JP3385486B2 - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JP3385486B2
JP3385486B2 JP32018493A JP32018493A JP3385486B2 JP 3385486 B2 JP3385486 B2 JP 3385486B2 JP 32018493 A JP32018493 A JP 32018493A JP 32018493 A JP32018493 A JP 32018493A JP 3385486 B2 JP3385486 B2 JP 3385486B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁気記録媒体に関し、磁
気記録層の層組成、層構成に関し、電磁変換特性、ドロ
ップアウト特性及び低温におけるテープ走行時のヘッド
目づまり特性を改良した磁気記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気記録媒体の機能が高度化し、用途が
広汎、繁用化するにつれて、磁気記録層にも磁性層の複
層化、組成構成の改良、特性補助層の設置等多様な改良
が試みられて来ている。
【0003】しかしながら、特に高密度記録(デジタル
記録)においては、まだ十分な特性はえられておらず、
また下層に非磁性層を設けた場合でも高域での充分な特
性向上は見込まれない。
【0004】例えば特開平5-182185号において、平均長
軸長0.25μm以下、結晶子サイズ200Å以下の強磁性金属
磁性粉及び平均粒径30nm以上の導電性微粉末を最上層に
用い下層に平均長軸長0.25μm以上結晶子サイズ250Å以
上のコバルト含有酸化鉄磁性粉を用いる技術が開示され
ている。しかしながら、この技術では最上層以外の層に
平均長軸長0.25μm以上、結晶子サイズ250Å以上の比較
的大きい磁性粉を用いるために、下層の表面性が悪化
し、その結果最上層の表面粗さが大きくなり、W-VH
Sやデジタル用テープとしては、電磁変換特性が十分と
は言えなかった。特開平2-110823号では、下層に比較的
微粒子の磁性粉が用いられているものの、微粒子のカー
ボンブラックが用いられているため、前記テープとして
は十分な特性は得られなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は磁気記
録媒体に対する高機能性の要求に応じ、媒体表面の平滑
性がよく電磁変換特性、ドロップアウト、低温における
走行性が良好な磁気記録媒体の提供にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記本発明の目的は、非
磁性支持体上に磁性層を含む複数の構成層が積層されて
いる磁気記録媒体において、最上層の磁性層が平均粒径
45〜500nmの導電性微粉末を含有し、かつ質量比でF
e:Al=100:0.5〜100:20であるAlを
含有する強磁性金属粉末を含有し、膜厚が1.0μm以下で
あり、最上層の磁性層以外の少くとも1層に平均長軸長
が250nm未満の磁性粉を含有する磁性層、又は平均粒径2
50nm未満の非磁性粉末を含有する非磁性層を設けること
を特徴とする磁気記録媒体により達成された。
【0007】前記最上層の磁性層に平均粒径Aμmでモ
ース硬度6以上の非磁性粉末を含有し、最上層以外の少
なくとも1層に平均粒径Bμmでモース硬度6以上の非
磁性粉末を含有し、かつ、A<Bである上記磁気記録媒
体、或いは、前記最上層の磁性層に平均長軸長が250nm
以下、結晶子サイズ20nm以下の強磁性金属粉末を含有す
る上記磁気記録媒体は、より顕著な効果を示す。
【0008】また構成層の塗設は下層構成層が未だ湿潤
状態のときに上層構成層を重層塗布する所謂ウェット・
オン・ウェット塗布方法が好ましい。
【0009】以下に本発明の磁気記録媒体について詳述
する。
【0010】非磁性支持体前記非磁性支持体を形成する
材料としては、たとえばポリエチレンテレフタレート、
ポリエチレン-2,6-ナフタレート等のポリエステル類、
ポリプロピレン等のポリオレフィン類、セルローストリ
アセテート、セルロースダイアセテート等のセルロース
誘導体、ポリアミド、ポリカーボネート等のプラスチッ
クなどを挙げることができる。
【0011】前記非磁性支持体の形態は特に制限はな
く、主にテープ状、フィルム状、シート状、カード状、
ディスク状、ドラム状などがある。
【0012】非磁性支持体の厚みには特に制約はない
が、たとえばフィルム状やシート状の場合は通常3〜10
0μm、好ましくは5〜50μmであり、ディスクやカード
状の場合は30μm〜10mm程度、ドラム状の場合はレコー
ダ等に応じて適宜に選択される。
【0013】なお、この非磁性支持体は単層構造のもの
であっても多層構造のものであってもよい。また、この
非磁性支持体は、たとえばコロナ放電処理等の表面処理
を施されたものであってもよい。
【0014】なお、非磁性支持体上の上記磁性層が設け
られていない面(裏面)には、磁気記録媒体の走行性の
向上、帯電防止および転写防止などを目的として、バッ
クコート層を設けるのが好ましく、また磁性層と非磁性
支持体との間には、下引き層を設けることもできる。ま
た、最上層の磁性層の上に必要に応じてオーバーコート
層を設けてもよい。
【0015】(A)磁性層 本発明に係る磁気記録層の最上層となる磁性層の膜厚は
1.0μm以下、好ましくは0.8μm以下更に好ましくは0.1
〜0.4μmである。
【0016】(A−1)導電性微粉末 本発明において用いられる導電性微粉末は磁性層に含ま
せるものは平均粒径45〜500nm好ましくは65〜300nm、よ
り好ましくは85〜200nmの粉末であり、磁性粉100(wt)
に対し好ましくは0.1〜1.0(wt)で含有され、また磁性
層以外の少くとも1層に含ませるもので通常平均粒径5
〜50nm好ましくは10〜40nm、より好ましくは10〜30nmの
粉末であり、該層のフィラー100(wt)に対し好ましく
は1.0(wt)以上、好ましくは3.0(wt)以上、より好ま
しくは5.0(wt)以上で含有される。
【0017】前記導電性微粉末としては、カーボンブラ
ック、或はSnO2等の他に次のような導電性顔料が挙げら
れる。
【0018】即ち;銀粉、酸化銀、硝酸銀、銀の有機化
合物、銅粉等の金属粒子等;酸化亜鉛、硫酸バリウム、
酸化チタン等の金属酸化物等の顔料を酸化錫被膜、又は
アンチモン固溶酸化錫被膜等の導電性物質でコーティン
グ処理したもの等があるが、導電性物質でコーティング
処理を施した顔料を使用することが好ましい。これらの
内、好ましくはカーボンブラックである。
【0019】磁性層に含有されるカーボンブラックの平
均粒径を500nmより大きくすると、電磁変換特性が劣化
する。磁性層に含有させるカーボンブラックとしては、
例えば旭カーボンブラック製旭#60(51nm)、旭#55
(77nm)、旭サーマル(90nm)、旭#50(94nm)、旭#
35(115nm)、三菱化成製ダイアブラックG(84nm)、
カボット(Cabot )製レーガル(REGAL)SRF-S(60n
m)、、スターリング(STERLING)NS(75nm)、電気化
学社製のHS 100(53nm)等がある。これらのうち二種類
以上を併用してもよい。
【0020】最上層の磁性層以外の層に含有させるカー
ボンブラックとしては、東海電極製シーガル600(23n
m)、シースト6H(24nm)、シースト6H(28nm)、
シースト116(30nm)、旭カーボンブラック製旭#80(2
3nm)、コロンビヤンカーボン製コンダクテックスSC(1
7nm)、コンダクテックス975(20nm)、コンダクテック
ス950(21nm)、コンダクテックス900(27nm)、コンダ
クテックス40-220(20nm)、三菱化成製ダイアブラック
A(18nm)、ダイアブラックI(21nm)、ダイアブラッ
クH(30nm)昭和電工製ショウブラックO(30nm)、カ
ボット製モナーク(MONARCH)1300(13nm)、レーガル
(REGAL)400(25nm)、バルカン(VULCAN)XC-72(30n
m)バルカンP(20nm)バルカン9(19nm)、ブラック
パールズ2000(15nm)等を例示できる。これらのうち二
種類以上を併用してもよい。
【0021】カーボンブラックの添加法は種々変更でき
る。例えば、カーボンブラックの微粒子、粗粒子を同時
に分散機に投入して混合してもよく、その一部のみを先
に投入し、分散がある程度進んだ時点で残量を投入する
方法を採ってもよい。カーボンブラックの分散を特に重
視する場合には、カーボンブラックを磁性体或はフィラ
ーとバインダと共に三本ロールミル、バンバリミキサ等
によって混練し、この後に分散機で分散して塗料とする
こともできる。磁性層以外の層のように、導電性をより
重視するときは、できるだけ分散工程、調液工程の後半
でカーボンブラックを加えるようにすると、カーボンブ
ラックのストラクチャー構造が切断されにくい。
【0022】カーボンブラックを予めバインダと共に混
練しておいたいわゆる“カーボンマスターパッチ”を利
用してもよい。
【0023】ここで、上記のカーボンブラックの粒径は
電子顕微鏡により目視で直接測定する。即ち、磁気記録
媒体、例えばテープを長手方向に厚さ約700Åに切断
し、得られた断面を透過型電子顕微鏡で観察する(印加
電圧200KV、倍率60,000)。この場合、カーボンブラ
ックを1個ずつ粒子の直径を測定し、N=100個の数平
均粒径を「平均粒径」とする。
【0024】(A−2)強磁性粉末 本発明に用いられる強磁性粉末としては、磁気記録媒体
の強磁性粉末として通常使用されているものを用いるこ
とができる。強磁性粉末の例としては、γ-Fe2O3、Co含
有γ-Fe2O3、Co被着γ-Fe2O3、CrO2等の酸化物磁性体、
マグネタイトに代表されるフェライト類、即ちFe3O4、C
o含有Fe3O4、Co被着Fe3O4等の磁性体が挙げられる。
【0025】前記フェライト中、板状で板面に垂直な方
向に磁化容易軸を有するものは好適な強磁性粉末として
使用することができる。このような強磁性粉末として
は、たとえば、六方晶系フェライトを挙げることができ
る。
【0026】このような六方晶系フェライトは、バリウ
ムフェライト、ストロンチウムフェライト等からなり、
鉄元素の一部が他の元素(たとえば、Ti、Co、Zn、In、
Mn、Ge、Nbなど)で置換されていても良い。このフェラ
イト磁性体については、IEEETrans.on MAG-18 16(1982)
に詳しく述べられている。
【0027】本発明において、特に好ましい「板状であ
って板面に垂直な磁化容易軸を有する強磁性粉末」とし
ては、バリウムフェライト(以下、Ba-フェライトと記
す)磁性粉を挙げることができる。
【0028】本発明で用いることのできる好ましいBa-
フェライト磁性粉は、Ba-フェライト粉の、Feの一部が
少なくともCoおよびZnで置換された平均粒径(六方晶系
フェライトの板面の対角線の長さ)300〜900Å、板状比
(六方晶系フェライトの板面の対角線の長さを板厚で除
した値)2.0〜10.0、保磁力450〜1500 OeのBa-フェライ
トである。
【0029】Ba-フェライト粉は、FeをCoで一部置換す
ることにより、保磁力が適正な値に制御されており、さ
らにZnで一部置換することにより、Co置換のみでは得ら
れない高い飽和磁化を実現し、高い再生出力を有する電
磁変換特性に優れた磁気記録媒体を得ることができる。
また、さらにFeの一部をNbで置換することにより、より
高い再生出力を有する電磁変換特性に優れた磁気記録媒
体を得ることができる。また、本発明のBa-フェライト
は、さらにFeの一部がTi、In、Mn、Cu、Ge、Sn等の遷移
金属で置換されていても差支えない。
【0030】更に磁性層に用いられる強磁性金属粉末と
して、Fe、Coをはじめ、Fe-Al系、Fe-Al-Ni系、Fe-Al-Z
n系、Fe-Al-Co系、Fe-Al-Ca系、Fe-Ni系、Fe-Ni-Al系、
Fe-Ni-Co系、Fe-Ni-Si-Al-Mn系、Fe-Ni-Si-Al-Zn系、Fe
-Al-Si系、Fe-Ni-Zn系、Fe-Ni-Mn系、Fe-Ni-Si系、Fe-M
n-Zn系、Fe-Co-Ni-P系、Ni-Co系、Fe、Ni、Co等を主成
分とするメタル磁性粉等の強磁性粉が挙げられる。中で
も、Fe系金属粉が電気的特性に優れる。
【0031】他方、耐蝕性および分散性の点から見る
と、Fe-Al系、Fe-Al-Ca系、Fe-Al-Ni系、Fe-Al-Zn系、F
e-Al-Co系、Fe-Ni-Si-Al-Zn系、Fe-Ni-Si-Al-Mn系のFe-
Al系金属粉が好ましい。
【0032】特に、本発明の目的に好ましい強磁性金属
粉は、鉄を主成分とする金属磁性粉であり、AlまたはAl
及びCaを、Alについては重量比でFe:Al=100:0.5〜10
0:20、Caについては重量比でFe:Ca=100:0.1〜100:
10の範囲で含有するのが望ましい。Fe:Alの比率をこの
ような範囲にすることで耐蝕性が著しく改良され、また
Fe:Caの比率をこのような範囲にすることで電磁変換特
性を向上させ、ドロップアウトを減少させることができ
る。電磁変換特性の向上やドロップアウトの減少がもた
らされる理由は明らかでないが、分散性が向上すること
による保磁力のアップや凝集物の減少等が理由として考
えられる。
【0033】本発明に用いられる好適な強磁性金属粉末
は、透過型電子顕微鏡により観測されるその平均長軸長
が250nm以下、好ましくは100〜220nm、更に好ましくは1
00〜170nmで、かつ、軸比(平均長軸長/平均短軸長)
が12以下、好ましくは10以下、更に好ましくは6〜9で
ある。また前記強磁性金属粉末のX線粒径(結晶子サイ
ズ)は20nm未満、特に10〜18nmであるのが好ましい。平
均長軸長が前記値以下であると共にX線粒径、軸比が前
記範囲内にある強磁性金属粉末を使用することにより、
高域特性特に垂直記録成分の出力を高めることができる
ようになる。
【0034】尚、上記の平均長軸長は、透過型電子顕微
鏡写真により強磁性金属粉末の500個の長軸長を測定し
た平均値である。また結晶子サイズは、X線回折装置に
よりFeの(110)回折線の積分幅を用いて、Si粉末を基準
としたシェラー法で測定した。また軸比は電子顕微鏡写
真で500個の粒子の平均長軸長と平均短軸長を計測し
(平均長軸長/平均短軸長)として求めた。
【0035】本発明に用いられる前記強磁性金属粉末
は、その保磁力(Hc)が通常600〜5,000 Oeの範囲にあ
ることが好ましい。この保磁力が600 Oe未満であると、
電磁変換特性が劣化することがあり、また保磁力が5,00
0 Oeを超えると、通常のヘッドでは記録不能になること
があるので好ましくない。
【0036】また、前記強磁性粉末は、磁気特性である
飽和磁化量(σs)が通常、70emu/g以上であることが好
ましい。この飽和磁化量が70emu/g以上であると、電
磁変換特性が良好であり、特にこの強磁性粉末が強磁性
金属粉末であるときには、この飽和磁化量が120emu/g
以上であることが望ましい。
【0037】更に、本発明においては、記録の高密度化
に応じて、BET法による比表面積で30m2/g以上、特
に、45m2/g以上の強磁性金属粉末を好ましく用いるこ
とができる。
【0038】(A−3)バインダ 磁性層である最上層が含有するバインダとしては、例え
ば、ポリウレタン、ポリエステル、塩化ビニル系共重合
体等の塩化ビニル系樹脂等が代表的なものであり、これ
らの樹脂は−SO3M,−OSO3M,−COOM及び−PO(OM1)2
スルホベタイン基から選ばれた少なくとも一種の極性基
を有する繰返し単位を含むことが好ましい。
【0039】ただし、上記極性基において、Mは水素原
子又はNa,K,Li等のアルカリ金属を表し、M1は水素
原子又はNa,K,Li等のアルカリ金属又はアルキル基を
表す。
【0040】上記極性基は磁性粉末の分散性を向上させ
る作用があり、各樹脂中の含有率は0.1〜8.0モル%であ
り、好ましくは0.2〜6.0モル%である。この含有率が0.
1モル%未満であると、磁性粉末の分散性が低下し、ま
た含有率が8.0モル%を超えると、磁性塗料がゲル化し
易くなる。なお、前記各樹脂の重量平均分子量は、15,0
00〜50,000の範囲が好ましい。
【0041】バインダの含有量は、強磁性金属粉末100
重量部に対して、通常8〜25重量部、好ましくは10〜20
重量部である。
【0042】バインダは一種単独に限らず、二種以上を
組合せて用いることができるが、この場合、ポリウレタ
ン及び/又はポリエステルと塩化ビニル系樹脂との比
は、重量比で、通常90:10〜10:90であり、好ましくは
70:30〜30:70の範囲である。 (A−4)その他の成分 本発明においては、磁性層である最上層の品質の向上を
図るため、研磨剤、潤滑剤、耐久性向上剤、分散剤及び
帯電防止剤などの添加剤をその他の成分として含有させ
ることができる。
【0043】前記研磨剤としては、モース硬度6以上の
非磁性粉末である公知の物質を使用することができる。
例えば、アルミナ、酸化クロム、α−酸化鉄、窒化ホウ
素、炭化ケイ素、酸化ジリコニウム、酸化ケイ素等の
外、特開平1-277322号7頁左上欄15行目〜右上欄2行目
に記載されたものが挙げられる。
【0044】この研磨剤の平均粒子径としては、通常0.
05〜0.6μmであり、好ましくは0.05〜0.5μmであり、特
に好ましくは0.05〜0.3μmである。
【0045】前記研磨剤の最上層における含有量として
は、磁性粉100重量部に対して、通常3〜20重量部であ
り、好ましくは5〜15重量部であり、特に好ましくは5
〜10重量部である。
【0046】潤滑剤としては、脂肪酸又は脂肪酸エステ
ルを使用することができる。この場合、脂肪酸の添加量
は、磁性粉末に対して0.2〜10重量%が好ましく、特に
好ましくは0.5〜5重量%である。添加量が0.2重量%未
満であると、走行性が低下し易く、また10重量%を超え
ると、脂肪酸が磁性層の表面にしみ出したり、出力低下
が生じ易くなる。
【0047】また、脂肪酸エステルの添加量も、磁性粉
末に対して0.2〜10重量%が好ましく、特に好ましくは
0.5〜5重量%である。その添加量が0.2重量%未満であ
ると、スチル耐久性が劣化し易く、また10重量%を超え
ると、脂肪酸エステルが磁性層の表面にしみ出したり、
出力低下が生じ易くなる。
【0048】脂肪酸と脂肪酸エステルとを併用して潤滑
効果をより高めたい場合には、脂肪酸と脂肪酸エステル
は重量比で10:90〜90:10が好ましい。
【0049】脂肪酸としては一塩基酸であっても二塩基
酸であってもよく、炭素数は6〜30が好ましく、12〜22
の範囲がより好ましい。
【0050】また、上記脂肪酸、脂肪酸エステル以外の
潤滑剤としてそれ自体公知の物質を使用することがで
き、例えばシリコーンオイル、弗化カーボン、脂肪酸ア
ミド、α-オレフィンオキサイド等を使用することがで
きる。
【0051】硬化剤としては、ポリイソシアネートを挙
げることができ、ポリイソシアネートとしては、例え
ば、トリレンジイソシアネート(TDI)等と活性水素化合
物との付加体などの芳香族ポリイソシアネートと、ヘキ
サメチレンジイソシアネート(HMDI)等と活性水素化合物
との付加体などの脂肪族ポリイソシアネートがある。な
お、前記ポリイソシアネートの重量平均分子量は、100
〜3,000の範囲にあることが望ましい。
【0052】分散剤としては、例えば特開平4-214218の
段落番号0093に記載のものなどを挙げることができ
る。これらの分散剤は、通常、磁性粉末に対して0.5〜
5重量%の範囲で用いられる。
【0053】帯電防止剤としては、第四級アミン等のカ
チオン界面活性剤;スルホン酸、硫酸、燐酸、燐酸エス
テル、カルボン酸等の酸基を含むアニオン界面活性剤;
アミノスルホン酸等の両性界面活性剤;サポニン等の天
然界面活性剤などを挙げることができる。上述した帯電
防止剤は、通常、バインダに対して0.01〜40重量%の範
囲で添加される。
【0054】(B)下層 下層としては、磁性層又は非磁性粉末を含有する非磁性
層が用いられ、好ましくは、針状の非磁性粉末を含有す
る非磁性層である。なお下層は複数層からなっていても
よい。
【0055】下層の厚みとしては、各下層の合計が通常
0.1〜2.5μmであり、好ましくは0.2〜2.0μmであり、特
に好ましくは0.5〜2.0μmである。前記厚みが2.5μm以
下であると、重層後の上層表面の表面粗さが小さくな
り、いわゆる重層面粗れが発生しにくくなり、好ましい
電磁変換特性が得られる。一方、0.1μm以上であると、
カレンダー時における下層の効果があらわれ、高い平滑
性が得られるため電磁変換特性が向上して好ましい。下
層は必要に応じてバインダ及びその他の成分を含有す
る。
【0056】(B−1)磁性粉末又は非磁性粉末 本発明において下層には、各種の公知の磁性粉末又は非
磁性粉末を適宜に選択して使用することができる。
【0057】磁性粉末としては、例えば(A−1)に記
載したものを好ましく用いることが出来る。非磁性粉末
としては、例えば、カーボンブラック、グラファイト、
TiO2、硫酸バリウム、ZnS、MgCO3、CaCO3、ZnO、CaO、
二硫化タングステン、二硫化モリブデン、窒化硼素、Mg
O、SnO2、SiO2、Cr2O3、α-Al2O3、α-Fe2O3、α-FeOO
H、SiC、酸化セリウム、コランダム、人造ダイヤモン
ド、α-酸化鉄、ざくろ石、ガーネット、珪石、窒化珪
素、窒化硼素、炭化珪素、炭化モリブデン、炭化硼素、
炭化タングステン、チタンカーバイド、トリボリ、珪藻
土、ドロマイト等を挙げることができる。
【0058】これらの中で好ましいのは、カーボンブラ
ック、CaCO3、TiO2、硫酸バリウム、α-Al2O3、α-Fe2O
3、α-FeOOH、Cr2O3等の無機粉末であり、その中でもα
-Fe2O3,α-FeOOHが好ましく、特に好ましいのはα-Fe2
O3である。
【0059】本発明においては、粉末の形状が針状であ
る非磁性粉末を好適に使用することができる。前記針状
の非磁性粉末を用いると、非磁性層の表面の平滑性を向
上させることができ、その上に積層される磁性層からな
る最上層における表面の平滑性も向上させることができ
る。
【0060】本発明の下層に用いる前記針状の非磁性粉
末及び磁性粉末の長軸径、又は針状でない非磁性粉末の
平均粒径は250nm以下であり、好ましくは220nm以下であ
り、特に好ましくは200nm以下である。
【0061】前記針状の非磁性粉末及び磁性粉末の短軸
径としては、通常100nm以下であり、好ましくは80nm以
下であり、特に好ましくは60nm以下である。
【0062】前記針状の非磁性粉末お磁性粉末の軸比と
しては、通常2〜20であり、好ましくは5〜15であり、
特に好ましくは5〜10である。ここでいう軸比とは、短
軸径に対する長軸径の比(長軸径/短軸径)のことをい
う。
【0063】前記非磁性粉末又は磁性粉末の比表面積と
しては、通常10〜250m2/gであり、好ましくは20〜150
m2/gであり、特に好ましくは30〜100m2/gである。
【0064】前記範囲の長軸径、短軸径、軸比及び比表
面積を有する非磁性粉末又は磁性粉末を使用すると、非
磁性層又は磁性層の表面性を良好にすることができると
共に、磁性層である最上層の表面性も良好な状態にする
ことができる点で好ましい。
【0065】本発明において、前記非磁性粉末又は磁性
粉末が、Si化合物及び/又はAl化合物により表面処理さ
れていることが好ましい。かかる表面処理のなされた非
磁性粉末を用いると磁性層である最上層の表面状態を良
好にすることができる。前記Si及び/又はAlの含有量と
しては、前記非磁性粉末又は磁性粉末に対して、Siが0.
1〜10重量%、Alが0.1〜10重量%であるのが好ましく、
より好ましくはSiが0.1〜5重量%、Alが0.1〜5重量%
であり、特にSiが0.1〜2重量%、Alが0.1〜2重量%で
あるのがよい。又、非磁性粉末の場合は、Si、Alの重量
比がSi<Alであるのがよく、磁性粉末の場合は、Si、Al
の重量比がSi/Al≧3であるのがよい。表面処理に関し
ては特開平2-83219号に記載された方法により行なうこ
とができる。
【0066】前記非磁性粉末又は磁性粉末の下層中にお
ける含有量としては、下層を構成する全成分の合計に対
して、通常50〜99重量%であり、好ましくは60〜95重量
%であり、特に好ましくは70〜95重量%である。非磁性
粉末又は磁性粉末の含有量が前記範囲内にあると、磁性
層である最上層及び下層の表面状態を良好にすることが
できる。
【0067】(B−2)バインダ 下層における非磁性層が含有するバインダとしては、
(A−2)のところで例示した化合物を用いることがで
き、その量としては、非磁性粉末100重量部に対し、通
常5〜150重量部であり、好ましくは10〜120重量部であ
る。
【0068】(B−3)その他の成分 下層における非磁性層が含有するその他の成分として
は、(A−4)のところで例示した化合物を用いること
ができる。その量としては、本発明の目的を阻害するこ
とがなければ特に制限はなく、適宜選択することができ
る。
【0069】最上層以外の少なくとも1層に含まれる、
平均粒径Bμmでモース硬度6以上の非磁性粉末の平均
粒径は通常0.05〜1.0μmであり、好ましくは0.1〜0.6μ
mであり、特に好ましくは0.1〜0.5μmである。又、前記
研磨剤の最上層以外の少なくとも1層に含まれる量は、
メインで用いられるフィラー100重量部に対して、通常
3〜20重量部であり、好ましくは5〜15重量部であり、
特に好ましくは5〜10重量部である。 磁気記録媒体の製造 本発明の磁気記録媒体は、上層の積層を、下層が湿潤状
態にあるときに行う所謂ウエット-オン-ウエット方式で
塗設するのが好ましい。このウエット-オン-ウエット方
式は、公知の重層構造型の磁気記録媒体の製造に使用さ
れる方法を適宜に採用することができる。
【0070】例えば、一般的には磁性粉末、バインダ、
分散剤、潤滑剤、研磨剤、帯電防止剤等と溶媒とを混練
して高濃度塗料を調製し、次いでこの高濃度塗料を希釈
して塗布用塗料を調製した後、この塗料を非磁性支持体
の表面に塗布する。
【0071】上記溶媒としては、例えば、特開平4-2142
18号の段落番号0119に記載のものなどを用いること
ができる。
【0072】磁性層形成成分の混練分散に当たっては、
各種の混練分散機を使用することができる。
【0073】この混練分散機としては、例えば、特開平
4-214218号の段落番号0112に記載のものなどを挙げ
ることができる。上記混練分散機のうち、0.05〜0.5KW
(磁性粉末1Kg当たり)の消費電力負荷を提供すること
のできる混練分散機は、加圧ニーダ、オープンニーダ、
連続ニーダ、二本ロールミル、三本ロールミルなどがあ
る。
【0074】3層以上をウエット-オン-ウエット方式で
塗布する場合、3台以上の押出しコーターを用いたり、
スリットを3個以上もつ押出しコーターを用いる等の方
法を使用し、押出しコータにより、下層用塗料と上層用
磁性塗料とを押し出し重層塗布する。
【0075】上記塗料に配合される溶媒又はこの塗料の
塗布時の希釈溶媒としては、特開平4-214218号の段落番
号0119に記載のものなどが使用できる。これらの各
種の溶媒は単独で使用することもできるし、またそれら
の二種以上を併用することもできる。
【0076】前記配向磁石あるいは垂直配向用磁石にお
ける磁場は、20〜10,000ガウス程度であり、乾燥器によ
る乾燥温度は約30〜120℃であり、乾燥時間は約0.1〜10
分間程度である。
【0077】なお、ウエット-オン-ウエット方式では、
リバースロールと押出しコータとの組合せ、グラビアロ
ールと押出しコータとの組合せなども使用することがで
きる。更にはエアドクタコータ、ブレードコータ、エア
ナイフコータ、スクィズコータ、含浸コータ、トランス
ファロールコータ、キスコータ、キャストコータ、スプ
レイコータ等を組合せることもできる。
【0078】このウエット-オン-ウエット方式における
重層塗布においては、上層の下に位置する下層が湿潤状
態になったままで上層の磁性層を塗布するので、下層の
表面(即ち、最上層との境界面)が滑らかになると共に
最上層の表面性が良好になり、かつ、上下層間の接着性
も向上する。この結果、特に高密度記録のために高出
力、低ノイズの要求される、例えば磁気テープとしての
要求性能を満たしたものとなり、かつ、高耐久性の性能
が要求されることに対しても膜剥離をなくし、膜強度が
向上し、耐久性が十分となる。また、ウエット-オン-ウ
エット重層塗布方式により、ドロップアウトも低減する
ことができ、信頼性も向上する。
【0079】表面の平滑化 本発明においては、次にカレンダリングにより表面平滑
化処理を行うのもよい。その後は、必要に応じてバーニ
ッシュ処理又はブレード処理を行ってスリッティングさ
れる。
【0080】表面平滑化処理においては、カレンダ条件
として温度、線圧力、c/s(コーティングスピード)等
を挙げることができる。
【0081】本発明においては、通常、上記温度を50〜
140℃、上記線圧力を50〜400kg/cm、上記c/sを20〜1,0
00m/分に保持することが好ましい。これらの数値を満
足しないと、磁気記録媒体の表面性を良好な状態に保つ
ことが困難になる、あるいは、不可能になることがあ
る。
【0082】上記のように処理した結果の最上層の層の
厚さは1.0μm以下、好ましくは、0.8μm以下、特に好ま
しくは、0.1〜0.4μmである。
【0083】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。しかし本
発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0084】以下に示す成分、割合、操作順序は、本発
明の範囲から逸脱しない範囲において種々変更すること
ができる。なお、下記の実施例において「部」は全て
「重量部」である。
【0085】実施例1 下記の上層用磁性組成物の各成分をニーダ及びサンドミ
ルを用いて混練分散して上層用磁性塗料及び下層用塗料
を調製した。但し、磁性層の膜厚、磁性粉及び非磁性粉
の平均長軸長、平均粒径、結晶子サイズは表1〜4の通
りに変更した。
【0086】 {上層用磁性塗料a} 強磁性金属粉末(Alを含有する金属粉末Fe:Al=100:4重量比)(Hc:1750 Oe 平均長軸長、結晶子サイズは表1〜4に記載、BET60m2/g)・・100部 スルホン酸カリウム基含有塩化ビニル系樹脂・・・・・・・・・・ 10部 (日本ゼオン(株)製 MR-110) スルホン酸ナトリウム基含有ポリウレタン樹脂・・・・・・・・・ 10部 (東洋紡績(株)社製UR−8300) α-アルミナ(平均粒径0.15μm)・・・・・・・・・・・・・・・ 8部 カーボンブラック(平均粒径は表1〜4に記載)・・・・・・・・0.5部 ステアリン酸・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1部 ブチルステアレート・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1部 シクロヘキサノン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・100部 メチルエチルケトン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・100部 トルエン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・100部 {下層用塗料A} α-Fe2O3・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・100部 (平均長軸長、結晶子サイズは表1〜4に記載、BET50m2/g Si,Al化合物(非磁性粉末に対するSi含有量 0.2重量%、 Al含有量 0.9重量%)で表面処理) スルホン酸カリウム基含有塩化ビニル系樹脂・・・・・・・・・・ 12部 (日本ゼオン(株)製、MR-110) スルホン酸ナトリウム基含有ポリウレタン樹脂・・・・・・・・・ 8部 (東洋紡績(株)社製UR−8300) α-アルミナ(平均粒径0.25μm)・・・・・・・・・・・・・・・ 5部 カーボンブラック(平均粒径15nm)・・・・・・・・・・・・・・ 10部 ステアリン酸・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1部 ブチルステアレート・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1部 シクロヘキサノン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・100部 メチルエチルケトン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・100部 トルエン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・100部 得られた最上層用磁性塗料及び下層用塗料Aのそれぞれ
に、ポリイソシアネート化合物(コロネートL、日本ポ
リウレタン工業(株)製)5部を添加した。
【0087】{下層用塗料B}上層用塗料Bは、上層塗
料aにおける強磁性金属粉末に代えてCo-γ-Fe2O3(H
c:650 Oe)とした外は下層用塗料Aと同様にして得
た。
【0088】 (平均長軸長、結晶子サイズは表1〜4に記載、磁性粉
中のSi含有量0.8重量%、Al含有量0.1重量%) 実施例2〜16及び比較例1〜 表1、表2、表3及び表4に示した。
【0089】上述の上層用磁性塗料、及び下層用塗料を
用いて、ウエット-オン-ウエット方式で厚さ10μmのポ
リエチレンテレフタレートフィルム上に塗布した後、塗
膜が未乾燥であるうちに磁場配向処理を行い、続いて乾
燥を施してから、カレンダで表面平滑化処理を行い、表
1〜4に示された厚さを有する下層及び上層からなる磁
性層を形成した。
【0090】更に、この磁性層とは反対側の前記ポリエ
チレンテレフタレートフィルムの面(裏面)に下記の組
成を有する塗料を塗布し、この塗膜を乾燥し、上述した
カレンダ条件にしたがってカレンダ加工をすることによ
って、厚さ0.8μmのバックコート層を形成し、広幅の原
反磁気テープを得た。
【0091】 カーボンブラック(ラベン1035)・・・・・・・・・・・・・・・ 40部 硫酸バリウム(平均粒子径300nm) ・・・・・・・・・・・・・・ 10部 ニトロセルロース・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 25部 ポリウレタン系樹脂・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 25部 (日本ポリウレタン(株)製、N-2301) ポリイソシアネート化合物・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 10部 (日本ポリウレタン(株)製、コロネートL) シクロヘキサノン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・400部 メチルエチルケトン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・250部 トルエン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・250部 こうして得られた原反磁気テープをスリットして、8mm
幅のビデオ用磁気記録媒体を作成した。この磁気記録媒
体につき、以下の評価を行った。その結果を表1〜3に
示した。
【0092】{上層磁性塗料b}最上層用磁性塗料aに
おいて強磁性金属粉末に代えてCo置換バリウムフェライ
ト(Hc:1100 Oe,BET50m2/g,σs;64emu/g 板状
比4)を用いた以外はaと同様にして得た。
【0093】尚、実施例14は、実施例1の下層用塗料
Aに用いられるα−アルミナの平均粒径を0.25μmを0.1
5μmに変更した以外は実施例1と同様にして作成した。
【0094】(評価及び測定方法) 〈RF出力〉ソニー社製8mmビデオカメラCCVD-900によ
り7MHzのRF出力を測定し、リファレンステープ(コ
ニカ製8mmテープSG)を0dBとして評価した。
【0095】〈ドロップアウト〉ソニー社製8mmビデオ
カメラCCVD-900を用い、−20dB、15μsでのドロップア
ウト数を1分間の平均値として求めた。
【0096】〈低温での走行耐久性〉0℃の環境下でS-
550(ソニー社製)を用いて、テープを全長走行させ、R
F出力の低下が2dB以上、1秒以上継続して起った場合
をヘッド目づまりとし、回数を数えた。
【0097】評価結果を以下に示す。
【0098】
【表1】
【0099】
【表2】
【0100】
【表3】
【0101】
【表4】
【0102】上記の結果から実施例1〜16、比較例1〜
を比較すると、本発明のように最上層の磁性層に平均
粒径45〜500nmの導電性微粉末が含まれ、膜厚が1.0μm
以下であり、最上層以外の少なくとも1層に平均長軸長
が250nm未満の磁性粉を含む磁性層、又は平均粒径が250
nm未満の非磁性粉末をを含む非磁性層を設けることによ
り、本発明の効果である良好な電気的特性、ドロップア
ウト特性、低温での走行耐久性の向上は達成できること
がわかる。
【0103】
【発明の効果】本発明による磁気記録媒体は、良好な電
気的特性、ドロップアウト特性、低温での走行耐久性の
向上を示した。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性支持体上に磁性層を含む複数の構
    成層が積層されている磁気記録媒体において、最上層の
    磁性層が平均粒径45〜500nmの導電性微粉末を含有し
    かつ質量比でFe:Al=100:0.5〜100:2
    0であるAlを含有する強磁性金属粉末を含有し、膜厚
    が1.0μm以下であり、最上層の磁性層以外の少くとも1
    層に平均長軸長が250nm未満の磁性粉を含有する磁性
    層、又は平均粒径250nm未満の非磁性粉末を含有する非
    磁性層を設けることを特徴とする磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 前記最上層の磁性層に平均粒径Aμmで
    モース硬度6以上の非磁性粉末を含有し、最上層以外の
    少なくとも1層に平均粒径Bμmでモース硬度6以上の
    非磁性粉末を含有し、かつ、A<Bであることを特徴と
    する請求項1記載の磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】 前記最上層の磁性層に平均長軸長が250n
    m以下、結晶子サイズ20nm以下の強磁性金属粉末を含有
    することを特徴とする請求項1記載の磁気記録媒体。
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