JPH06297698A - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

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JPH06297698A
JPH06297698A JP11543393A JP11543393A JPH06297698A JP H06297698 A JPH06297698 A JP H06297698A JP 11543393 A JP11543393 A JP 11543393A JP 11543393 A JP11543393 A JP 11543393A JP H06297698 A JPH06297698 A JP H06297698A
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recording
ink
recorded
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JP11543393A
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Takuyuki Matsuo
卓幸 松尾
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】記録中にもインクの記録用紙への浸透および定
着を行わせることを可能にし、記録用紙搬送機構や記録
用紙自身のインク汚染を確実に防止するとともに記録速
度を向上させる。 【構成】記録部における記録用紙を挟んで、記録ヘッド
のインク吐出部分とインク定着器を対向して配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は記録手段から被記録材へ
インクを吐出させて記録を行うインクジェット記録装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】プリンタ、複写機、ファクシミリ等の機
能を有する記録装置、あるいはコンピューターやワード
プロセッサ等を含む複合型電子機器やワークステーショ
ンの出力機器として用いられる記録装置は、画像情報に
基づいて用紙やプラスチック薄板等の被記録材(記録媒
体)に画像を記録していくように構成されている。前記
記録装置は、記録方式により、インクジェット式、ワイ
ヤドット式、サーマル式、レーザービーム式等に分ける
ことができる。
【0003】被記録材の搬送方向(副走査方向)と交叉
する方向に主走査する記録方式を採るシリアルタイプの
記録装置においては、被記録材を所定の記録位置にセッ
トした後、被記録材に沿って移動(主走査)するキャリ
ッジ上に搭載した記録手段(記録ヘッド)によって画像
(文字や記号等を含む)を記録し、1行分の記録を終了
した後に所定量の紙送り(副走査)を行ない、その後に
次の行の画像を記録(主走査)するという動作を繰り返
すことにより、被記録材の所望範囲に画像が記録され
る。一方、被記録材を搬送方向に送る副走査のみで記録
するラインタイプの記録装置においては、被記録材を所
定の記録位置にセットし、一括して1行分の記録を連続
的に行ないながら所定量の紙送り(ピッチ送り)を行な
い、被記録材の全体に画像が記録される。
【0004】上記記録装置のうち、インクジェット式の
記録装置(インクジェット記録装置)は、記録手段(記
録ヘッド)から被記録材にインクを吐出して記録を行う
ものであり、記録手段のコンパクト化が容易であり、高
精細な画像を高速で記録することができ、普通紙に特別
の処理を必要とせずに記録することができ、ランニング
コストが安く、ノンインパクト方式であるため騒音が少
なく、しかも、多色のインクを使用してカラー画像を記
録するのが容易であるなどの利点を有している。中で
も、紙幅方向に多数の吐出口を配列したラインタイプの
記録手段を使用するライン型の装置は、記録の一層の高
速化が可能である。
【0005】特に、熱エネルギーを利用してインクを吐
出するインクジェット式の記録手段(記録ヘッド)は、
エッチング、蒸着、スパッタリング等の半導体製造プロ
セスを経て、基板上に製膜された電気熱変換体、電極、
液路壁、天板などを形成することにより、高密度の液路
配置(吐出口配置)を有するものを容易に製造すること
ができ、一層のコンパクト化を図ることができる。一
方、被記録材の材質に対する要求も様々なものがあり、
近年では、通常の被記録材である紙や樹脂薄板(OHP
等)などの他に、薄紙や加工紙(ファイリング用のバン
チ孔付き紙やミシン目付き紙、任意な形状の紙など)な
どを使用することが要求されるようになってきた。
【0006】上記インクジェット記録装置では、記録部
における記録ヘッドと被記録材との間にインク滴を飛翔
させるための所定の隙間が必要であり、この隙間を精度
良く保つために、種々の手段が用いられている。被記録
材に沿って移動するキャリッジ上に記録ヘッドを塔載す
るシリアルタイプのものにおいては、例えば、キャリッ
ジを移動(主走査)させる際に該キャリッジに設けられ
た抑えローラで被記録材抑え板を抑えながら記録する構
成が用いられている。また、シリアルタイプおよびライ
ンタイプを問わず、引っ張りローラを設けて、記録部を
通過する被記録材に一定のテンションを与えながら記録
する構成も用いられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記い
ずれの構成においても、記録により被記録に付着したイ
ンクが充分に内部に浸透(定着)していない場合には、
被記録材の搬送時に、被記録材抑え板の裏面や引っ張り
ローラが被記録材上のインクによって汚染され、これに
よって被記録材が汚染するなどの不都合が生じる。そこ
で、インクジェット記録装置においては、記録したイン
クが被記録材内部に浸透しやすくかつインク滲みが少な
くなるように、被記録材に特殊コート剤をコーティング
したり、インク成分を調整することなどが行なわれてい
る。
【0008】しかし、キャリッジの移動速度を増して記
録を行ったり、被記録材として比較的インク浸透性の低
いOHP用紙を用いる場合は、インクの浸透速度が被記
録材の搬送(紙送り)速度に追いつけなくなり、やはり
上記のような不都合が生じてしまう。そこで、このよう
な不都合を解消することを目的として、被記録材の排紙
経路中にインク定着用のヒーターを設け、記録した部分
を加熱してインクの浸透を促進する方法が取られてい
る。しかし、従来のこの種の方法においては、前記ヒー
ターが前記引っ張りローラよりも排紙口側(搬送方向下
流側)に配置されていたので、該引っ張りローラの未定
着インクによる汚染を防止することができず、やはり被
記録材の汚染を無くすことはなきなかった。
【0009】本発明は上述した技術的課題に鑑みなされ
たものであり、本発明の目的は、記録中にもインクの被
記録材への浸透および定着を行わせることのでき、被記
録材の汚染を確実に防止するとともに記録速度を向上さ
せ得るインクジェット記録装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、記録手段から
被記録材へインクを吐出させて記録を行うインクジェッ
ト記録装置において、被記録材を挟んでインク吐出部分
と対向してインク定着手段を設ける構成とすることによ
り、上記目的を達成するものである。
【0011】
【実施例】以下図面を参照して本発明の実施例を説明す
る。図1は本発明を適用したインクジェット記録装置の
第1実施例の要部斜視図、図2は図1のインクジェット
記録装置の要部構成を示す縦断面図である。インクジェ
ット記録装置9においては、キャリッジ10が用紙やプ
ラスチック薄板等の被記録材11の搬送方向(矢印A方
向=副走査方向)を横切る方向(図1中の矢印B方向=
主走査方向)に移動し、記録ヘッド12から被記録材1
1にインクを吐出して記録を行うように構成されてい
る。記録ヘッド12はキャリッジ10上に搭載されてお
り、該キャリッジ10は被記録材11に沿って配置され
たガイドレール13により往復移動(主走査)可能に案
内支持されている。また、キャリッジ10は、主走査モ
ータ14により、モータ軸およびその反対側に設けられ
たプーリ15、15間に張架されたタイミングベルト1
6を介して駆動される。
【0012】前記記録ヘッド12は、熱エネルギーを利
用してインクを吐出するインクジェット記録手段であっ
て、熱エネルギーを発生するための電気熱変換体を備え
たものである。また、前記記録ヘッド12は前記電気熱
変換体によって印加される熱エネルギーにより生じる膜
沸騰により気泡の成長、収縮によって生じる圧力変化を
利用して、吐出口よりインクを吐出させ、記録を行うも
のである。
【0013】図3は、前記記録ヘッド12のインク吐出
部の構造を模式的に示す部分斜視図である。図3におい
て、被記録材11と所定の隙間(例えば、約0.5〜
2.0ミリ程度) をおいて対面する吐出口形成面27に
は、所定のピッチで複数の吐出口28が形成され、共通
液室29と各吐出口28とを連通する各液路30の壁面
に沿ってインク吐出用のエネルギーを発生するための電
気熱変換体(発熱抵抗体など)31が配設されている。
本例においては、記録ヘッド12は、前記吐出口28が
キャリッジ10の主走査方向と交叉する方向に並ぶよう
な位置関係で、該キャリッジ10に搭載されている。こ
うして、画像信号または吐出信号に基づいて対応する電
気熱変換体31を駆動(通電)して、液路30内のイン
クを膜沸騰させ、その時に発生する圧力によって吐出口
28からインクを吐出させる記録ヘッド12が構成され
ている。
【0014】図1および図2において、キャリッジ10
には該キャリッジの移動により転動する抑えローラ17
(図2)が設けられており、前記抑えローラ17の転動
経路の領域には、被記録材11をガイドするための被記
録材抑え板18が設けられている。こうして、前記抑え
ローラ17により前記被記録材抑えローラ18を介して
被記録材11を抑えることにより、記録手段(記録ヘッ
ド)12の吐出口形成面27との間隔を適正に規制する
ように構成されている。
【0015】記録部(吐出口形成面27の部分)の被記
録材搬送方向上流側には、被記録材11を搬送(紙送
り)するための搬送ローラ19が配設されている。ま
た、記録部(吐出口形成面27の部分)の被記録材搬送
方向下流側には、記録部における被記録材11に所定の
テンションを付与するための引っ張りローラ20が配設
されている。前記搬送ローラ19および前記引っ張りロ
ーラ20は共通のモータ(副走査モータ)24で駆動さ
れるが、引っ張りローラ20の周速を搬送ローラ19の
周速より若干速く設定することにより、被記録材11に
テンションが付与される。
【0016】記録動作に際しては、キャリッジ10の1
回の移動(主走査)で帯状の記録(1行分の記録)がな
され、1行分の記録が終了するとキャリッジ10をはホ
ームポジションと称する記録待機位置へ移動させるとと
もに、搬送ローラ19を所定量だけ回転させて被記録材
11を記録幅だけ紙送り(副走査)する。そこで、次の
行の記録指令があると、再びキャリッジ10を移動させ
るとともに記録ヘッド12から画像信号に応じたインク
吐出を行って次の行の記録を行なう。以下、このような
動作を必要回数繰り返すことにより、被記録材11の全
域に画像を記録する。
【0017】図1および図2において、被記録材11を
挟んで、記録ヘッド12の吐出口形成面27と対向する
位置に、被記録材11上のインクの定着を促進するため
の定着器21が配設されている。この定着器21は、被
記録材11に付着したインク(画像形成インク)を裏面
から加熱乾燥するものであり、発熱体などを用いるヒー
ターで構成されている。また、この定着器21は、記録
が開始されて被記録材11が記録ヘッド12の真下に搬
送されてくるまでに、その温度を規定温度まで上げてお
き一枚の記録が終了するまでは規定温度を保つように温
度制御されるように構成されている。
【0018】図4は上記インクジェット記録装置の制御
系の概略構成を示すブロック図である。図4において、
記録制御手段22は、画像データの制御、定着器21の
発熱制御、主走査モータ14および副走査モータ24の
駆動制御などを行なう。この記録制御手段22は、主走
査の際に定着器21の発熱を開始し、主走査開始時に被
記録材11を目標温度を保持するような温度制御を行な
う。次いで、主走査モータ14を記録方向に回転させ、
記録に必要な速度で記録ヘッド12(キャリッジ10)
を移動させる。この主走査モータ14の回転速度および
回転方向は駆動パルスによって制御される。
【0019】また、前記記録制御手段22は、主走査モ
ータ14の回転から駆動パルス数をカウントすることに
より、記録ヘッド12の物理的位置を管理する。そし
て、主走査モータ14が回転して記録ヘッド12が被記
録材11の記録開始位置に達した瞬間に、画像データを
記録ヘッド駆動手段23に送りはじめ、1ラインの記録
が終了するまで画像データを送り続ける。記録ヘッド駆
動手段23は、画像データに基づいて、記録ヘッド12
の対応する吐出口28からインクを吐出させるための記
録ヘッド駆動パルスを作成する。主走査により1行分の
記録が終了した後、主走査モータ14を逆転させ、記録
ヘッド12をスタート位置へ戻し、副走査モータ24を
回転させて被記録材11を所定量だけ搬送(紙送り)す
る。
【0020】図4において、符号25は定着器(ヒータ
ー)21を駆動するための定着器駆動手段を示す。図5
は1行分の記録を行なう際の各信号の制御タイミングを
示すタイミングチャートであり、図5の横軸は時間を示
す。図5において、t0 〜t7 は1行の記録期間であ
る。主走査モータ14はt1 〜t3 の間で前進(主走
査)方向に駆動され、その間キャリッジ10は主走査方
向に移動し続ける。この主走査の開始に先立ち、t0
時点で、定着器21の発熱制御信号がアクティブにさ
れ、発熱駆動パルスが定着器21に印加され、定着21
の表面温度が規定温度に近づいていく。定着器21の表
面温度が規定温度に達して記録可能となる時点がt2
あり、主走査モータ14の駆動開始時点t1 は、このt
2 時点に記録ヘッド12が被記録材11の記録開始位置
に達するように設定されている。
【0021】前記t2 の時点から、画像データが記録ヘ
ッド駆動手段23へ送られ、記録が開始される。記録ヘ
ッド12が被記録材11を記録しながら移動し、記録終
端に達した時点t3 画像データの出力を停止する。前記
定着器21の発熱制御は、被記録材11のインク定着を
確実にするため、さらにt4 の時点まで持続させる。前
記t3 の時点から主走査モータ14を逆転駆動し、記録
ヘッド12をスタート位置に戻す。この記録ヘッド12
の戻し動作は、時点t3 〜時点t6 の間に行なわれる。
なお、時点t0 で開始された定着器21の発熱駆動は、
時点t4 で停止させる。記録ヘッド12がスタート位置
に戻された後の時点t6 〜時点t7 の間に、副走査モー
タ24を回転させて被記録材11の紙送りを行なう。こ
うして、1行分の記録が完了する。なお、定着器21の
発熱駆動は、次の行の記録に備えて、時点t5 で再び開
始される。
【0022】以上説明した実施例によれば、被記録材1
1を挟んで、記録ヘッド12のインク吐出口28と定着
手段21とを対向させて配置したので、記録により被記
録材11に付着したインクの被記録材11内への浸透お
よび定着を速めることができ、被記録材搬送系のインク
汚染および被記録材11のインク汚染を確実に防止する
ことが可能となり、記録直後から被記録材11の搬送ま
でのインク浸透待ちを無くして記録速度を向上させ得る
インクジェット記録装置が提供された。
【0023】なお、以上説明した第1実施例では、定着
器21であるヒーターの駆動およびその温度制御を主走
査の長さに関係なく行なうので、被記録材11の最大の
主走査幅に基づいて定着器21の駆動時間が設定される
ことになり、キャリッジ10の移動距離が大きい場合に
は、記録装置自体の電源容量が不必要に大きくなる場合
が生じる。この点を改良した実施例を、図6〜図8の第
2実施例として以下に説明する。
【0024】図6は本発明によるインクジェット記録装
置の第2実施例の概略構成を示すブロック図であり、図
7は図6のインクジェット記録装置における定着手段と
記録手段の記録装置幅方向の位置関係を示す模式図であ
り、図8は図6の制御系の各種制御信号のタイミングチ
ャートである。本実施例では、定着手段(定着器)21
Aを複数の区間(区間A〜区間D)に分割し、記録ヘッ
ド12の主走査に応じて通電(発熱駆動)する区間を任
意に指定できるように構成されている。本実施例は、こ
の点で前述の第1実施例と相違するが、その他の部分で
は実質上同じ構成を有し、同様の動作を行なうものであ
り、それぞれ対応する部分を同一符号で示し、それらの
詳細説明は省略する。
【0025】図7には、記録中の記録ヘッド12の被記
録材11上での位置と定着器21Aの各発熱区間A〜D
の位置との関係が示されている。また、図8には、定着
器21Aの各区間A〜Dの駆動状態が示されている。図
7および図8において、ホームポジション(記録待機位
置)での記録ヘッド12の位置を原点とすると、被記録
材11上の記録ヘッド12の位置はキャリッジ10を駆
動しているステップモータ14の駆動パルス数で検知す
ることができる。そこで、記録のための主走査(記録ヘ
ッド12の移動)が開始されると、記録ヘッド12がホ
ームポジションから距離S(図7)だけ移動した時点
で、定着器21Aの区間Aの通電(発熱駆動)が開始さ
れる。この通電開始時点は図8中の時点t8 に対応す
る。
【0026】図8において、記録ヘッド12が被記録材
11の記録開始位置に到達した時点t9 で定着器21A
の温度が規定の定着温度に達する。時点t8 で開始され
た区間Aの発熱駆動は、最後に記録された画像が定着す
るまで、すなわち、図示の例では時点t12まで持続して
行なわれる。次いで、記録ヘッド12が区間Bより所定
距離だけ手前に到達した時点(図8中の時点t10)に達
した時点で該区間Bの発熱駆動を開始する。記録中では
キャリッジ10が移動を続けるので、時点t10〜時点t
12までは、区間Aの発熱駆動とともに区間Bの発熱駆動
も同時に行なわれる。以後、同様にして、キャリッジ1
0の移動距離に基づいて、定着器21Aの区間C〜区間
Dの発熱駆動が行なわれる。
【0027】図6〜図8の第2実施例によれば、前述の
第1実施例の場合と同様の効果が得られる他に、該第1
実施例に比べ、電気熱変換体で構成される定着器(ヒー
ター)21Aの全体を発熱駆動する必要はなく、キャリ
ッジ10の移動距離に応じて必要な区間(または必要な
時間)だけ発熱駆動するので、記録装置の電源容量を小
さくすることができる。
【0028】なお、前述の実施例では、記録手段(記録
ヘッド)12をキャリッジ10に搭載し、被記録材11
に沿って主走査するシリアルタイプのインクジェット記
録装置を例に挙げて説明したが、本発明は、被記録材の
記録幅の全体または一部に対応するライン型の記録手段
を用いるラインタイプのインクジェット記録装置の場合
にも、同様に適用することができ、同様の効果を達成し
得るものである。また、前述の実施例では、1個の記録
ヘッドを用いる単色記録用のインクジェット記録装置の
場合を例に挙げて説明したが、本発明は、異なる色のイ
ンクで記録する複数個の記録ヘッドを用いるカラー記録
用のインクジェット記録装置、あるいは同一色彩で濃度
の異なるインクで記録する複数の記録ヘッドを用いる階
調記録用のインクジェット記録装置など、記録ヘッドの
数にも関係なく同様に適用することができ、同様の作用
効果を達成し得るものである。
【0029】さらに、記録手段(記録ヘッド)12とし
ては、記録ヘッドとインクタンクを一体化したカートリ
ッジタイプのもの、あるいは記録ヘッドとインクタンク
を別体としこれらをインク供給チューブで接続する構成
のものなど、記録手段およびインクタンクの構成がどの
ようなものであっても、同様に適用することができ、同
様の効果を達成し得るものである。
【0030】なお、本発明は、インクジェット記録装置
であれば、例えば、ピエゾ素子等の電気機械変換体等を
用いる記録手段(記録ヘッド)を使用するものに適用で
きるが、中でも、熱エネルギーを利用してインクを吐出
する方式のインクジェット記録装置において優れた効果
をもたらすものである。かかる方式によれば、記録の高
密度化、高精細化が達成できるからである。
【0031】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行なうのが好ましい。この方式は、所謂オンデマンド
型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能である
が、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)
が保持されているシートや液路に対応して配置されてい
る電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越
える急速な温度上昇を与える少なくとも一つの駆動信号
を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギー
を発生せしめ、記録手段(記録ヘッド)の熱作用面に膜
沸騰させて、結果的にこの駆動信号に一対一に対応し液
体(インク)内の気泡を形成出来るので有効である。
【0032】この気泡の成長、収縮により吐出用開口を
介して液体(インク)を吐出させて、少なくとも一つの
滴を形成する。この駆動信号をパルス形状とすると、即
時適切に気泡の成長収縮が行なわれるので、特に応答性
に優れた液体(インク)の吐出が達成でき、より好まし
い。このパルス形状の駆動信号としては、米国特許第4
463359号明細書、同第4345262号明細書に
記載されているようなものが適している。尚、上記熱作
用面の温度上昇率に関する発明の米国特許第43131
24号明細書に記載されている条件を採用すると、更に
優れた記録を行なうことができる。
【0033】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組み合わせ構成(直線状液流路又は直角液流路)の他
に熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示
する米国特許第4558333号明細書、米国特許第4
459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれる
ものである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共
通するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開
示する特開昭59年第123670号公報や熱エネルギ
ーの圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を
開示する特開昭59年第138461号公報に基づいた
構成としても本発明は有効である。すなわち、記録ヘッ
ドの形態がどのようなものであっても、本発明によれ
ば、記録を確実に効率よく行なうことができるようにな
るからである。
【0034】さらに、記録装置が記録できる被記録材
(記録媒体)の最大幅に対応した長さを有するフルライ
ンタイプの記録ヘッドに対しても、本発明は有効に適用
できる。そのような記録ヘッドとしては、複数記録ヘッ
ドの組み合わせによってその長さを満たす構成や、一体
的に形成された1個の記録ヘッドとしての構成のいずれ
でもよい。加えて、上例のようなシリアルタイプのもの
でも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装置
本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や装
置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチッ
プタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一体
的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの記
録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
【0035】また、本発明に記録装置の構成として設け
られる記録ヘッドに対しての回復手段あるいは予備的な
補助手段等を付加することは、本発明の効果を一層安定
できるので好ましいものである。これらを具体的に挙げ
れば、記録ヘッドに対しての、キャッピング手段、クリ
ーニング手段、加圧或は吸引手段、電気熱変換体或はこ
れとは別の加熱素子或はこれらの組み合わせによる予備
加熱手段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出モードを
行なうことも安定した記録を行なうために有効である。
【0036】また、搭載される記録ヘッドの種類ないし
個数についても、例えば、単色のインクに対応して1個
のみが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複
数のインクに対応して複数個数設けられるものであって
もよい。すなわち、例えば、記録装置の記録モードとし
ては、黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、
記録ヘッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせに
よるか、いずれでもよいが、異なる色の複色カラー又
は、混色によるフルカラーの少なくとも一つを備えた装
置にも本発明は極めて有効である。
【0037】さらに加えて、以上説明した本発明実施例
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するもの、あるいは、インクジェット方式で
は、インク自体を30℃以上70℃以下の範囲内で温度
調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように
温度制御するものが一般的であるから、使用記録信号付
与時にインクが液状をなすものであればよい。加えて、
積極的に熱エネルギーによる昇温をインクの固形状態か
ら液体状態への状態変化のエネルギーとして使用せしめ
ることで防止するか、または、インクの蒸発防止を目的
として放置状態で固化するインクを用いるかして、いず
れにしても、熱エネルギーの記録信号に応じた付与によ
ってインクが液化し、液状インクが吐出されるものや、
記録媒体に到達する時点ではすでに固化し始めるもの等
のような、熱エネルギーによって初めて液化する性質の
インクを使用する場合も本発明は適用可能である。
【0038】このような場合のインクは、特開昭54−
56847号公報あるいは特開昭60−71260号公
報に記載されるような、多孔質シート凹部または貫通孔
に液状または固形物として保持された状態で、電気熱変
換体に対して対向するような形態としてもよい。本発明
においては、上述した各インクに対して最も有効なもの
は、上述した膜沸騰方式を実行するものである。
【0039】さらに加えて、本発明によるインクジェッ
ト記録装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理
機器の画像出力端末として用いられるものの他、リーダ
等と組み合わせた複写装置、さらには送受信機能を有す
るファクシミリ装置の形態を採るもの等であってもよ
い。
【0040】
【発明の効果】以上の説明から明らかなごとく、本発明
によれば、記録手段から被記録材へインクを吐出させて
記録を行うインクジェット記録装置において、被記録材
を挟んでインク吐出部分と対向してインク定着手段を設
ける構成としたので、記録中にもインクの被記録材への
浸透および定着を行わせることのでき、被記録材の汚染
を確実に防止するとともに記録速度を向上させ得るイン
クジェット記録装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したインクジェット記録装置の第
1実施例の要部構成を示す模式的斜視図である。
【図2】図1のインクジェット記録装置の要部構成を示
す縦断面図である。
【図3】図1のインクジェット記録装置の記録手段のイ
ンク吐出部の構造を模式的に示す部分斜視図である。
【図4】図1のインクジェット記録装置の制御系の概略
構成を示すブロック図である。
【図5】図4の制御系の定着手段の制御信号のタイミン
グチャートである。
【図6】本発明を適用したインクジェット記録装置の第
2実施例の制御系の概略構成を示すブロック図である。
【図7】本発明を適用したインクジェット記録装置の第
2実施例における定着手段の構成を示す模式図である。
【図8】本発明を適用したインクジェット記録装置の第
2実施例の制御系の定着手段の制御信号のタイミングチ
ャートである。
【符号の説明】
9 インクジェット記録装置 10 キャリッジ 11 被記録材 12 記録手段(記録ヘッド) 13 ガイドレール 14 主走査モータ 17 抑えローラ 19 搬送ローラ 20 引っ張りローラ 21 定着手段(定着器) 21A 定着手段(定着器) 22 記録制御手段 23 記録ヘッド駆動手段 24 副走査モータ 25 定着器駆動手段 27 吐出口形成面 28 吐出口 31 電気熱変換体

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録手段から被記録材へインクを吐出
    させて記録を行うインクジェット記録装置において、被
    記録材を挟んでインク吐出部分と対向してインク定着手
    段を設けることを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 【請求項2】 前記記録手段が、インク吐出用のエネ
    ルギーを発生するための電気熱変換体を備えているイン
    クジェット記録手段であることを特徴とする請求項1の
    インクジェット記録装置。
  3. 【請求項3】 前記記録手段が、前記電気熱変換体に
    よって印加される熱エネルギーによりインクに生じる膜
    沸騰を利用して、吐出口よりインクを吐出させることを
    特徴とする請求項2のインクジェット記録装置。
JP11543393A 1993-04-19 1993-04-19 インクジェット記録装置 Pending JPH06297698A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6511147B2 (en) 1996-12-03 2003-01-28 Canon Kabushiki Kaisha Ink-jet printer having heating control for print medium
JP2013060302A (ja) * 2011-08-19 2013-04-04 Fujifilm Corp 画像形成装置、画像形成方法

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6511147B2 (en) 1996-12-03 2003-01-28 Canon Kabushiki Kaisha Ink-jet printer having heating control for print medium
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