JP3334614B2 - クーラント供給装置および供給方法 - Google Patents

クーラント供給装置および供給方法

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JP3334614B2
JP3334614B2 JP16558998A JP16558998A JP3334614B2 JP 3334614 B2 JP3334614 B2 JP 3334614B2 JP 16558998 A JP16558998 A JP 16558998A JP 16558998 A JP16558998 A JP 16558998A JP 3334614 B2 JP3334614 B2 JP 3334614B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、工具ホルダの中
空テーパシャンク内に先端が挿入され、主軸後方への移
動によりコレットを半径方向外側へ移動させて工具ホル
ダを主軸のテーパ穴に密着固定するドローバを備え、こ
のドローバ内に、主軸後端側から供給されるクーラント
を工具ホルダ側に流通させるクーラント流通孔が設けら
れたクーラント供給装置および供給方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図8は、マシニングセンタにおける主軸
1が、ハウジング3内にてモータ4の駆動によりベアリ
ング5を介して回転可能に収容された状態を示す断面図
で、主軸1の図中で左側先端のテーパ穴1a内には、図
示しない工具が取り付けられている工具ホルダ7の中空
テーパシャンク7aが着脱可能に挿入されている。工具
ホルダ7は、図中で右側に開口する中空部7bを備え、
この中空部7b内に先端が挿入されたドローバ9が図中
で右方向へ移動することで、コレット11が主軸1の半
径方向外側へ拡開変位し、このコレット11の変位によ
り、工具ホルダ7が内側からテーパ穴1aに向けて押し
付けられて、図に示すように主軸1に固定される。
【0003】ドローバ9が図8の位置から左方向へ移動
することで、コレット11は半径方向内側に移動し、工
具ホルダ7はコレット11によるテーパ穴1aへの押圧
動作が解除されて主軸1から外される。
【0004】上記ドローバ9の左方向への移動は、主軸
1の後端に設けた油圧シリンダ13の作動により、ピス
トン15が図中で左方向へ移動し、これに伴い押圧部材
17および、ドローバ9に連結される駆動部材19がそ
れぞれ同方向に移動して行われる。駆動部材19の上記
移動により、駆動部材19の外周部にて駆動部材19と
主軸1側との間に介装された皿ばね21が圧縮された状
態となる。ドローバ9の右方向への移動は、上記圧縮さ
れた皿ばね21の復元力により駆動部材19が右方向に
移動することに伴いなされる。
【0005】上記押圧部材17,駆動部材19およびド
ローバ9内には、主軸1の軸方向に貫通するクーラント
流通孔23が形成されている。クーラント流通孔23に
は図中で右側端部のロータリジョイント25における供
給口27から、矢印Aで示すようにクーラントが供給さ
れ、同左側の端部から流出するクーラントは、工具ホル
ダ7に設けたクーラントスルー用ノズル29を経て工具
側に供給される。
【0006】上記マシニングセンタなどの工作機械にお
いて、工具を交換する際には工具が取り付けられた工具
ホルダ7を交換することによって行うが、このとき、ク
ーラント供給口27からエアを供給し、内部に残留する
クーラントを、いわゆるエアブローによって排出する。
これにより、切削加工時にてクーラントに混在した切屑
の、テーパ穴1aおよび中空テーパシャンク7a相互の
装着面への付着を防止し、次に装着する工具(工具ホル
ダ)の取り付け精度の悪化を回避している。
【0007】また、上記主軸1の先端側には、テーパ穴
1aおよび中空テーパシャンク7aの相互の装着面に対
し、清浄のためにエアブローを行うためのエア供給孔1
bが設けられ、このエア供給孔1bには、ハウジング3
に設けたエア供給通路3aを通して矢印Bで示すように
エアが供給される。
【0008】上記エア供給孔1bを利用してのエアブロ
ーは、工具ホルダ7が主軸1に対し、中空テーパシャン
ク7aのテーパ穴1aに対する密着状態が解除された状
態で保持される、いわゆる仮保持状態で行われる。図8
では上記した仮保持機構を図示していないが、このよう
な仮保持機構を備えたマシニングセンタとしては、例え
ば特開平8−118118号公報に記載されている。
【0009】上記したエアブローは、クーラント供給口
27からは行わず、エア供給孔1bを利用してのみ行う
場合もある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来のクーラント供給装置においては、主軸1の後端
側のクーラント供給口27よりエアブローを行う場合に
は、クーラント流通孔23が極めて長いので、すべての
クーラントを排出するのにかなりの時間を要し、工具交
換時間の短縮化に弊害がある。
【0011】また、エア供給孔1bからのみエアブロー
を行う場合には、クーラント流通孔23内に残留してい
るクーラントが工具ホルダ7側に流出し、テーパ穴1a
および中空テーパシャンク7aに付着する不具合が発生
する。
【0012】そこで、この発明は、工具交換時での内部
に残留するクーラントの排出作業を容易かつ確実し、工
具ホルダと主軸との相互の装着面へのクーラントの付着
を防止することを目的としている。
【0013】
【0014】
【0015】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、工具ホルダの中空テーパシャン
ク内に先端が挿入され、主軸後方への移動によりコレッ
トを半径方向外側へ移動させて前記工具ホルダを主軸の
テーパ穴に密着固定するドローバを備え、このドローバ
内に、主軸後端側から供給されるクーラントを工具ホル
ダ側に流通させるクーラント流通孔が設けられたクーラ
ント供給装置において、前記ドローバ内に、弾性手段に
より工具ホルダ側に押圧されて軸方向移動可能で、内部
に前記工具ホルダ側と主軸後端側のクーラント流通孔と
を連通可能なクーラント供給孔を備えたピストンを設
け、このピストンは、前記クーラント供給孔と、ドロー
バおよび主軸側に設けたエア供給孔とを連通可能なエア
導入孔を備えるとともに、主軸後端側の端部付近にフラ
ンジを有し、前記工具ホルダを主軸に装着していない状
態では、前記フランジが前記弾性手段に押されて前記ド
ローバに設けた段部に密着することで、前記クーラント
供給孔と主軸後端側のクーラント流通孔とが非連通状態
となる一方、前記工具ホルダを主軸に装着した状態で
は、工具ホルダに押されて前記クーラント供給孔と主軸
後端側のクーラント流通孔とが連通状態となる構成とし
てある。
【0016】このような構成のクーラント供給装置によ
れば、工具ホルダを主軸に装着した状態では、ピストン
が工具ホルダに押されてピストン内のクーラント供給孔
が主軸後端側のクーラント流通孔に連通し、これにより
主軸後端からクーラント流通孔に供給されたクーラント
がピストン内を経由して工具ホルダ側に流れる。一方、
工具ホルダを主軸に装着していない状態では、ピストン
は、主軸後端側のフランジが弾性手段に押されてドロー
バの段部に密着することで、クーラント供給孔が主軸後
端側のクーラント流通孔に連通せず、このため工具交換
時に工具ホルダを主軸から取り外す際、主軸後端側のク
ーラント流通孔内に残留するクーラントが工具ホルダ側
に流れることがなく、クーラントに混在する切屑のテー
パ穴や中空テーパシャンクへの付着が回避される。ま
た、工具ホルダを主軸から取り外した状態で、誤ってク
ーラントを供給しても、クーラントは、工具ホルダ側に
流れることがない。
【0017】請求項2の発明は、工具ホルダの中空テー
パシャンク内に先端が挿入され、主軸後方への移動によ
りコレットを半径方向外側へ移動させて前記工具ホルダ
を主軸のテーパ穴に密着固定するドローバを備え、この
ドローバ内に、主軸後端側から供給されるクーラントを
工具ホルダ側に流通させるクーラント流通孔が設けられ
たクーラント供給装置において、前記ドローバ内に、弾
性手段により工具ホルダ側に押圧されて軸方向移動可能
で、内部に前記工具ホルダ側と主軸後端側のクーラント
流通孔とを連通可能なクーラント供給孔を備えたピスト
ンを設け、このピストンは、前記クーラント供給孔と、
ドローバおよび主軸側に設けたエア供給孔とを連通可能
なエア導入孔を備えるとともに、前記工具ホルダを主軸
に装着していない状態では、前記弾性手段に押されて前
記クーラント供給孔と主軸後端側のクーラント流通孔と
が非連通状態となる一方、前記工具ホルダを主軸に装着
した状態では、工具ホルダの中空テーパシャンク内にて
主軸後端側に向けて突出して設けたクーラントスルー用
ノズルに押されて前記クーラント供給孔と主軸後端側の
クーラント流通孔とが連通状態となる構成としてある。
【0018】上記構成によれば、工具ホルダを主軸に装
着した状態では、ピストンが、工具ホルダのクーラント
スルー用ノズルに押されてピストン内のクーラント供給
孔が主軸後端側のクーラント流通孔に連通し、これによ
り主軸後端からクーラント流通孔に供給されたクーラン
トがピストン内を経由して工具ホルダ側に流れる。一
方、工具ホルダを主軸に装着していない状態では、ピス
トンは弾性手段に押されてクーラント供給孔が主軸後端
側のクーラント流通孔に連通せず、このため工具交換時
に工具ホルダを主軸から取り外す際、主軸後端側のクー
ラント流通孔内に残留するクーラントが工具ホルダ側に
流れることがなく、クーラントに混在する切屑のテーパ
穴や中空テーパシャンクへの付着が回避される。また、
工具ホルダを主軸から取り外した状態で、誤ってクーラ
ントを供給しても、クーラントは、工具ホルダ側に流れ
ることがない。
【0019】請求項3の発明は、工具ホルダの中空テー
パシャンク内に先端が挿入され、主軸後方への移動によ
りコレットを半径方向外側へ移動させて前記工具ホルダ
を主軸のテーパ穴に密着固定するドローバを備え、この
ドローバ内に、主軸後端側から供給されるクーラントを
工具ホルダ側に流通させるクーラント流通孔が設けられ
たクーラント供給装置において、前記ドローバ内に、弾
性手段により工具ホルダ側に押圧されて軸方向移動可能
で、内部に前記工具ホルダ側と主軸後端側のクーラント
流通孔とを連通可能なクーラント供給孔を備えたピスト
ンを設け、このピストンは、前記クーラント供給孔と、
ドローバおよび主軸側に設けたエア供給孔とを連通可能
なエア導入孔を備えるとともに、前記工具ホルダを主軸
に装着していない状態では前記弾性手段に押されて前記
クーラント供給孔と主軸後端側のクーラント流通孔とが
非連通状態となる一方、前記工具ホルダを主軸に装着し
た状態では工具ホルダに押されて前記クーラント供給孔
と主軸後端側のクーラント流通孔とが連通状態となり、
前記ドローバは、主軸先端側に移動して工具ホルダを仮
保持する状態と、主軸後端側に移動して工具ホルダを正
規に保持する状態とに変位可能であり、前記仮保持状態
では、前記ピストンのエア導入孔とドローバ側のエア供
給孔とが連通する一方、正規の保持状態では、前記エア
導入孔とドエア供給孔とが非連通となる構成としてあ
る。
【0020】上記構成によれば、工具ホルダを主軸に装
着した状態では、ピストンが工具ホルダに押されてピス
トン内のクーラント供給孔が主軸後端側のクーラント流
通孔に連通し、これにより主軸後端からクーラント流通
孔に供給されたクーラントがピストン内を経由して工具
ホルダ側に流れる。一方、工具ホルダを主軸に装着して
いない状態では、ピストンは弾性手段に押されてクーラ
ント供給孔が主軸後端側のクーラント流通孔に連通せ
ず、このため工具交換時に工具ホルダを主軸から取り外
す際、主軸後端側のクーラント流通孔内に残留するクー
ラントが工具ホルダ側に流れることがなく、クーラント
に混在する切屑のテーパ穴や中空テーパシャンクへの付
着が回避される。また、工具ホルダを主軸から取り外し
た状態で、誤ってクーラントを供給しても、クーラント
は、工具ホルダ側に流れることがない。ドローバが仮保
持状態では、ドローバ側のエア供給孔からエアが供給さ
れると、このエアはピストンのエア導入孔を通してクー
ラント供給孔に達し、クーラント供給孔内および工具ホ
ルダ内に残留しているクーラントが、工具ホルダと主軸
との間の空間の内圧上昇により、外部に排出される。一
方ドローバが正規の保持状態では、クーラント流通孔か
らピストン内のクーラント供給孔内にクーラントが供給
されても、ドローバ側のエア供給孔への流出は発生しな
い。
【0021】請求項4の発明は、請求項3の発明の構成
において、工具ホルダは、正規の保持状態で主軸端面に
密着するホルダ端面を備え、このホルダ端面と前記主軸
端面との間に、仮保持状態でこれら両端面相互間をシー
ル可能なシール材を設けた構成としてある。
【0022】上記構成によれば、仮保持状態では、工具
ホルダと主軸との間には隙間が形成されているので、ホ
ルダ端面と主軸端面との間にシール材を設けることで、
工具ホルダと主軸との間の空間の内圧が上昇しやすくな
り、クーラントが効率よく排出される。
【0023】請求項5の発明は、請求項3の発明の構成
において、ピストンのエア導入孔とドローバ側のエア供
給孔とが非連通となる状態で、前記エア導入孔およびエ
ア供給孔のピストン移動方向両側のピストンとドローバ
との間に、シール材が設けられている。
【0024】上記構成によれば、正規の保持状態では、
エア導入孔およびエア供給孔のピストン移動方向両側の
ピストンとドローバとの間に設けたシール材により、ク
ーラント供給孔に供給されたクーラントのエア供給孔側
への流出が確実に回避される。
【0025】請求項6の発明は、工具ホルダの中空テー
パシャンク内に先端が挿入され、主軸後方への移動によ
りコレットを半径方向外側へ移動させて前記工具ホルダ
を主軸のテーパ穴に密着固定するドローバを備え、前記
主軸後端側から供給されるクーラントを、前記ドローバ
内に設けたクーラント流通孔を通して工具ホルダ側に流
通させるクーラント供給方法において、前記ドローバ内
に、弾性手段により工具ホルダ側に押圧されて軸方向移
動可能で、内部に前記工具ホルダ側と主軸後端側のクー
ラント流通孔とを連通可能なクーラント供給孔を備えた
ピストンを設け、このピストンは、工具ホルダの主軸へ
の非装着時に、主軸後端側の端部付近に設けたフランジ
が前記弾性手段に押されて前記ドローバに設けた段部に
密着することで、前記クーラント供給孔とクーラント流
通孔とが非連通状態にあり、前記ピストンを、工具ホル
ダの主軸への装着時に前記弾性手段に抗して主軸後端側
へ移動させることで、前記クーラント供給孔と、主軸後
端側のクーラント流通孔とを連通させてクーラントを供
給するクーラント供給方法としてある。
【0026】上記クーラント供給方法によれば、工具ホ
ルダを主軸に装着することで、ピストンが工具ホルダに
押されてピストン内のクーラント供給孔が主軸後端側の
クーラント流通孔に連通し、これにより主軸後端からク
ーラント流通孔に供給されたクーラントがピストン内を
経由して工具ホルダ側に流れる。一方、工具ホルダを主
軸から取り外すと、ピストンは、主軸後端側のフランジ
が弾性手段に押されてドローバの段部に密着すること
で、クーラント供給孔がクーラント流通孔に連通せず、
このためクーラント流通孔内に残留するクーラントが工
具ホルダ側に流れることがなく、クーラントに混在する
切屑のテーパ穴および中空テーパシャンクへの付着が回
避される。請求項7の発明は、工具ホルダの中空テーパ
シャンク内に先端が挿入され、主軸後方への移動により
コレットを半径方向外側へ移動させて前記工具ホルダを
主軸のテーパ穴に密着固定するドローバを備え、前記主
軸後端側から供給されるクーラントを、前記ドローバ内
に設けたクーラント流通孔を通して工具ホルダ側に流通
させるクーラント供給方法において、前記ドローバ内
に、弾性手段により工具ホルダ側に押圧されて軸方向移
動可能で、内部に前記工具ホルダ側と主軸後端側のクー
ラント流通孔とを連通可能なクーラント供給孔を備えた
ピストンを設け、このピストンは、工具ホルダの主軸へ
の非装着時に、前記弾性手段に押されて前記クーラント
供給孔とクーラント流通孔とが非連通状態にあり、前記
工具ホルダの主軸への装着時に、前記ピストンが、前記
工具ホルダの中空テーパシャンク内にて主軸後端側に向
けて突出して設けたクーラントスルー用ノズルに押され
て前記弾性手段に抗して主軸後端側へ移動することで、
前記クーラント供給孔と、主軸後端側のクーラント流通
孔とを連通させてクーラントを供給するクーラント供給
方法としてある。上記クーラント供給方法によれば、工
具ホルダを主軸に装着することで、ピストンが、工具ホ
ルダのクーラントスルー用ノズルに押されてピストン内
のクーラント供給孔が主軸後端側のクーラント流通孔に
連通し、これにより主軸後端からクーラント流通孔に供
給されたクーラントがピストン内を経由して工具ホルダ
側に流れる。一方、工具ホルダを主軸から取り外すと、
ピストンは弾性手段に押されてクーラント供給孔がクー
ラント流通孔に連通せず、このためクーラント流通孔内
に残留するクーラントが工具ホルダ側に流れることがな
く、クーラントに混在する切屑のテーパ穴および中空テ
ーパシャンクへの付着が回避される。
【0027】請求項8の発明は、工具ホルダの中空テー
パシャンクに先端が挿入され、主軸後方への移動により
コレットを半径方向外側へ移動させて前記工具ホルダを
主軸のテーパ穴に密着固定するドローバを備え、このド
ローバ内に、主軸後端側から供給されるクーラントを工
具ホルダ側に流通させるクーラント流通孔が設けられた
クーラント供給装置において、前記ドローバに、前記ク
ーラント流通孔に主軸の半径方向外側からエアを供給可
能なエア供給孔を設けるとともに、前記ドローバ内に、
前記主軸の半径方向を中心として回転可能なバルブを収
容し、このバルブは、前記工具ホルダ側のクーラント流
通孔を、主軸後端側のクーラント流通孔と前記エア供給
孔とのいずれかに連通可能な貫通孔を備え、かつ前記主
軸の回転停止時に、前記工具ホルダ側のクーラント流通
孔とエア供給孔とを連通させる状態に保持する弾性手段
を備えるとともに、前記主軸の回転時に、遠心力が作用
して前記弾性手段の弾性力に抗してバルブ自体が回転
し、前記工具ホルダ側のクーラント流通孔と主軸後端側
のクーラント流通孔とを連通させる錘を備えている。
【0028】上記構成によれば、主軸が回転すると、錘
に遠心力が作用してバルブが回転し、工具ホルダ側のク
ーラント流通孔と主軸後端側のクーラント流通孔とが連
通する。この状態で主軸後端から供給したクーラント
は、バルブを通して工具ホルダに流出する。一方、主軸
の回転が停止すると、バルブは弾性手段に押されて回転
し、工具ホルダ側のクーラント流通孔は、主軸後端側の
クーラント流通孔との連通が遮断されてドローバに設け
たエア供給孔に連通する。この状態で、エア供給孔から
エアを供給することで、工具ホルダ内のクーラントが外
部に排出される。
【0029】請求項9の発明は、請求項8の発明の構成
において、バルブは、主軸の回転停止時に、外周部に突
出して設けた第1の突起がドローバ側の第1のストッパ
部に当接して位置決めされるとともに、主軸の回転時
に、前記第1の突起と反対側の外周部に設けた第2の突
起がドローバ側に設けた第2のストッパ部に当接して位
置決めされる。
【0030】上記構成によれば、バルブは、主軸の回転
停止時には第1の突起が第1のストッパ部に当接して位
置決めが確実になされ、主軸の回転時には第2の突起が
第2のストッパ部に当接して位置決めが確実になされ
る。
【0031】請求項10の発明は、請求項9の発明の構
成において、第1の突起および第2の突起が、錘を構成
している。
【0032】上記構成によれば、主軸の回転時に、第1
の突起および第2の突起が錘となって遠心力によりバル
ブが回転する。
【0033】請求項11の発明は、工具ホルダの中空テ
ーパシャンク内に先端が挿入され、主軸後方への移動に
よりコレットを半径方向外側へ移動させて前記工具ホル
ダを主軸のテーパ穴に密着固定するドローバを備え、前
記主軸後端側から供給されるクーラントを、前記ドロー
バ内に設けたクーラント流通孔を通して工具ホルダ側に
流通させるクーラント供給方法において、前記ドローバ
内に、前記主軸の半径方向を中心として回転可能なバル
ブを収容し、前記主軸の回転により発生する遠心力によ
り前記バルブを回転させて、バルブ内に形成した貫通孔
を、前記バルブ前後のクーラント流通孔に連通させるク
ーラント供給方法としてある。
【0034】上記クーラント供給方法によれば、主軸の
回転時にバルブ前後のクーラント流通孔が連通し、この
状態で主軸後端側から供給したクーラントはバルブを通
して工具ホルダ側に流出する。主軸の回転停止時には、
バルブ前後のクーラント流通孔がバルブによって遮断さ
れる。
【0035】
【0036】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、工具ホルダを
主軸に装着した状態では、ピストンが工具ホルダに押さ
れてピストン内のクーラント供給孔が、主軸後端側のク
ーラント流通孔に連通するので、主軸後端からクーラン
ト流通孔に供給されたクーラントを、ピストン内を経由
して工具ホルダ側に供給することができる。一方、工具
ホルダを主軸に装着していない状態では、ピストンは、
主軸後端側のフランジが弾性手段に押されてドローバ側
の段部に密着するので、クーラント供給孔が主軸後端側
のクーラント流通孔に連通せず、このため工具交換時に
工具ホルダを主軸から取り外す際、クーラント流通孔内
に残留するクーラントが工具ホルダ側に流れることがな
く、切削加工時にクーラントに混在した切屑のテーパ穴
および中空テーパシャンクへの付着を回避することがで
きる。
【0037】請求項2の発明によれば、工具ホルダを主
軸に装着した状態では、ピストンが、工具ホルダのクー
ラントスルー用ノズルに押されてピストン内のクーラン
ト供給孔が主軸後端側のクーラント流通孔に連通するの
で、主軸後端からクーラント流通孔に供給されたクーラ
ントを、ピストン内を経由して工具ホルダ側に供給する
ことができる。一方、工具ホルダを主軸に装着していな
い状態では、ピストンは弾性手段に押されてクーラント
供給孔が主軸後端側のクーラント流通孔に連通せず、こ
のため工具交換時に工具ホルダを主軸から取り外す際、
クーラント流通孔内に残留するクーラントが工具ホルダ
側に流れることがなく、切削加工時にクーラントに混在
した切屑のテーパ穴および中空テーパシャンクへの付着
を回避することができる。
【0038】請求項3の発明によれば、工具ホルダを主
軸に装着した状態では、ピストンが工具ホルダに押され
てピストン内のクーラント供給孔が、主軸後端側のクー
ラント流通孔に連通するので、主軸後端からクーラント
流通孔に供給されたクーラントを、ピストン内を経由し
て工具ホルダ側に供給することができる。一方、工具ホ
ルダを主軸に装着していない状態では、ピストンは弾性
手段に押されてクーラント供給孔が主軸後端側のクーラ
ント流通孔に連通せず、このため工具交換時に工具ホル
ダを主軸から取り外す際、クーラント流通孔内に残留す
るクーラントが工具ホルダ側に流れることがなく、切削
加工時にクーラントに混在した切屑のテーパ穴および中
空テーパシャンクへの付着を回避することができる。ま
た、ドローバが主軸に仮保持された状態では、ピストン
のエア導入孔とドローバ側のエア供給孔とが連通するの
で、エア供給孔から供給されたエアがエア導入孔を通し
てクーラント供給孔に達し、クーラント供給孔および工
具ホルダ内に残留しているクーラントを、容易に短時間
に外部に排出することができる。一方、ドローバが主軸
に正規に保持された状態では、エア導入孔とドエア供給
孔とが非連通となるので、クーラント流通孔からピスト
ン内のクーラント供給孔に供給されたクーラントは、ド
ローバ側のエア供給孔へ流出せず、工具ホルダ側に確実
に流出させることができる。
【0039】請求項4の発明によれば、仮保持状態で
は、工具ホルダと主軸との間には隙間が形成されている
ので、ホルダ端面と主軸端面との間にシール材を設ける
ことで、工具ホルダと主軸との間の空間の内圧が上昇し
やすくなり、エア供給によるクーラントの排出効率を向
上させることができる。
【0040】請求項5の発明によれば、ピストンのエア
導入孔とドローバ側のエア供給孔とが非連通となる状態
で、エア導入孔およびエア供給孔のピストン移動方向両
側のピストンとドローバとの間に、シール材が設けられ
ているので、クーラント供給孔に供給されたクーラント
のエア供給孔側への流出を確実に回避することができ
る。
【0041】請求項6の発明によれば、工具ホルダを主
軸に装着した状態では、ピストンが工具ホルダに押され
てピストン内のクーラント供給孔が、主軸後端側のクー
ラント流通孔に連通するので、主軸後端からクーラント
流通孔に供給されたクーラントを、ピストン内を経由し
て工具ホルダ側に供給することができる。一方、工具ホ
ルダを主軸に装着していない状態では、ピストンは、主
軸後端側のフランジが弾性手段に押されてドローバの段
部に密着することで、クーラント供給孔が主軸後端側の
クーラント流通孔に連通しないので、工具交換時に工具
ホルダを主軸から取り外す際、クーラント流通孔内に残
留するクーラントが工具ホルダ側に流れることがなく、
クーラントに混在する切屑のテーパ穴および中空テーパ
シャンクへの付着が回避される。請求項7の発明によれ
ば、工具ホルダを主軸に装着した状態では、ピストン
が、工具ホルダのクーラントスルー用ノズルに押されて
ピストン内のクーラント供給孔が主軸後端側のクーラン
ト流通孔に連通するので、主軸後端からクーラント流通
孔に供給されたクーラントを、ピストン内を経由して工
具ホルダ側に供給することができる。一方、工具ホルダ
を主軸に装着していない状態では、ピストンは弾性手段
に押されてクーラント供給孔が主軸後端側のクーラント
流通孔に連通しないので、工具交換時に工具ホルダを主
軸から取り外す際、クーラント流通孔内に残留するクー
ラントが工具ホルダ側に流れることがなく、クーラント
に混在する切屑のテーパ穴および中空テーパシャンクへ
の付着が回避される。
【0042】請求項8の発明によれば、主軸の回転停止
時には、工具ホルダ側のクーラント流通孔と主軸後端側
のクーラント流通孔との連通が遮断されるので、工具交
換時にクーラント流通孔に残留しているクーラントが工
具ホルダ側に流出せず、クーラントに混在する切屑のテ
ーパ穴および中空テーパシャンクへの付着が回避され
る。また、このとき工具ホルダ側のクーラント流通孔
は、ドローバに設けたエア供給孔に連通するので、エア
供給孔からエアを供給することで、工具ホルダ内のクー
ラントを容易に短時間に外部に排出することができる。
【0043】請求項9の発明によれば、バルブは、主軸
の回転停止時には第1の突起が第1のストッパ部に当接
し、主軸の回転時には第2の突起が第2のストッパ部に
当接するので、主軸の回転停止および回転時での位置決
めが確実になされる。
【0044】請求項10の発明によれば、バルブの回転
位置の位置決めを行う第1の突起および第2の突起が、
錘を構成しているので、専用の錘を設ける必要がなく、
構成の簡素化が達成される。
【0045】請求項11の発明によれば、主軸の回転停
止時には、バルブ前後のクーラント流通孔がバルブによ
って遮断されるので、工具交換時にクーラント流通孔に
残留しているクーラントが工具ホルダ側に流出せず、ク
ーラントに混在する切屑のテーパ穴および中空テーパシ
ャンクへの付着を回避することができる。
【0046】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に基づき説明する。
【0047】図1は、この発明の実施の一形態に係わる
マシニングセンタなどの工作機械の主軸31の先端部周
辺の断面図であり、主軸31の中心軸線Pより下部側の
図は、工具ホルダ33が主軸31に締結固定されている
正規の保持状態を、同上部側の図は、工具ホルダ33が
主軸31側に仮保持されている仮保持状態を、それぞれ
示している。図2は、上記図1における主軸31から工
具ホルダ33を取り外した状態を示している。
【0048】主軸31は、図示しない工作機械のハウジ
ングに対して回転可能であって、この主軸31の端部に
設けたテーパ穴35に、工具ホルダ33の中空テーパシ
ャンク37が挿入される。工具ホルダ33は中空テーパ
シャンク37の基部側に、フランジ39を有し、工具ホ
ルダ33が主軸31に締結固定された状態で、中空テー
パシャンク37の外周面37aがテーパ穴35の内周面
に密着するとともに、前記フランジ39の端面39aが
主軸31の端面31aに密着する。したがって、この工
具ホルダ33は、上記2つの面で主軸31側に拘束され
る、2面拘束式である。また、主軸31の端面31aに
は、図中上部の仮保持状態でも、端面31a,39a相
互間のシールを行うシール材としての端面シール41が
嵌入されている。
【0049】工具ホルダ33の図中で左側の端部には、
図示しない工具が取り付けられており、この工具取付状
態で、フランジ39の外周に形成した把持溝39bを、
図示しない自動工具交換装置によって把持して、工具交
換を行う。
【0050】主軸31内には、前記テーパ穴35の底部
に連続する中心穴43が軸方向に形成されている。この
中心穴43からテーパ穴35にわたる部分に、主軸31
の半径方向に拡開移動可能で、円周方向に複数に分割さ
れたコレット45が収容されている。各コレット45
は、図示していないが、図中で右側の端部が主軸31側
に保持されている。
【0051】コレット45の図中で左側の端部の外側に
は、外側係止面45aが形成されている。この外側係止
面45aは、コレット45が半径方向外側に拡開移動し
たときに、中空テーパシャンク37の内面に形成してあ
る内側係止面37bに係止して工具ホルダ33を保持す
る役目を果たす。
【0052】上記コレット45のさらに内側には、前記
図8に示した油圧シリンダ13と同様な図示しない油圧
機構および皿ばね21により図中で左右方向に移動可能
なドローバ47が収容されている。ドローバ47は、図
中で左側の端部が軸部47aに対して大径の膨大部47
bとなっており、膨大部47bと軸部47aとの間に、
押接面47cが形成されている。押接面47cは、ドロ
ーバ47が右方向に移動する際に、コレット45の先端
部内側を押接してコレット45を半径方向外側に拡開移
動させる。
【0053】工具ホルダ33のフランジ39内には、中
空テーパシャンク37の中空穴37cに連続する中空部
39cが形成され、工具ホルダ33が主軸31に仮保持
されるときには、中空部39c内にドローバ47の膨大
部47bが入り込むようになっている。
【0054】膨大部47bの外周には環状溝47dが形
成され、環状溝47dには、一部が開口したほぼ環状の
弾性リング49が嵌め込まれている。一方、工具ホルダ
33側の中空部39cの内周面には、環状の溝39dが
形成され、この溝39d内に弾性リング49が入り込む
ことで、図1の上部に示すように、工具ホルダ33が主
軸31側に仮保持されることになる。
【0055】ドローバ47内には、主軸31の軸方向に
向けて延長される軸芯孔51が形成されている。軸芯孔
51は、内部にクーラント供給孔53aを備えたピスト
ン53が図中で左右方向に移動可能に収容される摺動部
51aと、ピストン53の図中で右側端部に形成された
フランジ53bを収容する拡径部51bと、主軸31の
後端側の図示しないクーラント供給口に連通する連通路
51cとから構成されている。この連通路51cと拡径
部51bとでクーラント流通孔を構成している。
【0056】摺動部51aにおけるドローバ47の先端
側には、工具ホルダ33側の中空部39cの底部中央に
設けられたクーラントスルー用ノズル55が挿入され
る。クーラントスルー用ノズル55内の通路55aは工
具ホルダ33内に形成された通路33aに連通し、切削
加工時には、主軸31の後端側から供給される冷却液で
あるクーラントが、ピストン53のクーラント供給孔5
3a,クーラントスルー用ノズル55および工具ホルダ
19の各通路53a,33aを経て工具および被加工材
に供給され、これらを冷却する。クーラントスルー用ノ
ズル55の外周面に対向するドローバ47の内周面に
は、シール材57が設けられている。
【0057】ピストン53は、拡径部51bの図中で右
側の端面51dとフランジ53bとの間に介装された弾
性手段としてのスプリング59により工具ホルダ33側
に付勢されており、工具ホルダ33が主軸31に装着さ
れた図1に示す状態では、クーラントスルー用ノズル5
5に押されてスプリング59が撓み、フランジ53bの
スプリング59と反対側に設けたフランジ部シール61
が、拡径部51bの図中で左側の段部としての端面51
eから離反した状態となる。工具ホルダ33を主軸31
から取り外した図2の状態では、ピストン53はスプリ
ング59に押されてフランジ部シール61が端面51e
に密着した状態となる。
【0058】ピストン53のクーラント供給孔53a
は、工具ホルダ33側が端面に開口してクーラントスル
ー用ノズル55の通路55aに連通する一方、フランジ
53b側が、フランジ部シール61に近接した位置にて
外周部に開口する複数の連通孔53cにより拡径部51
bに連通可能となっている。この連通孔53cは、フラ
ンジ部シール61が端面51eに密着した図2に示す状
態では、摺動部51aの内周面に閉塞された状態とな
る。また、フランジ53bおよびフランジ部シール61
の外周面と、拡径部51bの内周面との間には、隙間6
3が形成されている。
【0059】ピストン53の工具ホルダ33側の周囲に
は、クーラント供給孔53aとピストン外部とを連通す
る複数のエア導入孔53dが形成されている。ドローバ
47には、前記複数のエア導入孔53dにそれぞれ連通
可能なエア供給孔47eが複数設けられ、これら各エア
供給孔47eは、主軸31に形成したエア供給孔となる
エア供給通路31bに連通している。
【0060】エア導入孔53dは、図1上部の仮保持状
態でのみエア供給孔47eに連通する位置に設定され、
このとき図示しないエア源から供給されたエアが、エア
供給通路31b,エア供給孔47eおよびエア導入孔5
3dを経てクーラント供給孔53aに流入する。
【0061】ピストン53の外周面には、工具ホルダ3
3側から順に、シール材としての第1のシール65,第
2のシール67および第3のシール69がそれぞれ設け
られている。第1のシール65および第2のシール67
は、エア導入孔53dの両側に配置され、第3のシール
69は、工具ホルダ33の正規の保持状態でドローバ4
7のエア供給孔47eの図中で右側に位置し、かつこの
とき第2のシール67はエア供給孔47eの図中で左側
に位置している。
【0062】次に、上記した構成のクーラント供給装置
の動作を説明する。
【0063】図1の中心軸線Pより下部に示すように、
ドローバ47が主軸31の後端側へ移動して工具ホルダ
33が主軸31に正規に保持された状態では、クーラン
トスルー用ノズル55がピストン53をスプリング59
に抗して押圧し、フランジ部シール61が端面51eか
ら離れた状態となる。この状態で主軸31の後端から矢
印Bのように供給されるクーラントは、連通路51cお
よび拡径部51bから連通孔53cを経てピストン53
内のクーラント供給孔53aに流入し、工具ホルダ33
側へ流出する。これにより、切削加工時にて工具および
被加工材が冷却されることになる。
【0064】このとき、エア導入孔53dの両側には第
1,第2の各シール65,67が位置するとともに、エ
ア供給孔47eの両側には、第2,第3の各シール6
7,69が位置するので、供給されるクーラントのエア
供給孔47eへの流出が回避される。これにより、主軸
31を図示しないハウジングに対して回転支持する図示
しないベアリング(図8のベアリング5に相当する)の
損傷などを防止でき、信頼性向上に寄与できる。
【0065】上記図1下部の正規の保持状態から工具ホ
ルダ33を交換すべく、図1上部に示すように、ドロー
バ47が工具ホルダ33側に突出して工具ホルダ33が
主軸31に仮保持された状態では、図1下部の状態から
ピストン53がドローバ47に対して図中で右方向に相
対移動してドローバ47のエア供給孔47eとピストン
53のエア導入孔53dとが連通する。
【0066】この状態で、エア供給通路31bから矢印
Cのようにエアを供給すると、工具ホルダ33と主軸3
1との間の空間の圧力が上昇し、このエア圧が、エア供
給通路31bとエア供給孔47eおよびエア導入孔53
dを介して連通しているクーラント供給孔53aに作用
し、ピストン53内および工具ホルダ33内のクーラン
トが、クーラントスルー用ノズル55および工具ホルダ
33の各通路55a,33aを経て外部に排出される。
【0067】ピストン53内および工具ホルダ33内の
クーラントの排出が完了した時点で、工具ホルダ33を
主軸31から取り外すと、ピストン53は、図2に示す
ように、スプリング59に押されて図中で左方向に移動
し、フランジ部シール61がドローバ47の端面51e
に密着する。このとき、連通孔53cは、摺動部51a
の内面に閉塞されてクーラント供給孔53aと拡径部5
1bとの連通が遮断され、拡径部51b側のクーラント
のピストン53内への流出が回避される。
【0068】上記工具ホルダ33の取り外し時には、ピ
ストン53内および工具ホルダ33内のクーラントが外
部に排出されているので、切削加工時にクーラントに混
入した切屑が、中空テーパシャンク37の外周面37a
およびテーパ穴35の内周面に付着せず、新たに使用す
る工具を備えた工具ホルダの取り付けが高精度になされ
る。
【0069】上記したクーラントの排出作業は、ピスト
ン53内および工具ホルダ33内のクーラントを排出す
るのみであり、ピストン53より主軸後端側に残留する
クーラントを排出する必要がないので、短時間で容易に
行うことができる。
【0070】また、主軸31の端面31aと工具ホルダ
33側の端面39aとの間は、端面シール41によりシ
ールされているので、エア供給時での主軸31と工具ホ
ルダ33との間の空間内の圧力がより高まり、クーラン
トの排出を効率よく行うことができる。
【0071】図3は、上記図1の実施の形態の変形例
で、ピストン53におけるエア導入孔53dを、クーラ
ント供給孔53aに直接開口させず、クーラント供給孔
53aと平行に延長形成される連絡通路53eを介して
連通孔53cに連通させたものである。
【0072】これによれば、仮保持状態でのクーラント
排出時に、エア供給通路31bからエア供給孔47eを
経てエア導入孔53dに導入されたエアは、連絡通路5
3eを通って連通孔53cに達し、この連通孔53cか
らクーラント供給孔53a内に流出する。
【0073】この場合、クーラント供給孔53aへのエ
アの供給口をピストン53のフランジ53b側の端部と
してあるので、ピストン53内に残留するクーラントの
排出を確実に行うことができる。
【0074】図4および図5は、この発明の他の実施の
形態に係わるマシニングセンタなどの工作機械の主軸3
1の先端部周辺の断面図である。図4および図5におけ
る工具ホルダ33は、主軸31に対し正規に保持された
状態を示し、図4は主軸31の回転が停止している状態
で、図5は主軸31が回転している状態である。図6は
図5の拡大されたD−D断面図である。
【0075】コレット45を主軸71の半径方向外側へ
拡開移動させる左右方向に移動可能なドローバ71は、
膨大部73が軸部75に対して別体に構成され、これら
両者はねじ部77によってねじ結合されている。
【0076】軸部75内には、膨大部73側の開口部か
ら挿入されるバルブ保持部材77が収容固定され、バル
ブ保持部材77内には、主軸31の軸方向に直角な図中
で紙面に直交する方向の軸を中心として回転可能なバル
ブ79が収容されている。
【0077】バルブ79は、図7に示すように、図4中
で紙面に直交する両側に平面部81を備えて円形に形成
され、この両平面部81の中心に回転中心軸83がそれ
ぞれ突出して設けらている。また、円形の外周面には、
バルブ79の回転時のストッパとなると同時に、主軸3
1の回転による遠心力が作用する錘となる第1の突起8
5および第2の突起87が、円周方向の相互に対向する
位置にそれぞれ設けられている。さらに、図7中で上部
側の第1の突起85と、回転中心軸83との間には、円
形の外周面に両端が開口する貫通孔89が形成されてい
る。
【0078】バルブ保持部材77は、図7に示すよう
に、バルブ79の平面部81を両側から挟持するように
配置される一対の第1の部材91と、バルブ79の円形
の外周面の両側に配置されるとともに前記一対の第1の
部材91間に配置される第2の部材93および第3の部
材95とから構成されている。
【0079】一対の第1の部材91は、断面ほぼ半円形
に形成され、相互に対向する面に、工具ホルダ33側の
一方の端面から長手方向のほぼ中央部に向けて回転軸案
内溝91aが形成されている。回転軸案内溝91aに
は、バルブ79の回転中心軸83が挿入され、その端部
に形成された円弧面91bにて回転中心軸83が回転可
能に支持される。
【0080】第2の部材93は、バルブ79側の面がバ
ルブ79の円形部分に密着する凹曲面部93aを有し、
この凹曲面部93aに一端が開口する連通孔93bが、
主軸31の軸方向に向けて貫通して設けられている。こ
の連通孔93bは、工具ホルダ33のクーラントスルー
用ノズル55が挿入される挿入孔73aに連通してい
る。
【0081】また、凹曲面部93aの上部には、バルブ
79の上部の第1の突起85が当接してバルブ79の図
4中で左方向の回転を規制する第1のストッパ部として
の第1のストッパ面93cが形成され、凹曲面部93a
の下部にはバルブ79の下部の第2の突起87が当接し
てバルブ79の図5中で右方向の回転を規制する第2の
ストッパ部としての第2のストッパ面93dが形成され
ている。
【0082】第1の突起85が第1のストッパ部93c
に当接した図4の状態では、第1の突起85および第2
の突起87は、これら両突起85,87を結ぶ直線が主
軸31の軸方向に直交する面に対して図4中で左方向に
傾斜する状態となる位置にある。
【0083】第3の部材95においても、バルブ79側
の面がバルブ79の円形部分に密着する凹曲面部95a
を有し、この凹曲面部95aに一端が開口する連通孔9
5bが、主軸31の軸方向に向けて貫通して設けられて
いる。この連通孔95bは、ドローバ71内に形成され
たクーラント流通孔96に連通している。
【0084】凹曲面部95aの下部には、スプリング収
容穴95cが形成され、スプリング収容穴95cの底部
およびバルブ79の第2の突起87には、弾性手段とし
てのスプリング97の端部がそれぞれ連結されている。
上記スプリング97により、バルブ79は図4中で左回
り回転する方向に付勢され、主軸31の回転が停止して
いる図4の状態で、第1の突起85が第1のストッパ面
93cに当接する。
【0085】第3の部材95にはさらに、凹曲面部95
aに一端が開口し、上面に他端が開口するエア供給孔9
5dが形成されている。このエア供給孔95dは、主軸
31の回転が停止している図4の状態で、バルブ79の
貫通孔89に一端が連通し、他端はドローバ71の軸部
75に形成したエア供給孔75aに常時連通する。主軸
31が回転している図5の状態では、バルブ79の貫通
孔89は、第2の部材93の連通孔93bと第3の部材
95の連通孔95bにそれぞれ連通する。
【0086】次に、上記実施の形態におけるクーラント
供給装置の動作を説明する。主軸31の回転が停止して
いる図4の状態から、主軸31が回転すると、バルブ7
9は、錘となる第1,第2の各突起85,87に遠心力
が作用してスプリング97に抗して右回りに回転し、第
2の突起87が第2のストッパ面93dに当接して貫通
孔89が前後の連通孔93b,95bに連通した図5の
状態となる。この状態で、主軸31の後端から矢印Eの
ように供給されるクーラントは、連通孔95b,貫通孔
89および連通孔93bを経て工具ホルダ33側に流出
し、切削加工時での工具および被加工材が冷却される。
【0087】他の工具を使用すべく工具ホルダ33を交
換する際に、主軸31の回転を停止させると、第1,第
2の各突起85,87に遠心力が作用しなくなり、バル
ブ79は、スプリング97に引張られて第1の突起85
が第1のストッパ面93cに当接する図4の状態とな
る。この状態で貫通孔89は、一端が連通孔93bに、
他端がエア供給孔95dにそれぞれ連通する。
【0088】ここでエア供給通路31bから矢印Fで示
すようにエアを供給すると、この供給されたエアは、ド
ローバ71および第3の部材95のエア供給孔75aお
よび95dを経て貫通孔89に達し、バルブ79より主
軸31の先端側の内部に残留するクーラントが、クーラ
ントスルー用ノズル55および工具ホルダ33の各通路
55a,33aを経て工具ホルダ33の外部に排出され
る。
【0089】上記したクーラントの排出作業は、バルブ
79より主軸先端側の内部のクーラントを排出するのみ
であり、バルブ79より主軸後端側に残留するクーラン
トを排出する必要がないので、短時間で容易に行うこと
ができる。
【0090】そして、工具ホルダ33の取り外し時に
は、工具ホルダ33内のクーラントが外部に排出されて
おり、かつバルブ79が主軸後端側のクーラント流通孔
96を遮断していることから、クーラントが主軸31内
から流れ出すことがなく、切削加工時にクーラントに混
入した切屑が、中空テーパシャンク37の外周面37a
およびテーパ穴35の内周面に付着せず、新たに使用す
る工具を備えた工具ホルダの取り付けが高精度になされ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の一形態を示すクーラント供給
装置を備えたマシニングセンタなどの工作機械の主軸の
先端部周辺の断面図である。
【図2】図1の主軸から工具ホルダを取り外した状態を
示す断面図である。
【図3】図1のクーラント供給装置の変形例を示す断面
図である。
【図4】この発明の他の実施の形態を示すクーラント供
給装置を備えたマシニングセンタなどの工作機械の主軸
の先端部周辺の断面図である。
【図5】図4の状態から主軸が回転している状態を示す
動作説明図である。
【図6】図5の拡大されたD−D断面図である。
【図7】図4における要部の部材の分解斜視図である。
【図8】従来例を示すクーラント供給装置の断面図であ
る。
【符号の説明】
31 主軸 31a 主軸端面 31b エア供給通路(エア供給孔) 33 工具ホルダ 35 テーパ穴 37c 中空穴(中空部) 39a ホルダ端面 39c 中空部 41 端面シール(シール材) 45 コレット 47,71 ドローバ 47e,75a,95d エア供給孔 51c 連通路(クーラント流通路) 51b 拡径部(クーラント流通路) 51e 端面(段部) 53 ピストン 53a クーラント供給孔 53b フランジ 53d エア導入孔 59 スプリング(弾性手段) 79 バルブ 85 第1の突起(錘) 87 第2の突起(錘) 89 貫通孔 93c 第1のストッパ面(第1のストッパ部) 93d 第2のストッパ面(第2のストッパ部) 96 クーラント流通孔 97 スプリング(弾性手段)

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 工具ホルダの中空テーパシャンク内に先
    端が挿入され、主軸後方への移動によりコレットを半径
    方向外側へ移動させて前記工具ホルダを主軸のテーパ穴
    に密着固定するドローバを備え、このドローバ内に、主
    軸後端側から供給されるクーラントを工具ホルダ側に流
    通させるクーラント流通孔が設けられたクーラント供給
    装置において、前記ドローバ内に、弾性手段により工具
    ホルダ側に押圧されて軸方向移動可能で、内部に前記工
    具ホルダ側と主軸後端側のクーラント流通孔とを連通可
    能なクーラント供給孔を備えたピストンを設け、このピ
    ストンは、前記クーラント供給孔と、ドローバおよび主
    軸側に設けたエア供給孔とを連通可能なエア導入孔を備
    えるとともに、主軸後端側の端部付近にフランジを有
    し、前記工具ホルダを主軸に装着していない状態では、
    前記フランジが前記弾性手段に押されて前記ドローバに
    設けた段部に密着することで、前記クーラント供給孔と
    主軸後端側のクーラント流通孔とが非連通状態となる一
    方、前記工具ホルダを主軸に装着した状態では、工具ホ
    ルダに押されて前記クーラント供給孔と主軸後端側のク
    ーラント流通孔とが連通状態となることを特徴とするク
    ーラント供給装置。
  2. 【請求項2】 工具ホルダの中空テーパシャンク内に先
    端が挿入され、主軸後方への移動によりコレットを半径
    方向外側へ移動させて前記工具ホルダを主軸のテーパ穴
    に密着固定するドローバを備え、このドローバ内に、主
    軸後端側から供給されるクーラントを工具ホルダ側に流
    通させるクーラント流通孔が設けられたクーラント供給
    装置において、前記ドローバ内に、弾性手段により工具
    ホルダ側に押圧されて軸方向移動可能で、内部に前記工
    具ホルダ側と主軸後端側のクーラント流通孔とを連通可
    能なクーラント供給孔を備えたピストンを設け、このピ
    ストンは、前記クーラント供給孔と、ドローバおよび主
    軸側に設けたエア供給孔とを連通可能なエア導入孔を備
    えるとともに、前記工具ホルダを主軸に装着していない
    状態では、前記弾性手段に押されて前記クーラント供給
    孔と主軸後端側のクーラント流通孔とが非連通状態とな
    る一方、前記工具ホルダを主軸に装着した状態では、工
    具ホルダの中空テーパシャンク内にて主軸後端側に向け
    て突出して設けたクーラントスルー用ノズルに押されて
    前記クーラント供給孔と主軸後端側のクーラント流通孔
    とが連通状態となることを特徴とするクーラント供給装
    置。
  3. 【請求項3】 工具ホルダの中空テーパシャンク内に先
    端が挿入され、主軸後方への移動によりコレットを半径
    方向外側へ移動させて前記工具ホルダを主軸のテーパ穴
    に密着固定するドローバを備え、このドローバ内に、主
    軸後端側から供給されるクーラントを工具ホルダ側に流
    通させるクーラント流通孔が設けられたクーラント供給
    装置において、前記ドローバ内に、弾性手段により工具
    ホルダ側に押圧されて軸方向移動可能で、内部に前記工
    具ホルダ側と主軸後端側のクーラント流通孔とを連通可
    能なクーラント供給孔を備えたピストンを設け、このピ
    ストンは、前記クーラント供給孔と、ドローバおよび主
    軸側に設けたエア供給孔とを連通可能なエア導入孔を備
    えるとともに、前記工具ホルダを主軸に装着していない
    状態では前記弾性手段に押されて前記クーラント供給孔
    と主軸後端側のクーラント流通孔とが非連通状態となる
    一方、前記工具ホルダを主軸に装着した状態では工具ホ
    ルダに押されて前記クーラント供給孔と主軸後端側のク
    ーラント流通孔とが連通状態となり、前記ドローバは、
    主軸先端側に移動して工具ホルダを仮保持する状態と、
    主軸後端側に移動して工具ホルダを正規に保持する状態
    とに変位可能であり、前記仮保持状態では、前記ピスト
    ンのエア導入孔とドローバ側のエア供給孔とが連通する
    一方、正規の保持状態では、前記エア導入孔とドエア供
    給孔とが非連通となることを特徴とするクーラント供給
    装置。
  4. 【請求項4】 工具ホルダは、正規の保持状態で主軸端
    面に密着するホルダ端面を備え、このホルダ端面と前記
    主軸端面との間に、仮保持状態でこれら両端面相互間を
    シール可能なシール材を設けたことを特徴とする請求項
    3記載のクーラント供給装置。
  5. 【請求項5】 ピストンのエア導入孔とドローバ側のエ
    ア供給孔とが非連通となる状態で、前記エア導入孔およ
    びエア供給孔のピストン移動方向両側のピストンとドロ
    ーバとの間に、シール材が設けられていることを特徴と
    する請求項3記載のクーラント供給装置。
  6. 【請求項6】 工具ホルダの中空テーパシャンク内に先
    端が挿入され、主軸後方への移動によりコレットを半径
    方向外側へ移動させて前記工具ホルダを主軸のテーパ穴
    に密着固定するドローバを備え、前記主軸後端側から供
    給されるクーラントを、前記ドローバ内に設けたクーラ
    ント流通孔を通して工具ホルダ側に流通させるクーラン
    ト供給方法において、前記ドローバ内に、弾性手段によ
    り工具ホルダ側に押圧されて軸方向移動可能で、内部に
    前記工具ホルダ側と主軸後端側のクーラント流通孔とを
    連通可能なクーラント供給孔を備えたピストンを設け、
    このピストンは、工具ホルダの主軸への非装着時に、主
    軸後端側の端部付近に設けたフランジが前記弾性手段に
    押されて前記ドローバに設けた段部に密着することで、
    前記クーラント供給孔とクーラント流通孔とが非連通状
    態にあり、前記ピストンを、工具ホルダの主軸への装着
    時に前記弾性手段に抗して主軸後端側へ移動させること
    で、前記クーラント供給孔と、主軸後端側のクーラント
    流通孔とを連通させてクーラントを供給することを特徴
    とするクーラント供給方法。
  7. 【請求項7】 工具ホルダの中空テーパシャンク内に先
    端が挿入され、主軸後方への移動によりコレットを半径
    方向外側へ移動させて前記工具ホルダを主軸のテーパ穴
    に密着固定するドローバを備え、前記主軸後端側から供
    給されるクーラントを、前記ドローバ内に設けたクーラ
    ント流通孔を通して工具ホルダ側に流通させるクーラン
    ト供給方法において、前記ドローバ内に、弾性手段によ
    り工具ホルダ側に押圧されて軸方向移動可能で、内部に
    前記工具ホルダ側と主軸後端側のクーラント流通孔とを
    連通可能なクーラント供給孔を備えたピストンを設け、
    このピストンは、工具ホルダの主軸への非装着時に、前
    記弾性手段に押されて前記クーラント供給孔とクーラン
    ト流通孔とが非連通状態にあり、前記工具ホルダの主軸
    への装着時に、前記ピストンが、前記工具ホルダの中空
    テーパシャンク内にて主軸後端側に向けて突出して設け
    たクーラントスルー用ノズルに押されて前記弾性手段に
    抗して主軸後端側へ移動することで、前記クーラント供
    給孔と、主軸後端側のクーラント流通孔とを連通させて
    クーラントを供給することを特徴とするクーラント供給
    方法。
  8. 【請求項8】 工具ホルダの中空テーパシャンクに先端
    が挿入され、主軸後方への移動によりコレットを半径方
    向外側へ移動させて前記工具ホルダを主軸のテーパ穴に
    密着固定するドローバを備え、このドローバ内に、主軸
    後端側から供給されるクーラントを工具ホルダ側に流通
    させるクーラント流通孔が設けられたクーラント供給装
    置において、前記ドローバに、前記クーラント流通孔に
    主軸の半径方向外側からエアを供給可能なエア供給孔を
    設けるとともに、前記ドローバ内に、前記主軸の半径方
    向を中心として回転可能なバルブを収容し、このバルブ
    は、前記工具ホルダ側のクーラント流通孔を、主軸後端
    側のクーラント流通孔と前記エア供給孔とのいずれかに
    連通可能な貫通孔を備え、かつ前記主軸の回転停止時
    に、前記工具ホルダ側のクーラント流通孔とエア供給孔
    とを連通させる状態に保持する弾性手段を備えるととも
    に、前記主軸の回転時に、遠心力が作用して前記弾性手
    段の弾性力に抗してバルブ自体が回転し、前記工具ホル
    ダ側のクーラント流通孔と主軸後端側のクーラント流通
    孔とを連通させる錘を備えていることを特徴とするクー
    ラント供給装置。
  9. 【請求項9】 バルブは、主軸の回転停止時に、外周部
    に突出して設けた第1の突起がドローバ側の第1のスト
    ッパ部に当接して位置決めされるとともに、主軸の回転
    時に、前記第1の突起と反対側の外周部に設けた第2の
    突起がドローバ側に設けた第2のストッパ部に当接して
    位置決めされることを特徴とする請求項8記載のクーラ
    ント供給装置。
  10. 【請求項10】 第1の突起および第2の突起が、錘を
    構成していることを特徴とする請求項9記載のクーラン
    ト供給装置。
  11. 【請求項11】 工具ホルダの中空テーパシャンク内に
    先端が挿入され、主軸後方への移動によりコレットを半
    径方向外側へ移動させて前記工具ホルダを主軸のテーパ
    穴に密着固定するドローバを備え、前記主軸後端側から
    供給されるクーラントを、前記ドローバ内に設けたクー
    ラント流通孔を通して工具ホルダ側に流通させるクーラ
    ント供給方法において、前記ドローバ内に、前記主軸の
    半径方向を中心として回転可能なバルブを収容し、前記
    主軸の回転により発生する遠心力により前記バルブを回
    転させて、バルブ内に形成した貫通孔を、前記バルブ前
    後のクーラント流通孔に連通させることを特徴とするク
    ーラント供給方法。
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