JP3325938B2 - バキュームパッド - Google Patents
バキュームパッドInfo
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- JP3325938B2 JP3325938B2 JP36017692A JP36017692A JP3325938B2 JP 3325938 B2 JP3325938 B2 JP 3325938B2 JP 36017692 A JP36017692 A JP 36017692A JP 36017692 A JP36017692 A JP 36017692A JP 3325938 B2 JP3325938 B2 JP 3325938B2
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- Japan
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- cylindrical
- suction
- cylindrical portion
- vacuum pad
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はバキュームパッドに関
し、一層詳細には先端が開放され、後端は真空発生装置
へ連絡された筒状部を具備し、筒状部の先端でシート状
のワークを吸着するためのパキュームパッドに関する。
し、一層詳細には先端が開放され、後端は真空発生装置
へ連絡された筒状部を具備し、筒状部の先端でシート状
のワークを吸着するためのパキュームパッドに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のバキュームパッドについて図6お
よび図7と共に説明する。図6に示すバキュームパッド
100の場合、筒状部102の下端に裾広形状のパッド
部104が配設されている。筒状部102の上端(不図
示)は不図示の真空発生装置へ連絡されており、筒状部
102およびパッド部104内の空気は矢印X方向へ吸
引される。バキュームパッド100でシート状のワーク
(例えば紙、ビニールシート)106を吸着する場合、
パッド部104をワーク106の上面に押接させるとパ
ッド部104の下端開口部が閉塞され、パッド部104
および筒状部102内の空気が吸引され、同内部は負圧
状態となる。すると、ワーク106はパッド部104に
吸着される。図7に示すバキュームパッド150は、筒
状部152の下端開口部に上下方向の透孔154が多数
穿設された部材156が嵌着されている。パッド部15
8は円筒状に形成され、下端は筒状部152の下端より
若干下方へ突出している。筒状部152の上端(不図
示)は、やはり不図示の真空発生装置へ連絡されてお
り、筒状部152内の空気は矢印Y方向へ吸引される。
バキュームパッド150でシート状のワーク160を吸
着する場合、パッド部158の下端をワーク160の上
面に押接させるとパッド部158の下端開口部が閉塞さ
れ、パッド部158および筒状部152内の空気が吸引
され、同内部は負圧状態となる。すると、ワーク160
はパッド部158に吸着される。
よび図7と共に説明する。図6に示すバキュームパッド
100の場合、筒状部102の下端に裾広形状のパッド
部104が配設されている。筒状部102の上端(不図
示)は不図示の真空発生装置へ連絡されており、筒状部
102およびパッド部104内の空気は矢印X方向へ吸
引される。バキュームパッド100でシート状のワーク
(例えば紙、ビニールシート)106を吸着する場合、
パッド部104をワーク106の上面に押接させるとパ
ッド部104の下端開口部が閉塞され、パッド部104
および筒状部102内の空気が吸引され、同内部は負圧
状態となる。すると、ワーク106はパッド部104に
吸着される。図7に示すバキュームパッド150は、筒
状部152の下端開口部に上下方向の透孔154が多数
穿設された部材156が嵌着されている。パッド部15
8は円筒状に形成され、下端は筒状部152の下端より
若干下方へ突出している。筒状部152の上端(不図
示)は、やはり不図示の真空発生装置へ連絡されてお
り、筒状部152内の空気は矢印Y方向へ吸引される。
バキュームパッド150でシート状のワーク160を吸
着する場合、パッド部158の下端をワーク160の上
面に押接させるとパッド部158の下端開口部が閉塞さ
れ、パッド部158および筒状部152内の空気が吸引
され、同内部は負圧状態となる。すると、ワーク160
はパッド部158に吸着される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来のバキュームパッド100、150には次のような
課題がある。図6のバキュームパッド100の場合、ワ
ーク106を吸着する際に、ワーク106はパッド部1
04内へ一気に吸引され、図示のような形状をなす。ワ
ーク106が図示のように変形されながら一気に吸引さ
れるので、積層したワーク106を1枚づつ吸着しなけ
ればならない場合であっても下層のワーク106aを同
時に吸着してしまうことがある。同じく図7のバキュー
ムパッド150の場合でも、ワーク160を吸着する際
に、図6のような変形は阻止されるものの、ワーク16
0はパッド部158内へ一気に吸引され、同時に下層の
ワーク160aも吸着してしまうことがある。従って、
本発明は同時に複数枚のワークを吸着することを防止可
能なバキュームパッドを提供することを目的とする。
従来のバキュームパッド100、150には次のような
課題がある。図6のバキュームパッド100の場合、ワ
ーク106を吸着する際に、ワーク106はパッド部1
04内へ一気に吸引され、図示のような形状をなす。ワ
ーク106が図示のように変形されながら一気に吸引さ
れるので、積層したワーク106を1枚づつ吸着しなけ
ればならない場合であっても下層のワーク106aを同
時に吸着してしまうことがある。同じく図7のバキュー
ムパッド150の場合でも、ワーク160を吸着する際
に、図6のような変形は阻止されるものの、ワーク16
0はパッド部158内へ一気に吸引され、同時に下層の
ワーク160aも吸着してしまうことがある。従って、
本発明は同時に複数枚のワークを吸着することを防止可
能なバキュームパッドを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は次の構成を備える。すなわち、先端が開放
され、後端は真空装置へ連絡された筒状部と、該筒状部
の先端部を閉塞し、該筒状部の軸線方向へ移動可能に設
けられると共に、外側面と内側面との間において空気が
連通可能であり、外側面の中央部が外方に膨出するよう
形成されている吸着部と、該吸着部を前記筒状部の外方
へ付勢するよう、前記筒状部の内壁面と前記吸着部の内
側面との間に弾装されるスプリングとを具備し、 前記吸
着部は、常時は、該吸着部の膨出する中央部が前記筒状
部の先端より外側に位置し、ワークに当接される際に
は、その反力によって前記スプリングの付勢力に抗して
前記筒状部内へ退動することを特徴とする。また、前記
吸着部は、多孔質材料から成り、外側面の中央部が膨出
するよう形成される吸着体と、前記吸着体の外周へ外嵌
されるよう筒状に形成されると共に、前記筒状部の後端
方向の外周部に大径部を、先端方向の外周部に小径部を
有する外被体とを有し、前記筒状部の先端内周面に固定
されたリング状のシール部材に前記大径部が掛止される
ことにより、前記吸着部の前記筒状部外方への移動を規
制していることを特徴とする。
め、本発明は次の構成を備える。すなわち、先端が開放
され、後端は真空装置へ連絡された筒状部と、該筒状部
の先端部を閉塞し、該筒状部の軸線方向へ移動可能に設
けられると共に、外側面と内側面との間において空気が
連通可能であり、外側面の中央部が外方に膨出するよう
形成されている吸着部と、該吸着部を前記筒状部の外方
へ付勢するよう、前記筒状部の内壁面と前記吸着部の内
側面との間に弾装されるスプリングとを具備し、 前記吸
着部は、常時は、該吸着部の膨出する中央部が前記筒状
部の先端より外側に位置し、ワークに当接される際に
は、その反力によって前記スプリングの付勢力に抗して
前記筒状部内へ退動することを特徴とする。また、前記
吸着部は、多孔質材料から成り、外側面の中央部が膨出
するよう形成される吸着体と、前記吸着体の外周へ外嵌
されるよう筒状に形成されると共に、前記筒状部の後端
方向の外周部に大径部を、先端方向の外周部に小径部を
有する外被体とを有し、前記筒状部の先端内周面に固定
されたリング状のシール部材に前記大径部が掛止される
ことにより、前記吸着部の前記筒状部外方への移動を規
制していることを特徴とする。
【0005】
【作用】作用について説明する。吸着部は外側面の中央
部が膨出するよう形成されているので、ワークを吸着す
る際に当初は吸着部の外側面の中央部のみがワークと当
接し、吸着部へ吸着される。そして、この状態からさら
に吸着部がワークに押圧されることによって、スプリン
グの付勢力に抗して吸着部が筒状部内へ退動し、徐々に
筒状部の先端がワークに接近し、終には当接して筒状部
の先端がワークによって閉塞される。その間にワークは
徐々に前記中央部以外の部分でも吸着されるようにな
る。従って、積層状態のワークを吸着する場合、最上層
のワークの吸着は徐々におこなわれ、簡単な装置であり
ながら、従来のように一気に吸着されることはない。 こ
れにより、最上層のワークが吸着部の外側面略全体で吸
着される間に、最上層のワークと下層のワークとの間に
空気が十分進入可能となるので、この空気の進入により
最上層のワークと下層のワークは離反し、複数枚のワー
クが同時に吸着されるのを確実に防止可能となる。 さら
に、ワークが、吸着部の外側面の膨出する中央部から、
徐々にそれ以外の部分にわたって吸着される方法なの
で、小さい吸引力によって薄いワークを確実に吸着でき
る。また、ワークを吸着した後、バキュームパッドは上
動され、目的地までワークを吸着した状態で移動する。
このとき、吸着部は、再びスプリングの付勢力によって
膨出する中央部が筒状部の先端より外側に突出するの
で、下層のワークを確実に離反させることができる。
部が膨出するよう形成されているので、ワークを吸着す
る際に当初は吸着部の外側面の中央部のみがワークと当
接し、吸着部へ吸着される。そして、この状態からさら
に吸着部がワークに押圧されることによって、スプリン
グの付勢力に抗して吸着部が筒状部内へ退動し、徐々に
筒状部の先端がワークに接近し、終には当接して筒状部
の先端がワークによって閉塞される。その間にワークは
徐々に前記中央部以外の部分でも吸着されるようにな
る。従って、積層状態のワークを吸着する場合、最上層
のワークの吸着は徐々におこなわれ、簡単な装置であり
ながら、従来のように一気に吸着されることはない。 こ
れにより、最上層のワークが吸着部の外側面略全体で吸
着される間に、最上層のワークと下層のワークとの間に
空気が十分進入可能となるので、この空気の進入により
最上層のワークと下層のワークは離反し、複数枚のワー
クが同時に吸着されるのを確実に防止可能となる。 さら
に、ワークが、吸着部の外側面の膨出する中央部から、
徐々にそれ以外の部分にわたって吸着される方法なの
で、小さい吸引力によって薄いワークを確実に吸着でき
る。また、ワークを吸着した後、バキュームパッドは上
動され、目的地までワークを吸着した状態で移動する。
このとき、吸着部は、再びスプリングの付勢力によって
膨出する中央部が筒状部の先端より外側に突出するの
で、下層のワークを確実に離反させることができる。
【0006】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例について添付図
面と共に詳述する。まず、図1と共に構成について説明
する。12は筒状部であり、金属、または合成樹脂で円
筒状に形成されている。筒状部12は下端が開放され、
上部には透孔14が穿設されている。16は連結部であ
り、金属、または合成樹脂で中空の筒状に形成されてい
る。連結部16の下部内周面には雌螺子部18が刻設さ
れている。連結部16の上端部(不図示)は不図示の真
空発生装置へチューブ(不図示)を介して連絡されてい
る。20は連結部材であり、軸部22には雄螺子部24
が刻設されている。軸部22は筒状部12の透孔14を
挿通されると共に、連結部16の雌螺子部18へ螺合さ
れている。従って、連結部材20を介して筒状部12と
連結部16が一体に連結されている。なお、連結部材2
0には貫通孔26が軸線方向へ穿設されており、筒状部
12の内部空間は、貫通孔26、連結部16の内部空
間、前記チューブを介して真空発生装置と連絡してい
る。
面と共に詳述する。まず、図1と共に構成について説明
する。12は筒状部であり、金属、または合成樹脂で円
筒状に形成されている。筒状部12は下端が開放され、
上部には透孔14が穿設されている。16は連結部であ
り、金属、または合成樹脂で中空の筒状に形成されてい
る。連結部16の下部内周面には雌螺子部18が刻設さ
れている。連結部16の上端部(不図示)は不図示の真
空発生装置へチューブ(不図示)を介して連絡されてい
る。20は連結部材であり、軸部22には雄螺子部24
が刻設されている。軸部22は筒状部12の透孔14を
挿通されると共に、連結部16の雌螺子部18へ螺合さ
れている。従って、連結部材20を介して筒状部12と
連結部16が一体に連結されている。なお、連結部材2
0には貫通孔26が軸線方向へ穿設されており、筒状部
12の内部空間は、貫通孔26、連結部16の内部空
間、前記チューブを介して真空発生装置と連絡してい
る。
【0007】28はOリングであり、筒状部12と連結
部16との連結部分において、連結部材20へ外嵌され
ている。従って、Oリング28は筒状部12と連結部1
6との間の気密性を保持している。30はパッド部であ
り、合成ゴム等の柔軟性を有する材料で筒状に形成され
ている。筒状部12は、パッド部30を外嵌して形成さ
れている。パッド部30の下端は、常時筒状部12の下
端より若干下方に位置している。32は吸着部であり、
吸着体34と外被体36から成る。吸着体34は、少な
くとも外側面となる下面と、内側面となる上面との間に
おいて空気が連通可能な多孔質材料(例えば比較的硬質
のスポンジ)で形成されている。吸着体34の下面は中
央部が下方へ膨出する半球状に形成されている。外被体
36は金属または合成樹脂で中空の筒状に形成され、吸
着体34の外周へ外嵌、固定されている。外被体36は
上部が大径に、下部が小径に形成されている。外被体3
6は、上部の大径部の外周面が筒状部12の内周面と摺
動して軸線(上下)方向へ移動可能になっている。
部16との連結部分において、連結部材20へ外嵌され
ている。従って、Oリング28は筒状部12と連結部1
6との間の気密性を保持している。30はパッド部であ
り、合成ゴム等の柔軟性を有する材料で筒状に形成され
ている。筒状部12は、パッド部30を外嵌して形成さ
れている。パッド部30の下端は、常時筒状部12の下
端より若干下方に位置している。32は吸着部であり、
吸着体34と外被体36から成る。吸着体34は、少な
くとも外側面となる下面と、内側面となる上面との間に
おいて空気が連通可能な多孔質材料(例えば比較的硬質
のスポンジ)で形成されている。吸着体34の下面は中
央部が下方へ膨出する半球状に形成されている。外被体
36は金属または合成樹脂で中空の筒状に形成され、吸
着体34の外周へ外嵌、固定されている。外被体36は
上部が大径に、下部が小径に形成されている。外被体3
6は、上部の大径部の外周面が筒状部12の内周面と摺
動して軸線(上下)方向へ移動可能になっている。
【0008】38はシール部材であり、筒状部12の下
部内周面に固定されている。シール部材38はリング状
に形成され、内周面は常時外被体36の小径部の外周面
へ摺接し、筒状部12の内周面と外被体36の外周面と
の間の気密性を保持している。また、シール部材38は
外被体36の大径部と掛止可能になっており、外被体3
6、ひいては吸着部32の下動を規制している。図1に
示す状態は吸着部32が最下位置に在る状態であり、吸
着体34の下端、すなわち少なくとも吸着体34下面の
膨出した中央部はパッド部30の下端より若干下方に位
置している。40はスプリングであり、筒状部12の内
上面と吸着体34上面との間に弾装され、常時吸着部3
2を下方へ付勢している。スプリング40の付勢力はさ
ほど大きいものは要求されない。スプリング40は吸着
部32への衝撃を吸収可能にもなっている。上述のよう
に構成されたバキュームパッド10は不図示の駆動機構
により、上下動および平面内における2次元運動が可能
になっており、任意の位置へ移動可能になっている。ま
た、不図示の真空発生装置を制御することにより吸着部
32を介してワーク(後述)の吸着、解放が可能になっ
ている。
部内周面に固定されている。シール部材38はリング状
に形成され、内周面は常時外被体36の小径部の外周面
へ摺接し、筒状部12の内周面と外被体36の外周面と
の間の気密性を保持している。また、シール部材38は
外被体36の大径部と掛止可能になっており、外被体3
6、ひいては吸着部32の下動を規制している。図1に
示す状態は吸着部32が最下位置に在る状態であり、吸
着体34の下端、すなわち少なくとも吸着体34下面の
膨出した中央部はパッド部30の下端より若干下方に位
置している。40はスプリングであり、筒状部12の内
上面と吸着体34上面との間に弾装され、常時吸着部3
2を下方へ付勢している。スプリング40の付勢力はさ
ほど大きいものは要求されない。スプリング40は吸着
部32への衝撃を吸収可能にもなっている。上述のよう
に構成されたバキュームパッド10は不図示の駆動機構
により、上下動および平面内における2次元運動が可能
になっており、任意の位置へ移動可能になっている。ま
た、不図示の真空発生装置を制御することにより吸着部
32を介してワーク(後述)の吸着、解放が可能になっ
ている。
【0009】続いて図2および図3を更に参照してバキ
ュームパッドの動作について説明する。図1の状態は、
筒状部12内の空気を真空発生装置(矢印A方向)へ吸
引している状態である。バキュームパッド10は、積層
されたシート状のワーク(例えば紙、ビニールシート)
42のうち最上層のワーク42aを吸着すべく下動し
(矢印B方向)、ワーク42aの上面へ接触した状態で
ある。図1の状態では、吸着体34の下面の中央部のみ
がワーク42aの上面と当接している。すなわち、図1
の状態では吸着体34とワーク42aとの接触面積は小
さいので吸引力も小さい。しかし、小さい吸引力ではあ
るがワーク42aの中央部は上方へ吸引される。
ュームパッドの動作について説明する。図1の状態は、
筒状部12内の空気を真空発生装置(矢印A方向)へ吸
引している状態である。バキュームパッド10は、積層
されたシート状のワーク(例えば紙、ビニールシート)
42のうち最上層のワーク42aを吸着すべく下動し
(矢印B方向)、ワーク42aの上面へ接触した状態で
ある。図1の状態では、吸着体34の下面の中央部のみ
がワーク42aの上面と当接している。すなわち、図1
の状態では吸着体34とワーク42aとの接触面積は小
さいので吸引力も小さい。しかし、小さい吸引力ではあ
るがワーク42aの中央部は上方へ吸引される。
【0010】この吸引により、ワーク42aは中央部か
ら盛り上がる。バキュームパッド10がさらに下動する
と、吸着体34の下面の中央部の周囲においてもワーク
42aを上方へ吸引し始め、やがて吸着体34の下面の
略全面でワーク42aを吸着すると共に、パッド部30
の下端面がワーク42aの上面に当接する。その状態を
図2に示す。図2の状態では吸着部32は当接の際の反
力を受け、スプリング40の付勢力に抗して筒状部12
内へ退動している。図2の状態に至る間、吸着体34を
介したワーク42aの吸着は徐々におこなわれ、従来の
ように一気に吸着されることがない。従って、最上層の
ワーク42aが吸着体34の下面の略全面で吸着される
間に、最上層のワーク42aと下層のワーク42bとの
間に空気が十分進入する。この空気の進入によりワーク
42aとワーク42bは離反し、ワーク42bがワーク
42aと一緒に吸着されることがない。ワーク42aを
吸着したらバキュームパッド10は上動(矢印C方向)
され、目的地までワーク42aを吸着した状態で移動す
る。搬送時のバキュームパッド10の状態を図3に示
す。目的地に到着したら真空発生装置の吸引を停止す
る。すると、筒状部12内は負圧状態から大気圧へ戻
り、ワーク42aを解放する。
ら盛り上がる。バキュームパッド10がさらに下動する
と、吸着体34の下面の中央部の周囲においてもワーク
42aを上方へ吸引し始め、やがて吸着体34の下面の
略全面でワーク42aを吸着すると共に、パッド部30
の下端面がワーク42aの上面に当接する。その状態を
図2に示す。図2の状態では吸着部32は当接の際の反
力を受け、スプリング40の付勢力に抗して筒状部12
内へ退動している。図2の状態に至る間、吸着体34を
介したワーク42aの吸着は徐々におこなわれ、従来の
ように一気に吸着されることがない。従って、最上層の
ワーク42aが吸着体34の下面の略全面で吸着される
間に、最上層のワーク42aと下層のワーク42bとの
間に空気が十分進入する。この空気の進入によりワーク
42aとワーク42bは離反し、ワーク42bがワーク
42aと一緒に吸着されることがない。ワーク42aを
吸着したらバキュームパッド10は上動(矢印C方向)
され、目的地までワーク42aを吸着した状態で移動す
る。搬送時のバキュームパッド10の状態を図3に示
す。目的地に到着したら真空発生装置の吸引を停止す
る。すると、筒状部12内は負圧状態から大気圧へ戻
り、ワーク42aを解放する。
【0011】次に図4および図5と共に他の実施例につ
いて説明する。なお、図1〜図3に示す前実施例と同一
の構成部材については同一の符号を附し、説明は省略す
る。まず、図4の実施例ではパッド部30が設けられて
いない。また、筒状部12の下部外周にはテーパ部50
が形成されている。一方、図5の実施例では、パッド部
30が設けられておらず、筒状部12の下部外周にテー
パ部50も設けられていない。図5の実施例は吸着体3
4の下面と略同じ大きさのワーク52の吸着に好適であ
る。本発明の特徴とするところは特に吸着部32の下面
の中央部が下方(外側)へ膨出しているところにあり、
膨出態様としては図示の半球状の膨出の他、部分的な突
出や段階的な突出等、種々の膨出態様を採用することが
できる。また、吸着部32は外側面と内側面との間にお
いて空気が連通可能であれば、上述のような多孔質の部
材の他、透孔を穿設した物であってもよい。以上、本発
明の好適な実施例について種々述べてきたが、本発明は
上述の実施例に限定されるのではなく、発明の精神を逸
脱しない範囲で多くの改変を施し得るのはもちろんであ
る。
いて説明する。なお、図1〜図3に示す前実施例と同一
の構成部材については同一の符号を附し、説明は省略す
る。まず、図4の実施例ではパッド部30が設けられて
いない。また、筒状部12の下部外周にはテーパ部50
が形成されている。一方、図5の実施例では、パッド部
30が設けられておらず、筒状部12の下部外周にテー
パ部50も設けられていない。図5の実施例は吸着体3
4の下面と略同じ大きさのワーク52の吸着に好適であ
る。本発明の特徴とするところは特に吸着部32の下面
の中央部が下方(外側)へ膨出しているところにあり、
膨出態様としては図示の半球状の膨出の他、部分的な突
出や段階的な突出等、種々の膨出態様を採用することが
できる。また、吸着部32は外側面と内側面との間にお
いて空気が連通可能であれば、上述のような多孔質の部
材の他、透孔を穿設した物であってもよい。以上、本発
明の好適な実施例について種々述べてきたが、本発明は
上述の実施例に限定されるのではなく、発明の精神を逸
脱しない範囲で多くの改変を施し得るのはもちろんであ
る。
【0012】
【発明の効果】本発明に係るバキュームパッドを用いる
と、吸着部は外側面の中央部が膨出するよう形成されて
いるので、ワークを吸着する際に当初は吸着部の外側面
の中央部のみがワークと当接し、吸着部へ吸着される。
そして、この状態からさらに吸着部がワークに押圧され
ることによって、スプリングの付勢力に抗して吸着部が
筒状部内へ退動し、徐々に筒状部の先端がワークに接近
し、終には当接して筒状部の先端がワークによって閉塞
される。その間にワークは徐々に前記中央部以外の部分
でも吸着されるようになる。従って、積層状態のワーク
を吸着する場合、最上層のワークの吸着は徐々におこな
われ、簡単な装置でありながら、従来のように一気に吸
着されることはない。これにより、最上層のワークが吸
着部の外側面略全体で吸着される間に、最上層のワーク
と下層のワークとの間に空気が十分進入可能となるの
で、この空気の進入により最上層のワークと下層のワー
クは離反し、複数枚のワークが同時に吸着されるのを確
実に防止可能となる。さらに、ワークが、吸着部の外側
面の膨出する中央部から、徐々にそれ以外の部分にわた
って吸着される方法なので、小さい吸引力によって薄い
ワークを確実に吸着できる。また、ワークを吸着した
後、バキュームパッドは上動され、目的地までワークを
吸着した状態で移動する。このとき、吸着部は、再びス
プリングの付勢力によって膨出する中央部が筒状部の先
端より外側に突出するので、下層のワークを確実に離反
させることができる。
と、吸着部は外側面の中央部が膨出するよう形成されて
いるので、ワークを吸着する際に当初は吸着部の外側面
の中央部のみがワークと当接し、吸着部へ吸着される。
そして、この状態からさらに吸着部がワークに押圧され
ることによって、スプリングの付勢力に抗して吸着部が
筒状部内へ退動し、徐々に筒状部の先端がワークに接近
し、終には当接して筒状部の先端がワークによって閉塞
される。その間にワークは徐々に前記中央部以外の部分
でも吸着されるようになる。従って、積層状態のワーク
を吸着する場合、最上層のワークの吸着は徐々におこな
われ、簡単な装置でありながら、従来のように一気に吸
着されることはない。これにより、最上層のワークが吸
着部の外側面略全体で吸着される間に、最上層のワーク
と下層のワークとの間に空気が十分進入可能となるの
で、この空気の進入により最上層のワークと下層のワー
クは離反し、複数枚のワークが同時に吸着されるのを確
実に防止可能となる。さらに、ワークが、吸着部の外側
面の膨出する中央部から、徐々にそれ以外の部分にわた
って吸着される方法なので、小さい吸引力によって薄い
ワークを確実に吸着できる。また、ワークを吸着した
後、バキュームパッドは上動され、目的地までワークを
吸着した状態で移動する。このとき、吸着部は、再びス
プリングの付勢力によって膨出する中央部が筒状部の先
端より外側に突出するので、下層のワークを確実に離反
させることができる。
【図1】本発明に係るバキュームパッドの実施例を示し
た正面断面図。
た正面断面図。
【図2】図1のバキュームパッドにおいて、ワークの吸
着完了状態を示した正面断面図。
着完了状態を示した正面断面図。
【図3】図1のバキュームパッドにおいて、ワークの搬
送状態を示した正面断面図。
送状態を示した正面断面図。
【図4】本発明に係るバキュームパッドの他の実施例を
示した正面断面図。
示した正面断面図。
【図5】本発明に係るバキュームパッドの他の実施例を
示した正面断面図。
示した正面断面図。
【図6】従来のバキュームパッドを示した正面断面図。
【図7】従来のバキュームパッドを示した正面断面図。
10 バキュウームパッド 12 筒状部 32 吸着部 34 吸着体 42、42a、42b ワーク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−338040(JP,A) 特開 昭54−122570(JP,A) 実開 平1−83740(JP,U) 実開 昭50−92177(JP,U) 実公 昭42−18475(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65H 3/08 B25J 15/06
Claims (2)
- 【請求項1】 先端が開放され、後端は真空装置へ連絡
された筒状部と、該筒状部の先端部を閉塞し、該筒状部の軸線方向へ移動
可能に設けられると共に、 外側面と内側面との間におい
て空気が連通可能であり、外側面の中央部が外方に膨出
するよう形成されている吸着部と、該吸着部を前記筒状部の外方へ付勢するよう、前記筒状
部の内壁面と前記吸着部の内側面との間に弾装されるス
プリングとを具備し、 前記吸着部は、常時は、該吸着部の膨出する中央部が前
記筒状部の先端より外側に位置し、ワークに当接される
際には、その反力によって前記スプリングの付勢力に抗
して前記筒状部内へ退動 することを特徴とするバキュー
ムパッド。 - 【請求項2】 前記吸着部は、 多孔質材料から成り、外側面の中央部が膨出するよう形
成される吸着体と、 前記吸着体の外周へ外嵌されるよう筒状に形成されると
共に、前記筒状部の後端方向の外周部に大径部を、先端
方向の外周部に小径部を有する外被体とを有し、 前記筒状部の先端内周面に固定されたリング状のシール
部材に前記大径部が掛止されることにより、前記吸着部
の前記筒状部外方への移動を規制していることを特徴と
する請求項1記載のバキュームパッド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP36017692A JP3325938B2 (ja) | 1992-12-28 | 1992-12-28 | バキュームパッド |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP36017692A JP3325938B2 (ja) | 1992-12-28 | 1992-12-28 | バキュームパッド |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06199435A JPH06199435A (ja) | 1994-07-19 |
JP3325938B2 true JP3325938B2 (ja) | 2002-09-17 |
Family
ID=18468245
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP36017692A Expired - Lifetime JP3325938B2 (ja) | 1992-12-28 | 1992-12-28 | バキュームパッド |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3325938B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102004049385A1 (de) * | 2004-10-08 | 2006-04-13 | Heidelberger Druckmaschinen Ag | Vorrichtung und Verfahren zum Vereinzeln von Druckplatten eines Stapels |
-
1992
- 1992-12-28 JP JP36017692A patent/JP3325938B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06199435A (ja) | 1994-07-19 |
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