JPH0714159A - 磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents
磁気記録媒体の製造方法Info
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- JPH0714159A JPH0714159A JP5146453A JP14645393A JPH0714159A JP H0714159 A JPH0714159 A JP H0714159A JP 5146453 A JP5146453 A JP 5146453A JP 14645393 A JP14645393 A JP 14645393A JP H0714159 A JPH0714159 A JP H0714159A
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- magnetic
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明の目的は、電磁変換特性(特にRF出
力)、ドロップアウト、低湿下での出力低下が改良され
た磁気記録媒体の製造方法を提供することにある。 【構成】 磁性粉を結合剤、添加剤、有機溶剤等ととも
に分散して作成した磁性塗料に、研磨剤及び/又はカー
ボンブラックを結合剤、有機溶剤等とともに分散して作
成した研磨剤ペースト及び/又はカーボンブラックペー
ストを添加し、再度分散を行なった後、支持体上に塗布
して磁性層を設けることを特徴とする磁気記録媒体の製
造方法。
力)、ドロップアウト、低湿下での出力低下が改良され
た磁気記録媒体の製造方法を提供することにある。 【構成】 磁性粉を結合剤、添加剤、有機溶剤等ととも
に分散して作成した磁性塗料に、研磨剤及び/又はカー
ボンブラックを結合剤、有機溶剤等とともに分散して作
成した研磨剤ペースト及び/又はカーボンブラックペー
ストを添加し、再度分散を行なった後、支持体上に塗布
して磁性層を設けることを特徴とする磁気記録媒体の製
造方法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁気記録媒体の製造方法
に関し、電磁変換特性(特にRF出力)、ドロップアウ
ト、低湿下での出力低下が改良された磁気記録媒体の製
造方法に関する。
に関し、電磁変換特性(特にRF出力)、ドロップアウ
ト、低湿下での出力低下が改良された磁気記録媒体の製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】研磨剤等の固形添加剤を結合剤、有機溶
剤等とともに分散して作成した固形添加剤の分散液を、
磁性粉末を結合剤樹脂、有機溶剤等とともに混合分散し
た磁性塗料中に添加混合することで、研磨剤、磁性粉等
の分散をそれぞれ最適に行ない、電磁変換特性や、摺動
ノイズを向上させる技術が特開平1-320641号に開示され
ている。また特開平3-83222号、同3-165312号にも、研
磨剤、カーボンブラック等を別分散させる技術が開示さ
れている。
剤等とともに分散して作成した固形添加剤の分散液を、
磁性粉末を結合剤樹脂、有機溶剤等とともに混合分散し
た磁性塗料中に添加混合することで、研磨剤、磁性粉等
の分散をそれぞれ最適に行ない、電磁変換特性や、摺動
ノイズを向上させる技術が特開平1-320641号に開示され
ている。また特開平3-83222号、同3-165312号にも、研
磨剤、カーボンブラック等を別分散させる技術が開示さ
れている。
【0003】しかしながら、特開平1-320641号において
は研磨剤分散液と磁性塗料を単に混合するだけであるた
め、電磁変換特性(特にRF出力)の向上は十分でな
く、又ドロップアウトや低湿下での出力低下等の特性も
十分なものとはいえなかった。特に磁性粉として平均長
軸長が0.20μm以下の微粒子メタル粉を使用する場合に
おいては十分満足できる結果を得られなかった。
は研磨剤分散液と磁性塗料を単に混合するだけであるた
め、電磁変換特性(特にRF出力)の向上は十分でな
く、又ドロップアウトや低湿下での出力低下等の特性も
十分なものとはいえなかった。特に磁性粉として平均長
軸長が0.20μm以下の微粒子メタル粉を使用する場合に
おいては十分満足できる結果を得られなかった。
【0004】又特開平3-83222号、同3-165312号に関し
ては、研磨剤ぺーストや、カーボンブラックペーストの
添加時期が明確でなく、例えば、研磨剤ペーストを混練
時に加えた場合は、RF出力を十分向上させることがで
きなかった。この場合も同様に、特に磁性粉として平均
長軸長が0.20μm以下の微粒子メタル粉を使用する場合
においては、十分満足できる結果を得られなかった。
ては、研磨剤ぺーストや、カーボンブラックペーストの
添加時期が明確でなく、例えば、研磨剤ペーストを混練
時に加えた場合は、RF出力を十分向上させることがで
きなかった。この場合も同様に、特に磁性粉として平均
長軸長が0.20μm以下の微粒子メタル粉を使用する場合
においては、十分満足できる結果を得られなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、電磁
変換特性(特にRF出力)、ドロップアウト、低湿下で
の出力低下が改良された磁気記録媒体の製造方法を提供
することにある。
変換特性(特にRF出力)、ドロップアウト、低湿下で
の出力低下が改良された磁気記録媒体の製造方法を提供
することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、下
記構成またはによって達成される。
記構成またはによって達成される。
【0007】 磁性粉を結合剤、添加剤、有機溶剤等
とともに分散して作成した磁性塗料に、研磨剤及び/又
はカーボンブラックを結合剤、有機溶剤等とともに分散
して作成した研磨剤ペースト及び/又はカーボンブラッ
クペーストを添加し、再度分散を行なった後、支持体上
に塗布して磁性層を設けることを特徴とする磁気記録媒
体の製造方法。
とともに分散して作成した磁性塗料に、研磨剤及び/又
はカーボンブラックを結合剤、有機溶剤等とともに分散
して作成した研磨剤ペースト及び/又はカーボンブラッ
クペーストを添加し、再度分散を行なった後、支持体上
に塗布して磁性層を設けることを特徴とする磁気記録媒
体の製造方法。
【0008】 磁性粉がアルミニウムをFeとの重量
比でFe:Al=100:0.5〜100:20の範囲で含有し、
その平均長軸長が0.20μm以下、結晶子サイズが200Å以
下である強磁性金属粉末であることを特徴とする請求項
1記載の磁気記録媒体の製造方法。
比でFe:Al=100:0.5〜100:20の範囲で含有し、
その平均長軸長が0.20μm以下、結晶子サイズが200Å以
下である強磁性金属粉末であることを特徴とする請求項
1記載の磁気記録媒体の製造方法。
【0009】以下、本発明について、詳しく説明する。
【0010】前記した課題は、研磨剤及び/又はカーボ
ンブラックを結合剤有機溶剤等とともに分散して作成し
た研磨剤及び/又はカーボンブラックペーストを、分散
が十分になされた磁性塗料に添加混合したのち、再分散
(ポストポリッシュ)を行なうことで達成される。
ンブラックを結合剤有機溶剤等とともに分散して作成し
た研磨剤及び/又はカーボンブラックペーストを、分散
が十分になされた磁性塗料に添加混合したのち、再分散
(ポストポリッシュ)を行なうことで達成される。
【0011】なお再分散には、サンドミル等の分散機を
用いることが好ましい。
用いることが好ましい。
【0012】なお本発明の好ましい態様としては、 1)磁性粉の平均長軸長としては0.20μm以下の強磁性
金属粉末を用いる。平均長軸長0.17μm以下であるのが
好ましく、0.14μm以下であるのがより好ましい。磁性
粉の平均長軸長は、透過型電子顕微鏡を用い、得られた
写真から、100個の磁性粉の長軸長を求め、その平均値
をとった。又磁性粉の結晶子サイズが200Å以下の強磁
性金属粉末を用いる。結晶子サイズとしては、170Å以
下であるのが好ましく、140Å以下であるのがより好ま
しい。結晶子サイズはX線回折法によってFeの(11
0)回折線の積分幅を用い、Si粉末を基準としたシェ
ラー法によって求めた。
金属粉末を用いる。平均長軸長0.17μm以下であるのが
好ましく、0.14μm以下であるのがより好ましい。磁性
粉の平均長軸長は、透過型電子顕微鏡を用い、得られた
写真から、100個の磁性粉の長軸長を求め、その平均値
をとった。又磁性粉の結晶子サイズが200Å以下の強磁
性金属粉末を用いる。結晶子サイズとしては、170Å以
下であるのが好ましく、140Å以下であるのがより好ま
しい。結晶子サイズはX線回折法によってFeの(11
0)回折線の積分幅を用い、Si粉末を基準としたシェ
ラー法によって求めた。
【0013】上記したような微粒子のメタル粉を用いる
場合に本発明の効果は顕著となる。
場合に本発明の効果は顕著となる。
【0014】2)磁性粉がアルミニウムをFeとの重量
比でFe:Al=100:0.5〜100:20の範囲で含有する
メタル粉であること。より好ましくは、構成元素として
Fe,Al及びSmとNdとYとPrとからなる群より
選択される1種以上の希土類元素を含有するメタル粉を
使用する。
比でFe:Al=100:0.5〜100:20の範囲で含有する
メタル粉であること。より好ましくは、構成元素として
Fe,Al及びSmとNdとYとPrとからなる群より
選択される1種以上の希土類元素を含有するメタル粉を
使用する。
【0015】3)磁性層に用いる磁性塗料を実質、消費
電力0.05〜0.5KW(強磁性粉末1Kg当たり)の負荷で混
練する。好ましくは混練槽内の雰囲気中の水分量を1g
/m3以下で混練する。
電力0.05〜0.5KW(強磁性粉末1Kg当たり)の負荷で混
練する。好ましくは混練槽内の雰囲気中の水分量を1g
/m3以下で混練する。
【0016】4)研磨剤やカーボンブラックを分散する
際に用いられる結合剤が、−SO3M,−OSO3M,−COOM,
−PO(OM′)2,−OPO(OM′)2(但し、Mは水素又はリチ
ウム、カリウム、ナトリウム等のアルカリ金属、M′は
水素、リチウム、カリウム、ナトリウム等のアルカリ金
属又は炭化水素残基)から選ばれる少なくとも1種の極
性基を有するポリウレタンを含有する。
際に用いられる結合剤が、−SO3M,−OSO3M,−COOM,
−PO(OM′)2,−OPO(OM′)2(但し、Mは水素又はリチ
ウム、カリウム、ナトリウム等のアルカリ金属、M′は
水素、リチウム、カリウム、ナトリウム等のアルカリ金
属又は炭化水素残基)から選ばれる少なくとも1種の極
性基を有するポリウレタンを含有する。
【0017】5)研磨剤の平均粒径が0.4μm以下、好ま
しくは0.3μm以下、より好ましくは0.2μm以下である。
しくは0.3μm以下、より好ましくは0.2μm以下である。
【0018】6)カーボンブラックの平均粒径が50nm以
下、好ましくは40nm以下、より好ましくは30nm以下であ
る。
下、好ましくは40nm以下、より好ましくは30nm以下であ
る。
【0019】以下、本発明の磁気記録媒体について詳述
する。
する。
【0020】−磁気記録媒体の構成−− (A)非磁性支持体 前記非磁性支持体を形成する材料としては、例えば、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナ
フタレート等のポリエステル類、ポリプロピレン等のポ
リオレフィン類、セルローストリアセテート、セルロー
スダイアセテート等のセルロース誘導体、ポリアミド、
アラミド樹脂、ポリカーボネート等のプラスチックなど
を挙げることができる。
リエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナ
フタレート等のポリエステル類、ポリプロピレン等のポ
リオレフィン類、セルローストリアセテート、セルロー
スダイアセテート等のセルロース誘導体、ポリアミド、
アラミド樹脂、ポリカーボネート等のプラスチックなど
を挙げることができる。
【0021】前記非磁性支持体の形態は特に制限はな
く、主にテープ状、フィルム状、シート状、カード状、
ディスク状、ドラム状などがある。
く、主にテープ状、フィルム状、シート状、カード状、
ディスク状、ドラム状などがある。
【0022】非磁性支持体の厚みには特に制約はない
が、例えば、フィルム状やシート状の場合は、通常2〜
100μmであり、好ましくは3〜50μmであり、ディスク
やカード状の場合は30μm〜10mm程度、ドラム状の場合
はレコーダ等に応じて適宜に選択される。
が、例えば、フィルム状やシート状の場合は、通常2〜
100μmであり、好ましくは3〜50μmであり、ディスク
やカード状の場合は30μm〜10mm程度、ドラム状の場合
はレコーダ等に応じて適宜に選択される。
【0023】なお、この非磁性支持体は単層構造のもの
であっても多層構造のものであってもよい。また、この
非磁性支持体は、例えば、コロナ放電処理等の表面処理
を施されたものであってもよい。
であっても多層構造のものであってもよい。また、この
非磁性支持体は、例えば、コロナ放電処理等の表面処理
を施されたものであってもよい。
【0024】また、非磁性支持体上の上記磁性層が設け
られていない面(裏面)には、磁気記録媒体の走行性の
向上、帯電防止及び転写防止などを目的として、バック
コート層を設けるのが好ましく、また磁性層と非磁性支
持体との間には、下引き層を設けることもできる。
られていない面(裏面)には、磁気記録媒体の走行性の
向上、帯電防止及び転写防止などを目的として、バック
コート層を設けるのが好ましく、また磁性層と非磁性支
持体との間には、下引き層を設けることもできる。
【0025】(B)磁性層 磁性層の厚みは単層構成の場合は、通常0.1〜4μmであ
るが、磁性層を含む複数層で構成される場合は、前記最
上層磁性層の厚みとしては、0.01〜0.5μmであり、好ま
しくは0.02〜0.3μmである。
るが、磁性層を含む複数層で構成される場合は、前記最
上層磁性層の厚みとしては、0.01〜0.5μmであり、好ま
しくは0.02〜0.3μmである。
【0026】厚みが0.01μmよりも小さいと、記録が十
分になされないことにより、再生時に出力が得られない
ことがあり、一方、0.5μmよりも大きいと、膜厚損失に
より十分な再生出力が得られないことがある。更に構成
層の保磁力Hcは1700Oe以上が好ましい。
分になされないことにより、再生時に出力が得られない
ことがあり、一方、0.5μmよりも大きいと、膜厚損失に
より十分な再生出力が得られないことがある。更に構成
層の保磁力Hcは1700Oe以上が好ましい。
【0027】(B−1)磁性粉末 本発明においては、磁性層の磁性粉末としては、強磁性
酸化鉄粉末、強磁性金属粉末、六方晶板状粉末等を挙げ
ることができる。
酸化鉄粉末、強磁性金属粉末、六方晶板状粉末等を挙げ
ることができる。
【0028】これらの中でも、後述する強磁性金属粉末
を好適に用いることができる。
を好適に用いることができる。
【0029】前記強磁性酸化鉄粉末としては、γ−Fe
2 O3 、Fe3 O4 、又は、これらの中間酸化鉄でFe
Ox (1.33<x<1.5)で表される化合物や、Coが付
加されたもので(コバルト変性)Co−FeOx (1.33
<x<1.5)で表される化合物等を挙げることができ
る。
2 O3 、Fe3 O4 、又は、これらの中間酸化鉄でFe
Ox (1.33<x<1.5)で表される化合物や、Coが付
加されたもので(コバルト変性)Co−FeOx (1.33
<x<1.5)で表される化合物等を挙げることができ
る。
【0030】前記強磁性金属粉末としては、Fe、Co
をはじめ、Fe−Al系、Fe−Al−Ni系、Fe−
Al−Zn系、Fe−Al−Co系、Fe−Al−Ca
系、Fe−Ni系、Fe−Ni−Al系、Fe−Ni−
Co系、Fe−Ni−Si−Al−Mn系、Fe−Ni
−Si−Al−Zn系、Fe−Al−Si系、Fe−N
i−Zn系、Fe−Ni−Mn系、Fe−Ni−Si
系、Fe−Mn−Zn系、Fe−Co−Ni−P系、N
i−Co系、Fe、Ni、Co等を主成分とするメタル
磁性粉末等の強磁性金属粉末を挙げることができる。こ
れらの中でも、Fe系金属粉が電気的特性に優れる。
をはじめ、Fe−Al系、Fe−Al−Ni系、Fe−
Al−Zn系、Fe−Al−Co系、Fe−Al−Ca
系、Fe−Ni系、Fe−Ni−Al系、Fe−Ni−
Co系、Fe−Ni−Si−Al−Mn系、Fe−Ni
−Si−Al−Zn系、Fe−Al−Si系、Fe−N
i−Zn系、Fe−Ni−Mn系、Fe−Ni−Si
系、Fe−Mn−Zn系、Fe−Co−Ni−P系、N
i−Co系、Fe、Ni、Co等を主成分とするメタル
磁性粉末等の強磁性金属粉末を挙げることができる。こ
れらの中でも、Fe系金属粉が電気的特性に優れる。
【0031】他方、耐蝕性及び分散性の点から見ると、
Fe−Al系、Fe−Al−Ca系、Fe−Al−Ni
系、Fe−Al−Zn系、Fe−Al−Co系、Fe−
Ni−Si−Al−Co系、Fe−Co−Al−Ca系
等のFe−Al系強磁性金属粉末が好ましい。
Fe−Al系、Fe−Al−Ca系、Fe−Al−Ni
系、Fe−Al−Zn系、Fe−Al−Co系、Fe−
Ni−Si−Al−Co系、Fe−Co−Al−Ca系
等のFe−Al系強磁性金属粉末が好ましい。
【0032】特に、この発明の目的に好ましい強磁性金
属粉末は、鉄を主成分とする金属磁性粉末であり、A
l、又は、Al及びCaを、Alについては重量比でF
e:Al=100:0.5〜100:20、Caについては重量比
でFe:Ca=100:0.1〜100:10の範囲で含有するの
が望ましい。
属粉末は、鉄を主成分とする金属磁性粉末であり、A
l、又は、Al及びCaを、Alについては重量比でF
e:Al=100:0.5〜100:20、Caについては重量比
でFe:Ca=100:0.1〜100:10の範囲で含有するの
が望ましい。
【0033】Fe:Alの比率をこのような範囲にする
ことで耐蝕性が著しく改良され、またFe:Caの比率
をこのような範囲にすることで電磁変換特性を向上さ
せ、ドロップアウトを減少させることができる。
ことで耐蝕性が著しく改良され、またFe:Caの比率
をこのような範囲にすることで電磁変換特性を向上さ
せ、ドロップアウトを減少させることができる。
【0034】電磁変換特性の向上やドロップアウトの減
少がもたらされる理由は明らかでないが、分散性が向上
することによる保磁力の向上や凝集物の減少等が理由と
して考えられる。
少がもたらされる理由は明らかでないが、分散性が向上
することによる保磁力の向上や凝集物の減少等が理由と
して考えられる。
【0035】前記強磁性金属粉末のさらに好ましい態様
としては、その構成元素としてFe、Al、及び、Sm
とNdとYとPrとからなる群より選択される1種以上
の希土類元素を含有する。
としては、その構成元素としてFe、Al、及び、Sm
とNdとYとPrとからなる群より選択される1種以上
の希土類元素を含有する。
【0036】この発明における強磁性金属粉末は、その
全体組成におけるFe、Al、及び、SmとNdとYと
Prとからなる群より選択される1種以上の希土類元素
の存在比率が、Fe原子100重量部に対して、Al原子
は2〜10重量部であり、SmとNdとYとPrとからな
る群より選択される1種以上の希土類元素は1〜8重量
部であり、かつ、その表面におけるFe、Al、及び、
SmとNdとYとPrとからなる群より選択される1種
以上の希土類元素の存在比率が、Fe原子数100に対し
て、Al原子数は70〜200であり、SmとNdとYとP
rとからなる群より選択される1種以上の希土類元素の
原子数は0.5〜30であるものが好ましい。
全体組成におけるFe、Al、及び、SmとNdとYと
Prとからなる群より選択される1種以上の希土類元素
の存在比率が、Fe原子100重量部に対して、Al原子
は2〜10重量部であり、SmとNdとYとPrとからな
る群より選択される1種以上の希土類元素は1〜8重量
部であり、かつ、その表面におけるFe、Al、及び、
SmとNdとYとPrとからなる群より選択される1種
以上の希土類元素の存在比率が、Fe原子数100に対し
て、Al原子数は70〜200であり、SmとNdとYとP
rとからなる群より選択される1種以上の希土類元素の
原子数は0.5〜30であるものが好ましい。
【0037】より好ましくは、強磁性金属粉末が、その
構成元素として更にNa及びCaを含有し、その全体組
成におけるFe、Al、SmとNaとYとPrとからな
る群より選択される1種以上の希土類元素、Na及びC
aの存在比率が、Fe原子100重量部に対して、Al原
子は2〜10重量部であり、SmとNdとYとPrとから
なる群より選択される1種以上の希土類元素は1〜8重
量部であり、Na原子は0.1重量部未満であり、Ca原
子は0.1〜2重量部であり、かつ、その表面におけるF
e、Al、SmとNdとYとPrとからなる群より選択
される1種以上の希土類元素、Na及びCaの存在比率
が、Fe原子数100に対して、Al原子数は70〜200であ
り、SmとNdとYとPrとからなる群より選択される
1種以上の希土類元素の原子数は0.5〜30であり、Na
原子数は2〜30であり、Ca原子数は5〜30である。
構成元素として更にNa及びCaを含有し、その全体組
成におけるFe、Al、SmとNaとYとPrとからな
る群より選択される1種以上の希土類元素、Na及びC
aの存在比率が、Fe原子100重量部に対して、Al原
子は2〜10重量部であり、SmとNdとYとPrとから
なる群より選択される1種以上の希土類元素は1〜8重
量部であり、Na原子は0.1重量部未満であり、Ca原
子は0.1〜2重量部であり、かつ、その表面におけるF
e、Al、SmとNdとYとPrとからなる群より選択
される1種以上の希土類元素、Na及びCaの存在比率
が、Fe原子数100に対して、Al原子数は70〜200であ
り、SmとNdとYとPrとからなる群より選択される
1種以上の希土類元素の原子数は0.5〜30であり、Na
原子数は2〜30であり、Ca原子数は5〜30である。
【0038】更に好ましくは、強磁性金属粉末が、その
構成元素として更にCo、Ni及びSiを含有し、その
全体組成におけるFe、Co、Ni、Al、Si、Sm
とNdとYとPrとからなる群より選択される1種以上
の希土類元素、Na及びCaの存在比率が、Fe原子10
0重量部に対して、Co原子は2〜20重量部であり、N
i原子は2〜20重量部であり、Al原子は2〜10重量部
であり、Si原子は0.3〜5重量部であり、SmとNd
とYとPrとからなる群より選択される1種以上の希土
類元素の原子は1〜8重量部であり、Na原子は0.1重
量部未満であり、Ca原子は0.1〜2重量部であり、か
つ、その表面におけるFe、Co、Ni、Al、Si、
SmとNdとYとPrとからなる群より選択される1種
以上の希土類元素、Na及びCaの存在比率が、Fe原
子数100に対して、Co原子数は0.1未満であり、Ni原
子数は0.1未満であり、Al原子数は70〜200であり、S
i原子数は20〜130であり、SmとNdとYとPrとか
らなる群より選択される1種以上の希土類元素の原子数
は0.5〜30であり、Na原子数は2〜30であり、Ca原
子数は5〜30である。
構成元素として更にCo、Ni及びSiを含有し、その
全体組成におけるFe、Co、Ni、Al、Si、Sm
とNdとYとPrとからなる群より選択される1種以上
の希土類元素、Na及びCaの存在比率が、Fe原子10
0重量部に対して、Co原子は2〜20重量部であり、N
i原子は2〜20重量部であり、Al原子は2〜10重量部
であり、Si原子は0.3〜5重量部であり、SmとNd
とYとPrとからなる群より選択される1種以上の希土
類元素の原子は1〜8重量部であり、Na原子は0.1重
量部未満であり、Ca原子は0.1〜2重量部であり、か
つ、その表面におけるFe、Co、Ni、Al、Si、
SmとNdとYとPrとからなる群より選択される1種
以上の希土類元素、Na及びCaの存在比率が、Fe原
子数100に対して、Co原子数は0.1未満であり、Ni原
子数は0.1未満であり、Al原子数は70〜200であり、S
i原子数は20〜130であり、SmとNdとYとPrとか
らなる群より選択される1種以上の希土類元素の原子数
は0.5〜30であり、Na原子数は2〜30であり、Ca原
子数は5〜30である。
【0039】前記全体組成におけるFe、Co、Ni、
Al、Si、SmとNdとYとPrとからなる群より選
択される1種以上の希土類元素、Na及びCaの存在比
率が、また、前記表面におけるFe、Co、Ni、A
l、Si、SmとNdとYとPrとからなる群より選択
される1種以上の希土類元素、Na及びCaの存在比率
が、前記範囲内にある強磁性金属粉末は、1700 Oe以
上の高い保磁力(Hc)、120emu/g以上の高い飽和磁化
量(σs)、及び高い分散性を有するので好ましい。
Al、Si、SmとNdとYとPrとからなる群より選
択される1種以上の希土類元素、Na及びCaの存在比
率が、また、前記表面におけるFe、Co、Ni、A
l、Si、SmとNdとYとPrとからなる群より選択
される1種以上の希土類元素、Na及びCaの存在比率
が、前記範囲内にある強磁性金属粉末は、1700 Oe以
上の高い保磁力(Hc)、120emu/g以上の高い飽和磁化
量(σs)、及び高い分散性を有するので好ましい。
【0040】また、前記強磁性金属粉末は、磁気特性で
ある飽和磁化量(σs )が通常、70emu/g以上である
ことが好ましい。この飽和磁化量が70emu/g未満であ
ると、電磁変換特性が劣化することがある。また、特
に、この強磁性粉末が強磁性金属粉末であるときには、
この飽和磁化量が120emu/g以上であることが望まし
い。
ある飽和磁化量(σs )が通常、70emu/g以上である
ことが好ましい。この飽和磁化量が70emu/g未満であ
ると、電磁変換特性が劣化することがある。また、特
に、この強磁性粉末が強磁性金属粉末であるときには、
この飽和磁化量が120emu/g以上であることが望まし
い。
【0041】上記の磁性粉末は1種でも、あるいは2種
以上組合せて用いてもよい。
以上組合せて用いてもよい。
【0042】該磁性層中に含有される磁性粉末は50〜99
重量%、好ましくは60〜99重量%、特に75〜90重量%で
ある。
重量%、好ましくは60〜99重量%、特に75〜90重量%で
ある。
【0043】(B−2)バインダ 磁性層が含有するバインダとしては、例えば、ポリウレ
タン、ポリエステル、塩化ビニル系共重合体等の塩化ビ
ニル系樹脂等が代表的なものであり、これらの樹脂は−
SO3 M、−OSO3 M、−COOM、−PO(OM
1 )2 及びスルホベタイン基から選ばれた少なくとも一
種の極性基を有する繰返し単位を含むことが好ましい。
タン、ポリエステル、塩化ビニル系共重合体等の塩化ビ
ニル系樹脂等が代表的なものであり、これらの樹脂は−
SO3 M、−OSO3 M、−COOM、−PO(OM
1 )2 及びスルホベタイン基から選ばれた少なくとも一
種の極性基を有する繰返し単位を含むことが好ましい。
【0044】ただし、上記極性基において、Mは水素原
子又はNa、K、Li等のアルカリ金属を表わし、また
M1 は水素原子、Na、K、Li等のアルカリ原子又は
アルキル基を表わす。
子又はNa、K、Li等のアルカリ金属を表わし、また
M1 は水素原子、Na、K、Li等のアルカリ原子又は
アルキル基を表わす。
【0045】上記極性基は磁性粉末の分散性を向上させ
る作用があり、各樹脂中の含有率は0.1〜8.0モル%であ
り、好ましくは0.2〜6.0モル%である。この含有率が0.
1モル%未満であると、磁性粉末の分散性が低下し、ま
た含有率が8.0モル%を超えると、磁性塗料がゲル化し
易くなる。なお、前記各樹脂の重量平均分子量は、15,0
00〜50,000の範囲が好ましい。
る作用があり、各樹脂中の含有率は0.1〜8.0モル%であ
り、好ましくは0.2〜6.0モル%である。この含有率が0.
1モル%未満であると、磁性粉末の分散性が低下し、ま
た含有率が8.0モル%を超えると、磁性塗料がゲル化し
易くなる。なお、前記各樹脂の重量平均分子量は、15,0
00〜50,000の範囲が好ましい。
【0046】バインダの含有量は、強磁性金属粉末100
重量部に対して、通常8〜25重量部、好ましくは10〜20
重量部である。
重量部に対して、通常8〜25重量部、好ましくは10〜20
重量部である。
【0047】バインダは一種単独に限らず、二種以上を
組合せて用いることができるが、この場合、ポリウレタ
ン及び/又はポリエステルと塩化ビニル系樹脂との比
は、重量比で、通常90:10〜10:90であり、好ましくは
70:30〜30:70の範囲である。
組合せて用いることができるが、この場合、ポリウレタ
ン及び/又はポリエステルと塩化ビニル系樹脂との比
は、重量比で、通常90:10〜10:90であり、好ましくは
70:30〜30:70の範囲である。
【0048】この発明にバインダとして用いられる極性
基含有塩化ビニル系共重合体は、例えば、塩化ビニル−
ビニルアルコール共重合体など、水酸基を有する共重合
体と下記の極性基及び塩素原子を有する化合物との付加
反応により合成することができる。
基含有塩化ビニル系共重合体は、例えば、塩化ビニル−
ビニルアルコール共重合体など、水酸基を有する共重合
体と下記の極性基及び塩素原子を有する化合物との付加
反応により合成することができる。
【0049】なお、塩化ビニル系共重合体への極性基の
導入技術に関しては、特開昭57-44227号、同58-108052
号、同59-8127号、同60-101161号、同60-235814号、
同60-238306号、同60-238371号、同62-121923号、同62
-146432号、同62-146433号等の公報に記載があり、この
発明においてもこれらを利用することができる。
導入技術に関しては、特開昭57-44227号、同58-108052
号、同59-8127号、同60-101161号、同60-235814号、
同60-238306号、同60-238371号、同62-121923号、同62
-146432号、同62-146433号等の公報に記載があり、この
発明においてもこれらを利用することができる。
【0050】次に、この発明に用いるポリエステルはポ
リオールと多塩基酸との反応により得られる。
リオールと多塩基酸との反応により得られる。
【0051】なお、他の極性基を導入したポリエステル
も公知の方法で合成することができる。
も公知の方法で合成することができる。
【0052】また、ポリウレタンは、ポリオールとポリ
イソシアネートとの反応から得られる。
イソシアネートとの反応から得られる。
【0053】ポリオールとしては、一般にポリオールと
多塩基酸との反応によって得られるポリエステルポリオ
ールが使用されている。
多塩基酸との反応によって得られるポリエステルポリオ
ールが使用されている。
【0054】従って、極性基を有するポリエステルポリ
オールを原料として用いれば、極性基を有するポリウレ
タンを合成することができる。
オールを原料として用いれば、極性基を有するポリウレ
タンを合成することができる。
【0055】なお、ポリウレタンへの極性基導入に関す
る技術としては、特公昭58-41565号、特開昭57-92422
号、同57-92423号、同59-8127号、同59-5423号、同59-5
424号、同62-121923号等の公報に記載があり、この発明
においてもこれらを利用することができる。
る技術としては、特公昭58-41565号、特開昭57-92422
号、同57-92423号、同59-8127号、同59-5423号、同59-5
424号、同62-121923号等の公報に記載があり、この発明
においてもこれらを利用することができる。
【0056】本発明においては、バインダとして下記の
樹脂を全バインダの50重量%以下の使用量で併用するこ
とができる。
樹脂を全バインダの50重量%以下の使用量で併用するこ
とができる。
【0057】その樹脂としては、重量平均分子量が10,0
00〜200,000である、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
体、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル
−アクリロニトリル共重合体、ブタジエン−アクリロニ
トリル共重合体、ポリアミド樹脂、ポリビニルブチラー
ル、セルロース誘導体(ニトロセルロース等)、スチレ
ン−ブタジエン共重合体、フェノール樹脂、エポキシ樹
脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、フェノキシ樹脂、シリコ
ーン樹脂、アクリル系樹脂、尿素ホルムアミド樹脂、各
種の合成ゴム系樹脂等が挙げられる。
00〜200,000である、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
体、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル
−アクリロニトリル共重合体、ブタジエン−アクリロニ
トリル共重合体、ポリアミド樹脂、ポリビニルブチラー
ル、セルロース誘導体(ニトロセルロース等)、スチレ
ン−ブタジエン共重合体、フェノール樹脂、エポキシ樹
脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、フェノキシ樹脂、シリコ
ーン樹脂、アクリル系樹脂、尿素ホルムアミド樹脂、各
種の合成ゴム系樹脂等が挙げられる。
【0058】(B−3)その他の成分 この発明においては、磁性層の品質の向上を図るため、
研磨剤、潤滑剤、耐久性向上剤、分散剤、帯電防止剤及
び導電性微粉末などの添加剤をその他の成分として含有
させることができる。
研磨剤、潤滑剤、耐久性向上剤、分散剤、帯電防止剤及
び導電性微粉末などの添加剤をその他の成分として含有
させることができる。
【0059】前記研磨剤としては、特開平4-214218号の
〔0105〕に記載の公知の物質を使用することができる。
〔0105〕に記載の公知の物質を使用することができる。
【0060】この研磨剤の平均粒子径としては、通常0.
05〜0.4μmであり、好ましくは0.05〜0.3μmであり、特
に好ましくは0.05〜0.2μmである。
05〜0.4μmであり、好ましくは0.05〜0.3μmであり、特
に好ましくは0.05〜0.2μmである。
【0061】前記研磨剤の磁性層における含有量として
は、通常3〜20重量部であり、好ましくは5〜15重量部
であり、特に好ましくは5〜10重量部である。
は、通常3〜20重量部であり、好ましくは5〜15重量部
であり、特に好ましくは5〜10重量部である。
【0062】前記潤滑剤としては、脂肪酸及び/又は脂
肪酸エステルを使用することができる。この場合、脂肪
酸の添加量は、磁性粉末に対して0.2〜10重量%が好ま
しく、特に好ましくは0.5〜5重量%である。添加量が
0.2重量%未満であると、走行性が低下し易く、また10
重量%を超えると、脂肪酸が磁性層の表面にしみ出した
り、出力低下が生じ易くなる。
肪酸エステルを使用することができる。この場合、脂肪
酸の添加量は、磁性粉末に対して0.2〜10重量%が好ま
しく、特に好ましくは0.5〜5重量%である。添加量が
0.2重量%未満であると、走行性が低下し易く、また10
重量%を超えると、脂肪酸が磁性層の表面にしみ出した
り、出力低下が生じ易くなる。
【0063】また、脂肪酸エステルの添加量も、磁性粉
末に対して0.2〜10重量%が好ましく、特に好ましくは
0.5〜5重量%である。その添加量が0.2重量%未満であ
ると、スチル耐久性が劣化し易く、また10重量%を超え
ると、脂肪酸エステルが磁性層の表面にしみ出したり、
出力低下が生じ易くなる。
末に対して0.2〜10重量%が好ましく、特に好ましくは
0.5〜5重量%である。その添加量が0.2重量%未満であ
ると、スチル耐久性が劣化し易く、また10重量%を超え
ると、脂肪酸エステルが磁性層の表面にしみ出したり、
出力低下が生じ易くなる。
【0064】脂肪酸と脂肪酸エステルとを併用して潤滑
効果をより高めたい場合には、脂肪酸と脂肪酸エステル
は重量比で10:90〜90:10が好ましい。
効果をより高めたい場合には、脂肪酸と脂肪酸エステル
は重量比で10:90〜90:10が好ましい。
【0065】脂肪酸としては一塩基酸であっても二塩基
酸であってもよく、炭素数は6〜30が好ましく、12〜22
の範囲がより好ましい。
酸であってもよく、炭素数は6〜30が好ましく、12〜22
の範囲がより好ましい。
【0066】脂肪酸の具体例としては、特開平4-214218
号の〔0102〕に記載の脂肪酸が挙げられる。
号の〔0102〕に記載の脂肪酸が挙げられる。
【0067】脂肪酸エステルの具体例としては、特開平
4-214218号〔0103〕に記載の脂肪酸エステルが挙げられ
る。
4-214218号〔0103〕に記載の脂肪酸エステルが挙げられ
る。
【0068】また、上記脂肪酸、脂肪酸エステル以外の
潤滑剤としてそれ自体公知の物質を使用することがで
き、例えばシリコーンオイル、弗化カーボン、脂肪酸ア
ミド、α−オレフィンオキサイド等を使用することがで
きる。
潤滑剤としてそれ自体公知の物質を使用することがで
き、例えばシリコーンオイル、弗化カーボン、脂肪酸ア
ミド、α−オレフィンオキサイド等を使用することがで
きる。
【0069】前記硬化剤としては、ポリイソシアネート
を挙げることができ、ポリイソシアネートとしては、例
えば、トリレンジイソシアネート(TDI)等と活性水
素化合物との付加体などの芳香族ポリイソシアネート
と、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)等と
活性水素化合物との付加体などの脂肪族ポリイソシアネ
ートがある。なお、前記ポリイソシアネートの重量平均
分子量は、100〜3,000の範囲にあることが望ましい。
を挙げることができ、ポリイソシアネートとしては、例
えば、トリレンジイソシアネート(TDI)等と活性水
素化合物との付加体などの芳香族ポリイソシアネート
と、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)等と
活性水素化合物との付加体などの脂肪族ポリイソシアネ
ートがある。なお、前記ポリイソシアネートの重量平均
分子量は、100〜3,000の範囲にあることが望ましい。
【0070】前記分散剤としては、特開平4-214218号
〔0093〕に記載の化合物を挙げることができる。これら
の分散剤は、通常、磁性粉末に対して0.5〜5重量%の
範囲で用いられる。
〔0093〕に記載の化合物を挙げることができる。これら
の分散剤は、通常、磁性粉末に対して0.5〜5重量%の
範囲で用いられる。
【0071】前記帯電防止剤としては、特開平4-214218
号〔0107〕に記載の界面活性剤を挙げることができる。
上述した帯電防止剤は、通常、バインダに対して0.01〜
40重量%の範囲で添加される。
号〔0107〕に記載の界面活性剤を挙げることができる。
上述した帯電防止剤は、通常、バインダに対して0.01〜
40重量%の範囲で添加される。
【0072】−磁気記録媒体の製造− この発明の磁気記録媒体は、磁性層の塗設を、下層が湿
潤状態にあるときにする所謂ウエット−オン−ウエット
方式で塗設するのが好ましい。このウエット−オン−ウ
エット方式は、公知の重層構造型の磁気記録媒体の製造
に使用される方法を適宜に採用することができる。
潤状態にあるときにする所謂ウエット−オン−ウエット
方式で塗設するのが好ましい。このウエット−オン−ウ
エット方式は、公知の重層構造型の磁気記録媒体の製造
に使用される方法を適宜に採用することができる。
【0073】例えば、一般的には磁性粉末、バインダ、
分散剤、潤滑剤、研磨剤、帯電防止剤等と溶媒とを混練
して高濃度磁性塗料を調製し、次いでこの高濃度磁性塗
料を希釈して磁性塗料を調製した後、この磁性塗料を非
磁性支持体の表面に塗布する。
分散剤、潤滑剤、研磨剤、帯電防止剤等と溶媒とを混練
して高濃度磁性塗料を調製し、次いでこの高濃度磁性塗
料を希釈して磁性塗料を調製した後、この磁性塗料を非
磁性支持体の表面に塗布する。
【0074】上記溶媒としては、例えば、特開平4-2142
18号〔0119〕記載の溶媒を用いることができる。
18号〔0119〕記載の溶媒を用いることができる。
【0075】磁性層形成成分の混練分散に当たっては、
各種の混練分散機を使用することができる。
各種の混練分散機を使用することができる。
【0076】この混練分散機としては、例えば、特開平
4-214218号〔0012〕記載のものを挙げることができる。
上記混練分散機のうち、0.05〜0.5KW(磁性粉末1K
g当たり)の消費電力負荷を提供することのできる混練
分散機は、加圧ニーダ、オープンニーダ、連続ニーダ、
二本ロールミル、三本ロールミルである。
4-214218号〔0012〕記載のものを挙げることができる。
上記混練分散機のうち、0.05〜0.5KW(磁性粉末1K
g当たり)の消費電力負荷を提供することのできる混練
分散機は、加圧ニーダ、オープンニーダ、連続ニーダ、
二本ロールミル、三本ロールミルである。
【0077】非磁性支持体上に、最上層の磁性層と、下
層とを塗布するには、具体的には、図3に示すように、
まず供給ロール32から繰出した非磁性支持体1に、エク
ストルージョン方式の押し出しコータ10、11により、上
層塗料と下層塗料とをウェット−オン−ウェット方式で
重層塗布した後、配向用磁石又は垂直配向用磁石33を通
過し、乾燥器34に導入し、ここで上下に配したノズルか
ら熱風を吹き付けて乾燥する。次に、乾燥した各塗布層
付きの非磁性支持体1をカレンダロール38の組合せから
なるスーパカレンダ装置37に導き、ここでカレンダ処理
した後に、巻き取りロール39に巻き取る。このようにし
て得られた磁性フィルムを所望幅のテープ状に裁断し
て、例えば8mmビデオ用磁気記録テープを製造すること
ができる。
層とを塗布するには、具体的には、図3に示すように、
まず供給ロール32から繰出した非磁性支持体1に、エク
ストルージョン方式の押し出しコータ10、11により、上
層塗料と下層塗料とをウェット−オン−ウェット方式で
重層塗布した後、配向用磁石又は垂直配向用磁石33を通
過し、乾燥器34に導入し、ここで上下に配したノズルか
ら熱風を吹き付けて乾燥する。次に、乾燥した各塗布層
付きの非磁性支持体1をカレンダロール38の組合せから
なるスーパカレンダ装置37に導き、ここでカレンダ処理
した後に、巻き取りロール39に巻き取る。このようにし
て得られた磁性フィルムを所望幅のテープ状に裁断し
て、例えば8mmビデオ用磁気記録テープを製造すること
ができる。
【0078】上記の方法において、各塗料は、図示しな
いインラインミキサを通して押し出しコータ10、11へと
供給してもよい。なお、図中、矢印は非磁性支持体の搬
送方向を示す。押し出しコータ10、11にはそれぞれ、液
溜まり部13、14が設けられ、各コータからの塗料をウェ
ット−オン−ウェット方式で重ねる。即ち、下層塗料の
塗布直後(未乾燥状態のとき)に上層塗料を重層塗布す
る。
いインラインミキサを通して押し出しコータ10、11へと
供給してもよい。なお、図中、矢印は非磁性支持体の搬
送方向を示す。押し出しコータ10、11にはそれぞれ、液
溜まり部13、14が設けられ、各コータからの塗料をウェ
ット−オン−ウェット方式で重ねる。即ち、下層塗料の
塗布直後(未乾燥状態のとき)に上層塗料を重層塗布す
る。
【0079】前記押し出しコータとしては、図4(a)
に示す2基の押し出しコータのほか、同図(b)及び図
(c)のような型式の押し出しコータを使用することも
できる。これらの中で、図4(c)に示した押し出しコ
ータがこの発明においては好ましい。押し出しコータに
より、下層途料と上層塗料とを共押し出しして重層塗布
する。
に示す2基の押し出しコータのほか、同図(b)及び図
(c)のような型式の押し出しコータを使用することも
できる。これらの中で、図4(c)に示した押し出しコ
ータがこの発明においては好ましい。押し出しコータに
より、下層途料と上層塗料とを共押し出しして重層塗布
する。
【0080】上記塗料に配合される溶媒又はこの塗料の
塗布時の希釈溶媒としては、特開平4-214218号〔0119〕
記載のものが使用できる。これらの各種の溶媒は単独で
使用することもできるし、またそれらの二種以上を併用
することもできる。
塗布時の希釈溶媒としては、特開平4-214218号〔0119〕
記載のものが使用できる。これらの各種の溶媒は単独で
使用することもできるし、またそれらの二種以上を併用
することもできる。
【0081】前記配向用磁石あるいは垂直配向用磁石に
おける磁場は、20〜10,000ガウス程度であり、乾燥器に
よる乾燥温度は約30〜120℃であり、乾燥時間は約0.1〜
10分間程度である。
おける磁場は、20〜10,000ガウス程度であり、乾燥器に
よる乾燥温度は約30〜120℃であり、乾燥時間は約0.1〜
10分間程度である。
【0082】なお、ウェット−オン−ウェット方式で
は、リバースロールと押し出しコータとの組合せ、グラ
ビアロールと押し出しコータとの組合せなども使用する
ことができる。更にはエアドクターコータ、ブレードコ
ータ、エアナイフコータ、スクィズコータ、含浸コー
タ、トランスファロールコータ、キスコータ、キャスト
コータ、スプレイコータ等を組合せることもできる。
は、リバースロールと押し出しコータとの組合せ、グラ
ビアロールと押し出しコータとの組合せなども使用する
ことができる。更にはエアドクターコータ、ブレードコ
ータ、エアナイフコータ、スクィズコータ、含浸コー
タ、トランスファロールコータ、キスコータ、キャスト
コータ、スプレイコータ等を組合せることもできる。
【0083】このウェット−オン−ウェット方式による
重層塗布においては、上層の下に位置する下層が湿潤状
態になったままで上層を塗布するので、下層の表面(即
ち、上層との境界面)が滑らかになると共に上層の表面
性が良好になり、かつ、上下層間の接着性も向上する。
この結果、特に高密度記録のために高出力、低ノイズの
要求される、例えば磁気テープとしての要求性能を満た
したものとなり、かつ、高耐久性の性能が要求されるこ
とに対しても膜剥離をなくし、膜強度が向上し、耐久性
が十分となる。また、ウェット−オン−ウェット重層塗
布方式により、ドロップアウトも低減することができ、
信頼性も向上する。
重層塗布においては、上層の下に位置する下層が湿潤状
態になったままで上層を塗布するので、下層の表面(即
ち、上層との境界面)が滑らかになると共に上層の表面
性が良好になり、かつ、上下層間の接着性も向上する。
この結果、特に高密度記録のために高出力、低ノイズの
要求される、例えば磁気テープとしての要求性能を満た
したものとなり、かつ、高耐久性の性能が要求されるこ
とに対しても膜剥離をなくし、膜強度が向上し、耐久性
が十分となる。また、ウェット−オン−ウェット重層塗
布方式により、ドロップアウトも低減することができ、
信頼性も向上する。
【0084】−表面の平滑化− この発明においては、次にカレンダリングにより表面平
滑化処理を行うのもよい。
滑化処理を行うのもよい。
【0085】その後は、必要に応じてバーニッシュ処理
又はブレード処理を行なってスリッティングされる。
又はブレード処理を行なってスリッティングされる。
【0086】表面平滑化処理においては、カレンダ条件
として温度、線圧力、C/s(コーティングスピード)
等を挙げることができる。
として温度、線圧力、C/s(コーティングスピード)
等を挙げることができる。
【0087】本発明においては、磁性層の表面粗さR
Z(10)を10〜18nmとするのが好ましく、12〜15nmとする
のが一層好ましい。
Z(10)を10〜18nmとするのが好ましく、12〜15nmとする
のが一層好ましい。
【0088】本発明に係る表面粗さRZ(10)とは、図2
に示すように磁気記録媒体を幅方向Wの中点Pから±2
mm(図ではRで示す)の範囲で長手方向Xに基準長だけ
垂直に切断したとき、その切断面における断面曲線の平
均方向に平行な直線のうち、高さが10番目の山頂を通る
ものと深さが10番目の谷底を通る2本の直線l1 及びl
2 間の標高差dの値を指すものである。
に示すように磁気記録媒体を幅方向Wの中点Pから±2
mm(図ではRで示す)の範囲で長手方向Xに基準長だけ
垂直に切断したとき、その切断面における断面曲線の平
均方向に平行な直線のうち、高さが10番目の山頂を通る
ものと深さが10番目の谷底を通る2本の直線l1 及びl
2 間の標高差dの値を指すものである。
【0089】上記のRZ(10)を測定するには、タリステ
ップ粗さ計(ランク・テイラ・ホブソン社製)を用い、
測定条件としては、スタイラスを2.5 ×0.1 μm、針圧
を2mg、カット・オフ・フィルタを0.33Hz、測定スピー
ドを2.5 μm/sec 、基準長を0.5mm とした。なお、粗
さ曲線においては0.002 μm以内の凹凸はカットしてい
る。
ップ粗さ計(ランク・テイラ・ホブソン社製)を用い、
測定条件としては、スタイラスを2.5 ×0.1 μm、針圧
を2mg、カット・オフ・フィルタを0.33Hz、測定スピー
ドを2.5 μm/sec 、基準長を0.5mm とした。なお、粗
さ曲線においては0.002 μm以内の凹凸はカットしてい
る。
【0090】上記のRZ(10)を20nm以下にコントロール
するには、例えば前記の製造工程においてカレンダ条件
を設定し、磁性層の表面平滑状態をコントロールすれば
よい。即ち、この表面平滑化処理においては、カレンダ
条件として制御する要因としては温度、線圧力、C/S
(コーティングスピード)等を挙げることができる。ま
た、その他の要因としては、磁性粉の混練条件、表面処
理、磁性層中への添加粒子のサイズや量等がある。
するには、例えば前記の製造工程においてカレンダ条件
を設定し、磁性層の表面平滑状態をコントロールすれば
よい。即ち、この表面平滑化処理においては、カレンダ
条件として制御する要因としては温度、線圧力、C/S
(コーティングスピード)等を挙げることができる。ま
た、その他の要因としては、磁性粉の混練条件、表面処
理、磁性層中への添加粒子のサイズや量等がある。
【0091】《磁性金属粉末の諸元測定》 <全体組成>;強磁性金属粉末における全体組成中のF
e、Co、Ni、Nd、Si、Al各元素の存在比率に
ついては、波長分散型蛍光X線分析装置(WDX)を用
いて試料中の各元素の蛍光X線強度を測定した後、ファ
ンダメンタルパラメータ法(以下、FP法と称する。)
に従い算出して求めた。
e、Co、Ni、Nd、Si、Al各元素の存在比率に
ついては、波長分散型蛍光X線分析装置(WDX)を用
いて試料中の各元素の蛍光X線強度を測定した後、ファ
ンダメンタルパラメータ法(以下、FP法と称する。)
に従い算出して求めた。
【0092】<表面組成>強磁性金属粉末の表面におけ
る組成中のFe、Co、Ni、Nd、Si、Al各元素
の存在比率については、XPS表面分析装置を用いてそ
の値を求めた。
る組成中のFe、Co、Ni、Nd、Si、Al各元素
の存在比率については、XPS表面分析装置を用いてそ
の値を求めた。
【0093】<結晶子の大きさ>X線によってFeの
(110)回折線の積分幅を用い、Si粉末を基準とした
シェラー法によって求めた。
(110)回折線の積分幅を用い、Si粉末を基準とした
シェラー法によって求めた。
【0094】本発明においては、通常、上記温度を50〜
140℃、上記線圧力を50〜1000kg/cm、上記C/Sを20
〜1,000m/分に保持することが好ましい。これらの数
値を満足しないと、磁気記録媒体の表面性を良好な状態
に保つことが困難になる、あるいは、不可能になること
がある。
140℃、上記線圧力を50〜1000kg/cm、上記C/Sを20
〜1,000m/分に保持することが好ましい。これらの数
値を満足しないと、磁気記録媒体の表面性を良好な状態
に保つことが困難になる、あるいは、不可能になること
がある。
【0095】
【実施例】次に実施例によって本発明の構成、効果を具
体的に説明する。
体的に説明する。
【0096】実施例1 以下に示す成分、割合、操作順序は、この発明の範囲か
ら逸脱しない範囲において種々変更することができる。
なお、下記の実施例において「部」は全て「重量部」で
ある。
ら逸脱しない範囲において種々変更することができる。
なお、下記の実施例において「部」は全て「重量部」で
ある。
【0097】先づ下記組成を有する磁性層塗料及び非磁
性層塗料の各成分を、それぞれニーダ及びサンドミルを
用いて混練分散して磁性層塗料及び非磁性層塗料を調製
した。
性層塗料の各成分を、それぞれニーダ及びサンドミルを
用いて混練分散して磁性層塗料及び非磁性層塗料を調製
した。
【0098】 {磁性層塗料} Fe−Al系強磁性金属粉末 100部 (Fe:Co:Ni:Si:Al:Ca:Nd= 100:6:3:2:4:0.5:3 平均長軸長0.12μm,結晶子サイズ120Å σs:125emu/g) スルホン酸カリウム基含有塩化ビニル系樹脂 10部 (日本ゼオン(株)製 MR−110) スルホン酸ナトリウム基含有ポリウレタン樹脂 10部 (東洋紡績(株)製、UR−8700) ステアリン酸 1部 ブチルステアレート 1部 シクロヘキサノン 100部 メチルエチルケトン 100部 トルエン 100部 {非磁性層塗料} α−Fe2O3 100部 スルホン酸カリウム基含有塩化ビニル系樹脂 12部 (日本ゼオン(株)製 MR−110) スルホン酸ナトリウム基含有ポリウレタン樹脂 8部 (東洋紡績(株)製、UR−8700) ステアリン酸 1部 ブチルステアレート 1部 シクロヘキサノン 100部 メチルエチルケトン 100部 トルエン 100部 得られた磁性層塗料及び非磁性層塗料のそれぞれに、下
記に記載された成分よりなる研磨剤分散液Aを8部、カ
ーボンブラック分散液Bを5部添加したのち、サンドミ
ルを通してポストポリッシュを行ない、それぞれの分散
液を作成した。その後それぞれにポリイソシアネート化
合物(コロネートL、日本ポリウレタン工業(株)製)
5部を添加した。
記に記載された成分よりなる研磨剤分散液Aを8部、カ
ーボンブラック分散液Bを5部添加したのち、サンドミ
ルを通してポストポリッシュを行ない、それぞれの分散
液を作成した。その後それぞれにポリイソシアネート化
合物(コロネートL、日本ポリウレタン工業(株)製)
5部を添加した。
【0099】 (研磨剤分散液A) α−Al2O3(平均粒径0.15μm) 100部 SO3Na含有ポリエステルポリウレタン 20部 シクロヘキサノン 40部 メチルエチルケトン 30部 トルエン 30部 (カーボンブラック分散液B) カーボンブラック(平均粒径20nm) 100部 SO3Na含有ポリエステルポリウレタン 20部 シクロヘキサノン 40部 メチルエチルケトン 30部 トルエン 30部 次に強磁性金属粉末を含有する上述の磁性層塗料、及
び、非磁性粉末を含有する非磁性層塗料を用いて、ウエ
ット−オン−ウエット方式で厚さ10μmのポリエチレン
テレフタレートフィルム上に塗布した後、塗膜が未乾燥
であるうちに磁場配向処理を行ない、続いて乾燥を施し
てから、カレンダで表面平滑化処理を行ない、表1に示
された磁性層側の構成層を形成した。
び、非磁性粉末を含有する非磁性層塗料を用いて、ウエ
ット−オン−ウエット方式で厚さ10μmのポリエチレン
テレフタレートフィルム上に塗布した後、塗膜が未乾燥
であるうちに磁場配向処理を行ない、続いて乾燥を施し
てから、カレンダで表面平滑化処理を行ない、表1に示
された磁性層側の構成層を形成した。
【0100】更に、この磁性層とは反対側の前記ポリエ
チレンテレフタレートフィルムの面(裏面)に下記の組
成を有する塗料を塗布し、この塗膜を乾燥し、前記した
カレンダ条件にしたがってカレンダ加工をすることによ
って、厚さ0.8μmのバックコート層を形成し、広幅の原
反磁気テープを得た。
チレンテレフタレートフィルムの面(裏面)に下記の組
成を有する塗料を塗布し、この塗膜を乾燥し、前記した
カレンダ条件にしたがってカレンダ加工をすることによ
って、厚さ0.8μmのバックコート層を形成し、広幅の原
反磁気テープを得た。
【0101】 カーボンブラック(ラベン1035) 40部 硫酸バリウム(平均粒子径300nm) 10部 ニトロセルロース 25部 ポリウレタン系樹脂 25部 (日本ポリウレタン(株)製、N−2301) ポリイソシアネート化合物 10部 (日本ポリウレタン(株)製、コロネートL) シクロヘキサノン 400部 メチルエチルケトン 250部 トルエン 250部 こうして得られた原反磁気テープをスリットして、8mm
幅のビデオ用磁気記録媒体を作成した。この磁気記録媒
体につき、以下の評価を行った。その結果を前記表1に
併記した。
幅のビデオ用磁気記録媒体を作成した。この磁気記録媒
体につき、以下の評価を行った。その結果を前記表1に
併記した。
【0102】〈RF出力〉ソニー社製8mmビデオカメラ
CCDV-900により7MHzのRF出力を測定し、リファレン
ステープを0dBとして評価した。
CCDV-900により7MHzのRF出力を測定し、リファレン
ステープを0dBとして評価した。
【0103】〈ドロップアウト〉ソニー社製8mmビデオ
カメラCCDV-900を用い、−20dB,15μSでのドロップア
ウト数を1分間の平均値として求めた。
カメラCCDV-900を用い、−20dB,15μSでのドロップア
ウト数を1分間の平均値として求めた。
【0104】〈温度20℃,湿度20%RHでの出力低下〉ソ
ニー社製デッキ(S-550)を用い、全長走行を2パス行
なった後でのRF出力低下の値を初期値との比較で求め
た。
ニー社製デッキ(S-550)を用い、全長走行を2パス行
なった後でのRF出力低下の値を初期値との比較で求め
た。
【0105】実施例2 実施例1と同じ組成のメタル粉で、但し平均長軸長0.14
μm,結晶子サイズ140Å,σs128emu/gのものを使用し
た以外は実施例1と同様に行なった。
μm,結晶子サイズ140Å,σs128emu/gのものを使用し
た以外は実施例1と同様に行なった。
【0106】実施例3 実施例1において、上層膜厚を0.2μmとした以外は実施
例1と同様に行なった。
例1と同様に行なった。
【0107】(比較例1)実施例1において、研磨剤分
散液A及びカーボンブラック分散液Bを磁性層塗料及び
非磁性塗料の混練時に添加した以外は実施例1と同様に
行なった。
散液A及びカーボンブラック分散液Bを磁性層塗料及び
非磁性塗料の混練時に添加した以外は実施例1と同様に
行なった。
【0108】(比較例2)実施例1において、研磨剤分
散液A及びカーボンブラック分散液Bを磁性層塗料及び
非磁性塗料のニーダーでの混練終了時に添加し、その後
にサンドミルを用いて分散した以外は実施例1と同様に
行なった。
散液A及びカーボンブラック分散液Bを磁性層塗料及び
非磁性塗料のニーダーでの混練終了時に添加し、その後
にサンドミルを用いて分散した以外は実施例1と同様に
行なった。
【0109】(比較例3)実施例1において、研磨剤分
散液A及びカーボンブラック分散液Bを添加後、サンド
ミルを通してのポストポリッシュを行わなかった以外は
実施例1と同様に行なった。
散液A及びカーボンブラック分散液Bを添加後、サンド
ミルを通してのポストポリッシュを行わなかった以外は
実施例1と同様に行なった。
【0110】以上の結果を表1に示す。
【0111】
【表1】
【0112】表1の結果から、研磨剤分散液A及びカー
ボンブラック分散液Bを磁性層塗料及び非磁性層塗料の
混練時(比較例1)又は、混練終了時(比較例2)に添
加した場合や、混練分散終了後に添加しても再分散(ポ
ストポリッシュ)を行なわなかった場合(比較例3)に
おいては、RF出力、ドロップアウト、低湿下での出力
低下が実施例にくらべ大きく劣っていることがわかる。
ボンブラック分散液Bを磁性層塗料及び非磁性層塗料の
混練時(比較例1)又は、混練終了時(比較例2)に添
加した場合や、混練分散終了後に添加しても再分散(ポ
ストポリッシュ)を行なわなかった場合(比較例3)に
おいては、RF出力、ドロップアウト、低湿下での出力
低下が実施例にくらべ大きく劣っていることがわかる。
【0113】
【発明の効果】本発明によれば、電磁変換特性(特にR
F出力)、ドロップアウト、低湿下での出力低下が改良
された磁気記録媒体の製造方法を提供することができ
る。
F出力)、ドロップアウト、低湿下での出力低下が改良
された磁気記録媒体の製造方法を提供することができ
る。
【図1】本発明の記録媒体の断面図。
【図2】表面粗さRZ(10)の説明図。
【図3】ウエット−オン−ウエット塗布方式による磁性
層の重層塗布を説明するための図。
層の重層塗布を説明するための図。
【図4】(a),(b)及び(c)は、磁性塗料の押し
出しコータ例を示す図。
出しコータ例を示す図。
1 非磁性支持体 2 非磁性層 3 最上層磁性層 4 バックコート層 10 押し出しコータ 11 押し出しコータ 13 液溜り部 14 液溜り部 32 供給ロール 33 配向用磁石又は垂直配向用磁石 34 乾燥器 37 スーパカレンダ装置 38 カレンダロール 39 巻き取りロール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01F 1/047 1/11 41/16
Claims (2)
- 【請求項1】 磁性粉を結合剤、添加剤、有機溶剤等と
ともに分散して作成した磁性塗料に、研磨剤及び/又は
カーボンブラックを結合剤、有機溶剤等とともに分散し
て作成した研磨剤ペースト及び/又はカーボンブラック
ペーストを添加し、再度分散を行なった後、支持体上に
塗布して磁性層を設けることを特徴とする磁気記録媒体
の製造方法。 - 【請求項2】 磁性粉がアルミニウムをFeとの重量比
でFe:Al=100:0.5〜100:20の範囲で含有し、そ
の平均長軸長が0.20μm以下、結晶子サイズが200Å以下
である強磁性金属粉末であることを特徴とする請求項1
記載の磁気記録媒体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5146453A JPH0714159A (ja) | 1993-06-17 | 1993-06-17 | 磁気記録媒体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5146453A JPH0714159A (ja) | 1993-06-17 | 1993-06-17 | 磁気記録媒体の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0714159A true JPH0714159A (ja) | 1995-01-17 |
Family
ID=15407987
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5146453A Pending JPH0714159A (ja) | 1993-06-17 | 1993-06-17 | 磁気記録媒体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0714159A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001284123A (ja) * | 2000-01-24 | 2001-10-12 | Fuji Electric Co Ltd | 磁性薄膜、それを用いた磁気部品およびそれらの製造方法、および電力変換装置 |
US6680088B2 (en) | 2001-05-23 | 2004-01-20 | Fuji Photo Film Co., Ltd. | Process for producing magnetic recording medium |
US7166317B2 (en) | 2002-10-04 | 2007-01-23 | Fuji Photo Film Co., Ltd. | Method for manufacturing magnetic recording medium |
US7635499B2 (en) | 2004-01-14 | 2009-12-22 | Fujifilm Corporation | Method of manufacturing magnetic recording medium |
JP2011048878A (ja) * | 2009-08-27 | 2011-03-10 | Fujifilm Corp | 磁気記録媒体およびその製造方法 |
-
1993
- 1993-06-17 JP JP5146453A patent/JPH0714159A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001284123A (ja) * | 2000-01-24 | 2001-10-12 | Fuji Electric Co Ltd | 磁性薄膜、それを用いた磁気部品およびそれらの製造方法、および電力変換装置 |
US6680088B2 (en) | 2001-05-23 | 2004-01-20 | Fuji Photo Film Co., Ltd. | Process for producing magnetic recording medium |
US7166317B2 (en) | 2002-10-04 | 2007-01-23 | Fuji Photo Film Co., Ltd. | Method for manufacturing magnetic recording medium |
US7635499B2 (en) | 2004-01-14 | 2009-12-22 | Fujifilm Corporation | Method of manufacturing magnetic recording medium |
JP2011048878A (ja) * | 2009-08-27 | 2011-03-10 | Fujifilm Corp | 磁気記録媒体およびその製造方法 |
US8535817B2 (en) | 2009-08-27 | 2013-09-17 | Fujifilm Corporation | Magnetic recording medium and method of manufacturing the same |
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