JP3342193B2 - 加熱装置 - Google Patents

加熱装置

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JP3342193B2
JP3342193B2 JP19906594A JP19906594A JP3342193B2 JP 3342193 B2 JP3342193 B2 JP 3342193B2 JP 19906594 A JP19906594 A JP 19906594A JP 19906594 A JP19906594 A JP 19906594A JP 3342193 B2 JP3342193 B2 JP 3342193B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電磁(磁気)誘導加熱方
式の加熱装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、複写機・レーザービームプリンタ
・ファクシミリ・マイクロフィルムリーダプリンタ・画
像表示(ディスプレイ)装置・記録機等の画像形成装置
において、電子写真・静電記録・磁気記録等の適宜の画
像形成プロセス手段により加熱溶融性の樹脂等よりなる
トナーを用いて画像支持体としての被記録材(エレクト
ロファクスシート・静電記録シート・転写材シート・印
刷紙など)の面に直接方式もしくは間接(転写)方式で
形成した目的の画像情報に対応した未定着のトナー像を
該トナー像を担持している被記録材の面に永久固着画像
として加熱定着処理する加熱装置としての画像加熱定着
装置は、熱ローラを用いた熱ローラ方式の定着装置や、
フィルム加熱方式を用いた定着装置といった接触式定着
装置が多く採用されている。
【0003】(a)熱ローラ方式の装置は、内部にハロ
ゲンヒータ等の発熱体を備えた金属製の熱ローラと、そ
れに圧接する弾性を持つ加圧ローラから構成され、この
一対のローラの圧接部である定着ニップ部に被加熱材と
しての被記録材を通過させることにより、トナー像を加
熱・加圧定着させるものである。
【0004】しかし、このような熱ローラ方式では、ロ
ーラの熱容量が大きいため、ローラ表面を所定の定着温
度まで昇温させるには非常に多くの時間を要していた。
またこのため、画像出力動作を速やかに実行するために
は、非画像出力時にもローラ表面をある程度のスタンバ
イ温度に温調していなければならなかった。
【0005】(b)フィルム加熱方式の装置は特開昭6
3−313182号公報・特開平2−157878号公
報・特開平4−44075号公報・特開平4−2049
80号公報等に提案されている。即ち、加熱体(一般に
セラミックヒータ、以下ヒータと記す)と、該ヒータに
密着して移動する耐熱性フィルムを有し、このフィルム
を介して被加熱体をヒータに密着させてフィルムと一緒
にヒータ位置を移動させヒータの熱エネルギーをフィル
ムを介して被加熱体に付与する加熱装置である。フィル
ム・被加熱体をヒータに密着させる加圧部材を有してい
る。
【0006】画像定着動作は、フィルムを挟んでヒータ
と加圧部材との圧接により形成される定着ニップ部のフ
ィルムと加圧部材との間に被加熱体としての被記録材を
導入通過させることにより被記録材の顕画像担持体面を
フィルムを介してヒータで加熱して、未定着トナー像に
熱エネルギーを付与し、トナーを軟化・溶融させること
で行なわれる。
【0007】このようなフィルム加熱方式の装置には、
低熱容量のヒータを用いることができるので、熱ローラ
方式に比べ、ウェイトタイムの短縮化(クイックスター
ト)が可能となる。また、クイックスタートが可能とな
ったことにより、予めヒータを昇温させておく必要がな
いので、消費電力を小さくすることができ、また機内昇
温も防止できる。
【0008】フィルム加熱方式の加熱装置は上記のよう
な利点を有していて画像加熱定着装置等として有効で
るが、加熱体であるヒータと被加熱材の間に介在するフ
ィルムは熱抵抗となって熱効率を損なう介在物でもあっ
た。
【0009】即ち、従来のフィルム加熱方式では、ヒー
タはフィルムを介して間接的に被加熱材を加熱するた
め、加熱効率という観点においてまだ改善の余地を有し
ている。例えば、フィルムの強度を上げるためにフィル
ム膜厚を厚くしていくと、ヒータの熱を素早く被加熱材
に供給することが困難になっていく。また、フィルム自
体が断熱性をもつため本来フィルム外面に伝えるべきヒ
ータの発する熱をフィルムの内側に蓄積してしまう。
【0010】(c)そこで本出願人は該フィルム自体を
発熱させることでフィルムが熱抵抗とならないようにし
て熱効率を向上させた電磁誘導加熱方式・フィルム加熱
方式の加熱装置を先に提案している。
【0011】これは、磁性体である芯材とコイルを組み
合わせることによって発生する磁場を励磁回路で変化さ
せ、その磁場の中を移動する導電部材(誘導磁性材、磁
性金属材、磁界吸収導電材)としてのフィルム中の導電
層に渦電流を発生させるものである。この渦電流が導電
層の電気抵抗によって熱(ジュール熱)に変換し、結果
的に被加熱体に密着するフィルムのみが発熱する加熱装
置であり、熱効率が優れている。
【0012】図8はこの電磁誘導加熱方式・フィルム加
熱方式の加熱装置の一例の摸式図である。
【0013】21は磁界発生手段としての励磁コイルで
あり、芯材(磁性体、コア)22に巻き付けて構成され
る。23は芯材を支持し、フィルムガイドを兼ねるステ
ーである。25は芯材22の下側に配設したフィルム加
圧板(第1の加圧部材)であり、後述する導電部材(発
熱部材)としてのフィルム17に対して摩擦抵抗の比較
的少ないガラスを用いている。
【0014】17は導電部材としての、導電層を有する
エンドレス状(円筒状、シームレス)の耐熱性フィルム
であり、フィルム基層17a・導電層17b・離型層1
7cの3層構成フィルムである。このフィルム17を上
記のコイル21・芯材22・ステー23・加圧板25か
らなるアセンブリ(電磁誘導加熱構造体)にルーズに外
嵌させてある。
【0015】24は加圧ローラ(第2の加圧部材)であ
り、芯金の周囲にシリコーンゴム、フッ素ゴム等を巻い
て構成される。この加圧ローラ24は不図示の軸受手段
・付勢手段により所定の押圧力を持ってフィルム17を
挟ませてフィルム加圧板25の下面に圧接させて配設し
てあり、加圧板25との間にフィルム17を挟んで圧接
ニップ部(定着ニップ部)を形成する。
【0016】そして該加圧ローラ24は駆動手段により
矢示の反時計方向に回転駆動される。この加圧ローラ
の回転駆動による該ローラ24とフィルム17外面と
の摩擦力でフィルム17に回転力が作用して、該フィル
ム17が加圧板25の下面に密着摺動してアセンブリ2
1・22・23・25の外回りを回転する。
【0017】このような構成でコイル21は所定の周波
数で不図示の励磁回路から電流が印加され、これによっ
てコイル21の周囲に矢印Hで示した磁束が発生消滅を
繰り返す。この磁束Hがフィルム17の導電層17bを
横切るように芯材22は構成される。
【0018】変動する磁界が導体中を横切るとき、その
磁界の変化を妨げる磁界を発生させるようにフィルム1
7の導電層17bには渦電流が発生する。この渦電流が
フィルム17の導電層17bの表皮抵抗により、表皮抵
抗に比例した電力でフィルムの導電層17bを発熱させ
る。
【0019】このようにフィルム17の表層近くを直接
発熱させるので、フィルム基層17aの熱伝導率、熱容
量によらず急速に加熱できる利点がある。また、フィル
ム17の厚さにも依存しない急速加熱が実現できる。
【0020】而して、加圧ローラ24の回転によりフィ
ルム17が回転され、かつ上記電磁誘導加熱によりフィ
ルム17(17b)が加熱された状態において、圧接ニ
ップ部のフィルム17と加圧ローラ24との間に被加熱
材としての画像定着すべき被記録材Pが不図示の画像形
成部より導入されてフィルム17と一緒に圧接ニップ部
を挟持搬送されることにより電磁誘導加熱されたフィル
ム17の熱が被記録材Pに付与され被記録材P上の未定
着トナー像Tが被記録材P面に加熱定着されるものであ
る。圧接ニップ部を通った被記録材Pはフィルム17
面から分離されて搬送される。
【0021】この方式はフィルム自身が直接発熱すると
いう点で従来のフィルム加熱方式と根本的に異なってお
り、このため、フィルムの膜厚を厚くしても加熱効率が
落ちるということはない。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】上記(c)の電磁誘導
加熱方式・フィルム加熱方式の加熱装置にあっても次の
ような問題があった。
【0023】.磁場発生手段21・22側であるフィ
ルム加圧板25をガラス等の熱伝導性の良い材料で構成
した場合、フィルム17の熱がこのフィルム加圧板25
からフィルム内面側の励磁コイル芯材22の方に伝わ
り、該芯材22を暖めてしまう。その結果、この芯材2
2の昇温により該芯材22の透磁率は低下し、このため
フィルム17(17b)の発熱量も低下してしまってい
た。
【0024】.またフィルム加圧板25が平面であっ
たため、該加圧板25の端で屈曲させられたフィルム1
7は金属の導電層17bに金属疲労を生じてフィルム1
7の早期破損を招いていた。
【0025】そこで本発明はこの種の電磁誘導加熱方式
の加熱装置について上記やのような問題を解消し
て、発熱効率の向上、耐久性の向上を図ることを目的と
する。
【0026】
【課題を解決するための手段】本発明は下記の構成を特
徴とする加熱装置である。
【0027】(1)導電層を有するフィルム状の回転体
と、回転体の内部に設けられており導電層に渦電流を発
生させるための磁場を発生する磁場発生手段と、回転体
と磁場発生手段の間に設けられている第1の加圧部材
と、回転体を間に挟んで第1の加圧部材とニップを形成
する第2の加圧部材と、を有し、回転体と第2の加圧部
材の間に導入した被加熱材を加熱する電磁誘導方式の加
熱装置であり、第1の加圧部材が回転体と磁場発生手段
間の熱伝導を抑える断熱材で構成されていることを特徴
とする加熱装置。
【0028】(2)磁場発生手段は励磁コイルであり、
該励磁コイルは励磁コイルを支持する芯材に巻かれ、
1の加圧部材の熱伝導率が上記励磁コイル芯材の熱伝導
率よりも低いことを特徴とする(1)に記載の加熱装
置。
【0029】(3)第1の加圧部材の回転体内面との接
触面は回転体と同方向に凸形状であることを特徴とする
(1)または(2)に記載の加熱装置。 (4)第1の加圧部材の回転体内面との接触面は回転体
内面と同じ曲率を有することを特徴とする(3)に記載
の加熱装置。
【0030】(5)第1の加圧部材の回転体との接触面
は回転体内面以上の曲率を有することを特徴とする
(3)に記載の加熱装置。
【0031】(6)第1の加圧部材はローラ形状をなし
ていることを特徴とする(1)乃至(5)の何れかに記
載の加熱装置。
【0032】(7)第1の加圧部材は磁場発生手段とは
非接触であることを特徴とする(1)乃至(6)の何れ
かに記載の加熱装置。
【0033】(8)第1の加圧部材は回転体との接触面
に弾性層を有することを特徴とする(1)乃至(7)の
何れかに記載の加熱装置。
【0034】(9)第1の加圧部材の回転体との接触面
回転体の移動方向と直交する方向にクラウン形状を有
することを特徴とする(1)乃至(8)の何れかに記載
の加熱装置。
【0035】
【0036】
【0037】
【0038】(10)上記装置は、被記録材に画像を加
熱処理する像加熱装置であることを特徴とする(1)乃
至(9)の何れかに記載の加熱装置。
【0039】
【0040】
【作用】即ち、電磁誘導発熱する回転体と該回転体内部
に配置された磁場発生手段の間に設けられている第1の
加圧部材を、回転体と磁場発生手段の間の熱伝導を抑え
る断熱材で構成することにより、回転体の発熱が該第1
加圧部材から磁界発生手段の方へ伝わることが防止も
しくは緩和されて、磁界発生手段の芯材の昇温による透
磁率の低下に起因する導電部材の発熱量の低下が防止さ
れる。
【0041】また、回転体の内側の第1の加圧部材の回
転体内面との接触面は、回転体と同方向に凸形状をもた
せる、もしくは回転体内面と同じ曲率をもたせる、もし
くは回転体内面以上の曲率をもたせることで、回転体に
実質的に強制的な屈曲部をつくらずにニップをさせるこ
とができる。すなわち、回転体にかかる屈曲応力が作用
せずもしくは緩和されて、回転体の屈曲による破損が防
止され耐久性が向上する。
【0042】
【実施例】〈実施例1〉(図1) 図1は本実施例の加熱装置の一例(電磁誘導加熱方式・
フィルム加熱方式の像加熱装置)の構成を示す摸式図で
ある。前述図8と共通の構成部材・部分には同一の符号
を付して再度の説明を省略する。
【0043】(1)磁界発生手段21・22 本実施例の芯材22には鉄を用いている。また本実施例
では芯材22に3本の壁をもつE型形状を用いている。
【0044】ステー23は液晶ポリマー・フェノール樹
脂等で構成され、フィルムをガイドする摺擦板が側面に
取り付けられている。
【0045】(2)フィルム17導電層を有するフィルム状の回転体としてのフィルム
7は、厚さ10μm〜100μmのポリイミド・ポリア
ミドイミド・PEEK・PES・PPS・PFA・PT
FE・FEP等の耐熱性樹脂を基層(基材)17aと
し、その基層17aの外周(被加熱材圧接面側)に導電
層17bを、Fe,Coや、例えばNi,Cu,Cr等
の金属を1μm〜100μmの厚みでメッキ等の処理に
よって形成している。更にその導電層17bの自由面に
表面層として例えばPFA,PTFE,FEP,シリコ
ーン樹脂等のトナー離型性の良好な耐熱性樹脂を混合な
いしは独立で被覆して離型層17cを形成した、3層構
成のものである。
【0046】この例ではフィルム基層17aと導電層1
7bを別々の層としたが、フィルム基層17aそのもの
を導電層としてもよい。 (3)加熱原理 励磁コイル21には励磁回路28から交流電流(10k
Hz〜500kHz)が印加され、これによってコイル
21の周囲に矢印Hで示した磁束が生成消滅をくり返
す。この磁束Hがフィルム17の導電層17bを横切る
ように芯材22は構成される。
【0047】変動する磁界が導体中を横切るとき、その
磁界の変化を妨げる磁界を生じるように導体中には渦電
流Aが発生する。
【0048】この渦電流は表皮効果のためにほとんど導
電層17bの励磁コイル21側の面に集中して流れ、フ
ィルム導電層17bの表皮抵抗RS に比例した電力で発
熱を生じる。
【0049】RS は、角周波数ω、透磁率μ、固有抵抗
ρから得られる表皮深さ
【0050】
【外1】 と表せる。
【0051】従って、RS を大きくするか、If を大き
くすれば、電力を増すことができ、発熱量を増すことが
可能となる。
【0052】RS を大きくするには周波数ωを高くする
か、透磁率μの高い材料、固有抵抗ρの高いものを使え
ば良い。
【0053】これからすると、非磁性金属を導電層17
bに用いると加熱しずらいことが推測されるが、導電層
17bの厚さtが表皮深さδより薄い場合には、 RS ≒ρ/t となるので加熱可能となる。
【0054】励磁コイル21に印加する交流電流の周波
数は10〜500kHzが好ましい。10kHz以上に
なると、導電層17bへの吸収効率が良くなり、500
kHz迄は安価な素子を用いて励磁回路を組むことがで
きる。
【0055】更には20kHz以上であれば可聴域をこ
えるため通電時に音がすることがなく、200kHz以
下では励磁回路で生じるロスも少なく、周辺への放射ノ
イズも小さい。
【0056】また10〜500kHzの交流電流を導電
層17bに印加した場合、常温から200℃では表皮深
さは数μmから数百μm程度である。実際に導電層17
bの厚みを1μmより小さくすると、ほとんどの電磁エ
ネルギーが導電層17bで吸収しきれないためエネルギ
ー効率が悪くなる。また、もれた磁界が他の金属部を加
熱するという問題も生じる。一方で100μmを越えた
導電層17bではフィルム17の剛性が高くなりすぎる
ことと、導電層17b中の熱伝導によって熱が伝わり、
離形層17cが暖まりにくくなるという問題が生じる。
また製造時間・コストもかさむ。従って導電層17bの
厚みは1〜100μmが好ましい。
【0057】また導電層17bの発熱を増すためにはI
f を大きくすれば良く、そのためには励磁コイル21に
よって生成される磁束を強くする、あるいは磁束の変化
を大きくすれば良い。この方法としてコイル21の巻き
線数を増すか、励磁コイル21の芯材22をフェライ
ト、パーマロイといった高透磁率で残留磁束密度の低い
ものを用いると良い。
【0058】本実施例では芯材22として断面E字型の
E型芯材を用い、この芯材22にフィルム17の移動方
向と略直交する方向である圧接ニップ部の長手方向に沿
って励磁コイル21を巻いている。端部側では磁束が集
中して発熱量が増して端部での熱の逃げが補償される。
【0059】フィルム17の導電層17bの抵抗値が小
さすぎると、渦電流が発生した際の発熱効率が悪化する
ため、導電層17bの固有体積抵抗率は20℃環境下で
1.5×10-8Ωm以上が好ましい。
【0060】本実施例ではフィルム17の導電層17
をメッキ処理によって形成したが、真空蒸着・スパッタ
リング等で形成しても良い。これによりメッキ処理でき
ないアルミニウムや金属酸化物合金を導電層17bに用
いることができる。但し、メッキ処理が膜厚を得られ易
いため1〜100μmの層厚を得るためにはメッキ処理
が好ましい。
【0061】例えば高透磁率の鉄、コバルト、ニッケル
等の強磁性体を付けると、励磁コイル21によって生成
される電磁エネルギーを吸収し易く、効率よく加熱でき
かつ、機外へもれる磁気も少なくなり、周辺装置への影
響も減らせる。また、これらのもので高抵抗率のものを
選ぶともっと良い。
【0062】また、フィルム17の導電層17bは金属
のみならず、低熱伝導性基材に表面離形層を接着するた
めの接着剤中に導電性、高透磁率な粒子、ウィスカーを
分散させて導電層としても良い。
【0063】例えば、マンガン、チタン、クロム、鉄、
銅、コバルト、ニッケル等の粒子やこれらの合金である
フェライトや酸化物の粒子やウィスカーといったものを
カーボン等の導電性粒子と混合し、接着剤中に分散させ
て導電層とすることができる。
【0064】本実施例では、磁場の方向がフィルム17
に垂直に入るように構成していたが、導電層17b中に
層面に平行に磁場をかけても良い。
【0065】また導電層17bを構成する材料として、
キュリー温度が定着に必要な温度のものを使用すると加
熱されてキュリー温度に近づくと比熱が増大し、内部エ
ネルギーに変わるので自己温度制御が可能となる。キュ
リー温度を越えると自発磁化がなくなり、これによって
導電層17b中に生成される磁界はキュリー温度以下よ
り減少し、そのため渦電流が減少して発熱を抑制する方
向で働くので自己温度制御が可能となる。このキュリー
点としてはトナーの軟化点に合わせて100℃〜200
℃が好ましい。
【0066】あるいは、キュリー温度付近では励磁コイ
ル21とフィルム17との間での合成インダクタンスが
大きく変化するので、コイル21に高周波を加える励磁
回路側で温度を検出し、温度制御を行なうことも可能で
ある。
【0067】またコイル21の芯材22の材質としては
キュリー点の低いものを用いることが好ましい。
【0068】装置の搬送動作が停止して加熱制御が不可
能な所謂暴走状態になった場合に芯材22が昇温し始め
る。この結果、高周波を発生させる回路から見ると励磁
コイル21のインダクタンスが大きくなったように見え
るので、励磁回路が周波数を合わせようとするとどんど
ん高周波側へ変化して励磁回路の電力ロスとしてエネル
ギーが消費され、コイル21に供給されるエネルギーは
減り、暴走は防止される。具体的にキュリー点は100
℃〜250℃で選ぶと良い。
【0069】100℃以下ではトナーの融点より低くフ
ィルム内部が断熱されていても昇温が存在するので暴走
防止が誤作動し易く、250℃以上では暴走防止になら
ない。
【0070】(4)フィルム加圧板25A 磁界発生手段21・22を配置した側であるフィルム内
面側のフィルム加圧板25A(第1の加圧部材)は、フ
ィルム17と芯材22を断熱するために例えば液晶ポリ
マー、フェノール樹脂等の比較的熱伝導度の低い高耐熱
性樹脂か、或いはこれらの樹脂とセラミック、金属、ガ
ラスなどの複合材料で構成され、本実施例では熱伝導度
約11×10-4cal/sec/cm2/℃/cm のガラス繊維充填フ
ェノール樹脂を用いている。
【0071】本実施例では芯材22が鉄であるから、鉄
の熱伝導度約0.14cal/sec/cm2/℃/cm と比べて加圧
板25Aの熱伝導度は十分低く、断熱材として非常に有
効である。
【0072】この加圧板25Aは芯材22を含むステー
23に取り付けられており、不図示の加圧機構でステー
23ごとフィルム17を加圧ローラ24(第2の加圧部
材)に圧接している。あるいは、加圧板25Aに直接加
圧機構を設けてもよい。または、加圧ローラ24から加
圧板25に向って加圧が行なわれてもよい。
【0073】なお、このフィルム加圧板25Aとステー
23をここでは別部材としているが、同じ材質を用いて
一体化することも可能である。その方が部品点数も減
り、組立性も向上するためコスト的に有利である。
【0074】また、フィルム加圧板25Aの表面にはフ
ィルム17との摩擦抵抗を減らすために、グリース、オ
イル等を塗布することが好ましい。
【0075】さらに、加圧板25Aのフィルム17との
接触面にガラスの薄板等比較的フィルムと摺動性の良い
部材を接着してもよい。
【0076】(5)通電系 28は励磁コイル21に対して通電する励磁回路、27
は励磁コイル21の芯材22に当接させて、かつこの通
電路に直列に介入させた温度ヒューズ・サーモスイッチ
等の安全素子である。この安全素子27は過昇温時に励
磁コイル21への通電を遮断する役目をする。
【0077】26は加圧ローラ24の表面温度を検知す
る温度検知素子であるサーミスタで、このサーミスタ2
6の検知温度に基づきレギュレータ29により励磁回路
28が制御されて励磁コイル21へ印加する電流値が制
御される。加圧ローラ24が冷えていてサーミスタ26
の検知温度が低い時は通電のデューティー比を小さくす
る。このサーミスタ26は加圧板25Aのフィルム非接
触面や芯材22上に設けることも可能である。
【0078】このような構成で励磁コイル21には励磁
回路28から交流電流が印加され、これによって、励磁
コイル21の周囲に矢印Hで示した磁束が生成消滅を繰
り返す。
【0079】而して前述図8の装置と同様に、加圧ロー
ラ24の回転によりフィルム17が回転され、かつ上記
電磁誘導加熱によりフィルム17(17b)が加熱され
た状態において、圧接ニップ部のフィルム17と加圧ロ
ーラ24との間に被加熱材としての画像定着すべき被記
録材Pが不図示の画像形成部より導入されてフィルム1
7と一緒に圧接ニップ部を挟持搬送されることにより電
磁誘導加熱されたフィルム17(17b)の熱が被記録
材Pに付与され、被記録材P上の未定着トナー像Tが被
記録材P面に加熱定着されるものである。圧接ニップ部
を通った被記録材Pはフィルム17の面から分離されて
搬送される。
【0080】この際、本実施例のようにフィルム加圧板
25Aが断熱部材で構成されていると、フィルム17の
熱がフィルム加圧板25Aから芯材22に逃げる量が少
なくて済む。
【0081】即ち、装置の熱的未飽和状態において、フ
ィルム17の熱はほとんどフィルム内側部のコイル芯材
22等に奪われることがないため、フィルム外面に伝わ
る熱量が多く、被記録材Pの加熱効率が非常に良くな
る。また、芯材22の昇温が少ないため、芯材22の昇
温による透磁率の低下を防止できる。
【0082】さらに、フィルム内側の各部材の昇温も少
ないため、従来と比べ、比較的耐熱グレードの低い安い
材料をフィルム内側部の各部材に使用することも可能に
なる。
【0083】なお、図1の本実施例装置においてフィル
ム加圧板25Aは芯材22に接触しているが、非接触に
することもできる。その場合、例えばステー23と加圧
板25Aが別部材であれば、ステー23は加熱装置内に
固定して配置し、加圧板25Aだけでフィルム17を加
圧すればよい。また、ステー23と加圧板25Aが同一
部材である場合は、単に芯材22を加圧板25Aから離
してステー23に取り付けるだけでよい。芯材22と加
圧板25Aを非接触にすれば断熱効果はより高いものと
なる。
【0084】以上説明したように、フィルム17の表層
近くを直接発熱させるので、フィルム基層(基材)17
aの熱伝導率、熱容量によらず、急速に加熱できる利点
がある。またフィルム17の厚さにも依存しないため
に、高速化のためにフィルム17の剛性を向上するため
フィルム17の基層17aを厚くしても迅速に定着温度
にまで加熱できる。
【0085】本実施例ではフィルム加熱で説明したが、
フィルムはローラとしても良い。
【0086】また実施例においてはE型の芯材22を用
いたが、I型、U型の芯材を用いても良い。またこれら
を組み合わせても良く、組み合わせないで寸法、材質を
各々で変えても良い。
【0087】本例装置は定着装置に限らず、例えば画像
を担持した被記録材を加熱して艶等の表面性を改質する
装置、仮定着する装置等、広く被加熱材を加熱処理する
手段・装置として使用できる。シート状物を搬送しつつ
加熱や乾燥させる装置にも利用できる。
【0088】〈実施例2〉(図2) 本実施例では図2のように、断熱性のフィルム加圧板2
5Aが実施例(図1)の装置のように平板ではなく、フ
ィルム17の内面との接触面において、フィルムの形状
と同方向に凸形状をもっている。
【0089】実施例1の装置のように平面形状の加圧板
25Aでは、屈曲によるフィルム17の早期破損の危険
性が高いが、本実施例のように加圧板25Aのフィルム
接触面がフィルム内面の曲率にならうような形状にする
ことで、フィルムに屈曲部をつくらずにニップを形成
し、フィルムの破損を防止することができる。ここで、
フィルム加圧板25Aにおけるフィルム接触面の曲率は
0、すなわち平面でなければ何でも良いが、フィルム内
面の曲率と同じかそれ以上が好ましい。
【0090】加圧板25Aの曲率がフィルム17の曲率
以上であれば、フィルム17は外力の加わらない放置形
状に近い形状を維持したまま回転駆動することができ、
破損が起こりづらい。
【0091】〈実施例3〉(図3) 本実施例の加熱装置は断熱性のフィルム加圧板25Aが
図3に示すように長手方向にクラウン形状をもってい
る。このクラウンは加圧板25Aが実施例1のような平
板でも実施例2のように曲率をもっていても同じように
つけることができる。また、加圧板25Aのクラウン量
については、加圧板25Aの材質、厚さ、幅、加圧力等
に応じて最適なものを選択できる。
【0092】加熱装置は不図示の加圧機構により加圧板
25Aもしくはステー23をその両端部から加圧ローラ
24に対して圧接する。実施例1、同2のように加圧板
25Aが長手方向でストレート形状になっている場合に
は、加圧力は当然両端部で高く、中央にいくほど低くな
る。これはそのままニップ形状にあらわれ、ニップは端
部で広く、中央が狭くなる。この長手方向でのニップ幅
の不均衡は、長手方向で記録材の加熱量のむらになり、
ニップの広い部分で定着過多によるオフセット、あるい
はニップの狭い部分で定着不良をおこす可能性がある。
しかし、本実施例のように加圧板25Aにクラウンがつ
いていると、両端部の加圧力と中央部の加圧力が平均化
されるためニップ幅を均一にすることができる。
【0093】〈実施例4〉(図4) 本実施例ではフィルム加圧板25Aのフィルム17との
接触面に図4に示すように薄層の弾性部材25aを貼り
付けてある。弾性部材25aにはシリコーンゴム、フッ
素ゴム等の高耐熱性を有するゴムを使用できる。また弾
性部材25aの表面には、加圧板25Aとフィルム17
との摺動性を良くするためにPFA、PTFE等の耐熱
樹脂のシート25bを接着してある。なお、本実施例で
は実施例2のように加圧板25Aには曲率がついてい
る。
【0094】上記のような構成をとることで、フィルム
17を挾むニップ形成が加圧ローラ24と弾性層25a
をもつ加圧板25Aの間で行なわれるため、ニップをよ
り広く取ることができるようになり、被記録材Pの加熱
能力の向上が図れる。
【0095】〈実施例5〉(図5) 本実施例では芯材22の形状を図5に示した通りU型に
し、その2本の壁の谷間にあたる空間内にフィルム17
を加圧ローラ24に圧接するフィルム加圧ローラ25B
を配置している。
【0096】このフィルム加圧ローラ25Bは前述実施
例のフィルム加圧板25Aと同様に、フェノール樹脂、
液晶ポリマー等の熱伝導性の低い耐熱樹脂で構成され
る。
【0097】このフィルム加圧ローラ25Bは芯材22
とは非接触である。したがって、フィルム加圧ローラ2
5Bは不図示の軸受部に設けられた加圧機構により、そ
こからフィルム17を挟んで加圧ローラ24に対して加
圧されることでニップが形成される。フィルム加圧ロー
ラ25Bはフィルム17の回転駆動に従動して回転す
る。
【0098】このようにフィルム17の加圧を板ではな
く回転体で行なうことで、フィルム17の摺動性が向上
し、フィルム17のスリップが起こりづらくなる。ま
た、これはフィルム17の金属疲労による破損防止にも
有効な手段である。
【0099】なお、このフィルム加圧ローラ25Bに実
施例3のようなクラウンをつけることができることはい
うまでもない。また、フィルム加圧ローラ25Bの表面
に実施例4のような弾性層25aを設けることもでき
る。
【0100】〈実施例6〉(図6) 図6の(a)・(b)・(c)はそれぞれ電磁誘導加熱
方式の加熱装置の他の構成形態例を示したものである。
【0101】(a)のものは電磁誘導加熱構造体21・
22・23・25の断熱性フィルム加圧板25Aの下面
と、駆動ローラ31と、従動ローラ(テンションロー
ラ)32との、3部材間にエンドレスベルト状の導電部
材としてのフィルム17を懸回張設して駆動ローラ31
によりフィルム17を回転駆動する構成のものである。
33はフィルム17を挟んで加圧板25の下面に圧接さ
せた加圧ローラであり、フィルム17の回転移動に伴な
い従動回転する。
【0102】(b)のものは、電磁誘導加熱構造体21
・22・23・25の断熱性フィルム加圧板25Aの下
面と駆動ローラ31の2部材間にエンドレスベルト状の
導電部材としてのフィルム17を懸回張設して駆動ロー
ラ31により回転駆動する構成のものである。
【0103】(c)のものは、導電部材としてのフィル
ム17として、エンドレスベルト状のものではなく、ロ
ール巻きにした長尺の有端フィルムを用い、これを繰り
出し軸34側から電磁誘導加熱構造体21・22・23
・25の断熱性フィルム加圧板25Aの下面を経由させ
て巻き取り軸35側へ所定の速度で走行させるように構
成したものである。
【0104】〈実施例7〉(図7) 本実施例は例えば前述実施例1の電磁誘導加熱方式の加
熱装置を画像加熱定着装置(像加熱装置)55として用
いた画像形成装置の一例の概略構成図である。本例の画
像形成装置は、電子写真プロセス利用のレーザービーム
プリンタである。
【0105】41は像担持体(第1の像担持体)として
の回転ドラム型の電子写真感光体(以下、感光ドラムと
記す)である。該感光ドラム41は矢印の時計方向に所
定の周速度(プロセススピード)をもって回転駆動さ
れ、その回転過程で一次帯電器42によりマイナスの所
定の暗電位VD に一様に帯電処理される。
【0106】43はレーザービームスキャナであり、不
図示の画像読取装置・ワードプロセッサ・コンピュータ
等のホスト装置から入力される目的画像情報の時系列電
気デジタル画素信号に対応して変調されたレーザービー
ムLを出力し、前記のように一次帯電器42でマイナス
に一様帯電された感光ドラム41面が該レーザービーム
で走査露光されることで露光部分は電位絶対値が小さく
なって明電位VL となり回転露光ドラム41面に目的の
画像情報に対応した静電潜像が形成されていく。
【0107】次いでその潜像は現像器44によりマイナ
スに帯電した粉体トナーで反転現像(レーザー露光部V
L にトナーが付着)されて顕像化される。
【0108】現像器44は回転駆動される現像スリーブ
44aを有し、そのスリーブ外周面にマイナスの電荷を
もったトナーの薄層がコートされて感光ドラム41面と
対向し、スリーブ44aにはその絶対値が感光ドラム4
1の暗電位VDよりも小さく、明電位VL よりも大きな
現像バイアス電圧VDCが印加されていることで、スリー
ブ44a上のトナーが感光ドラム41の明電位VL の部
分のみ転移して潜像が顕像化(反転現像)される。
【0109】一方、給紙トレー45上に積載セットされ
ている被記録材(第2の像担持体、転写紙)Pが給紙ロ
ーラ46により1枚宛繰り出し給送され、搬送ガイド4
7、レジストローラ対48、転写前ガイド49を経由し
て、感光ドラム41とこれに当接させて電源51で転写
バイアスを印加した転写部材としての転写ローラ50と
のニップ部(転写部)52へ、感光ドラム41の回転と
同期どりされた適切タイミングをもって給送されて該給
送被記録材Pの面に感光ドラム41面側のトナー像が順
次に転写されていく。転写部材としての転写ローラ50
体積抵抗率は108 〜109 Ωm程度のものが適当で
ある。
【0110】転写部52を通った被記録材Pは感光ドラ
ム41面から分離され、搬送ガイド54で定着装置55
へ導入されて転写トナー像の定着を受け、画像形成物
(プリント)として排紙トレイ56へ出力される。被記
録材分離後の感光ドラム41面はクリーニング装置53
で転写残りトナー等の感光ドラム面残留物の除去を受け
て清浄面化されて繰り返して作像に供される。
【0111】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、電
磁誘導加熱方式の加熱装置について、電磁誘導発熱する
回転体側から該回転体の内部に配置された磁場発生手段
側への熱伝達が防止されて、磁場発生手段の励磁コイル
芯材の昇温に起因する回転体の発熱効率の低下が防止さ
れる。また回転体の屈曲による破損を防止できて装置の
耐久性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1の加熱装置(電磁誘導加熱方式・フ
ィルム加熱方式の画像加熱定着装置)の概略構成を示す
摸式図
【図2】 実施例2の加熱装置の概略構成を示す摸式図
【図3】 実施例3の加熱装置のフィルム加圧板の側面
模型図
【図4】 実施例4の加熱装置の要部の模型図
【図5】 実施例5の加熱装置の概略構成を示す摸式図
【図6】 (a)・(b)・(c)はそれぞれ加熱装置
の他の構成形態例の略図(実施例6)
【図7】 画像形成装置例の概略構成図(実施例7)
【図8】 電磁誘導加熱方式・フィルム加熱方式の加熱
装置の一例(画像加熱定着装置)の概略構成を示す摸式
【符号の説明】 17 導電部材(発熱部材)としての耐熱性フィルム 17a フィルム基層(基材) 17b 導電層(発熱層) 17c 離形層 21 励磁コイル 22 コイル芯材 23 ステー 24 フィルム加圧ローラ 25・25A・25B フィルム加圧板またはフィル
ム加圧ローラ 26 サーミスタ(温度検出素子) 27 安全素子 28 励磁回路 29 レギュレータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 阿部 篤義 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 大塚 康正 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 小川 賢一 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−261763(JP,A) 特開 平4−372974(JP,A) 特開 平3−233586(JP,A) 特開 昭63−313182(JP,A) 特開 平1−144084(JP,A) 実開 平4−9070(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 13/20 G03G 15/20

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電層を有するフィルム状の回転体と、
    回転体の内部に設けられており導電層に渦電流を発生さ
    せるための磁場を発生する磁場発生手段と、回転体と磁
    場発生手段の間に設けられている第1の加圧部材と、回
    転体を間に挟んで第1の加圧部材とニップを形成する第
    2の加圧部材と、を有し、回転体と第2の加圧部材の
    に導入した被加熱材を加熱する電磁誘導方式の加熱装置
    であり、第1の加圧部材が回転体と磁場発生手段間の熱
    伝導を抑える断熱材で構成されていることを特徴とする
    加熱装置。
  2. 【請求項2】 磁場発生手段は励磁コイルであり、該励
    磁コイルは励磁コイルを支持する芯材に巻かれ、第1の
    加圧部材の熱伝導率が上記励磁コイル芯材の熱伝導率よ
    りも低いことを特徴とする請求項1に記載の加熱装置。
  3. 【請求項3】 第1の加圧部材の回転体内面との接触面
    は回転体と同方向に凸形状であることを特徴とする請求
    項1または同2に記載の加熱装置。
  4. 【請求項4】 第1の加圧部材の回転体内面との接触面
    は回転体内面と同じ曲率を有することを特徴とする請求
    項3に記載の加熱装置。
  5. 【請求項5】 第1の加圧部材の回転体との接触面は回
    転体内面以上の曲率を有することを特徴とする請求項3
    に記載の加熱装置。
  6. 【請求項6】 第1の加圧部材はローラ形状をなしてい
    ることを特徴とする請求項1乃至同5の何れかに記載の
    加熱装置。
  7. 【請求項7】 第1の加圧部材は磁場発生手段とは非接
    触であることを特徴とする請求項1乃至同6の何れかに
    記載の加熱装置。
  8. 【請求項8】 第1の加圧部材は回転体との接触面に弾
    性層を有することを特徴とする請求項1乃至同7の何れ
    かに記載の加熱装置。
  9. 【請求項9】 第1の加圧部材の回転体との接触面は
    転体の移動方向と直交する方向にクラウン形状を有する
    ことを特徴とする請求項1乃至同8の何れかに記載の加
    熱装置。
  10. 【請求項10】 上記装置は、被記録材に画像を加熱処
    理する像加熱装置であることを特徴とする請求項1乃至
    同9の何れかに記載の加熱装置。
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