JP3329210B2 - 肌焼鋼の製造方法及びその方法により製造された肌焼鋼 - Google Patents
肌焼鋼の製造方法及びその方法により製造された肌焼鋼Info
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Description
に1050℃以上の浸炭処理での粗粒化及び混粒化を抑
制する肌焼鋼の製造方法、及びその方法により製造され
た肌焼鋼に関する。
る鋼部品には、浸炭処理により表面に硬化層を形成する
肌焼鋼が多用される。ここでの浸炭処理は、熱間加工−
機械加工のプロセスにより成形された部品をオーステナ
イト域に昇温保持して、雰囲気からCを鋼中に取り込ん
で浸透拡散させる処理である。なお、昇温保持後の冷却
は通常、焼入れ処理を兼ねる。
コスト低減が大きな課題になっている。製造コストの低
減では、浸炭処理の処理時間短縮が効果的な対策の一つ
である。浸炭処理では、所定の硬化深さを得るために、
通常数時間以上の処理が必要とされるので、処理時間の
短縮は生産性向上の観点からコスト低減に寄与するので
ある。
有効である。浸炭処理では、Cの拡散速度により反応が
律速されるので、浸炭時間の短縮のためにはCの拡散速
度の上昇が不可欠であり、このためには高温化が最も有
効である。例えば、通常は930℃で浸炭されるが、こ
れを1050℃以上の温度で行うと、同じ硬化深さを得
るための時間は1/4以下となる。
な問題を生じる。最も大きな問題は、高温での処理では
オーステナイト粒が粗大化することである。オーステナ
イト粒が粗大化すると、焼入れ後の歪みが大きくなる。
通常、浸炭後は研磨等の必要最小限の機械加工を施すだ
けであるので、焼入れ時の歪みは製品の歪みとなり、前
述した動力伝達用の部品では騒音発生の原因となる。
粒の混粒化である。これはオーステナイト粒が部分的に
異常成長する現象であり、これが生じると、その部分の
焼入れ歪みが大きくなり、歪みの分布が均一ではなくな
る。また、ロット全体で見ると、歪みのバラツキが大き
くなる。一般には、熱処理での歪みの大きさは機械加工
に反映され、歪みの大きさを見越して機械加工が実施さ
れるので、部分的な歪みやロット内での歪みのバラツキ
は、加工精度等の点から大きな問題となる。
ナイト粒の粗粒化や混粒化を抑制するために、特開平4
−176816号公報や特開平7−216448号公報
では、合金元素としてNb、Ti、Ta、Zr、Hf、
V等を添加し、所定の条件で熱間加工を行う技術が提案
されている。
6号公報や特開平7−216448号公報で提案された
技術は、基本的に、浸炭処理の前に微細な炭窒化物を多
量に析出させ、これによるピンニング効果により浸炭処
理の後も微細均一なオーステナイト粒を確保するもので
ある。即ち、高温浸炭では炭窒化物の固溶消失が起きる
ものの、Nb、Ti、Ta、Zr、Hf、V等の炭窒化
物形成元素と所定の熱間加工条件により、事前に微細な
炭窒化物を多量に析出させておけば、浸炭処理の後もこ
の炭窒化物が残り、比較的微細で均一なオーステナイト
粒が確保されるというのが、上記提案技術における基本
的な考えである。
るためには、自動車用の比較的小さな部品の場合でも、
930℃の通常浸炭では数時間以上が必要てあり、10
50℃程度の高温浸炭でも1時間以上の処理が必要であ
る。しかしながら、本発明者らの調査によると、上記提
案技術は浸炭条件が1050℃×30分程度までは有効
であるが、1050℃を超える温度や1050℃でも1
時間以上の条件では、粗粒化抵抗及び混粒化抵抗、特に
混粒化に対する抵抗の不足することが判明した。
比較的小さな部品の場合でも、十分な硬化深さを得るこ
とができない。硬化深さの点からは、1050℃以上で
1時間以上の浸炭条件で、耐粗粒化特性及び耐混粒化特
性の両方に優れることが望まれるのである。
時間以上の高温浸炭でも、粗粒化及び混粒化を効果的に
抑制することにより、焼入れ歪みの少ない製品を低コス
トで製造し得る肌焼鋼の製造方法、及びその方法により
製造された肌焼鋼を提供することにある。
に、本発明者らはNb炭窒化物が高温でも安定で、浸炭
材の粗粒化防止に有効であるという基本的な事実に着目
し、このNb炭窒化物の粗粒化抵抗効果について鋭意研
究した結果、以下のような新しい事実を見いだした。
度は、析出物の組成が同一であるならば、析出物の粒径
に左右され、細かい析出物ほど速く固溶消失してしま
う。例えば、同一量で同一組成のNb炭窒化物が細かく
分散している場合と粗く分散している場合、これらをN
b炭窒化物の固溶域まで昇温すると、細かく分散してい
る方が速く消失する。
b炭窒化物はその一部しか固溶しないが、1050℃以
上の高温浸炭では、固溶量が著しく増加し、細かく分散
した炭窒化物は完全に消失してしまう場合もあり、炭窒
化物の数が著しく減少する。一方、比較的粗く分散して
いるものでは、個々の粒径が大きいため、粒子の周囲が
固溶するだけで、完全な消失には至らず、その結果、炭
窒化物の数は変化しない。
は、Nb炭窒化物のオーステナイトへの溶け込みは多く
なるが、その溶け込みの過程は、Nb炭窒化物が小さい
場合と大きい場合とでは、炭窒化物の数の変化が全く異
なるものとなるのである。
粒の界面エネルギーを駆動力として進行する。このた
め、オーステナイト粒が細かいほど、その駆動力は大き
くなる。細かい粒の成長を促進するためには、細かい炭
窒化物の粒子が多量に必要であるが、1050℃以上の
高温浸炭では、上述したように、この粒子が細かいがた
めに一部溶けて消失し、その粒子数が減少すると、オー
ステナイト粒の成長駆動力も大きいので、炭窒化物が消
失したところでは、粒が異常に成長してしまう。これ
が、高温浸炭過程での部分的な異常粒成長であり、混粒
化現象である。
策、混粒化対策は、図1(a)に示すように、浸炭処理
の前に微細な炭窒化物を多量に析出させ、これにより浸
炭処理の後も微細均一なオーステナイト粒を確保するも
のであるが、上述したように、1050℃以上の高温浸
炭では一部の炭窒化物が消失し、その部分でオーステナ
イト粒の異常成長が起きるために、耐混粒化特性が著し
く低下する。これが、従来提案されている対策で耐混粒
化特性が劣ることの理由である。
図1(b)に示すように、浸炭処理の前の段階でNb炭
窒化物を粗く大きく分散させておくのが有効である。そ
うすれば、1050℃以上の高温浸炭でもNb炭窒化物
の周囲が固溶するだけとなり、最終的な消失が避けられ
るので、Nb炭窒化物の数的な減少が回避される。また
オーステナイト粒の成長駆動力もそれなりに低下する。
これらのために、オーステナイト粒の部分的な異常成長
が抑制され、1050℃以上で1時間以上の浸炭でも混
粒化が効果的に抑制される。
窒化物の絶対数が少ないので、これを細かく分散させた
場合と比べて、耐粗粒化特性は劣る。
く分散させるためには、細かく分散したNb炭窒化物を
意図的に凝集させる必要があり、そのための手段として
は、浸炭処理の前にA1 以下の比較的低い温度で加熱保
持を行う安定化処理が有効である。
要がある。即ち、Nb炭窒化物中にNが過剰に溶け込む
と、その炭窒化物が安定化してしまい、上記の安定化処
理でNb炭窒化物が凝集しなくなる。この観点から、N
b量に応じたNの添加が必要になる。
f、V等と共に炭窒化物を形成する元素であるので、従
来提案されている対策でも積極的に活用されているが、
ここにおけるような上下限量の規定だけでは、仮に浸炭
処理前に上記の安定化処理を行っても、Nb炭窒化物を
凝集させることは難しい。
製、鋳造、分塊圧延を経て熱間加工に至る。鋳造過程や
分塊圧延後の徐冷では、炭窒化物が粗大に析出すること
がある。この粗大析出物が生じると、安定化処理前に炭
窒化物が十分に分散せず、その結果、安定化処理では炭
窒化物の凝集が阻害され、特に粗粒化の抑制に有効な大
きさの炭窒化物の数が減少することにより、粗粒化が生
じる。これを防止するためには、安定化処理前、例えば
熱間加工において材料を高温に加熱し、安定化処理で凝
集し得るNb炭窒化物を一旦オーステナイト中に固溶さ
せるのが有効である。
を基礎として完成されたものであり、重量比でCを0.1
0〜0.25%含むNb添加型の肌焼鋼を製造するに際
し、Nb量が0.02〜0.10%、N量が0.010〜0.0
23%であり、且つN≦0.006+0.325Nbを満足
する鋼を、1150℃以上の加熱後、浸炭処理前に、安
定化処理として600〜700℃の温度域に30分以上
保持し、しかる後に浸炭処理することを構成上の特徴点
とする。
Nb炭窒化物中のN量を制限することにより、その炭窒
化物を凝集しやすい組成にし、その上で、浸炭処理前の
安定化処理により、Nb炭窒化物を粗く大きく凝集させ
ることにより、高温浸炭でも部分的にしか溶けない炭窒
化物粒子を生成するのが、本発明の方法の骨子である。
の徐冷で粗大析出した炭窒化物を取り除くために、安定
化処理前に1150℃以上の加熱を行う。この加熱は熱
間加工の加熱を利用するのが望ましく、その熱間加工に
おける加熱温度を1150〜1250℃とするのが好ま
しい。
(0.325×Nb)%以下が特に好ましい。
り製造されたものであり、短時間の高温浸炭を受けるこ
とにより、経済性に優れたものとすることができる。
成、製造プロセスの順に説明する。
重要であり、それ以外の元素量は基本的に一般の肌焼鋼
に準じる。本発明での望ましい成分組成は次の通りであ
る。なお、%は全て重量%である。
は両方を含むことができる。
o:1%以下のうちの1種又は2種以上
る。なお「・・・%以下」は含有量が0%である場合を
含む。
る。0.10%未満であると、部材の強度を十分確保でき
ないので、下限を0.01%とした。また、Cは部材の靱
性にも影響する。0.25%を超えて添加すると、強度は
上昇するが逆に靱性が低下するので、上限を0.25%と
した。Cの望ましい添加量は下限については0.15%以
上、上限については0.23%以下である。
作用がある。歯車や軸受等には高い面圧が繰り返し付加
されるので、転動疲労寿命に優れた材料が要求される場
合が多い。このような材料にはSiを適宜添加できる。
Siを添加してもNb炭窒化物による粗粒化抑制効果は
影響されるものではない。2.0%を超えて添加すると、
素材の冷間鍛造性を劣化させるので、上限を2.0%とし
た。Siの望ましい添加量は1.0%未満である。
がある。したがって、部材の大きさや、焼入れ時の冷却
速度に応じて適宜添加することができる。0.3%未満の
添加では、焼入性がほとんど上昇しないので、下限を0.
3%とした。2.0%を超えて添加すると素材の被削性が
劣化するので、上限を2.0%とした。Mnの望ましい添
加量は下限については0.5%以上であり、上限について
は1.5%以下である。
用がある。0.03%を超えると、この作用を無視できな
くなるので、上限を0.03%とした。P,Sの望ましい
添加量は0.20%以下である。
昇させる作用がある。したがって、部材の大きさや、焼
入れ時の冷却速度に応じて適宜添加することができる。
2.0%を超えて添加すると、素材の被削性が劣化するの
で、上限を2.0%とした。Crの望ましい添加量は下限
については0.5%以上、上限については1.5%以下であ
る。
Alとして残る。そしてそのsolAlはNと結合して
AlNとなり、1000℃未満の浸炭で粗粒化抑制効果
を発揮する。AlNは1000℃以上では凝集するの
で、1000℃以上の浸炭処理ではそれ自体で粗粒化を
抑制しない。ただし、solAlは安定化処理におい
て、Nb炭窒化物の凝集を促進させる作用がある。10
00℃未満での粗粒化抑制や安定化処理での凝集促進に
は、少なくとも0.015%の添加が必要なので、下限を
0.015%とした。一方、0.050%を超えて添加して
も、それ以上の効果を発揮しないので、上限を0.050
%とした。
粒化を抑制する作用がある。0.02%未満の場合は、特
に1050℃以上の浸炭では炭窒化物の量が不足して粗
粒化抑制作用が得られないので、下限を0.02%とし
た。一方、0.10%を超えて添加した場合は、安定化処
理前に1150℃〜1250℃の加熱を行っても固溶が
困難となり、粗粒化抑制効果は飽和する。したがって、
上限を0.10%とした。
物となって粗粒化を抑制する作用がある。0.010%未
満では1050℃以上の浸炭の場合に炭窒化物の量が不
足して粗粒化抑制作用が得られないので、下限を0.01
0%とした。一方、0.023%を超えて添加した場合
は、安定化処理前に1150℃〜1250℃の加熱を行
っても固溶が困難となり、粗粒化抑制効果は飽和する。
したがって、上限を0.023%とした。
結果を図2に示す。図中、丸(黒)はオーステナイト粒
の粒度差が結晶粒度番号で1、丸(白)はこれが2、×
はこれが3以上である。1050℃以上での混粒化抑制
には、安定化処理において効果的にNb炭窒化物を凝集
させる必要がある。当該式に規定される条件よりNを多
く添加すると、安定化処理での凝集が困難となり、細か
い炭窒化物が数多く分散することになる。このような状
態で1050℃以上の浸炭をすると、析出物が溶けて無
くなる過程が頻繁に生じ、オーステナイト粒が混粒化す
る。したがって、混粒化を防ぐためには、当該式により
規制される条件を満足させる必要がある。特に望ましい
条件はN≦0.325Nbである。即ち、N量は0.010
%以上、(0.325Nb)%以下が特に望ましい。
o:1%以下 V,TiはNb炭窒化物に溶け込み、Nb炭窒化物を増
加させることにより、これを細かく分散させる作用があ
る。それぞれ0.1%,0.01%を超えて添加しても効果
は飽和する。また、Moはオーステナイト中に固溶して
粒成長を抑制することにより、やはりNb炭窒化物を細
かく分散させる作用があり、1%を超えて添加してもそ
の作用は飽和する。したがって、これらを添加する場合
の上限を上記の如く定めた。
に応じて添加できる。Niの添加により、本発明の効果
が損なわれるものではない。3%を超えて添加すると、
素材の被削性を低下させるので、上限を3%とした。
鋳造−分塊圧延−熱間圧延(線材圧延、棒鋼圧延等)−
安定化処理−機械加工−浸炭処理のプロセスで鋼製品が
製造される。熱間圧延の後には熱間鍛造を行う場合があ
り、安定化処理の後には冷間鍛造を行う場合がある。浸
炭処理における冷却は焼入れを兼ねる。
は、少なくとも1回1150℃〜1250℃に加熱して
熱間加工するのが望ましい。
化物を粗粒化抑制粒子として用いる。そして、この粒子
は非常に細かく析出しているNb炭窒化物を安定化処理
において適当な大きさに分散させることによって得られ
る。したがって、安定化処理前では、安定化処理で凝集
しうるNb炭窒化物(Nが過剰に含まれていない)を予
め多量に分散させておくことが重要となる。
少なくとも1回1150℃〜1250℃に加熱すること
は、鋳造過程や分解圧延後の徐冷で粗大に析出したNb
炭窒化物をいったんオーステナイトに固溶させる作用が
ある。1150℃未満の加熱では安定化処理前にNb炭
窒化物を多量に分散させることが難しく、その結果、安
定化処理を行っても粗粒化の抑制に有効な大きさのNb
炭窒化物の数が不足するおそれがある。このような意味
からは加熱温度はできるだけ高いことが望ましいが、1
250℃を超えると脱炭が問題となるし、スケール発生
により歩留まりが低下するなど操業上の問題点があるの
で上限を1250℃とする。
れは必要不可欠な工程ではない。あくまでも1150℃
〜1250℃の加熱でNb炭窒化物をいったん固溶させ
ることが重要である。熱間加工を当該温度域よりも低い
温度域で実施し、次に当該温度域に加熱して熱間加工を
行わずに冷却しても作用が失われるわけではない。た
だ、このような工程を余分に設けると、コスト的に問題
となるので、熱間加工の加熱を利用するのが望ましい。
加熱の望ましい温度域は1150℃〜1250℃であ
る。
特に重要なプロセスであり、Nb炭窒化物を凝集させる
ことにより、1050℃以上の浸炭処理での炭窒化物の
消失を回避して混粒化抵抗を増大させる。そして、この
安定化処理では材料を600〜700℃に30分以上保
持する必要がある。
満であると、細かなNb炭窒化物が多量に残り、105
0℃以上の浸炭ではこれが固溶により消失して、オース
テナイト粒が混粒化する。一方、700℃を超えると、
この安定化処理でオーステナイト化が生じ、そのオース
テナイト中にNb炭窒化物が一旦固溶し、冷却過程で細
かいNb炭窒化物が析出してしまう。そして、1050
℃の浸炭ではその細かいNb炭窒化物が固溶して消失
し、オーステナイト粒が混粒化する。したがって、保持
温度は600〜700℃とした。特に望ましい温度域は
600〜650℃であり、この温度域であると、保持時
間が多少変動しても、最適なNb炭窒化物を形成させる
ことができる。
合は、その前に球状化処理を行うことがあるが、この処
理は750℃程度で行われるので、Nb炭窒化物をオー
ステナイト中に一旦固溶させ、冷却過程で細かいNb炭
窒化物を析出させてしまう。そのため、Nb炭窒化物の
凝集化によりオーステナイトの混粒化を抑制する作用は
殆どない。
あると、Nb炭窒化物の凝集が十分に進行せず、その炭
窒化物が細かいまま残る。その結果、1050℃以上の
浸炭ではその細かいNb炭窒化物が固溶して消失し、オ
ーステナイト粒が混粒化する。したがって、保持時間は
30分以上とした。
い程、凝集が進むので、特に規定しないが、長時間の安
定化処理は効率、熱経済性の点から問題があり、浸炭処
理時間を短縮することの意味を減殺する。また、30時
間を超えるような処理では、凝集は十分に進むものの、
これによりNb炭窒化物の数が減少する。その結果、1
050℃以上の浸炭では混粒化は起きないものの、粒全
体が大きくなり、粗粒化が問題になる。この点から、保
持時間は30分〜2時間が望ましい。
1050℃以上の高温で行うことが望ましい。そのよう
な高温で処理をおこなっても混粒化が抑制されることは
上述した通りである。
合、その処理時間は、基本的に930℃程度の通常浸炭
での処理時間のほぼ1/4により計算される。自動車用
部品のような比較的小型のものでも、十分な硬化深さを
得るために1時間以上が望ましい。ただし、長時間の処
理では、効率及び経済性が低下するだけでなく、重量物
の場合は自重による変形が問題になる。自動車用部品の
ような比較的小型のものでは2時間以下が望ましく、通
常浸炭で数十時間を要するような大型部品でも10時間
以下が望ましい。
炭を特に排除するものではないが、この場合は、Nb炭
窒化物の絶対数が少ないので、これを細かく分散させた
場合と比べて、耐粗粒化特性は劣る。
することにより、本発明の効果を明らかにする。
これらの鋼は150kgを真空溶製したものである。
であり、内訳は次のとおりである。A1はベース鋼であ
り、JIS規格のSCR420鋼にNb,Nをそれぞれ
0.04%,0.012%添加したものである。A2鋼〜A
8鋼はNb,Nを本発明の条件内で変化させたものであ
る。A9鋼〜A15鋼はベース鋼にMo,V,Tiを単
独あるいは複合添加したものである。A16,A17鋼
はNb,Nをベース鋼相当とし、C,Si,Mn,P,
S,Cr,solAlの各量を変化させたものである。
A18鋼〜A20鋼はNi添加鋼である。
足しない比較鋼である。B1鋼,B2鋼及びB5鋼は、
Nb,Nの添加量についての条件を満足するが、Nb,
Nの関係式を満たさない。また、B3鋼,B4鋼はN
b,Nの関係式を満たすが、添加量自体は本発明の条件
外である。
100℃に加熱し、熱間鍛造(900℃仕上げ)で直径
30mmの供試材に成形した。そして、各供試材を下記
の実施例1〜4に供した。
調査した。実施例1での熱処理条件を図3に示す。即
ち、素材を1150℃で1hr保持し、熱間鍛造(90
0℃仕上げ)で直径20mmとした。この後、650℃
×1hr−空冷(安定化処理)を行った。次に、106
0℃×2hrという高温の疑似浸炭を行い、水焼入の
後、素材のオーステナイト結晶粒度を測定した。測定は
10視野行い、その平均値を算出した。粒度が6番以上
のものを粗粒化についての合格品とし、それ以下のもの
を不合格とした。また、3番以上の差がある粒が20%
以上あるものについては混粒とし、混粒化の点から不合
格とした。
差がある粒が20%未満あることを意味し、粒度差2は
3番以上の差がある粒が20%未満であることを意味す
る。また、粒度差3以上は3番以上の差がある粒が20
%以上あることを意味し、上述した通り混粒である。
0鋼は、1060℃×2hrという浸炭処理を受けてい
るにもかかわらず、いずれも粒度は6番以上であり、顕
著な粗粒化抑制効果が認められる。また、粒度差が2以
下であり、混粒抑制についても顕著な効果が認められ
る。
B5鋼ではNb量に対してN量が過剰であるため、Nb
炭窒化物が安定化しており、650℃の安定化処理をし
ても適当な大きさに凝集化しない。したがって、疑似浸
炭の際にその細かい粒が部分的に溶け込んでしまい混粒
化する。B3鋼,B4鋼ではNb,N量が不足している
ので粒全体が大きくなってしまう。このような場合はM
oを添加しても目標粒度を達成できない。
である。1060℃×2hrという浸炭処理で混粒化を
抑制するには、N≦0.006+0.325Nbという条件
が不可欠であり、とりわけN≦0.325Nbという条件
の有効なことが分かる。なお、B3鋼,B4鋼は混粒化
の点からは特に問題はないが、上述した通りNb,N量
の不足のために粗粒化を生じた。
度の影響を調査した。供試鋼はA1,A3,A4,A
6,B2鋼である。実施例2での熱処理条件を図4に示
す。即ち、素材を1100℃,1150℃,1250℃
で1hr保持し、熱間鍛造(900℃仕上げ)で直径2
0mmとした。この後、650℃×1hr−空冷(安定
化処理)を行った。次に、1060℃×2hrの疑似浸
炭を実施し、水焼入の後、素材のオーステナイト結晶粒
度を測定した。オーステナイト結晶粒度測定法は実施例
1と同じである。
℃加熱では、B2鋼を除き、いずれの鋼もNb炭窒化物
が十分固溶し、次の安定化処理で適当な大きさに分散す
るので、粗粒化抑制効果を発揮する。しかしながら、1
100℃加熱ではNb炭窒化物が十分固溶しないので、
安定化処理を行っても粗粒化抑制に有効な大きさのNb
炭窒化物を十分な数だけ得ることができない。そのた
め、粗粒化が生じ、結晶番号が低下する。したがって、
安定化処理の前に1150℃以上の加熱を行うことが望
まれる。
るため、Nb炭窒化物が安定化しており、650℃の安
定化処理をしても適当な大きさに凝集化しない。鍛造時
の加熱温度を変化させても、安定化処理でのNb炭窒化
物の析出量が変化するだけで、凝集化の程度は変化しな
いので、B2鋼はいずれの加熱温度でも混粒となる。
処理での加熱温度と加熱時間の影響を調査した。供試鋼
はA1,A3,A4,A6鋼である。実施例3での熱処
理条件を図5(a)(b)に示す。図5(a)では、素
材を1150℃で1hr保持し、熱間鍛造(900℃仕
上げ)で直径20mmとした。この後、種々の加熱温度
と加熱時間の組み合わせで安定化処理を行った。次に、
1060℃×2hrの疑似浸炭を実施し、水焼入の後、
素材のオーステナイト結晶粒度を測定した。
直接安定化処理する熱処理も検討した。即ち、素材を1
150℃で1hr保持し、熱間鍛造(900℃仕上げ)
で直径20mmとした後、それを650℃の炉に直接挿
入し、1hr保持して放冷した。次に、1060℃×2
hrの疑似浸炭をし、水焼入の後、素材のオーステナイ
ト結晶粒度を測定した。オーステナイト結晶粒度測定法
は実施例1と同じである。
温度に30min以上保持する安定化処理では、いずれ
の鋼もNb炭窒化物が適当な大きさに分散するので、粗
粒化抑制効果を発揮する。ただし、700℃加熱×30
hr保持ではNb炭窒化物の凝集化がやや進み粗大化傾
向が現れる。また、鍛造後に連続的に安定化処理を行っ
ても、同様に粗粒化抑制がある。
は、オーステナイト化で一部のNb炭窒化物が固溶し
て、放冷で再び微細に析出する。したがって、疑似浸炭
の際にその細かい粒が部分的に溶け込んでしまい混粒化
する。
b炭窒化物の凝集化が十分に進まない。したがって、疑
似浸炭の際にその細かい粒が部分的に溶け込んでしまい
混粒化する。安定化処理を行わない場合も、Nb炭窒化
物の凝集化が進まないので、疑似浸炭の際にその細かい
粒が部分的に溶け込んでしまい混粒化する。
を調査した。供試鋼はA1,A3,A4,A6,B2鋼
である。実施例4での熱処理条件を図6(a)(b)に
示す。図6(a)では、素材を1150℃で1hr保持
し、熱間鍛造(900℃仕上げ)で直径20mmとし
た。この後、650℃×1hr−空冷(安定化処理)を
行った。次に、950℃と1060℃で2hrの疑似浸
炭を実施し、水焼入の後、素材のオーステナイト結晶粒
度を測定した。
合の安定化処理の影響を調査するため、図6(b)で
は、安定化処理をせずに950℃×2hrの疑似浸炭を
行った。オーステナイト結晶粒度測定法は実施例1と同
じである。
炭窒化物が凝集化されている本発明例の場合、1060
℃と950℃では粒度はほぼ同じである。これは、安定
化処理でNb炭窒化物が粗大化しているため、1060
℃でも950℃でもNb炭窒化物の数がそれほど変わっ
ていないためである。安定化処理をしない場合は、Nb
炭窒化物が凝集化していないので、1060℃では混粒
化が生じる。しかし、Nb炭窒化物が細かく分散してい
るため、Nb炭窒化物があまり溶けない950℃では、
10番程度の細粒化が達成される。
の場合は、安定化処理してもNb炭窒化物があまり凝集
化しないので、1060℃では混粒化するが、950℃
では混粒化せず、しかも最も細粒化が進む。950℃で
混粒化しないのは、950℃浸炭ではNb炭窒化物の溶
け込みが顕著でないので、安定化処理でNb炭窒化物を
わざわざ凝集化させなくても、十分に粗粒化抵抗を確保
できるからである。そして950℃で最も細粒化するの
は、N量が最も多く、950℃ではNb炭窒化物が最も
微細に分散しているからである。
粗粒化を起こさせないためには、安定化処理とNバラン
スが重要であり、950℃程度の通常浸炭とは相反する
ような全く異なった技術手法を用いなければならないこ
とがわかる。
製造方法は、1050℃以上の高温浸炭処理でも固溶に
より消失しないNb炭窒化物を生成することにより、そ
の高温浸炭処理を行う場合にあっても、オーステナイト
の粗粒化及び混粒化を効果的に抑制することができる。
したがって、焼入れ歪みの少ない製品を短時間の浸炭処
理により経済性よく製造することができる。
の高温浸炭処理を受けることにより低コストに製造する
ことができ、しかもその浸炭処理でオーステナイトの粗
粒化及び混粒化が効果的に抑制されるので、焼入れ歪み
が少なく高品質とすることができる。
ある。
表である。
る。
る。
る。
る。
Claims (4)
- 【請求項1】 重量比でCを0.10〜0.25%含むNb
添加型の肌焼鋼を製造するに際し、Nb量が0.02〜0.
10%、N量が0.010〜0.023%であり、且つN≦
0.006+0.325Nbを満足する鋼を、1150℃以
上の加熱の後、浸炭処理前に、600〜700℃の温度
域に30分以上保持し、しかる後に浸炭処理することを
特徴とする肌焼鋼の製造方法。 - 【請求項2】 前記加熱は熱間加工の加熱であり、その
加熱温度が1150〜1250℃であることを特徴とす
る請求項1に記載の肌焼鋼の製造方法。 - 【請求項3】 前記鋼中のN量が0.010%以上、(0.
325×Nb)%以下であることを特徴とする請求項1
又は2に記載の肌焼鋼の製造方法。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかの方法により製
造された肌焼鋼。
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-
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