JP2644255B2 - インバータの制御方法 - Google Patents

インバータの制御方法

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JP2644255B2
JP2644255B2 JP63048574A JP4857488A JP2644255B2 JP 2644255 B2 JP2644255 B2 JP 2644255B2 JP 63048574 A JP63048574 A JP 63048574A JP 4857488 A JP4857488 A JP 4857488A JP 2644255 B2 JP2644255 B2 JP 2644255B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) 本発明はPWM制御による可変電圧、可変周波数インバ
ータの制御方法に関する。
(従来の技術) 電圧形インバータで交流電力を得る方式は、誘導電動
機の駆動を中心に多くの分野で応用されている。出力電
圧の大きさと周波数を変化させる手段は、PWM制御して
インバータのオン・オフのタイミングを定める方法が最
も一般的である。PWM制御手法は、例えば電気学会 半
導体電力変換方式調査専門委員会編「半導体電力変換回
路」の第6章に詳しく述べられている。
波形基準と搬送波を比較して制御するPWM制御の方式
を大別すると同期式と非同期式とに分かれる。同期式PW
Mは、出力周波数と搬送波の周波数が整数比である運転
モードで、出力の位相に対応して搬送波の位相が定まっ
ている。したがって、出力一周期で搬送波の周波数が一
定ならば、出力周波数に比例して搬送波の周波数も変化
する。一方、非同期式PWMは、出力周波数が変化しても
返送波周波数を一定に保つ方式であり、出力位相と搬送
波位相は運転状態により異なる。このため、運転周波数
によっては電流やトルクにビートが生じる場合がある。
第6図は従来の装置の構成例を示したもので、1は直流
電源、2は直流フィルタコンデンサ、3はインバータ、
4は負荷、5は信号発生器、6は積分器、7は出力波形
基準生成器、8は搬送波発生器である。また指令は出力
電圧の大きさAと周波数基準fである。周波数基準
は積分器6により出力電圧の電気角基準θに変換
される。このθと出力電圧の基準値Aから出力波形
基準生成器7により、出力波形基準Vを演算する。こ
の出力波形基準Vと搬送波発生器8の出力esを信号発
生器5で比較し、PWM指令をインバータ3に与える。
なお、同期式PWMでは、周波数基準fにより搬送波
の周波数も変化する。
(発明が解決しようとする課題) 同期式PWMは、出力周波数が高いところではよい特性
を示すが、周波数の低いところでパルス間隔が広くなり
電流にリップルが生じやすい。一方、非同期式PWMは、
出力周波数の低いところではよい特性を示すが、出力周
波数が高いところでは、出力位相と搬送波位相の状態に
よって、電流やトルクにビートが生じる場合がある。
本発明は以上の点を考慮し、非同期式PWM制御におい
て広い周波数領域で安定したPWM制御を実現することを
目的とする。
〔発明の構成〕
(課題を解決するための手段) 上記発明の目的を達成するために、搬送波の位相を特
定の位置にセットする手段を設け、電気角に対する一定
の間隔で搬送波の位相をセットしインバータを制御す
る。
(作用) 出力電圧の電気角60度毎に搬送波を+1、−1、+
1、…とセットする。またこのとき、搬送波の位相が一
般にジャンプするので、その区間の指令とパルスのデュ
ーティを合わせるような補正を行う。
(実施例) 第1図は本発明の一実施例を示す構成図である。9は
搬送波セット信号発生器、10は補正信号演算器、11は波
形基準補正器である。他の番号の要素は第6図で示した
要素と同一番号ものに対応する。なおインバータは3相
とする。
搬送波セット信号発生器9は、搬送波セット信号Sを
電気角の60度毎に+1と−1とを交互に出力する。搬送
波発生器8は搬送波セット信号Sを検出すると、Sの符
号により+1または0にセットされる。これを図示する
と第2図のようになる。第2図において(a)は波形基
準、(b)はセット信号、(c)は搬送波である。
第1図において、補正信号演算器10は、波形基準補正
器に送る補正信号xを計算するところである。xを式で
表すと(1)式のようになる。
x=2*(T0/6−nTs)/Ts ただし T0:出力波形基準の周期=1/出力周波数 Ts:搬送波周期:1/搬送波周波数 n:セット信号から数えた現在のパルス数 ………(1) xを図示すると第3図のようになる。
波形基準補正器11は、補正信号演算器10の出力xと、
出力波形基準生成器7の出力Vより、補正された出力
波形基準V**はVとxより以下のように示される。
ただしx≧2のときは補正は行わない(V**
)。
搬送波1周期に出力波形基準を2回セットできるとき x≦1のとき V**=x*V 1<x<2のとき V**=1−(x−1)*(1−V) …(2) 第4図(a)および(b)に、それぞれ補正を行わな
いときと行うときの出力波形基準を示す。
搬送波1周期に出力波形基準を1回だけセットできる
とき x≦1のとき V**=x*V 1<x≦2でかつV>2/x−1のとき V**=1+x*(V−1)/2 1<x≦2でかつV≦2/x−1のとき V**=x*V ………(3) 第4図(c)および(d)に、それぞれ補正を行わな
いときと行うときの出力波形基準を示す。
とは、いずれもオン期間TONとオフ期間TOFFのデ
ュティをVにするための補正である。
このように本実施例では出力周期の60度毎に搬送波を
セットするので、搬送波が電気角120度毎に繰り返し、
さらに180度毎に対称になる。したがって高い周波数で
も、同期式PWMのように3相対称でかつ偶数次調波成分
を含まない安定したPWM波形をつくることができる。
前記実施例では搬送波が三角波のPWMであったがのこ
ぎり波でも同様な効果が得られる。また2アーム変調PW
Mでもまったく同様な結果が得られる。
第5図に2アーム変調PWMでの本制御の実施例を示
す。第5図に示したPWM波形も、搬送波が電気角120度毎
に繰り返し、さらに180度毎に対称になっているので高
い周波数でも、同期式PWMのように3相対称でかつ偶数
次調成分を含まない安定したPWM波形をつくることがで
きる。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明では60度毎に搬送波を強
制的にセットするので、同期式PWMと非同期式PWMの長所
を兼ね備え、広い周波数領域において出力電圧ひずみの
少ない電力を供給することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す構成図、第2図は搬送
波セット動作の説明図、第3図は第1図の補正信号xの
説明図、第4図は第1図の出力波形基準補正の説明図、
第5図は2アーム変調PWMでの本発明の他の実施例の波
形図、第6図は従来装置の構成図である。 1……直流電源、2……直流フィルタコンデンサ、3…
…インバータ、4……負荷、5……信号発生器、6……
積分器、7……出力波形基準生成器、8……搬送波発生
器、9……搬送波セット信号発生器、10……補正信号演
算器、11……波形基準補正器。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】交流出力の値を指令する波形基準と、該波
    形基準より高い周波数の搬送波とを比較し、その大小に
    よりインバータアームのオン・オフ状態を定めるPWM制
    御インバータにおいて、前記波形基準は少なくとも搬送
    波の周期毎にその大きさを変化可能とし、波形基準の基
    本波位相が特定の値に達したら、前記搬送波を特定の値
    にセットすると共に、前記搬送波がセットされる直前の
    値に応じて、波形基準の大きさに補正を加えて、出力基
    本波電圧の大きさが変化しないようにすることを特徴と
    するインバータの制御方法。
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