JP3338323B2 - 魚釣用スピニングリ−ル - Google Patents

魚釣用スピニングリ−ル

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JP3338323B2
JP3338323B2 JP04842297A JP4842297A JP3338323B2 JP 3338323 B2 JP3338323 B2 JP 3338323B2 JP 04842297 A JP04842297 A JP 04842297A JP 4842297 A JP4842297 A JP 4842297A JP 3338323 B2 JP3338323 B2 JP 3338323B2
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雅之 川城
雅行 野上
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ダイワ精工株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、連動歯車と摺動
体の係合で、ハンドル駆動軸の回転運動をスプ−ル軸の
直線往復運動に変換する形式の魚釣用スピニングリ−ル
に関する。
【0002】
【従来の技術】ハンドル回転をスプ−ルの前後動に変換
するスプ−ル前後往復動機構として、トラバ−スカム軸
と摺動子の組合せ以外に、簡単でかつ安価な構成とし
て、ハンドルに連動回転するリ−ル本体に回転自在に支
持された連動歯車の側面に形成した偏芯突部を、スプ−
ル軸の後部に取り付けられた摺動子の案内溝に係合させ
て、回転運動を前後方向の直進運動に変換する摺動機構
を備えた魚釣用スピニングリ−ルが、例えば実公昭55−
25258 号公報や実登第3012426 号公報等で見られるよう
に従来より一般的に知られている。かつ前記公報の連動
歯車と摺動子の対向面はフラットの面で形成されて僅小
の間隔を保つように夫々リ−ル本体とスプ−ル軸に保持
されている。
【0003】前記連動歯車と摺動子が係合する形式の魚
釣用スピニングリ−ルにおいて、張力を有する釣糸をス
プ−ルに巻回する巻取操作時には、前後方向に移動する
スプ−ルに回転方向の力も加わり、スプ−ル軸の後部に
取り付けられている摺動子は、連動歯車の偏芯突部に係
合した状態で前後左右の不規則な力を受ける。前記摺動
子が回転方向の力を受けた時、連動歯車と摺動子の対向
する面が摺接し、摺接部の接触面積が大きくなって、そ
の分抵抗が増して円滑な巻取り操作を行う上での支障に
なっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】解決しようとする問題
点は、前後方向に移動するスプ−ルに回転方向の力が加
わると、摺動子が連動歯車に摺接して摩擦抵抗が増し、
円滑な巻取り操作を行う上での支障になることである。
【0005】本発明の目的は前記欠点に鑑み、連動歯車
と摺動体の摺接による摩擦抵抗の増加を軽減すると共
に、連動歯車と摺動体の摺接時の引っかかりを防止した
魚釣用スピニングリ−ルを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に係わる発明は、リ−ル本体に支承された
ハンドル駆動軸に連動して回転する連動歯車の偏心位置
に係合突起が形成されており、該係合突起がスプ−ル軸
の後部に取付けられた摺動体に形成された係合溝に係合
されて前記ハンドル駆動軸の回転運動をスプ−ル軸の直
線往復運動に変換する形式のスピニングリ−ルにおい
て、前記連動歯車の前記摺動体に対向する側面に凹部を
少なくとも1つ形成すると共に、前記連動歯車と前記摺
動体の摺接面の少なくとも何れか一方に引っかかり防止
用の傾斜面を設けたことを要旨とするものである。
【0007】請求項2に係わる発明は、前記連動歯車の
凹部の壁部を引っかかり防止用の傾斜面に形成したした
ことを要旨とするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】請求項1によると本発明は、連動
歯車9の摺接面9dと摺動体8の摺接面8gは摺接状態で動
作される時、連動歯車9の摺接面9dに複数の凹部9e、9
i、9kや一つの凹部9oが形成されていると、摺接面の摩
擦抵抗が軽減される。本体部8aの連動歯車9と対向する
摺接面8gの摺動体8が前後動する方向に引っかかり防止
用の傾斜面8h、8iが、突出部8fの摺接面8gに引っかかり
防止用の傾斜面8jが形成されていると、連動歯車9との
引っかかりが発生しない。
【0009】更に釣糸27の張力でスプ−ル6とスプ−ル
軸7と摺動体8にスプ−ル軸7を中心に回動力が働き、
摺動体8の本体部8aが傾いた時、連動歯車9の凹部9e、
9i、9k、9oが引っかかり防止用の傾斜面9f、9j、9m、9n
で円錐状に形成されていると、摺動体8と連動歯車9が
引っかかることが防止される。特に摺動体8に連動歯車
9との摺接安定用の突出部8fが形成されていると、摺動
体8の本体部8aが傾いた時突出部8fが連動歯車9の摺接
面9dの凹部9e、9i、9k、9oに引っかかり易いが、連動歯
車9の凹部9e、9i、9k、9oが引っかかり防止用の傾斜面
9f、9j、9m、9nで円錐状に形成されていると、引っかか
ることがない。摺動体8の摺接安定用の突出部8fに引っ
かかり防止用の傾斜面8jが形成されていると、連動歯車
9の凹部9e、9i、9k、9oが引っかかり防止用の傾斜面9
f、9j、9m、9nで円錐状に形成されていない場合でも凹
部9e、9i、9k、9oに引っかかることがない。
【0010】請求項2によると本発明は、連動歯車9の
凹部9e、9i、9k、9oが引っかかり防止用の傾斜面9f、9
j、9m、9nで円錐状に形成されていると、摺動体8が引
っかかることがない。
【0011】
【実施例】以下、図示の実施例によって本発明を説明す
ると、図1から図9は第1実施例で、図1は魚釣用スピ
ニングリ−ルの蓋体を外した一部断面側面図、図2は魚
釣用スピニングリ−ルの要部断面平面図とスプ−ルの一
部拡大断面平面図、図3はリ−ル本体の摺動体位置の断
面正面図、図4は摺動体が前進したリ−ル本体の一部拡
大断面側面図、図5は摺動体が後退したリ−ル本体の一
部拡大断面側面図、図6は摺動体が外されたリ−ル本体
の一部拡大断面側面図、図7は図2の要部拡大断面平面
図、図8は連動歯車の拡大平面図、図9は連動歯車の製
造過程における拡大断面側面図である。
【0012】魚釣用スピニングリ−ルは、図1のように
リ−ル本体1の一側開口がリ−ル本体1に形成された複
数のネジ孔1aに螺合された図示しないビスで図2、図3
のように取り付けられた蓋体2で閉塞されている。図2
でリ−ル本体1と蓋体2に取り付けられた軸受10、11で
駆動歯車3の駆動軸3aが支承され、駆動軸3aの中心多角
形孔3bにハンドルア−ム12が折り畳み自在に取り付けら
れたハンドル駆動軸13が左右交換自在に挿入嵌合されて
いる。ハンドルア−ム12の端部にはハンドルツマミ14が
回転自在に軸承されている。リ−ル本体1の前部には軸
受15で回転軸筒4が回転自在に軸受されると共に前側に
突出されている。軸受15より前側の回転軸筒4の外周に
逆転防止爪車16とロ−タ5が嵌合されてナット17で固定
されている。
【0013】回転軸筒4の基端4aは軸受部1bの透孔1cで
回転自在に軸承され、基端4aの前側に一体的に形成され
たピニオン4bに駆動歯車3が噛合されてロ−タ5はハン
ドルア−ム12の回転に連動して回転されるように支持さ
れている。前記回転軸筒4の中心孔4cには先端にスプ−
ル6が取り付けられたスプ−ル軸7が前後往復動可能に
摺動自在に挿入され、スプ−ル軸7の後端の回り止め部
7aに摺動体8がビス18で取り付けられている。リ−ル本
体1内の側壁面に軸筒1dが形成されて連動歯車9が軸承
されると共に、側壁面に形成されたリブからなる環状の
台部1e上に載せられている。連動歯車9は駆動歯車3の
駆動軸3a外周に形成された歯車3cに噛合されている。
【0014】摺動体8は板状の本体部8aと突出部8bとで
形成されている。本体部8aには縦方向の係合溝8cが形成
され、突出部8bに横向きの回り止め透孔8dが形成されて
いる。更に突出部8bには回り止め透孔8dと直交するビス
孔8eが形成されている。本体部8aの図1、図4の左下側
には前方に向けて連動歯車9との摺接安定用の突出部8f
が形成されている。
【0015】図7で本体部8aの連動歯車9と対向する摺
接面8gの上下で前後側には引っかかり防止用の傾斜面8
h、8iが、突出部8fの摺接面8gに引っかかり防止用の傾
斜面8jが形成されている。本体部8aの摺接面8gの上下面
はリ−ル本体1内の側壁面に形成された台部1f、1gに臨
まされている。本体部8aは連動歯車9上に重ねられて回
り止め透孔8dにスプ−ル軸7の回り止め部7aが嵌合され
ると共に回り止め部7aのネジ孔にビス18が螺合されて取
り付けられている。
【0016】連動歯車9は平歯車状に形成されて外周に
歯部9aが形成され、中心に軸孔9bが形成されて一側面の
偏心位置に係合突部9cが形成されている。連動歯車9の
係合突部9cは摺動体8の係合溝8cに挿入されている。連
動歯車9の摺動体8と対向する摺接面9dには複数の凹部
9eが形成されて凹部9eの壁部は引っかかり防止用の傾斜
面9fで円錐状の凹部9eに形成されている。円錐状の凹部
9eの一つには図9のように鋳造時に作られた湯口部9gの
跡部9hが凹部9eの底部に残されている。連動歯車9が鋳
造で形成される時は、金枠または金型19の中で形成され
て湯口部9gが作られ、湯口部9gは鋳造後折り取られて跡
部9hが残されている。
【0017】ロ−タ5は筒部5aで回転軸筒4に取り付け
られ、筒部5aと前壁5bと大径の筒部5cと大径の筒部5cの
基部5d、5eの外周から前方に向けて突出された一対の支
持腕5f、5gとで形成されている。一対のベ−ル支持腕5
f、5gの先端部外側に一方のベ−ル支持部材20と他方の
ベ−ル支持部材21がビス22、23で釣糸巻取位置と釣糸放
出位置に反転自在に軸承されている。一方のベ−ル支持
部材20には釣糸案内ロ−ラ24の取付部25が取り付けられ
ている。他方のベ−ル支持部材21と釣糸案内ロ−ラ24の
取付部25の間にベ−ル26が取り付けられている。スプ−
ル6に巻回された釣糸27は釣糸案内ロ−ラ24で案内され
て引き出される。
【0018】一方の支持腕5f内には、ト−ションバネ28
が設けられて一端が支持腕5f内に、他端がベ−ル支持部
材20に係止されて一方のベ−ル支持部材20と他方のベ−
ル支持部材21と釣糸案内ロ−ラ24の取付部25とベ−ル26
を釣糸巻取位置と釣糸放出位置に振分け付勢するように
構成され、ト−ションバネ28はビス29で固定されたカバ
−30で覆われている。他方のベ−ル支持腕5g内には、一
方のベ−ル支持部材20と他方のベ−ル支持部材21と釣糸
案内ロ−ラ24の取付部25とベ−ル26を釣糸放出位置から
釣糸巻取位置側に反転させるL字形の反転機能レバ−31
が載せられている。ベ−ル支持腕5g内で反転機能レバ−
31はビス32で固定されたカバ−33で覆われている。
【0019】反転機能レバ−31の一端はベ−ル支持部材
21の穴21a に挿入され、他端31a は下向きに形成されて
基部5eに形成された透孔5hに挿入されている。反転機能
レバ−31の他端31a はリ−ル本体1に設けられたカム1h
に衝接可能に臨まされている。リ−ル本体1の後側には
操作ツマミ34が設けられ、操作ツマミ34に操作杆34′と
逆転防止爪車16に臨む位置に図示しない逆転防止爪が設
けられて操作ツマミ34の回動で逆転防止爪は逆転防止爪
車16に係合される。
【0020】スプ−ル6は、釣糸27が巻回される外周の
釣糸巻回胴部6aと、前側の鍔部6bと、後側の大径の筒部
6cと、中心にスプ−ル軸7の先端小径部7bが嵌合される
透孔6dと、スプ−ル6の前部にドラグ機構の制動板35と
摩擦板36と制動板37が収容される凹部6eと後側の軸筒部
6fとで形成されている。凹部6e内には制動板37の外周の
凸部が係合される2条の凹部6gと、凹部6e内の前側内周
の周方向に該内周より径方向外方に制動板37の抜け止め
用止め輪38が係止される凹部からなる係止段部6hとが形
成されている。スプ−ル軸7の先端小径部7bの外周には
回り止め部7cと、小径部7bの先端にネジ部7dが形成され
ている。
【0021】スプ−ル軸7の先端小径部7bの外周にはド
ラグ機構の制動板35と摩擦板36と制動板37が嵌合され、
制動板35は回り止め部7cに回り止めされている。制動板
37の外周の凸部はスプ−ル6の2条の凹部6gに係合され
て回り止めされている。スプ−ル軸7の先端小径部7bに
スプ−ル6が嵌合される時、先端小径部7bの段部と軸筒
部6fの間に摩擦板39と制動板40が挾み込まれている。ス
プ−ル軸7の先端小径部7bの回り止め部7c外周にはドラ
グ機構の押圧部材41の回り止め孔41a が回り止め嵌合さ
れ、発条42が挿入されている。スプ−ル軸7の先端小径
部7bのネジ部7dにはドラグ機構のツマミ43の凹部43a内
に取り付けられたナット44が螺合されている。ロ−タ5
が逆回転防止されて釣が行われ、獲物の引きで釣糸27が
引かれてスプ−ル6が逆回転されると、スプ−ル6とス
プ−ル軸7の間でドラグ機構の制動力が働く。
【0022】魚釣用スピニングリ−ルの動作は、一方の
ベ−ル支持部材20と他方のベ−ル支持部材21が釣糸巻取
位置にあって釣糸27がスプ−ル6に巻回される方向にハ
ンドルツマミ14を握ってハンドルア−ム12が回転される
と、駆動歯車3が回転されてピニオン4bを介して回転軸
筒4が回転され、ロ−タ5が回転される。駆動歯車3が
回転されると、駆動軸3aが回転されて歯車3cが回転さ
れ、連動歯車9が回転される。連動歯車9の回転でスプ
−ル6は図1と図2の間を、摺動体8とスプ−ル軸7は
図4と図5の間を直線往復動される。即ち連動歯車9の
回転運動で摺動体8とスプ−ル軸7とスプ−ル6が直線
往復運動に変換される。
【0023】ロ−タ5が逆回転防止される時は、操作ツ
マミ34と図示しない操作杆と逆転防止爪が回動されて軸
受15の前側に突出された回転軸筒4に回り止め嵌合され
た逆転防止爪車16に係合される。ロ−タ5が逆回転防止
されて釣が行われ、獲物の引きで釣糸27が引かれてスプ
−ル6が逆回転されると、スプ−ル6とスプ−ル軸5の
間でドラグ制動力が働く。ドラグ制動力が調節される時
は、調節ツマミ43が回動されると、押圧部材41が軸方向
に前進後退されて前進された時に制動板35と摩擦板36と
制動板37が押圧されて制動力が増大調節される。
【0024】仕掛が投擲されて釣糸27が遠方へ放出され
る際は、ベ−ル支持部材20、21が釣糸放出位置に反転さ
れて釣竿が勢いよく振り下ろされる。ベ−ル支持部材2
0、21が釣糸放出位置に反転されると、反転機能レバ−3
1の他端は前進され、この反転機能レバ−31の他端の前
進でリ−ル本体1に設けられたカム1hに対し衝接位置に
臨まされる。
【0025】仕掛の投擲後釣糸27がスプ−ル6に巻回さ
れる方向にハンドルア−ム12が回転されると、駆動歯車
3が回転されてピニオン4bを介して回転軸筒4とロ−タ
5が正回転される。ロ−タ5が正回転されると、反転機
能レバ−31の他端がリ−ル本体1のカム1hに衝接されて
後方に押し込まれてベ−ル支持部材20、21が釣糸巻取位
置に自動的に反転される。
【0026】前記スプ−ル6に釣糸27が巻回される方向
にハンドルツマミ14を握ってハンドルア−ム12が回転さ
れて駆動歯車3の歯車3cが回転されると、連動歯車9が
回転されて連動歯車9の回転運動が摺動体8とスプ−ル
軸7とスプ−ル6の直線往復運動に変換される。巻取り
操作時に不規則な力が連動歯車9に加わるので、連動歯
車9は傾き、連動歯車9の摺接面9dと摺動体8の摺接面
8fは摺接状態で動作される。又、駆動歯車3の回転で回
転軸筒4とロ−タ5が回転されると、釣糸27の張力でス
プ−ル6とスプ−ル軸7と摺動体8に図3でスプ−ル軸
7を中心に反時計方向の回動力が働き、摺動体8の本体
部8aが傾き、摺接面8fの下側は連動歯車9の摺接面9dに
当接されると共に台部1gに当接される。
【0027】連動歯車9の摺接面9dと摺動体8の摺接面
8gは摺接状態で動作される時、連動歯車9の摺接面9dに
複数の凹部9eが形成されていると、摺接面の摩擦抵抗が
軽減される。本体部8aの連動歯車9と対向する摺接面8g
の摺動体8の前後側に引っかかり防止用の傾斜面8h、8i
が、突出部8fの摺接面8gに引っかかり防止用の傾斜面8j
が形成されていると、連動歯車9との引っかかりが発生
しない。
【0028】前記のように釣糸27の張力でスプ−ル6と
スプ−ル軸7と摺動体8に図3でスプ−ル軸7を中心に
反時計方向の回動力が働き、摺動体8の本体部8aが傾い
た時、連動歯車9の複数の凹部9eが引っかかり防止用の
傾斜面9fを有する円錐状に形成されていると、摺動体8
と連動歯車9が引っかかることが防止される。特に摺動
体8に連動歯車9との摺接安定用の突出部8fが形成され
ていると、摺動体8の本体部8aが傾いた時突出部8fが連
動歯車9の摺接面9dの複数の凹部9eに引っかかり易い
が、連動歯車9の複数の凹部9eが引っかかり防止用の傾
斜面9fを有する円錐状に形成されていると、引っかかる
ことがない。摺動体8の摺接安定用の突出部8fに引っか
かり防止用の傾斜面8jが形成されていると、連動歯車9
の凹部9eが引っかかり防止用の傾斜面9fを有する円錐状
に形成されていない場合でも凹部9eに引っかかることが
ない。
【0029】鋳造時に作られる湯口部9gは引っかかり防
止用の傾斜面9fを有する円錐状の凹部9eの中に作られて
折り取られて跡部9hが残されているので、摺動体8が引
っかかることがない。従来、鋳造時に作られる湯口部は
位置が制約されて湯回りに支障をきたすと共に、湯回り
の関係上、歯車の上側面や歯部に湯口部を設けた場合、
成形後、湯口部の切削加工やバレル加工等が必要とな
り、加工手間を要し、コスト高になると共に切削により
強度が低下する等の課題が残されている。しかし、前記
のように円錐状の凹部9eの中に跡部9hが残されている
と、跡部を取り除く処理作業が不要になり、安価な製造
コストで容易に製作できる製法上の効果が得られ、切削
不要により強度低下の防止が図れる。
【0030】前記のように魚釣用スピニングリ−ルが構
成されると、連動歯車9の凹部9eで連動歯車9と摺動体
8の巻取り時の摩擦抵抗の軽減が図られ、円滑な巻取り
操作が行える。巻取り操作時に不規則な力が加わる連動
歯車9の傾きや、釣糸27の張力による摺動体8の傾きで
連動歯車9の円錐状の凹部9eに摺動体8が当たっても、
引っかかり防止用の傾斜面9fにより引っかかり状態にな
ることが防止できる。摺動体8の摺接面8gに形成された
引っかかり防止用の傾斜面8h、8iと、突出部8fの摺接面
8gに形成された引っかかり防止用の傾斜面8jでも連動歯
車9との引っかかりが防止できる。
【0031】図10は連動歯車の第2実施例で、図10は連
動歯車の拡大断面平面図である。
【0032】第2実施例の連動歯車9は平歯車状に形成
されて外周に歯部9aが形成され、中心に軸孔9bが形成さ
れて一側面の偏心位置に係合突部9cが形成されている。
連動歯車9の摺動体8と対向する摺接面9dには複数の円
弧状の凹部9iが形成されて凹部9iの壁部に引っかかり防
止用の傾斜面9jで円錐状の凹部9iに形成されている。円
錐状の凹部9iの一つには鋳造時に作られた湯口部の跡部
9hが凹部9iの底部に残されている。他の構成は前記第1
実施例と略同一である。
【0033】図11は連動歯車の第3実施例で、図11は連
動歯車の拡大断面平面図である。
【0034】第3実施例の連動歯車9は平歯車状に形成
されて外周に歯部9aが形成され、中心に軸孔9bが形成さ
れて一側面の偏心位置に係合突部9cが形成されている。
連動歯車9の摺動体8と対向する摺接面9dには略半周円
弧状の凹部9kが形成され、凹部9kの壁部に引っかかり防
止用の傾斜面9mが形成されて円錐状の凹部9kに形成され
ている。円錐状の凹部9kには鋳造時に作られた湯口部の
跡部9hが凹部9kの底部に残されている。他の構成は前記
第1実施例と略同一である。
【0035】図12、図13は連動歯車の第4実施例で、図
12は連動歯車の拡大断面平面図、図13は連動歯車の製造
過程における拡大断面側面図である。
【0036】第4実施例の連動歯車9は平歯車状に形成
されて外周に歯部9aが形成され、中心に軸孔9bが形成さ
れて一側面の偏心位置に係合突部9cが形成されている。
連動歯車9の摺動体8と対向する摺接面9dには大径の凹
部9oが形成されて壁部に引っかかり防止用の傾斜面9nが
形成されている。大径の凹部9oには鋳造時に作られた湯
口部9gの跡部9hが凹部9oの底部に残されている。他の構
成は前記第1実施例と略同一である。
【0037】第4実施例の連動歯車9の係合突部9cに鋳
造時に2点鎖線のように円錐状の凹部9pと湯口部9qを形
成し、鋳造後に跡部9rを残してもよい。
【0038】
【発明の効果】本発明は、以上説明したような形態で実
施され、以下に記載されるような効果を奏する。
【0039】請求項1によれば、連動歯車の凹部で連動
歯車と摺動体の巻取り時の摩擦抵抗の軽減が図られ、円
滑な巻取り操作が行える。巻取り操作時に不規則な力が
加わる連動歯車の傾きや、釣糸の張力による摺動体の傾
きで連動歯車の凹部に摺動体が当たっても、引っかかり
防止用の傾斜面により引っかかり状態になることが防止
できる。摺動体の摺接面に形成された引っかかり防止用
の傾斜面で連動歯車との引っかかりが防止できる。
【0040】請求項2によれば、連動歯車の凹部の壁部
を引っかかり防止用の傾斜面に形成することで摺動体と
の引っかかりが防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例で、魚釣用スピニングリ−ルの蓋体
を外した一部断面側面図である。
【図2】同魚釣用スピニングリ−ルの要部断面平面図と
スプ−ルの一部拡大断面平面図である。
【図3】同リ−ル本体の摺動体位置の断面正面図であ
る。
【図4】同摺動体が前進したリ−ル本体の一部拡大断面
側面図である。
【図5】同摺動体が後退したリ−ル本体の一部拡大断面
側面図である。
【図6】同摺動体が外されたリ−ル本体の一部拡大断面
側面図である。
【図7】同図2の要部拡大断面平面図である。
【図8】同連動歯車の拡大平面図である。
【図9】同連動歯車の製造過程における拡大断面側面図
である。
【図10】連動歯車の第2実施例で、連動歯車の拡大断面
平面図である。
【図11】連動歯車の第3実施例で、連動歯車の拡大断面
平面図である。
【図12】連動歯車の第4実施例で、連動歯車の拡大断面
平面図である。
【図13】同連動歯車の製造過程における拡大断面側面図
である。
【符号の説明】
1 リ−ル本体 7 スプ−ル軸 8 摺動体 8c 係合溝 9 連動歯車 8g、9d 摺接面 9e、9i、9k、9o 凹部 8h、8i、8j、9f、9j、9m、9n 傾斜面 13 ハンドル駆動軸 27 釣糸

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】リ−ル本体に支承されたハンドル駆動軸に
    連動して回転する連動歯車の偏心位置に係合突起が形成
    されており、該係合突起がスプ−ル軸の後部に取付けら
    れた摺動体に形成された係合溝に係合されて前記ハンド
    ル駆動軸の回転運動をスプ−ル軸の直線往復運動に変換
    する形式のスピニングリ−ルにおいて、前記連動歯車の
    前記摺動体に対向する側面に凹部を少なくとも1つ形成
    すると共に、前記連動歯車と前記摺動体の摺接面の少な
    くとも何れか一方に引っかかり防止用の傾斜面を設けた
    ことを特徴とする魚釣用スピニングリ−ル。
  2. 【請求項2】前記連動歯車の凹部の壁部を引っかかり防
    止用の傾斜面に形成したことを特徴とする請求項1記載
    の魚釣用スピニングリ−ル。
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