JP3333038B2 - 多重露光可能なカメラ - Google Patents

多重露光可能なカメラ

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JP3333038B2
JP3333038B2 JP06729094A JP6729094A JP3333038B2 JP 3333038 B2 JP3333038 B2 JP 3333038B2 JP 06729094 A JP06729094 A JP 06729094A JP 6729094 A JP6729094 A JP 6729094A JP 3333038 B2 JP3333038 B2 JP 3333038B2
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  • Details Of Cameras Including Film Mechanisms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、多重露光可能なカメ
ラ、詳しくは1つのコマに複数回の露光を行なう多重露
光可能なカメラに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、35mm幅のロールフィルム
等を使用するカメラのフィルム巻戻し装置においては、
単に撮影済みフィルムの巻戻しを行なうだけでなく、フ
ィルム巻戻しの際のコマ数を計測するコマ数計測手段を
設けて、既に巻上げられている巻上げコマ数以下の任意
のコマ数の巻戻しを行なうことができるようにして、任
意のコマを設定し、該設定コマに対して複数回の多重露
光を行なうことができるようにしたものが提案されてお
り、また実用化されている。
【0003】例えば、特開昭57−205723号公報
に開示されているカメラの巻戻し装置は、フィルム巻戻
しの際のコマ数を計測するコマ数計測手段を具備するこ
とで、既に巻上げられているコマ数以下の任意のコマ数
の巻戻しができるようにしたものである。そして、この
ように任意のコマ数の巻戻しを可能とすることによっ
て、巻上げコマ数以下の任意のコマ数だけ巻戻しを行な
って、該任意のコマに対して多重露光を行なうことがで
きるようにしたものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記特開昭
57−205723号公報に開示されている手段によれ
ば、2回目以降の露光、即ち、多重露光を行なうために
任意のコマにフィルムの巻戻しを行なう際に、フィルム
のパーフォレーションを検出して巻戻しコマ数の計測を
行なって、フィルムの巻戻しを上記多重露光を行なう任
意のコマに停止させるようにしているために、フィルム
を巻上げた後に停止させて行なった最初の露光画面枠の
位置と、フィルムを巻戻した後に行なった2回目以降の
露光画面枠の位置との間に、ズレが生じてしまうという
問題点がある。この露光画面枠の位置ズレは、フィルム
を停止させる直前までのフィルムの走行方向が異なるこ
とによって生ずるものである。
【0005】図12、図13は、上記従来のカメラの巻
戻し装置において、フィルムのパーフォレーションが検
出手段によって検出されて巻上げ、巻戻し動作を停止す
る際の、フィルム上に設けられたパーフォレーション部
の停止位置を示す要部拡大図である。
【0006】図12、図13に示すように、フィルムの
巻上げ方向(図12においてA方向)、もしくはフィル
ムの巻戻し方向(図13においてB方向)に走行中のフ
ィルム上に設けられたパーフォレーション17を、カメ
ラ本体に配設したフォトリフレクタ14によって検出
し、この検出信号を受けてフィルムの走行を停止するよ
うにしたカメラのフィルム給送装置において、上記パー
フォレーション17は横方向に長辺を有しており、この
横方向の長辺は、上記フォトリフレクタ14の横方向の
寸法に比較して、その寸法が充分に長いものとする場合
に、図12に示すように、フィルムの巻上げ方向(図1
2のA方向)にフィルムが走行している際、即ち、フィ
ルムを巻上げる場合においては、上記フォトリフレクタ
14のエッジ14aが、上記パーフォレーション17の
エッジ17aを検知してフィルムが停止するときのフィ
ルムのパーフォレーション17の停止位置は、カメラに
固定されているフォトリフレクタ14のエッジ14aと
パーフォレーション17のエッジ17aとの間の距離L
1であらわされる。
【0007】一方、図13に示すように、フィルムの巻
戻し方向(図13のB方向)にフィルムが走行している
際、即ち、フィルムを巻戻す場合においては、上記フォ
トリフレクタ14のエッジ14bが、上記パーフォレー
ション17のエッジ17bを検知してフィルムが停止す
るときのフィルムのパーフォレーション17の停止位置
は、カメラに固定されているフォトリフレクタ14のエ
ッジ14aとパーフォレーション17のエッジ17aと
の距離L2であらわされる。
【0008】このとき、L1=L2となれば、上記フィ
ルムのパーフォレーション17の停止位置、即ち、フィ
ルムを巻上げてから行なった最初の露光画面枠と、フィ
ルムを巻き戻してから行なった2回目以降の露光画面枠
との間には、ズレが生じないことになるのであるが、上
記図12、図13に示すように、上記パーフォレーショ
ン17の横方向の長辺が、上記フォトリフレクタ14の
横方向の寸法に比較して充分に長い場合には、L1<L
2となり、フィルムを巻上げた後の停止位置と、フィル
ムを巻戻した後の停止位置とではズレが生ずることとな
る。
【0009】従って、最初の露光が行なわれた後、巻上
げが行なわれている露光画面枠までフィルムを巻戻した
後に2回目以降の露光を行なった場合、即ち、フィルム
を巻戻して多重露光を行なった場合、最初の露光と2回
目以降の露光画面枠の間でズレが生じてしまうので、正
確な多重露光を行なうことができないという問題点があ
る。
【0010】本発明の目的は、多重露光の設定をしない
通常の写真撮影を行なった後に、フィルムの巻上げが行
なわれた露光済みのコマの内から任意のコマを設定し、
この任意に設定したコマ位置に多重露光を行なう際に、
最初の露光画面枠と2回目以降の露光画面枠との間にズ
レの生じない正確な多重露光を行なうことのできる、多
重露光可能なカメラを提供するにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明による多重露光可
能なカメラは、フィルムを巻上げる巻上げ手段と、巻上
げられたフィルムを巻戻す巻戻し手段と、巻上げまたは
巻戻しの際に、撮影コマの位置を検出する検出手段と、
多重露光コマを設定する多重露光コマ位置設定手段と、
上記多重露光コマ位置設定手段によって設定された多重
露光位置よりも少なくとも1コマ以上多く巻戻した後、
該巻戻された位置から多重露光位置に巻上げるように上
記巻戻しおよび巻上げ手段を制御する制御手段とを具備
したことを特徴とし、また、フィルムを巻上げる巻上げ
手段と、巻上げられたフィルムを巻戻す巻戻し手段と、
巻上げまたは巻戻しの際に、撮影コマの位置を検出する
検出手段と、露光済みの所定撮影コマまたは最終露光済
み撮影コマの次の未露光コマのコマを設定する多重露光
コマ位置設定手段と、上記多重露光コマ位置設定手段に
よって露光済みの所定撮影コマが設定された際には、該
設定された多重露光位置よりも少なくとも1コマ以上多
く巻戻した後、該巻戻された位置から多重露光位置に巻
上げ、最終露光済み撮影コマの次の未露光コマが設定さ
れた際には、通常の撮影終了後に多重露光が行なわれて
から巻上げるように上記巻戻しおよび巻上げ手段を制御
する制御手段とを具備したことを特徴とする。
【0012】そして、パトローネが装填された際に、フ
ィルムを巻取りスプールに巻取った後、上記パトローネ
に巻戻しつつ撮影するカメラにおいて、露光済みの所定
撮影コマまたは最終露光済み撮影コマの次の未露光コマ
に多重露光を行なう多重露光手段と、露光済みの所定撮
影コマまたは最終露光済み撮影コマの次の未露光コマの
コマを設定する多重露光コマ位置設定手段と、上記多重
露光コマ位置設定手段によって露光済みの所定撮影コマ
が設定された際には、該設定された多重露光位置よりも
少なくとも1コマ以上多く巻戻した後、該巻戻された位
置から多重露光位置に巻上げ、最終露光済み撮影コマの
次の未露光コマが設定された際には、通常の撮影終了後
に多重露光が行なわれてから巻上げる制御手段とを具備
したことを特徴とする。
【0013】
【作用】多重露光コマを設定する多重露光コマ位置設定
手段である多重露光設定手段によって設定されたコマに
多重露光を行なう際に、制御手段であるカメラ制御手段
は、巻取りスプールに巻上げられたフィルムを、フィル
ムパトローネ側に巻戻す巻戻し手段であるフォーク部駆
動機構によってフォーク部を駆動させ、これと係合して
いるフィルムパトローネ内のパトローネ軸を回転させる
ことで、上記多重露光コマ位置設定手段によって設定さ
れた多重露光位置よりも少なくとも1コマ以上多く巻戻
した後、該巻戻された位置から多重露光位置にフィルム
を巻上げる巻上げ手段であるスプール駆動機構によって
巻取りスプールを駆動させてフィルムを1コマ巻上げる
ように、上記巻戻しおよび巻上げ手段を制御する。この
とき、撮影コマのフィルムのパーフォレーションの位置
を、検出手段であるフォトリフレクタによって検出し、
その検出信号に基づいて上記巻戻しおよび巻上げ手段
が、カメラ制御手段によって制御される。
【0014】また、フィルムパトローネがカメラ本体に
装填された際に、フィルムを巻取りスプールに全て巻取
った後、上記パトローネに巻戻しつつ撮影するカメラに
おいて、露光済みの所定撮影コマまたは最終露光済み撮
影コマの次の未露光コマのコマが上記多重露光コマ位置
設定手段である多重露光設定手段によって設定される。
このとき、露光済みの所定撮影コマが設定された際に
は、制御手段であるカメラ制御手段は、上記巻戻し手段
を制御して、上記設定された多重露光位置よりも少なく
とも1コマ以上多く巻戻した後、上記巻上げ手段を制御
して、巻戻された位置から多重露光位置に巻上げる一
方、最終露光済み撮影コマの次の未露光コマが設定され
た際には、通常の撮影終了後に多重露光を行なった後
に、フィルムを巻上げるように制御する。
【0015】
【実施例】以下、図示の実施例によって本発明を説明す
る。図1は、本発明の第1実施例の概念を示すブロック
構成図である。なお、この第1実施例において適用する
フィルムパトローネは、ロールフィルムの先端部(リー
ダー部)がフィルムパトローネ内に収納されており、該
パトローネ内に回転自在に軸支されて設けられているパ
トローネ軸を回転させることによって、上記フィルムパ
トローネ内に収納されたフィルムの先端部(リーダー
部)をフィルムパトローネ外部へと送り出すようにし
た、フィルム送り出し方式のフィルムパトローネであ
る。
【0016】図1に示すように、フィルムパトローネ1
がカメラ本体(図示せず)に配設されたパトローネ室に
装填される際に、該パトローネ室の内側に突出して回転
自在に配設されているフォーク部2が、上記フィルムパ
トローネ1内のパトローネ軸に係合するようになってお
り、上記フォーク部2によってパトローネ軸を正逆回転
させることで、フィルム6の送り出しおよび巻戻しが行
なわれるようになっている。そして、上記フォーク部2
は、巻戻し手段であるフォーク部駆動機構9と連結され
ており、該フォーク部駆動機構9はカメラ本体に配設さ
れた、例えば、CPU等からなる制御手段であるカメラ
制御手段11によって制御されるようになっている。
【0017】即ち、上記制御手段であるカメラ制御手段
11によって制御される上記フォーク部駆動機構9によ
って、上記フォーク部2を正逆回転させることで、これ
と係合する上記フィルムパトローネ1内のパトローネ軸
に巻回されているフィルム6を、上記フィルムパトロー
ネ1から送り出し、また、フィルムパトローネ1内に巻
戻すようになっている カメラ本体の上記パトローネ室の配設される側とは反対
側、即ち、カメラ本体の中央部に配置される撮影用開口
部(図示せず)を挟んで反対側に配設されているスプー
ル室内の中心軸上には、巻取りスプール3が回転自在に
軸支されている。この巻取りスプール3には、上記フィ
ルムパトローネ1から送り出され、上記撮影用開口部上
のフィルム給送路を通過した露光済みのフィルム6が巻
取られるようになっている。そのために、この巻取りス
プール3の外周面上の一部には、上記フィルム6の先端
部(リーダー部)に設けられているローディング用のパ
ーフォレーション14(図2参照)を係合させて、フィ
ルム6を巻取りスプール3に巻取るための爪部が設けら
れている。そして、上記巻取りスプール3は、巻上げ手
段であるスプール駆動機構10と連結されており、該ス
プール駆動機構10を上記カメラ制御手段11によって
制御することで、フィルム6の巻取りスプール3への巻
上げが行なわれるようになっている。
【0018】なお、上述のように、上記フォーク部駆動
機構9は、フィルム6の送り出し、および巻戻しの際
に、上記フォーク部2に駆動力を伝達するようになって
いるが、上記スプール駆動機構10が巻取りスプール3
を回転させて、これにフィルム6を巻取る際には、フォ
ーク部2が巻取りスプール3の回転に伴って回転させら
れるので、このフォーク部2と連結されている上記フォ
ーク部駆動機構9が、上記フォーク部2の回転の負荷と
ならないような機構となっている。これと同時に、上記
スプール駆動機構10は、フィルムパトローネ1内から
送り出されたフィルム6を巻取りスプール3に巻き取る
際のみに、その回転駆動力を巻取りスプール3に伝達す
るようになっている。
【0019】一方、上記フィルム6には、その幅方向の
一端部の、写真撮影に際して露光される露光画面枠8の
枠外に、該露光画面枠8の1コマについて少なくとも1
つの撮影コマ計数用のパーフォレーション7が等間隔
(例えば、1コマ間隔)に配設されている。このパーフ
ォレーション7の位置は、上記露光画面枠8に対して所
定の位置関係に規定されている。
【0020】また、図2に示すように、上記フィルム6
の先端部(リーダー部)の幅方向の一端部には、該フィ
ルム6と上記巻取りスプール3の爪部との係合が容易に
なされるように、フィルムローディング用のパーフォレ
ーション14が連続的に設けられている。
【0021】そして、カメラ本体内には検出手段である
フォトリフレクタ4が,上記パーフォレーション7に対
応する位置に設けられており、該パーフォレーション7
を検出するようになっている。該パーフォレーション7
が上記フォトリフレクタ4によって検出される際に得ら
れる検出信号が、上記フォトリフレクタ4と電気的に接
続されている上記カメラ制御手段11に送られ、これに
よって、フィルム6の巻上げ手段である上記スプール駆
動機構10、および、巻戻し手段であるフォーク部駆動
機構9等の制御が行なわれるようになっている。
【0022】他方,上記フィルム6には、その幅方向の
他端部に,1コマ毎の撮影情報、例えばトリミング、露
出値、多重露光、撮影日時等の情報を記録するための磁
気記録層13が、各コマの露光画面枠8毎に設けられて
おり、該磁気記録層13に対応するカメラ本体内の位置
には磁気ヘッド5が配設されている。そして、この磁気
ヘッド5に電気的に接続されている上記カメラ制御手段
11によって、該磁気ヘッド5が制御されることによっ
て、上記磁気記録層13に撮影情報の記録が行なわれる
ようになっている。
【0023】また、カメラ本体には、多重露光コマ位置
設定手段である多重露光設定手段12が設けられてお
り、上記カメラ制御手段11と電気的に接続されてい
る。そして、この多重露光設定手段12によって設定さ
れた設定値に基づいて、多重露光済みのフィルム6が巻
上げられる際に、各コマの上記磁気記録層13に対して
多重露光等の撮影情報が記録されるようになっている。
【0024】このように構成された上記第1実施例のカ
メラにおいて、通常の写真撮影が行なわれる際の動作を
以下に説明する。まず、フィルムパトローネ1をカメラ
本体のパトローネ室に装填する。カメラ本体にはパトロ
ーネ検出スイッチ(図示せず)が設けられており、これ
により、フィルムパトローネ1がパトローネ室に装填さ
れたことが検出される。すると、上記パトローネ検出ス
イッチがオン(ON)となり、このパトローネ検出スイ
ッチのオン(ON)入力を受けて、カメラ制御手段11
は、フォーク部駆動機構9を駆動させて、フォーク部2
をフィルム送り出し方向に回転させる。つまり、フィル
ムパトローネ1のパトローネ軸と係合している上記フォ
ーク部2は、上記フォーク部駆動機構9による回転駆動
力をフィルムパトローネ1内のパトローネ軸に伝達し、
これにより、フィルムパトローネ1のパトローネ軸に巻
回されているフィルム6の先端部(リーダー部)は、上
記フィルムパトローネ1の外部へと送り出される。
【0025】上記フィルムパトローネ1の外部に送り出
されたフィルム6の先端部(リーダー部)は、カメラ本
体内のフィルム給送路(図示せず)を通って、カメラ本
体に配設されるスプール室内に設けられた巻取りスプー
ル3へと到達する。このとき検出手段であるフォトリフ
レクタ4によって、フィルム6の先端部(リーダー部)
に設けられたフィルムローディング用のパーフォレーシ
ョン14が検出され、この検出信号を受けて、カメラ制
御手段11は、上記フォーク部駆動機構9を停止させる
と共に、スプール駆動機構10を駆動させて巻取りスプ
ール3をフィルム巻上げ方向に回転させる。この巻取り
スプール3がフィルム巻上げ方向に回転することによっ
て、フィルム6の先端部(リーダー部)の上記パーフォ
レーション14が、巻取りスプール3の外周面上の爪部
に係合し、これによって、フィルム6は巻取りスプール
3に巻取られ、フィルム6の巻上げが行なわれる。
【0026】そして、上記フォトリフレクタ4によっ
て、フィルム6の1コマ目のコマ計数用のパーフォレー
ション7が検出されると、その検出信号を受けて、上記
カメラ制御手段11は、スプール駆動機構10を停止さ
せることでフィルム6の巻上げを停止させる。これによ
って、1コマ目の写真撮影の準備が完了する。
【0027】シャッターレリーズ等がなされることによ
って、1コマ目の写真撮影(露光動作)が終了すると、
上記カメラ制御手段11は、スプール駆動機構10をフ
ィルム巻上げ方向に回転させることで、巻取りスプール
3を回転させてフィルム6の巻上げ動作を開始させる。
フィルム6が巻上げられ、上記フォトリフレクタ4によ
って、2コマ目(次のコマ)のパーフォレーション7が
検出されると、その検出信号を受けて、上記カメラ制御
手段11はスプール駆動機構10を停止させることでフ
ィルム6の巻上げを停止する。これによって、2コマ目
(次のコマ)の写真撮影の準備が完了する。以降、同様
の処理を繰り返すことで、通常の写真撮影が行なわれ、
上記フィルム6の最終コマの写真撮影(露光動作)が行
なわれた後は、上記カメラ制御手段11は、フォーク部
駆動機構9を駆動させることによって、フォーク部2を
フィルム巻戻し方向に回転させて、フィルムパトローネ
1内にフィルム6を巻戻す。
【0028】このような通常の写真撮影の一連の処理が
行なわれる際に、上記巻取りスプール3側に巻上げられ
た露光済みのフィルム6のうちの任意のコマに、再度重
ねて露光を行なうようにする、即ち、多重露光を行なう
場合の動作について、以下に説明する。
【0029】図3は、上記第1実施例のカメラにおいて
多重露光撮影が行なわれる際のフローチャートを示して
おり、図4〜図6は、この場合におけるフィルムの各動
作を示す概略図であって、図4は、フィルムの動作の初
期状態を、図5は、上記図4の状態から、多重露光を行
なうコマの1コマ前まで巻戻された際の状態を、図6
は、上記図5の状態から、1コマ巻上げられて多重露光
を行なうコマが撮影用開口部にセットされた状態を示し
ている。
【0030】上述したように、通常の写真撮影が行なわ
れているカメラ本体に装填されているフィルム6が、図
4に示す初期状態、即ち、未露光のコマ8cが撮影用開
口部の所定の撮影準備位置にあり、既に露光されて巻取
りスプール3側に巻上げられている任意のコマ8b(図
4においては、上記コマ8cの直前のコマ)に多重露光
を行なう場合のフィルム6の動作を、以下に説明する。
【0031】図3に示すように、まず、ステップS1に
おいて、多重露光設定手段12によって、多重露光を行
なう任意のコマ番号、即ち、設定コマ番号N(図4にお
いては、コマ8b)が入力される。ここで、多重露光設
定コマ番号Nを入力した際に、撮影用開口部にセットさ
れているコマ番号M(図4においては、コマ8c)は、
カメラ本体の記憶手段(図示せず)に多重露光撮影モー
ドが解除されるまで記憶され、今後、撮影用開口部にセ
ットされるコマ番号の変数はJとする(なお、ここで、
Sは動作ステップを示す。以下、同様。)。
【0032】次に、ステップS2において、上記ステッ
プS1で入力された設定コマ番号Nが、多重露光撮影モ
ードに適切であるかどうかの判断がなされる。つまり、
上記設定コマ番号Nが、多重露光撮影モードに適切であ
ると判断された場合、即ち、この第1実施例において
は、上述のように、設定コマ番号Nが、撮影用開口部に
セットされているコマ8c(M=J)の直前のコマ8b
(J−1)に多重露光を行なう場合を例示しているた
め、上記設定コマ番号Nが、撮影用開口部にセットされ
ているコマ番号M(=J,図4においては、コマ8c)
よりも1コマ小さい番号(N=J−1)である場合に
は、次のステップS3の処理に進み、また、上記設定コ
マ番号N≠J−1の場合には、ステップS1の処理に戻
って、再び設定コマ番号Nの入力待ちとなる。
【0033】ステップS3においては、上述のように、
多重露光設定手段12の設定値に基づいてカメラ制御手
段11は、フォーク部駆動機構9を駆動させることによ
り、フォーク部2をフィルム巻戻し方向に回転させ、こ
れにより、フィルム6の巻戻しが開始されると共に、フ
ォトリフレクタ4によって撮影コマ計数用のパーフォレ
ーション7の検出が開始される。このときの、フィルム
巻戻し量の変数I=N−J(N:上記設定コマ番号、
J:撮影用開口部にセットされているコマ番号の変数)
とし、フィルムが1コマ巻戻される毎に変数Jが1だけ
減少し、変数Iも変化することとなる。
【0034】そして、次のステップS4において、上記
設定コマ番号Nの直前のコマ8a(N−1)まで巻戻さ
れたかどうかの判断がなされる。即ち、図5において、
設定コマ8bの直前のコマ8aに対応するパーフォレー
ション7aが、上記フォトリフレクタ4によって検出さ
れたかどうかの判断がなされる。従って、このステップ
S4において、設定コマ番号Nの直前のコマ8a(N−
1)まで巻戻されていない、つまり、上記変数I=1で
ない(コマ8aのパーフォレーション7aが検出されて
いない)と判断されると、ステップS3に戻り、さらに
巻戻しが行なわれる。
【0035】そして、上記ステップS3における上記変
数I=N−Jが、ステップS4においてフィルム6の巻
戻しが行なわれることで、撮影用開口部にセットされて
いるコマ番号の変数がJ=(N−1)となるので、これ
により上記変数I=1となると、図5に示すように、設
定コマ番号Nの直前のコマ8a(N−1)まで巻戻しが
行なわれたと判断される。即ち、フォトリフレクタ4に
よって、コマ8aのパーフォレーション7aが検出され
たと判断されて、ステップS5の処理に進み、上記カメ
ラ制御手段11は、フォーク部駆動機構9を停止すると
共に、スプール駆動機構10を駆動させることによっ
て、巻取りスプール3へのフィルム6の巻上げを開始す
る。このときの、フィルム巻上げ量は変数I=J−N
(J:撮影用開口部にセットされているコマ番号、N:
上記設定コマ番号N)とし、ステップS6において、設
定コマ番号Nが、撮影用開口部にセットされているかど
うか、即ち、上記変数I=0になったかどうかの判断が
なされる。このとき、変数I=0でない場合には、上記
ステップS5に戻り、さらにフィルム6の巻上げが行な
われる。つまり、図6において、コマ8bのパーフォレ
ーション7bが上記フォトリフレクタ4によって検出さ
れるまで、フィルム6の巻上げが行なわれる。
【0036】なお、上記ステップS6において、変数I
=0の状態は、図6に示すように、多重露光を行なう所
定のコマ8b(設定コマ番号N)が、撮影用開口部にセ
ットされている状態であって、コマ8bのパーフォレー
ション7bが、フォトリフレクタ4によって検出された
場合の状態である。この状態(I=0の状態)になる
と、カメラ制御手段11はスプール駆動機構10を停止
させて、巻取りスプール3によるフィルム巻上げを停止
し、次のステップS7の処理に進む。
【0037】ステップS7においては、上記多重露光設
定手段12による多重露光設定が解除されていないかど
うかの確認がなされている。ここで、上記多重露光設定
が解除されることによって、該設定がオフ(OFF)と
なっていた場合には、ステップS10の処理に進み、カ
メラ制御手段11によってスプール駆動機構10が駆動
されて、1コマ分のフィルム巻上げが行なわれ、図4に
示す、未露光コマ8cを撮影用開口部にセットした状態
として、一連の処理が終了する。
【0038】一方、多重露光設定が解除されておらず、
該設定がオン(ON)である場合には、多重露光が可能
な状態であるのでステップS8の処理に進み、このステ
ップS8において、露光が行なわれると同時に、上記記
憶手段によって撮影情報が記憶された後、ステップS9
の処理に進む。このステップS9において、カメラ制御
手段11によってスプール駆動機構10が駆動されて、
1コマ分のフィルム巻上げが行なわれると同時に、磁気
ヘッド5が制御されて、上記記憶手段に記憶された撮影
情報が、フィルム6上の磁気記録層13に記録されて、
多重露光撮影の一連の処理が終了する。
【0039】以上説明したように上記第1実施例によれ
ば、多重露光設定手段12によって設定された多重露光
を行なう所定のコマ(設定コマ)の少なくとも1コマ以
上多く巻戻しを行なってから、この巻戻された位置から
多重露光を行なう所定のコマに、最初の露光時と同様
に、フィルム6の1コマ巻上げを行なって、撮影用開口
部にセットするようにしたことで、最初の露光が行なわ
れたコマのフィルム停止位置とのズレを小さくすること
ができる。従って、従来のように多重露光を行なう所定
のコマを、巻戻しを行なうのみで撮影用開口部にセット
する場合と比較して、露光画面枠8の位置のズレが小さ
く、正確な多重露光撮影を行なうことができる。
【0040】次に、本発明の第2実施例を図7、図8お
よび図9〜11によって説明する。この第2実施例のカ
メラにおける基本的な構成は、前述の第1実施例のカメ
ラと同様である。なお、前述の第1実施例においては、
最初の露光が行なわれ、既に巻上げられているフィルム
の直前のコマに多重露光を行なう場合を例示したが、こ
の第2実施例では、最初の露光が行なわれ、既に巻上げ
られているフィルムの内の任意のコマを設定し、該設定
コマに多重露光を行なう場合を例示する。従って、この
第2実施例のカメラの上記多重露光設定手段12(図1
参照)においては、既に露光がなされて巻取りスプール
3側に巻上げられているフィルム6の内の所定撮影コ
マ、または最終露光済み撮影コマの次の未露光コマの内
から、多重露光を行なう所定のコマを選択して設定し、
この任意に設定した設定コマに対して多重露光を行なう
ことができるようになっている。
【0041】図7、図8は、上記第2実施例のカメラに
おいて、任意のコマに多重露光が行なわれる際のフロー
チャートを示しており、図9〜11は、上記カメラにお
ける多重露光の際のフィルムの動作を示す概略図であっ
て、図9は、フィルムの動作の初期状態を、図10は、
上記図9の状態から、多重露光を行なう所定のコマの1
コマ前まで巻戻された際の状態を、図11は、上記図1
0の状態から、1コマ巻上げられて多重露光を行なうコ
マが撮影用開口部にセットされた状態を示している。
【0042】この第2実施例においては、通常の写真撮
影が行なわれている際のカメラに装填されているフィル
ム6が、図9に示す初期状態、即ち、未露光のコマ8h
が撮影用開口部の所定の撮影準備位置にあり、既に露光
された後に巻取りスプール3側に巻上げられている任意
のコマ8f(図9においては、コマ8hの数コマ前のコ
マ)に多重露光を行なう場合のフィルム6の動作を、以
下に説明する。
【0043】図7に示すように、まず、ステップS21
において、多重露光設定手段12によって多重露光を行
なう任意のコマ番号、即ち、設定コマ番号N(図9にお
いては、コマ8f)が入力される。ここで、多重露光設
定コマ番号Nを入力した際に、撮影用開口部にセットさ
れているコマ番号M(図9においては、コマ8h)は、
カメラの記憶手段(図示せず)に多重露光撮影モードが
解除されるまで記憶され、今後、撮影用開口部にセット
されるコマ番号の変数はJとする。
【0044】次に、ステップS22において、上記ステ
ップS21で入力された設定コマ番号Nが多重露光撮影
モードに適切であるかどうかの判断がなされる。つま
り、上記設定コマ番号Nが多重露光撮影モードに適切で
ないと判断された場合、即ち、上記設定コマ番号Nが、
撮影用開口部にセットされているコマのコマ番号の変数
Jよりも大(N>J、つまり、巻上げのされていない未
露光コマ番号)である場合には、上記ステップS21の
処理に戻り、多重露光設定手段12への設定コマ番号N
の入力待ちとなる。
【0045】一方、上記設定コマ番号Nが、多重露光撮
影モードに適切であると判断された場合、即ち、上記設
定コマ番号Nが、撮影用開口部にセットされているコマ
のコマ番号の変数Jよりも小さいか、または同じ設定コ
マ番号(N≦J)である場合には、次のステップS23
の処理に進む。
【0046】ステップS23において、設定コマ番号N
に、既に露光がなされているかどうかの判断が行なわれ
る。即ち、設定コマ番号Nが、撮影用開口部にセットさ
れているコマ番号の変数Jよりも小さい場合(N<J)
には、設定コマ番号Nは、既に露光がなされているコマ
であるので、次のステップS24の処理に進む一方、設
定コマ番号Nが、撮影用開口部にセットされているコマ
のコマ番号の変数Jと同じ場合(N=J)には、ステッ
プS29に進み、巻戻し量の変数I=−1、つまり、フ
ィルム6の巻戻しを行なわずに、ステップS28に進
む。
【0047】上記ステップS23において、設定コマ番
号Nが撮影用開口部にセットされているコマのコマ番号
の変数Jよりも小さい場合(N<J)に、上述のよう
に、ステップS24の処理に進み、このステップS24
において、多重露光設定手段12の設定値(設定コマ番
号N)に基づいて、カメラ制御手段11はフォーク部駆
動機構9を駆動させることにより、フォーク部2をフィ
ルム巻戻し方向に回転させて、フィルム6の巻戻しが開
始されると共に、フォトリフレクタ4によって撮影コマ
計数用のパーフォレーション7の検出が開始される。そ
して、このときの巻戻し量の変数をI=N−Jとし、フ
ィルム6が1コマ巻戻される毎に上記変数Jが1だけ減
少し、変数Iも変化することとなる。
【0048】そして、次のステップS25において、上
記巻戻し量の変数I=1、即ち、設定コマ番号N(コマ
8f)よりも1コマ前のコマ8eまで巻戻されたかの判
断がなされる。つまり、図10において、設定コマ8f
の1コマ前のコマ8eのパーフォレーション7eが、上
記フォトリフレクタ4によって検出されて、該コマ8e
が撮影用開口部にセットされた状態であるかどうかの判
断がなされる。従って、このステップS25において、
設定コマ番号N(コマ8f)の直前のコマ8eまで巻戻
されていない(I≠1、つまり、コマ8eのパーフォレ
ーション7eが検出されていない)と判断されると、ス
テップS24に戻り、さらに巻戻しが行なわれる。
【0049】このステップS25において、上記変数I
=1となり、図10に示すように、設定コマ番号N(コ
マ8f)の直前のコマ8eまで、フィルム6の巻戻しが
行なわれたと判断されると(つまり、フォトリフレクタ
4によって、コマ8eのパーフォレーション7eが検出
されたと判断されると)、ステップS26の処理に進
み、上記カメラ制御手段11は、フォーク部駆動機構9
を停止させてフィルム6の巻戻しを停止すると共に、ス
プール駆動機構10を駆動させることによって、巻取り
スプール3へのフィルム6の巻上げを開始する。このと
きの、フィルム巻上げ量は変数I=J−Nとし、次のス
テップS27において、設定コマ番号N(コマ8f)
が、撮影用開口部にセットされているどうか、即ち、変
数I=0になったかどうかの判断がなされる。ここで、
上記変数I=0でない場合には、上記ステップS26に
戻り、さらに巻上げが行なわれる。つまり、図11にお
いて、コマ8fのパーフォレーション7fが、上記フォ
トリフレクタ4によって検出されるまで、フィルム6の
巻上げが行なわれる。
【0050】なお、上記ステップS27において、変数
I=0の状態は、図11に示すように、多重露光を行な
う所定のコマ8f(設定コマ番号N)が、撮影用開口部
にセットされている状態、即ち、設定コマ番号N(コマ
8f)のパーフォレーション7fが上記フォトリフレク
タ4によって検出された場合の状態であり、この状態
(I=0の状態)になると、カメラ制御手段11はスプ
ール駆動機構10を停止させて、巻取りスプール3によ
るフィルム6の巻上げを停止し、次のステップS28の
処理に進む。
【0051】ステップS28においては、上記多重露光
設定手段12による多重露光設定が解除されていないか
どうかの確認がなされている。ここで、多重露光設定が
解除されておらず、該設定がオン(ON)である場合に
は、次のステップである処理Aに分岐する。
【0052】一方、上記多重露光設定が解除されること
によって、該設定がオフ(OFF)となっていた場合に
は、ステップS30の処理に進み、このステップS30
において、撮影用開口部にセットされているコマが、未
露光コマであるかどうか、もしくは既に露光がなされて
いるコマであるかどうかの判断がなされる。ここで、既
に露光がなされているコマである場合には、上記ステッ
プS27において、変数I=0となっているので、ステ
ップS32の処理に進む。
【0053】また、上記ステップS30において、撮影
用開口部にセットされているコマが、未露光コマである
場合には、上記ステップS29において、上記変数I=
−1となっているので、多重露光モードを終了して通常
撮影モードとなって、通常撮影の待機状態となる。
【0054】そして、上述のように、上記ステップS3
0において、撮影用開口部にあるコマが、既に露光がな
されている(変数I=0)と判断されて、ステップS3
2の処理に進んだ場合には、このステップS32におい
て、撮影情報、例えばトリミング、露出値、多重露光、
撮影日時等の情報がフィルム6の磁気記録層13に記録
されているかどうかの判断がなされる。ここで、上記変
数I≠1の場合には、上記撮影情報がフィルム6の磁気
記録層13に記録されていると判断されて、次のステッ
プである処理Bに分岐し、また、上記変数I≠1でない
場合(つまり、I=0等)には、上記撮影情報はフィル
ム6の磁気記録層13に記録されていないと判断され
て、次のステップである処理Cに分岐する。
【0055】図7において、上記ステップS28から処
理Aに分岐した場合においては、図8に示すように、ス
テップS33の処理に進む。このステップS33におい
ては、露光可能な状態となっており、シャッターレリー
ズ等をオン(ON)することで露光が行なわれ、そのと
きの撮影情報、例えばトリミング、露出値、多重露光、
撮影日時等の情報が、カメラ本体の記憶手段に記憶され
る。そして、上記変数I=I+1とされて、次のステッ
プS34の処理に進む。
【0056】ステップS34においては、多重露光がな
されているかどうかの判断、つまり上記変数Iが1以上
(I≧1)であるかどうかの判断がなされている。ここ
で、上記ステップS33における露光が最初の露光であ
った場合、つまり、撮影用開口部にセットされているコ
マに露光が一度しかなされていない場合には、上記変数
I=0となっているので、次のステップS36の処理に
進み、このステップS36において、上記変数I=1と
して処理Dに分岐し、上記図7におけるステップS28
に戻り、このステップS28で多重露光を行なうかどう
かの判断がなされることとなる。
【0057】一方、上記ステップS34において、多重
露光がなされていると判断された場合、即ち、上記変数
I≧1である場合には、次のステップS35の処理に進
む。また、上述の図7におけるステップS32におい
て、上記変数I=1であって、上記撮影情報がフィルム
6の磁気記録層13に記録されていないと判断されて処
理Cに分岐した場合においても、ステップS35の処理
に進む。
【0058】ステップS35においては、カメラ制御手
段11はスプール駆動機構10を駆動して巻取りスプー
ル3を回転させ、フォトリフレクタ4からの検出信号に
よってフィルム6の1コマ巻上げが行なわれると共に、
フィルム6の巻上げ時に上記カメラ制御手段11によっ
て磁気ヘッド5が制御されて、該磁気ヘッド5によっ
て、上述のステップS33においてカメラの記憶手段に
記憶されていた撮影情報がフィルム6の磁気記録層13
へ記録され、次のステップS39に進む。
【0059】ステップS39においては、多重露光が行
なわれたコマが未露光コマであったかどうかの判断がな
されている。上記多重露光設定コマ番号Nと、多重露光
設定コマ番号Nを入力した際の撮影用開口部にセットさ
れていたコマ番号Mとの関係においてN=Mである場
合、つまり、未露光コマに多重露光が行なわれている場
合には、上述のステップS35で1コマ巻上げが行なわ
れ、次の未露光コマが撮影用開口部にセットされている
ので、多重露光モードから抜けて、一連の多重露光撮影
の処理を終了する。
【0060】一方、上記多重露光設定コマ番号Nと、多
重露光設定コマ番号Nを入力した際の撮影用開口部にセ
ットされていたコマ番号Mとの関係においてN=Mでな
かった場合には、ステップS37の処理に進む。また、
ここでは、上述の図7におけるステップS32におい
て、上記変数I≠1であって、上記撮影情報がフィルム
6の磁気記録層13に記録されていると判断されて処理
Bに分岐した場合においても、ステップS37の処理に
進む。
【0061】ステップS37においては、撮影用開口部
にセットされているコマのコマ番号の変数Jの露光状
態、つまり、未露光であるかどうかの判断がなされる。
即ち、上述の図7におけるステップS21の初期状態に
おいて、多重露光設定手段12によって多重露光設定コ
マ番号Nが入力された際の撮影用開口部にセットされて
いたコマ番号Mは、カメラの記憶手段に記憶されている
ので、このステップS37における撮影用開口部にセッ
トされているコマ番号Jと、上記多重露光設定時の撮影
用開口部のコマ番号Mとの関係において、上記変数J=
Mでない場合には、ステップS38の処理に進み、この
ステップS38において、フィルム6の1コマ巻上げが
行なわれた後、再び、上記ステップS37において、撮
影用開口部にセットされているコマ番号の変数Jが未露
光であるかどうか(J=M)の判断が行なわれる。そし
て、撮影用開口部にセットされるコマ番号の変数Jが、
変数J=Mの関係となって、該コマ番号の変数Jが未露
光コマであると判断されるまで、ステップS37〜ステ
ップS38の処理が繰り返される。
【0062】そして、上記ステップS37において、変
数J=M、即ち、撮影用開口部のコマが未露光コマであ
る場合には、カメラ制御手段11はスプール駆動機構1
0の駆動を停止させて、フィルム6の巻上げを停止させ
る。これによって、撮影用開口部には未露光コマである
コマ番号M、即ち、最終露光済み撮影コマの次の未露光
コマが撮影用開口部にセットされ、このときのカメラの
状態は、上述の図9に示す初期状態に戻り、一連の多重
露光撮影のの処理を終了する。
【0063】以上説明したように上記第2実施例によれ
ば、多重露光を行なうコマを、既に露光が行なわれて巻
上げられている任意のコマに設定する場合にも、上述の
第1実施例のカメラと全く同様に、設定された多重露光
位置よりも少なくとも1コマ以上多く巻戻しを行なった
後、このときに巻戻された位置から多重露光位置に巻上
げを行なって、上記設定コマを撮影用開口部にセットす
るようにしたことによって、最初の露光が行なわれたコ
マの露光画面枠8と、多重露光位置とのズレを小さくす
ることができる。従って、露光画面枠の位置のズレが小
さく、正確な多重露光を行なうことができる。
【0064】次に、本発明の第3実施例のカメラにおい
て、多重露光を行なう場合を以下に説明する。なお、上
述の第1、第2実施例においては、1コマ撮影する毎
に、露光済みのフィルムを巻取りスプール側に巻上げる
ようにしたカメラについて例示したが、この第3実施例
においては、フィルムパトローネをカメラ本体に装填し
た際に、フィルムパトローネ内の未露光フィルムをカメ
ラ本体内の巻取りスプール側に全て巻き取ってしまい、
写真撮影を1コマ行なう毎に、1コマずつ上記フィルム
パトローネ内に巻き戻すようにしたカメラ、いわゆる、
プレワインド方式のカメラに適用した場合について例示
する。
【0065】また、この第3実施例のカメラの基本的な
構成については、上述の図1において説明した上記第1
実施例のカメラと同様の構成を有しているので、その構
成についての説明は省略し、この第3実施例のカメラの
動作について、上記図1によって以下に説明する。
【0066】図1に示すように、この第3実施例のカメ
ラにおいては、フィルムパトローネ1をカメラ本体に装
填し、巻取りスプール3側にフィルム6を巻付けるまで
の動作については、上述の第1実施例と全く同様の動作
が行なわれる。即ち、フィルムパトローネ1内から送り
出されたフィルム6の先端部(リーダー部)のパーフォ
レーション14が、上記巻取りスプール3の爪部と係合
することで、上記巻取スプール3にフィルム6は巻取ら
れる。そして、フィルムパトローネ1内のフィルム6が
全て巻取りスプール3側に巻取られ、上記フォトリフレ
クタ4によってフィルム6の最終コマのパーフォレーシ
ョン7が検出されると、カメラ制御手段11はスプール
駆動機構10を停止させることにより、フィルム6の巻
取りスプール3側への巻取りを停止する。このとき、撮
影用開口部には、フィルム6の最終コマがセットされて
おり、露光可能な状態で待機されることとなる。
【0067】ここで、上記第3実施例における以下の動
作については、フィルム6を上記巻取りスプール3側に
巻取る際の動作については「巻戻し」とし、フィルム6
をフィルムパトローネ1内に巻取る際の動作については
「巻上げ」とする。また、フォーク部駆動機構9は「巻
上げ手段」とし、スプール駆動機構10は「巻戻し手
段」とする。
【0068】上述のように、フィルムパトローネ1内の
フィルム6が、全て巻取りスプール3側に巻き取られ、
撮影用開口部にフィルム6の最終コマがセットされた状
態において、シャッターレリーズ等が行なわれて写真撮
影が行なわれ、通常の露光動作が終了すると、カメラ制
御手段11は、巻上げ手段であるフォーク部駆動機構9
を駆動させて、フィルムパトローネ1内へフィルム6の
巻上げを行なう。そして、フォトリフレクタ4によっ
て、次のコマのパーフォレーション7が検知されると、
上記カメラ制御手段11は、フォーク部駆動機構9を停
止させることにより、フィルム6の巻上げを停止する。
すると、撮影開口部には、次のコマが露光可能な状態に
セットされる。このように、通常の写真撮影が行なわれ
る。
【0069】次に、多重露光を行なう場合の動作は、上
述の図7、図8のフローチャートに準じて行なわれる。
即ち、上述の第2実施例と全く同様の動作がなされるこ
ととなる。ただし、上述のように、この第3実施例にお
いて、「巻戻し」動作は、既に露光済みのフィルム6を
フィルムパトローネ1内から巻取りスプール3側に巻取
る動作を示し、「巻上げ」動作は、巻取りスプール3側
に巻き取られているフィルム6をフィルムパトローネ1
内に巻取る動作を示している。
【0070】以上説明したように上記第3実施例に例示
するプレワインド方式のカメラにおいても、上述の第
1、第2実施例のカメラと全く同様に、設定された多重
露光位置よりも少なくとも1コマ以上多く巻戻した後、
この巻戻された位置から設定された多重露光位置に巻上
げを行なってから多重露光を行なうようにしたので、最
初の露光画面枠とのズレを小さくすることができる。
【0071】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、多重
露光の設定をしない通常の写真撮影を行なった後に、フ
ィルムの巻上げが行なわれた露光済みのコマの内から任
意のコマを設定し、この任意に設定したコマ位置に多重
露光を行なう際に、この設定コマの多重露光位置よりも
少なくとも1コマ以上多く巻戻した後に巻上げを行なっ
て、設定コマの位置に多重露光を行なうようにしたこと
により、最初の露光画面枠と2回目以降の露光画面枠と
の間にズレの生じない正確な多重露光を行なうことので
きる、多重露光可能なカメラを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の概念を示すブロック構成
図。
【図2】本発明に適用されるフィルムの先端部(リーダ
ー部)のフィルムローディング用パーフォレーションを
示す図。
【図3】上記図1のカメラにおいて多重露光が行なわれ
る際のフローチャート。
【図4】上記図1のカメラにおける多重露光の際のフィ
ルムの動作を示す概略図であって、その動作の初期状態
を示す図。
【図5】上記図4の状態から、フィルムを巻戻した際の
状態を示す図。
【図6】上記図5の状態から、フィルムを1コマ巻上げ
た状態を示す図。
【図7】本発明の第2実施例のカメラにおいて、多重露
光が行なわれる際のフローチャート。
【図8】上記図7のカメラにおいて、多重露光が行なわ
れる際のフローチャート。
【図9】上記図7のカメラにおける多重露光の際のフィ
ルムの動作を示す概略図であって、その動作の初期状態
を示す図。
【図10】上記図9の状態から、フィルムを巻戻した際
の状態を示す図。
【図11】上記図10の状態から、フィルムを1コマ巻
上げた状態を示す図。
【図12】従来のカメラにおいて、フィルムを巻上げた
場合のパーフォレーション部の停止位置の要部拡大図。
【図13】上記図12のカメラにおいて、フィルムを巻
戻した際のパーフォレーション部の停止位置の要部拡大
図。
【符号の説明】
1……フィルムパトローネ 2……フォーク部 3……巻取りスプール 4……フォトリフレクタ(検出手段) 5……磁気ヘッド 6……フィルム 7……パーフォレーション 8……露光画面枠 9……フォーク部駆動機構(巻戻し手段) 10……スプール駆動機構(巻上げ手段) 11……カメラ制御手段(制御手段) 12……多重露光設定手段(多重露光コマ位置設定手
段) 13……磁気記録層
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−212944(JP,A) 特開 昭57−205723(JP,A) 特開 平6−3738(JP,A) 特開 平4−136831(JP,A) 実開 平2−51343(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03B 7/00 - 7/28 G03B 17/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フィルムを巻上げる巻上げ手段と、 巻上げられたフィルムを巻戻す巻戻し手段と、 巻上げまたは巻戻しの際に、撮影コマの位置を検出する
    検出手段と、 多重露光コマを設定する多重露光コマ位置設定手段と、 上記多重露光コマ位置設定手段によって設定された多重
    露光位置よりも少なくとも1コマ以上多く巻戻した後、
    該巻戻された位置から多重露光位置に巻上げるように上
    記巻戻しおよび巻上げ手段を制御する制御手段と、 を具備したことを特徴とする多重露光可能なカメラ。
  2. 【請求項2】 フィルムを巻上げる巻上げ手段と、 巻上げられたフィルムを巻戻す巻戻し手段と、 巻上げまたは巻戻しの際に、撮影コマの位置を検出する
    検出手段と、 露光済みの所定撮影コマまたは最終露光済み撮影コマの
    次の未露光コマのコマを設定する多重露光コマ位置設定
    手段と、 上記多重露光コマ位置設定手段によって露光済みの所定
    撮影コマが設定された際には、該設定された多重露光位
    置よりも少なくとも1コマ以上多く巻戻した後、該巻戻
    された位置から多重露光位置に巻上げ、最終露光済み撮
    影コマの次の未露光コマが設定された際には、通常の撮
    影終了後に多重露光が行なわれてから巻上げるように上
    記巻戻しおよび巻上げ手段を制御する制御手段と、 を具備したことを特徴とする多重露光可能なカメラ。
  3. 【請求項3】 パトローネが装填された際に、フィル
    ムを巻取りスプールに巻取った後、上記パトローネに巻
    戻しつつ撮影するカメラにおいて、 露光済みの所定撮影コマまたは最終露光済み撮影コマの
    次の未露光コマに多重露光を行なう多重露光手段と、 露光済みの所定撮影コマまたは最終露光済み撮影コマの
    次の未露光コマのコマを設定する多重露光コマ位置設定
    手段と、 上記多重露光コマ位置設定手段によって露光済みの所定
    撮影コマが設定された際には、該設定された多重露光位
    置よりも少なくとも1コマ以上多く巻戻した後、該巻戻
    された位置から多重露光位置に巻上げ、最終露光済み撮
    影コマの次の未露光コマが設定された際には、通常の撮
    影終了後に多重露光が行なわれてから巻上げる制御手段
    と、 を具備したことを特徴とする多重露光可能なカメラ。
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