JP3326479B2 - 電力変換器の制御システム - Google Patents

電力変換器の制御システム

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JP3326479B2 JP33408595A JP33408595A JP3326479B2 JP 3326479 B2 JP3326479 B2 JP 3326479B2 JP 33408595 A JP33408595 A JP 33408595A JP 33408595 A JP33408595 A JP 33408595A JP 3326479 B2 JP3326479 B2 JP 3326479B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インバータ、コン
バータ等の電力変換器の制御システムに係り、特に、P
WM制御(パルス幅変調制御)により駆動される電力変
換器の制御システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、PWM制御により駆動される電力
変換器の制御システムは、負荷の電流指令値と電流検出
値から電圧指令値を演算し、この電圧指令値と三角波キ
ャリアとを比較し、PWMパルスを発生し、このPWM
パルスによって電力変換器2を駆動し、負荷装置3を制
御する。この場合、指令値と検出値は、同じ周期で同時
にサンプルし、それぞれの値を読み込み、サンプル・ホ
ールドする方式を採用している。図2に、従来のサンプ
ル方式における三角波キャリア、電流検出値をサンプル
するためのサンプル信号1、指令値をサンプルするため
のサンプル信号2、電流波形(電流検出値)、電流検出
値をサンプル・ホールドしたときの出力波形を示す(サ
ンプル・ホールド器1の出力波形として示す。)。ここ
では、三角波キャリアの半周期間をTcとし、それを4
等分した周期をサンプル周期Tsとしている例である。
【0003】PWM制御により電力変換器を駆動するシ
ステムでは、三角波キャリアに起因した電流リプルが必
ず発生する。三相交流を対象にした一般的な電力変換器
では、図2のようにキャリア周波数の2倍の周波数成分
(リプル成分)が電流波形に多量に発生する。電流リプ
ルの影響を受けないためには、図2の電流波形上に示し
た波線のような電流変化の平均値を識別する必要があ
る。しかし、サンプル信号1の周期が短い場合には、電
流リプルを含めて読み込んでしまう(サンプル・ホール
ド器1の出力、階段状の波形)。電流リプルは、制御シ
ステム全体の応答周波数が低い場合には問題にならない
が、高応答システムを実現しようとすると、目標通りの
応答が得られなくなってしまう。
【0004】電流リプルの影響を受けなくする最も単純
な対応策としては、サンプル周期Tsを長くすればよ
い。図2のAのように、Ts=Tcとすることで、電流
リプルを読み込むことはなくなり、その影響を排除する
ことができる。しかし、Tsを長くすることは、無駄時
間要素を増やすことであり、当然のことながら遅れが増
加してしまい、結局は応答は改善されない。また、オー
バーシュートの増加等の問題も生じてしまう。また、T
c自体を短くする、すなわち、キャリア周波数を高くす
る(Ts=Tcのまま)ことができれば、応答は改善さ
れるが、GTO等のスイッチング素子を使用している大
容量の電力変換器では、キャリア周波数に限界があり、
実現するのが難しい。さらに、スイッチング損失の面で
も、キャリア周波数はできるだけ低い方が好ましい。そ
の他、電流検出値をフィルターにかけ、電流リプルの影
響を受けなくする対応策があるが、このフィルターは、
制御系内の遅れ要素を増加させることになり、高応答化
には結び付かない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、上述
の事情に鑑み、電流検出値に脈動成分が存在する場合に
おいても、脈動成分の影響を受けずに、制御応答を高速
化するに好適な電力変換器の制御システムを提供するこ
とにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題は、PWMパル
スによって駆動される電力変換器の制御システムにおい
て、インバータ負荷の電流検出値及び指令値、もしく
は、コンバータの電源側電流値及び入力電流指令値をそ
れぞれサンプリングする第1、第2のサンプル信号を発
生するサンプル信号発生手段と、それぞれサンプリング
時のインバータ負荷の電流検出値、ならびに指令値、も
しくは、コンバータの電源側電流値、ならびに入力電流
指令値をそれぞれホールドする第1、第2のサンプルホ
ールド手段を設け、第2のサンプル信号の周期を第1の
サンプル信号の周期より短くし、三角波キャリアの周期
が第1のサンプル信号の周期より長いことによって、解
決される。ここで、第1のサンプル信号は、三角波キャ
リアの正と負のピーク時のタイミングに同期して出力す
ること、または、三角波キャリアの正と負のピーク時
と、三角波キャリアの正から負または負から正までの期
間の中間のタイミングに同期して出力することを特徴と
する。また、上記課題は、PWMパルスによって駆動さ
れる電力変換器の制御システムにおいて、インバータ負
荷の電流検出値、ならびに指令値、もしくは、コンバー
タの電源側電流値、ならびに入力電流指令値をそれぞれ
サンプリングする第1、第2のサンプル信号を発生する
サンプル信号発生手段と、それぞれサンプリング時のイ
ンバータ負荷の電流検出値、ならびに指令値、もしく
は、コンバータの電源側電流値、ならびに入力電流指令
値をそれぞれホールドする第1、第2のサンプルホール
ド手段と、第1のサンプルホールド手段の出力を補償処
理するサンプル値補償手段を設けることによって、解決
される。ここで、第1及び第2のサンプル信号を出力す
るタイミングを任意とし、サンプル値補償手段は、三角
波キャリアの正負のピークからピークまでの期間(半周
期間)を補償周期として、この補償周期毎に補償周期内
に発生する第1のサンプルホールド手段の出力値を平均
化処理して補償すること、または、三角波キャリアの正
負のピークからピークまでの期間(半周期間)を補償周
期として、この補償周期内に発生する第1のサンプルホ
ールド手段の出力に対して、三角波キャリアのピーク時
における検出値だけはそのままの値を出力し、それ以降
の検出値に関しては重みを掛けた上で平均化し、その平
均値をもって第1のサンプルホールド手段の出力値を補
償することを特徴とする。
【0007】本発明は、この解決手段により、脈動成分
の周期性を考慮して、遅れ要素を増加することなく、検
出値に含まれる脈動成分の影響を排除し、制御システム
の応答特性を大幅に向上させることになる。また、サン
プル値を補償して、応答特性(応答時間やオーバーシュ
ート等)を連続的に変え、応答特性の微調整を可能と
し、できるだけ目標仕様に近い制御システムの構築が可
能になる。また、コンバータの応答が速いほど、平滑コ
ンデンサの容量を低減することができ、コンデンサ容量
の低減と装置の小型化が可能になる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態にを図面
に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施形態であ
る電力変換器の制御システムを示す。図1において、1
は指令値と電流検出値に基づいて電力変換器2を制御す
る制御装置、2は負荷装置3を駆動する電力変換器、3
は制御対象の負荷装置、4は電流を検出する電流検出
器、5は電流指令値を出力する指令値発生器である。制
御装置1は、電流検出値をサンプルするサンプル・ホー
ルド器(1)12、指令値をサンプルするサンプル・ホ
ールド器(2)14、電流検出値をサンプルするための
サンプル信号11、指令値をサンプルするためのサンプ
ル信号13を発生するサンプル信号発生器15、電圧指
令を演算する電圧指令演算器16、電圧指令演算器の出
力と三角波キャリアを比較してPWMパルスを作成する
PWM制御器17、電圧指令値と三角波キャリアを比較
する比較器171、三角波キャリアを発生させる三角波
発生器172、三角波キャリアとサンプル信号発生器の
出力を同期させるための同期信号18からなる。
【0009】本実施形態の動作を説明する。指令値発生
器5から負荷装置3の電流指令値が発生すると、制御装
置1では、電流検出器4の出力と指令値発生器5の出力
をそれぞれサンプル・ホールド器(1)12、サンプル
・ホールド器(2)14を用いて読み込み、電圧指令演
算器16により電圧指令値を演算する。この場合、サン
プル・ホールド器(1)のサンプル信号11とサンプル
・ホールド器(2)のサンプル信号13のサンプル周期
を異ならしめ、指令値と検出値をそれぞれ異なる周期で
サンプルし、それぞれの値を読み込む。これらのサンプ
ル周期は、制御装置1の演算処理能力によって決定され
るが、高応答を実現するためには、できるだけ短い周期
が望ましい。PWM制御器17では、電圧指令演算器1
6の出力と三角波発生器172から出力される三角波キ
ャリアとを比較器171で比較し、PWMパルスを発生
する。このとき、三角波キャリアとサンプル信号は同期
信号18により同期させている。PWM制御器17から
出力されるPWMパルスは、電力変換器2を駆動し、負
荷装置3を制御する。なお、同期信号18は、PWM制
御装置17とサンプル信号発生器15の同期をとるのが
目的であるため、両者のどちらか一方を基準にして同期
をとればよい(実線または破線で示す矢印の向きはどち
らでもよい。)。
【0010】図3に、本実施形態の三角波キャリア、サ
ンプル信号1(図1のサンプル信号11に相当)、サン
プル信号2(図1のサンプル信号13に相当)、電流波
形(電流検出値)、サンプル・ホールド器1の出力波形
を示す。図3においても、図2と同様に、三角波キャリ
アの半周期間Tcを4等分した周期をサンプル周期Ts
としている。図3における特徴は、電流検出値をサンプ
リングするサンプル信号1の発生タイミングを三角波キ
ャリアのピーク時のみとする点である。図2及び図3に
示すように、電流波形がその平均値(波線)となる点
は、三角波キャリアがピークとなる時点にほぼ等しくな
る。すなわち、三角波キャリアのピーク時のタイミング
で電流の検出を行えば、電流リプルの影響を受けること
はない。これによって、図2のAと同様に、電流検出値
における高周波の脈動成分を排除することができる。一
方、指令値をサンプルするサンプル信号2は、短い周期
Tsでサンプルを行い、電圧指令演算器16においても
この短い周期Ts毎に演算を行う。このため、演算遅れ
の増加は少なく、応答遅れやオーバーシュートが大幅に
増加するようなことはない。もちろん、検出遅れはやや
増加するが、指令値を短い周期で読み込み、電圧指令値
の更新を行っているので、従来方式に比べて応答特性は
大幅に向上する。このように、本実施例では、三角波キ
ャリアのピーク時のタイミングで電流の検出を行い、指
令値を短い周期でサンプリングすることにより、電流検
出における高周波の脈動成分を排除することができると
同時に、制御システムの応答特性を大幅に向上させるこ
とができる。
【0011】次に、図4は、本発明の他の実施形態を示
す。本実施形態は、制御システムの構成は図1と変わら
ないが、三角波キャリアのピーク時における電流検出値
のサンプリングに加えて、三角波キャリアのピークから
ピークまでの中間においても電流検出値のサンプリング
を行う。これによって、検出遅れが改善される。これ
は、三角波のピーク間の中間においても、電流値がほぼ
平均値を示すことから、このような効果が得られるので
ある。本実施形態では、図2と図2のAの中間的な特性
を示すものであり、若干の電流リプルを読み込んでしま
うため、応答速度は図3の実施形態に比べてやや劣る
が、検出遅れを改善し、オーバーシュート量を減少する
ため、過電流耐量が低いスイッチング素子を用いる場合
に適用することができる。
【0012】図5は、本発明の他の実施形態を示す。本
実施形態は、図1の実施形態とはサンプル・ホールド器
1の出力を補償するサンプル値補償器19を加えた点で
異なる。このサンプル値補償器19の補償方法は、従来
の一次遅れフィルターやノッチフィルターとは異なり、
三角波キャリアと同期をとりながら、三角波キャリアの
半周期であるTc期間毎に補償を行うという特徴があ
る。この点に関して、従来のディジタルフィルターとは
基本的に異なる。図6に、図5の実施形態におけるサン
プル値補償器19の出力を示す。図6において、サンプ
ル信号1と2は、サンプル周期が全く同一のものを用い
ているが、特に制限はない。この補償方法の特徴は、三
角波キャリアのピーク時における電流検出値に関して
は、補償をかけずにそのままの値を出力する。よって、
サンプル値補償器19の出力と三角波キャリアとは同期
をとる必要がある。三角波キャリアのピーク時の検出値
をi0、その次の検出値をi1、次をi2、…、とし
て、すなわち、三角波キャリアの正負のピークからピー
クまでの期間(半周期間)Tcを補償周期として、Tc
期間毎にTc期間内に発生するサンプルホールド器1の
出力値をix(x=0、1、2、…)と定義し、それぞれ
のサンプル周期における補償器の出力(補償量)Inを
I0、I1、I2、…、とすると、サンプル値補償器1
9の出力(補償量)Inは、次のように数式化できる。
【数1】 (数1)において、Kxは係数であり、Kxを変えること
により、補償量Inを変えることができる。三角波キャ
リアの半周期Tcを4分割した場合((数1)でn=0
〜3)の代表的な3つの補償方法(補償法(a)〜
(b))を図7に示す。補償法(a)は、単純に逐次的
に平均をとる補償方法、補償法(b)は、最新の検出値
を重視する補償方法、補償法(c)は、i0を重視する
ように補償する補償方法である。これらの補償を行った
後の波形を図6に示す。図6のサンプル値補償器19の
出力(a)、(b)、(c)を見ると、補償法(b)→
(a)→(c)の順に、電流リプルの影響が少なくなっ
ていき、徐々に図3の実施形態に近づいていくことがわ
かる。逆に、補償法(c)→(a)→(b)の順に、図
2の従来方式のサンプル・ホールド器1の出力波形に近
づくことがわかる。このように、本実施形態では、サン
プル値補償器19を設けることにより、応答特性(応答
時間やオーバーシュート等)を、図2の従来方式から図
3に代表される実施形態の間で、連続的に変えることが
できるようになる。これは、応答特性の微調整が可能に
なり、できるだけ目標仕様に近い制御システムが構成で
きることを意味する。
【0013】次に、図8は、本発明を電動機駆動システ
ムに応用した例を示す。この電動機駆動システムは、交
流電動機3Aの速度制御を目的としたシステムであり、
電流制御器1(本発明の図1、図5に示す制御装置
1)、交流電動機3Aを駆動するインバータ2B、電動
機電流iを検出する電流検出器4、交流電動機の回転速
度を検出する速度検出器6、速度指令ωr*と速度検出
値ωrを受けて電流指令値i*を演算する速度制御器5
Aからなる。速度指令ωr*を速度制御器5Aに入力す
ると、この速度指令ωr*と速度検出器6の速度検出値
ωrに基づいて電流指令値i*を出力する。電流制御器
1では電流指令値i*と電流検出器4の電動機電流iを
基にPWMパルスを発し、インバータ2Bを駆動し、交
流電動機3Aを速度制御する。このシステムは、ACサ
ーボ、圧延機駆動用のインバータシステム、エレベー
タ、電車、電気自動車等、交流電動機を使用するあらゆ
るシステムに適用が可能である。ここで、電流制御器1
には、本発明の上述した実施形態の制御装置1を適用す
ることから、本応用例においては、低いキャリア周波数
であっても高応答のシステムが実現でき、特に、大容量
の電力を扱うシステムにおいて有効である。また、小容
量の電力を扱うシステムにおいても、キャリア周波数の
低減化が可能であるため、スイッチング損失を減少させ
ることができ、システムの高効率化、小型化が可能とな
る。
【0014】図9は、本発明を順変換システム(コンバ
ータ)に適用した他の実施形態を示す。この順変換シス
テムは、電流制御器1(本発明の図1、図5に示す制御
装置1)、交流源を直流源に変換するコンバータ2B、
電源系統31、ACリアクトル等のフィルター32、平
滑用のコンデンサ33、直流電圧の検出器34、コンバ
ータの負荷を制御する負荷制御器35、コンバータの負
荷装置3B、電源側の電流を検出する電流検出器4、直
流電圧指令と力率指令ならびに電源位相、負荷側の負荷
電流、直流電圧に基づいてコンバータ2Bの入力電流指
令を決定する順変換器制御器5B、直流電圧と入力力率
の指令を発生する直流電圧・力率指令発生器36からな
る。コンバータ2Bの入力電流指令を得るために、直流
電圧・力率指令発生器36から直流電圧と力率1の指令
を順変換器制御器5Bに入力すると、順変換器制御器5
Bでは電源位相、負荷側の負荷電流、直流電圧に基づい
てコンバータ2Bの入力電流指令を決定し、出力する。
ここで、入力電流指令は、必要とする負荷電流に直流電
圧指令と直流電圧Edとの偏差分を加算し、同時に入力
電流指令が力率1になるように電源位相に応じて入力電
流指令の位相を決めることによつて、得られる。電流制
御器1では順変換器制御器5Bの入力電流指令と電流検
出器4の電源側の電流を基にPWMパルスを発し、コン
バータ2Bを駆動し、直流電圧を制御する。
【0015】コンバータ2Bは、負荷装置3Bが必要と
する電力を遅れなく供給する必要があるため、コンバー
タ2Bの指令応答は、負荷装置3Bの持つ応答速度に同
等か、もしくはそれ以上の高応答が達成できなければな
らない。負荷装置3Bに比べてコンバータ2Bの応答が
遅いと、その不足した電力を平滑コンデンサ33の電荷
で補うことになるため、コンデンサの容量を大きくしな
ければならない。これに対して、コンバータ2Bの応答
が速いほど、平滑コンデンサ33の容量を低減すること
ができることになる。電流制御器1には、本発明の上述
した実施形態の制御装置1を適用することから、本実施
形態においては、高応答のシステムが実現でき、コンデ
ンサ容量の低減と装置の小型化が可能になる。
【0016】また、平滑コンデンサ33の容量が不足す
ると、直流電圧の検出値に脈動分が含まれる場合があ
る。これまでの説明では、電流制御の実施形態を示した
が、本発明は電圧制御にも適用できるので、順変換器制
御器5Bにおいても、図1あるいは図5に示した本発明
による制御装置を用いることができる。それによって、
直流電圧に電圧リプルが多量に含まれる場合でも、直流
電圧制御の高応答化が可能になる。そして、電流制御装
置1との組み合わせにより、さらに応答特性の優れた順
変換システムが実現できる。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
電流検出値に脈動成分が存在する場合においても、キャ
リア周波数を変えずに、三角波キャリアのピーク時のタ
イミングで電流の検出を行い、指令値を短い周期でサン
プリングすることにより、電流検出値における高周波の
脈動成分を排除することができると同時に、制御システ
ムの応答特性を大幅に向上させることができる。また、
三角波キャリアのピーク時における電流検出値のサンプ
リングに加えて、三角波キャリアのピークからピークま
での中間においても電流検出値のサンプリングを行うこ
とによって、検出遅れを改善し、オーバーシュート量を
減少することができ、過電流耐量が低いスイッチング素
子を用いる場合に適用することが可能になる。また、サ
ンプル値を補償することにより、応答特性(応答時間や
オーバーシュート等)を連続的に変えることができ、応
答特性の微調整が可能になり、できるだけ目標仕様に近
い制御システムの構築が可能になる。また、コンバータ
の応答が速いほど、平滑コンデンサの容量を低減するこ
とができ、コンデンサ容量の低減と装置の小型化が可能
になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す電力変換器の制御シ
ステム
【図2】従来方式によるサンプリングのタイミングとサ
ンプル・ホールドの出力波形
【図2A】従来方式によるサンプリングのタイミングと
サンプル・ホールドの出力波形
【図3】本発明によるサンプリングのタイミングとサン
プル・ホールドの出力波形
【図4】本発明によるサンプリングのタイミングとサン
プル・ホールドの出力波形
【図5】本発明の他の実施形態を示す電力変換器の制御
システム
【図6】本発明によるサンプリングのタイミングとサン
プル値補償の出力波形
【図7】本発明によるサンプル値補償器の補償方法を説
明する図
【図8】本発明の応用例
【図9】本発明の他の実施形態を示す電力変換器の制御
システム
【符号の説明】
1 制御装置 2 電力変換器 3 負荷装置 4 電流検出器 5 指令値発生器 11 サンプル信号1 12 サンプル・ホールド器1 13 サンプル信号2 14 サンプル・ホールド器2 15 サンプル信号発生器 16 電圧指令演算器 17 PWM制御器 18 同期信号 171 比較器 172 三角波発生器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊君 高志 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株式会社日立製作所 電力・電機開発本 部内 (56)参考文献 特開 平1−160370(JP,A) 特開 平3−65058(JP,A) 特開 昭61−109469(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02M 7/48

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 負荷の電流指令値と電流検出値をサンプ
    リングして電圧指令値を演算し、この電圧指令値と三角
    波キャリアとを比較し、PWMパルスを発生し、このP
    WMパルスによって駆動される電力変換器の制御システ
    ムにおいて、前記電流検出値と前記指令値をそれぞれサ
    ンプリングする第1、第2のサンプル信号を発生するサ
    ンプル信号発生手段と、それぞれサンプリング時の前記
    電流検出値、ならびに前記指令値をそれぞれホールドす
    る第1、第2のサンプルホールド手段を設け、前記第2
    のサンプル信号の周期を前記第1のサンプル信号の周期
    より短くし、前記三角波キャリアの周期が前記第1のサ
    ンプル信号の周期より長いことを特徴とする電力変換器
    の制御システム。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記第1のサンプル
    信号は、前記三角波キャリアの正と負のピーク時のタイ
    ミングに同期して出力することを特徴とする電力変換器
    の制御システム。
  3. 【請求項3】 請求項1において、前記第1のサンプル
    信号は、前記三角波キャリアの正と負のピーク時と、該
    三角波キャリアの正から負または負から正までの期間の
    中間のタイミングに同期して出力することを特徴とする
    電力変換器の制御システム。
  4. 【請求項4】 負荷の電流指令値と電流検出値をサンプ
    リングして電圧指令値を演算し、この電圧指令値と三角
    波キャリアとを比較し、PWMパルスを発生し、このP
    WMパルスによって駆動される電力変換器の制御システ
    ムにおいて、前記電流検出値と前記指令値をそれぞれサ
    ンプリングする第1、第2のサンプル信号を発生するサ
    ンプル信号発生手段と、それぞれサンプリング時の前記
    電流検出値、ならびに前記指令値をそれぞれホールドす
    る第1、第2のサンプルホールド手段と、前記第1のサ
    ンプルホールド手段の出力を補償処理するサンプル値補
    償手段を設け、前記第1及び第2のサンプル信号を出力
    するタイミングを任意とし、下記計算式に基づいて補償
    量を決定することを特徴とする電力変換器の制御システ
    ム。 【数】 ここで、In :サンプル値補償手段の出力する補償量 ix :三角波キャリアの正負のピークからピークまで
    の期間(半周期間)を補償周期として、この期間毎に、
    かつ、この期間内に発生する第1のサンプルホールド手
    段の出力値 Kx :係数
  5. 【請求項5】 請求項4において、前記サンプル値補償
    手段は、前記三角波キャリアの正負のピークからピーク
    までの期間(半周期間)を補償周期として、該補償周期
    毎に該補償周期内に発生する第1のサンプルホールド手
    段の出力値を平均化処理して補償することを特徴とする
    電力変換器の制御システム。
  6. 【請求項6】 請求項4において、前記サンプル値補償
    手段は、前記三角波キャリアの正負のピークからピーク
    までの期間(半周期間)を補償周期として、該補償周期
    内に発生する前記第1のサンプルホールド手段の出力に
    対して、前記三角波キャリアのピーク時における検出値
    だけはそのままの値を出力し、それ以降の検出値に関し
    ては重みを掛けた上で平均化し、その平均値をもって前
    記第1のサンプルホールド手段の出力値を補償すること
    を特徴とする電力変換器の制御システム。
  7. 【請求項7】 交流源を直流源に変換するコンバータ
    と、該コンバータの負荷を制御する負荷制御器と、該コ
    ンバータの直流出力電圧と入力力率の指令を発生する直
    流電圧・力率指令発生器と、前記直流出力電圧指令と力
    率指令ならびに交流電源位相、負荷側の負荷電流、直流
    電圧に基づいてコンバータの入力電流指令を決定する順
    変換器制御器と、前記入力電流指令値と電源側の電流値
    を基に演算して得た電圧指令値と三角波キャリアとを比
    較し、生成したPWMパルスによって前記コンバータを
    駆動する電流制御器を具備する電力変換器の制御システ
    ムにおいて、前記電流制御器に、前記電源側の電流値、
    ならびに前記入力電流指令値をそれぞれサンプリングす
    る第1、第2のサンプル信号を発生するサンプル信号発
    生手段と、それぞれサンプリング時の前記電源側の電流
    値、ならびに前記入力電流指令値をそれぞれホールドす
    る第1、第2のサンプルホールド手段を設け、前記第2
    のサンプル信号の周期を前記第1のサンプル信号の周期
    より短くし、前記三角波キャリアの周期が前記第1のサ
    ンプル信号の周期より長いことを特徴とする電力変換器
    の制御システム。
  8. 【請求項8】 請求項7において、前記第1のサンプル
    信号は、前記三角波キャリアの正と負のピーク時のタイ
    ミングに同期して出力すること、または、前記三角波キ
    ャリアの正と負のピーク時と、該三角波キャリアの正か
    ら負または負から正までの期間の中間のタイミングに同
    期して出力することを特徴とする電力変換器の制御シス
    テム。
  9. 【請求項9】 交流源を直流源に変換するコンバータ
    と、該コンバータの負荷を制御する負荷制御器と、該コ
    ンバータの直流出力電圧と入力力率の指令を発生する直
    流電圧・力率指令発生器と、前記直流出力電圧指令と力
    率指令ならびに交流電源位相、負荷側の負荷電流、直流
    電圧に基づいてコンバータの入力電流指令を決定する順
    変換器制御器と、前記入力電流指令値と電源側の電流値
    を基に演算して得た電圧指令値と三角波キャリアとを比
    較し、生成したPWMパルスによって前記コンバータを
    駆動する電流制御器を具備する電力変換器の制御システ
    ムにおいて、前記電流制御器に、前記電源側の電流値、
    ならびに前記入力電流指令値をそれぞれサンプリングす
    る第1、第2のサンプル信号を発生するサンプル信号発
    生手段と、それぞれサンプリング時の前記電源側の電流
    値、ならびに前記入力電流指令値をそれぞれホールドす
    る第1、第2のサンプルホールド手段と、前記第1のサ
    ンプルホールド手段の出力を補償処理するサンプル値補
    償手段を設け、前記第1及び第2のサンプル信号を出力
    するタイミングを任意とし、前記三角波キャリアの正負
    のピークからピークまでの期間(半周期間)を補償周期
    として、該補償周期毎に該補償周期内に発生する第1の
    サンプルホールド手段の出力値を平均化処理して補償す
    ることを特徴とする電力変換器の制御システム。
  10. 【請求項10】 交流源を直流源に変換するコンバータ
    と、該コンバータの負荷を制御する負荷制御器と、該コ
    ンバータの直流出力電圧と入力力率の指令を発生する直
    流電圧・力率指令発生器と、前記直流出力電圧指令と力
    率指令ならびに交流電源位相、負荷側の負荷電流、直流
    電圧に基づいてコンバータの入力電流指令を決定する順
    変換器制御器と、前記入力電流指令値と電源側の電流値
    を基に演算して得た電圧指令値と三角波キャリアとを比
    較し、生成したPWMパルスによって前記コンバータを
    駆動する電流制御器を具備する電力変換器の制御システ
    ムにおいて、前記電流制御器に、前記電源側の電流値、
    ならびに前記入力電流指令値をそれぞれサンプリングす
    る第1、第2のサンプル信号を発生するサンプル信号発
    生手段と、それぞれサンプリング時の前記電源側の電流
    値、ならびに前記入力電流指令値をそれぞれホールドす
    る第1、第2のサンプルホールド手段と、前記第1のサ
    ンプルホールド手段の出力を補償処理するサンプル値補
    償手段を設け、前記第1及び第2のサンプル信号を出力
    するタイミングを任意とし、前記三角波キャリアの正負
    のピークからピークまでの期間(半周期間)を補償周期
    として、該補償周期内に発生する前記第1のサンプルホ
    ールド手段の出力に対して、前記三角波キャリアのピー
    ク時における検出値だけはそのままの値を出力し、それ
    以降の検出値に関しては重みを掛けた上で平均化し、そ
    の平均値をもって前記第1のサンプルホールド手段の出
    力値を補償することを特徴とする電力変換器の制御シス
    テム。
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