JP3324642B2 - 金属帯のロールスタンド間張力制御方法 - Google Patents
金属帯のロールスタンド間張力制御方法Info
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Description
タンド間張力制御方法に係り、特に、鋼帯の熱間圧延設
備、冷間圧延設備、連続焼鈍設備、連続めっきライン等
のプロセスラインに用いるのに好適な、速度制御応答特
性の異なる電動機によって駆動される複数基のロールス
タンドで搬送又は圧延される金属帯のロールスタンド間
張力制御方法に関する。
において、図1に示す如く、例えば7スタンドの仕上圧
延機10の最終スタンドF7を通過した鋼帯8は、テー
ブル搬送ローラ11上を搬送された後、コイラピンチロ
ール12を介して、コイラマンドレル14により巻き取
られる。この際、マンドレル駆動電動機16は、トルク
制御により、コイラピンチロール12及び仕上圧延機最
終スタンドF7に対し、鋼帯8に所定の巻き取り張力を
付与する。このとき、通常、コイラピンチロール12
は、そのメカロス(メカニカルロス)分トルクのみを発
生させるように、ピンチロール12の速度を制御する等
の速度制御により、鋼帯8の速度に同期させている。
延能率や鋼帯8の温度制御のために、圧延速度を加減速
するのが一般的な操業形態である。
流電動機が主体であったため、10〜15rad /sec 程
度であり、コイラピンチロール12等の速度制御応答も
ほぼ同等であった。しかしながら、最近では、交流電動
機による高応答の速度制御が可能となり、特に、仕上圧
延機等では、板厚制御性能の向上や、仕上圧延機スタン
ド間張力制御性能の向上のため、速度制御応答は、40
〜60rad /sec 程度まで高められている。
械構造上、又、単体の性能としても、仕上圧延機10ほ
どの高応答の速度制御は必要とされないことから、従来
並の、例えば10〜15rad /sec 程度の応答となって
いるのが一般的である。
同一鋼帯8を介して加減速が行われると、速度応答の差
異により、仕上圧延機最終スタンドF7とコイラピンチ
ロール12間での張力変動をもたらし、加速時は、コイ
ラピンチロール12の応答が低いため、仕上圧延機最終
スタンドF7とピンチロール12間で鋼帯8が緩んだ
り、甚だしい場合にはダブリが発生し、逆に減速時に
は、仕上圧延機最終スタンドF7とピンチロール12間
での引張りや過張力が発生するという問題点を有してい
た。
えば、特開平9−263350のように、1つのロール
スタンド内で速度制御系の遅れを補正する制御方法が提
案されている。
ように速度制御応答特性の異なる電動機によって駆動さ
れる複数基のロールスタンドで搬送又は圧延される金属
帯のロールスタンド間の張力制御に際しては、各スタン
ドの電動機の速度応答特性の差まで考慮しなければ、張
力の制御精度は向上できないという問題点を有してい
た。
くなされたもので、速度制御応答特性の異なる電動機に
よって駆動される複数基のロールスタンド間における金
属帯の張力変動を抑制することを課題とする。
特性の異なる電動機によって駆動される複数基のロール
スタンドで搬送又は圧延される金属帯のロールスタンド
間張力制御方法において、速度制御応答特性の差異に相
当する補償値を、被補償側ロールスタンドの電動機の速
度指令値に上乗せすることにより、加減速時の張力変動
を抑制するようにして、前記課題を解決したものであ
る。
ンド間張力制御方法において、速度制御過渡応答特性を
ダイナミックに推定し、逐次、被補償側ロールスタンド
の電動機の速度を補正制御することにより、加減速時の
張力変動を抑制するようにして、同じく前記課題を解決
したものである。
施形態を詳細に説明する。
速度指令に、予め決定した補償量を上乗せするようにし
た第1実施形態の構成を図2に示す。
ンドF7のワークロールを駆動するための電動機、24
は、該ワークロール駆動電動機22の回転速度を検出す
るためのパルスジェネレータ(PLG)、26は、速度
指令値Sref とPLG24によって検出された実績値と
の差に応じてワークロールの回転速度を自動制御するた
めの自動速度制御装置(ASR)、28は、該ASR2
6の出力に応じて前記ワークロール駆動電動機22に流
れる駆動電流を制御するための自動電流制御装置(AC
R)、32は、前記コイラピンチロール12を回転駆動
するためのピンチロール駆動電動機、34は、該ピンチ
ロール駆動電動機32の回転速度を検出するためのPL
G、36は、速度指令値Sref と該PLG34によって
検出された実績値との差に応じてピンチロール12の回
転速度を自動制御するためのASR、38は、該ASR
36の出力に応じて前記ピンチロール駆動電動機32に
流れる駆動電流を制御するためのACRであり、本実施
形態においては、更に、本願発明により、速度指令値S
ref に対する補償量を登録した補正テーブル40が備え
られている。
加減速の速度制御応答特性差に基づいて、該速度制御応
答特性の差異に相当する補償値が、加減速指令の補正関
数として登録されており、任意の速度指令値Sref が与
えられると、それに対する補償量が補正テーブル40を
参照して決定され、コイラピンチロール12側の速度指
令値に上乗せされる。
状態において、加速率で決まる加速定常状態での速度応
答特性による速度差v1 、加速指令開始から加速定常状
態に至る時間t1 、加速指令停止から加速定常状態が終
了するまでの時間t2 、加速指令停止から速度応答特性
による速度差が無くなるまでの時間t3 を基に、予め求
める特性をパターン化等しておき、被補正側ロールの速
度指令に加える。
で、本発明を実現できる。
図4に示す。
指令Sref (図ではF7の速度指令)に対し、図4に示
す如く、ピンチロール(P/R)速度補正器39で、先
進率等の速度補正を行なった後の速度指令Sref P/Rを
与えることがある。そこで本実施形態では、各速度指令
差分を加算器48で求め、加算器46で補正するように
している。
ックに推定して、逐次被補償側ロールの速度指令を補正
制御するようにした、本発明の第3実施形態を図5に示
す。
正テーブル40の代わりに、速度指令値Sref と仕上圧
延機最終スタンドF7用のASR26からACR28に
入力される負荷トルクに基づいて、正の補償量を求める
ためのF7速度制御系動力学モデル(ダイナミクスと称
する)42と、同じく速度指令値Sref とコイラピンチ
ロール(P/R)12用のASR36からACR38に
入力される負荷トルクに基づいて、負の補償量を求める
ためのP/R速度制御系ダイナミクス44と、前記F7
速度制御系ダイナミクス42の出力からP/R速度制御
系ダイナミクス44の出力を引いてコイラピンチロール
12のASR36に入力される速度指令値Sref に対す
る補償量を求めるための加算器46が設けられている点
が、前記第1実施形態と異なる。
P/R速度制御系ダイナミクス44で、ダイナミックに
速度応答特性を推定する構成は、例えば図6に示す如く
とすることができる。即ち、各制御アンプの制御ゲイ
ン、各係数K1、K2、K3、駆動系の慣性モーメント
GD2 、ラプラス演算子Sで記述される、図5に示すよ
うな制御ブロック図により、速度指令値Sref に基づく
速度制御応答特性をダイナミックに演算し、推定速度N
の特性差分を、被補償側ロール(本実施形態ではコイラ
ピンチロール12)の速度指令値に加えるよう補正制御
する。
様であるので、詳細な説明は省略する。
図7に示す。
合、マスターとなる速度指令Sref(図ではF7の速度
指令)に対し、図7に示す如く、P/R速度補正器39
で、先進率等の速度補正を行なった後の速度指令Sref
P/Rを与えることがある。そこで本実施形態では、第2
実施形態と同様に、各速度指令差分を加算器48で求
め、加算器46で補正するようにしている。
異を速度指令値に補正制御することとなり、単体の特性
を変えることなく、加減速時の揃速性を確保でき、加減
速時の張力変動を抑制することが可能となる。
も、圧延機最終スタンドとコイラピンチロール間の張力
制御に、本発明が適用されていたが、本発明の適用対象
はこれに限定されず、速度制御応答の異なる2以上のロ
ール間であれば、例えば鋼帯搬送ロール間、圧延機間、
あるいは搬送ロールと圧延機間等、他の組合せに対して
も、同様に適用できることは明らかである。
機最終スタンドF7とコイラピンチロール12間の鋼帯
8の張力制御に本発明を適用した結果について説明す
る。
3.0mm、板幅1200mmの鋼帯を用い、仕上圧延
機10の出側速度を800mpmから1200mpmへ
加速した。
いので、コイラピンチロール12の負荷トルク(加減速
トルクを除去したトルク)の変動を計測した。鋼帯の張
力変動がない場合には、コイラピンチロールの負荷トル
ク変動もないことが経験的に知られている。即ち、前記
負荷トルク変動が小さいほど、鋼帯にかかる張力の変動
も小さいと考えられる。
いた直後から、圧延速度を800mpmから1200m
pmへ加速した。加速中のコイラピンチロール12の実
績負荷トルクを計測し、加速開始から終了までの負荷ト
ルク変動率を算出したところ、従来は±30%であった
のが、本発明による場合は±10%となり、大幅に変動
率が減少した。この負荷トルク変動は、鋼帯の張力変動
の指標となるものであるため、本発明により、鋼帯の張
力変動も減少したと考えられる。
なる電動機によって駆動される複数基のロールスタンド
で搬送又は圧延される金属帯のロールスタンド間張力変
動を抑制して、金属帯の緩み、ダブリや、引張り、過張
力を防止することができる。
の1/3〜1/5以下に減少させることができた。
コイラ間の工程を示す説明図
図
いて示す線図
図
の構成を示すブロック線図
図
Claims (2)
- 【請求項1】速度制御応答特性の異なる電動機によって
駆動される複数基のロールスタンドで搬送又は圧延され
る金属帯のロールスタンド間張力制御方法において、 速度制御応答特性の差異に相当する補償値を、被補償側
ロールスタンドの電動機の速度指令値に上乗せすること
により、加減速時の張力変動を抑制することを特徴とす
る金属帯のロールスタンド間張力制御方法。 - 【請求項2】速度制御応答特性の異なる電動機によって
駆動される複数基のロールスタンドで搬送又は圧延され
る金属帯のロールスタンド間張力制御方法において、 速度制御過渡応答特性をダイナミックに推定し、 逐次、被補償側ロールスタンドの電動機の速度を補正制
御することにより、加減速時の張力変動を抑制すること
を特徴とする金属帯のロールスタンド間張力制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP33930098A JP3324642B2 (ja) | 1998-11-30 | 1998-11-30 | 金属帯のロールスタンド間張力制御方法 |
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JP33930098A JP3324642B2 (ja) | 1998-11-30 | 1998-11-30 | 金属帯のロールスタンド間張力制御方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2000158030A JP2000158030A (ja) | 2000-06-13 |
JP3324642B2 true JP3324642B2 (ja) | 2002-09-17 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP33930098A Expired - Fee Related JP3324642B2 (ja) | 1998-11-30 | 1998-11-30 | 金属帯のロールスタンド間張力制御方法 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3324642B2 (ja) |
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---|---|---|---|---|
RU2456740C2 (ru) * | 2010-08-10 | 2012-07-20 | Григорий Владимирович Свердлик | Система управления многодвигательным электроприводом многосекционных агрегатов |
-
1998
- 1998-11-30 JP JP33930098A patent/JP3324642B2/ja not_active Expired - Fee Related
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