JPH06198896A - インクジェット記録装置 - Google Patents
インクジェット記録装置Info
- Publication number
- JPH06198896A JPH06198896A JP35980892A JP35980892A JPH06198896A JP H06198896 A JPH06198896 A JP H06198896A JP 35980892 A JP35980892 A JP 35980892A JP 35980892 A JP35980892 A JP 35980892A JP H06198896 A JPH06198896 A JP H06198896A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- recording
- blade
- ink
- recording head
- cleaning
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
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- Ink Jet (AREA)
- Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】複数の記録ヘッド2の吐出口面81の汚染およ
び劣化を防止するとともに、各記録ヘッドの間の寿命お
よび清掃効果を均一化し、常に安定した良好な記録を可
能にする。 【構成】キャリッジ1に搭載された複数の記録ヘッド2
を可撓性ブレード47で拭き取り清掃するに際し、記録
ヘッド2に対するブレード47の接触圧力や進入量等の
接触条件を各記録ヘッド2ごとに変化させる。
び劣化を防止するとともに、各記録ヘッドの間の寿命お
よび清掃効果を均一化し、常に安定した良好な記録を可
能にする。 【構成】キャリッジ1に搭載された複数の記録ヘッド2
を可撓性ブレード47で拭き取り清掃するに際し、記録
ヘッド2に対するブレード47の接触圧力や進入量等の
接触条件を各記録ヘッド2ごとに変化させる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、記録手段から被記録材
へインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置
に関する。
へインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】プリンター、複写機、ファクシミリ等の
機能を有する記録装置、あるいはコンピューターやワー
ドプロセッサ等を含む複合機やワークステーションの出
力機器として用いられる記録装置は、画像情報に基づい
て用紙やプラスチック薄板(OHPなど)等の被記録材
(記録媒体)に画像(文字や記号なども含む)を記録し
ていくように構成されている。前記記録装置は、使用す
る記録手段の記録方式により、インクジェット式、ワイ
ヤドット式、感熱式、熱転写式、レーザービーム式等に
分けることができる。
機能を有する記録装置、あるいはコンピューターやワー
ドプロセッサ等を含む複合機やワークステーションの出
力機器として用いられる記録装置は、画像情報に基づい
て用紙やプラスチック薄板(OHPなど)等の被記録材
(記録媒体)に画像(文字や記号なども含む)を記録し
ていくように構成されている。前記記録装置は、使用す
る記録手段の記録方式により、インクジェット式、ワイ
ヤドット式、感熱式、熱転写式、レーザービーム式等に
分けることができる。
【0003】被記録材の搬送方向(副走査方向)と交叉
する方向に主走査する記録方式を採るシリアルタイプの
記録装置においては、被記録材を所定の記録位置にセッ
トした後、被記録材に沿って移動(主走査)するキャリ
ッジ上に搭載した記録手段(記録ヘッド)によって画像
(文字や記号等を含む)を記録し、1行分の記録を終了
した後に所定量の紙送り(副走査)を行ない、その後に
次の行の画像を記録(主走査)するという動作を繰り返
すことにより、被記録材の所望範囲に画像が記録され
る。一方、被記録材を搬送方向に送る副走査のみで記録
するラインタイプの記録装置においては、被記録材を所
定の記録位置にセットし、一括して1行分の記録を連続
的に行ないながら所定量の紙送り(ピッチ送り)を行な
い、被記録材の全体に画像が記録される。
する方向に主走査する記録方式を採るシリアルタイプの
記録装置においては、被記録材を所定の記録位置にセッ
トした後、被記録材に沿って移動(主走査)するキャリ
ッジ上に搭載した記録手段(記録ヘッド)によって画像
(文字や記号等を含む)を記録し、1行分の記録を終了
した後に所定量の紙送り(副走査)を行ない、その後に
次の行の画像を記録(主走査)するという動作を繰り返
すことにより、被記録材の所望範囲に画像が記録され
る。一方、被記録材を搬送方向に送る副走査のみで記録
するラインタイプの記録装置においては、被記録材を所
定の記録位置にセットし、一括して1行分の記録を連続
的に行ないながら所定量の紙送り(ピッチ送り)を行な
い、被記録材の全体に画像が記録される。
【0004】そのうち、インクジェット式(インクジェ
ット記録装置)は、記録手段(記録ヘッド)から被記録
材にインクを吐出して記録を行なうものであり、記録手
段のコンパクト化が容易であり、高精細な画像を高速で
記録することができ、普通紙に特別の処理を必要とせず
に記録することができ、ランニングコストが安く、ノン
インパクト方式であるため騒音が少なく、しかも、多色
のインクを使用してカラー画像を記録するのが容易であ
るなどの利点を有している。
ット記録装置)は、記録手段(記録ヘッド)から被記録
材にインクを吐出して記録を行なうものであり、記録手
段のコンパクト化が容易であり、高精細な画像を高速で
記録することができ、普通紙に特別の処理を必要とせず
に記録することができ、ランニングコストが安く、ノン
インパクト方式であるため騒音が少なく、しかも、多色
のインクを使用してカラー画像を記録するのが容易であ
るなどの利点を有している。
【0005】特に、熱エネルギーを利用してインクを吐
出するインクジェット式の記録手段(記録ヘッド)は、
エッチング、蒸着、スパッタリング等の半導体製造プロ
セスを経て、基板上に製膜された電気熱変換体、電極、
液路壁、天板などを形成することにより、高密度の液路
配置(吐出口配置)を有するものを容易に製造すること
ができ、一層のコンパクト化を図ることができる。ま
た、IC技術やマイクロ加工技術の長所を活用すること
により、記録手段の長尺化や面状化(2次元化)が容易
であり、記録手段のフルマルチ化および高密度実装化も
容易である。
出するインクジェット式の記録手段(記録ヘッド)は、
エッチング、蒸着、スパッタリング等の半導体製造プロ
セスを経て、基板上に製膜された電気熱変換体、電極、
液路壁、天板などを形成することにより、高密度の液路
配置(吐出口配置)を有するものを容易に製造すること
ができ、一層のコンパクト化を図ることができる。ま
た、IC技術やマイクロ加工技術の長所を活用すること
により、記録手段の長尺化や面状化(2次元化)が容易
であり、記録手段のフルマルチ化および高密度実装化も
容易である。
【0006】上記インクジェット記録装置では、インク
(記録液)を記録手段から直接吐出させて記録すること
から、インクを常に吐出可能な状態に保つ必要があり、
そのために、他の記録方式には見られない特別な配慮が
必要である。例えば、記録手段(記録ヘッド)の吐出口
面(吐出口が設けられている面)に紙粉や埃あるいは増
粘インクやインク液滴が付着すると、吐出口から吐出さ
れるインク滴がこれらの異物の影響を受け、結果として
不吐出や記録画像のヨレといった記録不良が生じること
がある。そこで、従来、このような問題に対して、記録
ヘッドの吐出口面を清掃(クリーニング)するため、記
録ヘッドに対向して可撓性のブレードを設け、記録ヘッ
ドの吐出口面を拭き取る方法などが採用されている。こ
のような清掃(クリーニング)手段としては、記録ヘッ
ドの吐出口面に対して可撓性ブレードを往復摺動させる
構成のものや、ブレードによる拭き取り方向を一方向に
設定したものが提案されている。
(記録液)を記録手段から直接吐出させて記録すること
から、インクを常に吐出可能な状態に保つ必要があり、
そのために、他の記録方式には見られない特別な配慮が
必要である。例えば、記録手段(記録ヘッド)の吐出口
面(吐出口が設けられている面)に紙粉や埃あるいは増
粘インクやインク液滴が付着すると、吐出口から吐出さ
れるインク滴がこれらの異物の影響を受け、結果として
不吐出や記録画像のヨレといった記録不良が生じること
がある。そこで、従来、このような問題に対して、記録
ヘッドの吐出口面を清掃(クリーニング)するため、記
録ヘッドに対向して可撓性のブレードを設け、記録ヘッ
ドの吐出口面を拭き取る方法などが採用されている。こ
のような清掃(クリーニング)手段としては、記録ヘッ
ドの吐出口面に対して可撓性ブレードを往復摺動させる
構成のものや、ブレードによる拭き取り方向を一方向に
設定したものが提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記可撓性ブ
レードを用いる清掃動作を長期間続けると、記録ヘッド
との摺動の繰り返しで該ブレード自体の磨耗劣化が進
み、吐出口面の清掃効果が低下したり、逆に、吐出口面
がブレードにより傷ついてしまうといった不都合があっ
た。
レードを用いる清掃動作を長期間続けると、記録ヘッド
との摺動の繰り返しで該ブレード自体の磨耗劣化が進
み、吐出口面の清掃効果が低下したり、逆に、吐出口面
がブレードにより傷ついてしまうといった不都合があっ
た。
【0008】図22は記録ヘッドの安定吐出状態を示す
模式図であり、図23は吐出口面に異物が付着し記録ド
ットが乱された状態を示す模式図であり、図24は吐出
口面を繰り返し清掃(クリーニング)することによりブ
レードから該吐出口面に異物が付着した状態を示す模式
図である。図22に示すように、可撓性ブレードの使用
初期では記録ヘッド101による記録ドットは正常であ
るが、ブレード102(図24)を長時間使用していく
と、図23および図24に示すように、記録ヘッド10
1との摩擦によるブレード材の吐出口面103への付
着、あるいはインクとの長時間の接触によるブレード1
02中の充填材の溶出などにより、吐出口面103が異
物104で汚染されてしまい、記録ヘッド101の各吐
出口から吐出されるインク滴の量あるいは吐出方向や吐
出速度等の吐出特性が乱れてしまい、被記録材105上
の記録ドットの乱れによる濃度ムラやスジが発生すると
いう技術的課題があった。
模式図であり、図23は吐出口面に異物が付着し記録ド
ットが乱された状態を示す模式図であり、図24は吐出
口面を繰り返し清掃(クリーニング)することによりブ
レードから該吐出口面に異物が付着した状態を示す模式
図である。図22に示すように、可撓性ブレードの使用
初期では記録ヘッド101による記録ドットは正常であ
るが、ブレード102(図24)を長時間使用していく
と、図23および図24に示すように、記録ヘッド10
1との摩擦によるブレード材の吐出口面103への付
着、あるいはインクとの長時間の接触によるブレード1
02中の充填材の溶出などにより、吐出口面103が異
物104で汚染されてしまい、記録ヘッド101の各吐
出口から吐出されるインク滴の量あるいは吐出方向や吐
出速度等の吐出特性が乱れてしまい、被記録材105上
の記録ドットの乱れによる濃度ムラやスジが発生すると
いう技術的課題があった。
【0009】図25は従来のインクジェット記録装置の
構成例を示す模式的斜視図である。従来のインクジェッ
ト記録装置では、図25に示すように、記録ヘッド10
1aおよび101bを並列状態で搭載したキャリッジ1
06はキャリッジ駆動モータ107によって主走査方向
に繰り返し往復移動し、一方、吐出口面103を拭き取
り清掃(クリーニング)するためのブレード102は、
非通紙部に設けられ、記録ヘッド101a、101bが
ブレード102の位置に移動した時に、それらの吐出口
面103と順次摺動し、該吐出口面103に付着したゴ
ミや増粘インク等の異物104を除去し、次の主走査に
備える構成となっている。また、ブレード102による
清掃方法としては、常時固定されたブレードによって吐
出口面103を往復清掃する方法、あるいは、記録ヘッ
ド101a、101bに対するブレード102の当接を
ON、OFFするブレード駆動手段108を用いて、記
録ヘッド101a、101bの往復移動の一方向でのみ
清掃する方法などが採られる。
構成例を示す模式的斜視図である。従来のインクジェッ
ト記録装置では、図25に示すように、記録ヘッド10
1aおよび101bを並列状態で搭載したキャリッジ1
06はキャリッジ駆動モータ107によって主走査方向
に繰り返し往復移動し、一方、吐出口面103を拭き取
り清掃(クリーニング)するためのブレード102は、
非通紙部に設けられ、記録ヘッド101a、101bが
ブレード102の位置に移動した時に、それらの吐出口
面103と順次摺動し、該吐出口面103に付着したゴ
ミや増粘インク等の異物104を除去し、次の主走査に
備える構成となっている。また、ブレード102による
清掃方法としては、常時固定されたブレードによって吐
出口面103を往復清掃する方法、あるいは、記録ヘッ
ド101a、101bに対するブレード102の当接を
ON、OFFするブレード駆動手段108を用いて、記
録ヘッド101a、101bの往復移動の一方向でのみ
清掃する方法などが採られる。
【0010】しかし、キャリッジ駆動モータ107の始
動直後や停止直前には、該モータ107の回転数はトル
ク安定時(定常回転時)に比べて小さくなる。このよう
なモータ回転数の立上がりおよび立下がりが生じるた
め、キャリッジ106の主走査速度は往復移動の反転時
に変動する。図26は記録ヘッドの主走査方向位置と移
動速度との関係を例示するグラフである。図26に示す
例では、キャリッジ106の主走査方向移動範囲に対し
て、記録装置のフレームや外装等の大きさに余裕がある
場合には、ブレードによる清掃(クリーニング)位置が
主走査速度の変動領域に含まれないようにキャリッジ1
06の移動距離を充分に取ることができる。しかし、記
録装置の小型化が重視される昨今では、記録装置の大き
さがある程度限定され、上記清掃位置を速度変動領域外
に設定することは困難である。
動直後や停止直前には、該モータ107の回転数はトル
ク安定時(定常回転時)に比べて小さくなる。このよう
なモータ回転数の立上がりおよび立下がりが生じるた
め、キャリッジ106の主走査速度は往復移動の反転時
に変動する。図26は記録ヘッドの主走査方向位置と移
動速度との関係を例示するグラフである。図26に示す
例では、キャリッジ106の主走査方向移動範囲に対し
て、記録装置のフレームや外装等の大きさに余裕がある
場合には、ブレードによる清掃(クリーニング)位置が
主走査速度の変動領域に含まれないようにキャリッジ1
06の移動距離を充分に取ることができる。しかし、記
録装置の小型化が重視される昨今では、記録装置の大き
さがある程度限定され、上記清掃位置を速度変動領域外
に設定することは困難である。
【0011】前記ブレード102による清掃位置が速度
変動領域内に設定されると、図26に示すように、複数
の記録ヘッド101a、101bを清掃する時の各記録
ヘッドの移動速度は記録ヘッドごとに異なってしまうこ
とになる。ここで、ブレード102を速度立ち下がり領
域(書き終わり領域)Bに配設した場合の清掃時におけ
る記録ヘッド101a、101bの移動速度をVa 、V
b とすると、キャリッジ駆動モータ107の立ち下がり
の影響を受け、Va <Vb の関係となる。ブレード10
2を速度立ち上がり領域(書出し領域)Aに配設した場
合には、逆に、モータ107の立ち上がりの影響を受
け、Va >Vb の関係となる。
変動領域内に設定されると、図26に示すように、複数
の記録ヘッド101a、101bを清掃する時の各記録
ヘッドの移動速度は記録ヘッドごとに異なってしまうこ
とになる。ここで、ブレード102を速度立ち下がり領
域(書き終わり領域)Bに配設した場合の清掃時におけ
る記録ヘッド101a、101bの移動速度をVa 、V
b とすると、キャリッジ駆動モータ107の立ち下がり
の影響を受け、Va <Vb の関係となる。ブレード10
2を速度立ち上がり領域(書出し領域)Aに配設した場
合には、逆に、モータ107の立ち上がりの影響を受
け、Va >Vb の関係となる。
【0012】図27は、記録ヘッドの移動速度と記録ヘ
ッドの寿命と清掃(クリーニング)効果との間の一般的
な関係を示す図である。前記記録ヘッドの寿命とは、ブ
レードとの摺動による記録ヘッドの磨耗、あるいは該磨
耗によって二次的に発生する吐出口面へのゴミや増粘イ
ンク等の付着による汚染劣化を指すものである。図27
に示すように、一般的には、記録ヘッドの移動速度が大
きくなると、摺動清掃時間が短くなって記録ヘッドおよ
びブレードの磨耗が減少し、二次的な結果としての汚染
劣化も減少するので、寿命は長くなる。しかし、その反
面、清掃効果が減少し清掃不良となる。記録ヘッドの移
動速度が小さくなった場合には、この逆の関係となる。
ッドの寿命と清掃(クリーニング)効果との間の一般的
な関係を示す図である。前記記録ヘッドの寿命とは、ブ
レードとの摺動による記録ヘッドの磨耗、あるいは該磨
耗によって二次的に発生する吐出口面へのゴミや増粘イ
ンク等の付着による汚染劣化を指すものである。図27
に示すように、一般的には、記録ヘッドの移動速度が大
きくなると、摺動清掃時間が短くなって記録ヘッドおよ
びブレードの磨耗が減少し、二次的な結果としての汚染
劣化も減少するので、寿命は長くなる。しかし、その反
面、清掃効果が減少し清掃不良となる。記録ヘッドの移
動速度が小さくなった場合には、この逆の関係となる。
【0013】したがって、複数の記録ヘッドを並列して
使用し、1本のブレードで清掃を行なう場合には、キャ
リッジ駆動モータの立ち上がりまたは立ち下がり、ある
いはその特性の影響により、各記録ヘッドの間で寿命お
よび清掃効果の差が生じることがある。
使用し、1本のブレードで清掃を行なう場合には、キャ
リッジ駆動モータの立ち上がりまたは立ち下がり、ある
いはその特性の影響により、各記録ヘッドの間で寿命お
よび清掃効果の差が生じることがある。
【0014】本発明は前述のような技術的課題に鑑みて
なされたものであり、本発明の目的は、複数の記録手段
を用いるインクジェット記録装置において、各記録手段
の吐出口面の汚染劣化を防止することにより、各記録手
段が常に安定した良好な記録を行ない得る状態に維持す
ることができ、しかも各記録手段の間の寿命および清掃
効果の差を無くし、それらの均一化を図ることが可能な
インクジェット記録装置を提供することである。
なされたものであり、本発明の目的は、複数の記録手段
を用いるインクジェット記録装置において、各記録手段
の吐出口面の汚染劣化を防止することにより、各記録手
段が常に安定した良好な記録を行ない得る状態に維持す
ることができ、しかも各記録手段の間の寿命および清掃
効果の差を無くし、それらの均一化を図ることが可能な
インクジェット記録装置を提供することである。
【0015】
【課題解決のための手段】請求項1の発明は、複数の記
録手段から被記録材にインクを吐出して記録するインク
ジェット記録装置において、各記録手段の吐出口面に摺
擦する清掃手段の接触条件を各記録手段ごとに異なるよ
うに設定する構成とすることにより、上記目的を達成す
るものである。また、請求項2の発明は、上記構成に加
えて、前記清掃手段の接触圧力を各記録手段ごとに段階
的に変化させる構成とすることにより、一層効率よく上
記目的を達成するものである。さらに、請求項3の発明
は、上記構成に加えて、前記清掃手段を固定しておき、
各記録手段の前進位置を変えることにより該清掃手段の
接触圧力を変化させる構成とすることにより、一層効率
よく上記目的を達成するものである。
録手段から被記録材にインクを吐出して記録するインク
ジェット記録装置において、各記録手段の吐出口面に摺
擦する清掃手段の接触条件を各記録手段ごとに異なるよ
うに設定する構成とすることにより、上記目的を達成す
るものである。また、請求項2の発明は、上記構成に加
えて、前記清掃手段の接触圧力を各記録手段ごとに段階
的に変化させる構成とすることにより、一層効率よく上
記目的を達成するものである。さらに、請求項3の発明
は、上記構成に加えて、前記清掃手段を固定しておき、
各記録手段の前進位置を変えることにより該清掃手段の
接触圧力を変化させる構成とすることにより、一層効率
よく上記目的を達成するものである。
【0016】具体的には、記録手段(記録ヘッド)の主
走査方向における記録領域外の位置に可撓性ブレード等
の清掃手段(クリーニング手段)を配設し、並列した複
数の記録ヘッドを駆動モータで主走査方向に移動させて
記録ヘッドの清掃を行なうに際し、該駆動モータの立ち
上がりまたは立ち下がり時の走査速度の差によって生じ
る各記録ヘッド間の寿命および清掃効果の差異を無くよ
うに、清掃手段の接触条件を略均一に補正するための補
正手段を清掃手段側または記録ヘッド側に設けることに
より、上記目的を達成するものである。
走査方向における記録領域外の位置に可撓性ブレード等
の清掃手段(クリーニング手段)を配設し、並列した複
数の記録ヘッドを駆動モータで主走査方向に移動させて
記録ヘッドの清掃を行なうに際し、該駆動モータの立ち
上がりまたは立ち下がり時の走査速度の差によって生じ
る各記録ヘッド間の寿命および清掃効果の差異を無くよ
うに、清掃手段の接触条件を略均一に補正するための補
正手段を清掃手段側または記録ヘッド側に設けることに
より、上記目的を達成するものである。
【0017】すなわち、本発明インクジェット記録装置
は、主走査方向に移動しながら被記録材へインク液滴を
吐出して記録を行なうように並列した複数の記録ヘッド
と、記録ヘッドの主走査方向で通紙領域外に配置され、
各記録ヘッドの吐出口面に当接することにより該吐出口
面を清掃する清掃手段とを備え、清掃時に、並列した複
数の記録ヘッドに対する前記清掃手段の当接条件を、段
階的に異なるように設定すること、あるいは、固定した
清掃手段に対して、各記録ヘッドの当接条件を異なるよ
うに設定することにより、各記録ヘッドの吐出口面の汚
染劣化を防止し、各記録ヘッドを常に安定した良好な記
録が可能な状態に維持し、各記録ヘッド間の寿命および
清掃効果の差を無くすものである。
は、主走査方向に移動しながら被記録材へインク液滴を
吐出して記録を行なうように並列した複数の記録ヘッド
と、記録ヘッドの主走査方向で通紙領域外に配置され、
各記録ヘッドの吐出口面に当接することにより該吐出口
面を清掃する清掃手段とを備え、清掃時に、並列した複
数の記録ヘッドに対する前記清掃手段の当接条件を、段
階的に異なるように設定すること、あるいは、固定した
清掃手段に対して、各記録ヘッドの当接条件を異なるよ
うに設定することにより、各記録ヘッドの吐出口面の汚
染劣化を防止し、各記録ヘッドを常に安定した良好な記
録が可能な状態に維持し、各記録ヘッド間の寿命および
清掃効果の差を無くすものである。
【0018】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。なお、各図面において、同一符号は同一部分また
は対応部分を示している。図1は本発明を適用したイン
クジェット記録装置の第1実施例の構成を模式的に示す
斜視図である。図1において、キャリッジ1には複数
(図示の例では4個)の記録手段(記録ヘッド)2a、
2b、2c、2dが搭載されており、該キャリッジ1は
2本のガイドレール3に沿って往復移動可能に案内支持
されている。前記キャリッジ1には、エンドレスベルト
4の一部が接続されている。なお、以下の説明では、上
記複数の記録手段(記録ヘッド)2a、2b、2c、2
dの全体または任意の一つを指す場合には、単に記録手
段2または記録ヘッド2と称することにする。
する。なお、各図面において、同一符号は同一部分また
は対応部分を示している。図1は本発明を適用したイン
クジェット記録装置の第1実施例の構成を模式的に示す
斜視図である。図1において、キャリッジ1には複数
(図示の例では4個)の記録手段(記録ヘッド)2a、
2b、2c、2dが搭載されており、該キャリッジ1は
2本のガイドレール3に沿って往復移動可能に案内支持
されている。前記キャリッジ1には、エンドレスベルト
4の一部が接続されている。なお、以下の説明では、上
記複数の記録手段(記録ヘッド)2a、2b、2c、2
dの全体または任意の一つを指す場合には、単に記録手
段2または記録ヘッド2と称することにする。
【0019】図1において、5はキャリッジ駆動モータ
(パルスモータ)であり、キャリッジ1は、該駆動モー
タ5により、ベルト4を介して、ガイドレール3上を被
記録材6の記録面に沿って往復移動するように駆動され
る。7は被記録材6を搬送(紙送り)するための一対の
ローラから成る搬送ローラ、8Aおよび8Bは被記録材
6を案内するための案内ローラ、9は被記録材搬送モー
タである。
(パルスモータ)であり、キャリッジ1は、該駆動モー
タ5により、ベルト4を介して、ガイドレール3上を被
記録材6の記録面に沿って往復移動するように駆動され
る。7は被記録材6を搬送(紙送り)するための一対の
ローラから成る搬送ローラ、8Aおよび8Bは被記録材
6を案内するための案内ローラ、9は被記録材搬送モー
タである。
【0020】前記記録手段(記録ヘッド)2は、熱エネ
ルギーを利用してインクを吐出するインクジェット記録
手段であって、熱エネルギーを発生するための電気熱変
換体を備えたものである。また、この記録手段は、前記
電気熱変換体によって印加される熱エネルギーにより生
じる膜沸騰による気泡の成長、収縮によって生じる圧力
変化を利用して、吐出口よりインクを吐出させ、記録を
行なうものである。
ルギーを利用してインクを吐出するインクジェット記録
手段であって、熱エネルギーを発生するための電気熱変
換体を備えたものである。また、この記録手段は、前記
電気熱変換体によって印加される熱エネルギーにより生
じる膜沸騰による気泡の成長、収縮によって生じる圧力
変化を利用して、吐出口よりインクを吐出させ、記録を
行なうものである。
【0021】図2は、前記記録ヘッド2のインク吐出部
の構造を模式的に示す部分斜視図である。図2におい
て、被記録材6と所定の隙間(例えば、約0.5〜2.
0ミリ程度)をおいて対面する吐出口面81には、所定
のピッチで複数の吐出口82が形成され、共通液室83
と各吐出口82とを連通する各液路84の壁面に沿って
インク吐出用のエネルギーを発生するための電気熱変換
体(発熱抵抗体など)85が配設されている。本例にお
いては、記録ヘッド2は、前記吐出口82がキャリッジ
1の移動方向(主走査方向)と交叉する方向に並ぶよう
な位置関係で、該キャリッジ1に搭載されている。こう
して、画像信号または吐出信号に基づいて対応する電気
熱変換体85を駆動(通電)して、液路84内のインク
を膜沸騰させ、その時に発生する圧力によって吐出口8
2からインクを吐出させる記録手段(記録ヘッド)2が
構成されている。
の構造を模式的に示す部分斜視図である。図2におい
て、被記録材6と所定の隙間(例えば、約0.5〜2.
0ミリ程度)をおいて対面する吐出口面81には、所定
のピッチで複数の吐出口82が形成され、共通液室83
と各吐出口82とを連通する各液路84の壁面に沿って
インク吐出用のエネルギーを発生するための電気熱変換
体(発熱抵抗体など)85が配設されている。本例にお
いては、記録ヘッド2は、前記吐出口82がキャリッジ
1の移動方向(主走査方向)と交叉する方向に並ぶよう
な位置関係で、該キャリッジ1に搭載されている。こう
して、画像信号または吐出信号に基づいて対応する電気
熱変換体85を駆動(通電)して、液路84内のインク
を膜沸騰させ、その時に発生する圧力によって吐出口8
2からインクを吐出させる記録手段(記録ヘッド)2が
構成されている。
【0022】図1において、カラー記録の場合には、4
個の記録ヘッド2a、2b、2c、2dで使用するイン
ク色として、例えばブラック、シアン、マゼンタ、イエ
ローが採用される。そして、これらの記録ヘッド2に対
しては、対応する色インクを貯蔵しているインクタンク
11a、11b、11c、11dから、供給チューブ1
2a、12b、12c、12dを介してインクが供給さ
れる。また、各記録ヘッド2のインク吐出用の電気熱変
換体85に対しては、フレキシブルケーブル10a、1
0b、10c、10dを介して、インク吐出信号が選択
的に供給される。
個の記録ヘッド2a、2b、2c、2dで使用するイン
ク色として、例えばブラック、シアン、マゼンタ、イエ
ローが採用される。そして、これらの記録ヘッド2に対
しては、対応する色インクを貯蔵しているインクタンク
11a、11b、11c、11dから、供給チューブ1
2a、12b、12c、12dを介してインクが供給さ
れる。また、各記録ヘッド2のインク吐出用の電気熱変
換体85に対しては、フレキシブルケーブル10a、1
0b、10c、10dを介して、インク吐出信号が選択
的に供給される。
【0023】各記録ヘッド2にはヘッドヒータ14およ
び温度検知手段15が設けられており、各温度検知手段
15からの検知信号はCPUを有する制御回路16に入
力され、該制御回路16はこの信号に基づいてドライバ
17および電源18を介して各ヘッドヒータ14による
加熱を制御する。
び温度検知手段15が設けられており、各温度検知手段
15からの検知信号はCPUを有する制御回路16に入
力され、該制御回路16はこの信号に基づいてドライバ
17および電源18を介して各ヘッドヒータ14による
加熱を制御する。
【0024】20は非記録時に各記録ヘッド2の吐出口
82を密封するためのキャッピング手段である。非記録
時には、各記録ヘッド2がキャッピング手段20と対面
する位置へ移動し、しかる後に、キャッピング手段20
がキャップ駆動手段25によって前進駆動され、弾性部
材から成るキャップ44を各吐出口面81に密着されて
それらの吐出口82を密封(キャッピング)する。キャ
ッピング手段20は、その密閉空間20Aにインク中の
揮発成分溶液46を収容するとともに、溶液46が含浸
される液体保持部材45を内装している。この構成は、
溶液46の揮発蒸気を空間20A内に充満させることに
より、インク吐出部の前記液路84および吐出口82か
らインクの揮発成分が蒸発することを防止し、液路84
内のインクの成分比率の変化を防止するためのものであ
る。
82を密封するためのキャッピング手段である。非記録
時には、各記録ヘッド2がキャッピング手段20と対面
する位置へ移動し、しかる後に、キャッピング手段20
がキャップ駆動手段25によって前進駆動され、弾性部
材から成るキャップ44を各吐出口面81に密着されて
それらの吐出口82を密封(キャッピング)する。キャ
ッピング手段20は、その密閉空間20Aにインク中の
揮発成分溶液46を収容するとともに、溶液46が含浸
される液体保持部材45を内装している。この構成は、
溶液46の揮発蒸気を空間20A内に充満させることに
より、インク吐出部の前記液路84および吐出口82か
らインクの揮発成分が蒸発することを防止し、液路84
内のインクの成分比率の変化を防止するためのものであ
る。
【0025】なお、上記揮発成分溶液としては、インク
そのもの、あるいはインクから染料を除いた成分の溶液
が有効であり、また、水性インクの場合は蒸留水等が有
効である。さらにまた、上記液体保持部材45として
は、スポンジ状多孔質部材あるいはプラスチック焼結体
などが有効である。
そのもの、あるいはインクから染料を除いた成分の溶液
が有効であり、また、水性インクの場合は蒸留水等が有
効である。さらにまた、上記液体保持部材45として
は、スポンジ状多孔質部材あるいはプラスチック焼結体
などが有効である。
【0026】図1において、31は目詰まり防止手段で
ある。この目詰まり防止手段31は、記録ヘッド2が空
吐出動作する時に吐出インクを受けるためのものであ
り、キャッピング手段20と記録開始位置との間に配置
されている。また、前記目詰まり防止手段31は、各記
録ヘッド2と対面し、空吐出されたインクを吸収する受
け液部としての液受け部材32を備えている。なお、こ
の液受け部材32としては、キャッピング手段20の場
合と同様、スポンジ状多孔質部材あるいはプラスチック
焼結体などが有効である。
ある。この目詰まり防止手段31は、記録ヘッド2が空
吐出動作する時に吐出インクを受けるためのものであ
り、キャッピング手段20と記録開始位置との間に配置
されている。また、前記目詰まり防止手段31は、各記
録ヘッド2と対面し、空吐出されたインクを吸収する受
け液部としての液受け部材32を備えている。なお、こ
の液受け部材32としては、キャッピング手段20の場
合と同様、スポンジ状多孔質部材あるいはプラスチック
焼結体などが有効である。
【0027】図示左側端部には、各記録ヘッド2の吐出
口面81を拭き取り清掃するための可撓性のブレード4
7が配設されている。この可撓性のブレード47は、駆
動ギア、カム、ソレノイド等から成るブレード駆動手段
48を制御回路16で制御することにより、記録ヘッド
2の吐出口面81への当接深さ(進入量)を可変(調
節)できるように構成されている。前記ブレード47は
板状をしており、その材質としては、例えば、JISの
Aスケールで硬度50度以上のウレタンゴムが効果的で
ある。本実施例では、硬度60度で厚み1.2mmのウ
レタンゴムのブレードを用いた。
口面81を拭き取り清掃するための可撓性のブレード4
7が配設されている。この可撓性のブレード47は、駆
動ギア、カム、ソレノイド等から成るブレード駆動手段
48を制御回路16で制御することにより、記録ヘッド
2の吐出口面81への当接深さ(進入量)を可変(調
節)できるように構成されている。前記ブレード47は
板状をしており、その材質としては、例えば、JISの
Aスケールで硬度50度以上のウレタンゴムが効果的で
ある。本実施例では、硬度60度で厚み1.2mmのウ
レタンゴムのブレードを用いた。
【0028】図3は、図1の記録装置の記録ヘッド2の
動作を説明するための模式的平面図である。図3におい
て、34は記録開始位置検知センサ、36はキャッピン
グ手段位置検知センサであり、これらのセンサ34、3
6によって、各記録ヘッド2が所定の記録開始位置およ
びキャッピング位置(キャッピング手段20と対面する
位置)にあることを検知する。35は位置検知センサで
あり、該センサ35によって、各記録ヘッド2が主走査
方向に移動しながら行なう空吐出動作の基準位置を検知
する。なお、図3において、図1に示したものと同じ要
素にはそれぞれ同一符号を付し、それらの説明は省略す
る。
動作を説明するための模式的平面図である。図3におい
て、34は記録開始位置検知センサ、36はキャッピン
グ手段位置検知センサであり、これらのセンサ34、3
6によって、各記録ヘッド2が所定の記録開始位置およ
びキャッピング位置(キャッピング手段20と対面する
位置)にあることを検知する。35は位置検知センサで
あり、該センサ35によって、各記録ヘッド2が主走査
方向に移動しながら行なう空吐出動作の基準位置を検知
する。なお、図3において、図1に示したものと同じ要
素にはそれぞれ同一符号を付し、それらの説明は省略す
る。
【0029】次に、図1〜図3に示したインクジェット
記録装置の動作を説明する。図1〜図3において、記録
時には、キャリッジ1が駆動され、キャリッジ1がセン
サ34で検知される記録開始位置から矢印A方向に移動
する際に、各記録ヘッド2の電気熱変換体85が選択的
に(記録信号に基づいて)駆動される。これによりイン
ク滴が吐出され、被記録材6の1ライン部分Pにドット
マトリックスパターンで画像(文字等を含む)が記録さ
れる。
記録装置の動作を説明する。図1〜図3において、記録
時には、キャリッジ1が駆動され、キャリッジ1がセン
サ34で検知される記録開始位置から矢印A方向に移動
する際に、各記録ヘッド2の電気熱変換体85が選択的
に(記録信号に基づいて)駆動される。これによりイン
ク滴が吐出され、被記録材6の1ライン部分Pにドット
マトリックスパターンで画像(文字等を含む)が記録さ
れる。
【0030】図3において、各記録ヘッド2がパルスモ
ータ5により記録開始位置34からP1 パルス分送られ
る間に被記録材6に対する記録が行なわれ、該P1 パル
ス分の移動に続いて、キャリッジ1をさらにP2 パルス
分の位置まで移動させる間に、各記録ヘッド2の吐出口
面81のブレード47による拭き取り清掃(クリーニン
グ)が行われ、P2 パルス分の位置まで移動させること
により1ライン分の記録動作が終了する。その後、キャ
リッジ1の駆動方向を反転させ、各記録ヘッド2を矢印
B方向に移動させて記録開始位置34へ戻すとともに、
被記録材6を矢印C(図1)方向に1ライン幅分だけ紙
送りし、再び前述の動作を繰り返して次のライン(行)
の記録を行なう。
ータ5により記録開始位置34からP1 パルス分送られ
る間に被記録材6に対する記録が行なわれ、該P1 パル
ス分の移動に続いて、キャリッジ1をさらにP2 パルス
分の位置まで移動させる間に、各記録ヘッド2の吐出口
面81のブレード47による拭き取り清掃(クリーニン
グ)が行われ、P2 パルス分の位置まで移動させること
により1ライン分の記録動作が終了する。その後、キャ
リッジ1の駆動方向を反転させ、各記録ヘッド2を矢印
B方向に移動させて記録開始位置34へ戻すとともに、
被記録材6を矢印C(図1)方向に1ライン幅分だけ紙
送りし、再び前述の動作を繰り返して次のライン(行)
の記録を行なう。
【0031】図4は本実施例(第1実施例)における記
録ヘッド2の走査速度を時間に沿って示す図である。記
録ヘッド2の矢印A方向への移動(フォワードスキャ
ン)においては、キャリッジ1の駆動モータ5の立ち上
がり特性により、移動開始時から徐々に速度を増し、被
記録材6への記録開始時には既に所定の安定速度になっ
ている。被記録材6への記録中は所定の速度に維持さ
れ、やがて記録を終了する。本実施例においては、並列
した4個の記録ヘッド2が使用されており、ブレード4
7でワイピング(清掃)する時の各記録ヘッド2a 、2
b 、2c 、2d の移動速度はVa 、Vb 、Vc 、Vd で
あり、Va <Vb <Vc <Vd の関係となっている。こ
れは駆動モータ5の立ち下がり特性の影響を受けるため
である。
録ヘッド2の走査速度を時間に沿って示す図である。記
録ヘッド2の矢印A方向への移動(フォワードスキャ
ン)においては、キャリッジ1の駆動モータ5の立ち上
がり特性により、移動開始時から徐々に速度を増し、被
記録材6への記録開始時には既に所定の安定速度になっ
ている。被記録材6への記録中は所定の速度に維持さ
れ、やがて記録を終了する。本実施例においては、並列
した4個の記録ヘッド2が使用されており、ブレード4
7でワイピング(清掃)する時の各記録ヘッド2a 、2
b 、2c 、2d の移動速度はVa 、Vb 、Vc 、Vd で
あり、Va <Vb <Vc <Vd の関係となっている。こ
れは駆動モータ5の立ち下がり特性の影響を受けるため
である。
【0032】キャリッジ1は、各記録ヘッド2の清掃が
終了した後、移動方向を反転して矢印B方向への移動に
(バックスキャン)へ移行する。この時、ブレード47
は各記録ヘッド2に当接しない位置へ退避している。こ
こで、バックスキャン時における記録ヘッド2の移動速
度がフォワードスキャン時より大きいのは、記録を必要
としないバックスキャン時に可能な限り大きい速度でス
キャンさせることにより、全体的な記録速度を向上させ
るためである。
終了した後、移動方向を反転して矢印B方向への移動に
(バックスキャン)へ移行する。この時、ブレード47
は各記録ヘッド2に当接しない位置へ退避している。こ
こで、バックスキャン時における記録ヘッド2の移動速
度がフォワードスキャン時より大きいのは、記録を必要
としないバックスキャン時に可能な限り大きい速度でス
キャンさせることにより、全体的な記録速度を向上させ
るためである。
【0033】図5〜図8は、本実施例(第1実施例)に
おける各記録ヘッド2のブレード47による清掃状態を
模式的に示す平面図である。図5〜図8はキャリッジ1
が矢印A方向に移動(フォワードスキャン)する時の状
態を示す。記録を終了した記録ヘッド2は、ブレード4
7によって、2d 、2c 、2b 、2a の順に順次清掃
(ワイピング)されていく。この時、ブレード駆動手段
48によって、各記録ヘッド2に対するブレード47の
進入量(当接深さ)δは、記録ヘッド2d 、2c、
2b 、2a ごとに、δd =1.1mm、δc =0.9m
m、δb =0.7mm、δa =0.5mmと順次変化さ
せていく。
おける各記録ヘッド2のブレード47による清掃状態を
模式的に示す平面図である。図5〜図8はキャリッジ1
が矢印A方向に移動(フォワードスキャン)する時の状
態を示す。記録を終了した記録ヘッド2は、ブレード4
7によって、2d 、2c 、2b 、2a の順に順次清掃
(ワイピング)されていく。この時、ブレード駆動手段
48によって、各記録ヘッド2に対するブレード47の
進入量(当接深さ)δは、記録ヘッド2d 、2c、
2b 、2a ごとに、δd =1.1mm、δc =0.9m
m、δb =0.7mm、δa =0.5mmと順次変化さ
せていく。
【0034】一方、本実施例(第1実施例)における各
記録ヘッド2のフォワードスキャン時のブレード47と
の接触速度(摺動速度)は、図4に示すように、記録ヘ
ッド2a 、2b 、2c 、2d ごとに異なり、Va <Vb
<Vc <Vd の関係になっている。つまり、記録ヘッド
2の移動速度Vが大きい程、進入量δを増大させていく
ように構成されている。
記録ヘッド2のフォワードスキャン時のブレード47と
の接触速度(摺動速度)は、図4に示すように、記録ヘ
ッド2a 、2b 、2c 、2d ごとに異なり、Va <Vb
<Vc <Vd の関係になっている。つまり、記録ヘッド
2の移動速度Vが大きい程、進入量δを増大させていく
ように構成されている。
【0035】なお、本実施例では、キャリッジ1の反転
後のバックスキャン時には、ブレード47は記録ヘッド
2に当接せず、清掃(ワイピング)を行なっていない
が、必要に応じて、バックスキャン時にも前述のフォワ
ードスキャン時と同じ要領で進入量を変化させて清掃を
行なうように構成してもよい。また、本実施例では、ブ
レード47の位置をフォワードスキャン終了時に清掃す
る位置に設定したが、これはバックスキャン終了時に清
掃する位置に設定してもよく、その場合のブレード47
の進入量は本発明の趣旨に基づいて適宜変化させればよ
い。
後のバックスキャン時には、ブレード47は記録ヘッド
2に当接せず、清掃(ワイピング)を行なっていない
が、必要に応じて、バックスキャン時にも前述のフォワ
ードスキャン時と同じ要領で進入量を変化させて清掃を
行なうように構成してもよい。また、本実施例では、ブ
レード47の位置をフォワードスキャン終了時に清掃す
る位置に設定したが、これはバックスキャン終了時に清
掃する位置に設定してもよく、その場合のブレード47
の進入量は本発明の趣旨に基づいて適宜変化させればよ
い。
【0036】以上説明した第1実施例によれば、複数の
記録ヘッド2の吐出口面81に対する可撓性ブレード
(清掃手段)47の進入量δを、各記録ヘッド2ごとに
変化させることによって、ブレード47および各記録ヘ
ッド2の寿命の均一化と各記録ヘッド2間の清掃効果の
均一化を図ることが可能となった。
記録ヘッド2の吐出口面81に対する可撓性ブレード
(清掃手段)47の進入量δを、各記録ヘッド2ごとに
変化させることによって、ブレード47および各記録ヘ
ッド2の寿命の均一化と各記録ヘッド2間の清掃効果の
均一化を図ることが可能となった。
【0037】図9は第2実施例による記録ヘッド清掃手
段(記録ヘッドクリーニング手段)の要部構成を示す縦
断面図であり、図10は図9の清掃手段の水平断面図で
ある。なお、前述の第1実施例と同じ要素には同一符号
を付け、それらの詳細説明は省略する。この第2実施例
におけるインクジェット記録装置の構成は、ブレード4
7の部分を除き、前述の第1実施例の場合と同じであ
る。
段(記録ヘッドクリーニング手段)の要部構成を示す縦
断面図であり、図10は図9の清掃手段の水平断面図で
ある。なお、前述の第1実施例と同じ要素には同一符号
を付け、それらの詳細説明は省略する。この第2実施例
におけるインクジェット記録装置の構成は、ブレード4
7の部分を除き、前述の第1実施例の場合と同じであ
る。
【0038】図9および図10において、ブレード47
はユニット化されており、ブレードユニット47は、可
撓性のブレード部材47A、可動部材47B、固定部材
47Cより構成されている。ブレード部材(ブレード)
47Aは固定部材47Cに固定され、吐出口面81に対
する進入量δは各記録ヘッド2a 、2b 、2c 、2dと
も一定であり、本実施例ではδ=1.0mmに設定され
る。可動部材47Bは固定部材47Cおよびブレード4
7Aに対してスライド移動可能になっており、ブレード
駆動手段48によってスライド移動させる構成となって
いる。そして、可動部材47Bのスライド移動によって
可撓性のブレード47Aの自由長Lを変化させるように
なっている。また、可撓性ブレード47Aの材質として
は、第1実施例の場合と同様、例えば硬度(JIS−
A)50度以上のウレタンゴム等が効果的である。
はユニット化されており、ブレードユニット47は、可
撓性のブレード部材47A、可動部材47B、固定部材
47Cより構成されている。ブレード部材(ブレード)
47Aは固定部材47Cに固定され、吐出口面81に対
する進入量δは各記録ヘッド2a 、2b 、2c 、2dと
も一定であり、本実施例ではδ=1.0mmに設定され
る。可動部材47Bは固定部材47Cおよびブレード4
7Aに対してスライド移動可能になっており、ブレード
駆動手段48によってスライド移動させる構成となって
いる。そして、可動部材47Bのスライド移動によって
可撓性のブレード47Aの自由長Lを変化させるように
なっている。また、可撓性ブレード47Aの材質として
は、第1実施例の場合と同様、例えば硬度(JIS−
A)50度以上のウレタンゴム等が効果的である。
【0039】図11〜図14は、図9および図10の第
2実施例における各記録ヘッド2のブレード47Aによ
る清掃状態を模式的に示す平面図である。図11〜図1
4はキャリッジ1が矢印A方向に移動(フォワードスキ
ャン)する時の状態を示す。記録を終了した記録ヘッド
2は、ブレード47Aによって、2d 、2c 、2b 、2
a の順に順次清掃(ワイピング)されていく。また、キ
ャリッジ1の移動速度は、第1実施例の場合と同じく、
記録ヘッド2d 、2c 、2b 、2a ごとに異なり、Vd
>Vc >Vb >Va の関係になっている。
2実施例における各記録ヘッド2のブレード47Aによ
る清掃状態を模式的に示す平面図である。図11〜図1
4はキャリッジ1が矢印A方向に移動(フォワードスキ
ャン)する時の状態を示す。記録を終了した記録ヘッド
2は、ブレード47Aによって、2d 、2c 、2b 、2
a の順に順次清掃(ワイピング)されていく。また、キ
ャリッジ1の移動速度は、第1実施例の場合と同じく、
記録ヘッド2d 、2c 、2b 、2a ごとに異なり、Vd
>Vc >Vb >Va の関係になっている。
【0040】そして、ブレード47Aの自由長Lは、図
11〜図14に示すように、記録ヘッド2d 、2c 、2
b 、2a ごとに変化させ、Ld =4mm、Lc =5m
m、Lb =6mm、La =7mmと長くなるように設定
した。つまり、清掃時における記録ヘッド2の移動速度
Vが遅い程、ブレード47Aの自由長Lが長くなるよう
に設定した。その理由は、可撓性ブレード47Aの自由
長Lの長さによって、記録ヘッド清掃時におけるブレー
ド47Aの撓み方に差があり、これを有効利用するため
である。すなわち、自由長Lが長い程、ブレード47A
自体のコシ(腰)の強さが弱まり、逆に自由長Lが短く
なるとコシが強くなる。
11〜図14に示すように、記録ヘッド2d 、2c 、2
b 、2a ごとに変化させ、Ld =4mm、Lc =5m
m、Lb =6mm、La =7mmと長くなるように設定
した。つまり、清掃時における記録ヘッド2の移動速度
Vが遅い程、ブレード47Aの自由長Lが長くなるよう
に設定した。その理由は、可撓性ブレード47Aの自由
長Lの長さによって、記録ヘッド清掃時におけるブレー
ド47Aの撓み方に差があり、これを有効利用するため
である。すなわち、自由長Lが長い程、ブレード47A
自体のコシ(腰)の強さが弱まり、逆に自由長Lが短く
なるとコシが強くなる。
【0041】したがって、本実施例(第2実施例)によ
れば、記録ヘッド2の移動速度Vが速いほどLを短くし
てコシを強くし、移動速度Vが遅いほどLを長くしてコ
シを弱くすることにより、各記録ヘッド2のヘッド寿命
の均一化と各記録ヘッド2の清掃効果の均一化を図るこ
とが可能となり、前述の第1実施例の場合と同様の効果
を達成することができた。なお、自由長Lは、各記録ヘ
ッド2の移動速度Vおよび駆動モータ5の立ち上がりや
立ち下がりの特性などの条件により、本発明の趣旨に合
うように適宜変更してもよい。
れば、記録ヘッド2の移動速度Vが速いほどLを短くし
てコシを強くし、移動速度Vが遅いほどLを長くしてコ
シを弱くすることにより、各記録ヘッド2のヘッド寿命
の均一化と各記録ヘッド2の清掃効果の均一化を図るこ
とが可能となり、前述の第1実施例の場合と同様の効果
を達成することができた。なお、自由長Lは、各記録ヘ
ッド2の移動速度Vおよび駆動モータ5の立ち上がりや
立ち下がりの特性などの条件により、本発明の趣旨に合
うように適宜変更してもよい。
【0042】図15および図16は第3実施例による記
録ヘッド清掃手段の動作を模式的に示す平面図であり、
図15は記録中およびバックスキャン中の状態を示し、
図16はブレード47によって各記録ヘッド2を清掃す
る直前の状態を示す。なお、前述の第1実施例と同じ要
素には同一符号を付け、それらの詳細説明は省略する。
この第3実施例におけるインクジェット記録装置の構成
は、各記録ヘッド2およびブレード47の部分を除き、
前述の第1実施例の場合と同じである。
録ヘッド清掃手段の動作を模式的に示す平面図であり、
図15は記録中およびバックスキャン中の状態を示し、
図16はブレード47によって各記録ヘッド2を清掃す
る直前の状態を示す。なお、前述の第1実施例と同じ要
素には同一符号を付け、それらの詳細説明は省略する。
この第3実施例におけるインクジェット記録装置の構成
は、各記録ヘッド2およびブレード47の部分を除き、
前述の第1実施例の場合と同じである。
【0043】図15および図16において、複数の記録
ヘッド2a 、2b 、2c 、2d のそれぞれにはソレノイ
ド50a 、50b 、50c 、50d が接続されており、
各記録ヘッド2a 、2b 、2c 、2d はそれぞれに設定
されたストロークだけ前進方向にスライド移動し得るよ
うに構成されている。可撓性のブレード47は、ブレー
ド駆動手段により所定時期に一定距離だけ前進方向に移
動するように構成されている。このブレード47および
ブレード駆動手段48については、前述の第1実施例で
は、各記録ヘッド2ごとに進入量を変えるように段階的
にスライド移動させたのに対し、本実施例(第3実施
例)では、ソレノイドをオンすることにより一定距離だ
け前進させるように構成されている。
ヘッド2a 、2b 、2c 、2d のそれぞれにはソレノイ
ド50a 、50b 、50c 、50d が接続されており、
各記録ヘッド2a 、2b 、2c 、2d はそれぞれに設定
されたストロークだけ前進方向にスライド移動し得るよ
うに構成されている。可撓性のブレード47は、ブレー
ド駆動手段により所定時期に一定距離だけ前進方向に移
動するように構成されている。このブレード47および
ブレード駆動手段48については、前述の第1実施例で
は、各記録ヘッド2ごとに進入量を変えるように段階的
にスライド移動させたのに対し、本実施例(第3実施
例)では、ソレノイドをオンすることにより一定距離だ
け前進させるように構成されている。
【0044】記録中およびバックスキャン中では、図1
5に示すように、ソレノイド50a、50b 、50c 、
50d の全てがオフにされ、かつブレード駆動手段48
もオフにされてブレード7は後退位置に保持され、これ
によって、各記録ヘッド2の吐出口面81と被記録材6
との間に所定のギャップ(記録に適した隙間)が形成さ
れるとともに、ブレード47が各記録ヘッド2の吐出口
面81に当接しない状態になっている。
5に示すように、ソレノイド50a、50b 、50c 、
50d の全てがオフにされ、かつブレード駆動手段48
もオフにされてブレード7は後退位置に保持され、これ
によって、各記録ヘッド2の吐出口面81と被記録材6
との間に所定のギャップ(記録に適した隙間)が形成さ
れるとともに、ブレード47が各記録ヘッド2の吐出口
面81に当接しない状態になっている。
【0045】フォワードスキャンの際に各記録ヘッド2
による記録が終了した後の清掃直前に、図16に示すよ
うに、それぞれのソレノイド50a 、50b 、50c 、
50d にオン信号が送られるとともにブレード駆動手段
48もオンにされ、各記録ヘッド2a 、2b 、2c 、2
d がそれぞれに設定されたストロークだけ前進するとと
もにブレード47も前進(進入方向への移動)させられ
て互いに接触する状態となる。そして、キャリッジ1の
矢印A方向の移動の間に、各記録ヘッド2は2d 、
2c 、2b 、2a の順に異なる接触条件の下で清掃(ワ
イピング)される。この清掃時におけるブレード47の
吐出口面81に対する進入量Tは、各記録ヘッド2a 、
2b 、2c 、2d ごとに例えばTa =0.5mm、Tb
=0.7mm、Tc =0.9mm、Td =1.1mmと
なるように設定される。
による記録が終了した後の清掃直前に、図16に示すよ
うに、それぞれのソレノイド50a 、50b 、50c 、
50d にオン信号が送られるとともにブレード駆動手段
48もオンにされ、各記録ヘッド2a 、2b 、2c 、2
d がそれぞれに設定されたストロークだけ前進するとと
もにブレード47も前進(進入方向への移動)させられ
て互いに接触する状態となる。そして、キャリッジ1の
矢印A方向の移動の間に、各記録ヘッド2は2d 、
2c 、2b 、2a の順に異なる接触条件の下で清掃(ワ
イピング)される。この清掃時におけるブレード47の
吐出口面81に対する進入量Tは、各記録ヘッド2a 、
2b 、2c 、2d ごとに例えばTa =0.5mm、Tb
=0.7mm、Tc =0.9mm、Td =1.1mmと
なるように設定される。
【0046】本実施例においても、フォワードスキャン
時における各記録ヘッド2とブレード47との接触速度
(摺動速度)は、図4に示すように、記録ヘッド2a 、
2b、2c 、2d ごとに異なり、Va <Vb <Vc <V
d の関係になっている。つまり、記録ヘッド2の移動速
度Vが大きい程、進入量Tを増大させていくように構成
されている。
時における各記録ヘッド2とブレード47との接触速度
(摺動速度)は、図4に示すように、記録ヘッド2a 、
2b、2c 、2d ごとに異なり、Va <Vb <Vc <V
d の関係になっている。つまり、記録ヘッド2の移動速
度Vが大きい程、進入量Tを増大させていくように構成
されている。
【0047】各記録ヘッド2は、ブレード47により清
掃された後、反転してバックスキャン(図1および図3
中の矢印B方向の移動)を開始する。このバックスキャ
ン開始と同時に、ブレード駆動手段48がオフにされて
ブレード47は記録ヘッド2から離反する位置へ後退
し、各記録ヘッド2のソレノイド50a 、50b 、50
c 、50d も同時にオフにされる。このソレノイド50
a 、50b 、50c 、50d のオフにより、全ての記録
ヘッド2a 、2b 、2c 、2d が後退(ブレード47か
ら離れる方向への移動)し、図15に示すように、それ
らの吐出口面81が同一面内に揃う位置(例えば記録に
適した位置)にセットされる。よって、バックスキャン
時には、ブレード47と記録ヘッド2との間に充分な隙
間が形成され、接触することはない。
掃された後、反転してバックスキャン(図1および図3
中の矢印B方向の移動)を開始する。このバックスキャ
ン開始と同時に、ブレード駆動手段48がオフにされて
ブレード47は記録ヘッド2から離反する位置へ後退
し、各記録ヘッド2のソレノイド50a 、50b 、50
c 、50d も同時にオフにされる。このソレノイド50
a 、50b 、50c 、50d のオフにより、全ての記録
ヘッド2a 、2b 、2c 、2d が後退(ブレード47か
ら離れる方向への移動)し、図15に示すように、それ
らの吐出口面81が同一面内に揃う位置(例えば記録に
適した位置)にセットされる。よって、バックスキャン
時には、ブレード47と記録ヘッド2との間に充分な隙
間が形成され、接触することはない。
【0048】なお、本実施例では、バックスキャン時に
は記録ヘッド2の清掃を行なわない構成になっている
が、必要に応じて、バックスキャン時にも前述と同じ要
領で前記進入量Tを各記録ヘッドごとに変化させて清掃
を行なうように構成してもよい。また、本実施例では、
ブレード47の位置をフォワードスキャン終了時に清掃
する位置に設定したが、これはバックスキャン終了時に
清掃する位置に設定してもよく、その場合のブレード4
7の進入量Tも本発明の趣旨に基づいて各記録ヘッドご
とに適宜変化させればよい。
は記録ヘッド2の清掃を行なわない構成になっている
が、必要に応じて、バックスキャン時にも前述と同じ要
領で前記進入量Tを各記録ヘッドごとに変化させて清掃
を行なうように構成してもよい。また、本実施例では、
ブレード47の位置をフォワードスキャン終了時に清掃
する位置に設定したが、これはバックスキャン終了時に
清掃する位置に設定してもよく、その場合のブレード4
7の進入量Tも本発明の趣旨に基づいて各記録ヘッドご
とに適宜変化させればよい。
【0049】以上説明した第3実施例によっても、複数
の記録ヘッド2の吐出口面81に対する可撓性ブレード
(清掃手段)47の進入量Tを、各記録ヘッド2ごとに
変化させることによって、ブレード47および各記録ヘ
ッド2の寿命の均一化と各記録ヘッド2間の清掃効果の
均一化を図ることが可能となり、前述の第1実施例の場
合と同様の効果が得られた。
の記録ヘッド2の吐出口面81に対する可撓性ブレード
(清掃手段)47の進入量Tを、各記録ヘッド2ごとに
変化させることによって、ブレード47および各記録ヘ
ッド2の寿命の均一化と各記録ヘッド2間の清掃効果の
均一化を図ることが可能となり、前述の第1実施例の場
合と同様の効果が得られた。
【0050】以上説明した各実施例によれば、並列した
複数の記録ヘッド2を被記録材6に沿って往復移動させ
ながら、各記録ヘッド2から被記録材6へインクを吐出
して記録を行なうインクジェット記録装置において、記
録ヘッド2の主走査方向で通紙領域を外れた位置に、各
記録ヘッド2の吐出口面81に当接して該吐出口面を清
掃する清掃手段を設け、記録ヘッドの清掃時に、各記録
ヘッド2ごとに清掃手段の当接条件を段階的に異なるよ
うに設定したり、記録ヘッドの清掃時に、固定した清掃
手段に対する記録ヘッドの当接条件を各記録ヘッドごと
に異なるように設定するように構成したので、複数の記
録ヘッド2の吐出口面81の汚染劣化を防止するととも
に、各記録ヘッド2の記録動作を常に安定した状態に維
持することができ、各記録ヘッド2間の寿命および清掃
効果の差を無くし得るインクジェット記録装置が得られ
た。
複数の記録ヘッド2を被記録材6に沿って往復移動させ
ながら、各記録ヘッド2から被記録材6へインクを吐出
して記録を行なうインクジェット記録装置において、記
録ヘッド2の主走査方向で通紙領域を外れた位置に、各
記録ヘッド2の吐出口面81に当接して該吐出口面を清
掃する清掃手段を設け、記録ヘッドの清掃時に、各記録
ヘッド2ごとに清掃手段の当接条件を段階的に異なるよ
うに設定したり、記録ヘッドの清掃時に、固定した清掃
手段に対する記録ヘッドの当接条件を各記録ヘッドごと
に異なるように設定するように構成したので、複数の記
録ヘッド2の吐出口面81の汚染劣化を防止するととも
に、各記録ヘッド2の記録動作を常に安定した状態に維
持することができ、各記録ヘッド2間の寿命および清掃
効果の差を無くし得るインクジェット記録装置が得られ
た。
【0051】図17は、前述の第1実施例〜第3実施例
および従来例で説明した、記録ヘッドの移動速度Sと記
録ヘッドの寿命Xと吐出口面81のクリーニング(清
掃)効果Yとの一般的な関係を示す図である。しかし、
記録ヘッドの構造、各記録ヘッド間のギャップ、ブレー
ドの材質、ブレードの厚み、吐出口面の表面処理方法な
どにより、図17の一般的な関係とは異なる例外特性を
示す場合がある。図18〜図21は、それぞれ、前記例
外特性のを示す図である。そして、本発明は、これらの
例外特性を有する記録装置においても有効なものであ
る。次に、図18〜図21に示すような例外特性を有す
る記録装置に関し、その特性の発生要因およびその対策
について、図17の一般的な特性と比較しながら説明す
る。
および従来例で説明した、記録ヘッドの移動速度Sと記
録ヘッドの寿命Xと吐出口面81のクリーニング(清
掃)効果Yとの一般的な関係を示す図である。しかし、
記録ヘッドの構造、各記録ヘッド間のギャップ、ブレー
ドの材質、ブレードの厚み、吐出口面の表面処理方法な
どにより、図17の一般的な関係とは異なる例外特性を
示す場合がある。図18〜図21は、それぞれ、前記例
外特性のを示す図である。そして、本発明は、これらの
例外特性を有する記録装置においても有効なものであ
る。次に、図18〜図21に示すような例外特性を有す
る記録装置に関し、その特性の発生要因およびその対策
について、図17の一般的な特性と比較しながら説明す
る。
【0052】図17は、前述した一般的特性(図27)
を示す図であり、この場合の対策としては、前述の各実
施例で説明したように、記録ヘッド移動速度Sが大きい
ほどブレード(ワイピング部材)の進入量を大きく設定
する。図18は、記録ヘッド移動速度Sの緩急の差が大
きい場合のクリーニング効果Yの例外特性を示す。図1
8のような例外特性の場合には、その対策として、記録
ヘッド移動速度Sが中程度のW領域ではブレード進入量
を中程度に設定し、速度が遅いN領域では進入量を小さ
く設定し、速度が速いM領域では進入量を大きく設定す
る方法が採られる。
を示す図であり、この場合の対策としては、前述の各実
施例で説明したように、記録ヘッド移動速度Sが大きい
ほどブレード(ワイピング部材)の進入量を大きく設定
する。図18は、記録ヘッド移動速度Sの緩急の差が大
きい場合のクリーニング効果Yの例外特性を示す。図1
8のような例外特性の場合には、その対策として、記録
ヘッド移動速度Sが中程度のW領域ではブレード進入量
を中程度に設定し、速度が遅いN領域では進入量を小さ
く設定し、速度が速いM領域では進入量を大きく設定す
る方法が採られる。
【0053】図19は、ブレードと記録ヘッドの当接開
始時における瞬間的ダメージにより物理的損傷の激しい
ブレードを使用する場合の特性を示す図である。このよ
うな例外特性の場合の対策としては、記録ヘッド移動速
度Sが速いほどブレード進入量を大きくする方法、速度
Sが速いほどブレードの自由長を長くする方法、あるい
はブレードの材質を改良する方法が採られる。図20
は、瞬間的ダメージに弱い記録ヘッドを使用し、磨耗は
進行するが、記録ヘッドの汚染には至らない場合の特性
を示す。この図20の場合の対策としては、記録ヘッド
移動速度Sが速いほどブレード進入量を大きく設定する
方法、あるいは瞬間的な記録ヘッドのダメージを無くす
ためにブレード厚さを薄くする方法が採られる。
始時における瞬間的ダメージにより物理的損傷の激しい
ブレードを使用する場合の特性を示す図である。このよ
うな例外特性の場合の対策としては、記録ヘッド移動速
度Sが速いほどブレード進入量を大きくする方法、速度
Sが速いほどブレードの自由長を長くする方法、あるい
はブレードの材質を改良する方法が採られる。図20
は、瞬間的ダメージに弱い記録ヘッドを使用し、磨耗は
進行するが、記録ヘッドの汚染には至らない場合の特性
を示す。この図20の場合の対策としては、記録ヘッド
移動速度Sが速いほどブレード進入量を大きく設定する
方法、あるいは瞬間的な記録ヘッドのダメージを無くす
ためにブレード厚さを薄くする方法が採られる。
【0054】図21は、ブレードの硬度が高過ぎるため
に、ブレードと記録ヘッドとの当接開始時に、記録ヘッ
ドに瞬間的ダメージによる磨耗および汚染が発生する場
合の特性を示す。この図21の場合の対策としては、記
録ヘッド移動速度Sが速いほどブレード進入量を大きく
設定する方法、あるいは、瞬間的な記録ヘッドのダメー
ジを無くすために、硬度の低いブレードを使用する方法
などが採用される。
に、ブレードと記録ヘッドとの当接開始時に、記録ヘッ
ドに瞬間的ダメージによる磨耗および汚染が発生する場
合の特性を示す。この図21の場合の対策としては、記
録ヘッド移動速度Sが速いほどブレード進入量を大きく
設定する方法、あるいは、瞬間的な記録ヘッドのダメー
ジを無くすために、硬度の低いブレードを使用する方法
などが採用される。
【0055】図17〜図21を参照した以上の説明から
明らかなように、図18〜図21に示すような例外特性
が生じる場合でも、本発明を適用したり、本発明と公知
手段を併用することにより、前述の各実施例の場合と同
様の効果が得られ、本発明の有効性が見出された。ま
た、図18〜図21に示した特性は例外特性の一部を列
挙したものであり、他の例外特性が生じる場合において
も、本発明に基づいて上記対策方法を改良することによ
り、前述の各実施例の場合と同様の効果が得られるもの
である。
明らかなように、図18〜図21に示すような例外特性
が生じる場合でも、本発明を適用したり、本発明と公知
手段を併用することにより、前述の各実施例の場合と同
様の効果が得られ、本発明の有効性が見出された。ま
た、図18〜図21に示した特性は例外特性の一部を列
挙したものであり、他の例外特性が生じる場合において
も、本発明に基づいて上記対策方法を改良することによ
り、前述の各実施例の場合と同様の効果が得られるもの
である。
【0056】なお、前述の実施例では、異なるインク色
で記録する4個の記録ヘッド2を用いるカラーインクジ
ェット記録装置の場合を例に挙げて説明したが、本発明
は、同一色彩で濃度の異なるインクで記録する複数の記
録ヘッドを用いる階調記録用のインクジェット記録装置
など、複数の記録ヘッドを用いるものであれば、記録ヘ
ッドの数や記録色に関係なく広く適用することができ、
同様の効果が得られるものである。
で記録する4個の記録ヘッド2を用いるカラーインクジ
ェット記録装置の場合を例に挙げて説明したが、本発明
は、同一色彩で濃度の異なるインクで記録する複数の記
録ヘッドを用いる階調記録用のインクジェット記録装置
など、複数の記録ヘッドを用いるものであれば、記録ヘ
ッドの数や記録色に関係なく広く適用することができ、
同様の効果が得られるものである。
【0057】さらに、本発明は、記録ヘッドとインクタ
ンクを別体にしてチューブ等で接続する構成、あるいは
記録ヘッドとインクタンクを一体化した交換可能なイン
クジェットカートリッジを使用する構成など、記録ヘッ
ドとインクタンクの配置形態がどのようなものであって
も、同様に適用することができ、同様の効果を達成し得
るものである。
ンクを別体にしてチューブ等で接続する構成、あるいは
記録ヘッドとインクタンクを一体化した交換可能なイン
クジェットカートリッジを使用する構成など、記録ヘッ
ドとインクタンクの配置形態がどのようなものであって
も、同様に適用することができ、同様の効果を達成し得
るものである。
【0058】なお、本発明は、インクジェット記録装置
であれば、例えば、ピエゾ素子等の電気機械変換体等を
用いる記録手段(記録ヘッド)を使用するものに適用で
きるが、中でも、熱エネルギーを利用してインクを吐出
する方式のインクジェット記録装置において優れた効果
をもたらすものである。かかる方式によれば、記録の高
密度化、高精細化が達成できるからである。
であれば、例えば、ピエゾ素子等の電気機械変換体等を
用いる記録手段(記録ヘッド)を使用するものに適用で
きるが、中でも、熱エネルギーを利用してインクを吐出
する方式のインクジェット記録装置において優れた効果
をもたらすものである。かかる方式によれば、記録の高
密度化、高精細化が達成できるからである。
【0059】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行なうのが好ましい。この方式は、所謂オンデマンド
型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能である
が、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)
が保持されているシートや液路に対応して配置されてい
る電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越
える急速な温度上昇を与える少なくとも一つの駆動信号
を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギー
を発生せしめ、記録手段(記録ヘッド)の熱作用面に膜
沸騰させて、結果的にこの駆動信号に一対一に対応し液
体(インク)内の気泡を形成出来るので有効である。
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行なうのが好ましい。この方式は、所謂オンデマンド
型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能である
が、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)
が保持されているシートや液路に対応して配置されてい
る電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越
える急速な温度上昇を与える少なくとも一つの駆動信号
を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギー
を発生せしめ、記録手段(記録ヘッド)の熱作用面に膜
沸騰させて、結果的にこの駆動信号に一対一に対応し液
体(インク)内の気泡を形成出来るので有効である。
【0060】この気泡の成長、収縮により吐出用開口を
介して液体(インク)を吐出させて、少なくとも一つの
滴を形成する。この駆動信号をパルス形状とすると、即
時適切に気泡の成長収縮が行なわれるので、特に応答性
に優れた液体(インク)の吐出が達成でき、より好まし
い。このパルス形状の駆動信号としては、米国特許第4
463359号明細書、同第4345262号明細書に
記載されているようなものが適している。尚、上記熱作
用面の温度上昇率に関する発明の米国特許第43131
24号明細書に記載されている条件を採用すると、更に
優れた記録を行なうことができる。
介して液体(インク)を吐出させて、少なくとも一つの
滴を形成する。この駆動信号をパルス形状とすると、即
時適切に気泡の成長収縮が行なわれるので、特に応答性
に優れた液体(インク)の吐出が達成でき、より好まし
い。このパルス形状の駆動信号としては、米国特許第4
463359号明細書、同第4345262号明細書に
記載されているようなものが適している。尚、上記熱作
用面の温度上昇率に関する発明の米国特許第43131
24号明細書に記載されている条件を採用すると、更に
優れた記録を行なうことができる。
【0061】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組み合わせ構成(直線状液流路又は直角液流路)の他
に熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示
する米国特許第4558333号明細書、米国特許第4
459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれる
ものである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共
通するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開
示する特開昭59年第123670号公報や熱エネルギ
ーの圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を
開示する特開昭59年第138461号公報に基づいた
構成としても本発明は有効である。すなわち、記録ヘッ
ドの形態がどのようなものであっても、本発明によれ
ば、記録を確実に効率よく行なうことができるようにな
るからである。
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組み合わせ構成(直線状液流路又は直角液流路)の他
に熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示
する米国特許第4558333号明細書、米国特許第4
459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれる
ものである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共
通するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開
示する特開昭59年第123670号公報や熱エネルギ
ーの圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を
開示する特開昭59年第138461号公報に基づいた
構成としても本発明は有効である。すなわち、記録ヘッ
ドの形態がどのようなものであっても、本発明によれ
ば、記録を確実に効率よく行なうことができるようにな
るからである。
【0062】さらに、キャリッジに記録ヘッドを搭載し
て往復移動させるシリアルタイプのインクジェット記録
装置であれば、装置本体に固定された記録ヘッド、ある
いは装置本体に装着されることで装置本体との電気的な
接続や装置本体からのインクの供給が可能になる交換自
在のチップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自
体に一体的にインクタンクが設けられたカートリッジタ
イプの記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効であ
る。
て往復移動させるシリアルタイプのインクジェット記録
装置であれば、装置本体に固定された記録ヘッド、ある
いは装置本体に装着されることで装置本体との電気的な
接続や装置本体からのインクの供給が可能になる交換自
在のチップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自
体に一体的にインクタンクが設けられたカートリッジタ
イプの記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効であ
る。
【0063】また、本発明に記録装置の構成として設け
られる記録ヘッドに対しての回復手段または予備的な補
助手段等を付加することは、本発明の効果を一層安定で
きるので好ましいものである。これらを具体的に挙げれ
ば、記録ヘッドに対しての、前述のようなキャッピング
手段、クリーニング手段、吸引回復手段の他に、加圧式
の回復手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素子或
はこれらの組み合わせによる予備加熱手段、記録とは別
の吐出を行なう予備吐出モードを行なうことも安定した
記録を行なうために有効である。
られる記録ヘッドに対しての回復手段または予備的な補
助手段等を付加することは、本発明の効果を一層安定で
きるので好ましいものである。これらを具体的に挙げれ
ば、記録ヘッドに対しての、前述のようなキャッピング
手段、クリーニング手段、吸引回復手段の他に、加圧式
の回復手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素子或
はこれらの組み合わせによる予備加熱手段、記録とは別
の吐出を行なう予備吐出モードを行なうことも安定した
記録を行なうために有効である。
【0064】また、前述したように、搭載される記録ヘ
ッドの種類ないし個数についても、例えば、単色のイン
クに対応して1個のみが設けられたものの他、記録色や
濃度を異にする複数のインクに対応して複数個数設けら
れるものであってもよい。すなわち、例えば、記録装置
の記録モードとしては、黒色等の主流色のみの記録モー
ドだけではなく、記録ヘッドを一体的に構成するか複数
個の組み合わせによるか、いずれでもよいが、異なる色
の複色カラー又は、混色によるフルカラーの少なくとも
一つを備えた装置にも本発明は極めて有効である。
ッドの種類ないし個数についても、例えば、単色のイン
クに対応して1個のみが設けられたものの他、記録色や
濃度を異にする複数のインクに対応して複数個数設けら
れるものであってもよい。すなわち、例えば、記録装置
の記録モードとしては、黒色等の主流色のみの記録モー
ドだけではなく、記録ヘッドを一体的に構成するか複数
個の組み合わせによるか、いずれでもよいが、異なる色
の複色カラー又は、混色によるフルカラーの少なくとも
一つを備えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0065】さらに加えて、以上説明した本発明実施例
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するもの、あるいは、インクジェット方式で
は、インク自体を30℃以上70℃以下の範囲内で温度
調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように
温度制御するものが一般的であるから、使用記録信号付
与時にインクが液状をなすものであればよい。加えて、
積極的に熱エネルギーによる昇温をインクの固形状態か
ら液体状態への状態変化のエネルギーとして使用せしめ
ることで防止するか、または、インクの蒸発防止を目的
として放置状態で固化するインクを用いるかして、いず
れにしても、熱エネルギーの記録信号に応じた付与によ
ってインクが液化し、液状インクが吐出されるものや、
記録媒体に到達する時点ではすでに固化し始めるもの等
のような、熱エネルギーによって初めて液化する性質の
インクを使用する場合も本発明は適用可能である。
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するもの、あるいは、インクジェット方式で
は、インク自体を30℃以上70℃以下の範囲内で温度
調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように
温度制御するものが一般的であるから、使用記録信号付
与時にインクが液状をなすものであればよい。加えて、
積極的に熱エネルギーによる昇温をインクの固形状態か
ら液体状態への状態変化のエネルギーとして使用せしめ
ることで防止するか、または、インクの蒸発防止を目的
として放置状態で固化するインクを用いるかして、いず
れにしても、熱エネルギーの記録信号に応じた付与によ
ってインクが液化し、液状インクが吐出されるものや、
記録媒体に到達する時点ではすでに固化し始めるもの等
のような、熱エネルギーによって初めて液化する性質の
インクを使用する場合も本発明は適用可能である。
【0066】このような場合のインクは、特開昭54−
56847号公報あるいは特開昭60−71260号公
報に記載されるような、多孔質シート凹部または貫通孔
に液状または固形物として保持された状態で、電気熱変
換体に対して対向するような形態としてもよい。本発明
においては、上述した各インクに対して最も有効なもの
は、上述した膜沸騰方式を実行するものである。
56847号公報あるいは特開昭60−71260号公
報に記載されるような、多孔質シート凹部または貫通孔
に液状または固形物として保持された状態で、電気熱変
換体に対して対向するような形態としてもよい。本発明
においては、上述した各インクに対して最も有効なもの
は、上述した膜沸騰方式を実行するものである。
【0067】さらに加えて、本発明によるインクジェッ
ト記録装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理
機器の画像出力端末として用いられるものの他、リーダ
等と組み合わせた複写装置、さらには送受信機能を有す
るファクシミリ装置の形態を採るもの等であってもよ
い。
ト記録装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理
機器の画像出力端末として用いられるものの他、リーダ
等と組み合わせた複写装置、さらには送受信機能を有す
るファクシミリ装置の形態を採るもの等であってもよ
い。
【0068】
【発明の効果】以上の説明から明らかなごとく、請求項
1の発明によれば、複数の記録手段から被記録材にイン
クを吐出して記録するインクジェット記録装置におい
て、各記録手段の吐出口面に摺擦する清掃手段の接触条
件を各記録手段ごとに異なるように設定する構成とした
ので、複数の記録手段を用いるインクジェット記録装置
において、各記録手段の吐出口面の汚染劣化を防止する
ことにより、各記録手段が常に安定した良好な記録を行
ない得る状態に維持することができ、しかも各記録手段
の間の寿命および清掃効果の差を無くし、それらの均一
化を図ることが可能なインクジェット記録装置が提供さ
れる。
1の発明によれば、複数の記録手段から被記録材にイン
クを吐出して記録するインクジェット記録装置におい
て、各記録手段の吐出口面に摺擦する清掃手段の接触条
件を各記録手段ごとに異なるように設定する構成とした
ので、複数の記録手段を用いるインクジェット記録装置
において、各記録手段の吐出口面の汚染劣化を防止する
ことにより、各記録手段が常に安定した良好な記録を行
ない得る状態に維持することができ、しかも各記録手段
の間の寿命および清掃効果の差を無くし、それらの均一
化を図ることが可能なインクジェット記録装置が提供さ
れる。
【0069】請求項2によれば、上記構成に加えて、前
記清掃手段の接触圧力を各記録手段ごとに段階的に変化
させる構成としたので、一層効率よく上記効果を達成し
得るインクジェット記録装置が提供される。また、請求
項3の発明によれば、上記構成に加えて、前記清掃手段
を固定しておき、各記録手段の前進位置を変えることに
より該清掃手段の接触圧力を変化させる構成としたの
で、一層効率よく上記効果を達成し得るインクジェット
記録装置が提供される。
記清掃手段の接触圧力を各記録手段ごとに段階的に変化
させる構成としたので、一層効率よく上記効果を達成し
得るインクジェット記録装置が提供される。また、請求
項3の発明によれば、上記構成に加えて、前記清掃手段
を固定しておき、各記録手段の前進位置を変えることに
より該清掃手段の接触圧力を変化させる構成としたの
で、一層効率よく上記効果を達成し得るインクジェット
記録装置が提供される。
【図1】本発明を適用したインクジェット記録装置の一
実施例の要部構成を示す模式的斜視図である。
実施例の要部構成を示す模式的斜視図である。
【図2】図1中の記録手段のインク吐出の構造を模式的
に示す部分斜視図である。
に示す部分斜視図である。
【図3】本発明を適用したヘッド清掃手段の第1実施例
を備えたインクジェット記録装置のキャリッジ動作を示
す模式的平面図である。
を備えたインクジェット記録装置のキャリッジ動作を示
す模式的平面図である。
【図4】図3の記録装置における記録手段の移動速度の
特性を示す図である。
特性を示す図である。
【図5】図3の記録装置の清掃時における1番目の記録
手段とブレードとの接触状態を示す模式的平面図であ
る。
手段とブレードとの接触状態を示す模式的平面図であ
る。
【図6】図3の記録装置の清掃時における2番目の記録
手段とブレードとの接触状態を示す模式的平面図であ
る。
手段とブレードとの接触状態を示す模式的平面図であ
る。
【図7】図3の記録装置の清掃時における3番目の記録
手段とブレードとの接触状態を示す模式的平面図であ
る。
手段とブレードとの接触状態を示す模式的平面図であ
る。
【図8】図3の記録装置の清掃時における4番目の記録
手段とブレードとの接触状態を示す模式的平面図であ
る。
手段とブレードとの接触状態を示す模式的平面図であ
る。
【図9】本発明を適用したインクジェット記録装置の第
2実施例におけるヘッド清掃手段の構成を示す模式的縦
断面図である。
2実施例におけるヘッド清掃手段の構成を示す模式的縦
断面図である。
【図10】図9の清掃手段の模式的水平断面図である。
【図11】本発明を適用したインクジェット記録装置の
第2実施例の清掃時における1番目の記録手段とブレー
ドとの接触状態を示す模式的平面図である。
第2実施例の清掃時における1番目の記録手段とブレー
ドとの接触状態を示す模式的平面図である。
【図12】図11の記録装置の清掃時における2番目の
記録手段とブレードとの接触状態を示す模式的平面図で
ある。
記録手段とブレードとの接触状態を示す模式的平面図で
ある。
【図13】図11の記録装置の清掃時における3番目の
記録手段とブレードとの接触状態を示す模式的平面図で
ある。
記録手段とブレードとの接触状態を示す模式的平面図で
ある。
【図14】図11の記録装置の清掃時における4番目の
記録手段とブレードとの接触状態を示す模式的平面図で
ある。
記録手段とブレードとの接触状態を示す模式的平面図で
ある。
【図15】本発明を適用したインクジェット記録装置の
第3実施例の記録中およびバックスキャン時における記
録ヘッドとブレードとの関係位置を示す模式的平面図で
ある。
第3実施例の記録中およびバックスキャン時における記
録ヘッドとブレードとの関係位置を示す模式的平面図で
ある。
【図16】図15の記録装置の清掃時における記録ヘッ
ドとブレードとの関係位置を示す模式的平面図である。
ドとブレードとの関係位置を示す模式的平面図である。
【図17】記録手段と清掃手段との接触状態の一般的特
性を示す図である。
性を示す図である。
【図18】記録手段と清掃手段との接触状態の例外特性
その1を示す図である。
その1を示す図である。
【図19】記録手段と清掃手段との接触状態の例外特性
その2を示す図である。
その2を示す図である。
【図20】記録手段と清掃手段との接触状態の例外特性
その3を示す図である。
その3を示す図である。
【図21】記録手段と清掃手段との接触状態の例外特性
その4を示す図である。
その4を示す図である。
【図22】インクジェット記録装置の記録手段の安定吐
出状態を示す模式図である。
出状態を示す模式図である。
【図23】図22の記録手段の不安定吐出状態を示す模
式図である。
式図である。
【図24】インクジェット記録装置の記録手段の吐出口
面に異物が付着した状態を示す模式図である。
面に異物が付着した状態を示す模式図である。
【図25】インクジェット記録装置の要部構成を示す模
式的斜視図である。
式的斜視図である。
【図26】インクジェット記録装置の主走査方向位置と
記録手段移動速度との関係を例示する図である。
記録手段移動速度との関係を例示する図である。
【図27】インクジェット記録装置における記録手段移
動速度と記録手段寿命とブレード清掃効果との一般的関
係を示す図である。
動速度と記録手段寿命とブレード清掃効果との一般的関
係を示す図である。
1 キャリッジ 2 記録手段(記録ヘッド) 3 ガイドレール 4 ベルト 5 キャリッジ駆動モータ 6 被記録材 7 搬送ローラ 9 搬送モータ 10 フレキシブルケーブル 11 インクタンク 12 供給チューブ 16 制御回路 17 ドライバ 18 電源 20 キャッピング手段 25 キャップ駆動手段 31 目詰まり防止手段 34 記録開始位置検知センサ 35 位置検知センサ 36 キャッピング手段位置検知センサ 44 キャップ 47 ブレード(清掃手段) 47A ブレード(ブレード部材) 48 ブレード駆動手段 81 吐出口面 82 吐出口 84 液路 85 電気熱変換体 A フォワードスキャン方向 B バックスキャン方向 δ ブレード進入量 T ブレード進入量 V 記録手段移動速度 S 記録手段移動速度
Claims (5)
- 【請求項1】 複数の記録手段から被記録材にインク
を吐出して記録するインクジェット記録装置において、
各記録手段の吐出口面に摺擦する清掃手段の接触条件を
各記録手段ごとに異なるように設定することを特徴とす
るインクジェット記録装置。 - 【請求項2】 前記清掃手段の接触圧力を各記録手段
ごとに段階的に変化させることを特徴とする請求項1の
インクジェット記録装置。 - 【請求項3】 前記清掃手段を固定しておき、各記録
手段の前進位置を変えることにより該清掃手段の接触圧
力を変化させることを特徴とする請求項1のインクジェ
ット記録装置。 - 【請求項4】 前記記録手段が、インクを吐出するた
めに利用される熱エネルギーを発生する電気熱変換体を
備えているインクジェット記録手段であることを特徴と
する請求項1のインクジェット記録装置。 - 【請求項5】 前記記録手段が、前記電気熱変換体が
発生する熱エネルギーによりインクに生じる膜沸騰を利
用して、吐出口よりインクを吐出させることを特徴とす
る請求項4のインクジェット記録装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35980892A JP3003741B2 (ja) | 1992-12-28 | 1992-12-28 | インクジェット記録装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35980892A JP3003741B2 (ja) | 1992-12-28 | 1992-12-28 | インクジェット記録装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06198896A true JPH06198896A (ja) | 1994-07-19 |
JP3003741B2 JP3003741B2 (ja) | 2000-01-31 |
Family
ID=18466401
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35980892A Expired - Fee Related JP3003741B2 (ja) | 1992-12-28 | 1992-12-28 | インクジェット記録装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3003741B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH08224896A (ja) * | 1995-02-21 | 1996-09-03 | Canon Inc | 画像読み取り機能を有する記録装置 |
KR100516761B1 (ko) * | 1997-10-29 | 2005-12-21 | 휴렛-팩커드 컴퍼니(델라웨어주법인) | 와이핑시스템,잉크젯프린트장치및잉크젯프린트헤드청소방법 |
JP2010173282A (ja) * | 2009-02-02 | 2010-08-12 | Ricoh Co Ltd | 記録装置 |
-
1992
- 1992-12-28 JP JP35980892A patent/JP3003741B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH08224896A (ja) * | 1995-02-21 | 1996-09-03 | Canon Inc | 画像読み取り機能を有する記録装置 |
KR100516761B1 (ko) * | 1997-10-29 | 2005-12-21 | 휴렛-팩커드 컴퍼니(델라웨어주법인) | 와이핑시스템,잉크젯프린트장치및잉크젯프린트헤드청소방법 |
JP2010173282A (ja) * | 2009-02-02 | 2010-08-12 | Ricoh Co Ltd | 記録装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3003741B2 (ja) | 2000-01-31 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |