JP3448409B2 - スピニングリールのクラッチ機構 - Google Patents

スピニングリールのクラッチ機構

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クラッチ機構、特
に、ハンドルにより回転する回転枠の回転を規制する規
制機構を備えたスピニングリールにおいて、規制機構が
回転枠に連動するように配置されるスピニングリールの
クラッチ機構に関する。
【0002】
【従来の技術】スピニングリールにおいて、ロータの糸
繰り出し方向の回転時にロータを制動するロータ制動機
構(規制機構の一例)を備えたものが知られている。こ
のロータ制動機構は、ロータの内側にローラと同芯に配
置された制動板と、制動板を制動する制動レバーと、ロ
ータと制動板との間に配置され糸繰り出し方向の回転
(逆回転)のみをロータから制動板に伝達するためのワ
ンウェイクラッチとを備えている。
【0003】この種のロータ制動機構のワンウェイクラ
ッチとしてローラ型のワンウェイクラッチを用いたもの
が実開平6−68452号公報に開示されている。この
ワンウェイクラッチは内輪遊転型のワンウェイローラク
ラッチであり、内周に傾斜面を有する凹凸部が形成され
た外輪と、円筒状の内輪と、内輪と外輪との間に配置さ
れた保持器に保持された複数個のローラと、ローラを傾
斜面方向に付勢する与圧バネとを有している。この内輪
遊転型のワンウェイローラクラッチでは、ロータが糸巻
取方向に正回転すると、ローラが外輪に設けられた傾斜
面から離れ、外輪だけが回転してロータの回転は制動板
に伝達されない。魚がかかってロータが糸繰り出し方向
に逆回転すると、ローラが傾斜面に圧接してクラッチが
係合状態になり制動板がロータと一体に逆回転する。こ
の状態で制動レバーを操作すると、制動板がリール本体
に圧接されロータに制動がかかる。このようなワンウェ
イローラクラッチを用いることにより、逆転時に空転現
象を抑えてロータと制動板とを一体回転できる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この種のワンウェイク
ラッチは、ロータが逆転しているときに常に制動板とロ
ータとを連結してそれらを一体回転させる必要がある。
しかし、前記従来の構成では、ロータが高速で逆回転す
ると、遠心力がローラに作用してローラを径方向外方に
付勢するため、ローラが与圧バネの付勢力に抗して移動
して傾斜面から離れるようとする。ローラが傾斜面から
離れると逆転中に制動レバーを操作してもローラと内輪
との間でスリップを起こし、ブレーキが利かなくなると
いう現象が生じることがある。この現象が生じるのを防
止するためには、与圧バネを遠心力に打ち勝つほど強く
しなくてはならない。与圧バネを強くすると、正回転の
とき、つまりクラッチが離脱してきるときに回転が重く
なり、糸巻取動作に支障をきたすおそれがある。
【0005】本発明の課題は、回転枠と規制機構とを糸
繰り出し方向に一体回転させるワンウェイクラッチにお
いて、離脱時(正回転時)に重くならずかつ係合時(逆
回転時)に離脱しにくくすることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】発明1に係るスピニング
リールのクラッチ機構は、ハンドルにより回転する回転
枠の回転を制動する回転枠制動機構を備えたスピニング
リールにおいて、回転枠制動機構が回転枠に連動するよ
うに配置されるクラッチ機構であって、回転枠の内周
回転不能に取り付けられる外輪と、外輪の内周側に外輪
と同芯に配置され、外周面に周方向に連なる複数の凹凸
部を有し回転枠制動機構回転不能に取り付けられる内
輪と、外輪と内輪との間に配置され、その間の最大隙間
より小さくかつ最小隙間より大きい直径を有する複数の
転動体と、転動体を最小隙間方向に付勢する付勢部材と
を有し、回転枠の糸繰り出し方向の回転のみ回転枠制動
機構に伝達する外輪遊転型ワンウェイローラクラッチを
備えている。ここでは、クラッチ機構が外輪遊転型ワン
ウェイクラッチであるので、高速回転して遠心力が作用
すればするほど転動体が外輪側に付勢され転動体の外輪
への圧接作用が強まり、係合時に転動体が外輪から離脱
しにくくなる。また、付勢部材の付勢力をあまり強くす
る必要がないので、離脱時の回転が重くならない。
【0007】発明2に係るスピニングリールのクラッチ
機構は、発明1記載の機構において、前記凹凸部は傾き
が異なる2種の傾斜面を有している。
【0008】
【発明の実施の形態】〔全体構成〕 図1に示す本発明の一実施形態によるスピニングリール
は、ハンドル1を備えたリール本体2と、リール本体2
の前部に回転自在に支持されたロータ3と、ロータ3の
前部に配置され釣り糸を巻き取るスプール4とを備えて
いる。
【0009】リール本体2はボディ2aを有しており、
その上部にはスピニングリールを釣り竿に取り付けるた
めの取付部2bが形成されている。取付部2bの上面は
釣り竿に密着する取付面2cとなっている。ボディ2a
の内部には、ロータ3を回転させるためのロータ駆動機
構5と、ロータ3を制動するためのロータ制動機構6
と、スプール4を回転軸芯Xに沿って前後方向に移動さ
せてスプール4に釣り糸を均一に巻き取るためのレベル
ワインド機構7とが設けられている。
【0010】ロータ3は、円筒部3aと、円筒部3aの
側方に互いに対向して設けられた第1アーム部3b及び
第2アーム部3cとを有している。円筒部3aの前壁3
dの中央部には貫通孔3eを有するボス部3fが形成さ
れている。この貫通孔3eにスプール軸8及びピニオン
ギヤ12(後述)が貫通している。第1アーム部3bの
先端と第2アーム部3cの先端部との間には、揺動自在
にベール9が設けられている。
【0011】スプール4は、ロータ3の第1アーム部3
bと第2アーム部3cとの間に配置されており、スプー
ル軸8の先端にドラグ機構(図示せず)を介して装着さ
れている。スプール4は、外周に釣り糸が巻かれる糸巻
き胴部4aと、糸巻き胴部4aの後部に一体成形された
スカート部4bと、糸巻き胴部4aの前端に固定された
フランジ部4cとを有している。スプール軸8は、レベ
ルワインド機構7により前後方向に移動可能である。
【0012】ロータ駆動機構5は、ハンドル1が固定さ
れたハンドル軸10とともに回転するマスターギヤ11
と、このマスターギヤ11に噛み合うピニオンギヤ12
とを有している。ハンドル軸10は、リール本体2に回
転自在に支持されている。ピニオンギヤ12は筒状に形
成されており、その前部12aはロータ3中心部を貫通
してスプール4側に延びている。 〔ロータ制動機構の構成〕 ロータ制動機構6は、制動部20と、制動部20を制動
状態に保持する制動保持部21とを有している。
【0013】制動部20は、図1及び図2に示すよう
に、ボディ2aに揺動自在に支持された制動レバー30
と、制動レバー30により制動される制動部本体31
と、制動部本体31をロータ3の糸繰り出し方向の回転
にのみ連動して回転させるワンウェイクラッチ32とを
有している。制動レバー30は、ボディ2aと取付部2
bとの境界部分において、ボディ2aに支持軸33によ
り回転自在に支持されており、かつ図示しない付勢部材
により矢印A(反時計回り)に付勢されている。制動レ
バー30は、支持軸33から湾曲して斜め上方に延びる
操作レバー部30aを有しており、支持軸33から湾曲
して斜め下方に延びる先端には、制動作用部30bが設
けられている。
【0014】制動部本体31は、図2及び図3に示すよ
うに、ロータ3の内周側にロータ3と同芯に配置された
制動円筒40と、制動円筒40を揺動自在かつ回動不能
に支持する回転円筒41と、ボディ2aに取り付けられ
た制動シュー42とを有している。制動円筒40は有底
円筒形状であり、その外周面40aの先端が制動シュー
42と制動レバー30の制動作用部30bとの間に配置
される。制動円筒40は、その中心部に内方に折れ曲が
った支持面40cを有している。支持面40cは、円筒
形状である。制動円筒40の底面40bには、十字状の
係合溝43が形成されている。この係合溝43は支持面
40cの端部まで延びている。
【0015】回転円筒41は、前端がワンウェイクラッ
チ32によってロータ3の糸繰り出し方向の回転には一
体で回転し、巻取時にはロータ3の回転力が作用しない
ように支持され、後端が軸受44によってボディ2aに
回転自在に支持されている。回転円筒41の中間部外周
には、支持面40cを支持するための自在継手部45が
設けられている。自在継手部45は、回転円筒41にね
じ込まれ外周面に球面の一部が形成された回転リング部
45aと、回転リング部45aの周面から十字状に外方
に突出する円柱状の4つの係合突起45bとを有してい
る。この係合突起45bが係合溝43に係合しかつ支持
面40cが回転リング部45aに支持されることで、制
動円筒40が回転円筒41に回転不能かつ揺動自在に支
持される。
【0016】回転リング部45aの両側には、図4に示
すように、1対のバネ受けリング46が接触して配置さ
れている。右側のバネ受けリング46と軸受44との間
及び左側のバネ受けリング46とワンウェイクラッチ3
2との間には、制動円筒40の先端を、制動シュー42
と制動レバー30の制動作用部30bとに接触しない所
定の姿勢に維持するための円錐コイルバネ47が圧縮状
態で配置されている。このように、制動円筒40が回転
不能かつ揺動自在に回転円筒41に支持されているの
で、制動レバー30により制動をかけたときには制動円
筒40が図2に2点鎖線で示す位置に傾く。しかし、制
動円筒40が回転円筒41に揺動自在に支持されている
ので制動時に回転円筒41やピニオンギヤ12に曲げモ
ーメントが作用せずこれらがコゼにくくなり、ロータ3
の回転に影響を及ぼさず回転が重くなりにくい。
【0017】ワンウェイクラッチ32は外輪遊転型のも
のであり、図5に示すように、ロータ3の円筒部3aの
内周面に回転不能に連結された外輪50と、ロータ制動
機構6の回転円筒41の外周面に回転不能に連結された
内輪51と、外輪50と内輪51との間に配置された円
柱状の転動ローラ52と、転動ローラ52を付勢する与
圧バネ53とを有している。
【0018】外輪50は円筒リング形状であり、内輪5
1の外周には、丸みを帯びた鋸歯状の凹凸部51aが形
成されている。凹凸部51aは、傾斜がきつい第1傾斜
面51cと、それより傾斜がゆるい押圧面である第2傾
斜面51dとを有している。この第2傾斜面51dと外
輪50との間に転動ローラ52が挟まれると外輪50か
ら内輪51に回転力が伝達される。転動ローラ52の直
径は、凹凸部51aの凸部と外輪50の内周との隙間
(最小隙間)より大きく、凹凸部51aの凹部と外輪5
0の内周との隙間(最大隙間)より小さい。凹凸部51
aの両側部には転動ローラ52を案内するための案内壁
51bが形成されており、転動ローラ52は、案内壁5
1b間で凹部を移動可能である。なお、与圧バネ53
は、転動ローラ52を最小隙間方向に付勢するものであ
り、この実施形態では外輪遊転型のためそのバネ力をあ
まり強くする必要はない。
【0019】このワンウェイクラッチ32では、ロータ
3が図5に矢印で示す時計回り(糸繰り出し方向)に回
転すると、与圧バネ53により付勢された転動ローラ5
2が第2傾斜面51dを最小隙間方向に移動して外輪5
0に圧接し、ロータ3の回転力が外輪50、転動ローラ
52を介して内輪51に伝達されロータ3と回転円筒4
1とを一体回転させる。また、逆に反時計回り(糸巻取
方向)に回転すると転動ローラ52が与圧バネ53の付
勢力に抗して最大隙間方向に移動し、転動ローラ52が
外輪50から離脱して外輪50だけが空転し、ロータ3
の回転力は回転円筒41には伝達されない。ここでは、
外輪遊転型のワンウェイクラッチ32を用いたので、逆
転時に高速回転するほど転動ローラ52が遠心力により
外方に付勢され外輪50との圧接力が強まり、制動開始
時の動作が安定するとともに係合中に転動ローラ52が
外輪50から離脱しにくくなる。また、逆回転時に与圧
バネ53にその付勢力に抗する力が作用しないので、与
圧バネ53を強くする必要がない。このため、正転時の
回転が重くならない。
【0020】制動保持部21は、制動レバー30を図6
に示す制動解除位置と図7に示す制動位置との間で切換
可能でありかつ制動位置で制動レバー30を保持可能で
ある。制動保持部21は、ボディ2aの後部にスプール
軸8と平行な軸回りに回転自在に支持された揺動軸60
と、揺動軸60の先端に回動不能かつ軸方向に移動自在
に支持された移動軸61と、揺動軸60と移動軸61と
の間に配置され移動軸61を前方に付勢する調整バネ6
2とを有している。
【0021】揺動軸60の後端には揺動レバー63が回
転不能に取り付けられており、揺動軸60は揺動レバー
63により左45度(図6の位置)と右45度(図7の
位置)との間で90度揺動する。揺動軸60の軸芯部に
は、調整ネジ64がねじ込まれている。調整ネジ64の
先端は、揺動軸60に軸方向に移動自在に直径上に装着
された調整ピン65に当接している。調整ピン65の両
端は揺動軸60から外方に延びており、調整バネ62の
後端に接触している。調整ネジ64により調整ピン65
を軸方向に前後に移動させることで調整バネ62のバネ
強さ(移動軸61への付勢力)を調節可能である。ま
た、揺動軸60の先端には移動軸61との結合用のスプ
ライン歯60aが形成されている。
【0022】移動軸61は、先端に制動レバー30に形
成された当接面30cに当接可能な当接部61aを有し
ている。当接部61aは、ボディ2aに移動自在に支持
されている。また、移動軸61は、当接部61aに連な
る大径部61bを有している。大径部61bの中心部に
は、揺動軸60のスプライン歯60aに係合するスプラ
イン溝61cが形成されている。大径部61bの外周面
には、径方向に突出する円柱状のカム突起61dが設け
られている。このカム突起61dは、ボディ2aに形成
された傾斜カム66に沿って移動するように配置されて
いる。このカム突起61dが、揺動軸60の揺動および
調整バネ62の付勢力により傾斜カム66にそって移動
することで、移動軸61が軸方向に進退する。〔リール
の操作及び動作〕キャスティング時には、ベール9を糸
開放姿勢側に倒し、釣り竿を振り出すことにより、スプ
ール4の外周に巻かれた釣り糸が繰り出される。
【0023】釣り糸巻き上げ時には、ベール9を糸巻取
姿勢に戻す。この状態でハンドル1を回転させると、こ
の回転力はハンドル軸10、マスターギヤ11を介して
ピニオンギヤ12に伝達される。このピニオンギヤ12
に伝達された回転力は、ピニオンギヤ前部12aを介し
てロータ3に伝達される。このとき、ロータ3は、糸巻
取方向に回転するので、この回転力は、前述したように
ワンウェイクラッチ32により回転円筒41には伝達さ
れない。また、ピニオンギヤ12が回転すると図示しな
い中間ギヤによりその回転がレベルワインド機構7に伝
達され、スプール軸が前後方向に往復移動する。
【0024】ロータ3を逆転(糸繰り出し方向の回転)
させて魚とやりとりするときには、揺動レバー63を左
45度に揺動させて制動解除状態にする。揺動レバー6
3を右45度から左45に揺動すると、カム突起61d
が傾斜カム66に沿って後退し、移動軸61が後退す
る。そして、制動レバー30が図示しない付勢部材によ
って制動解除位置まで復帰する。この状態で制動レバー
30を操作し魚とのやりとりを行う。釣り糸が魚により
引かれてロータ3が逆転すると、前述したように、その
回転力がワンウェイクラッチ32を介して回転円筒41
に伝達され、さらに自在継手部45を介して制動円筒4
0に伝達され、制動円筒40がロータ3と一体で回転す
る。そして、制動レバー30を図1の矢印Aと逆方向に
揺動すると、制動作用部30bが制動円筒40の外周面
40aの先端内周を押圧し、制動円筒40を図2に2点
鎖線で示す位置に傾け、外周面40aの先端外周を制動
シュー42に圧接する。この結果、逆転するロータ3に
制動力が作用する。この制動レバー30に加える力を加
減することで制動力を調整してロータ3の逆転量を任意
に調整できる。また、このとき、制動円筒40が回転円
筒41に自在継手部45により揺動自在に支持されてい
るので、ピニオンギヤ12にそれをコゼようとする力が
作用せず、ロータ3の回転が重くなることがない。ま
た、外輪遊転型のワンウェイクラッチ32を用いている
ので、ロータ3の回転が逆転して高速回転しても、高速
回転するほど転動ローラ52と外輪50との圧接力が強
まり、制動開始時の動作が安定する。
【0025】釣り場を移動するときやリールを収納する
ときには、揺動レバー63を左45度から右45度に揺
動させて、制動保持部21を前進させる。揺動レバー6
3が揺動すると、揺動軸60が揺動しスプライン結合さ
れた移動軸61も揺動する。移動軸61が揺動すると、
その大径部61bの外周面に設けられたカム突起61d
が傾斜カム66に沿って前方に移動し、移動軸61が前
進して当接部61aの先端が制動レバー30の当接面3
0cに当接して制動レバー30を制動位置に揺動する。
制動レバー30を制動位置にすると、前述した制動時の
動作と同様にして制動円筒40が制動される。揺動レバ
ー63を右45度に位置すると移動軸61は、進出状態
に維持され制動レバー30も制動位置に保持される。こ
の時の制動力は、調整ネジ64のねじ込み位置を変更し
て調整バネ62のバネ力を調整することで任意に変更で
きる。ここでは、揺動レバー63を右45度に配置した
状態で魚がかかってもロータ3が完全にロックしないの
で、釣り糸に無理な力が作用しない。 〔他の実施形態〕 ワンウェイクラッチをロータ制動機構ではなく、ロータ
の糸繰り出し方向への逆転を防止する逆転防止機構に用
いることもできる。この場合、図8に示すように、逆転
防止機構70は、マスターギヤ11のギヤ軸11aに取
り付けられたワンウェイクラッチ71と、ワンウェイク
ラッチ71の外輪に回転不能に装着された歯付円筒72
と、歯付円筒72の外周側に配置されたストッパ爪73
とを有している。ワンウェイクラッチ71は、図5に示
したものと同様な構成であり、外輪遊転型のものであ
る。このワンウェイクラッチ71は、マスターギヤ11
のギヤ軸11aに内輪が回転不能に装着されており、ハ
ンドル1の糸繰り出し方向の回転のみ内輪から外輪に伝
達するように構成されている。歯部72aは、歯付円筒
72の外周面に凹凸形状に形成されている。ストッパ爪
73は、歯部72aに対向する位置においてボディ2a
にハンドル軸10の径方向に移動自在に支持されてい
る。ストッパ爪73は、歯部72aに噛み合う位置と、
歯部72aから離脱する位置との2つの位置で移動自在
であり、かつ2つの位置で保持可能である。
【0026】ここでは、ストッパ爪73を歯部72aに
噛み合う位置に配置すると、ワンウェイクラッチ71の
外輪がロックされ、ハンドル1の糸繰り出し方向の回転
が禁止され、ロータ3の逆転が防止される。また、スト
ッパ爪73を歯部72aから離脱させると、ハンドル1
が両方向に回転可能になり、ロータ3が両方向に回転す
る。
【0027】
【発明の効果】本発明に係るスピニングリールのクラッ
チ機構では、クラッチ機構が外輪遊転型ワンウェイクラ
ッチであるので、高速回転して遠心力が作用すればする
ほどローラが外輪側に付勢されローラの外輪への圧接作
用が強まり、係合時にローラが離脱しにくくなる。ま
た、与圧バネをあまり強くする必要がないので、離脱時
の回転が重くならない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を採用したスピニングリー
ルの一部破断側面図。
【図2】制動部の要部拡大断面図。
【図3】制動部本体の一部破断斜視図。
【図4】自在継手部の拡大断面図。
【図5】ワンウェイクラッチの一部断面図。
【図6】制動保持部の要部拡大断面図。
【図7】制動保持部の動作を説明する要部拡大断面図。
【図8】他の実施形態の要部拡大断面図。
【符号の説明】
1 ハンドル 3 ロータ 6 ロータ制動機構 32 ワンウェイクラッチ 41 回転円筒 50 外輪 51 内輪 51a 凹凸部 51c 第1傾斜面 51d 第2傾斜面 52 転動ローラ 53 与圧バネ

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ハンドルにより回転する回転枠の回転を制
    動する回転枠制動機構を備えたスピニングリールにおい
    て、前記回転枠制動機構が前記回転枠に連動するように
    配置されるスピニングリールのクラッチ機構であって、 前記回転枠の内周に回転不能に取り付けられる外輪と、 前記外輪の内周側に外輪と同芯に配置され、外周面に周
    方向に連なる複数の凹凸部を有し、記回転枠制動機構
    回転不能に取り付けられる内輪と、 前記外輪と内輪との間に配置され、その間の最大隙間よ
    り小さくかつ最小隙間より大きい直径を有する複数の転
    動体と、 前記転動体を前記最小隙間方向に付勢する付勢部材とを
    有し、 前記回転枠の糸繰り出し方向の回転のみ前記回転枠制動
    機構に伝達する外輪遊転型ワンウェイクラッチを備えた
    スピニングリールのクラッチ機構。
  2. 【請求項2】前記凹凸部は、傾きが異なる2種の傾斜面
    を有している、請求項1記載のスピニングリールのクラ
    ッチ機構。
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JPH09140300A (ja) 1997-06-03

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