JP3323963B2 - 計測装置 - Google Patents

計測装置

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JP3323963B2 JP33748795A JP33748795A JP3323963B2 JP 3323963 B2 JP3323963 B2 JP 3323963B2 JP 33748795 A JP33748795 A JP 33748795A JP 33748795 A JP33748795 A JP 33748795A JP 3323963 B2 JP3323963 B2 JP 3323963B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、移動する被計測物
にレーザ光等のコヒーレント光を照射し、スペックルを
利用して被計測物の移動距離、必要に応じ移動方向及び
移動速度等を計測する装置に関するもである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の計測装置として、例え
ば、図6に示すような技術が知られている。この従来装
置は、レーザ光83をレーザ発振器82から光学系84
を介して被計測物81に照射し、被計測物81の表面か
らの反射光を光電変換素子を含む受光部85で受光し、
受光部85に発生したスペックル信号(画像情報)を画
像情報処理装置86で処理し、該装置86から受光部8
5と被計測物81との相対移動量情報を出力し、これに
基づき演算部87で被計測物81の移動距離を演算する
ように構成されている。なお、図7において、(a)は
受光部85の表面に発生したスペックルの画像例を示
し、(b)はスペックルの移動をイメージで表したもの
である。
【0003】ここで、スペックルの変化から被計測物8
1の移動距離を求める手法はいくつか知られているが、
基本的な原理は次式で表される。 Δls=KLΔld・・・・・(式1) K :光学系による倍率 L :被計測物と
受光部との距離 Δld:被計測物の移動距離 Δls:受光部上の
スペックルの移動距離
【0004】
【発明が解決しようとする課題】式1で明らかなよう
に、被計測物81の移動距離(Δld)を求めるために
は、被計測物81と受光部85との距離(L)を正確に
認識しておく必要がある。ところが、従来の計測装置は
この距離(L)を一定値として計測するため、実際の計
測環境下で温度条件、被計測物81の挙動等によって距
離(L)が変化すると、移動距離(Δld)の算出値が
誤差を含み、計測精度が低下するという問題点があっ
た。
【0005】そこで、本発明の課題は、被計測物と受光
部との距離を正確に認識して、被計測物の移動距離を高
精度に計測することができる装置を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1の発明による計測装置は、コヒーレント
光を発する光源と、光源と被計測物との間に配置された
第1光学系と、被計測物表面からの反射光を受けてその
表面にスペックルが発生するように配置された光電変換
素子を含む受光部と、反射光を受光部に収束させる第2
光学系と、第2光学系を被計測物と受光部との間の収束
位置とその収束位置から退避したスペックル発生位置と
に移動する移動機構と、第2光学系が収束位置にあると
きに、被計測物の移動に伴って変化する収束光信号を受
光部から受け、受光部と被計測物との相対距離に応じた
信号を出力する第1信号処理部と、第2光学系がスペッ
クル発生位置にあるときに、被計測物の移動に伴って変
化するスペックル信号を受光部から受け、受光部と被計
測物との相対移動量に応じた信号を出力する第2信号処
理部と、第1及び第2信号処理部の出力に基づき被計測
物の移動距離を演算する演算部とから構成される。
【0007】
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1及び図2は請求項1の発明を
具体化した第一実施形態を示し、図3及び図4は請求項
2の発明を具体化した第二実施形態を示す。
【0009】(第一実施形態)図1に示すように、第一
実施形態の計測装置は、光源としてコヒーレントなレー
ザ光を発するレーザ発振器1を備え、レーザ発振器1と
被計測物2との間には、レーザ光を被計測物2の表面に
収束させる第1光学系3が配置されている。また、計測
装置には、被計測物2の表面からの反射光を受けてその
表面にスペックルが発生するように配置された光電変換
素子を備えた受光部6が設けられ、受光部6と被計測物
2との間には、反射光を受光部6に収束させる第2光学
系4が配置されている。そして、第2光学系4は移動機
構5により、被計測物2と受光部6との間の収束位置
(実線位置)と、そこから退避したスペックル発生位置
(鎖線位置)とに移動される。
【0010】計測装置の電気制御回路には、画像情報処
理装置9と演算装置10とが設けられている。画像情報
処理装置9には、第2光学系4が収束位置にあるとき
に、被計測物2の移動に伴って変化する収束光信号(画
像情報)を受光部6から受け、受光部6と被計測物2と
の相対距離に応じた信号(相対距離情報)を出力する第
1信号処理部7が設けられている。また、画像情報処理
装置9には、第2光学系4がスペックル発生位置にある
ときに、被計測物2の移動に伴って変化するスペックル
信号(画像情報)を受光部6から受け、受光部6と被計
測物2との相対移動量に応じた信号(相対移動量情報)
を出力する第2信号処理部8が設けられている。演算装
置10には、第1及び第2信号処理部7,8の出力に基
づき前記式1等を用いて被計測物2の移動距離、必要に
応じ移動方向及び移動速度等を演算する演算部11が設
けられている。
【0011】次に、上記構成の計測装置の作用を図2の
フローチャートを参照して説明する。まず、被計測物2
の表面から反射した光を収束させる第2光学系4を移動
機構5により収束位置に移動する。被計測物2の相対移
動に伴って変化する収束光信号が受光部6で発生する。
第1信号処理部7が受光部6から収束光信号を受け、受
光部6と被計測物2との相対距離に応じた信号を演算装
置10に出力する。
【0012】続いて、被計測物2の表面から反射した光
を収束させる第2光学系4を移動機構5によりスペック
ル発生位置に移動する。被計測物2の相対移動に伴って
変化するスペックル信号が受光部6で発生する。第2信
号処理部8が受光部6からスペックル信号を受け、受光
部6と被計測物2との相対移動量に応じた信号を演算装
置10に出力する。そして、演算装置10において、演
算部11が第1信号処理部7からの相対距離情報と第2
信号処理部8からの相対移動量情報とに基づき被計測物
2の移動距離等を演算する。
【0013】従って、この第一実施形態の計測装置によ
れば、収束用の光学系4を移動して、一つの受光部6か
ら収束光信号とスペックル信号とを発生するように構成
したので、温度条件や被計測物2の挙動等によって被計
測物2と受光部6との距離が変化した場合でも、その距
離を受光部6の収束光信号に基づき常に正確に認識し
て、被計測物2の移動距離等を高精度に計測することが
できる。
【0014】(第二実施形態)図3に示すように、第二
実施形態の計測装置は、光源としてコヒーレントなレー
ザ光を発するレーザ発振器21を備え、レーザ発振器2
1と被計測物22との間には第1光学系23が配置され
ている。また、計測装置には、被計測物22の表面から
の反射光をそれぞれ異なる位置で受けてその表面にスペ
ックルが発生するように配置された光電変換素子を備え
た第1受光部24と第2受光部27とが設けられてい
る。そして、第1受光部24と被計測物22との間に、
反射光を第1受光部24に収束させる第2光学系25が
配置されている。
【0015】計測装置の電気制御回路には、画像情報処
理装置29と演算装置30とが設けられている。画像情
報処理装置29には、被計測物22の移動に伴って変化
する収束光信号(画像情報)を第1受光部24から受
け、第1受光部24と被計測物22との相対距離に応じ
た信号(相対距離情報)を出力する第1信号処理部26
が設けられている。また、画像情報処理装置29には、
被計測物22の移動に伴って変化するスペックル信号
(画像情報)を第2受光部27から受け、第2受光部2
7と被計測物22との相対移動量に応じた信号(相対移
動量情報)を出力する第2信号処理部28が設けられて
いる。演算装置30には、第1及び第2信号処理部2
6,28の出力に基づき前記式1等を用いて被計測物2
2の移動距離、必要に応じ移動方向及び移動速度等を演
算する演算部31が設けられている。
【0016】次に、上記構成の計測装置の作用を図4の
フローチャートを参照して説明する。まず、被計測物2
2の相対移動に伴って変化する収束光信号が第1受光部
24で発生する。第1信号処理部26が第1受光部24
から収束光信号を受け、第1受光部24と被計測物22
との相対距離に応じた信号を演算装置10に出力する。
続いて、被計測物22の相対移動に伴って変化するスペ
ックル信号が第2受光部27で発生する。第2信号処理
部28が第2受光部27からスペックル信号を受け、第
2受光部27と被計測物22との相対移動量に応じた信
号を演算装置30に出力する。そして、演算装置30に
おいて、演算部31が第1信号処理部26からの相対距
離情報と第2信号処理部28からの相対移動量情報とに
基づき被計測物22の移動距離等を演算する。
【0017】従って、この第二実施形態の計測装置によ
れば、収束光信号を発生する第1受光部24をスペック
ル信号発生用の第2受光部27とは別に設けたので、温
度条件や被計測物22の挙動等によって被計測物22と
第1受光部24との距離が変化した場合でも、その距離
を第1受光部24の収束光信号に基づき常に正確に認識
して、被計測物22の移動距離等を高精度に計測するこ
とができる。
【0018】なお、図5は上記各実施形態において、被
計測物と受光部との距離が変化した場合に、受光部の表
面に発生する収束光の移動をイメージで表すものであ
る。
【0019】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
収束用の光学系とその収束光を受ける受光部とを設けた
ので、受光部からの収束光信号に基づき被計測物と受光
部との距離を常に正確に認識して、被計測物の移動距離
を高精度に計測することができるという優れた効果を奏
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施形態を示す計測装置の概略図
である。
【図2】同計測装置の作用を示すフローチャートであ
る。
【図3】本発明の第二実施形態を示す計測装置の概略図
である。
【図4】同計測装置の作用を示すフローチャートであ
る。
【図5】受光部上に発生した収束光の移動を示す概念図
である。
【図6】従来の計測装置を示す概略図である。
【図7】受光部上に発生したスペックルの画像例及び移
動を示す概念図である。
【符号の説明】
1・・レーザ発振器、2・・被計測物、3・・第1光学
系、4・・第2光学系、5・・移動機構、6・・受光
部、7・・第1信号処理部、8・・第2信号処理部、1
1・・演算部、21・・レーザ発振器、22・・被計測
物、23・・第1光学系、24・・第1受光部、25・
・第2光学系、26・・第1信号処理部、27・・第2
受光部、28・・第2信号処理部、31・・演算部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01B 11/00 G01C 3/06

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コヒーレント光を発する光源と、 光源と被計測物との間に配置された第1光学系と、 被計測物表面からの反射光を受けてその表面にスペック
    ルが発生するように配置された光電変換素子を含む受光
    部と、 反射光を受光部に収束させる第2光学系と、 第2光学系を被計測物と受光部との間の収束位置とその
    収束位置から退避したスペックル発生位置とに移動する
    移動機構と、 第2光学系が収束位置にあるときに、被計測物の移動に
    伴って変化する収束光信号を受光部から受け、受光部と
    被計測物との相対距離に応じた信号を出力する第1信号
    処理部と、 第2光学系がスペックル発生位置にあるときに、被計測
    物の移動に伴って変化するスペックル信号を受光部から
    受け、受光部と被計測物との相対移動量に応じた信号を
    出力する第2信号処理部と、 第1及び第2信号処理部の出力に基づき被計測物の移動
    距離を演算する演算部とからなる計測装置。
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