JP3333965B2 - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JP3333965B2
JP3333965B2 JP07992692A JP7992692A JP3333965B2 JP 3333965 B2 JP3333965 B2 JP 3333965B2 JP 07992692 A JP07992692 A JP 07992692A JP 7992692 A JP7992692 A JP 7992692A JP 3333965 B2 JP3333965 B2 JP 3333965B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は磁気記録媒体に関し、
さらに詳しくは、電磁変換特性に優れ、デジタル記録
性、信号の重ね書き特性が良好で導電性の賦与された磁
気記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の磁気記録媒体は、強磁性体粉を含
有し磁性を有する磁性層を、非磁性支持体上に形成する
ものであるが、下層に針状強磁性粉末を含む磁性層を有
し、上層に六方晶系強磁性粉を含有する磁気記録媒体、
或は下層に非磁性粉末を含む層を設け、上層に強磁性粉
末を含んだ磁気記録媒体の提案もある(特開昭63-18741
8号参照)。
【0003】しかしながら、特に高密度記録(デジタル
記録)においては、まだ十分な特性はえられておらず、
また下層に非磁性層を設けた場合でも高域での充分な特
性向上は見込まれない。
【0004】一方、下層に磁性層を設けると、下層の残
留磁化により再生時に、再生信号の波形の歪みが起こる
(波形間干渉)。その結果、出力ピーク値の低下とピー
ク位置のずれが生じ、エラーレート等が増加する。
【0005】また更に、下層に残留磁化が存在すると信
号をその上に再記録する、所謂オーバーライト特性が劣
化する。
【0006】一方、垂直方向に磁化容易軸を有する板状
六方晶フェライトを最上層に設けると共に、下層として
高透磁率層を設けることにより、記録時に磁気ヘッド-
磁気記録層-高透磁率磁性層を通る閉磁路(馬蹄形のル
ープ)を形成することにより、それぞれの磁化が安定に
存在し、出力が向上し、高効率の磁気記録媒体を得るこ
とが見いだされている(特開昭56-98718号及び特開昭54
-59108号、同56-34号、同61-131233号、同61-192032
号)。
【0007】しかしながら、8mmビデオカセット、DA
T、ディジタルVTR等の高密度記録媒体を想定して記
録波長、ヘッド電流等を考慮すると上層の六方晶系フェ
ライト微粉末を含む磁性層がある厚み以上あるとその下
層の高透磁率層の効果を著しく低下させてしまい、その
膜厚は薄い方へ厳しく制約される。更に上層面の平滑性
が良好であることが必要であるが、上層厚みに関する許
容範囲は不明のままであり、かつ上層平滑塗布に関する
技術手法が明かではない。
【0008】また磁気記録媒体を構成する素材に非磁性
絶縁性支持体、電気抵抗の高いバインダ或いは近時にお
いては垂直磁化性はよいが高電気抵抗のバリウムフェラ
イト等の強磁性体が用いられるので、摺擦部位の多い磁
気テープ等において静電帯電の機会が多く、帯電に起因
する支障が多発する。例えばヘッドの目詰り、静電的貼
付きによる走行不良、塵埃の付着による記録再生故障、
放電ノイズの発生、或いは製造工程中ガイドロール、カ
レンダロールへの貼付きによる生産性の低化等数多くの
支障を生ずる。
【0009】磁気記録媒体の帯電を防止する方法として
は、従来より、帯電防止塗料を塗布する方法やベースポ
リマーに帯電防止剤を練込む方法が知られている。そし
て、帯電防止剤としては界面活性剤等のイオン伝導型の
もの、カーボンブラック、SnO2等の電子伝導型のものが
あるが、カーボンブラックのような粒子状のものを使用
すると媒体表面で突起物を形成し、欠陥を生ずる場合が
多い。
【0010】更に磁気記録媒体の構成層として導電性を
有する層を設ける技術も開示されている。
【0011】例えばカーボンブラックの下層中間層を設
ける方法(特開昭61-220125号、特開平2-254621 号)、
スルホン化ポリスチレン及び/又はその塩を含有するア
クリル系ポリマーを用いる方法(特開平1-185831号、同
1-185832号)、導電性下引層として高分子電荷移動錯体
を含む導電層を設ける方法(特開平1-232610号)等が知
られている。
【0012】しかしながらカーボンブラック下層をwet
on wet(特開昭61-220125号)で塗布した場合、面粗れ
を起し電磁変換特性が低下する。
【0013】また上層の磁性層と下層のカーボンブラッ
ク層をwet on dryで塗布する際、下層を塗布後カレンダ
処理してから上層を塗布すれば、ある程度面粗れを押え
られるが、生産性は著しく低下する。又この方法では上
層を薄膜化すると塗布性が悪化する。
【0014】更にベースフィルムメーカから種々の導電
性下引きが提案されているが(特開平1-185832号等)、
コスト高であり磁性塗膜を薄膜化していくと、下引き層
の表面の粗さを上層が拾ってしまい電磁変換特性を低下
させる。
【0015】
【発明の目的】本発明の目的は磁気記録媒体に対する高
機能性の要求に応じ、媒体表面の平滑性がよく電磁変換
特性、デジタル記録性、信号の重ね書き特性に優れ、帯
電故障のない支持体の接着性、カレンダビリティ、ドロ
ップアウト、耐候性、走行性が良好な磁気記録媒体の提
供にある。
【0016】
【発明の構成】前記本発明の目的は; 非磁性支持体上に、順次、導電性物質を含有する層、導
電性物質以外の非磁性粉末を含有する層また導電性物
質以外の高透磁率物質を含有する層、及び該導電性物質
以外の非磁性粉末を含有する層または導電性物質以外の
高透磁率物質を含有する層に隣接して磁性層を有する磁
気記録媒体によって達成される。
【0017】上記の効果は、下層を複数層とし、互いに
機能分離することで上記の種々の特性を同時に満足させ
ることができる。
【0018】尚本発明の態様においては、非磁性粉末を
含有する層又は高透磁率物質を含む層は磁性層に隣接し
ていることが好ましく、また最上層磁性層厚みは0.2μ
m以上0.8μm以下、より好ましくは0.5μm以下であ
り、また構成層の塗設は下層構成層が未だ湿潤状態のと
きに上層構成層を重層塗布する所謂ウェット・オン・ウ
ェット塗布方法が好ましい。
【0019】尚、導電性物質を含有する構成層は以後導
電層と称する。
【0020】以下に本発明の磁気記録媒体について詳述
する。
【0021】−非磁性支持体− 前記非磁性支持体を形成する材料としては、たとえばポ
リエチレンテレフタレート、ポリエチレン-2,6-ナフタ
レート等のポリエステル類、ポリプロピレン等のポリオ
レフィン類、セルローストリアセテート、セルロースダ
イアセテート等のセルロース誘導体、ポリアミド、ポリ
カーボネート等のプラスチックを挙げることができる。
【0022】前記非磁性支持体の形態は特に制限はな
く、主にテープ状、フィルム状、シート状、カード状、
ディスク状、ドラム状などがある。
【0023】非磁性支持体の厚みには特に制約はない
が、たとえばフィルム状やシート状の場合は通常3〜10
0μm、好ましくは5〜50μmであり、ディスクやカー
ド状の場合は30μm〜10mm程度、ドラム状の場合はレコ
ーダ等に応じて適宜に選択される。
【0024】なお、この非磁性支持体は単層構造のもの
であっても多層構造のものであってもよい。また、この
非磁性支持体は、たとえばコロナ放電処理等の表面処理
を施されたものであってもよい。
【0025】なお、非磁性支持体上の上記磁性層が設け
られていない面(裏面)には、磁気記録媒体の走行性の
向上、帯電防止および転写防止などを目的として、バッ
クコート層を設けるのが好ましく、また磁性層と非磁性
支持体との間には、下引き層を設けることもできる。
【0026】−磁性層に用いられる磁性粉− 本発明に用いられる強磁性粉末としては、磁気記録媒体
の強磁性粉末として通常使用されているものを用いるこ
とができる。強磁性粉末の例としては、γ-Fe2O3、Co含
有γ-Fe2O3、Co被着γ-Fe2O3、CrO2等の酸化物磁性体、
マグネタイトに代表されるフェライト類、即ちFe3O4、C
o含有Fe3O4、Co被着Fe3O4等の磁性体が挙げられる。
【0027】前記フェライト中、板状で板面に垂直な方
向に磁化容易軸を有するものは好適な強磁性粉末として
使用することができる。このような強磁性粉末として
は、たとえば、六方晶系フェライトを挙げることができ
る。
【0028】このような六方晶系フェライトは、バリウ
ムフェライト、ストロンチウムフェライト等からなり、
鉄元素の一部が他の元素(たとえば、Ti、Co、Zn、In、
Mn、Ge、Nbなど)で置換されていても良い。このフェラ
イト磁性体については、IEEETrans.on MAG-18 16(1982)
に詳しく述べられている。
【0029】本発明において、特に好ましい「板状であ
って板面に垂直な磁化容易軸を有する強磁性粉末」とし
ては、バリウムフェライト(以下、Ba-フェライトと記
す)磁性粉を挙げることができる。
【0030】本発明で用いることのできる好ましいBa-
フェライト磁性粉は、Ba-フェライト粉の、Feの一部が
少なくともCoおよびZnで置換された平均粒径(六方晶系
フェライトの板面の対角線の長さ)300〜900Å、板状比
(六方晶系フェライトの板面の対角線の長さを板厚で除
した値)2.0〜10.0、保磁力450〜1500 OeのBa-フェライ
トである。
【0031】Ba-フェライト粉は、FeをCoで一部置換す
ることにより、保磁力が適正な値に制御されており、さ
らにZnで一部置換することにより、Co置換のみでは得ら
れない高い飽和磁化を実現し、高い再生出力を有する電
磁変換特性に優れた磁気記録媒体を得ることができる。
また、さらにFeの一部をNbで置換することにより、
より高い再生出力を有する電磁変換特性に優れた磁気記
録媒体を得ることができる。また、本発明のBa-フェラ
イトは、さらにFeの一部がTi、In、Mn、Cu、Ge、Sn等の
遷移金属で置換されていても差支えない。
【0032】磁気記録媒体としたときの再生出力を十分
とするには前記Ba-フェライトの平均粒径が300Å以上で
あるのが好ましく、表面平滑性を向上させ、ノイズレベ
ルを低くするには900Å以下であるのが好ましい。また
板状比を2.0以上とすることで、磁気記録媒体としたと
きに高密度記録に適した垂直配向率が得られ、表面平滑
性を向上させ、ノイズレベルを低くするには、板状比が
10.0以下であるのが好ましい。さらに記録信号の保持の
ためには保磁力が450 Oe以上が好ましく、ヘッドが飽和
してしまうのを防ぐには1500 Oe以下が好ましい。
【0033】更に磁性層に用いられる強磁性金属粉末と
して、Fe、Coをはじめ、Fe-Al系、Fe-Al-Ni系、Fe-Al-Z
n系、Fe-Al-Co系、Fe-Al-Ca系、Fe-Ni系、Fe-Ni-Al系、
Fe-Ni-Co系、Fe-Ni-Si-Al-Mn系、Fe-Ni-Si-Al-Zn系、Fe
-Al-Si系、Fe-Ni-Zn系、Fe-Ni-Mn系、Fe-Ni-Si系、Fe-M
n-Zn系、Fe-Co-Ni-P系、Ni-Co系、Fe、Ni、Co等を主成
分とするメタル磁性粉等の強磁性粉が挙げられる。中で
も、Fe系金属粉が電気的特性に優れる。
【0034】他方、耐蝕性および分散性の点から見る
と、Fe-Al系、Fe-Al-Ca系、Fe-Al-Ni系、Fe-Al-Zn系、F
e-Al-Co系、Fe-Ni-Si-Al-Zn系、Fe-Ni-Si-Al-Mn系のFe-
Al系金属粉が好ましい。
【0035】特に、本発明の目的に好ましい強磁性金属
粉は、鉄を主成分とする金属磁性粉であり、AlまたはAl
およびCaを、Alについては重量比でFe:Al=100:0.5〜
100:20、Caについては重量比でFe:Ca=100:0.1〜10
0:10の範囲で含有するのが望ましい。Fe:Alの比率を
このような範囲にすることで耐蝕性が著しく改良され、
またFe:Caの比率をこのような範囲にすることで電磁変
換特性を向上させ、ドロップアウトを減少させることが
できる。電磁変換特性の向上やドロップアウトの減少が
もたらされる理由は明らかでないが、分散性が向上する
ことによる保磁力のアップや凝集物の減少等が理由とし
て考えられる。
【0036】本発明に用いられる好適な強磁性金属粉末
は、透過型電子顕微鏡により観測されるその平均長軸長
が0.5μm以下、好ましくは0.10〜0.22μm、更に好ま
しくは0.10〜0.17μmで、かつ、軸比(平均長軸長/平
均短軸長)が12以下、好ましくは10以下、更に好ましく
は6〜9である。また前記強磁性金属粉末のX線粒径
(結晶子サイズ)は200Å未満、特に100〜180Åである
のが好ましい。平均長軸長が前記値以下であると共にX
線粒径、軸比が前記範囲内にある強磁性金属粉末を使用
することにより、高域特性特に垂直記録成分の出力を高
めることができるようになる。
【0037】また、本発明に用いられる前記強磁性金属
粉末は、その保磁力(Hc)が通常600〜5,000 Oeの範囲
にあることが好ましい。この保磁力が600 Oe未満である
と、電磁変換特性が劣化することがあり、また保磁力が
5,000 Oeを超えると、通常のヘッドでは記録不能になる
ことがあるので好ましくない。
【0038】本発明に用いられる強磁性金属粉末の好ま
しい具体例としては、Fe-Al系強磁性金属粉末(Fe:Al
重量比=100:5、平均長軸長0.16μm,Hc:1580 Oe、
σS:120emu/g)を挙げることができる。
【0039】前述した平均長軸長、結晶子サイズ及び軸
比が特定の範囲にある強磁性金属粉末及び板状であって
板面に垂直な方向に磁化容易軸を有する強磁性合金粉末
(たとえばCo:Ni=99:1〜70:30のCo合金)のいずれ
においても、その強磁性金属粉末は、磁気特性である飽
和磁化量(σs)が通常、70emu/g以上であることが好
ましい。この飽和磁化量が70emu/g未満であると、電
磁変換特性が劣化することがある。
【0040】さらに本発明においては、記録の高密度化
に応じて、BET法による比表面積で45m2/g以上の強
磁性金属粉末が好ましく用いられる。
【0041】また最上層の磁性層の膜厚は通常0.8μm
以下が好ましく、より好ましくは0.5μm以下である。
【0042】−非磁性粉末を含有する層又は高透磁率物
質を含有する層− 本発明の態様の磁気記録層においては、非磁性支持体の
上に複数の構成層が形成されており、少なくとも一層設
けられる磁性層の下に位する構成層は、非磁性粉末を含
有する層又は高透磁率物質を含有する層となっている。
該層は表面平滑性を保持する素地層として機能する。
【0043】高透磁率物質を含有する層に用いられる高
透磁率物質としては、その保磁力Hcが0<Hc≦1.0
×104 (A/m)、好ましくは0<Hc≦5.0×103(A
/m)である。保磁力が前記範囲内にあると、高透磁率
物質として磁性層の磁化領域の安定化の効果が発揮され
る。保磁力が前記範囲にあると、磁性材料としての特性
が発現することになり好ましい。
【0044】高透磁率物質として、前記保磁力の範囲内
にある合金が適宜に選択される。そのような高透磁率合
金として軟質磁性合金を挙げることができる。
【0045】前記軟質磁性合金としては、Fe-Si合金、F
e-Al合金(Alperm,Alfenol,Alfer)、パーマロイ(Ni-F
e系二元合金、およびこれにMo、Cu、Crなどを添加した
多元系合金)、センダスト(Fe-Si-Al:9.6重量%のS
i、5.4%のAl、残りがFeである組成)、Fe-Co合金Fe-Si
-B-Cu-Nb合金、Fe-Ru-Ga合金、ドーピングSi、ドーピン
グFe或はアモルファス形態のFe-Si-合金、Co-Si-B合
金、Co-Nb-Zr合金、ドーピングCo等を挙げることができ
る。これらの中でも好ましい軟質磁性合金としてはパー
マロイが挙げられる。なお、高透磁率合金としての軟質
磁性合金としては以上に例示したものに限定されず、そ
の他の軟質磁性合金を使用することができる。高透磁率
合金は、その一種を単独で使用することもできるし、又
その二種以上を併用することもできる。
【0046】非磁性粉末を含有する層に用いられる非磁
性粉末としては、有機質粉末或は無機質粉末を夫々に或
は混合して用いられる。
【0047】本発明に用いられる有機質粉末としては、
アクリルスチレン系樹脂、ベンゾグアナミン系樹脂粉
末、メラミン系樹脂粉末、フタロシアニン系顔料が好ま
しいが、ポリオレフィン系樹脂粉末、ポリエステル系樹
脂粉末、ポリアミド系樹脂粉末、ポリイミド系樹脂粉
末、ポリフッ化エチレン樹脂粉末等も使用でき、無機質
粉末としては酸化珪素、酸化チタン、カーボンブラッ
ク、グラファイト、酸化アルミニウム、炭酸カルシウ
ム、硫酸バリウム、酸化亜鉛、酸化錫、酸化アルミニウ
ム、酸化クロム、炭化珪素、炭化カルシウム、α-Fe
2O3、タルク、カオリン、硫酸カルシウム、窒化硼素、
弗化亜鉛、二酸化モリブデンが挙げられる。
【0048】磁性層に隣接する層は、高密度記録を達成
するために非磁性粉末又は高透磁率材料をフィラーとし
て含有する層であることが好ましい。また最上層の表面
性を良好に保つためにはそれに下接する層の表面が平滑
である必要があり、その理由から用いられるフィラーは
微粒子であることが好ましい。用いられるフィラーの平
均粒径は通常1〜300nmであり、より好ましくは1〜100
nmであり、さらに好ましくは1〜50nmである。
【0049】又カレンダビリティを良好にするために
は、異なる平均粒径の大小フィラーを2種類以上併用す
ることが好ましい。大小フィラーの平均粒径の差は10nm
以上であることが好ましく、より好ましくは50nm以上で
ある。又上記フィラーは、Si,Al等で表面処理され
たものであることが分散性向上の面から好ましい。
【0050】前記非磁性粉末を含有する層又は高透磁率
物質を含有する層のフィラーの含有量は、50〜99wt%、
好ましくは60〜99wt%、更に好ましくは80〜99wt%であ
る。フィラーの含有量が前記範囲内にあると、磁性層の
磁化の安定化の効果が十分に得られる。又、フィラーが
50wt%以上であると、非磁性粉末の分散が向上し、好ま
しい。
【0051】非磁性粉末を含有する層又は高透磁率物質
を含む層の膜厚は2.5μm以下、好ましくは0.5〜2.0μ
mである。
【0052】−導電層− 該層は本発明の磁気記録媒体に導電性を賦与する層及び
その平滑性を保持する素地層としても機能する。
【0053】導電層に用いられるカーボンブラックとし
ては、導電性を付与するカーボンブラック(以下、CB1
と称する)を該層の全重量10wt%以下、好ましくは5wt
%以下添加され、時によっては0でもよい。または更に
磁性層には遮光性を付与するカーボンブラック(以下、
CB2と称する)がCB1と共に添加されてもよいが磁性層に
対する添加量は5wt%以下が望ましい。
【0054】この場合、上記したカーボンブラックC
B1、CB2を使用するとき、両カーボンブラックの各比表
面積を前者については200〜500m2/g(更には200〜300
2/g)、後者については40〜200m2/gとするのが望ま
しい。即ち、CB1の比表面積が200m2/g未満であると粒
径が大き過ぎてカーボンブラック添加によっても導電性
が不充分となり、また500m2/gを越えると粒径が小さす
ぎて却ってカーボンブラックの分散性が劣化し易くな
る。このカーボンブラックは粒子同士がいわば葡萄の房
状に連なったものが好適であり、多孔質で比表面積の大
きい、いわゆるストラクチャーレベルの高いものが望ま
しい。こうしたカーボンブラックとしては、例えばコロ
ンビアカーボン社製のコンダクテックス(Conductex)9
75(比表面積270m2/g、粒径46mμ)、コンダックテッ
クス950(比表面積245m2/g、粒径46μm)、カボット
・バルカン(Cabot Vulcan)XC-72(比表面積257m2/
g、粒径18μm)等が使用可能である。またCB2について
は、比表面積が40m2/g以下であると粒径が大きすぎて
遮光性が悪くなり易く、その添加量を必要以上に増大さ
せる必要があり、また200m2/g以上であると粒径が小さ
すぎて層中への分散性が悪くなり易い。このような遮光
用カーボンブラックCB2としては、粒径が小さくてスト
ラクチャーレベルの比較的低く、しかも比表面積が比較
的低いもの、例えばコロンビアカーボン社製のラーベン
(Raven)2000(比表面積180m2/g、粒径19μm)、210
0、1170、1000、#100、#75、#44、#35、#30等が使用可
能である。
【0055】導電層に添加される非磁性粉末としては下
記の中から少くとも一種(併用してもよい)を導電層全
重量の10wt%以上80wt%以下添加するのが好ましい。
【0056】導電性材料を含む層としては、前記カーボ
ンブラック、或はSnO2等の他に次のような導電性顔料が
挙げられる。
【0057】即ち;銀粉、酸化銀、硝酸銀、銀の有機化
合物、銅粉等の金属粒子等;酸化亜鉛、硫酸バリウム、
酸化チタン等の金属酸化物等の顔料を酸化錫被膜、又は
アンチモン固溶酸化錫被膜等の導電性物質でコーティン
グ処理したもの等があるが、導電性物質でコーティング
処理を施した顔料を使用することが好ましい。
【0058】更にバインダに以下のような導電性高分子
を10〜90wt%添加することができる。即ちπ共軛系導電
性高分子(ポリピロール、ポリアニリン、ポリP-フェニ
レン、ポリフェニレンビニレン、ポリチエニレン、ポリ
チオフェン、ポリ-2,5-ピリジンジイル、ポリイソチア
ナフテン)Li塩含有ポリビニルアルコール、Li塩含有ポ
リエチレンオキサイド等が挙げられる。
【0059】導電層の膜厚は2.5μm以下、好ましくは
0.5〜2.0μmである。
【0060】以上のような手段で導電層の表面比抵抗を
109Ω/sq.以下にすることが好ましい。
【0061】以上のように構成することによって、構成
層の導電性が良くなって帯電しにくくなり、ドロップア
ウトが少くなりまた放電ノイズがなくなる。
【0062】−本発明に使用されるバインダ− この発明に用いるバインダとしては、例えば、ポリウレ
タン、ポリエステル、塩化ビニル系共重合体等の塩化ビ
ニル系樹脂等が代表的なものであり、これらの樹脂は-S
O3M、-OSO3M、-COOMおよび-PO(OM1)2から選ばれた少な
くとも一種の極性基を有する繰返し単位を含むことが好
ましい。
【0063】ただし、上記極性基において、Mは水素原
子あるいはNa、K、Li等のアルカリ金属を表し、ま
たM1は水素原子、Na、K、Li等のアルカリ原子を
表す。
【0064】上記極性基は強磁性粉末の分散性を向上さ
せる作用があり、各樹脂中の含有率は0.1〜8.0モル%、
好ましくは0.5〜6.0モル%である。この含有率が0.1モ
ル%未満であると、強磁性粉末の分散性が低下し、また
含有率が8.0モル%を超えると、磁性塗料がゲル化し易
くなる。なお、前記各樹脂の重量平均分子量は、15,000
〜50,000の範囲が好ましい。
【0065】バインダの磁性層における含有率は、強磁
性粉末100重量部に対して通常、10〜40重量部、好まし
くは15〜30重量部である。
【0066】バインダは一種単独に限らず、二種以上を
組合せて用いることができるが、この場合、ポリウレタ
ンおよび/またはポリエステルと塩化ビニル系樹脂との
比は、重量比で通常、90:10〜10:90であり、好ましく
は70:30〜30:70の範囲である。
【0067】バインダとして用いられる極性基含有塩化
ビニル系共重合体は、たとえば塩化ビニル−ビニルアル
コール共重合体など、水酸基を有する共重合体と極性基
および塩素原子を有する化合物との付加反応により合成
することができる。
【0068】塩化ビニル系共重合体にはエポキシ基が導
入されていることが好ましい。このようにすると、重合
体の熱安定性が向上するからである。
【0069】エポキシ基を導入する場合、エポキシ基を
有する繰返し単位の共重合体中における含有率は、1〜
30モル%が好ましく、1〜20モル%がより好ましい。
【0070】エポキシ基を導入するためのモノマーとし
ては、たとえばグリシジルアクリレートが好ましい。
【0071】なお、塩化ビニル系共重合体への極性基の
導入技術に関しては、特開昭57-44227号、同58-108052
号、同59-8127号、同60-101161号、同60-235814号、同6
0-238306号、同60-238371号、同62-121923号、同62-146
432号、同62-146433号等に記載があり、この発明におい
てもこれらを利用することができる。
【0072】次に、ポリエステルについては、一般にポ
リオールと多塩基酸との反応により得られる。
【0073】この公知の方法を用いて、ポリオールと一
部に極性基を有する多塩基酸から、極性基を有するポリ
エステル(ポリオール)を合成することができる。
【0074】極性基を有する多塩基酸の例としては、5-
スルホイソフタル酸、2-スルホイソフタル酸、4-スルホ
イソフタル酸、3-スルホフタル酸およびこれらのナトリ
ウム塩、カリウム塩を挙げることができる。
【0075】ポリオールの例としては、トリメチロール
プロパン、ヘキサントリオール、グリセリン、トリメチ
ロールエタン、ネオペンチルグリコール、ペンタエリス
リトール、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘ
キサンジオール、ジエチレングリコール、シクロヘキサ
ンジメタノール等を挙げることができる。
【0076】なお、他の極性基を導入したポリエステル
も公知の方法で合成することができる。
【0077】次に、ポリウレタンに付いては、ポリオー
ルとポリイソシアネートとの反応から得られる。
【0078】ポリオールとしては、一般にポリオールと
多塩基酸との反応によって得られるポリエステルポリオ
ールが使用されている。
【0079】したがって、極性基を有するポリエステル
ポリオールを原料として用いれば、極性基を有するポリ
ウレタンを合成することができる。
【0080】ポリイソシアネートの例としては、ジフェ
ニルメタン-4-4′-ジイソシアネート(MDI)、ヘキ
サメチレンジイソシアネート(HMDI)、トリレンジ
イソシアネート(TDI)、1,5-ナフタレンジイソシア
ネート(NDI)、トリジンジイソシアネート(TOD
I)、リジンイソシアネートメチルエステル(LDI)
等が挙げられる。
【0081】また、極性基を有するポリウレタンの他の
合成方法として、水酸基を有するポリウレタンと極性基
および塩素原子を有する化合物との付加反応も有効であ
る。
【0082】なお、ポリウレタンへの極性基導入に関す
る技術としては、特公昭58-41565号、特開昭57-92422
号、同57-92423号、同59-8127号、同59-5423号、同59-5
424号、同62-121923号等に記載があり、本発明において
もこれらを利用することができる。
【0083】本発明においては、バインダとして下記の
樹脂を全バインダの20wt%以下の使用量で併用すること
ができる。
【0084】その樹脂としては、重量平均分子量が10,0
00〜200,000の塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化
ビニル−塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル−アクリ
ロニトリル共重合体、ブタジエン−アクリロニトリル共
重合体、ポリアミド樹脂、ポリビニルブチラール、セル
ロース誘導体(ニトロセルロース等)、スチレン−ブタ
ジエン共重合体、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、尿素
樹脂、メラミン樹脂、フェノキシ樹脂、シリコーン樹
脂、アクリル系樹脂、尿素ホルムアミド樹脂、各種の合
成ゴム系樹脂等が挙げられる。
【0085】−その他の成分− この発明では磁性層の品質の向上を図るため、耐久性向
上剤、分散剤、潤滑剤、研磨剤などの添加剤をその他の
成分として含有させることができる。
【0086】耐久性向上剤としては、ポリイソシアネー
トを挙げることができ、ポリイソシアネートとしては、
たとえばトリレンジイソシアネート(TDI)等と活性
水素化合物との付加体などの芳香族ポリイソシアネート
と、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)等と
活性水素化合物との付加体などの脂肪族ポリイソシアネ
ートがある。なお、前記ポリイソシアネートの重量平均
分子量は、100〜3,000の範囲にあることが望ましい。
【0087】分散剤としては、カプリル酸、カプリン
酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステア
リン酸、オレイン酸などの炭素数12〜18の脂肪酸;これ
らのアルカリ金属の塩またはアルカリ土類金属の塩ある
いはこれらのアミド;ポリアルキレンオキサイドアルキ
ルリン酸エステル;レシチン;トリアルキルポリオレフ
ィンオキシ第四アンモニウム塩;カルボキシル基および
スルホン酸基を有するアゾ系化合物などを挙げることが
できる。これらの分散剤は、通常、強磁性粉に対して0.
5〜5wt%の範囲で用いられる。
【0088】潤滑剤としては、脂肪酸および/または脂
肪酸エステルを使用することができる。この場合、脂肪
酸の添加量は強磁性粉に対し0.2〜10wt%が好ましく、
0.5〜5wt%がより好ましい。添加量が0.2wt%未満であ
ると、走行性が低下し易く、また10wt%を超えると、脂
肪酸が磁性層の表面にしみ出したり、出力低下が生じ易
くなる。また、脂肪酸エステルの添加量も強磁性粉に対
して0.2〜10wt%が好ましく、0.5〜5wt%がより好まし
い。その添加量が0.2wt%未満であると、スチル耐久性
が劣化し易く、また10wt%を超えると、脂肪酸エステル
が磁性層の表面にしみ出したり、出力低下が生じ易くな
る。脂肪酸と脂肪酸エステルとを併用して潤滑効果をよ
り高めたい場合には、脂肪酸と脂肪酸エステルは重量比
で10:90〜90:10が好ましい。
【0089】脂肪酸としては一塩基酸であっても二塩基
酸であってもよく、炭素数は6〜30が好ましく、12〜22
の範囲がより好ましい。脂肪酸の具体例としては、カプ
ロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリス
チン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン
酸、リノレン酸、オレイン酸、エライジン酸、ベヘン
酸、マロン酸、琥珀酸、マレイン酸、グルタル酸、アジ
ピン酸、ピメリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,
12-ドデカンジカルボン酸、オクタンジカルボン酸など
が挙げられる。
【0090】脂肪酸エステルの具体例としては、オレイ
ルオレート、イソセチルステアレート、ジオレイルマレ
ート、ブチルステアレート、ブチルパルミテート、ブチ
ルミリステート、オクチルミリステート、オクチルパル
ミテート、ペンチルステアレート、ペンチルパルミテー
ト、イソブチルオレエート、ステアリルステアレート、
ラウリルオレエート、オクチルオレエート、イソブチル
オレエート、エチルオレエート、イソトリデシルオレエ
ート、2-エチルヘキシルステアレート、2-エチルヘキシ
ルパルミテート、イソプロピルパルミテート、イソプロ
ピルミリステート、ブチルラウレート、セチル-2-エチ
ルヘキサレート、ジオレイルアジペート、ジエチルアジ
ペート、ジイソブチルアジペート、ジイソデシルアジペ
ート、オレイルステアレート、2-エチルヘキシルミリス
テート、イソペンチルパルミテート、イソペンチルステ
アレート、ジエチレングリコール−モノ−ブチルエーテ
ルパルミテート、ジエチレングリコール−モノ−ブチル
エーテルパルミテートなどが挙げられる。
【0091】また、上記脂肪酸、脂肪酸エステル以外の
潤滑剤として、たとえばシリコーンオイル、グラファイ
ト、弗化カーボン、二硫化モリブデン、二硫化タングス
テン、脂肪酸アミド、α-オレフィンオキサイドなども
使用することができる。
【0092】次に、研磨剤の具体例としては、α-アル
ミナ、熔融アルミナ、酸化クロム、酸化チタン、α-酸
化鉄、酸化珪素、窒化珪素、炭化タングステン、炭化モ
リブデン、炭化硼素、コランダム、酸化亜鉛、酸化セリ
ウム、酸化マグネシウム、窒化硼素などが挙げられる。
研磨剤としては、平均粒子径が0.05〜0.6μmのものが
好ましく、0.1〜0.3μmのものがより好ましい。
【0093】また本発明においては補助的に帯電防止剤
を使用することができる。即ち前記カーボンブラック、
グラファイト等の導電性粉末の他に、第四級アミン等の
カチオン界面活性剤;スルホン酸、硫酸、燐酸、燐酸エ
ステル、カルボン酸等の酸基を含むアニオン界面活性
剤;アミノスルホン酸等の両性界面活性剤;サポニン等
の天然界面活性剤などを挙げることができる。上述した
帯電防止剤は、通常、バインダに対して0.01〜40wt%の
範囲で添加される。
【0094】−磁気記録媒体の製造− この発明の磁気記録媒体は、磁性層を、下層が湿潤状態
にあるときに塗設する所謂ウェット・オン・ウェット方
式が好ましい。このウェット・オン・ウェット方式は、
公知の重層構造型の磁気記録媒体の製造に使用される方
法を適宜に採用することができる。
【0095】たとえば、一般的には強磁性粉、非磁性粉
末又は高透磁率物質、導電性素材、バインダ、分散剤、
潤滑剤、研磨剤、帯電防止剤等と溶媒とを混練して高濃
度磁性層塗料及びその他の構成層塗料を調製し、次いで
これら塗料を希釈して塗料を調製した後、この塗料を非
磁性支持体の表面に塗布する。
【0096】上記溶媒としては、たとえばアセトン、メ
チルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン
(MIBK)、シクロヘキサノン等のケトン系;メタノ
ール、エタノール、プロパノール等のアルコール類;酢
酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類;テ
トラヒドロフラン等の環状エーテル類;メチレンクロラ
イド、エチレンクロライド、四塩化炭素、クロロホル
ム、ジクロルベンゼン等のハロゲン化炭化水素などを用
いることができる。
【0097】磁性層形成成分の混練分散にあたっては、
各種の混練分散機を使用することができる。
【0098】この混練分散機としては、たとえば二本ロ
ールミル、三本ロールミル、ボールミル、ペブルミル、
コボルミル、トロンミル、サンドミル、サンドグライン
ダ、Sqegvariアトライタ、高速インペラ分散機、高速ス
トーンミル、高速度衝撃ミル、ディスパ、高速ミキサ、
ホモジナイザ、超音波分散機、オープンニーダ、連続ニ
ーダ、加圧ニーダ等が挙げられる。上記混練分散機のう
ち、0.05〜0.5KW(磁性粉1Kg当たり)の消費電力負荷
を提供することのできる混練分散機は、加圧ニーダ、オ
ープンニーダ、連続ニーダ、二本ロールミル、三本ロー
ルミルである。
【0099】非磁性支持体上に、構成層を塗布するに
は、具体的には、図1に示すように、まず供給ロール32
から繰出したフィルム状支持体1に、エクストルージョ
ン方式の押出しコータ10、11により、各塗料をウェット
・オン・ウェット方式で重層塗布した後、配向用磁石ま
たは垂直配向用磁石33に通過し、乾燥器34に導入し、こ
こで上下に配したノズルから熱風を吹き付けて乾燥す
る。次に、乾燥した各塗布層付きの支持体1をカレンダ
ロール38の組合せからなるスーパカレンダ装置37に導
き、ここでカレンダ処理した後に、巻取ロール39に巻き
取る。このようにして得られた磁性フィルムを所望幅の
テープ状に裁断してたとえば8mmビデオカメラ用磁気記
録テープを製造することができる。
【0100】上記の方法において、各塗料は、図示しな
いインラインミキサを通して押出しコータ10、11へと供
給してもよい。なお、図中、矢印Dは非磁性ベースフィ
ルムの搬送方向を示す。押出しコータ10、11には夫々、
液溜まり部13、14が設けられ、各コータからの塗料をウ
ェット・オン・ウェット方式で重ねる。即ち、下層構成
層塗料の塗布直後(未乾燥状態のとき)逐次、最終的に
は最上層磁性層塗料を重層塗布する。
【0101】コータヘッドは、図2に示した(c)のヘ
ッドが本発明においては好ましい。
【0102】上記塗料に配合される溶媒あるいはこの塗
料の塗布時の希釈溶媒としては、アセトン、メチルエチ
ルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン
等のケトン類;メタノール、エタノール、プロパノー
ル、ブタノール等のアルコール類;酢酸メチル、酢酸エ
チル、酢酸ブチル、乳酸エチル、エチレングリコールセ
ノアセテート等のエステル類;グリコールジメチルエー
テル、グリコールモノエチルエーテル、ジオキサン、テ
トラヒドロフラン等のエーテル類;ベンゼン、トルエ
ン、キシレン等の芳香族炭化水素;メチレンクロライ
ド、エチレンクロライド、四塩化炭素、クロロホルム、
ジクロルベンゼン等のハロゲン化炭化水素等のものが使
用できる。これらの各種の溶媒は単独で使用することも
できるし、またそれらの二種以上を併用することもでき
る。
【0103】前記配向磁石あるいは垂直配向用磁石にお
ける磁場は、20〜5,000ガウス程度であり、乾燥器によ
る乾燥温度は約30〜120℃であり、乾燥時間は約0.1〜10
分間程度である。
【0104】なお、ウェット・オン・ウェット方式で
は、リバースロールと押出しコータとの組合せ、グラビ
アロールと押出しコータとの組合せなども使用すること
ができる。さらにはエアドクタコータ、ブレードコー
タ、エアナイフコータ、スクィズコータ、含浸コータ、
トランスファロールコータ、キスコータ、キャストコー
タ、スプレイコータ等を組合せることもできる。
【0105】このウェット・オン・ウェット方式におけ
る重層塗布においては、上層の下側に位置する層が湿潤
状態のままで上層の磁性層を塗布するので、下層の表面
(即ち、上層との境界面)が滑らかになるとともに最上
層の表面性が良好になり、かつ、上下層間の接着性も向
上する。この結果、特に高密度記録のために高出力、低
ノイズの要求されるたとえば磁気テープとしての要求性
能を満たしたものとなりかつ、高耐久性の性能が要求さ
れることに対しても膜剥離をなくし、膜強度が向上し、
耐久性が十分となる。また、ウェット・オン・ウェット
重層塗布方式により、ドロップアウトも低減することが
でき、信頼性も向上する。
【0106】−表面の平滑化− この発明においては、次にカレンダリングにより表面平
滑化処理を行うのも良い。その後は、必要に応じてバー
ニッシュ処理またはブレード処理を行なってスリッティ
ングされる。
【0107】表面平滑化処理においては、カレンダ条件
として温度、線圧力、C/S(コーティングスピード)
等を挙げることができる。
【0108】この発明においては、通常、上記温度を50
〜120℃、上記線圧力を50〜400kg/cm、上記C/Sを20
〜600m/分に保持することが好ましい。
【0109】上記のように処理した結果の上層の磁性層
厚は、0.5μm以下、好ましくは0.3μm以下にするのが、
高域特性やオーバライト特性を向上させる点で好まし
い。
【0110】
【実施例】以下、この発明の実施例を説明する。
【0111】以下に示す成分、割合、操作順序はこの発
明の範囲から逸脱しない範囲において種々変更しうる。
なお、下記の実施例において「部」はすべて重量部であ
る。
【0112】まず以下に示す組成処方の磁性層塗料、非
磁性粉末を含む層塗料又は高透磁率物質を含む層塗料及
び導電層塗料を夫々にニーダ、サンドミルを用いて混練
・分散し、得られた各塗料にそれぞれポリイソシアネー
ト(コロネートL、日本ポリウレタン工業(株)製)5
部を添加した後、ウェット・オン・ウェット方式により
厚み10μmのポリエチレンテレフタレートフィルム上に
表1に示す組合せで実施例1〜12及び比較例(1)〜
(7)の試料を塗布したのち、塗膜が未乾燥であるうち
に磁場配向処理を行い、続いて乾燥を施してから、カレ
ンダで表面平滑化処理を行い、厚み1.0μmの非磁性粉
末を含む層又は高透磁率物質を含む層、導電層と磁性層
とからなる磁気記録層を形成した。
【0113】 :磁性層塗料処方: (塗料A) Fe-Al系強磁性金属粉末 100部 (Fe:Al重量比=100:8、平均長軸長;0.16μm、軸比8 Hc;1580 Oe、σS;120emu/g、結晶子サイズ;170Å) スルホン酸金属塩含有塩化ビニル系樹脂 10部 〔日本ゼオン(株)製、MR−110〕 スルホン酸金属塩含有ポリエステルポリウレタン樹脂 〔東洋紡(株)製、UR−8700〕 5部 アルミナ(α−Al2O3、平均粒径;0.2μm) 6部 カーボンブラック〔平均粒径40nm〕 1部 ステアリン酸 1部 ミリスチン酸 1部 ブチルステアレート 1部 シクロヘキサノン 100部 メチルエチルケトン 100部 トルエン 100部 (塗料B)塗料Aにおいて、Fe-Al系磁性粉末100部に代
えてバリウムフェライト磁性粉(保磁力Hc=1200 Oe、
BET値45m2/g、板状比=3.5、σS=65emu/g)を使
用した以外は塗料Aと同様。
【0114】 :非磁性粉を含む層又は高透磁率物質を含む層の塗料処方: (塗料a;非磁性粉含有) Si,Alで表面処理された酸化チタン(粒径40nm) 90部 Si,Alで表面処理された酸化チタン(粒径95nm) 10部 スルホン酸金属塩含有塩化ビニル系樹脂 6部 〔日本ゼオン(株)製、MR−110〕 スルホン酸金属塩含有ポリエステルポリウレタン樹脂 〔東洋紡(株)製、UR−8700〕 3部 ミリスチン酸 1部 ブチルステアレート 1部 シクロヘキサノン 100部 メチルエチルケトン 100部 トルエン 100部 (塗料b;高透磁率材料含有)前記塗料aにおいて2種
の酸化チタンに代えてFe-Si-Alセンダスト合金粉末〔Hc
=40(A/m)、μi=200(H/m)、粒径50nm〕100部を使用し
た以外は塗料aと同様。
【0115】:導電層塗料処方: (塗料I;導電性カーボンブラック含有)非磁性粉含有
塗料aの酸化チタンをカーボンブラック(平均粒径27n
m)に変更した以外は同様。
【0116】 (塗料II;導電性ポリマー含有) ポリアニリン(π共役系高分子) 10部 ミリスチン酸 1部 ブチルステアレート 1部 シクロヘキサノン 100部 メチルエチルケトン 100部 トルエン 100部 更に、前記磁気記録層とは反対側の上記ポリエチレンフ
タレートフィルムの面(裏面)に下記の組成を有する塗
料を塗布し、この塗膜を乾燥し、後述するカレンダ条件
にしたがってカレンダ加工をすることによって、厚み0.
8μmのバックコート層を形成し、広幅の原反磁気テー
プを得た。
【0117】 :バックコート層塗料処方: カーボンブラック 40部 (ラベン1035) 硫酸バリウム 10部 (平均粒径300mμ) ニトロセルロース 25部 ポリウレタン系樹脂 25部 (日本ポリウレタン(株)社製、N−2301) ポリイソシアネート化合物 10部 (日本ポリウレタン(株)社製、コロネートL) シクロヘキサノン 400部 メチルエチルケトン 250部 トルエン 250部 こうして得られた原反をスリットして8mmビデオ用テー
プを作成した。
【0118】このビデオ用テープの電磁変換特性、走行
耐久性を下記の要領で測定した。その結果を表1に示
す。
【0119】尚比較例(7)は、非磁性支持体上にCo-N
i合金を蒸着した蒸着型磁気記録媒体を作成し、前記実
施例と同様にして評価試験を行ったものである。
【0120】
【表1】
【0121】:特性測定: (a)CN特性 9MHzの単一波を記録し、その信号を再生した際の出力
レベルを基準サンプルとの比較で表した。
【0122】(b)重ね書き(オーバーライト)特性 2MHzの信号を飽和レベルで記録し、その後に9MHzの信
号を(上書き)記録した際の2MHzの信号の残留出力レ
ベルを測定した。残留出力レベルの低い程オーバーライ
ト特性は良好であるとする。
【0123】(c)耐候性 あらかじめ9MHzでの出力レベルを測定しておき、試料
としての磁気記録媒体60℃、80%(湿度)の環境下で7
日間放置した後に、再度9MHzの出力レベルを測定し、
当初の測定値との差を求めた。また、各テープをカセッ
ト内に収納して製作したビデオカセットを用い、下記の
要領で表面比抵抗、ドロップアウト、電磁変換特性及び
走行耐久性を測定した。
【0124】(d)表面比抵抗 各テープを、1/2インチ幅は1/2インチ幅、8mm幅は
8mm幅の電極に挟み、両端に荷重をかけ500Vの電圧を
かけた時の電気抵抗を測定した(測定単位:Ω/sq.)。
【0125】(e)ドロップアウト(D/O) 日本ビクター社製ドロップアウトカウンタVD−5Mを
使用し、15μsec以上長く、かつRfエンベロープの出
力の20dB以上下がった出力をドロップアウト1個とし
て、全長測定し、1分間あたりの平均値を求めた(測定
単位:個/分)。
【0126】
【発明の効果】この発明により、電磁変換特性、デジタ
ル記録性、重ね書き特性、走行性に優れ、繰返し走行後
も電気抵抗が低くドロップアウト、放電ノイズの少いか
つ接着性、カレンダビリティの良好な磁気記録媒体を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】押出し塗布方式によるウェット・オン・ウェッ
ト塗布による磁性層の同時重層塗布を説明するための図
である。
【図2】塗料を塗布するためのコータヘッドの図であ
る。
【符号の説明】
1 支持体 10 コータ 11 コータ 32 供給ロール 33 配向用磁石 34 乾燥器 37 スーパカレンダ装置 38 カレンダロール 39 巻取ロール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−157809(JP,A) 特開 平3−120613(JP,A) 特開 平2−254621(JP,A) 特開 昭62−219321(JP,A) 特開 昭62−180522(JP,A) 特開 昭63−187418(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 5/70 - 5/718 G11B 5/84 - 5/848

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性支持体上に、順次、導電性物質を
    含有する層、導電性物質以外の非磁性粉末を含有する層
    また導電性物質以外の高透磁率物質を含有する層、及
    該導電性物質以外の非磁性粉末を含有する層または導
    電性物質以外の高透磁率物質を含有する層に隣接して磁
    性層を有する磁気記録媒体。
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