機、温度計及び冷却管を備えた500mlのガラス製セ
パラブル反応容器に、合成例1(1)で得られた疎水化
ヒドロキエチルセルロース10.0g、イソプロピルアルコ
ール160g及び25%ビニルスルホン酸ナトリウム水溶液1
8.0gを仕込んでスラリー液を調製した。これを窒素気
流下室温で30分間撹拌した後、48%水酸化ナトリウム水
溶液1.2gを仕込み、更に窒素気流下室温で60分間撹拌
した。その後スラリー液を80℃まで昇温し、80℃で2時
間撹拌してスルホン化を行った。反応終了後、反応液を
60℃まで冷却し、酢酸で中和して生成物をろ別した。生
成物を80%アセトン(水20%)500gで3回、次いでア
セトン500gで2回洗浄後、減圧下70℃で1昼夜乾燥
し、ステアリルグリセリルエーテル基とスルホエチル基
で置換されたヒドロキシエチルセルロース誘導体(本発
明混和剤3)8.9gを得た。
【0026】得られたヒドロキシエチルセルロース誘導
体のステアリルグリセリルエーテル基の置換度は0.00
8、スルホエチル基の置換度は0.18であった。
【0027】合成例4 合成例2で用いた疎水化ヒドロキシエチルセルロース
を、合成例3に準じ25%ビニルスルホン酸ナトリウム水
溶液の量を36.0gとしてスルホン化し、ステアリルグリ
セリルエーテル基及び2-スルホエチル基で置換されたヒ
ドロキシエチルセルロース誘導体(本発明混和剤4)を
得た。
【0028】得られたヒドロキシエチルセルロース誘導
体のステアリルグリセリルエーテル基の置換度は0.01
4、スルホエチル基の置換度は0.34であった。
【0029】合成例5 撹拌機、温度計及び冷却管を備えた500mlのガラス製セ
パラブル反応容器に、合成例1(1)で得られた疎水化
ヒドロキエチルセルロース10.0g、90%イソプロピルア
ルコール160g及び48%水酸化ナトリウム水溶液 7.2g
を加えてスラリー液を調製し、窒素気流下室温で30分間
撹拌した。更に反応液を氷冷下10℃以下まで冷却した
後、3-ブロモプロパンスルホン酸ナトリウム15.0gを仕
込んで10℃以下で60分間撹拌した。更に反応液を80℃ま
で昇温し、80℃で2時間撹拌してスルホン化を行った。
反応終了後、反応液を60℃まで冷却し、酢酸で中和して
生成物をろ別した。生成物を80%アセトン(水20%)50
0gで3回、次いでアセトン500gで2回洗浄後、減圧下
70℃で1昼夜乾燥し、ステアリルグリセリルエーテル基
と3-スルホプロピル基で置換されたヒドロキシエチルセ
ルロース誘導体(本発明混和剤5)8.9gを得た。
【0030】得られたヒドロキシエチルセルロース誘導
体のステアリルグリセリルエーテル基の置換度は0.00
8、3-スルホプロピル基の置換度は0.10であった。
【0031】合成例6 (1)撹拌機、温度計及び冷却管を備えた1000mlのガラ
ス製セパラブル反応容器に、重量平均分子量約80万、ヒ
ドロキシエチル基の置換度1.8のヒドロキシエチルセル
ロース(HEC-QP4400,ユニオンカーバイド社製)50g、
88%イソプロピルアルコール400g及び48%水酸化ナト
リウム水溶液3.5gを加えてスラリー液を調製し、窒素
雰囲気下室温で30分間撹拌した。これにセチルグリシジ
ルエーテル6.3gを加え、80℃で8時間反応させて疎水
化を行った。疎水化反応終了後、反応液を酢酸で中和
し、反応生成物をろ別した。反応生成物を80%アセトン
500gで2回、次いでアセトン500gで2回洗浄し、減圧
下70℃で1昼夜乾燥し、疎水化されたヒドロキシエチル
セルロース誘導体50.3gを得た。
【0032】(2)撹拌機、温度計及び冷却管を備えた
500mlのガラス製セパラブル反応容器に、(1)で得ら
れた疎水化ヒドロキエチルセルロース10.0g、イソプロ
ピルアルコール160g及び25%ビニルスルホン酸ナトリ
ウム水溶液36.0gを仕込んでスラリー液を調製し、窒素
気流下室温で30分間撹拌した後、48%水酸化ナトリウム
水溶液1.2gを仕込んで、更に窒素気流下室温で60分間
撹拌した。スラリー液を80℃まで昇温し80℃で2時間撹
拌してスルホン化を行った。反応終了後、反応液を60℃
まで冷却し、酢酸で中和して生成物をろ別した。生成物
を80%アセトン(水20%)500gで3回、次いでアセト
ン500gで2回洗浄後、減圧下70℃で1昼夜乾燥し、セ
チルグリセリルエーテル基と2-スルホエチル基で置換さ
れたヒドロキシエチルセルロース誘導体(本発明混和剤
6)8.9gを得た。
【0033】得られたヒドロキシエチルセルロース誘導
体のセチルグリセリルエーテル基の置換度は0.016、2-
スルホエチル基の置換度は0.35であった。
【0034】合成例7 (1)撹拌機、温度計及び冷却管を備えた1000mlのガラ
ス製セパラブル反応容器に、重量平均分子量約40万、メ
チル基の置換度 1.8のメチルセルロース(メトローズSM
-800,信越化学工業社製)50g、イソプロピルアルコー
ル400g及び48%水酸化ナトリウム水溶液4.5gを加え、
窒素雰囲気下で30分間室温で撹拌した。これにステアリ
ルグリシジルエーテル4.4gを加え、80℃で7時間反応
させて疎水化を行った。疎水化反応終了後、反応液を酢
酸で中和し、反応生成物をろ別した。反応生成物を80%
アセトン500gで2回、次いでアセトン500gで2回洗浄
し、減圧下70℃で1昼夜乾燥し、疎水化されたメチルセ
ルロース48.5gを得た。
【0035】(2)撹拌機、温度計及び冷却管を備えた
500mlのガラス製セパラブル反応容器に、(1)で得ら
れた疎水化メチルセルロース10.0g、イソプロピルアル
コール80.0g及び48%水酸化ナトリウム水溶液0.33gを
仕込んでスラリー液を調製し、窒素気流下室温で30分間
撹拌した。反応液に3-クロロ-2-ヒドロキシプロパンス
ルホン酸ナトリウム7.7g、48%水酸化ナトリウム水溶
液反応溶液3.2g及び水20.0gからなる混合液を加えた
後、50℃で8時間スルホン化を行った。反応終了後、反
応液を酢酸で中和し、生成物をろ別した。生成物を80%
アセトン(水20%)500gで3回、次いでアセトン500g
で2回洗浄後、減圧下70℃で1昼夜乾燥し、ステアリル
グリセリルエーテル基と3-スルホ-2-ヒドロキシプロピ
ル基で置換されたメチルセルロース誘導体(本発明混和
剤7)8.3gを得た。
【0036】得られたメチルセルロース誘導体のステア
リルグリセリルエーテル基の置換度は0.0075、3-スルホ
-2-ヒドロキシプロピル基の置換度は0.15であった。
【0037】合成例8 撹拌機、温度計及び冷却管を備えた500mlのガラス製セ
パラブル反応容器に、合成例7(1)で得られた疎水化
メチルセルロース10.0g、イソプロピルアルコール160
g及び25%ビニルスルホン酸ナトリウム水溶液21.6gを
仕込んでスラリー液を調製し、窒素気流下室温で30分間
撹拌した後、48%水酸化ナトリウム水溶液1.5gを仕込
んで、更に窒素気流下室温で60分間撹拌した。スラリー
液を80℃まで昇温し、80℃で2時間撹拌してスルホン化
を行った。反応終了後、反応液を60℃まで冷却し、酢酸
で中和して生成物をろ別した。生成物を80%アセトン
(水20%)500gで3回、次いでアセトン500gで2回洗
浄後、減圧下70℃で1昼夜乾燥し、ステアリルグリセリ
ルエーテル基と2-スルホエチル基で置換されたメチルセ
ルロース誘導体(本発明混和剤8)9.6gを得た。
【0038】得られたメチルセルロース誘導体のステア
リルグリセリルエーテル基の置換度は0.0075、2-スルホ
エチル基の置換度は0.17であった。
【0039】合成例9 撹拌機、温度計及び冷却管を備えた500mlのガラス製セ
パラブル反応容器に、セルロース粉末16.2g(メルク社
製)、tert-ブチルアルコール250g及び25%ビニルスル
ホン酸ナトリウム水溶液52.0gを加えてスラリー液を調
製し、窒素気流下室温で30分間撹拌した。更に粉末水酸
化ナトリウム8.0gを加えて室温で60分間撹拌した。反
応温度を80℃まで昇温し、更に80℃で2時間撹拌しスル
ホン化を行った。反応液を60℃まで冷却した後、水21.0
gを添加し、更にステアリルグリシジルエーテル2.4g
を加えて80℃まで昇温し、80℃で7時間撹拌して疎水化
を行った。反応終了後、反応液を60℃まで冷却し、酢酸
を加えて過剰のアルカリを中和した後、ろ過によりケー
クを得た。
【0040】得られたケークを80%アセトン(水20%)
500gで5回、次いでアセトン500gで2回洗浄後、減圧
下70℃で1昼夜乾燥し、ステアリルグリセリルエーテル
基と2-スルホエチル基で置換されたセルロース誘導体
(本発明混和剤9)10.3gを得た。
【0041】得られたセルロース誘導体のステアリルグ
リセリルエーテル基の置換度は0.0070、2-スルホエチル
基の置換度は0.53であった。
【0042】合成例10 合成例9において、ステアリルグリシジルエーテルの量
を4.8gとする以外は同様にして反応を行い、ステアリ
ルグリセリルエーテル基と2-スルホエチル基で置換され
たセルロース誘導体(本発明混和剤10)を得た。
【0043】得られたセルロース誘導体のステアリルグ
リセリルエーテル基の置換度は0.0130、2-スルホエチル
基の置換度は0.53であった。
【0044】合成例11 (1)撹拌機、温度計及び冷却管を備えた1000mlのガラ
ス製セパラブル反応容器に、重量平均分子量約150万、
ヒドロキシエチル基の置換度1.8のヒドロキシエチルセ
ルロース(HEC-QP100M,ユニオンカーバイド社製)50
g、88%イソプロピルアルコール400g及び48%水酸化
ナトリウム水溶液3.5gを加えてスラリー液を調製し、
窒素雰囲気下室温で30分間撹拌した。これに1,2-エポキ
シオクタデカン1.6gを加え、80℃で7時間反応させて
疎水化を行った。疎水化反応終了後、反応液を酢酸で中
和し、反応生成物をろ別した。反応生成物を80%アセト
ン500gで2回、次いでアセトン500gで2回洗浄し、減
圧下70℃で1昼夜乾燥し、疎水化されたヒドロキシエチ
ルセルロース誘導体49.4gを得た。
【0045】(2)撹拌機、温度計及び冷却管を備えた
500mlのガラス製セパラブル反応容器に、(1)で得ら
れた疎水化ヒドロキシエチルセルロース誘導体10.0g、
イソプロピルアルコール80.0g及び48%水酸化ナトリウ
ム水溶液0.33gを仕込んでスラリー液を調製し、窒素気
流下室温で30分間撹拌した。反応液に3-クロロ-2-ヒド
ロキシプロパンスルホン酸ナトリウム12.8g、48%水酸
化ナトリウム水溶液5.4g及び水20.0gからなる混合液
を加え、50℃で9時間スルホン化を行った。反応終了
後、反応液を酢酸で中和し、生成物をろ別した。生成物
を80%アセトン(水20%)500gで3回、次いでアセト
ン500gで2回洗浄後、減圧下70℃で1昼夜乾燥し、2-
ヒドロキシオクタデシル基と3-スルホ-2-ヒドロキシプ
ロピル基で置換されたヒドロキシエチルセルロース誘導
体(本発明混和剤11)7.2gを得た。
【0046】得られたヒドロキシエチルセルロース誘導
体の2-ヒドロキシオクタデシル基の置換度は0.005、3-
スルホ-2-ヒドロキシプロピル基の置換度は0.30であっ
た。
【0047】合成例12 撹拌機、温度計及び冷却管を備えた500mlのガラス製セ
パラブル反応容器に、合成例11(1)で得られた疎水化
ヒドロキシエチルセルロース10.0g、イソプロピルアル
コール160g及び25%ビニルスルホン酸ナトリウム水溶
液36.0gを仕込んでスラリー液を調製した。これを窒素
気流下室温で30分間撹拌した後、48%水酸化ナトリウム
水溶液1.2gを仕込んで、更に窒素気流下室温で60分間
撹拌した。スラリー液を80℃まで昇温し、80℃で2時間
撹拌してスルホン化を行った。反応終了後、反応液を60
℃まで冷却し、酢酸で中和して生成物をろ別した。生成
物を80%アセトン(水20%)500gで3回、次いでアセ
トン500gで2回洗浄後、減圧下70℃で1昼夜乾燥し、2
-ヒドロキシオクタデシル基と2-スルホエチル基で置換
されたヒドロキシエチルセルロース誘導体(本発明混和
剤12)8.9gを得た。
【0048】得られたヒドロキシエチルセルロース誘導
体の2-ヒドロキシオクタデシル基の置換度は0.005、2-
スルホエチル基の置換度は0.32であった。
【0049】合成例13 撹拌機、温度計及び冷却管を備えた500mlのガラス製セ
パラブル反応容器に、合成例11(1)で得られた疎水化
ヒドロキエチルセルロース10.0g、90%イソプロピルア
ルコール160g及び48%水酸化ナトリウム水溶液13.1g
を加えてスラリー液を調製し、窒素気流下室温で30分間
撹拌した。更に反応液を氷冷下10℃以下まで冷却した
後、3-ブロモプロパンスルホン酸ナトリウム30.0gを仕
込んで10℃以下で60分間撹拌した。更に反応液を80℃ま
で昇温し、80℃で2時間撹拌してスルホン化を行った。
反応終了後、反応液を60℃まで冷却し、酢酸で中和して
生成物をろ別した。生成物を80%アセトン(水20%)50
0gで3回、次いでアセトン500gで2回洗浄後、減圧下
70℃で1昼夜乾燥し、2-ヒドロキシオクタデシル基と3-
スルホプロピル基で置換されたヒドロキシエチルセルロ
ース誘導体(本発明混和剤13)8.9gを得た。
【0050】得られたヒドロキシエチルセルロース誘導
体の2-ヒドロキシオクタデシル基の置換度は0.005、3-
スルホプロピル基の置換度は0.20であった。
【0051】合成例14 (1)撹拌機、温度計及び冷却管を備えた1000mlのガラ
ス製セパラブル反応容器に、重量平均分子量約150万、
ヒドロキシエチル基の置換度1.8のヒドロキシエチルセ
ルロース(HEC-QP100M,ユニオンカーバイド社製)50
g、88%イソプロピルアルコール400g及び48%水酸化
ナトリウム水溶液4.7gを加えてスラリー液を調製し、
窒素雰囲気下室温で30分間撹拌した。これに1-クロロオ
クタデカン3.6gを加え、80℃で7時間反応させて疎水
化を行った。疎水化反応終了後、反応液を酢酸で中和
し、反応生成物をろ別した。反応生成物を80%アセトン
500gで2回、次いでアセトン500gで2回洗浄し、減圧
下70℃で1昼夜乾燥し、疎水化されたヒドロキシエチル
セルロース誘導体48.7gを得た。
【0052】(2)撹拌機、温度計及び冷却管を備えた
500mlのガラス製セパラブル反応容器に、(1)で得ら
れた疎水化ヒドロキシエチルセルロース誘導体10.0g、
イソプロピルアルコール80.0g及び48%水酸化ナトリウ
ム水溶液0.33gを仕込んでスラリー液を調製し、窒素気
流下室温で30分間撹拌した。反応液に3-クロロ-2-ヒド
ロキシプロパンスルホン酸ナトリウム12.8g、48%水酸
化ナトリウム水溶液5.4g及び水20.0gからなる混合液
を加え、50℃で9時間スルホン化を行った。反応終了
後、反応液を酢酸で中和し生成物をろ別した。生成物を
80%アセトン(水20%)500gで3回、次いでアセトン5
00gで2回洗浄後、減圧下70℃で1昼夜乾燥し、オクタ
デシル基と3-スルホ-2- ヒドロキシプロピル基で置換さ
れたヒドロキシエチルセルロース誘導体(本発明混和剤
14)8.2gを得た。
【0053】得られたヒドロキシエチルセルロース誘導
体のオクタデシル基の置換度は0.0030、3-スルホ-2-ヒ
ドロキシプロピル基の置換度は0.31であった。
【0054】合成例15 (1)撹拌機、温度計及び冷却管を備えた500mlのガラ
ス製セパラブル反応容器に、重量平均分子量約150万、
ヒドロキシエチル基の置換度1.8のヒドロキシエチルセ
ルロース(HEC-QP100M,ユニオンカーバイド社製)50
g、イソプロピルアルコール800g及び48%水酸化ナト
リウム水溶液3.5gを加えてスラリー液を調製し、窒素
気流下室温で30分間撹拌した。反応液に3-クロロ-2-ヒ
ドロキシプロパンスルホン酸ナトリウム32.8g、48%水
酸化ナトリウム水溶液17.3g及び水200gからなる混合
液を加え、50℃で9時間スルホン化を行った。反応終了
後、反応液を酢酸で中和し、生成物をろ別した。生成物
を80%アセトン(水20%)500gで2回、次いでアセト
ン500gで2回洗浄後、減圧下70℃で1昼夜乾燥し、ス
ルホン化されたヒドロキシエチルセルロース誘導体52g
を得た。
【0055】(2)撹拌機、温度計及び冷却管を備えた
1000mlのガラス製セパラブル反応容器に、(1)で得ら
れたスルホン化ヒドロキシエチルセルロース誘導体10.0
g、88%イソプロピルアルコール80.0g及び48%水酸化
ナトリウム水溶液0.73gを加えてスラリー液を調製し、
窒素雰囲気下室温で30分間撹拌した。これにステアロイ
ルクロリド0.33gを加え、80℃で7時間反応させて疎水
化を行った。疎水化反応終了後、反応液を酢酸で中和
し、反応生成物をろ別した。生成物を80%アセトン(水
20%)100gで2回、次いでアセトン100gで2回洗浄
後、減圧下70℃で1昼夜乾燥し、ステアロイル基と3-ス
ルホ-2-ヒドロキシプロピル基で置換されたヒドロキシ
エチルセルロース誘導体(本発明混和剤15)8.5gを得
た。
【0056】得られたヒドロキシエチルセルロース誘導
体のステアロイル基の置換度は0.0048、3-スルホ-2-ヒ
ドロキシプロピル基の置換度は0.20であった。
【0057】合成例16 合成例1において、ステアリルグリシジルエーテルの量
を0.7gとして疎水化を行ってステアリルグリセリルエ
ーテル基の置換度の低いヒドロキシエチルセルロース誘
導体を合成した後、合成例1と同様にしてスルホン化を
行い、ステアリルグリセリルエーテル基と3-スルホ-2-
ヒドロキシプロピル基で置換されたヒドロキシエチルセ
ルロース誘導体(本発明混和剤16)を得た。
【0058】得られたヒドロキシエチルセルロース誘導
体のステアリルグリセリルエーテル基の置換度は0.002
2、3-スルホ-2-ヒドロキシプロピル基の置換度は0.15で
あった。
【0059】合成例17 合成例1において、ステアリルグリシジルエーテル4.0
gに代えてオクチルグリシジルエーテル3.3gを用いて
疎水化を行い、更に合成例3と同様にしてスルホン化を
行い、オクチルグリセリルエーテル基及び2-スルホエチ
ル基を有するヒドロキシエチルセルロース誘導体(本発
明混和剤17)を得た。
【0060】得られたヒドロキシエチルセルロース誘導
体のオクチルグリセリルエーテル基の置換度は0.0081、
2-スルホエチル基の置換度は0.05であった。
【0061】合成例18 (1)攪拌機、温度計及び冷却管を備えた1000mlのガラ
ス製セパラブル反応容器に、重量平均分子量約150万、
ヒドロキシエチル基の置換度1.8のヒドロキシエチルセ
ルロース(HEC-QP100M,ユニオンカーバイド社製)80
g、80%イソプロピルアルコール640g及び48%水酸化
ナトリウム水溶液5.5gを加えてスラリー液を調製し、
窒素雰囲気下室温で30分間攪拌した。これにステアリル
グリシジルエーテル0.84gを加え、80℃で8時間反応さ
せて疎水化を行った。疎水化反応終了後、反応液を酢酸
で中和し、反応生成物をろ別した。反応生成物を50℃の
イソプロピルアルコール500gで2回、次いでアセトン5
00gで2回洗浄し、減圧下70℃で1昼夜乾燥し、疎水化
されたヒドロキシエチルセルロース誘導体72.8gを得
た。
【0062】(2)攪拌機、温度計及び冷却管を備えた
500mlのガラス製セパラブル反応容器に、(1)で得ら
れた疎水化ヒドロキシエチルセルロース誘導体20.0g、
70%イソプロピルアルコール200g及び48%水酸化ナト
リウム水溶液1.37gを仕込んでスラリー液を調製し、窒
素気流下室温で30分間攪拌した。反応液に3-クロロ-2-
ヒドロキシプロパンスルホン酸ナトリウム4.09g及び48
%水酸化ナトリウム水溶液1.7gを加え、50℃で3時間
スルホン化を行った。反応終了後、反応液を塩酸で中和
し生成物をろ別した。生成物を70%イソプロピルアルコ
ール340gで1回、次いでイソプロピルアルコール120g
で2回洗浄後、減圧下70℃で1昼夜乾燥し、ステアリル
グリセリルエーテル基と3-スルホ-2-ヒドロキシプロピ
ル基で置換されたヒドロキシエチルセルロース誘導体
(本発明混和剤18)18.3gを得た。
【0063】得られたヒドロキシエチルセルロース誘導
体のステアリルグリセリルエーテル基の置換度は0.0009
8、3-スルホ-2-ヒドロキシプロピル基の置換度は0.078
であった。
【0064】合成例19 (1)攪拌機、温度計及び冷却管を備えた1000mlのガラ
ス製セパラブル反応容器に、重量平均分子量約150万、
ヒドロキシエチル基の置換度1.8のヒドロキシエチルセ
ルロース(HEC-QP100M,ユニオンカーバイド社製)80
g、80%イソプロピルアルコール640g及び48%水酸化
ナトリウム水溶液5.5gを加えてスラリー液を調製し、
窒素雰囲気下室温で30分間攪拌した。これにステアリル
グリシジルエーテル0.42gを加え、80℃で8時間反応さ
せて疎水化を行った。疎水化反応終了後、反応液を酢酸
で中和し、反応生成物をろ別した。反応生成物を50℃の
イソプロピルアルコール500gで2回、次いでアセトン5
00gで2回洗浄し、減圧下70℃で1昼夜乾燥し、疎水化
されたヒドロキシエチルセルロース誘導体68.23gを得
た。
【0065】(2)攪拌機、温度計及び冷却管を備えた
500mlのガラス製セパラブル反応容器に、(1)で得ら
れた疎水化ヒドロキシエチルセルロース誘導体20.0g、
70%イソプロピルアルコール200g及び48%水酸化ナト
リウム水溶液1.37gを仕込んでスラリー液を調製し、窒
素気流下室温で30分間攪拌した。反応液に3-クロロ−2
−ヒドロキシプロパンスルホン酸ナトリウム2.05g
及び48%水酸化ナトリウム水溶液0.86gを加え、50℃で
3時間スルホン化を行った。反応終了後、反応液を塩酸
で中和し生成物をろ別した。生成物を70%イソプロピル
アルコール340gで1回、次いでイソプロピルアルコー
ル120gで2回洗浄後、減圧下70℃で1昼夜乾燥し、ス
テアリルグリセリルエーテル基と3-スルホ-2-ヒドロキ
シプロピル基で置換されたヒドロキシエチルセルロース
誘導体(本発明混和剤19)17.64gを得た。
【0066】得られたヒドロキシエチルセルロース誘導
体のステアリルグリセリルエーテル基の置換度は0.0005
2、3-スルホ-2-ヒドロキシプロピル基の置換度は0.037
であった。
【0067】合成例20 攪拌機、温度計及び冷却管を備えた500mlのガラス製セ
パラブル反応容器に、合成例19(1)で得られた疎水化
ヒドロキシエチルセルロース誘導体10.0g、イソプロピ
ルアルコール160g及び25%ビニルスルホン酸ナトリウ
ム水溶液8.3gを仕込んでスラリー液を調製した。これ
を窒素気流下室温で30分間攪拌した後、48%水酸化ナト
リウム水溶液1.2gを仕込んで、窒素気流下室温で60分
攪拌した。更に、スラリー液を80℃まで昇温し、80℃で
2時間攪拌してスルホン化を行った。反応終了後、反応
液を60℃まで冷却し、酢酸で中和し生成物をろ別した。
生成物を70%イソプロピルアルコール170gで3回、次
いでイソプロピルアルコール60gで2回洗浄後、減圧下
70℃で1昼夜乾燥し、ステアリルグリセリルエーテル基
と2-スルホエチル基で置換されたヒドロキシエチルセル
ロース誘導体(本発明混和剤20)8.9gを得た。
【0068】得られたヒドロキシエチルセルロース誘導
体のステアリルグリセリルエーテル基の置換度は0.0009
8、2-スルホエチル基の置換度は0.082であった。
【0069】合成例21 攪拌機、温度計及び冷却管を備えた500mlのガラス
製セパラブル反応容器に、合成例19(1)で得られた疎
水化ヒドロキシエチルセルロース誘導体10.0g、90%イ
ソプロピルアルコール160g及び48%水酸化ナトリウム
水溶液5.4gを仕込んでスラリー液を調製し、窒素気流
下室温で30分間攪拌した。反応液を氷冷下10℃以下まで
冷却した後、3-ブロモプロパンスルホン酸ナトリウム1
2.0gを仕込んで10℃以下で60分間攪拌した。更に、反
応液を80℃まで昇温し、80℃で2時間攪拌してスルホン
化を行った。反応終了後、反応液を60℃まで冷却し、酢
酸で中和し生成物をろ別した。生成物を70%イソプロピ
ルアルコール170gで3回、次いでイソプロピルアルコ
ール60gで2回洗浄後、減圧下70℃で1昼夜乾燥し、ス
テアリルグリセリルエーテル基と3-スルホプロピル基で
置換されたヒドロキシエチルセルロース誘導体(本発明
混和剤21)8.9gを得た。
【0070】得られたヒドロキシエチルセルロース誘導
体のステアリルグリセリルエーテル基の置換度は0.0009
8、3-スルホプロピル基の置換度は0.077であった。
【0071】合成例22 (1)攪拌機、温度計及び冷却管を備えた1000mlのガラ
ス製セパラブル反応容器に、重量平均分子量約150万、
ヒドロキシエチル基の置換度1.8のヒドロキシエチルセ
ルロース(HEC-QP100M,ユニオンカーバイド社製)50
g、80%イソプロピルアルコール400g及び48%水酸化
ナトリウム水溶液3.5gを加えてスラリー液を調製し、
窒素雰囲気下室温で30分間攪拌した。これに1,2-エポキ
シオクタデカン0.21gを加え、80℃で8時間反応させて
疎水化を行った。疎水化反応終了後、反応液を酢酸で中
和し、反応生成物をろ別した。反応生成物を50℃のイソ
プロピルアルコール500gで2回、次いでアセトン500g
で2回洗浄し、減圧下70℃で1昼夜乾燥し、疎水化され
たヒドロキシエチルセルロース誘導体48.8gを得た。
【0072】(2)攪拌機、温度計及び冷却管を備えた
500mlのガラス製セパラブル反応容器に、(1)で得ら
れた疎水化ヒドロキシエチルセルロース誘導体10.0g、
70%イソプロピルアルコール100g及び48%水酸化ナト
リウム水溶液0.67gを仕込んでスラリー液を調製し、窒
素気流下室温で30分間攪拌した。反応液に3-クロロ-2-
ヒドロキシプロパンスルホン酸ナトリウム2.1g及び48
%水酸化ナトリウム水溶液0.88gを加え、50℃で9時間
スルホン化を行った。反応終了後、反応液を酢酸で中和
し生成物をろ別した。生成物を70%イソプロピルアルコ
ール170gで3回、次いでイソプロピルアルコール60g
で2回洗浄後、減圧下70℃で1昼夜乾燥し、2-ヒドロキ
シオクタデシル基と3-スルホ-2-ヒドロキシプロピル基
で置換されたヒドロキシエチルセルロース誘導体(本発
明混和剤22)7.2gを得た。
【0073】得られたヒドロキシエチルセルロース誘導
体の2-ヒドロキシオクタデシル基の置換度は0.00080、3
-スルホ-2-ヒドロキシプロピル基の置換度は0.078であ
った。
【0074】合成例23 (1)攪拌機、温度計及び冷却管を備えた1000mlのガラ
ス製セパラブル反応容器に、重量平均分子量約150万、
ヒドロキシエチル基の置換度1.8のヒドロキシエチルセ
ルロース(HEC-QP100M,ユニオンカーバイド社製)80
g、80%イソプロピルアルコール400g及び48%水酸化
ナトリウム水溶液3.6gを加えてスラリー液を調製し、
窒素雰囲気下室温で30分間攪拌した。これに1-クロロオ
クタデカン0.4gを加え、80℃で8時間反応させて疎水
化を行った。疎水化反応終了後、反応液を酢酸で中和
し、反応生成物をろ別した。反応生成物を50℃のイソプ
ロピルアルコール500gで2回、次いでアセトン500gで
2回洗浄し、減圧下70℃で1昼夜乾燥し、疎水化された
ヒドロキシエチルセルロース誘導体48.7gを得た。
【0075】(2)攪拌機、温度計及び冷却管を備えた
500mlのガラス製セパラブル反応容器に、(1)で得ら
れた疎水化ヒドロキシエチルセルロース誘導体10.0g、
70%イソプロピルアルコール100g及び48%水酸化ナト
リウム水溶液0.67gを仕込んでスラリー液を調製し、窒
素気流下室温で30分間攪拌した。反応液に3-クロロ-2-
ヒドロキシプロパンスルホン酸ナトリウム2.1g及び48
%水酸化ナトリウム水溶液0.88gを加え、50℃で9時間
スルホン化を行った。反応終了後、反応液を塩酸で中和
し生成物をろ別した。生成物を70%イソプロピルアルコ
ール170gで3回、次いでイソプロピルアルコール60g
で2回洗浄後、減圧下70℃で1昼夜乾燥し、オクタデシ
ル基と3-スルホ-2-ヒドロキシプロピル基で置換された
ヒドロキシエチルセルロース誘導体(本発明混和剤23)
8.2gを得た。
【0076】得られたヒドロキシエチルセルロース誘導
体のオクタデシル基の置換度は0.00071、3-スルホ-2-ヒ
ドロキシプロピル基の置換度は0.080であった。
【0077】合成例24 (1)攪拌機、温度計及び冷却管を備えた1000mlのガラ
ス製セパラブル反応容器に、重量平均分子量約150万、
ヒドロキシエチル基の置換度1.8のヒドロキシエチルセ
ルロース(HEC-QP100M,ユニオンカーバイド社製)50
g、70%イソプロピルアルコール500g及び48%水酸化
ナトリウム水溶液3.5gを加えてスラリー液を調製し、
窒素雰囲気下室温で30分間攪拌した。反応液に3-クロロ
-2-ヒドロキシプロパンスルホン酸ナトリウム10.5g及
び水酸化ナトリウム水溶液4.4gを加え、50℃で9時間
スルホン化を行った。反応終了後、反応液を酢酸で中和
し、反応生成物をろ別した。反応生成物を70%イソプロ
ピルアルコール850gで3回、次いでイソプロピルアル
コール300gで2回洗浄し、減圧下70℃で1昼夜乾燥
し、スルホン化されたヒドロキシエチルセルロース誘導
体50.0gを得た。
【0078】(2)攪拌機、温度計及び冷却管を備えた
500mlのガラス製セパラブル反応容器に、(1)で得ら
れたスルホン化ヒドロキシエチルセルロース誘導体10.0
g、88%イソプロピルアルコール80.0g及び48%水酸化
ナトリウム水溶液0.01gを仕込んでスラリー液を調製
し、窒素気流下室温で30分間攪拌した。これにステアロ
イルクロリド0.03gを加え、80℃で8時間反応させて疎
水化を行った。疎水化反応終了後、反応液を酢酸で中和
し、反応生成物をろ別した。反応生成物を70%イソプロ
ピルアルコール170gで3回、次いでイソプロピルアル
コール60gで2回洗浄後、減圧下70℃で1昼夜乾燥し、
1-オキソオクタデシル基と3-スルホ-2-ヒドロキシプロ
ピル基で置換されたヒドロキシエチルセルロース誘導体
(本発明混和剤24)8.5gを得た。
【0079】得られたヒドロキシエチルセルロース誘導
体の1-オキソオクタデシル基の置換度は0.00093、3-ス
ルホ-2-ヒドロキシプロピル基の置換度は0.081であっ
た。
【0080】合成例25 (1)攪拌機、温度計及び冷却管を備えた1000mlのガラ
ス製セパラブル反応容器に、重量平均分子量約80万、ヒ
ドロキシエチル基の置換度1.8のヒドロキシエチルセル
ロース(HEC-QP4400,ユニオンカーバイド社製)50g、
80%イソプロピルアルコール400g及び48%水酸化ナト
リウム水溶液3.5gを加えてスラリー液を調製し、窒素
雰囲気下室温で30分間攪拌した。これにステアリルグリ
シジルエーテル0.39gを加え、80℃で8時間反応させて
疎水化を行った。疎水化反応終了後、反応液を酢酸で中
和し、反応生成物をろ別した。反応生成物を50℃のイソ
プロピルアルコール500gで2回、次いでアセトン500g
で2回洗浄し、減圧下70℃で1昼夜乾燥し、疎水化され
たヒドロキシエチルセルロース誘導体44.3gを得た。
【0081】(2)攪拌機、温度計及び冷却管を備えた
500mlのガラス製セパラブル反応容器に、(1)で得ら
れた疎水化ヒドロキシエチルセルロース誘導体10.0g、
70%イソプロピルアルコール100g及び48%水酸化ナト
リウム水溶液0.67gを仕込んでスラリー液を調製し、窒
素気流下室温で30分間攪拌した。反応液に3-クロロ-2-
ヒドロキシプロパンスルホン酸ナトリウム2.11g及び48
%水酸化ナトリウム水溶液0.88gを加え、50℃で3時間
スルホン化を行った。反応終了後、反応液を塩酸で中和
し生成物をろ別した。生成物を70%イソプロピルアルコ
ール170gで1回、次いでイソプロピルアルコール60g
で2回洗浄後、減圧下70℃で1昼夜乾燥し、ステアリル
グリセリルエーテル基と3-スルホ-2-ヒドロキシプロピ
ル基で置換されたヒドロキシエチルセルロース誘導体
(本発明混和剤25)8.8gを得た。
【0082】得られたヒドロキシエチルセルロース誘導
体のステアリルグリセリルエーテル基の置換度は0.0008
1、3-スルホ-2-ヒドロキシプロピル基の置換度は0.079
であった。
【0083】合成例26 (1)攪拌機、温度計及び冷却管を備えた1000mlのガラ
ス製セパラブル反応容器に、重量平均分子量約80万、ヒ
ドロキシエチル基の置換度1.8のヒドロキシエチルセル
ロース(HEC-QP4400,ユニオンカーバイド社製)50g、
イソプロピルアルコール400g及び48%水酸化ナトリウ
ム水溶液3.5gを加えてスラリー液を調製し、窒素雰囲
気下室温で30分間攪拌した。これにステアリルグリシジ
ルエーテル0.7gを加え、80℃で8時間反応させて疎水
化を行った。
【0084】(2)疎水化反応終了後、反応液を40℃ま
で冷却し、48%水酸化ナトリウム水溶液15.8g、モノク
ロル酢酸ナトリウム24.5gを加えて、40℃で1時間攪拌
した後、さらに80℃で2時間反応させてカルボキシメチ
ル化を行った。反応終了後、反応液を60℃まで冷却し、
酢酸を加えて過剰のアルカリを中和した後、生成物をろ
別した。生成物を80%アセトン(水20%)1000mlで5
回、次いでアセトン1000mlで2回洗浄後、減圧下70℃で
1昼夜乾燥し、ステアリルグリセリルエーテル基とカル
ボキシメチル基で置換されたヒドロキシエチルセルロー
ス誘導体(本発明混和剤26)53.4gを得た。
【0085】得られたヒドロキシエチルセルロース誘導
体のステアリルグリセリルエーテル基の置換度は0.001
(疎水性置換基含量4.7重量%)、カルボキシメチル基
の置換度は0.3であった。
【0086】比較合成例1 合成例1(1)で合成したステアリルグリセリルエーテ
ル基で置換されたヒドロキシエチルセルロース誘導体を
そのまま用い(ステアリルグリセリルエーテル基の置換
度0.008)、比較混和剤1とした。
【0087】比較合成例2 合成例1〜6で用いたのと同じヒドロキシエチルセルロ
ースを疎水化を行わずに、合成例3と同様にスルホン化
して、2-スルホエチル基で置換されたヒドロキシエチル
セルロース誘導体(2-スルホエチル基の置換度0.18)
(比較混和剤2)を得た。
【0088】比較混和剤3 合成例1〜6で用いたものと同じヒドロキシエチルセル
ロースをそのまま用いて、比較混和剤3とした。
【0089】比較混和剤4 カルボキシメチルセルロース(CMC2280,ダイセル化学
(株)製,重量平均分子量約100万、カルボキシメチル
化度0.78)をそのまま用いて、比較混和剤4とした。
【0090】比較混和剤5 ポリアクリル酸ナトリウム(カーボポール941,グッド
リッチ社製)を用いて、比較混和剤5とした。
【0091】実施例 表1に示す配合で、セメント(秩父小野田社製)、砂
(豊浦産標準砂)、混和剤及び水を万能ミキサー(三英
製作所製)で3分間、20℃で混合して、モルタル組成物
とした。混和剤としては、上に示した混和剤1〜26及び
比較混和剤1〜5を用いた。
【0092】
【表1】
【0093】縦30cm×横30cm×深さ5cmの鋼製型枠にモ
ルタルを入れ、鏝を用いて表面仕上げを行った。表面仕
上げは定性的に確認し、下記のような評価とした。 ○ : 鏝ならしがスムースで鏝ばなれがよい △ : 鏝ならしと鏝ばなれがやや悪い × : 鏝ならしと鏝ばなれが悪い モルタル組成物から、JIS-R5201に準じてモルタル供試
体を作成し、圧縮強度(3日後)を測定した。またこれ
らのモルタル組成物について、ASTM-C403に準じて凝結
時間(始発:時−分)を測定した。
【0094】以上の結果を表2及び表3に示す。
【0095】
【表2】
【0096】
【表3】
【0097】上記の結果から、本発明のモルタル用添加
剤を用いると、その増粘作用によって優れた仕上げ作業
性が得られ、しかも凝結や硬化の遅れがないことが判
る。これに対して比較混和剤の場合は、十分な鏝ならし
が得られず、また凝結遅延、強度発現低下といった問題
がある。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−301901(JP,A) 特開 昭62−83347(JP,A) 特開 昭55−75955(JP,A) 米国特許4845207(US,A) 米国特許4784693(US,A) 欧州特許出願公開362769(EP,A 1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C04B 24/38

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多糖類又はそのアルキル化若しくはヒド
    ロキシアルキル化誘導体の一部又は全部の水酸基の水素
    原子が、炭素数8〜40の炭化水素鎖(フェネチル基及び
    2-エチルヘキシル基を除く)を部分構造として有する疎
    水性置換基(A)と、スルホン酸基及びカルボキシル
    びにそれらの塩からなる群から選ばれる1種以上の基
    を部分構造として含有するイオン性親水性置換基(B)
    で置換されてなる多糖誘導体を含有することを特徴とす
    る、モルタル用添加剤。
  2. 【請求項2】 疎水性置換基(A)による置換度が構成
    単糖残基あたり0.0001〜1であり、イオン性親水性置換
    基(B)による置換度が構成単糖残基あたり0.001〜2
    である、請求項1のモルタル用添加剤。
  3. 【請求項3】 疎水性置換基(A)が炭素数8〜40の直
    鎖又は分岐のアルキル基を有するアルキルグリセリルエ
    ーテル基、炭素数8〜40の直鎖又は分岐のアルケニル基
    を有するアルケニルグリセリルエーテル基、及びヒドロ
    キシル基が置換していてもよく、オキシカルボニル基が
    挿入されていてもよい炭素数8〜40の直鎖又は分岐のア
    ルキル基、アルケニル基又はアシル基からなる群から選
    ばれる1種以上の基であり、イオン性親水性置換基
    (B)がヒドロキシル基が置換していてもよい炭素数1
    〜5のスルホアルキル基、カルボキシアルキル基、リン
    酸アルキル基、及び硫酸エステルアルキル基並びにそれ
    らの塩からなる群より選ばれる1種以上の基である、請
    求項1又は2のモルタル用添加剤。
  4. 【請求項4】 疎水性置換基(A)が炭素数12〜36の直
    鎖アルキル基を有するアルキルグリセリルエーテル基で
    ある請求項1から3の何れか1のモルタル用添加剤。
  5. 【請求項5】 請求項1から4の何れか1のモルタル用
    添加剤と、セメント質材料とを含有することを特徴とす
    る、モルタル組成物。
  6. 【請求項6】 さらに細骨材を含有する、請求項5のモ
    ルタル組成物。
  7. 【請求項7】 モルタル組成物がセメント質材料に対
    し、多糖誘導体が0.0001〜0.03重量%となる量で添加さ
    れる、請求項5又は6のモルタル組成物。
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