JP3326780B2 - プリンタ - Google Patents

プリンタ

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JP3326780B2
JP3326780B2 JP12955795A JP12955795A JP3326780B2 JP 3326780 B2 JP3326780 B2 JP 3326780B2 JP 12955795 A JP12955795 A JP 12955795A JP 12955795 A JP12955795 A JP 12955795A JP 3326780 B2 JP3326780 B2 JP 3326780B2
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J25/00Actions or mechanisms not otherwise provided for
    • B41J25/304Bodily-movable mechanisms for print heads or carriages movable towards or from paper surface
    • B41J25/308Bodily-movable mechanisms for print heads or carriages movable towards or from paper surface with print gap adjustment mechanisms
    • B41J25/3088Bodily-movable mechanisms for print heads or carriages movable towards or from paper surface with print gap adjustment mechanisms with print gap adjustment means on the printer frame, e.g. for rotation of an eccentric carriage guide shaft
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J11/00Devices or arrangements  of selective printing mechanisms, e.g. ink-jet printers or thermal printers, for supporting or handling copy material in sheet or web form
    • B41J11/20Platen adjustments for varying the strength of impression, for a varying number of papers, for wear or for alignment, or for print gap adjustment

Landscapes

  • Common Mechanisms (AREA)
  • Character Spaces And Line Spaces In Printers (AREA)
  • Golf Clubs (AREA)
  • Reduction Rolling/Reduction Stand/Operation Of Reduction Machine (AREA)
  • Prostheses (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はプリンタに関する。より
詳しくは、用紙等の印字面に対して平行に配置されるべ
きガイド軸上でヘッドを往復動させ、このヘッドによっ
て前記印字面に印字を行なうプリンタに関し、特に、そ
のガイド軸の取付構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、用紙等の印字面に対して平行に
配置されるべきガイド軸上でヘッドを往復動させ、この
ヘッドによって前記印字面に印字を行なうプリンタにお
いては、印字面とガイド軸との平行度が精度良く調整さ
れていることが望ましい。
【0003】また、厚さの異なる用紙等に適切に印字し
ようとする場合には、用紙等の厚さが異なってもその印
字面とヘッドとの間隔が適正に保たれるように、前記ガ
イド軸が、印字面との平行度を保ったまま印字面に対し
て進退可能となっていることが望ましい。
【0004】<従来例1>従来、印字面とガイド軸との
平行度を精度良く調整することのできるプリンタとして
は、例えば図13から図17に示すようなプリンタが知
られている(実開昭59−26356号)。
【0005】図13において、1はプラテン、2はヘッ
ド、3はヘッド2が取り付けられているキャリッジであ
る。4はキャリッジ3の案内用のスライダー軸で、側板
5,6に固定されている。7はガイド軸であり、その一
端7aは側板5に固定され、他端7bは、図14に示す
ように側板6の長孔6aにプラテン1方向に移動可能に
嵌合している。
【0006】図17において、8はブラケットであり、
ガイド軸7との嵌合孔8aと、ネジ9(図15参照)の
ための長孔8bと、微調整カム10との嵌合孔8cとを
有している。微調整カム10は、図17(イ)に示すよ
うに、円形をなし、偏心位置にネジ11(図15参照)
の取付孔10aを有している。10bは調整用溝であ
る。
【0007】ガイド軸7とプラテン1との平行度調整は
以下のようにして行なわれる。
【0008】先ず、側板5に一端7aが固定されたガイ
ド軸7の他端7bを側板6の長孔6aに嵌合させ、さら
にブラケット8の嵌合孔8aに嵌合させる。
【0009】次いで、ブラケット8を側板6上をずらせ
てガイド軸7の平行度の粗調整を行ない、その長孔8b
を側板6のネジ孔(図14参照)に合わせて、ネジ9で
仮止めする。
【0010】その後、微調整カム10を図15に示すよ
うに装着してネジ11で仮止めする。この状態で、図1
6に示すように微調整カム10をα゜回動させると、ガ
イド軸の他端7bがhだけプラテン1方向において変位
するので、調整用溝9bにドライバーの先を差し込んで
微調整カム10を回動操作し、平行度を調整した後、ネ
ジ9,11を締め付けて調整を終える。
【0011】なお、このような平行度の調整作業は、通
常、プリンタの製造工場において行なわれる。
【0012】<従来例2>また、従来、用紙等の厚さが
異なってもその印字面とヘッドとの間隔が適正に保たれ
るように、ガイド軸を、印字面との平行度を保ったまま
印字面に対して進退可能としたプリンタとしては、例え
ば図18、図19に示すようなプリンタが知られている
(実開昭56−133470号)。図18、図19にお
いて、前述した従来例1のプリンタと同様の部分または
相当する部分については、同じ符号を付してその説明は
省略する。
【0013】このプリンタの軸4は、側板5,6に回動
可能に支持されており、その両端には偏心部材20がネ
ジ21で固定されている。
【0014】偏心部材20には、軸4の挿通孔20aに
対して偏心している段部20bが形成されている。この
段部20bに、連結部材22の一端が連結されており、
他端がガイド軸7の端部にネジ23で連結されている。
【0015】ガイド軸7は、側板5,6に形成された長
孔6d,6dによって上下方向が位置決めされ、前後方
向に移動し得るように支持されている。
【0016】一方の偏心部材20には、レバー24が固
定されており、側板5には、レバー24の停止位置を規
定する凹部25aが複数形成されたL字形係合部材25
が固定されている。
【0017】このようなプリンタによれば、レバー24
を回動操作すると、ガイド軸7が進退動するので、用紙
等の厚さが異なってもその印字面とヘッド2との間隔を
適正に調整することができる。
【0018】なお、このような調整作業は、ユーザにお
いて行なわれる。
【0019】<従来例3>さらに、印字面とガイド軸と
の平行度を調整することができ、かつ、用紙等の厚さが
異なってもその印字面とヘッドとの間隔が適正に保たれ
るように、ガイド軸を、印字面との平行度を保ったまま
印字面に対して進退可能としたプリンタとしては、例え
ば図20〜図22に示すようなプリンタが知られている
(実開平1−174149号)。図20〜図22におい
て、前述した従来例1のプリンタと同様の部分または相
当する部分については、同じ符号を付してその説明は省
略する。
【0020】このプリンタのガイド軸30は、図21に
示すように、その端部に偏心軸部30aが形成されてい
る。
【0021】図21および図22において、31は軸受
部材であり、フレーム32に形成された丸穴32aに回
転可能に嵌まり込んでいる。
【0022】軸受部材31には、前記丸穴の中心に対し
て偏心した軸受孔31aが形成されており、この軸受孔
31aに、前記ガイド軸30の偏心軸部30aが回転可
能に支持されている。
【0023】このような構成は、ガイド軸30の両端部
分において採用されている。
【0024】このような構成によれば、軸受部材31を
回動させると、ガイド軸30の偏心軸部30aが図22
において矢印Z方向に変位するので、ガイド軸30とプ
ラテン1との平行度を調整することができる。
【0025】また、ガイド軸の偏心軸部30aを回動さ
せると、ガイド軸30が、プラテン1との平行度を保っ
たまま図22において矢印Z方向に進退するので、用紙
等の厚さが異なってもその印字面とヘッド2との間隔を
調整することができる。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】
<課題1>従来例1の構造では、図15に示したよう
に、ガイド軸の平行度調整のための部品として、ブラケ
ット8、ネジ9、微調整カム10、およびそのネジ11
の計4個の部品が必要であり、部品点数が多くなるとい
う難点がある。
【0027】これに対し、従来例3の構造によれば、ガ
イド軸30の両端を支持する軸受部材31が2個あれば
良いから部品点数は少なくて済むが、次のような問題が
ある。
【0028】すなわち、軸受部材31を回動させると、
ガイド軸30は、図22において矢印Z方向にも変位す
るが、矢印Y方向にも変位してしまうという難点があ
る。
【0029】このため、ガイド軸30の両端がプラテン
1から等距離にあったとしても、ガイド軸30とプラテ
ン1とが平行であるとは限らず、ガイド軸30の軸線と
プラテン1の軸線とがねじれた状態となり易い。
【0030】このようなねじれ状態を防止しつつガイド
軸30とプラテン1との平行度を調整するためには、一
対の軸受部材31,31をそれぞれ別々に(独立させた
状態で)種々回動操作しなければならず、その作業が極
めて煩雑である。
【0031】<課題2>従来例2の構造では、図18に
示したように、ガイド軸7をプラテン1との平行度を保
ったまま印字面に対して進退可能するための部品とし
て、レバー24以外に、それぞれ一対の偏心部材20、
ネジ21、連結部材22、およびネジ23の計8個の部
品が必要であり、部品点数が多くなるという難点があ
る。
【0032】これに対し、従来例3の構造によれば、ガ
イド軸30の両端にある偏心軸部30aを支持する軸受
部材31が2個あれば良いから部品点数は少なくて済む
が、次のような問題がある。
【0033】すなわち、偏心軸部30aを回動させる
と、ガイド軸30は、図20、図22において矢印Z方
向において進退するが、矢印Y方向にも変位してしまう
という難点がある。
【0034】ガイド軸30が矢印Y方向に変位すると、
ヘッド2も矢印Y方向すなわち用紙送り方向に変位する
から、用紙に対する印字開始位置がばらついてしまうお
それがある。
【0035】本発明の第1の目的は、上記課題1を解決
し、少ない部品点数で容易に印字面とガイド軸との平行
度調整を行なうことのできるプリンタを提供することに
ある。
【0036】本発明の第2の目的は、上記課題2を解決
し、少ない部品点数で、用紙送り方向に変位を生じるこ
となくガイド軸を印字面との平行度を保ったまま印字面
に対して進退させることのできるプリンタを提供するこ
とにある。
【0037】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために請求項1記載のプリンタは、印字面に対して平
行に配置されるべきガイド軸と、このガイド軸に支持さ
れ、その軸線方向に沿って往復動しながら前記印字面に
印字するヘッドと、前記ガイド軸の端部を支持する一対
のフレームと、少なくとも一方のフレームに形成され、
前記印字面に対して直交する方向に伸びる直線状の当接
辺を有する穴と、この穴に回動可能に嵌まり込んで前記
ガイド軸の端部を支持し、かつこのガイド軸の端部を前
記当接辺に押し付ける弾性部材からなる軸受部材と、を
備えていることを特徴とする。
【0038】請求項2記載のプリンタは、請求項1記載
のプリンタにおいて、前記穴は、前記当接辺と対向する
第2の辺と、これら当接辺および第2の辺と連なり相互
に対向する一対の第3の辺とを有し、前記ガイド軸の端
部は前記当接辺と当接する第1の円弧面を有し、前記軸
受部材は、前記第2の辺と当接する第2の円弧面と、前
記第3の辺とそれぞれ当接する一対の第3の円弧面とを
有していることを特徴とする。
【0039】請求項3記載のプリンタは、印字面に対し
て平行に配置されるべきガイド軸と、このガイド軸に支
持され、その軸線方向に沿って往復動しながら前記印字
面に印字するヘッドと、前記ガイド軸の端部を支持する
一対のフレームと、少なくとも一方のフレームに形成さ
れ、前記印字面に対して直交する方向に伸びる直線状の
当接辺を有する穴と、この穴に回動可能に嵌まり込んで
前記ガイド軸の端部を支持し、かつこのガイド軸の端部
を前記当接辺に当接させる軸受部材と、を備え、前記穴
は、前記当接辺と対向する第2の辺と、これら当接辺お
よび第2の辺と連なり相互に対向する一対の第3の辺と
を有し、前記ガイド軸の端部は前記当接辺と当接する第
1の円弧面を有し、前記軸受部材は、前記第2の辺と当
接する第2の円弧面と、前記第3の辺とそれぞれ当接す
る一対の第3の円弧面とを有し、前記第2の円弧面は、
前記第1の円弧面の中心と同心の円弧面であり、前記一
対の第3の円弧面は、その中心が共通で曲率半径が同一
の円弧面であり、前記第1の円弧面の中心をO1,曲率
半径をR1,前記第2の円弧面の曲率半径をR2、前記第
3の円弧面の中心をO3,曲率半径をR3,前記第1の円
弧面の中心O1と第3の円弧面の中心O3との距離をA、
としたとき、 R1+R2=2R33−R1=A の関係が成り立つことを特徴とするプリンタ。
【0040】請求項4記載のプリンタは、請求項3記載
のプリンタにおいて、前記軸受部材が弾性部材からなる
ことを特徴とする。
【0041】請求項5記載のプリンタは、請求項1,
2,3,または4記載のプリンタにおいて、前記ガイド
軸の端部およびフレームが金属製であり、フレームが接
地されていることを特徴とする。
【0042】請求項6記載のプリンタは、請求項1,
2,3,4,または5記載のプリンタにおいて、前記ガ
イド軸の端部は、ガイド軸の中心に対して偏心している
偏心軸部で構成されていることを特徴とする。
【0043】上記第2の目的を達成するために請求項7
記載のプリンタは、請求項1〜6のうちいずれか1項に
記載のプリンタにおいて、両端部に偏心軸部を有し、印
字面に対して平行に配置されるべきガイド軸と、このガ
イド軸に支持され、その軸線方向に沿って往復動しなが
ら前記印字面に印字するヘッドと、前記ガイド軸の偏心
軸部を回動可能に支持する一対のフレームと、前記偏心
軸部を回動させるための操作レバーと、回動操作される
前記操作レバーの停止位置を規定する第1、第2の計2
箇所のみの停止位置と、を備え、前記第1、第2の停止
位置は、前記偏心軸部が、偏心軸部の軸線方向から見
て、前記印字面に対して平行でかつ偏心軸部の中心を通
る線を基準線として、この基準線から時計方向、反時計
方向に同一角度だけ回動した位置に対応させて設けられ
ていることを特徴とする。
【0044】
【0045】請求項記載のプリンタは、請求項1,
2,3,4,5,または7記載のプリンタにおいて、前
記ヘッドは、前記印字面に向けてインク滴を吐出するイ
ンクジェットヘッドであり、前記ガイド軸の端部近くに
は、前記ヘッドのインク吐出面を覆うキャップが配置さ
れていることを特徴とする。
【0046】
【作用】請求項1記載のプリンタによれば、フレームに
支持されたガイド軸によってヘッドが支持され、このヘ
ッドがガイド軸の軸線方向に沿って往復動しながら印字
面に印字がなされる。
【0047】そして、ガイド軸の少なくとも一方の端部
は、フレームに形成された穴に回動可能に嵌まり込んで
いる軸受部材によって支持され、この軸受部材は弾性部
材からなり、その弾性によって、穴が有している直線状
の当接辺に前記ガイド軸の端部を押し付けているから、
軸受部材を回動させると、ガイド軸の端部は、直線状の
当接辺に沿って移動することとなる。
【0048】直線状の当接辺は、印字面に対して直交す
る方向に伸びているから、ガイド軸の端部は印字面と直
交する方向にのみ移動することとなる。
【0049】すなわち、この請求項1記載のプリンタに
よれば、軸受部材を回動させるだけで印字面とガイド軸
との平行度調整を行なうことができ、しかもガイド軸の
端部は印字面と直交する方向にのみ移動するから、容易
に平行度調整を行なうことができる。
【0050】さらに、ガイド軸の平行度調整のための部
品としては、軸受部材があれば足りるから、部品点数が
少なくて済む。
【0051】請求項2記載のプリンタによれば、請求項
1記載のプリンタにおいて、前記穴は、前記当接辺と対
向する第2の辺と、これら当接辺および第2の辺と連な
り相互に対向する一対の第3の辺とを有し、前記ガイド
軸の端部は前記当接辺と当接する第1の円弧面を有し、
前記軸受部材は、前記第2の辺と当接する第2の円弧面
と、前記第3の辺とそれぞれ当接する一対の第3の円弧
面とを有しているので、軸受部材の回動が円滑になされ
る。
【0052】したがって、より一層容易に印字面とガイ
ド軸との平行度調整を行なうことができる。
【0053】請求項3記載のプリンタによれば、フレー
ムに支持されたガイド軸によってヘッドが支持され、こ
のヘッドがガイド軸の軸線方向に沿って往復動しながら
印字面に印字がなされる。
【0054】そして、ガイド軸の端部を支持する一対の
フレームのうち少なくとも一方のフレームには、前記印
字面に対して直交する方向に伸びる直線状の当接辺と、
この当接辺と対向する第2の辺と、これら当接辺および
第2の辺と連なり相互に対向する一対の第3の辺とを有
する穴が形成されており、この穴に回動可能に嵌まり込
んでいる軸受部材によって支持される前記ガイド軸の端
部は前記当接辺と当接する第1の円弧面を有しており、
軸受部材は、前記第2の辺と当接する第2の円弧面と、
前記第3の辺とそれぞれ当接する一対の第3の円弧面と
を有しており、しかも、前記軸受部材の第2の円弧面
は、前記ガイド軸の端部の第1の円弧面の中心と同心の
円弧面であり、前記軸受部材の一対の第3の円弧面は、
その中心が共通で曲率半径が同一の円弧面であって、前
記第1の円弧面の中心をO1,曲率半径をR1,前記第2
の円弧面の曲率半径をR2、前記第3の円弧面の中心を
3,曲率半径をR3,前記第1の円弧面の中心O1と第
3の円弧面の中心O3との距離をA、としたとき、 R1+R2=2R33−R1=A の関係が成り立つように構成されているから、軸受部材
を回動させると、前記第3の円弧面の中心O3が前記当
接辺と直交する方向に移動しながら、前記ガイド軸の端
部の第1の円弧面の中心O1が前記当接辺と平行に移動
することとなる。
【0055】したがって、ガイド軸の端部の第1の円弧
面は、直線状の当接辺に当接しながらこれに沿って移動
することとなる。
【0056】直線状の当接辺は、印字面に対して直交す
る方向に伸びているから、ガイド軸の端部は印字面と直
交する方向にのみ移動することとなる。
【0057】すなわち、この請求項3記載のプリンタに
よれば、軸受部材が必ずしも弾性部材で構成されていな
くても、軸受部材を回動させるだけで印字面とガイド軸
との平行度調整を行なうことができ、しかもガイド軸の
端部は印字面と直交する方向にのみ移動するから、容易
に平行度調整を行なうことができる。
【0058】また、ガイド軸の平行度調整のための部品
としては、軸受部材があれば足りるから、部品点数が少
なくて済む。
【0059】請求項4記載のプリンタによれば、請求項
3記載のプリンタにおいて、前記軸受部材が弾性部材か
らなっているので、上述した R1+R2=2R33−R1=A なる関係が必ずしも厳格に成立しなくても、軸受部材の
弾性によって当接辺に前記ガイド軸の端部が押し付けら
れ、直線状の当接辺に沿って移動することとなる。
【0060】したがって、軸受部材の製造が容易にな
る。
【0061】請求項5記載のプリンタによれば、請求項
1,2,3,または4記載のプリンタにおいて、前記ガ
イド軸の端部およびフレームが金属製であり、このフレ
ームが接地されているから、特別の部品を要することな
くガイド軸を接地することができる。
【0062】請求項6記載のプリンタによれば、請求項
1,2,3,4,または5記載のプリンタにおいて、前
記ガイド軸の端部は、ガイド軸の中心に対して偏心して
いる偏心軸部で構成されているので、この偏心軸部を回
動させることにより、前記ガイド軸を、印字面との平行
度を保ったまま印字面に対して進退させることができ
る。
【0063】請求項7記載のプリンタによれば、フレー
ムに支持されたガイド軸によってヘッドが支持され、こ
のヘッドが印字面と平行なガイド軸の軸線方向に沿って
往復動しながら印字面に印字がなされる。
【0064】ガイド軸は両端部に偏心軸部を有してお
り、この偏心軸部が一対のフレームによって回動可能に
支持されているから、この偏心軸部を回動させることに
より、ガイド軸を印字面との平行度を保ったまま印字面
に対して進退させることができる。
【0065】このプリンタは、前記偏心軸部を回動させ
るための操作レバーと、この操作レバーの停止位置を規
定する第1、第2の計2箇所のみの停止位置とを備えて
いるので、操作レバーがユーザによって適正に操作され
る限り、操作レバーは、前記第1の停止位置または第2
の停止位置でのみ停止する。
【0066】そして、第1、第2の停止位置は、前記偏
心軸部が、偏心軸部の軸線方向から見て、前記印字面に
対して平行でかつ偏心軸部の中心を通る線を基準線とし
て、この基準線から時計方向、反時計方向に同一角度だ
け回動した位置に対応させて設けられているから、操作
レバーを第1の停止位置へ回動操作した場合と、第2の
停止位置へ回動操作した場合とでは、前記ガイド軸は、
偏心軸部を中心とし、前記基準線から互いに反対方向に
同一角度だけ回動した位置で停止することとなる。
【0067】したがって、このプリンタによれば、操作
レバーを第1または第2の停止位置へ回動操作すること
により、用紙送り方向に変位を生じることなくガイド軸
を印字面との平行度を保ったまま印字面に対して進退さ
せることができる。
【0068】また、ガイド軸は用紙送り方向には変位し
ないから、用紙に対する印字開始位置がばらついてしま
うということもない。
【0069】しかも、これに要する部品は操作レバーだ
けで足りる。
【0070】すなわち、このプリンタによれば、少ない
部品点数で、用紙送り方向に変位を生じることなくガイ
ド軸を印字面との平行度を保ったまま印字面に対して進
退させることができる。
【0071】したがってまた、請求項記載のプリンタ
によれば、偏心軸部、請求項6記載のプリンタにおけ
る偏心軸部で構成することにより、上記第1、第2の目
的が同時に達せられる。
【0072】請求項記載のプリンタによれば、次のよ
うな作用が得られる。
【0073】上述したヘッドが、印字面に向けてインク
滴を吐出するインクジェットヘッドである場合、印字動
作を行なわない場合等には、ヘッドのインク吐出面をキ
ャップで覆う必要があり、このキャップは、通常、前記
ガイド軸の端部近くに配置されている。
【0074】したがって、ガイド軸の平行度調整を行な
った場合や、ガイド面を印字面に対して進退させた場合
に、ガイド軸すなわちヘッドが用紙送り方向に変位した
とすると、キャップとヘッドとの位置関係に狂いが生じ
てヘッドのインク吐出面がキャップによって適正に覆わ
れなくなってしまうという事態が生じるおそれがある。
【0075】これに対し、請求項1,2,3,4,5,
7,または8記載のプリンタによれば、ガイド軸の平行
度調整を行なった場合や、ガイド軸を印字面に対して進
退させた場合でも、ガイド軸は用紙送り方向には変位し
ないので、ヘッドのインク吐出面がキャップによって適
正に覆われることとなる。
【0076】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
【0077】<第1実施例>図1は本発明に係るプリン
タの第1実施例の要部を示す概略的な斜視図である。
【0078】このプリンタはインクジェットプリンタで
あり、同図に示すように、ガイド軸50と、ヘッド60
と、一対のフレーム71,72と、軸受部材80と、操
作レバー90と、キャップ100と、紙検出器110と
を備えている。
【0079】ガイド軸50は、金属製であり、図2に示
すように、大径部51と、その両端に形成された小径部
52,53とを有している。図2(b)(c)に示すよ
うに、小径部52,53の中心(軸心)O1は、大径部
51の軸心O0に対して距離eだけ偏心しており、偏心
軸部を構成している。
【0080】ガイド軸50は、図1に示すように、一方
の偏心軸部52が軸受部材80を介してフレーム71に
回転可能に支持され、他方の偏心軸部53がフレーム7
2に回転可能に支持されている。他方の偏心軸部53
は、フレーム72を貫通してその先端が側方に突出して
おり、この突出部に操作レバー90が固定されている。
【0081】ヘッド60は、キャリッジ61に搭載され
ており、このキャリッジ61を介してガイド軸50にス
ライド可能に支持されている。キャリッジ61の下後部
には軸受穴62が設けられており、この軸受穴62にガ
イド軸50が挿通されている。キャリッジ61の下前部
は、ガイドレール73によってスライド可能に支持され
ている。ガイドレール73は、フレーム71、,72に
架設されている。
【0082】ヘッド60は、インクジェットヘッドであ
り、そのインク吐出面(下面)63からインク滴を吐出
して用紙P等の印字面P1に印字する。なお、用紙Pは
図示しない搬送手段によって矢印Y方向に送られ、キャ
リッジ63は図示しない駆動機構で駆動されて矢印X方
向に往復動する。すなわち用紙Pが送られ、ヘッド60
が往復動して印字面P1に印字がなされようになってい
る。
【0083】フレーム71,72は金属製であり、一方
のフレーム71には、図3に示すようにほぼ正方形の穴
71aが形成され、他方のフレーム72には前記偏心軸
部53を支持する軸受穴72a(図1参照)が形成され
ている。なお、少なくとも一方のフレームは接地され
る。
【0084】図3に示すように、ほぼ正方形の穴71a
は、前記印字面P1(図1参照)に対して直交する方向
に伸びる直線状の当接辺a1と、この当接辺a1と対向
する第2の辺a2と、これら当接辺a1および第2の辺
a2と連なり相互に対向する一対の第3の辺a3、a3
とを有している。
【0085】軸受部材80は、図3〜図6に示すよう
に、フレーム71の穴71aに回動可能に嵌まり込んで
いる軸受部81と、この軸受部81が穴71aから不用
意に抜けないようにするための外側の係止部82および
内側の一対の係止片83,83と、調整レバー84とを
有しており、これら各部は、弾性部材例えば弾性を有す
る合成樹脂で一体的に構成されている。
【0086】軸受部材80をフレーム71に取り付ける
には、係止片83,83を、穴71aの角部に形成され
ている挿通口71b,71bに合わせ、フレーム71の
外側から軸受部81を穴71aに嵌め込む。その後、調
整レバー84を図4において矢印d1方向に回動させる
と、図6に示すように係止片83,83がフレーム71
の内面71cと当接し、また係止部82がフレームの外
面71dと当接することにより、軸受部81が穴71a
から抜けなくなる。これによって軸受部材80がフレー
ム71に装着される。
【0087】図3に示すように、軸受部81は、ガイド
軸50の一方の偏心軸部52を回動可能に保持する保持
部81aを有しており、偏心軸部52は、フレーム71
の穴71aの当接辺a1と当接する第1の円弧面c1を
有している。また、軸受部81は、フレーム71の穴7
1aの第2の辺a2と当接する第2の円弧面c2と、第
3の辺a3,a3とそれぞれ当接する一対の第3の円弧
面c3,c3とを有している。
【0088】図7は、ガイド軸の偏心軸部52と、フレ
ーム71の穴71aと、軸受部81との関係を模式的に
表した図である。
【0089】この実施例においては、偏心軸部52、穴
71a、および軸受部81の形状ないし寸法をほぼ次の
ように設定してある。
【0090】第2の円弧面c2は、第1の円弧面c1の
中心O1と同心の円弧面であり、一対の第3の円弧面c
3は、その中心O3が共通で曲率半径R3が同一の円弧面
である。
【0091】そして、第1の円弧面c1の曲率半径をR
1,第2の円弧面c2の曲率半径をR2,第1の円弧面c
1の中心O1と第3の円弧面c3の中心O3との距離すな
わち偏心量をA、としたとき、 R1+R2=2R3 ・・・・・(1) R3−R1=A ・・・・・(2) の関係が成り立つように設定してある。
【0092】また、当接辺a1と第2の辺a2との距離
をR1+R2,第3の当接辺a3同士の間隔を2R3に設
定してある。
【0093】仮に、上述したような寸法が高精度で得ら
れるとしたならば、次のような作用が得られる。
【0094】すなわち、軸受部81を回動させると、第
3の円弧面c3の中心O3が当接辺a1と直交する方向
(矢印Y方向)に移動しながら、偏心軸部52の第1の
円弧面c1の中心O1が当接辺a1と平行に矢印Z方向
に移動するという作用が得られる。
【0095】この作用について図7、図8を参照して説
明する。
【0096】軸受部材が回動する前の状態(図7に示す
状態)にあっては、一対の第3の円弧面c3がO3を中
心とする曲率半径R3円弧面であり、また式(2)よ
り、A+R1=R3であるから、中心O3は、穴71aの
中心に位置している。
【0097】説明を分かりやすくするために、図8にお
いて、第3の円弧面c3の中心O3を固定して考える。
軸受部81を角度θだけ回動させたときに、第1の円弧
面c1のY方向の右端における変位量y1が、第2の円
弧面c2のY方向の左端における変位量y2と等しけれ
ば、第3の円弧面c3の中心O3がY方向にy1(=y
2)だけ移動することが証明される。
【0098】軸受部81が角度θだけ回動したときの第
1の円弧面c1のY方向の右端における変位量y1は、
第1の円弧面c1の中心O1のY方向の変位量y3(y3
=A−A×cosθ)に等しい。
【0099】すなわち、y1=y3である。
【0100】一方、第2の円弧面c2のY方向の左端に
おける変位量y2は、 y2=R2−R3−(A−y3) =R2−R3−(R3−R1−y3) =R2−2R3+R1+y3 =(R1+R2)−2R3+y3 =2R3−2R3+y3 =y3 したがって、y1=y3=y2となり、軸受部81を角度
θだけ回動させると、第3の円弧面c3の中心O3がY
方向にy1(=y2)だけ移動することが分かる。
【0101】また、軸受部81を角度θだけ回動させる
と、図8から明かであるように、第1の円弧面c1の中
心O1は、z1=A×sinθだけZ方向に変位する。
【0102】以上の説明から明らかなように、上述した
ような寸法が高精度で得られる場合には、図9に示すよ
うに、軸受部81を回動させると、第3の円弧面c3の
中心O3が当接辺a1と直交する方向(矢印Y方向)に
移動しながら、偏心軸部52の第1の円弧面c1の中心
1が当接辺a1と平行に矢印Z方向に移動するという
作用が得られ、したがって、ガイド軸50の端部52の
第1の円弧面c1は、直線状の当接辺a1に当接しなが
らこれに沿って移動することとなる。
【0103】直線状の当接辺a1は、印字面P1に対し
て直交する方向に伸びているから、ガイド軸50の端部
52は印字面P1と直交する方向にのみ移動することと
なる。
【0104】すなわち、上述したような寸法が高精度で
得られる場合には、軸受部81すなわち軸受部材80が
必ずしも弾性部材で構成されていない、あるいは充分な
弾性を有していなくても、軸受部材80を回動させるだ
けで印字面P1とガイド軸50との平行度調整を行なう
ことができ、しかもガイド軸50の端部52は印字面P
1と直交する方向にのみ移動するから、容易に平行度調
整を行なうことができる。
【0105】逆に、軸受部81が弾性部材で構成されて
いれば、その弾性によってガイド軸の端部52が当接辺
に押し付けられ、上記寸法が必ずしも高精度でなくて
も、上記作用すなわち、軸受部81を回動させると、第
3の円弧面c3の中心O3が当接辺a1と直交する方向
(矢印Y方向)に移動しながら、偏心軸部52の第1の
円弧面c1の中心O1が当接辺a1と平行に矢印Z方向
に移動するという作用が得られるから、上記寸法は必ず
しも高精度である必要はない。
【0106】さらに言えば、最も重要なことは、弾性部
材からなる軸受部81が穴71aに回動可能に嵌まり込
んでいてガイド軸50の端部52を支持し、かつその弾
性でガイド軸50の端部52を当接辺a1に押し付けて
いることであり、このような条件が満たされる限り、穴
71aおよび軸受部81の形状等の構成は、図示したも
のに限られるものではない。
【0107】しかしながら、軸受部81が、穴71aの
第2の辺a2と当接する第2の円弧面c2と、第3の辺
a3,a3とそれぞれ当接する一対の第3の円弧面c
3,c3とを有していれば、より円滑な回動動作が得ら
れ、さらに、これら円弧の形状ないし寸法が上述した設
定あるいはこれに近似した設定となっていれば、より一
層円滑な回動動作が得られることに変わりはない。
【0108】そこで、本実施例では、軸受部81を弾性
部材で形成し、かつ、その第2の円弧面c2と第3の円
弧面c3の曲率半径を上述した幾何学的に理想的な寸法
2,R3よりもそれぞれ若干大きめに形成し、軸受部材
81を穴71aに圧入した構成としてある。
【0109】図4に示すように、軸受部材80の調整レ
バー84は、その上端部内面側に円弧状に配置されたロ
ーレット部85を有している。
【0110】一方、フレーム71は、その外面71dに
ローレット部85と係脱する突起71eを有している。
【0111】したがって、ガイド軸50の平行度を調整
する際には、調整レバー84を、その弾性(フレームの
外面71dと直交する方向へ撓む弾性)およびローレッ
ト部85と突起71eとの係脱によって得られるクリッ
ク感を伴って回動させることにより、調整することがで
きる。調整した後は、ローレット部85と突起71eと
が係合していることにより、調整レバー84は、その位
置に固定される。
【0112】この調整作業は、工場において行なわれ
る。
【0113】操作レバー90は、前述したように、フレ
ーム72を貫通した他方の偏心軸部53の先端部に固定
されている(図1参照)。
【0114】図10(a)は操作レバー90の取付部分
を示す側面図である。
【0115】操作レバー90の内側には、突起91が形
成されており(図(b)参照)、フレーム72には、そ
れぞれ突起91が落ち込むことによりこれと係脱する一
対の穴72b,72cが形成されている。穴72bの断
面を図(c)に示す。穴72cも同形状である。
【0116】これらの穴72b,72cは、回動操作さ
れる操作レバー90の停止位置を規定するためのもので
あり、一方の穴72bは第1の停止位置を形成し、他方
の穴72cは第2の停止位置を形成する。
【0117】すなわち、操作レバー90を図(a)に実
線で示す中立位置から時計方向f1に回動操作したとき
に、その突起91が一方の穴72bとクリック感をもっ
て係合した位置が第1の停止位置90’である。また逆
に、反時計方向f2に回動操作したときに、その突起9
1が他方の穴72cとクリック感をもって係合した位置
が第2の停止位置90’’である。
【0118】これら第1、第2の停止位置90’,9
0’’は、図11に示すように、偏心軸部53が、偏心
軸部53の軸線方向(図11の紙面と直交する方向)か
ら見て、印字面P1(図1参照)に対して平行でかつ偏
心軸部53の中心O1を通る線を基準線L0として、こ
の基準線L0から時計方向、反時計方向に同一角度θ
1,θ2(θ1=θ2)だけ回動した位置に対応させて
設けられている。また、操作レバー90が図10(a)
に実線で示す中立位置にあるとき、偏心軸部53の中心
1 とガイド軸50の軸心O 0 を通る直線は、偏心軸部5
3の軸線方向(図11の紙面と直交する方向)から見
て、印字面P1と平行な平面上の直線(基準線L0)と
なっている。
【0119】したがって、操作レバー90を第1の停止
位置90’へ回動操作した場合と、第2の停止位置9
0’’へ回動操作した場合とでは、ガイド軸50は、偏
心軸部52,53を中心とし、前記基準線L0から互い
に反対方向に同一角度θ1,θ2(θ1=θ2)だけ回
動した位置で停止することとなる。
【0120】操作レバー90が第1の停止位置90’に
あるとき、ガイド軸50は矢印Z1方向に後退した状態
となり、操作レバー90が第2の停止位置90’’にあ
るとき、ガイド軸50は矢印Z2方向に進んだ状態とな
る。すなわち、比較的厚い用紙に印字する場合には、操
作レバー90を第1の停止位置90’に位置させ、比較
的薄い用紙に印字する場合には、操作レバー90を第2
の停止位置90’’に位置させることにより、印字面P
1とガイド軸50すなわちヘッド60との間隔を所定範
囲内に保つことができる(図1参照)。
【0121】そして、ガイド軸50がいずれの状態にあ
る場合でも、前述したように基準線L0からの回動角度
は同一(θ1=θ2)であるから、その中心O0は、矢
印Y方向に関して同一位置に位置することとなる。
【0122】したがって、このような構成によれば、操
作レバー90を第1の停止位置90’または第2の停止
位置90’’へ回動操作することにより、用紙送り方向
Yに変位を生じることなくガイド軸50を印字面との平
行度を保ったまま印字面に対して進退させることができ
る。
【0123】なお、図10(a)においては説明の便宜
上操作レバー90の中立位置を実線で示したが、実際に
プリンタを使用する場合においては、操作レバー90は
第1の停止位置90’または第2の停止位置90’’の
いずれかに停止しており、中立位置にあるということは
ない。
【0124】図1に示すように、キャップ100は、ガ
イド軸50の右端部近くに配置されている。このキャッ
プ100は、図示しない機構により、上下方向(矢印Z
1,Z2方向)に移動可能で、紙送り方向(矢印Y方
向)には移動しないようになっている。そして、プリン
タが印字動作を行なわない場合等においてキャリッジ6
1が右端に戻ってきた際に上動し、ヘッド60のインク
吐出面63を覆うようになっている。
【0125】紙検出器110は、用紙Pの搬送経路に設
けられており、用紙Pの先端を検出する。用紙の搬送手
段は、その検出信号を受けた時点から所定長だけ用紙を
搬送していわゆる頭出しを行ない、これによって用紙に
対する印字開始位置が決まるようになっている。
【0126】以上のようなプリンタによれば、次のよう
な作用効果が得られる。
【0127】(i)フレーム71,72に支持されたガ
イド軸50によってヘッド60が支持され、このヘッド
60がガイド軸50の軸線方向に沿って往復動しながら
印字面P1に印字がなされる。
【0128】(ii)ガイド軸50の一方の端部52
は、フレーム71に形成された穴71aに回動可能に嵌
まり込んでいる軸受部材80によって支持され、この軸
受部材80は弾性部材からなり、その弾性によって、穴
71aが有している直線状の当接辺a1にガイド軸の端
部52を押し付けているから、軸受部材80を回動させ
ると、ガイド軸の端部52は、直線状の当接辺a1に沿
って移動することとなる。
【0129】直線状の当接辺a1は、印字面P1に対し
て直交する方向に伸びているから、ガイド軸の端部52
は印字面P1と直交する方向にのみ移動することとな
る。
【0130】したがって、軸受部材80を回動させるだ
けで印字面P1とガイド軸50との平行度調整を行なう
ことができ、しかもガイド軸の端部52は印字面P1と
直交する方向にのみ移動するから、容易に平行度調整を
行なうことができる。
【0131】しかも、ガイド軸50の平行度調整のため
の部品としては、軸受部材80があれば足りるから、部
品点数が少なくて済む。
【0132】(iii)フレーム71の穴71aは、当
接辺a1と対向する第2の辺a2と、これら当接辺a1
および第2の辺a2と連なり相互に対向する一対の第3
の辺a3,a3とを有し、ガイド軸の端部52は当接辺
a1と当接する第1の円弧面c1を有し、軸受部材80
は、前記第2の辺a2と当接する第2の円弧面c2と、
前記第3の辺a3とそれぞれ当接する一対の第3の円弧
面c3,c3とを有しているので、軸受部材80の回動
が円滑になされる。
【0133】したがって、印字面P1とガイド軸50と
の平行度調整をより一層容易に行なうことができる。
【0134】しかも、軸受部材80の軸受部81の形状
ないし寸法は、前述したように設定されているから、よ
り一層円滑で容易に平行度調整を行なうことができる。
【0135】(iv)ガイド軸50の端部52およびフ
レーム71が金属製であり、このフレーム71が接地さ
れているから、特別の部品を要することなくガイド軸5
0を接地することができる。なお、本実施例ではガイド
軸50全体が金属製であり、フレーム72も金属製であ
るから、フレーム72を接地しても同様の効果が得られ
る。
【0136】(v)ガイド軸の端部52,53は、ガイ
ド軸50の中心O0に対して偏心している偏心軸部で構
成されているので、この偏心軸部52,53を回動させ
ることにより、ガイド軸50を、印字面P1との平行度
を保ったまま印字面に対して進退させることができる。
【0137】しかも、偏心軸部52,53を回動させる
ための操作レバー90がユーザによって適正に操作され
る限り、操作レバー90は第1の停止位置90’または
第2の停止位置90’’でのみ停止し、第1、第2の停
止位置90’,90’’は、偏心軸部52,53が、印
字面に対して平行でかつ偏心軸部の中心O1を通る線を
基準線L0として、この基準線L0から時計方向、反時
計方向に同一角度だけ回動した位置に対応させて設けら
れているから、操作レバー90を第1または第2の停止
位置へ回動操作することにより、用紙送り方向に変位を
生じることなくガイド軸50を印字面P1との平行度を
保ったまま印字面に対して進退させることができる。ま
た、ガイド軸50は用紙送り方向には変位しないから、
用紙に対する印字開始位置がばらついてしまうというこ
ともない。
【0138】さらに、これに要する部品は操作レバー9
0だけで足りる。
【0139】(vi)ガイド軸50の平行度調整を行な
った場合や、ガイド軸50を印字面に対して進退させた
場合でも、ガイド軸50は用紙送り方向(矢印Y方向)
には変位しないので、ヘッド60のインク吐出面63が
キャップ100によって適正に覆われる。
【0140】<第2実施例>図12は本発明に係るプリ
ンタの第2実施例の要部を示す部分側断面図である。
【0141】この実施例が上述した第1実施例と異なる
点は、軸受部材の軸受部の形状にあり、その他の点に変
わりはない。
【0142】図12において、81’は軸受部であり、
第3図に示した軸受部81の各部に相当する部分には同
一の符号を付してある。
【0143】この実施例の軸受部81’の特徴は、空所
81dを設けることにより、円弧面c2,c3を形成し
ている円弧部81c2,81c3に構造上のバネ性を持
たせたことにある。
【0144】このような構成によれば、より一層円滑な
回動動作が得られると同時に、偏心軸部52がより確実
に当接辺a1に押圧されることとなる。したがって、軸
受部81’と穴71aとの間のガタツキが確実に防止さ
れるとともに、ガイド軸50の接地も確実になされるこ
ととなる。
【0145】以上、本発明の実施例について説明した
が、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本
発明の要旨の範囲内において適宜変形実施可能である。
【0146】例えば、上記実施例においては、一方の端
部52のみを軸受部材80で支持する構成としたが、他
方の端部についても軸受部材80で支持する構造とする
ことができる。この場合、他方の端部53を長めに構成
して、その先端に操作レバー90を固定することができ
る。
【0147】
【発明の効果】請求項1,2,3,4,5,6,8,ま
たは9記載の発明によれば、少ない部品点数で容易に印
字面とガイド軸との平行度調整を行なうことができる。
【0148】請求項7,8,または9記載の発明によれ
ば、少ない部品点数で、用紙送り方向に変位を生じるこ
となくガイド軸を印字面との平行度を保ったまま印字面
に対して進退させることができる。
【0149】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るプリンタの第1実施例の要部を示
す概略的な斜視図。
【図2】ガイド軸を示す図で、(a)は斜視図、(b)
は図(a)におけるb視図、(c)は図(a)における
c視図。
【図3】軸受部材の軸受部とフレームの穴とを示す側断
面図。
【図4】軸受部材とフレームとを示す図で、(a)は側
面図、(b)は図(a)におけるb視図。
【図5】図4(a)におけるV−V断面図。
【図6】図4(a)におけるVI−VI断面図。
【図7】軸受部材の軸受部とフレームの穴との関係を示
す説明図。
【図8】作用説明図。
【図9】作用説明図。
【図10】操作レバーとフレームとを示す図で、(a)
は側面図、(b)は図(a)における操作レバーのb−
b断面図、(c)は図(a)におけるフレームのc−c
断面図。
【図11】作用説明図。
【図12】本発明に係るプリンタの第2実施例の要部を
示す部分断面図。
【図13】従来技術の説明図。
【図14】従来技術の説明図。
【図15】従来技術の説明図。
【図16】従来技術の説明図。
【図17】(イ)(ロ)はそれぞれ従来技術の説明図。
【図18】従来技術の説明図。
【図19】従来技術の説明図。
【図20】従来技術の説明図。
【図21】従来技術の説明図。
【図22】従来技術の説明図。
【符号の説明】
P1 印字面 50 ガイド軸 52,53 偏心軸部 60 インクジェットヘッド 63 インク吐出面 71,72 フレーム 71a 穴 a1 当接辺 a2 第2の辺 a3 第3の辺 80 軸受部材 81 軸受部 c1 第1の円弧面 c2 第2の円弧面 c3 第3の円弧面 90 操作レバー L0 基準線 100 キャップ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 25/308 B41J 19/20

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 印字面に対して平行に配置されるべきガ
    イド軸と、 このガイド軸に支持され、その軸線方向に沿って往復動
    しながら前記印字面に印字するヘッドと、 前記ガイド軸の端部を支持する一対のフレームと、 少なくとも一方のフレームに形成され、前記印字面に対
    して直交する方向に伸びる直線状の当接辺を有する穴
    と、 この穴に回動可能に嵌まり込んで前記ガイド軸の端部を
    支持し、かつこのガイド軸の端部を前記当接辺に押し付
    ける弾性部材からなる軸受部材と、 を備えていることを特徴とするプリンタ。
  2. 【請求項2】 前記穴は、前記当接辺と対向する第2の
    辺と、これら当接辺および第2の辺と連なり相互に対向
    する一対の第3の辺とを有し、 前記ガイド軸の端部は前記当接辺と当接する第1の円弧
    面を有し、 前記軸受部材は、前記第2の辺と当接する第2の円弧面
    と、前記第3の辺とそれぞれ当接する一対の第3の円弧
    面とを有していることを特徴とする請求項1記載のプリ
    ンタ。
  3. 【請求項3】 印字面に対して平行に配置されるべきガ
    イド軸と、 このガイド軸に支持され、その軸線方向に沿って往復動
    しながら前記印字面に印字するヘッドと、 前記ガイド軸の端部を支持する一対のフレームと、 少なくとも一方のフレームに形成され、前記印字面に対
    して直交する方向に伸びる直線状の当接辺を有する穴
    と、 この穴に回動可能に嵌まり込んで前記ガイド軸の端部を
    支持し、かつこのガイド軸の端部を前記当接辺に当接さ
    せる軸受部材と、 を備え、 前記穴は、前記当接辺と対向する第2の辺と、これら当
    接辺および第2の辺と連なり相互に対向する一対の第3
    の辺とを有し、 前記ガイド軸の端部は前記当接辺と当接する第1の円弧
    面を有し、 前記軸受部材は、前記第2の辺と当接する第2の円弧面
    と、前記第3の辺とそれぞれ当接する一対の第3の円弧
    面とを有し、 前記第2の円弧面は、前記第1の円弧面の中心と同心の
    円弧面であり、前記一対の第3の円弧面は、その中心が
    共通で曲率半径が同一の円弧面であり、 前記第1の円弧面の中心をO1,曲率半径をR1, 前記第2の円弧面の曲率半径をR2、 前記第3の円弧面の中心をO3,曲率半径をR3, 前記第1の円弧面の中心O1と第3の円弧面の中心O3
    の距離をA、 としたとき、 R1+R2=2R33−R1=A の関係が成り立つことを特徴とするプリンタ。
  4. 【請求項4】 前記軸受部材が弾性部材からなることを
    特徴とする請求項3記載のプリンタ。
  5. 【請求項5】 前記ガイド軸の端部およびフレームが金
    属製であり、フレームが接地されていることを特徴とす
    る請求項1,2,3,または4記載のプリンタ。
  6. 【請求項6】 前記ガイド軸の端部は、ガイド軸の中心
    に対して偏心している偏心軸部で構成されていることを
    特徴とする請求項1,2,3,4,または5記載のプリ
    ンタ。
  7. 【請求項7】 両端部に偏心軸部を有し、印字面に対し
    て平行に配置されるべきガイド軸と、 このガイド軸に支持され、その軸線方向に沿って往復動
    しながら前記印字面に印字するヘッドと、 前記ガイド軸の偏心軸部を回動可能に支持する一対のフ
    レームと、 前記偏心軸部を回動させるための操作レバーと、 回動操作される前記操作レバーの停止位置を規定する第
    1、第2の計2箇所のみの停止位置と、 を備え、 前記第1、第2の停止位置は、前記偏心軸部が、偏心軸
    部の軸線方向から見て 前記印字面に対して平行でかつ
    偏心軸部の中心を通る線を基準線として、この基準線か
    ら時計方向、反時計方向に同一角度だけ回動した位置に
    対応させて設けられていることを特徴とする請求項1〜
    6のうちいずれか1項に記載のプリンタ。
  8. 【請求項8】 前記ヘッドは、前記印字面に向けてイン
    ク滴を吐出するインクジェットヘッドであり、前記ガイ
    ド軸の端部近くには、前記ヘッドのインク吐出面を覆う
    キャップが配置されていることを特徴とする請求項1,
    2,3,4,5,または7記載のプリンタ。
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