JP3587441B2 - 高温浸炭用鋼 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷間鍛造や温間鍛造後に浸炭処理を行ない表面硬化を図って使用する高温浸炭用鋼に関するものであり、殊に浸炭処理の際にオーステナイト結晶粒の粗大化や異常成長等の発生を防止することのできる高温浸炭用鋼に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
浸炭用鋼は、例えば自動車や建設機械等の機械部品のうち、歯車、シャフト、ピン等の様に、特に高疲労特性の求められる部品等に適用されている。そして、こうした浸炭用鋼は、温間鍛造や冷間鍛造が施された後、浸炭焼入れ処理によって表面硬化されて使用されている。
【0003】
しかしながら従来の浸炭用鋼では、浸炭焼入れ等の熱処理の際に、鋼材が高温に長時間晒されることによって、オーステナイト結晶粒の粗大化や異常成長を起こすという問題がある。特に、結晶粒の粗大化がした場合には、浸炭用鋼における焼入れ硬さのバラツキや歪みの発生、靭性の低下や疲労強度の低下等の不都合が生じることになる。
【0004】
特に近年では、部品の製造コストの低減を図るという観点から、浸炭時間の短縮の為に高温浸炭処理される傾向にあり、浸炭温度が高くなるにつれて結晶粒の粗大化が発生し易くなり、焼入れ硬さのバラツキや歪みの発生、靭性の低下等の問題が顕在化し易い状況にある。
【0005】
一方、鋼材の歩留り向上という観点から、部品の冷間鍛造化が進められている。しかしながら、冷間鍛造された部品に浸炭処理を施した場合には、加熱温度が低温であっても部分的に結晶粒の粗大化が生じ易くなり、焼入れ硬さのバラツキや歪みの発生、靭性の低下および疲労強度の低下等が発生することになり、結晶粒の粗大化を招くことなく高温浸炭処理すること自体ほとんど不可能である。
【0006】
上記した問題を解決する為に、従来では鋼材に可溶性Al(以下、「Sol.Al」と記することがある),N,Nb等を適量添加することによって、結晶粒のピンニング効果を発揮する微細析出物を多数析出させる方法が採用されてきた(例えば、特開平7−216448号)。また、例えば特公平7−26151号には、製造条件を適切に調整することによって、析出物の粗大化を制御することも提案されている。
【0007】
しかしながら、浸炭温度の上昇や、冷間加工の際の高加工率化によって、更に高い温度にまで結晶粒の粗大化防止が可能な浸炭用鋼や、製造方法の実現が望まれる様になっている。
【0008】
浸炭用鋼における結晶粒粗大化の防止を図る為には、上記の様にピンニング効果を発揮するのに有効な微細析出物を多数析出させることが有効であるが、これまでの様なSol.Al,N,Nb等の添加や製造条件の制御では、近年の要求特性に適する程の十分な粗大化防止効果が得られていないのが実状である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこうした状況の下になされたものであって、その目的は、温間鍛造や冷間鍛造後の浸炭焼入れ処理時における結晶粒の粗大化を極力抑制することができる浸炭用鋼を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成し得た本発明の浸炭用鋼とは、Nb:0.001〜0.10%、Al:0.01〜0.15%、N:0.01〜0.03%を夫々含むと共に、Nの含有量[N]は下記(1)式を満足し、且つ下記(2)式で表される熱間加工後の固溶Al量が0.01〜0.10%である点に要旨を有するものである。尚、下記(2)式中における「不溶性Al量」とは、全Al量からAlNとして析出しているAl量を除いたものであり、またこのAlN量はブロームエステル法で測定したものである。
[N]≧(0.124×T−95×[Nb]−107)/1000 …(1)
但し、[Nb]はNbの含有量(質量%)を、Tは浸炭温度(℃)を夫々示す。
固溶Al量=全Al量−(不溶性Al量+AlNとして析出しているAl量)…(2)
【0011】
本発明の上記浸炭用鋼においては、(1)V:1.5%以下(0%を含まない)、Ti:0.1%以下(0%を含まない)、Ta:0.1%以下(0%を含まない)、Zr:0.1%以下(0%を含まない)、Te:0.1%以下(0%を含まない)および希土類元素:0.1%以下(0%を含まない)よりなる群から選択される1種以上の元素、(2)Pb:0.1%以下(0%を含まない)、Bi:0.1%以下(0%を含まない)、およびSe:0.1%(0%を含まない)よりなる群から選択される1種以上の元素、等を含有させることも有効であり、これら含有させる成分に応じて浸炭用鋼の特性を更に向上させることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明者らは、上記目的を達成することのできる浸炭用鋼の実現を目指して様々な角度から検討した。そしてまず、各種合金元素の組み合わせについて詳細な検討を行なったところ、目標とする浸炭温度に応じてNbとNの関係を適切に制御する必要があることを見出した。
【0013】
一方、熱間加工後に析出している析出物(AlNやAl2O3等)は大きく、特にAlNはその後の熱処理(球状化焼鈍等)によって、凝集粗大化し易い。こうしたことから、粗大化を抑制するためのピンニング効果を発揮させるには、不都合が生じることになる。本発明者らは、こうした不都合を解消するという観点から検討したところ、熱間圧延後にAlを析出させず、固溶Alの状態で適正量含有させることによって、その後の熱処理時に微細なAlNやNbC,或いはNbCNとAlNの複合析出物を得ることができ、これが高温浸炭時にピンニング効果を発揮し、高温まで結晶粒の粗大化を抑制できることが判明した。
【0014】
本発明者らは、上記した知見に基づいて更に鋭意研究したところ、上記構成を採用すれば上記目的が見事に達成されることを見出し、本発明を完成した。尚、従来の技術では、「sol.Al」として、AlNとして析出しているAlと、完全に固溶しているAlとを合わせた形で規定しているものが一般的である。しかしながら、熱間加工後にAlNとして析出していると、その後の熱処理において凝集・粗大化が発生し、結晶粒のピンニングに有効な微細AlNやNbC(或いはNbCNとAlNの複合析出物)の量が少なくなってしまい、粗大化特性を満足しないことになる。そこで、本発明では、熱間加工後に固溶Alを増大させることが有効であるという観点から、上記(1)式で規定される固溶Al量を規定したのである。
【0015】
本発明の浸炭用鋼は、所定量のNb,Al,Nを基本成分として添加させるものであるが、これらの元素の範囲限定理由は下記の通りである。
【0016】
Nb:0.001〜0.10%
Nbは、鋼中のCやNと結合し、Nbの炭化物、窒化物または炭窒化物等を生生し、鋼中に微細分散させることによって、浸炭加熱時にオーステナイト結晶粒の粗大化を防止するのに必要な元素である。こうした効果を発揮させる為には、少なくとも0.001%以上含有させる必要がある。しかしながら、Nbの含有量が過剰になると、Nb炭窒化物の凝集が起こり、結晶粒粗大化防止に有効な析出物が減少し、却って結晶粒粗大化防止温度が低下してしまうので、その上限を0.1%とする必要がある。尚、Nb含有量の好ましい下限は0.01%であり、好ましい上限は0.08%である。
【0017】
Al:0.01〜0.15%
Alは、鋼中のNと結合してAlNを生成し、浸炭加工時に浸炭加工時にオーステナイト結晶粒の成長を抑えるのに必要な元素である。こうした効果を発揮させるためには、0.01質量%以上含有させる必要がある。しかしながら、Alを過剰に含有させるとAlNの凝集が起こり、結晶粒粗大化に有効な析出物が減少し、却って結晶粒粗大化防止温度が低下してしまうので、0.15%を上限とする。尚、Al含有量の好ましい下限は0.02%であり、好ましい上限は0.05%である。
【0018】
N:0.01〜0.03%
Nは、NbやAlと結合してNbN、NbCN、AlN等を生成し、オーステナイト結晶粒の成長を抑制するのに必要な元素である。こうした効果を発揮させる為には、0.01%以上含有させる必要があるが、0.03%を超えて過剰に含有させると、鍛造時や熱間加工時に割れを起こし易いので、0.03%以下にする必要がある。
【0019】
本発明の浸炭用鋼は、Nb,AlおよびNを上記の様に調整するものであるが、このうちNの含有量[N]は上記(1)式を満足すると共に、上記(2)式で表される固溶Alは0.01〜0.10%にする必要がある。これらの限定理由は下記の通りである。
【0020】
[N]≧(0.124×T−95×[Nb]−107)/1000
Nは前述した様に、NbやAlと結合してNbN、NbCN、AlN等を生成し、オーステナイト結晶粒の成長を抑制するのに必要な元素であるが、高温浸炭時に結晶粒の粗大化を抑制する為には、浸炭温度やNb含有量に応じて適正量のNを含有させる必要がある。こうした効果を発揮させる為には、上記の関係[前記(1)式]を満足する様にNの含有量を制御する必要がある。
【0021】
固溶Al:0.01〜0.10%
Alは前述した様に、鋼中のNと結合してAlNを生成し、浸炭加工時にオーステナイト結晶粒の成長を抑えるのに必要な元素である。しかしながら、熱間加工後に析出している析出物(AlNやAl2O3)は大きく、結晶粒のピンニング効果を発揮させるには不適当である。こうしたことから、熱間加工後にAlを固溶させておき、その後の熱処理時に微細なAlN、或いはNbC+AlN、NbCN+AlN等を析出させることによって、結晶粒の粗大化を抑制する効果を発揮させる必要がある。こうした効果を発揮させる為には、上記(2)式で表される固溶Alの量を0.01%以上とする必要がある。しかしながら、この固溶Al量が0.10%を超えると、最終的に得られる析出物が凝集・粗大化してしまい、却って粗大化防止温度が低下する為に、0.1%を上限とした。固溶Alの好ましい下限は0.02%であり、好ましい上限は0.06%である。尚、固溶Al量を0.01〜0.10%に制御する為には、熱間加工時の加熱温度を900℃以上にし、加工後にA3変態点までを10℃/秒以上の冷却速度で冷却してやれば良い。
【0022】
本発明の浸炭用鋼における基本添加成分は上記の通りであるが、その他C,Si,MnおよびCr等の浸炭用鋼としての基本成分を含み得るものであるが、これらの成分は下記の様に調整することが好ましい。
【0023】
C:0.05〜0.35%
Cは、線材に所望の強度を与えるのに必要な元素であり、その為には少なくとも0.05%以上含有させることが好ましい。しかしながら、Cの含有量が過剰になると、変形抵抗を著しく上昇させるのでその上限は0.35%とするのが良い。尚、C含有量のより好ましい下限は0.10%であり、好ましい上限は0.30%である。
【0024】
Si:1.5%以下
Siは製鋼段階で脱酸剤として添加されるが、その含有量が過剰になると、変形抵抗が著しく上昇するので、その上限は1.5%とするのが良い。尚、Si含有量のより好ましい上限は1.2%である。
【0025】
Mn:0.10〜2.0%
Mnは、不純物であるSを固定して無害化するのに必要な元素であり、また鋼の強度や靭性の向上の為に添加される。これらの効果を発揮させる為には、少なくとも0.10%以上含有させることが好ましいが、過剰に含有させると加工性が悪化するので、2.0%以下とするのが好ましい。尚、Mn含有量のより好ましい下限は0.20%であり、より好ましい上限は1.5%である。
【0026】
Cr:5%以下
Crは焼入れ調整元素であり、焼入れ焼戻しによって強度と靭性を調整する為に添加される。しかしながら、過剰に含有させると加工性が悪化するので、その上限を5%とすることが好ましい。尚、Cr含有量のより好ましい上限は2%である。
【0027】
本発明の浸炭用鋼における上記成分以外(残部)は、Feおよび不可避不純物からなるものであるが、必要によって、(1)V:1.5%以下(0%を含まない)、Ti:0.1%以下(0%を含まない)、Ta:0.1%以下(0%を含まない)、Zr:0.1%以下(0%を含まない)、Te:0.1%以下(0%を含まない)および希土類元素:0.1%以下(0%を含まない)よりなる群から選択される1種以上の元素、(2)Pb:0.1%以下(0%を含まない)、Bi:0.1%以下(0%を含まない)、およびSe:0.1%(0%を含まない)よりなる群から選択される1種以上の元素、等を含有させることも有効であり、これら含有させる成分に応じて浸炭用鋼の特性を更に向上させることができる。これらの元素の範囲限定理由は下記の通りである。尚、これらの成分以外にも、本発明の鋼線材には、その特性を阻害しない程度の微量成分を含み得るものであり、こうした鋼線材も本発明の範囲に含まれものである。
【0028】
V:1.5%以下(0%を含まない)、Ti:0.1%以下(0%を含まない)、Ta:0.1%以下(0%を含まない)、Zr:0.1%以下(0%を含まない)、Te:0.1%以下(0%を含まない)および希土類元素:0.1%以下(0%を含まない)よりなる群から選択される1種以上の元素V,Ti,Ta,Zr,Teおよび希土類元素は、いずれも微細析出物を生成し、高温浸炭時のオ−ステナイト結晶粒の粗大化を抑制するのに有効な元素である。こうした効果は、その含有量が増加するにつれて増大するが、過剰に含有させると炭・窒化物の凝集・粗大化が発生し、析出物の数が少なくなって却って結晶粒粗大化防止温度が低下する。こうした観点から、Vはその上限を1.5%とし、Ti,Ta,Zr,Teおよび希土類元素(以下、「REM」と略記することがある)はその上限を0.1%とすることが好ましい。尚、REMとは、周期律表第3属に属するスカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)、およびランタノイド系列希土類元素等の17元素の総称であり、これらのいずれを使用しても良い。
【0029】
Pb:0.1%以下(0%を含まない)、Bi:0.1%以下(0%を含まない)、およびSe:0.1%(0%を含まない)よりなる群から選択される1種以上の元素
Pb,BiおよびSeは、いずれも被削性を向上させるのに有効な元素であり、浸炭用鋼に被削性が要求される場合には、上記範囲内で含有させれば良い。しかしながら、これらの元素を過剰に含有させると、粗大な非金属化合物を生成し、疲労強度の低下を招くので好ましくない。こうした観点から、上記元素を含有させる場合には、いずれもその上限を0.1%とする必要がある。
【0030】
尚、本発明の浸炭用鋼を部品に適用する場合には、部品に加工した後、浸炭若しくは浸炭窒化(ガス、真空、プラズマ等による浸炭若しくは浸炭窒化)および高周波焼入れ処理を行なうものであるが、必要によってショットピーニング加工を行なって表面強化処理を行なっても良い。
【0031】
以下、本発明を実施例によって更に詳細に説明するが、下記実施例は本発明を限定する性質のものではなく、前・後記の趣旨に徴して設計変更することはいずれも本発明の技術的範囲に含まれるものである。
【0032】
【実施例】
下記表1に示す化学成分組成の鋼材を溶製し、断面が155×155(mm)の正方形となるビレットに分塊圧延した後、直径:19mmの線材に圧延した。
【0033】
【表1】
【0034】
その後、各供試材を減面率30%で伸線加工後、図1に示す条件(ヒートパターン)で球状化焼鈍(750℃×7Hr→FC)を行ない、引き続き減面率10%スキンパス圧延、および加工率50%の冷間押し出し加工を行ない、更に図2に示す900〜1100℃に加熱し、3時間保持した後、水焼き入れ処理を行なった。
【0035】
得られた各焼入れ材における各焼き入れ温度(加熱温度)での結晶粒度を測定し、粗大化温度を調査した。そして、粗大化温度は、各加熱温度でオーステナイト結晶粒度をJIS G 0551に準拠して測定し、結晶粒度が5番以上の整微粒である限界の温度を粗大化温度とした。その結果を、下記表2に示す。
【0036】
【表2】
【0037】
この結果から、次の様に考察できる。まず本発明で規定する要件を満足する鋼No.1〜10のものでは、いずれも1000℃以上の粗大化温度が達成されていることがわかる。これに対して、鋼No.11〜15のものは、本発明で規定する要件のいずれかを欠く比較例であり、いずれも粗大化温度が大幅に低くなっていることがわかる。
【0038】
上記比較例のうち、鋼No.11のものは、Nb無添加鋼であり、高温での結晶粒の粗大化防止に有効な析出物量が少ないので、925℃の低温においても結晶粒が粗大化している。
【0039】
また、鋼No.12のものでは、Nbの添加量が多いので、Nb炭化物、Nb窒化物、Nb炭窒化物の凝集が起こり、析出物が粗大化するので、微細な析出物量が少なくなり、低温でも結晶粒の粗大化が発生している。
【0040】
鋼No.13のものでは、Alの添加量が多く、また固溶Al量も多いので、AlNの凝集が起こり、析出物が粗大化する為に、微細な析出物数が少なくなり、低温でも結晶粒の粗大化が発生している。
【0041】
鋼No.14のものでは、Nの添加量が少ないので、Nb炭化物、Nb炭窒化物、AlNの析出量が少なくなり、低温でも結晶粒の粗大化が発生している。
【0042】
鋼No.15のものでは、固溶Al量が少ないので、微細なAlN、NbC+AlN、NbCN+AlNが少なくなり、低温でも結晶粒の粗大化が発生している。
【0043】
鋼No.16のものでは、前記(1)式を満足していないので、結晶粒の粗大化が発生している。
【0044】
【発明の効果】
本発明は以上の様に構成されており、浸炭温度に応じたN量および固溶Al量を規定することによって、高温まで結晶粒の粗大化を防止することのできる浸炭用鋼を得ることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例における球状化焼鈍のヒートパターンを示す図である。
【図2】実施例における焼入れ・焼戻しのヒートパターンを示す図である。
Claims (3)
- Nb:0.001〜0.10%(質量%の意味、以下同じ)、Al:0.01〜0.15%、N:0.01〜0.03%を夫々含むと共に、Nの含有量[N]は下記(1)式を満足し、且つ下記(2)式で表される熱間加工後の固溶Al量が0.01〜0.10%であることを特徴とする高温浸炭用鋼。
[N]≧(0.124×T−95×[Nb]−107)/1000…(1)
但し、[Nb]はNbの含有量(質量%)を、Tは浸炭温度(℃)を夫々示す。
固溶Al量=全Al量−(不溶性Al量+AlNとして析出しているAl量)…(2) - V:1.5%以下(0%を含まない)、Ti:0.1%以下(0%を含まない)、Ta:0.1%以下(0%を含まない)、Zr:0.1%以下(0%を含まない)、Te:0.1%以下(0%を含まない)および希土類元素:0.1%以下(0%を含まない)よりなる群から選択される1種以上を含有するものである請求項1に記載の高温浸炭用鋼。
- Pb:0.1%以下(0%を含まない)、Bi:0.1%以下(0%を含まない)、およびSe:0.1%(0%を含まない)よりなる群から選択される1種以上の元素を含むものである請求項1または2に記載の高温浸炭用鋼。
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