JPH08267339A - 工作機械のロータリージョイント装置 - Google Patents

工作機械のロータリージョイント装置

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JPH08267339A
JPH08267339A JP9796895A JP9796895A JPH08267339A JP H08267339 A JPH08267339 A JP H08267339A JP 9796895 A JP9796895 A JP 9796895A JP 9796895 A JP9796895 A JP 9796895A JP H08267339 A JPH08267339 A JP H08267339A
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    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
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    • B23Q11/00Accessories fitted to machine tools for keeping tools or parts of the machine in good working condition or for cooling work; Safety devices specially combined with or arranged in, or specially adapted for use in connection with, machine tools
    • B23Q11/10Arrangements for cooling or lubricating tools or work
    • B23Q11/1015Arrangements for cooling or lubricating tools or work by supplying a cutting liquid through the spindle
    • B23Q11/103Rotary joints specially adapted for feeding the cutting liquid to the spindle
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16LPIPES; JOINTS OR FITTINGS FOR PIPES; SUPPORTS FOR PIPES, CABLES OR PROTECTIVE TUBING; MEANS FOR THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16L27/00Adjustable joints, Joints allowing movement
    • F16L27/08Adjustable joints, Joints allowing movement allowing adjustment or movement only about the axis of one pipe
    • F16L27/0804Adjustable joints, Joints allowing movement allowing adjustment or movement only about the axis of one pipe the fluid passing axially from one joint element to another
    • F16L27/0808Adjustable joints, Joints allowing movement allowing adjustment or movement only about the axis of one pipe the fluid passing axially from one joint element to another the joint elements extending coaxially for some distance from their point of separation

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ロータリージョイントの摺接部の密封性を良
好にしてロータリージョイントを長寿命化し、且つロー
タリージョイント装置の構造を簡単にする。 【構成】 ロータリージョイント装置11は、摺接部1
5を介して回転側ジョイント部材16及び固定側ジョイ
ント17が対向配置され内部に流路18が形成されたロ
ータリージョイント12と、主軸2側に取付けられて前
記回転側ジョイント部材を支持するとともにドローバー
6が軸線C方向に摺動自在に嵌合し、このドローバーの
流路10とロータリージョイントの流路とを連通させる
回転側支持部材13と、ドローバーに設けられた後方突
出部25を前方向に押圧するように主軸頭に取付けられ
たシリンダ装置40の中心部に配設されるとともに主軸
頭1に取付けられて固定側ジョイント部材を支持し、ロ
ータリージョイントの流路18に連通する流路41を有
する固定側支持部材14とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、工作機械の主軸に嵌挿
されたドローバーに形成された流路にクーラント等を供
給するためのロータリージョイント装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動工具交換装置(以下、ATCと記
載)を備えたマシニングセンタ(以下、MCと記載)等
工作機械では、主軸の前端に取付けられる工具をクラン
プ,アンクランプするために、工具後端に設けられたプ
ルスタッドを掴むための係合部材が先端に設けられたド
ローバーが主軸の内部の貫通孔に嵌挿され、このドロー
バーが軸線方向に往復移動することにより工具の着脱が
できるようになっている。一方、高速切削している工具
及び被加工物の被加工部にクーラントを確実に供給する
ため、主軸内部を経由して工具先端よりクーラントを噴
出させる主軸スルークーラント方式を採用したMCが増
加する傾向にある。
【0003】このようなMCのドローバーの内部には、
クーラントなど流体を供給するための流路が軸線方向に
形成されている。固定側と回転運動側はロータリージョ
イント装置により接続されており、このロータリージョ
イント装置内の流路を流れるクーラントが、前記ドロー
バー内流路から、高速回転する工具による被加工部に連
続的に供給されることにより、加工時に発生する切削熱
を除去している。工具のクランプ,アンクランプを行う
ためのドローバーは、細長い形状を有し且つ皿ばね等付
勢部材により強いばね力で後方向に常に付勢されている
ので、曲がりが生じやすくなっている。このドローバー
は、組立て調整時に、各部品の加工精度等により種々の
方向に変形してしまう。
【0004】特開平4−191587号公報には、ドロ
ーバー用ロータリージョイントに関する技術が開示され
ており、このロータリージョイントの固定側部材は主軸
頭側に固定され、回転側部材はドローバーの後端部に取
付けられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】かかる構成の従来技術
の場合には、後端部に取付けられたロータリージョイン
トの回転側部材が固定側部材に摺接するシール面に、ド
ローバーの変形によりシール端面部に振れが生じシール
面の密着性が悪くなり、このシール面からクーラントが
漏れ出るおそれがある。ロータリージョイントが、クー
ラント自体の流体圧で回転側部材と固定側部材とを互い
に圧接させる構造を有している場合には、前記シール面
からの漏れが一旦始まるとクーラントの流体圧が下がっ
てしまい、前記シール面の密封性を維持することが困難
になる。
【0006】これとは別に、回転側ジョイント部材がド
ローバーに取付けられ、固定側ジョイント部材がシリン
ダ装置のピストンに取付けられた構成のロータリージョ
イントの場合には、主軸に対する工具のクランプ,アン
クランプ動作時におけるドローバーの軸線方向ストロー
クよりアンクランプ手段のピストンのストロークの方が
大きくなっている。そのため、両ストロークの差を吸収
して、固定側ジョイント部材を回転側ジョイント部材に
追従させるための複雑な機構が必要になり、ロータリー
ジョイント装置全体の構造が複雑になっていた。また、
取付け部の剛性が不足しがちで、脈動等により振動した
りすることもあった。
【0007】また、ドローバーに曲げ等変形が生じる
と、ロータリージョイントのシール面が密着しにくくな
る。その結果、クーラントの漏れが生じやすくなるとと
もにシール面の摩耗が進行し、損傷又は破損することが
あり、ロータリージョイントの耐用年数が短くなってい
た。
【0008】本発明は、斯かる課題を解決するためにな
されたもので、ロータリージョイントの摺接部の密封性
が良好で長寿命化でき、構造が簡単な工作機械のロータ
リージョイント装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、本発明は、主軸頭内で回転する主軸の貫通孔内に軸
線方向に進退移動自在に嵌挿されたドローバーの内部の
第1の流路に流体を供給する工作機械のロータリージョ
イント装置において、摺接部を介して回転側ジョイント
部材及び固定側ジョイント部材が対向配置されるととも
に内部に第2の流路が形成されたロータリージョイント
と、前記主軸側に取付けられて前記回転側ジョイント部
材を支持するとともに前記ドローバーが前記軸線方向に
摺動自在に嵌合し、このドローバーの前記第1の流路と
前記ロータリージョイントの前記第2の流路とを連通さ
せる回転側支持部材と、前記ドローバーに設けられた後
方突出部を前方向に押圧するように前記主軸頭に取付け
られた押圧手段の中心部に配設されるとともに前記主軸
頭に取付けられて前記固定側ジョイント部材を支持し、
前記第2の流路に連通する第3の流路を有する固定側支
持部材とを備えたものである。
【0010】好ましくは、前記回転側支持部材には、断
面円形の第1の嵌合孔が中心位置に、この第1の嵌合孔
と同心の複数の孔が前記中心位置より離れた位置に、そ
れぞれ形成されている。そして、前記ドローバーの後端
部が前記第1の嵌合孔に嵌合し、前記ドローバーの後部
に取付けられたドローバー用移動部材に形成された複数
の前記後方突出部が前記複数の孔を貫通し、前記ドロー
バー及び前記ドローバー用移動部材が前記軸線方向に移
動自在になっている。
【0011】前記押圧手段はシリンダ本体が前記主軸頭
に取付けられたツールアンロックシリンダ装置であり、
前方向に摺動して前記後方突出部を押圧するピストンが
前記シリンダ本体内に嵌合し、前記固定側支持部材が前
記ピストンの中心位置に形成された中空内周面に嵌合す
ることが好ましい。
【0012】
【作用】ドローバーの曲がり等変形を避けるのは極めて
困難であるので、本発明においては、主軸に取付けられ
た回転側支持部材に、ロータリージョイントの回転側ジ
ョイント部材を支持している。回転運動をする主軸は軸
線方向には移動しないので、回転側支持部材を介して主
軸に取付けられた回転側ジョイント部材も、回転運動は
するが軸線方向には移動しない。一方、ロータリージョ
イントの固定側ジョイント部材は、主軸頭側に取付けら
れた固定側支持部材に支持されている。したがって、ロ
ータリージョイントは軸線方向には移動しないことにな
る。ドローバーは回転側支持部材に軸線方向に摺動自在
に嵌合しているので、工具をクランプ,アンクランプす
る際には、ドローバーは押圧手段により押圧されて回転
側支持部材に嵌合しながら軸線方向に往復移動する。
【0013】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1乃至図3を参
照して説明する。図1は本実施例に係るロータリージョ
イント装置を含む断面図、図2は図1の拡大断面図、図
3は図2のIII−III線拡大断面図である。
【0014】図1及び図2に示すように、多数の工具を
順次使用するMC等工作機械には主軸頭1が設けられて
おり、主軸頭1には主軸2が軸受3及び他の軸受(図示
せず)によって回転自在に軸支されている。ロータとス
テータが主軸2と主軸頭1との間に配設されたビルトイ
ンモータ4により主軸2が回転駆動される。なお、ビル
トインモータ4の代わりに、ベルト,プーリ又は歯車等
伝達機構を介してモータの駆動力を主軸2に伝達する場
合であってもよい。主軸2の前端には、工具を着脱自在
に装着するための工具装着部(図示せず)が設けられて
おり、ATCにより工具貯蔵マガジンと主軸2との間で
工具交換動作が行われて、工具が工具装着部に装着され
る。
【0015】主軸2の軸線C方向に形成された貫通孔5
内には、ドローバー6が軸線C方向に進退移動自在に嵌
挿されている。ドローバー6は、このドローバー6に嵌
め込まれて貫通孔5内に配設された複数の皿ばね又はコ
イルばねなど付勢部材7によって、常時後方(図1の右
方)に付勢されている。ドローバー6の前方端には、図
示しないが、工具に固定されたプルスタッドの被係合部
を掴んで引っ張る係合部材が設けられている。この係合
部材が工具の被係合部を掴んだ状態でドローバー6が後
方に移動すると、工具が主軸2にクランプされる。ドロ
ーバー6の内部には、クーラントや圧縮空気など流体を
工具及び被加工部に流すための第1の流路10が軸線C
方向に貫通形成されている。クーラントが主軸2の内部
を流れて被加工部に供給されるこのような方式は、「主
軸スルークーラント方式」と呼ばれている。
【0016】主軸2の後部には、ドローバー6の流路1
0にクーラントを供給するためのロータリージョイント
装置11が配設されている。ロータリージョイント装置
11は、ロータリージョイント12と、ロータリージョ
イント12の回転側を支持するように前方側に設けられ
た回転側支持部材13と、ロータリージョイント12の
固定側を支持するように後方側に設けられた固定側支持
部材14とを備えている。ロータリージョイント12に
は、摺接部15を介して回転側ジョイント部材16及び
固定側ジョイント部材17が対向配置されるとともに、
内部に第2の流路18が形成されている。流路18は、
両ジョイント部材16,17が対向する摺接部15で接
続離隔可能になっている。
【0017】このロータリージョイント12にはシール
自動開閉機構が採用されている。この機構は、クーラン
トが流路18を流れていない時には摺接部15が非接触
となり、クーラントが流れているとクーラント自身の流
体圧により摺接部15が自動的に接触して外部へのクー
ラントの漏れを防止するとともに発熱を防止するように
なっている。なお、ロータリージョイント12は、ボー
ルベアリング等軸受を内蔵する構成であってもよいが、
軸受は高速回転時の耐用年数が比較的短いことから、軸
受の代わりに端面部がすべり軸受を兼ねるメカニカルシ
ールを使用すれば、高速回転と長寿命化が実現できて好
ましい。
【0018】回転側支持部材13は、主軸2の後端部に
ねじ込まれて止めねじ等締結部材20により回り止めが
なされている。ドローバー6は、回転側支持部材13に
軸線C方向に摺動自在に嵌合している。回転側支持部材
13は、回転側ジョイント部材16を支持し、ドローバ
ー6の流路10とロータリージョイント12の流路18
とを連通させている。すなわち、図2及び図3に示すよ
うに、回転側支持部材13には、断面円形の第1の嵌合
孔21が中心位置に、この第1の嵌合孔21と同心、且
つ、対称形状の複数(本実施例では一対)の孔としての
長孔22が中心位置より離れた位置に円周方向に均等
に、それぞれ形成されている。ドローバー6の後端部2
3が、第1の嵌合孔21に嵌合して軸線C方向に自在に
摺動する。第1の嵌合孔21と後端部23との間には、
Oリング,リップパッキン,オイルシール等シール部材
23aが設けられており、このシール部材23aにより
クーラントの漏れを防止している。
【0019】ドローバー6の後部外周面6aには、略円
筒形のドローバー用移動部材(以下、移動部材と記載)
24が螺合し且つ止めねじ24aにより回り止めがなさ
れて取付けられている。移動部材24は、貫通孔5の内
周面5aを軸線C方向に摺接するとともに、付勢部材7
の付勢力を受けてドローバー6を常に後方に引張ってい
る。ドローバー6と移動部材24との間,及び移動部材
24と主軸2との間には、Oリング,リップパッキン,
オイルシール等シール部材6b,24bがそれぞれ設け
られており、これらシール部材によりクーラントの漏れ
を防止している。
【0020】移動部材24には、長孔22と略同じか又
はわずかに小さい断面形状を有する複数(例えば一対)
の後方突出部25が、後方に向けて一体的に突出形成さ
れるとともに長孔22内を軸線C方向に移動自在になっ
ている。後方突出部25は、回転側支持部材13の後面
26より後方に常に突出している。なお、本実施例の後
方突出部25は対称位置に配置されて一対設けられてい
るが、これら突出部25を主軸2の回転バランスをくず
さないように3個以上設け、長孔22をこれと同数設け
てもよい。
【0021】図1及び図2に示すように、移動部材24
には軸線Cに直交するストッパ面27が形成されてお
り、このストッパ面27が、回転側支持部材13の前方
底面28に当接して位置決めされるようになっている。
この当接動作により、ドローバー6の後方への移動動作
が規制されている。回転側支持部材13には、軸線Cと
同心の円筒状突出部30が後面26から後方に向けて一
体的に突出形成されている。突出部30の内方中心部に
は、第1の嵌合孔21に連通する係合孔31が貫通形成
されており、この係合孔31には雌ねじ32が形成され
ている。回転側ジョイント部材16が雌ねじ32にねじ
込み固定されている。また、突出部30と回転側ジョイ
ント部材16との間にも、Oリング,リップパッキン,
オイルシール等シール部材30aが設けられており、こ
のシール部材30aによりクーラントの漏れを防止して
いる。これにより、係合孔31及び第1の嵌合孔21を
介して、ロータリージョイント12の流路18とドロー
バー6の流路10とが連通されている。
【0022】主軸頭1の後部には、ドローバー6の後方
突出部25を前方向に押圧するための押圧手段40が取
付けられている。固定側支持部材14は、押圧手段40
の中心部に配設されるとともに主軸頭1側に取付けられ
ている。固定側支持部材14は固定側ジョイント部材1
7を支持しており、ロータリージョイント12の流路1
8に連通する第3の流路41が、固定側支持部材14内
に軸線C方向に形成されている。固定側支持部材14に
は流路41に連通する配管41aが接続されている。
【0023】本実施例では、押圧手段としてツールアン
ロックシリンダ装置(以下、シリンダ装置と記載)40
が使用されており、シリンダ本体42が取付け部材71
等を介して主軸頭1に固定されている。シリンダ本体4
2の内部にはピストン43が軸線C方向に往復移動自在
に嵌合しており、ピストン43が前方向(矢印D)に摺
動することにより、その前端面50がドローバー6の後
方突出部25を前方向に押圧するようになっている。主
軸2の回転中は、前端面50と後方突出部25とを離隔
させる必要があるので、ピストン43のストロークの方
がドローバー6のストロークよりも大きく設定されてい
る。
【0024】シリンダ本体42には、後方のシリンダ室
47に連通してここに圧油を供給するための一方の油路
46と、前方のシリンダ室48に連通してここに圧油を
供給するための他方の油路49が、それぞれ取付けられ
ている。油路46,49は、図示しない油圧回路により
切替え制御され圧油が供給されている。シリンダ本体4
2に軸線Cと平行に取付けられたガイドピン43aが、
ピストン43に形成されたガイド孔43bに摺動自在に
係合することにより、ピストン43の回転方向への回り
止めがなされている。符号42aはシリンダカバーであ
り、シリンダ本体42とともに、後方のシリンダ室47
を構成している。ピストン43の移動の確認は後端部4
3cの移動を図示しない検知手段にて検知することによ
り行い、クランプ,アンクランプ動作の確認をしてい
る。
【0025】固定側支持部材14は、取付け部材70を
介してシリンダ本体42に固定されることにより主軸頭
1側に取付けられている。ピストン43の中心部には軸
線Cと同心の断面円形の中空内周面44が形成されてお
り、この中空内周面44に固定側支持部材14が嵌合し
ている。中空内周面44と固定側支持部材14との間に
は、Oリング,リップパッキン,オイルシール等シール
部材44aが設けられており、このシール部材44aに
よりクーラントの漏れを防止している。
【0026】主軸2と一緒に回転する回転部と、主軸頭
1側の非回転部(固定部)との間には、ラビリンス45
a,45b,45cが設けられている。万一、摺接部1
5からクーラントが漏れ出ても、三重のラビリンス45
a,45b,45cがビルトインモータ4及びその後方
の軸受3とロータリージョイント12との間に配設され
ているので、クーラントは軸受3やビルトインモータ4
内には浸入しない。
【0027】次に、工具着脱動作について説明する。主
軸2の工具装着部に装着されている旧工具と工具貯蔵マ
ガジンに貯蔵されている新工具とを工具交換する例で説
明を行う。初めに、主軸2に旧工具が装着されて、ドロ
ーバー6が図1及び図2に示すように後退位置にあると
仮定する。まず、ATCの交換アームを主軸2の工具装
着部側に移動させ、工具装着部に装着されている旧工具
の被把持部を交換アームの一方の把持部に把持させる。
この交換アームは例えばツインアーム形式のものであ
り、他方の把持部には新工具が把持されている。
【0028】次に、シリンダ装置40を作動させてピス
トン43を前進位置に移動させる。すなわち、油圧回路
から供給された圧油を一方の油路46から後方のシリン
ダ室47に供給するとともに、前方のシリンダ室48及
びこれに連通する他方の油路49を大気圧に開放する。
すると、ピストン43が、シリンダ本体42及び固定側
支持部材14に摺接しながら主軸2の方向に前進移動す
るので、ピストン43の前端面50がドローバー6の後
方突出部25を前方に押圧する。この押圧力により、後
方突出部25が長孔22内を前方に摺動するとともに、
移動部材24が貫通孔内周面5a内を付勢部材7の付勢
力に抗して前方に摺動してドローバー6を前進させる。
このとき、ドローバー6の後端部23は第1の嵌合孔2
1内を前方に摺動する。このドローバー6の前方向への
移動動作により、旧工具が工具装着部から離脱可能にな
る。
【0029】次いで、交換アームを移動させて、旧工具
を工具装着部より離脱させる。交換アームを180度旋
回させ、旧工具と新工具との位置を入れ替えて、新工具
が工具装着部と対向するように位置決めする。交換アー
ムを主軸2の工具装着部側に移動させる。
【0030】次いで、シリンダ装置40を作動させてピ
ストン43を後退位置にする。すなわち、後方のシリン
ダ室47及び一方の油路46を大気圧に開放するととも
に、圧油を他方の油路49から前方のシリンダ室48に
供給する。すると、ピストン43はシリンダ本体42及
び固定側支持部材14に摺接しながら後方に移動する。
このピストン43の移動動作により、移動部材24は付
勢部材7のばね力で押されて貫通孔内周面5a内を後方
に移動するとともに、後方突出部25も長孔22内を後
方に摺動する。こうして、ドローバー6は移動部材24
と一緒に後方に移動するので、後端部23は第1の嵌合
孔21内を後方に摺動する。ピストン43のストローク
のほうがドローバー6のストロークよりも大きいので、
やがてピストン43の前端面50は後方突出部25から
離れて、図示する状態に戻る。
【0031】ドローバー6が付勢部材7の付勢力により
後退することにより、新工具は工具装着部に密着し、新
工具のプルスタッドの被係合部が付勢部材7の強いばね
力により後方向に引っ張られてクランプされる。最後
に、交換アームが新工具の把持を解除したのち工具装着
部より離れ、これにより一連の工具着脱動作が完了す
る。
【0032】この着脱動作完了後、新工具により切削加
工を行う場合には、高速回転中の工具にクーラントを連
続的に供給して被加工部を冷却する。すなわち、配管4
1aから供給されたクーラントは、固定側支持部材14
の流路41,ロータリージョイント12の流路18,回
転側支持部材13の係合孔31,及びドローバー6の流
路10を介して工具に供給される。クーラントが流路1
8を流れると、クーラント自体の流体圧によりシール自
動開閉機構が作動して回転側ジョイント部材16と固定
側ジョイント部材17とが摺接部15で良好に密着する
ので、クーラントは摺接部15から外方に漏れ出ること
はなく、シール面の密封性を維持できる。
【0033】本発明では、上述のようなロータリージョ
イント12の保持構造にして、ロータリージョイント1
2の回転側ジョイント部材16を、ドローバー6の代わ
りに主軸2側にしっかりと取付けた。したがって、工具
のクランプ,アンクランプ時にドローバー6が前後方向
に移動しても、ロータリージョイント12を支持する回
転側支持部材13及び固定側支持部材14のいずれも前
後方向には移動せずドローバー6の進退移動動作とは分
離されている。そのため、ドローバー6の移動動作や曲
げ等の変形によって、ロータリージョイント12が影響
を受けることはない。
【0034】本発明によれば、摺接部15の振れが極め
て少なくなるので、シール面の摩耗の進行,損傷,破損
等がなくなり、密封性が良好になる。よって、主軸2の
高速回転時においてもシール性能を充分に発揮してロー
タリージョイント12の長寿命化を実現できる。ドロー
バー6の組立時にドローバー6が多少曲がっても、主軸
2は変形しないので、回転側支持部材13は、ドローバ
ー6の変形の影響を受けず、摺接部15の密封性を良好
な状態に維持できる。また、ロータリージョイント12
を組み込む時や新しいものに交換する場合、調整を行わ
なくても振れが所定精度内におさまるので調整作業を行
う必要はなくなる。
【0035】ロータリージョイント12は前後方向に移
動動作をしないので、ドローバー6とピストン43との
ストロークの差を吸収するための機構を設ける必要がな
い。したがって、ロータリージョイント装置11の構造
が従来よりも簡略化され、また、ロータリージョイント
12も所定位置にソリッドに固定されるので、クーラン
トの脈動などに強く、クーラントが摺接部15から漏れ
出ることはない。
【0036】従来は、曲がりやすいドローバー6にロー
タリージョイントの一方の部材を取付けていたので精度
のよい取付けが困難であった。これに対して本発明で
は、直径が大きく剛性も大きな主軸2側にロータリージ
ョイント12を取付けたので、精度のよい取付けができ
ることになり、摺接部15の密封性がよくなりクーラン
トの漏れがなくなる。なお、各図中同一符号は同一又は
相当部分を示す。
【0037】
【発明の効果】本発明は上述のように構成したので、ロ
ータリージョイントの摺接部の密封性を良好にしてロー
タリージョイントの長寿命化ができ、且つロータリージ
ョイント装置の構造を簡単にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1乃至図3は本発明の一実施例を示す図で、
図1はロータリージョイント装置を含む断面図である。
【図2】図1の拡大断面図である。
【図3】図2のIII−III線断面図である。
【符号の説明】
1 主軸頭 2 主軸 5 貫通孔 6 ドローバー 10 ドローバーの第1の流路 11 ロータリージョイント装置 12 ロータリージョイント 13 回転側支持部材 14 固定側支持部材 15 摺接部 16 回転側ジョイント部材 17 固定側ジョイント部材 18 ロータリージョイントの第2の流路 21 第1の嵌合孔 22 複数の長孔(複数の孔) 23 ドローバーの後端部 24 ドローバー用移動部材 25 後方突出部 40 ツールアンロックシリンダ装置(押圧手段) 41 固定側支持部材の第3の流路 42 シリンダ本体 43 ピストン 44 中空内周面 C 軸線

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主軸頭内で回転する主軸の貫通孔内に軸
    線方向に進退移動自在に嵌挿されたドローバーの内部の
    第1の流路に流体を供給する工作機械のロータリージョ
    イント装置において、 摺接部を介して回転側ジョイント部材及び固定側ジョイ
    ント部材が対向配置されるとともに内部に第2の流路が
    形成されたロータリージョイントと、 前記主軸側に取付けられて前記回転側ジョイント部材を
    支持するとともに前記ドローバーが前記軸線方向に摺動
    自在に嵌合し、このドローバーの前記第1の流路と前記
    ロータリージョイントの前記第2の流路とを連通させる
    回転側支持部材と、 前記ドローバーに設けられた後方突出部を前方向に押圧
    するように前記主軸頭に取付けられた押圧手段の中心部
    に配設されるとともに前記主軸頭に取付けられて前記固
    定側ジョイント部材を支持し、前記第2の流路に連通す
    る第3の流路を有する固定側支持部材とを備えたことを
    特徴とする工作機械のロータリージョイント装置。
  2. 【請求項2】 前記回転側支持部材には、断面円形の第
    1の嵌合孔が中心位置に、この第1の嵌合孔と同心の複
    数の孔が前記中心位置より離れた位置に、それぞれ形成
    され、 前記ドローバーの後端部が前記第1の嵌合孔に嵌合し、
    前記ドローバーの後部に取付けられたドローバー用移動
    部材に形成された複数の前記後方突出部が前記複数の孔
    を貫通し、前記ドローバー及び前記ドローバー用移動部
    材が前記軸線方向に移動自在になっていることを特徴と
    する請求項1に記載の工作機械のロータリージョイント
    装置。
  3. 【請求項3】前記押圧手段はシリンダ本体が前記主軸頭
    に取付けられたツールアンロックシリンダ装置であり、 前方向に摺動して前記後方突出部を押圧するピストンが
    前記シリンダ本体内に嵌合し、前記固定側支持部材が前
    記ピストンの中心位置に形成された中空内周面に嵌合す
    ることを特徴とする請求項1又は2に記載の工作機械の
    ロータリージョイント装置。
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