JP3327796B2 - インクジェット記録装置及びそれによる記録方法 - Google Patents

インクジェット記録装置及びそれによる記録方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクを吐出口
(オリフィス)から小液滴として吐出、飛翔させ、この
小液滴の被記録材表面へと付着させて記録を行うインク
ジェット記録装置及び記録方法に関し、特に、にじみ
(フェザリング)及び混色にじみ(ブリーディング)を
解消し、かつ高発色を実現し、また画像によっては質感
の豊かな画像を形成するインクジェット記録及び方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、インクジェット記録用インク
としては、安全性、臭気などの面から水性インクが主流
であり、各種の水溶性染料または顔料を水または水と水
溶性有機媒体に溶解または分散させ、必要に応じて保湿
剤、染料溶解助剤、防かび剤などを添加したインクが知
られている。これらのインクジェット記録はインクを毎
秒数千滴以上吐出可能で高速記録が容易であること、騒
音が少ないこと、カラー化が容易であること、高解像度
化が可能であること、普通紙記録が可能であることなど
の多くの長所を持っており、数年来普及が目覚ましい。
【0003】さらに近年パソコンの低価格化、高性能
化、GUI(グラフィカルユーザインターフェース)環
境の標準化により、プリンタなどの画像記録も、高発
色、高品位、高堅牢性、高解像度記録、高速記録の要求
が高まり、色材成分をできるだけ紙の表面へ残し、記録
ドットのエッジを鮮明にし、にじみ(フェザリング)、
混色にじみ(ブリーティング)等を少なくするという技
術思想が提案され、また製品も発売されている。これら
の技術は大きく分類すると記録媒体としていわゆる普通
紙と呼ばれる紙を用いる場合とインクジェット専用紙を
用いる場合とがある。前者は複写機などに用いられる紙
でコストがかからず実用上優れた特性を持っている。ま
た近年、インクのにじみを制御し、ある程度インクジェ
ット特性を持たせた複写機用紙も出現してきた。
【0004】しかしながら本格的な画像を印刷するには
後者の特殊な紙を用いる必要がある。この紙は紙の表面
層に種々の物質を塗り付けインクの吸収、発色などを制
御し美しい画像、文字などを実現している。これは美し
い画像を提供するため鉛筆、ペンなどでの書き込みがし
にくい、紙の手触りが悪い、複写機に用いることができ
ない、紙が重いなど種々の実用上の欠点がある。
【0005】普通紙を用いる上でさらにインクを工夫す
る必要がある。文字をくっきり印字するためには紙に染
み込み易いインクはあまり適さない。しかしながらあま
り染み込みが抑えられてもインクが液体のまま紙表面に
とどまるため、印字後に指でふれた場合に指にインクが
付着して汚れ、また印字物にも汚れを生じさせる。そこ
で、実用上のインクはこれらのバランスを適度にとっ
て、文字がくっきり印字できるよう工夫がなされてい
る。文字のみを印字する場合、紙の白地の上に黒文字を
印字する場合が多くこのような手法がとられた。
【0006】一方、近年カラープリンタが一般的になり
つつある。この場合には状況が一変する。例えば一様な
カラー地に文字を印字するような場合に、前述のように
ある程度紙へのインク浸透を抑えたインクでは色の異な
るインクが接した印字部分でインクが混ざり合いにじみ
が発生する。いわゆるフェザリング、ブリーディングと
呼ばれる現象がおこるのである。これらは著しく画像品
位を乱すこととなる。そこで、カラーインクジェットの
印字では、近年の一般的傾向として、界面活性剤を含ん
だ非常に紙に浸透しやすいインクを用いている。このよ
うなインクを用いると、ある色のインクを印字して次に
別の色のインクを印字する際に、先に印字した色のイン
クはすでに紙に浸透している。そのため、フェザリン
グ、ブリーディングを抑制できて、いわゆる普通紙に大
変美しい画像を印刷できるようになる。しかしながらそ
の結果として、紙の白地に黒文字あるいはカラー文字を
印字した場合、文字の縁がくっきりしなくなる。これ
は、紙内部にインクがしみ込むと同時に紙面に沿っても
インクが広がるためである。さらにインクが紙内部にし
み込むため紙の表面の繊維による光の散乱のにより若干
印字濃度が低下する。この光の散乱は、カラー画像を飽
和度の低い画像としてしまう。このためいわゆるインク
ジェットで印刷した普通紙の画像は、インクジェット専
用紙に印字した場合と比較すると見劣りすることとな
る。
【0007】そこで、普通紙にインクジェット印字を行
う際により美しい画像を得るために被記録媒体を背後か
ら印字前、印字中、印字後に加熱することが以前から提
案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらにじみな
どについてはこれらの手法を用いても大きな問題が残さ
れている。通常の文書においては文字をくっきりさせる
ためにはにじみはできる限り存在しない方が望ましい。
紙の白地と文字部分のたとえば黒地部分ができるだけ鮮
やかに区切られている方が美しい文字が描ける。また、
黒い文字ばかりでなくいわゆるビジネスカラーなどと称
されているような印字物も同様である。これらの文書で
は、円グラフや棒グラフなどの多くのデータを視覚的に
わかりやすくするために、さまざまな色を用いて人々に
理解を求めようとする。さらにこれらの印刷物では、白
地ではなく色を紙全体または部分的に用いることも多
い。これらのカラーの文書においては、現実に用いられ
る色は特定の領域に渡って一定の色相、濃度であること
が多く、また用いられている色もそれほど多くはないの
が実状である。さて、これらの文書は既に述べた文字を
印刷する場合と同様に境界部分が明確であり、にじみな
どはできる限り押さえた方が美しい文書となる。
【0009】しかしながらこのような手法を用いて写真
などのいわゆる自然画と呼ばれる画像を印刷すると問題
が発生する。即ち自然画では様々な色彩条件が発生す
る。色の非常に薄い部分などでは広い面積にまばらにイ
ンクを着弾させることがしばしば発生する。どのように
広い面積にまばらに濃いインクドットを打ち込むかにつ
いては様々な手法が適用されている。例えば一定の色
相、彩度がある領域に広がっているならばある規則パタ
ーンをもってドットを分散させて印字を行ったり、前後
のデータを用いてうまくドットを分散させる誤差拡散法
などが用いられている。しかしいずれの手法を用いても
濃いインクドットをまばらに打ち込むとその部分が肉眼
には目に付く。上述のビジネス文書などでは比較的一様
な印字パターンが多いのでそれらは気にならないことが
多いが、自然画では不自然な画像となってしまう。その
結果、それらの印字物は、色彩は優れていても、いわゆ
る画像のざらつき感が悪いとして評価される。
【0010】そこでこれらの問題を解決するために工夫
を行い、滲むことなく被記録媒体に染み込むインクを用
いたり、特殊な被記録媒体を用いたりなど様々な手法が
用いられている。しかしながらこれらの手法は一枚の文
書全体に適用されてしまう。従って例えば、一枚の文書
の中に際立ったくっきりさを要求する文字部分と色彩が
鮮やかでかつ混色を嫌うカラー部分と、ざらつき感を嫌
う自然画が混在している文書をいわゆる普通紙に高画質
で印字することは困難を究めることとなる。
【0011】本発明はこのような問題を解決するために
なされたもので、自然画像や文字画像など、異なる種類
の画像が含まれている画面を、高い画質で印刷出力する
インクジェット記録装置及びその装置による記録方法を
提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明のインクジェット記録装置は次のような構成か
らなる。すなわち、記録媒体の温度により浸透速度の変
化するインクを用いたインクジェット記録装置であっ
て、記録媒体を所定サイズの領域を単位として加熱する
加熱手段と、画像情報とともに、記録媒体に対して加熱
すべき領域を指定する指定情報を受信する受信手段と、
前記指定情報に応じて、記録媒体に対して加熱する部位
と加熱しない部位とを示す制御情報を格納する格納手段
と、前記制御情報により示される、記録媒体の加熱する
部位と加熱しない部位とに応じて前記加熱手段を制御す
る制御手段と、前記画像情報に対応した画像を、インク
液滴を吐出しつつ被記録媒体上を走査して印刷記録する
記録手段とを備える。
【0013】又、本発明のインクジェット記録装置によ
る記録方法は次のような構成からなる。すなわち、記録
媒体の温度により浸透速度の変化するインクを用いたイ
ンクジェット記録装置による記録方法であって、画像情
報とともに、記録媒体に対して加熱すべき領域を指定す
る指定情報を受信する受信工程と、前記指定情報に応じ
て、記録媒体に対して加熱する部位と加熱しない部位と
を示す制御情報を格納する格納工程と、前記制御情報に
より示される、記録媒体の加熱する部位と加熱しない部
位とに応じて、記録媒体を所定サイズの領域を単位とし
て加熱する加熱制御工程と、前記画像情報に対応した画
像を、インク液滴を吐出しつつ被記録媒体上を走査して
印刷記録する記録工程とを備える。
【0014】
【発明の実施の形態】
[第1の実施の形態]本発明の実施の形態として、イン
クを加熱することで膜沸騰を生じさせてインクの微小液
滴を吐出させて記録媒体上にどっと形成し、そのドット
を画像に応じて形成することで画像を印刷出力するイン
クジェット記録装置について説明する。まず、装置の構
成を説明する前に、その装置に用いられるインクの組成
並びに温度特性について説明する。 <インクの温度特性>一般に液体がいわゆる普通紙と呼
ばれる紙の上に置かれた際に二通りの挙動を示す。一つ
は紙面の面積方向にひろがることであり、今一つは紙の
内部に吸収される面積に垂直な方向へ染み込みである。
もちろんこれは各々独立な事象ではなくお互いに絡み合
ったことで紙の種類、メーカーなどの差によって一律に
論ずることは困難である。
【0015】そこで先ずインクジェット記録法に用いる
特徴的な二種類のインクについて述べる。第一の記録液
は文字印字を専用とする。文字のみをいわゆる普通紙に
印字する場合には、要求される第一の特徴は紙面上で記
録液に対する吸収がある程度抑制されていることであ
る。もし記録液の紙に対する吸収速度が大きいと記録液
が紙表面に良く広がるため印字されたドット径が大きく
なり解像度が劣化する。また同時に記録液が紙の内部に
も広がるため表面から記録液の主体が内部に移動するた
め印字濃度が低下する。この二つの理由から紙に対する
吸収速度の大きな記録液を用いると文字の印字品位が低
下してしまう。そこで第一の記録液は紙に対する浸透を
抑えるために比較的表面張力を大きくし、紙の繊維に対
する濡れ性を高くしないように調整する。
【0016】第二の記録液は文字印字ではなく画像印字
を専用とする。この画像の特徴は文字を印字する場合と
異なり紙面上に一様に絵柄が現れることである。すなわ
ちある面積範囲に一様に記録液を塗り付ける必要が生ず
る。この時例えば二種類の色の面がある線状の境界で接
していたとすると第一の記録液を用いた場合に問題が生
ずる。第一の記録液はある程度、記録液の紙に対する浸
透が押さえられているので第一の色の記録液が紙面に塗
り付けられて、その後紙に浸透するより前に第二の色の
記録液が塗り付けられることとなる。このとき色の境界
部分では紙に浸透する前の二色の記録液が接することと
なる。このとき境界部では二つの色の記録液が入り交じ
り意図した二色の境界線が乱れてしまう。さらにこの境
界部分ではさきに塗り付けられた色の記録液が紙内部に
吸収が始まっている場合には後から紙面上に塗り付けら
れた第二の色の記録液がすでに紙面上に塗り付けられた
第一の色の記録液の方に流れ滲み模様が形成され境界の
模様が意図しないように乱れ画像品位を著しく低下させ
る。そこで通常、このようなことが起こらないように画
像を形成するため記録液にはいわゆる界面活性剤を少量
加え紙への浸透速度を高める。これが第二の記録液であ
る。ところがかかる記録液を用いて文字を印字しようと
すると逆に印字品位が低下し読みづらくなる。なぜなら
この記録液は記録液滴が紙に着弾すると同時に界面活性
剤の働きのために紙の繊維によく浸透するため、紙内部
に広がるばかりでなく紙表面に沿ってもよく広がる。そ
のため、印字ドットの形状が極めて大きくなり、印字ド
ットの濃度が低下する事となる。このような記録液で印
字した文字は濃度が低く、文字のエッジがシャープでな
いため文書全体の品位が他の記録方法、例えばレーザビ
ームプリンタなどに比較して劣ることとなる。
【0017】そこで画像品位と文字品位とを両立させる
ために、文字には第一の記録液を、画像を記録するため
に第二の記録液を用いることが考えられる。特に文字の
印字には黒の記録液を用いることが多いので黒には第一
のタイプの記録液を、その他カラー具体的にはシアン、
マゼンタ、イエローの記録液には第二タイプの記録液と
することが考えられる。しかしながらこの方法では一様
なカラー地に黒文字を印字する際に大きな問題が発生す
る。黒文字の記録液がカラー地に広がり著しいフェザリ
ングを発生する。この問題を解決するために通常、黒の
記録液に若干界面活性剤を加え紙への浸透性を高めるこ
とが行われる。しかしながらこの方法では黒文字に用い
る記録液に紙に対する浸透性を付与したために最初に述
べた特徴が失われることとなる。
【0018】一方、本発明人の観察によれば大まかに次
のようなことが言える。普通紙上に滴下された液体は温
度が上昇するほど紙に対する浸透が早くなる。図1はキ
ヤノン製のインクジェットプリンタBJ820J用のカ
ラーインクについて二種類の紙面温度25℃及び90℃
における接触角の測定結果である。ここで言う接触角は
いわゆる材質が一様でかつ鏡面をなす固体表面と気体と
からなる界面に液体が滴下された際にできる接触角(前
進接触角、後退接触角など厳密な区別がある)とは多少
意味が異なり、紙内部への吸収がおこりつつ表面にも広
がって行く動的な状態で液滴を横方向から共和界面科学
の接触角計CA−Dで観察し、そのときの気体、液体、
固体からなる界面の角度を、接触角として定義して測定
したものである。図からわかるように温度が高いほど接
触角の時間変化が大きく紙内部に速やかに液体が吸収さ
れたことが理解できる。これは高温により液体が蒸発し
たため見かけ上の接触角が小さくなったのではなく、紙
への吸収が早まったためと理解される。図に示した液滴
の広がりが高温で大きくなっているからである。図2は
界面活性剤をわずかに含むインクで同様の実験を行った
ものである。この実験で用いたインクの成分は下記のよ
うであった。
【0019】 フードブラック2 3.0% チオジグリコール 5.0% グリセリン 5.0% 尿素 5.0% イソプロピルアルコール 4.0% アセチレノール 0.1% 水 残部 さらに上記のインクにおいて界面活性剤アセチレノール
の含有量を1%に変更した記録液の接触角を図3に示し
た。このインクは極めて浸透力が強く温度による接触角
を正確に測定するのが容易ではない。このインクは浸透
力が大変強くカラー画像を印字した際に異なる色の境界
でも先に吐出、着弾させたインクがの力吐出させたイン
クが着弾するまでの間にかなり紙に浸透しているためフ
ェザリングやブリーディングが比較的起こりにくく美し
い画像が得られる。図1から図3にかかわる実験で用い
た紙はインクジェット適性のあるキヤノン製のコピー用
普通紙PB PAPER(品番QKDA4)である。
【0020】そこで本実施の形態は、以上に述べた液体
の浸透性が記録液滴着弾地の温度によって変化すること
に着目し、画像部分ごとに加熱制御を行って記録液の特
性をコントロールし、文字の印字品位とカラー画像の印
字品位の両方を高めるものである。ここでは、図2に示
した温度特性を有するインクを用いるものとする。 <インクジェット記録装置の構成>図18は、本実施形
態のインクジェット記録装置のエンジン部IJRAの斜
視図である。同図において、駆動モータ5013の正逆
回転に連動して駆動力伝達ギア5011,5009を介
して回転するリードスクリュー5005の螺旋溝500
4に対して係合するキャリッジHCはピン(不図示)を
有し、矢印a,b方向に往復移動される。このキャリッ
ジHCには、インクジェットカートリッジIJCが搭載
されている。インクジェットカートリッジには、インク
吐出口を有するヘッドIJHが備えられている。ヘッド
IJHはカラーインクジェットイヘッドであり、走査方
向についてYMCKの各色のヘッドがならんで配置され
ている。
【0021】ヘッドIJHに対して、記録用紙を隔てて
紙押え板5002が対向している。紙押さえ板5002
は、キャリッジの移動方向に亙って紙をプラテン500
0に対して押圧する。また、この紙押さえ板上には、後
述する紙加熱ヒータが設けられている。
【0022】5007,5008はフォトカプラで、キ
ャリッジのレバー5006のこの域での存在を確認し
て、モータ5013の回転方向切り換え等を行うための
ホームポジション検知手段である。5016は記録ヘッ
ドの前面をキャップするキャップ部材5022を支持す
る部材で、5015はこのキャップ内を吸引する吸引手
段で、キャップ内開口5023を介して記録ヘッドの吸
引回復を行う。5017はクリーニングブレードで、5
019はこのブレードを前後方向に移動可能にする部材
であり、本体支持板5018にこれらが支持されてい
る。ブレードは、この形態でなく周知のクリーニングブ
レードが本例に適用できることは言うまでもない。又、
5021は、吸引回復の吸引を開始するためのレバー
で、キャリッジと係合するカム5020の移動に伴って
移動し、駆動モータからの駆動力がクラッチ切り換え等
の公知の伝達手段で移動制御される。
【0023】これらのキャッピング、クリーニング、吸
引回復は、キャリッジがホームポジション側の領域に来
た時にリードスクリュー5005の作用によってそれら
の対応位置で所望の処理が行えるように構成されている
が、周知のタイミングで所望の作動を行うようにすれ
ば、本例にはいずれも適用できる。
【0024】図19は、ヘッドIJHのひとつの分解斜
視図である。図19において、209aはヒータボード
であり、シリコン基板上に電気熱変換体(吐出ヒータ)
209b、これに電力を供給するアルミニウム等の電極
209cとが成膜されて配設されている。このヒータボ
ード209aに対して、記録用液体の液路(ノズル)2
09dを仕切るための隔壁を有する天板209eを接着
することにより構成されている。
【0025】インクカートリッジIJCから導管を介し
て供給されたインクは、天板209eに設けられた供給
口209fより記録ヘツド209内の共通液室209g
に充填され、この共通液出力209gより各ノズル20
9d内に導かれる。これらのノズル209dにはインク
吐出口209hが形成されており、また前記吐出口20
9hは前記記録ヘツド209の記録シートに対向してシ
ート搬送方向に所定ピツチで形成されている。 <加熱ヒータの構成>次に、加熱ヒータについて説明す
る。図4は本実施の形態にかかわる記録装置に用いる紙
加熱ヒータである。紙加熱ヒータは、プリンタの大きさ
にも依存するが、A4サイズのプリンタであれば、厚さ
0.7mm程度、幅7mm、長さ30cmのアルミナ基
板6上に、例えば銀・パラジウム合金粉末等のペースト
を塗布焼成して細長いライン状に形成した厚さが10μ
m程度の発熱抵抗体7を複数個配列したものである。こ
の発熱抵抗体7にはさらに電気絶縁性の高いほう珪酸ガ
ラスなどのペースト塗布焼成し、厚さ10μm程度の皮
膜が形成され、さらに鉛ガラス等の粉末ペーストを塗布
焼成して10μmのカバーガラス層を形成することによ
り紙の通過に伴う摩耗耐久性を付与してある。この図に
示した例では発熱抵抗体7は一本の線状で、中間の何ヵ
所かで電極1,2,3,4,5を取り出すことにより4
つに分割されそれぞれが独立して制御されるように構成
されている。
【0026】図5に紙加熱ヒータ17の分割配線図を示
した。各抵抗体は電極1,2,3,4と駆動トランジス
タ8,9,10,11を介して接地されている。また電
極5はヒータの電源に接続されている。ある接地線回路
に含まれるトランジスタが導通状態または動作状態にあ
ればこのトランジスタのコレクタに接続された回路の発
熱体の接続点の両側にある発熱抵抗体に電流が流れ発熱
する。それぞれの接地線回路に含まれるトランジスタの
ベースにセレクタ18を介して信号入力を行って導通状
態にすれば、そのトランジスタに接続された部分を発熱
させられる。
【0027】図6に記録装置のヘッド及び紙加熱ヒータ
の概略を示した。この記録装置では被記録媒体12は紙
加熱ヒータ17と記録ヘッド14との間に送られて印字
面の裏側から加熱される。一方、記録ヘッド14は加熱
装置の長さ方向(図6(a)では紙面に垂直な方向、図
(b)では矢印21で示した方向)に沿ったガイド16
に案内されて逐次印字情報に基づきノズル15からイン
ク滴を吐出し画像を被記録媒体12上に形成し、さらに
必要な量の紙送りローラ13または送り装置を介して紙
送りを行い、再び記録ヘッド14が走査して次の行を印
字する。このとき背後の紙加熱ヒータ17により紙はた
だちに所定温度に加熱され、その後に記録ヘッドから吐
出した記録液が紙に着弾する。
【0028】この場合の紙加熱ヒータ17の動作状態は
画像によって異なる。例えば図7に示したような写真ま
たは画像のようなカラーの複雑なパターンを含んだ領域
Aと、文字領域Bとからなる印字物22を印字する際
に、紙送り方向に沿って幅aで示した部分が紙加熱ヒー
タの上を通過する期間に、例えばトランジスタ8,9を
導通状態として紙の幅方向bに示した領域にある発熱抵
抗体に通電すればよい。この一連の制御はパーソナルコ
ンピュータ24等の外部装置から受け取ったヒータ制御
情報を含んだ印字情報に基づき、コントローラ19を通
じて紙送り制御と同期してヒータセレクタ18に信号を
送って行われる。印字情報は例えばセントロニクス社準
拠のプリンタケーブルを通じてパーソナルコンピュータ
24から送り込まれる。従ってユーザはパーソナルコン
ピュータのプリンタドライバのようなソフトウェア上で
画像領域ごとにあらかじめインクの滲み制御(従って結
果的には紙加熱ヒータ制御)の情報を設定すればよい。
また、ユーザの手を煩わさずにプリンタドライバが絵の
領域と文字や図面などの領域とを自動的に区別させて設
定することも可能である。 <ヒータ制御手順>ここで、簡単に紙加熱ヒータの制御
手順を流れ図を参照して説明する。図20及び図21は
その制御手順を示した図だが、この手順はコントローラ
19により行われる制御を示している。
【0029】図20において、まず画像情報とともに受
信した領域指定情報を読み出す(ステップS201)。
この情報としては、自然画像と文字情報、図形情報など
種類を指定してあっても良いが、単に自然画像とその他
と分けてあってもよいし、加熱を行うか否かとして指定
してあっても良い。画像データをページ記述言語で受け
取る場合には、特に指定してなくとも、そのデータの種
類で区別することができる。
【0030】領域の指定を読出したなら、それに基づい
てにじみ制御情報、すなわちインク滲みを制御するため
のヒータ17の加熱の有無の制御情報を設定する(ステ
ップS202)。図7の場合、ページの初めからa0ラ
インは全く加熱なし、その後aラインは、幅bに相当す
るヒータ7−1及び7−2に通電して加熱し、そのあと
はページの終わりまで加熱しないよう、滲み制御情報を
設定する。加熱はヒータ17を4等分したセグメントに
相当する領域を単位として行われるため、制御情報はラ
イン(一回のヘッドの走査で記録される領域)ごとに、
それを4等分した2値情報として管理される。A4サイ
ズ1ページが例えば40回の走査、即ち40ラインで印
刷できるとすると、1ページあたり4×40=160ビ
ットのにじみ制御情報が設定される。
【0031】印刷すべき画像についてにじみ制御情報の
設定が終了すると(ステップS203−YES)、それ
を所定の記憶領域191(図5参照)に格納してこの手
順は終了する(ステップS204)。
【0032】なお、加熱ヒータ17のセグメントの切れ
目が必ずしも画像領域の切れ目となると限らないため、
領域の切れ間がセグメントの切れ目とならない場合に
は、ヒータセグメントに相当する画像に占める領域の割
合で、加熱か非加熱か決定する。当然のことだが、割合
の大きい方を優先して決定することになる。
【0033】図21は1ライン走査する際にコントロー
ラ19により行われる紙加熱ヒータ17の制御手順であ
る。まず、走査する前にプリントが終了したか判定し
(ステップS211)、終了していれば全ヒータをオフ
する(ステップS212)。まだ続くのであれば、記憶
領域191からにじみ制御情報の走査しようとするライ
ンに相当する4ビットを読み出し(ステップS21
3)、それをヒータセレクタ18から出力してヒータ1
7のセグメント7−1〜7−4のうち、加熱するものと
設定された領域に相当するセグメントのトランジスタを
オンして加熱する(ステップS214)。
【0034】このような制御を行うことにより、例えば
図7の領域Bに着弾したインクは、図1、図2に示した
結果に従い浸透制御が行われ画像品位と文字の印字品位
の両立が達成可能となる。図7の画像であれば、領域A
に対して加熱し、領域Bに対して加熱しない。そのた
め、自然画像の領域Aではインクは染み込み易く、フェ
ザリングやブリーディングを抑制した美しい画像が選ら
れ、文字画像の領域Bではインクは染み込み難いので、
輪郭のはっきりした鮮明な文字が印字できる。
【0035】図1、図2の結果を与えたインクを用いて
キヤノン製インクジェットプリンタBJC820Jを改
造して行った検討では、紙加熱ヒータの表面温度がおお
よそ90℃程度で大きな効果が得られる。温度が高いほ
ど効果が高いが省エネルギーの観点からはこの温度は低
い方が望ましい。インク設計と印字装置設計上の都合、
印字効果との兼ね合いで決定すればよい。例えば図3の
結果を与えたインクでは浸透が極めて早いので低い温度
では効果が得にくく200℃に設定すると極めて美しい
文字品位が得られる。ただし高温になると、紙づまりな
どが発生した場合に紙が焦げる可能性がある。そのた
め、インクへの浸透剤の添加も、その点を鑑みて調整す
ることが要求される。
【0036】以上述べてきたように本発明に係るインク
ジェット記録装置によれば、紙表面を部分的、全体的に
加熱制御することによりインクの浸透を制御し、よりユ
ーザの意図に沿った印字効果を達成することができる。
本実施形態の説明ではフェザリング、ブリーディングが
あまり好ましくないものとして来たが、これは本来ユー
ザが決定すべきものであり好みに応じて制御できること
がより好ましい姿である。本発明に係る装置により意図
するところは、画像の部分に対して紙を加熱しインクの
物理的な性質を制御して様々な効果を得ようとするもの
である。これにより、例えば画像の中で時には意図的に
インクのにじみを利用しより効果を高めることも可能と
なった。さらに本発明者がすでに提案している熱可逆増
粘型高分子剤を用いることにより著しい効果を達成する
ことも可能となる。さらに顔料を分散したインクジェッ
トプリンタに適用すると熱によって顔料の分散破壊を起
こすことができ、顔料を被記録媒体表面に定着全体的、
部分的に制御することができ印字表現の可能性を飛躍的
に向上させることが可能となった。もちろん顔料と染料
を共存させて用いることも可能である。 [他の実施の形態]図8に他の実施例を示した。この例
では紙面に垂直なインクジェットヘッドガイド26,2
7に垂直な方向に色の異なるインク滴34,35,3
6,37が吐出するヘッドが並べられている。すなわ
ち、一回のヘッドの走査で、隣接する走査ラインのYM
CK全色を同時に記録できる。各色は適宜、複数個のノ
ズルが並べられている。このような構成では紙送り方向
に沿ってさらに複数個の紙加熱ヒータ29,30,3
1,32を並べることができ、さらに色毎にきめ細かい
制御が可能となる。ヒータ制御の情報が色ごとに必要と
なるため多くなる(第1の実施の形態の4倍)がそれに
伴って印字品位も向上する。
【0037】図9にさらに他の実施形態を示した。これ
は図6に示した第1の実施の形態における紙加熱ヒータ
17の代わりに、いわゆる熱転写型や昇華型プリンタな
どに用いられるライン型ヘッドを紙加熱ヒータとして利
用したものである。図9において、ライン状発熱抵抗体
93は、絶縁基板91上にヘッドの走査方向に向けて配
置されており、保護膜層により覆われている。この発熱
抵抗体は、ライン方向については記録ヘッドの1画素に
相当する幅であり、高さ方向(副走査方向)について
は、1回の走査ラインの幅、すなわち記録ヘッドにおけ
るノズルの並びに相当するサイズを有する。1回の走査
ラインお各発熱抵抗体は、共通電極94と個別電極96
とに接続されており、個別電極に接続された各発熱抵抗
体を駆動する駆動用IC95により駆動される。このI
Cの駆動原理は、図7に示したヒータセレクタ18及び
トランジスタ8〜11と同様のものであり、加熱ヒータ
セグメント7−1〜7−4を、記録ヘッドの記録素子ご
とに対応する幅にしたものとみなすことができる。共通
電極94には、給電用電極98から所定の駆動電圧が印
加されている。
【0038】図10にこのヘッドの断面を示している。
図10においては、図11と同じ部材は同じ符号で示し
ている。発熱抵抗体は、ガラスコート92により覆わ
れ、又、発熱抵抗体93にかからない電極94などは樹
脂コート95によって覆われている。
【0039】このような紙加熱ヒータを用いれば、画素
単位でインクのしみ込み具合を制御できる。この場合に
は、図20のステップS202及びステップS204で
設定されるにじみ制御情報は、1画素幅ごとに対応して
加熱する・しないの2値を有することになる。
【0040】図11,図12はこの種のヒータの駆動回
路の例である。各発熱体93は、イネーブル信号に制御
されるゲート39に、シフトレジスタ41に蓄えられた
信号をラッチ40を介して入力することで制御できる。
シフトレジスタ40にはどのヒータを加熱するかをビッ
トパターンの形で信号が送り込まれてくる。この例では
加熱ヒータが、図5の例に比較して極めて数の多いヒー
タが並んでいる(例えば360DPI等)ので、さらに
きめ細かいインクにじみの制御が可能となる。図12は
図11に対してイネーブル信号がすべての発熱体で共通
であり、構成及び制御は単純だが、発熱体の並びが多数
の場合には回路の発熱量や消費電力が増大してしまう。
【0041】図13,図14,図15,図16はこれら
に用いることのできるヒータ例の断面図である。図13
において、基板91上にグレーズ層1302が形成さ
れ、その上に抵抗膜1301が形成されている。抵抗膜
1391には、共通電極94と個別電極96が接続され
ており、図9で説明したと同様の回路に接続され、同様
の制御が行われる。抵抗膜層1301の頂部が発熱部1
304となる。発熱部1301は、保護膜層92に覆わ
れている。
【0042】図14〜図15においては、図13と同じ
部分は同じ符号で説明している。これらの図において
は、発熱部1304の位置や全体の形状が異なってお
り、インクジェット記録装置の構成・形状に応じてヒー
タの形状も様々に選択することができる。
【0043】図17はさらに別の実施形態を示してい
る。このヒータ46は、前述の例と同様に熱転写型のプ
リンタヘッドを利用したものである。ただしライン型で
はなく走査型の熱転写型の印字ヘッドを利用している。
記録ヘッド42は、は黒、シアン、マゼンタ、イエロー
のインクを吐出する各色のヘッドとともに、走査の先頭
となる部位にヒータ46を設けている。ヒータ46は、
副走査方向についてヘッドのノズルの並びの幅(副走査
方向の長さ)に相当する長さを有するが、その長さ分の
ひとつのヒータであっても良いし、記録画素に相当する
幅に区切られたヒータであって、各区切りごとに独立し
て制御するようにすることもできる。ヒータ46はプラ
テン45と対向して記録媒体12をこすり、記録媒体表
面を加熱しこれまでの例と同様にインクのにじみを制御
する。この方式では被記録媒体を印字する側から加熱す
るのでより熱効率が良い。
【0044】以上説明したように、本実施形態で説明し
たインクジェット記録装置は、画像の種類に応じて、イ
ンクの用紙に対する浸透速度を制御することで、複数の
色インクでごく近接した部分を印刷する自然画像につい
ては速い浸透でにじみを防止し、文字画像など輪郭をは
っきりさせたい画像についてはゆっくりした浸透で輪郭
のぼけを防止して、高品質の画像を印刷出力することが
できる。
【0045】
【他の実施形態】なお、本発明は、複数の機器(例えば
ホストコンピュータ,インタフェイス機器,リーダ,プ
リンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一
つの機器からなる装置(例えば、複写機,ファクシミリ
装置など)に適用してもよい。
【0046】また、本発明の目的は、前述した実施形態
の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記
録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そ
のシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPU
やMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを
読出し実行することによっても、達成されることは言う
までもない。
【0047】この場合、記憶媒体から読出されたプログ
ラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現するこ
とになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は
本発明を構成することになる。
【0048】プログラムコードを供給するための記憶媒
体としては、例えば、フロッピディスク,ハードディス
ク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD
−R,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROMな
どを用いることができる。
【0049】また、コンピュータが読出したプログラム
コードを実行することにより、前述した実施形態の機能
が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示
に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレ
ーティングシステム)などが実際の処理の一部または全
部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が
実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0050】さらに、記憶媒体から読出されたプログラ
ムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボード
やコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わる
メモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に
基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わ
るCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、そ
の処理によって前述した実施形態の機能が実現される場
合も含まれることは言うまでもない。
【0051】
【発明の効果】以上述べてきたように本発明によれば、
紙表面を部分的、全体的に加熱制御することによりイン
クの浸透を制御しよりユーザの意図に沿った印字効果を
達成することができる。
【0052】
【図面の簡単な説明】
【図1】インクジェットプリンタ用のインクの接触角の
温度、時間による変化を示す図である。
【図2】インクジェットプリンタ用のインクの接触角の
温度、時間による変化を示す図である。
【図3】インクジェットプリンタ用のインクの接触角の
温度、時間による変化を示す図である。
【図4】実施形態における紙加熱ヒータを示す図であ
る。
【図5】紙加熱ヒータの概略図である。
【図6】印字ヘッド、被記録媒体、加熱ヒータとの関係
を示す図である。
【図7】印字の例を示す図である。
【図8】その他の実施形態を示す図である。
【図9】ライン状に設けたヒータを示す図である。
【図10】ライン状に設けたヒータの断面図である。
【図11】ライン状に設けたヒータの制御回路の構成図
である。
【図12】ライン状に設けたヒータの制御回路の構成図
である。
【図13】ライン状に設けたヒータの断面図である。
【図14】ライン状に設けたヒータの断面図である。
【図15】ライン状に設けたヒータの断面図である。
【図16】ライン状に設けたヒータの断面図である。
【図17】走査型サーマルヘッドを利用した例を示す図
である。
【図18】インクジェット記録装置の斜視図である。
【図19】実施形態におけるインクジェット記録装置の
記録ヘッドの構成を示す図である。
【図20】にじみ制御情報を設定する手順を示すフロー
チャートである。
【図21】紙加熱ヒータを制御する手順を示すフローチ
ャートである。
【符号の説明】
12 被記録媒体 14 インクジェットヘッド 15 インク滴 17 加熱ヒータ 22 印字例 28 紙送りローラ 42 走査型サーマルヘッド 46 走査型サーマルヘッドの加熱部分
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−297698(JP,A) 特開 平5−50706(JP,A) 特開 平2−235748(JP,A) 特開 平8−207262(JP,A) 特開 平7−314661(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/01 B41J 29/00

Claims (17)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録媒体の温度により浸透速度の変化す
    るインクを用いたインクジェット記録装置であって、記録 媒体を所定サイズの領域を単位として加熱する加熱
    手段と、画像情報とともに、記録媒体に対して加熱すべき領域を
    指定する指定情報を受信する受信手段と、 前記指定情報に応じて、記録媒体に対して加熱する部位
    と加熱しない部位とを示す制御情報を格納する格納手段
    と、 前記 制御情報により示される、記録媒体の加熱する部位
    と加熱しない部位とに応じて前記加熱手段を制御する制
    御手段と、 前記画像情報に対応した画像を、インク液滴を吐出しつ
    つ被記録媒体上を走査して印刷記録する記録手段とを備
    えることを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 【請求項2】 前記加熱手段は、前記記録手段により1
    回で走査される領域を加熱できるヒータを有し、該ヒー
    タは前記所定サイズに分割されていることを特徴とする
    請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 【請求項3】 前記加熱手段は、前記ヒータを前記記録
    手段により記録される画素のサイズに分割してなること
    を特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録装
    置。
  4. 【請求項4】 前記加熱手段は、前記記録手段により記
    録される記録媒体の裏面を加熱することを特徴とする請
    求項1乃至3のいずれかに記載のインクジェット記録装
    置。
  5. 【請求項5】 前記加熱手段は、前記記録手段による記
    録される記録媒体の記録面を、前記記録手段による記録
    に先立って加熱することを特徴とする請求項1乃至3の
    いずれかに記載のインクジェット記録装置。
  6. 【請求項6】 前記指定情報は画像情報の種類を示す情
    報であり、前記制御情報は、画像情報の種類に基づいて
    生成され前記格納手段により格納されることを特徴とす
    る請求項1乃至5のいずれかに記載のインクジェット記
    録装置。
  7. 【請求項7】 前記記録手段は、複数の色のインクを独
    立して吐出するカラーヘッドを有し、カラー画像を印刷
    することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載
    のインクジェット記録装置。
  8. 【請求項8】 前記カラーヘッドは、走査方向に各色ご
    とのヘッドが配置されてなることを特徴とする請求項7
    に記載のインクジェット記録装置。
  9. 【請求項9】 前記カラーヘッドは、走査方向に直交す
    る方向に各色ごとのヘッドが配置されてなることを特徴
    とする請求項7に記載のインクジェット記録装置。
  10. 【請求項10】 前記記録手段は、インクに熱エネルギ
    を印加することで吐出せしめることを特徴とする請求項
    1乃至9のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  11. 【請求項11】 記録媒体の温度により浸透速度の変化
    するインクを用いたインクジェット記録装置による記録
    方法であって、画像情報とともに、記録媒体に対して加熱すべき領域を
    指定する指定情報を受信する受信工程と、 前記指定情報に応じて、記録媒体に対して加熱する部位
    と加熱しない部位とを示す制御情報を格納する格納工程
    と、 前記 制御情報により示される、記録媒体の加熱する部位
    と加熱しない部位とに応じて、記録媒体を所定サイズの
    領域を単位として加熱する加熱制御工程と、 前記画像情報に対応した画像を、インク液滴を吐出しつ
    つ被記録媒体上を走査して印刷記録する記録工程とを備
    えることを特徴とするインクジェット記録装置による記
    録方法。
  12. 【請求項12】 前記加熱制御工程は、前記記録工程に
    より1回で走査される領域を加熱でき、前記所定サイズ
    に分割されているヒータを制御することを特徴とする請
    求項11に記載のインクジェット記録装置による記録方
    法。
  13. 【請求項13】 前記加熱制御工程は、前記記録工程に
    より記録される画素のサイズに分割してなるヒータを制
    御することを特徴とする請求項12に記載のインクジェ
    ット記録装置による記録方法。
  14. 【請求項14】 前記加熱制御工程は、前記記録工程に
    より記録される記録媒体の裏面を加熱することを特徴と
    する請求項11乃至13のいずれかに記載のインクジェ
    ット記録装置による記録方法。
  15. 【請求項15】 前記加熱制御工程は、前記記録工程に
    よる記録される記録媒体の記録面を、前記記録工程によ
    る記録に先立って加熱することを特徴とする請求項11
    乃至13のいずれかに記載のインクジェット記録装置に
    よる記録方法。
  16. 【請求項16】 前記指定情報は画像情報の種類を示す
    情報であり、前記制御情報は、画像情報の種類に基づい
    生成され前記格納工程により格納されることを特徴と
    する請求項11乃至15のいずれかに記載のインクジェ
    ット記録装置による記録方法。
  17. 【請求項17】 前記記録工程は、複数の色のインクを
    独立して吐出するカラーヘッドによりカラー画像を印刷
    することを特徴とする請求項11乃至16のいずれかに
    記載のインクジェット記録装置による記録方法。
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