JPH08317658A - インバータ制御装置 - Google Patents

インバータ制御装置

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JPH08317658A
JPH08317658A JP7117009A JP11700995A JPH08317658A JP H08317658 A JPH08317658 A JP H08317658A JP 7117009 A JP7117009 A JP 7117009A JP 11700995 A JP11700995 A JP 11700995A JP H08317658 A JPH08317658 A JP H08317658A
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JP
Japan
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JP7117009A
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Inventor
Hiroya Tsuji
浩也 辻
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Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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Publication date
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  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)
  • Control Of Ac Motors In General (AREA)
  • Inverter Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 負荷に供給される出力の波形歪みを抑制する
インバータ制御装置を提供する。 【構成】 インバータ制御装置10は、電流指令11、
差分演算器12a、b、電流制御器13、低域通過フィ
ルタ14、3相演算部15、PWM変調部16および電
流センサ17から構成される。直流電源25により供給
される直流電力を交流電力に変換するインバータ21が
インバータ制御装置10によって制御される。低域通過
フィルタ14の遮断周波数ff は、ff =2π/(NT
c )で表され、指令周波数がn倍になったときは制御周
期Tc を1/nに設定すれば遮断周波数ff がn倍にな
る。つまり、指令周波数に応じて制御周期Tc の設定を
変化させることで容易に低域通過フィルタ14の遮断周
波数ff を可変できるため、インバータ21から3相交
流モータ27に供給される交流電流の波形歪みを抑制で
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インバータ制御装置に
関し、例えば電気自動車に用いる3相交流モータを制御
するインバータ制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、直流電力を交流電力に変換す
るインバータの制御には電流フィードバック電流制御系
を有するインバータ制御装置が用いられており、例えば
直流電源に接続されたスイッチ手段を介して3相交流モ
ータに電圧を供給するインバータを制御する場合、この
インバータから3相交流モータに供給される相電流状態
に応じてスイッチ手段のオンオフ動作をフィードバック
制御している。
【0003】この種のインバータ制御装置は、例えば3
相交流の電流指令、差分演算器、電流制御器、低域通過
フィルタ、PWM変調部および電流センサから構成され
ている。ここで、「PWM」とは、パルス幅変調を示
す。この構成からなるインバータ制御装置は、3相交流
の電流指令による基本周波数の3相の正弦波信号がPW
M変調部によりPWM変調をかけられ、この変調後の3
相のスイッチング信号によってインバータのスイッチ手
段をオンオフ制御している。そして、インバータのスイ
ッチ手段に接続された3相交流モータの各端子で発生す
る交流電力によって3相交流モータを駆動している。
【0004】ところが、3相交流モータに供給される相
電流には、基本周波数以外にこの基本周波数の奇数倍の
周波数に対応する高調波成分を含んでおり、この高調波
成分が3相交流モータで熱に変換されることから生ずる
エネルギ損失がモータ効率を悪化させるという問題があ
る。そのため、前述した構成からなるインバータ制御装
置では、相電流を検出する電流センサの出力に含まれる
高調波成分(以下、「調波成分」という。)によって3
相交流の電流指令の出力に含まれる高調波成分を打消す
ように差分演算器で差分演算し、電流制御器によりその
差分演算結果に基づいてフィードバック制御を行うこと
で、不要な高調波成分を除去している。したがって、フ
ィードバック制御をするためのフィードバックループの
周波数帯域は打消したい高調波成分に対応する調波成分
まで含む必要がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た構成からなるインバータ制御装置によると、電流制御
器とPWM変調部との間にはPWM変調をかける周波数
成分を制限することで変調歪み等を除去する低域通過フ
ィルタが位置しており、この遮断周波数ff は、変調歪
み等を除去するための周波数より低く、かつ3相交流の
電流指令の最高周波数fmax より高く設定される。する
と、最高周波数fmax が遮断周波数ff に近接する場
合、最高周波数fmax の調波成分が低域通過フィルタに
より減衰されるため、この減衰された調波成分に対応す
る遮断周波数ff 以上の高調波成分が前述したフィード
バックループによって打消されないことになる。これに
より、遮断周波数ff 以上の高調波成分が3相交流モー
タに供給される相電流に含まれることになる。したがっ
て、モータ効率を悪化させるという問題を生ずる。
【0006】また、例えば電気自動車の走行用モータに
用いられる3相交流モータを制御するインバータ制御装
置においては、広い回転数範囲で3相交流モータを制御
することが必要になるため、電流指令の基本周波数の周
波数範囲が広域になる。そのため、前述したように所定
の周波数に固定された遮断周波数を有する低域通過フィ
ルタを用いると、高回転時の調波成分をフィードバック
制御できなくなるため、PWM変調時に相電流の波形に
歪みを生ずる。これにより、モータ効率を悪化させると
いう問題を生ずる。
【0007】ここで、広い回転数範囲の全域において電
流指令による基本周波数の所定の次数の調波成分までを
通過させるためには、その基本周波数に応じて低域通過
フィルタの遮断周波数を可変する必要がある。しかし、
電流指令による基本周波数の変化に応じて低域通過フィ
ルタの遮断周波数を可変するには、この低域通過フィル
タをハードウェアで実現する場合、低域通過フィルタの
回路構成が複雑になるという新たな問題を生ずる。また
ソフトウェアで実現する場合、サンプリング周期を一定
にするとフィルタ演算の定数を可変する必要がありアル
ゴリズムの複雑化およびプログラムサイズの増大を招く
という問題を生ずる。
【0008】さらに、特開平5−344783号公報に
開示される洗濯機用モータ回転制御装置によると、交流
電源に直列に接続されたスイッチ手段の制御動作を交流
電源の周期の整数倍である離散時間間隔で行うように制
御することにより、このスイッチ手段を介して負荷であ
る洗濯機用モータに供給される電圧を制御している。こ
れにより、洗濯機用モータの回転数制御命令の時間間隔
が交流電源の周波数の整数倍になっていないことから生
ずるフィードバック制御のずれの発生を抑制し、洗濯機
用モータに印加される直流成分を防ぐことで、モータ効
率の低下やモータ騒音の増大を防止している。ところ
が、この洗濯機用モータ回転制御装置によると、交流電
源に接続されたスイッチ手段とこのスイッチ手段に接続
される負荷である洗濯機用モータとの間にはスイッチ手
段のオンオフ制御により生ずる高調波成分を除去する低
域通過フィルタ等が介在していないことから、スイッチ
手段を高速に切換えたときに生ずる信号成分を除去でき
ないという問題がある。また前記公報記載の明細書およ
び図面には、交流電源の周期に同期させるフィードバッ
ク制御の同期手段が具体的に記述されていない。
【0009】本発明の目的は、負荷に供給される出力の
波形歪みを抑制するインバータ制御装置を提供すること
である。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
めの本発明による請求項1記載のインバータ制御装置
は、直流電力を交流電力に変換しこの交流電力により負
荷を駆動するインバータ制御装置であって、前記負荷へ
の電流を出力検出値として検出する出力検出手段と、前
記負荷への出力指令値を演算する出力指令演算手段と、
前記出力指令値と前記出力検出値との差分値に基づいて
フィードバック制御する制御信号を前記出力検出値の検
出周期に同期して演算し、可変可能な遮断周波数を有す
る低域通過フィルタを介して前記制御信号により制御す
る制御信号演算手段とを備えることを特徴とする。
【0011】また、本発明による請求項2記載のインバ
ータ制御装置は、請求項1記載のインバータ制御装置に
おいて、前記遮断周波数は、前記負荷に出力される出力
の基本周波数に比例して変化することを特徴とする。
【0012】
【作用および発明の効果】本発明の請求項1記載のイン
バータ制御装置によると、出力指令値と出力検出値との
差分値に基づいてフィードバック制御する制御信号を出
力検出値の検出周期に同期して演算し、可変可能な遮断
周波数を有する低域通過フィルタを介して前記制御信号
により制御する制御信号演算手段を備えることから、負
荷を制御するのに不要な高調波成分を低域通過フィルタ
によって適宜除去することができる。これにより、負荷
に出力される出力の波形歪みや出力の発振を抑制する効
果がある。
【0013】また、本発明の請求項2記載のインバータ
制御装置によると、低域通過フィルタの遮断周波数は、
負荷に出力される出力の基本周波数に比例して変化する
ことから、負荷に出力される出力の基本周波数が高くな
っても、低域通過フィルタの遮断周波数もこの基本周波
数の変動に比例して高くなる。これにより、この基本周
波数の変動に左右されることなくして、低域通過フィル
タを通過可能な制御信号の高調波の次数が固定される。
したがって、例えば負荷が電気自動車の走行用モータに
用いられる3相交流モータであっても、広い回転数範囲
で3相交流モータを制御することができ、高回転時にも
負荷駆動信号に生ずる波形歪みを抑制する効果がある。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。 (第1実施例)本発明のインバータ制御装置を3相交流
モータに適用した第1実施例を図1〜図3に示す。
【0015】図1に示すように、インバータ制御装置1
0は、電流指令11、差分演算器12a、12b、電流
制御器13、低域通過フィルタ14、3相演算部15、
PWM変調部16および電流センサ17a、17bから
構成されている。直流電源25により供給される直流電
力を交流電力に変換するインバータ21がこのインバー
タ制御装置10によって制御され、インバータ21によ
り変換される交流電力によって3相交流モータ27が駆
動される。
【0016】電流指令11は、位相が異なった2相の正
弦波信号を発生させる信号源であり、この電流指令11
から発生した2相の正弦波信号が差分演算器12a、b
に送られる。この差分演算器12a、bでは、後述する
電流センサ17a、bにより検出された電流信号と、電
流指令11から出力される2相の正弦波信号との差分演
算が各相について行われるように差分演算器12aと電
流センサ17a、および差分演算器12bと電流センサ
17bがそれぞれ接続されている。これにより、フィー
ドバックループが構成されている。そして、この差分演
算器12a、bによって演算処理された2相の正弦波信
号が電流制御器13に送られる。
【0017】電流制御器13では、後述するアルゴリズ
ムによって決定されるフィードバックゲインが差分演算
器12a、bより出力された2相の正弦波信号にかけら
れる。これにより、フィードバック制御が行われる。こ
のフィードバックゲインがかけられた2相の正弦波信号
が低域通過フィルタ14に送られる。低域通過フィルタ
14は、所定の遮断周波数ff 以下の周波数成分を通過
させ、遮断周波数ff より大きい周波数成分を遮断する
機能を有し、この低域通過フィルタ14によって例えば
PWM変調部16内で発生する三角波等の不要な周波数
成分が除去される。この遮断周波数ff は後述するよう
に電流指令11から発生する2相の正弦波信号の基本周
波数に従って変化する可変可能な周波数である。この低
域通過フィルタ14により不要な信号成分が除去された
2相の正弦波信号は3相演算部15に送られる。
【0018】3相演算部15では2相の正弦波信号を足
し合わせ極性を反転することにより第3の相を演算し、
3相からなる正弦波信号を発生させている。この3相の
正弦波信号はゲートドライバ回路を有するPWM変調部
16に送られ、パルス幅変調をかけられることで3相の
スイッチング信号に変換される。そして、この3相のス
イッチング信号はPWM変調部16のゲートドライバ回
路で増幅された後、インバータ21に出力される。
【0019】インバータ21は、直流電源25から供給
される直流電力をオンオフ制御することによって交流電
力に変換する装置であり、スイッチング素子であるトラ
ンジスタ22a〜fおよびダイオード23a〜fから構
成されている。そして、前述したPWM変調部16から
出力される3相の各スイッチング信号がトランジスタ2
2a〜fのベース端子にそれぞれ印加されることによ
り、トランジスタ22a〜fのスイッチング制御を行っ
ている。このインバータ21からは3相交流モータ27
の各端子に印加される3相の駆動信号が出力されてい
る。この3相の駆動信号のうち2相の駆動信号について
の電流変化を検出するため、電流センサ17a、bが設
けられている。この電流センサ17a、bから出力され
る電流信号は前述した差分演算器17a、bに出力さ
れ、フィードバックループが構成されている。
【0020】次に、前述したインバータ制御装置10の
構成を制御するソフトウェアのアルゴリズムを図2に基
づいて説明する。図2に示すアルゴリズムは、ステップ
52〜ステップ57の各ステップが制御周期Tc で繰返
され、ステップ51、ステップ58、ステップ59によ
りその制御周期Tc が演算されている。この制御周期T
c が前述した図1に示すインバータ制御装置10のフィ
ードバック制御の周期になり、ここで説明する各処理は
i回目のフィードバック制御のために行われるフィード
バック演算である。
【0021】ステップ51では、前述した電流指令11
から出力される正弦波信号の指令周波数のうちの最小周
波数を基準周波数f1 として読込む。この基準周波数f
1 は、後述する制御周期Tc の演算に用いられる。ここ
で、指令周波数は、特許請求の範囲に記載の「基本周波
数」に相当する。次のステップ52では電流指令11か
ら出力される電流指令Ii * の読込みが行われ、さらに
ステップ53では電流センサ17a、bにより検出され
る相電流Ii が読込まれる。このステップ52、53で
読込まれた電流指令Ii * および相電流Ii は、ステッ
プ54によって差分演算器12a、bにより各相ごとに
差分演算され、差分値(Ii * −Ii )が求められる。
そして、電流制御器13によってフィードバックゲイン
Gがこの差分値(Ii * −Ii )にかけられる。すなわ
ち、電流制御器13の出力をVn 、PWM変調部16に
よりパルス幅変調する電圧指令をVi とすると、次の式
(1)で表されるフィードバック演算がステップ55で
行われる。ここで、電流指令Ii * は特許請求の範囲に
記載の「出力指令値」に相当し、相電流Ii は特許請求
の範囲に記載の「出力検出値」に相当する。
【0022】 Vn = G(Ii * −Ii ) ・・・ (1) このフィードバック演算が行われた後、次の式(2)で
表されるアルゴリズムにより実現される低域通過フィル
タ14にVn を通過させる(ステップ56)。 Vi = {(N−1)Vi-1 +Vn }/N ・・・ (2) すると、この低域通過フィルタ14のフィルタ特性g
(t)および遮断周波数f f は、次の式(3)、(4)で
それぞれ表されることになる。ここで、式(2)〜
(4)に示すNは、指令周波数に対して所望の次数の高
調波成分までを通すように設定するパラメータである。
【0023】 g(t)= exp(j2πt/NTc ) ・・・ (3) ff = 2π/(NTc ) ・・・ (4) そのため、式(4)から指令周波数が2倍になったとき
は制御周期Tc を1/2に設定すれば低域通過フィルタ
14の遮断周波数ff が2倍になり、指令周波数が3倍
になったときは制御周期Tc を1/3に設定すれば低域
通過フィルタ14の遮断周波数ff が3倍になることが
判る。したがって、指令周波数に応じて後述する制御周
期Tc の設定を変化させることで容易に低域通過フィル
タ14の遮断周波数が可変できる。
【0024】前述した所望の次数の高調波成分以下の周
波数成分を通過させる低域通過フィルタ14の処理が行
われた後、PWM変調部16によってパルス幅変調がか
けられ(ステップ57)、インバータ21を構成するト
ランジスタ22a〜fをオンオフ制御するスイッチング
信号が生成される。ここで、スイッチング信号は特許請
求の範囲に記載の「制御信号」に相当する。
【0025】ステップ58、59では制御周期Tc の演
算を行うため、ステップ58で指令周波数f2 を読込ん
だ後、ステップ59で次の式(5)の演算を行う。ここ
で、Tは指令周波数が基準周波数f1 のときの制御基準
周期を示し、T0 はステップ58、59の各処理時間の
和を示す。 Tc = Tf1 /f2 −T0 ・・・ (5) ステップ58、59で算出したTc 期間だけ処理を待
ち、Tc 期間経過後、ステップ52に移行する。これに
より、前述したフィードバック演算が指令周波数に応じ
た制御周期Tc で行われ、指令周波数に応じた遮断周波
数ff が低域通過フィルタ14に設定されることにな
る。
【0026】ここで、インバータ制御装置10を上述し
たアルゴリズムに従い制御したときの低域通過フィルタ
14の遮断周波数ff の設定状態を図3および図5に基
づいて説明する。図3(a) および図5(a) に示すよう
に、電流指令11から出力される正弦波信号の指令周波
数がf1 に設定されているとき、この電流指令11から
出力される正弦波信号をPWM変調した信号には、指令
周波数f1 の奇数倍の高調波が含まれる。つまり、指令
周波数f1 の3倍の周波数3f1 に3次高調波が現れ、
5倍の周波数5f1 に5次高調波が現れ、7倍の周波数
7f1 に7次高調波が現れる。一般に、次数が高くなる
につれて信号強度が徐々に弱くなる。図3(a) および図
5(a) では、11次高調波まで現れている。
【0027】指令周波数がf1 であるときの低域通過フ
ィルタ14の遮断周波数ff は、例えばPWM変調部1
6内で発生する三角波等の不要な周波数成分を除去可能
な周波数、かつフィードバックループによって打消した
い高調波成分に対応する調波成分が除去されない周波数
に設定される。図3(a) では、周波数f1 の5次高調波
5f1 まで通過可能な遮断周波数ff に低域通過フィル
タ14が設定されている。
【0028】ここで、図3(b) に示すように、3相交流
モータ27の回転数を高くするため、指令周波数をf1
の2倍の周波数f2 に設定すると、指令周波数f2 に対
して3次高調波3f2 、5次高調波5f2 が現れる。ま
たここで、図5(b) に示すように、遮断周波数ff が固
定してある場合は、周波数f2 の3次高調波3f2 およ
び5次高調波5f2 が低域通過フィルタによって減衰さ
れることになる。つまり、指令周波数が高くなるとフィ
ードバックループの通過周波数帯域が打消したい高調波
成分を含むことができなくなり、フィードバック制御で
高調波成分が除去できないという問題を生ずる。
【0029】これに対し、上述したアルゴリズムに従い
低域通過フィルタ14の遮断周波数ff を可変すること
で、指令周波数が最小周波数f1 であるときに設定した
次数までの高調波成分を通過させることができる。すな
わち、図3(b) に示すように、指令周波数が最小周波数
1 の2倍の周波数f2 に設定されると、低域通過フィ
ルタ14の遮断周波数も指令周波数f1 のときに設定さ
れていた遮断周波数f f の2倍の遮断周波数2ff に設
定されることから、この遮断周波数2ff より低い周波
数に位置する指令周波数f2 の3次高調波3f2 および
5次高調波5f 2 を通過させることができる。これによ
り、指令周波数の上下動にかかわらず指令周波数に対す
る所定の次数までの高調波を通過させることが可能な遮
断周波数を有する低域通過フィルタ14を実現すること
ができ、フィードバックループの通過周波数帯域に打消
したい高調波成分に対応する調波成分まで含ませること
ができる。したがって、3相交流モータ27の回転数の
広範囲な変化にかかわらず、フィードバックループの周
波数帯域に打消したい高調波成分まで含むことができる
効果がある。
【0030】(第2実施例)本発明のインバータ制御装
置を3相交流モータに適用した第2実施例を図4に示
す。第1実施例と実質的に同一の構成部分については同
一符号を付す。図4に示す第2実施例は、電流フィード
バック制御にd−q軸座標を用いた例である。インバー
タ制御装置30は、d−q軸上の直流電流指令31、差
分演算器32a、b、電流制御器33、3相変換器3
4、低域通過フィルタ35、PWM変調部16、電流セ
ンサ17およびd−q変換器37から構成されている。
【0031】そして、第1実施例と同様、このインバー
タ制御装置30によって直流電源25により供給される
直流電力を交流電力に変換するインバータ21が制御さ
れ、このインバータ21により変換される交流電力によ
って3相交流モータ27が駆動される。また、低域通過
フィルタ35の遮断周波数は、図2に基づいて前述した
アルゴリズムによって第1実施例と同様に設定される。
【0032】このインバータ制御装置30は、直流電流
指令31、d−q変換器37、差分演算器32a、bお
よび電流制御器33からなる電流フィードバック制御系
にd−q軸座標を用いていることから、d−q軸電流制
御において3相交流の諸量をd−q軸に座標変換して制
御することができる。この第2実施例でも、第1実施例
と同様の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例によるインバータ制御装置
の構成を示す回路図である。
【図2】第1実施例のインバータ制御装置の制御を示す
フローチャト図である。
【図3】第1実施例のインバータ制御装置より発生する
高調波に対するフィルタの遮断周波数を示す周波数特性
図である。
【図4】本発明の第2実施例によるインバータ制御装置
の構成を示す回路図である。
【図5】従来の比較例によるインバータ制御装置より発
生する高調波に対するフィルタの遮断周波数を示す周波
数特性図である。
【符号の説明】
10、30 インバータ制御装置 11 電流指令 (出力指令演算
手段) 12a、12b、32a、32b 差分演算器 (制御信号演算手段) 13、33 電流制御器 (制御信号演算
手段) 14、35 低域通過フィルタ 15 3相演算部 (制御信号演算
手段) 16 PWM変調部 (制御信号演算
手段) 17a、17b 電流センサ (出力検出手
段) 21 インバータ 25 直流電源 27 3相交流モータ (負荷) 31 直流電流指令 (出力指令演算
手段) 34 3相変換器 (制御信号演算
手段) 37 d−q変換器 (制御信号演算
手段)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流電力を交流電力に変換しこの交流電
    力により負荷を駆動するインバータ制御装置であって、 前記負荷への電流を出力検出値として検出する出力検出
    手段と、 前記負荷への出力指令値を演算する出力指令演算手段
    と、 前記出力指令値と前記出力検出値との差分値に基づいて
    フィードバック制御する制御信号を前記出力検出値の検
    出周期に同期して演算し、可変可能な遮断周波数を有す
    る低域通過フィルタを介して前記制御信号により制御す
    る制御信号演算手段とを備えることを特徴とするインバ
    ータ制御装置。
  2. 【請求項2】 前記遮断周波数は、前記負荷に出力され
    る出力の基本周波数に比例して変化することを特徴とす
    る請求項1記載のインバータ制御装置。
JP7117009A 1995-05-16 1995-05-16 インバータ制御装置 Pending JPH08317658A (ja)

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JP7117009A JPH08317658A (ja) 1995-05-16 1995-05-16 インバータ制御装置

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005160243A (ja) * 2003-11-27 2005-06-16 Matsushita Electric Ind Co Ltd モータ制御装置
US8143833B2 (en) 2005-08-02 2012-03-27 Atlas Copco Airpower N.V. Processing unit
JP2014533486A (ja) * 2011-11-15 2014-12-11 シュネーデル、トウシバ、インベーター、ヨーロッパ、ソシエテ、パル、アクション、セプリフエSchneider Toshiba Inverter Europe Sas 電気負荷に印加される電圧を補正する制御方法及びシステム
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