JP3323048B2 - 多層延伸ポリアミドフィルム - Google Patents

多層延伸ポリアミドフィルム

Info

Publication number
JP3323048B2
JP3323048B2 JP00078896A JP78896A JP3323048B2 JP 3323048 B2 JP3323048 B2 JP 3323048B2 JP 00078896 A JP00078896 A JP 00078896A JP 78896 A JP78896 A JP 78896A JP 3323048 B2 JP3323048 B2 JP 3323048B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polyamide
weight
film
resin layer
multilayer stretched
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP00078896A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH09187901A (ja
Inventor
哲夫 松本
俊一 川北
彰 氈受
健治 小柳
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Unitika Ltd
Original Assignee
Unitika Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Unitika Ltd filed Critical Unitika Ltd
Priority to JP00078896A priority Critical patent/JP3323048B2/ja
Publication of JPH09187901A publication Critical patent/JPH09187901A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3323048B2 publication Critical patent/JP3323048B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、優れた透明性、引
張強度、層間剥離強力、耐ピンホール性、ガスバリヤー
性、寸法安定性を有する、耐レトルト性(熱水処理耐
性)に優れた包装用途に好適な多層延伸ポリアミドフィ
ルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】食品、医薬品、雑貨等の包装には各種の
プラスチックフィルム製の包装袋が大量に使用されてお
り、通常、二軸延伸プラスチックフィルムをベースフィ
ルムとし、ヒートシール可能なシーラントフィルム(た
とえば無配向フィルム)をラミネートした積層フィルム
が用いられる。ベースフィルムとしては、透明性、耐ピ
ンホール性、ガスバリヤー性、寸法安定性、引張強度な
どの性質が優れていることが求められ、また、シーラン
トフィルムとの間の層間剥離強力が優れていることが必
要である。しかし、最近の包装内容物の長期保存の要求
から、包装材料の品質向上が求められ、高度なガスバリ
ヤー性を付与するために、二軸延伸ポリアミドフィルム
の表面に塩化ビニリデン系重合体ラテックスをコートし
たフィルムが幅広く用いられているが、熱水処理により
白濁するという欠点がある。
【0003】また、アジピン酸とメタキシリレンジアミ
ンとから合成されるポリメタキシリレンアジパミド(以
下、MXD6という)を原料として用いたフィルムはガ
スバリヤー性に優れているが、耐ピンホール性が劣るた
め、他のポリアミド樹脂と混合したり、ポリアミド、ポ
リエステル、ポリオレフィンなどの樹脂層と共押出した
り、あるいは、ラミネートした多層フィルムが提案され
ている。
【0004】たとえば、MXD6と脂肪族ポリアミドと
の混合物から形成された二軸延伸フィルム(特開昭48-5
4176号公報)、MXD6と脂肪族ポリアミドをチューブ
ラ法により積層した二軸延伸フィルム(特開昭57-51427
号公報)、あるいは、MXD6と脂肪族ポリアミドとの
混合物よりなる表面層と、主としてMXD6よりなる中
間層を有する3層フィルム(特開昭56-155762 号公報)
などが開示されている。
【0005】しかしながら、MXD6と脂肪族ポリアミ
ドとの混合物から形成された二軸延伸フィルムにより、
ガスバリヤー性と耐ピンホール性を兼備させることは困
難であり、また、脂肪族ポリアミドとMXD6を積層し
た場合には、層間剥離し易い欠点があった。また、上記
の特開昭56-155762 号公報に開示された構成にした場合
でも、耐ピンホール性が不十分であり、層間剥離現象の
問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記のよう
な欠点が解消され、優れた透明性、引張強度、層間剥離
強力、ガスバリヤー性、寸法安定性を有し、耐レトルト
性に優れた包装用途に好適な多層延伸ポリアミドフィル
ムを、経済的な価格で提供しようとするものである。す
なわち、具体的には、脂肪族系ポリアミド樹脂層とMX
D6樹脂層の間で層間剥離現象が生じることがなく、脂
肪族系ポリアミド樹脂層の優れた機械的性質、耐ピンホ
ール性、透明性に加え、MXD6樹脂層の耐熱性、ガス
バリヤー性を兼ね備えた包装用材料として好適な多層延
伸ポリアミドフィルムを提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の課
題を解決するために鋭意検討した結果、特定の成分から
なる組成物を積層した多層延伸フィルムがこれらの課題
を解決できることを見出し、本発明に到達した。
【0008】すなわち、本発明の要旨は次のとおりであ
る。 (1)キシリレンジアミン成分と炭素数が4〜12の脂肪
族ジカルボン酸成分とから形成されたポリアミド(A)
の樹脂層(X)と脂肪族ポリアミド(B)の樹脂層
(Y)の中間に、ポリアミド(A)及び/又は脂肪族ポ
リアミド(B)50〜20重量%と、非晶性ポリアミド
(C)50〜80重量%とを含有するポリアミド樹脂層
(Z)を有する、少なくとも3層からなる多層延伸フィ
ルムにおいて、樹脂層(X)及び樹脂層(Y)に、下記
の高分子化合物Pをそれぞれ 0.5〜5重量%を含有する
ことを特徴とする多層延伸ポリアミドフィルム。 高分子化合物P:エチレン95〜50重量%、不飽和ジカル
ボン酸及び/又はその誘導体 0.1〜10重量%、不飽和カ
ルボン酸及び/又はその低級アルキルエステル誘導体
4.9〜40重量%とからなる変性ポリエチレン。 (2)樹脂層(X)にタルクを 0.01 〜 0.5重量%含有
する多層延伸ポリアミドフィルム。 (3)Y/Z/X/Z/Yの層構成からなる多層延伸ポ
リアミドフィルム。 (4)引張強度 23 〜35kg/mm2、ピンホール発生個数3
以下、熱水収縮率 0.5〜3.5 %、ヘーズ6%以下、酸素
透過率6cc/atm/m2/日以下、層間剥離強力270g/15mm 以
上である耐レトルト用多層延伸ポリアミドフィルム。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明におけるポリアミド(A)は、メタ及び/
又はパラキシリレンジアミンと炭素数が4〜12の脂肪族
ジカルボン酸とから重縮合反応によって得られたポリア
ミド、特に、メタキシリレンとアジピン酸とから合成さ
れるMXD6が好適である。
【0010】本発明における、脂肪族ポリアミド(B)
としては、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン46、ナイ
ロン 610、ナイロン 612、ナイロン12、ナイロン11、及
びこれらの共重合ポリアミド、混合ポリアミド樹脂を挙
げることができ、特に、ナイロン6が好ましい。
【0011】非晶性ポリアミド(C)とは、結晶性がな
いものか、結晶性の乏しいものを総称しており特に制限
はないが、一般には、結晶化を阻害するような構造、す
なわち側鎖や環構造を有するモノマー成分を含有する重
合体である。このような重合体としては、テレフタル
酸、イソフタル酸等のジカルボン酸と、ヘキサメチレン
ジアミン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチル−
ジシクロヘキシレンメタン、4,4’−ジアミノ−ジシ
クロヘキシレンプロパン、イソフォロンジアミン等のジ
アミンとの反応により得られるポリアミド、あるいは、
上記成分にさらにラクタム成分や4,4’−ジフェニル
メタン−ジイソシアネート等のイソシアネート成分を共
重合したポリアミドなどが挙げられる。
【0012】ポリアミド(A)と(B)は、一般に接着
性が良くなく、非晶性ポリアミドを配合した樹脂層
(Z)を中間層として積層することにより、(A)と
(B)からなる樹脂層の層間剥離強力が向上する。
【0013】ポリアミド樹脂層(Z)においては、ポリ
アミド(A)及び/又は脂肪族ポリアミド(B)50〜20
重量%に対して、非晶性ポリアミド(C)を50〜80重量
%配合することによって、層間剥離強力が向上する。非
晶性ポリアミド(C)が50重量%以下の場合、層間剥離
強力が充分でなく、80重量%を超えると熱水処理した際
に白濁しやすくなり好ましくない。
【0014】本発明における高分子化合物Pは、エチレ
ン95〜50重量%、3〜8個の炭素原子を有する不飽和ジ
カルボン酸及び/又はその誘導体 0.1〜10重量%、不飽
和カルボン酸及び/又はその低級アルキルエステル誘導
体 4.9〜40重量%とからなるエチレン系三元共重合体で
あり、メルトインデックスが 0.1〜60g/10分、好ましく
は1〜50g/10分である。
【0015】不飽和ジカルボン酸及びその誘導体として
は、たとえば、マレイン酸、フマール酸、イタコン酸、
シトラコン酸、メサコン酸及びそれらの金属塩や酸無水
物などの誘導体が挙げられる。これらの中で、コストパ
フォーマンスなどの点から無水マレイン酸が最も好適で
ある。
【0016】また、不飽和カルボン酸及びその低級アル
キルエステル誘導体としては、アクリル酸、メタクリル
酸などや、メチルアクリレート、メチルメタクリレー
ト、エチルアクリレート、n −プロピルアクリレート、
イソプロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、
イソブチルアクリレート、t −ブチルアクリレートなど
が挙げられるが、特に、n −ブチルアクリレートが好適
である。
【0017】高分子化合物Pの配合量は、樹脂層(X)
及び樹脂層(Y)に、それぞれ 0.5〜5重量%である
が、樹脂層(X)及び樹脂層(Y)におけるPの配合量
を選ぶことにより、本発明の効果がさらに顕著に発揮さ
れる。すなわち、樹脂層(Y)においては、1〜5重量
%、さらに好ましくは 1.5〜3重量%であり、1重量%
未満の場合には、耐ピンホール性の改良効果が不十分で
あり、5重量%を超えて添加しても耐ピンホール性の改
良効果が飽和するばかりか、フィルムのヘーズが損なわ
れたりして好ましくない。また、樹脂層(X)における
Pの配合量は、 0.5〜3重量%、好ましくは1〜2重量
%であり、 0.5重量%未満では耐ピンホール性の改良効
果が不十分であり、3重量%を超える場合には、酸素透
過率が低下する傾向になる。
【0018】また、樹脂層(X)にタルクを 0.01 〜
0.5重量%、好ましくは0.05〜 0.3重量%添加すること
により、得られる多層延伸ポリアミドフィルムの強度を
向上させることができる。配合するタルクの量が 0.01
重量%未満では強度の改良効果が発現せず、 0.5重量%
を超えて添加しても強度の改良効果が飽和するばかりか
フィルムのヘーズが損なわれたりして好ましくない。
【0019】本発明における多層延伸ポリアミドフィル
ムの構成は、X/Z/Yからなる少なくとも3層構成を
有することが必要であるが、用途や目的に応じて層の構
成は適宜変更すればよい。
【0020】代表的な層構成としては、得られる多層フ
ィルムの透明性、引張強度、ガスバリヤー性などの点か
ら、たとえば、Y/Z/X/Z/Yなどの5層構成の製
品は物性バランス上、特に好適である。
【0021】本発明の多層延伸ポリアミドフィルムは、
引張強度 23 〜35kg/mm2、ピンホール発生個数3以下、
熱水収縮率 0.5〜3.5 %、ヘーズ6%以下、酸素透過率
6cc/atm/m2/日以下、層間剥離強力270g/15mm 以上の各
物性を有していることが好ましい。引張強度及び熱水収
縮率は、共にフィルムの機械方向(MD)とその直角方
向(TD)の平均値である。
【0022】引張強度が23kg/mm2より小さいと包装袋と
したときの強度が不足し、35kg/mm2を超えても過剰品質
となるばかりか、かえってフィルム製造時の操業性を悪
化させ、経済的に好ましくない。ピンホール発生個数が
3個を超えると包装袋としたときの強度が不足し、好ま
しくない。熱水収縮率が 3.5%を超えると包装袋を製造
する工程でのカールなどの問題が発生し、 0.5%未満と
しても過剰品質となるばかりか、かえってフィルム製造
時の操業性を悪化させ、経済的に好ましくない。
【0023】ヘーズが6%を超えると包装袋としたとき
の商品価値が低下し好ましくなく、酸素透過率が6cc/a
tm/m2/日より大きいと包装袋としての内容物の保護が不
十分となる。また、層間剥離強力が270g/15mm より小さ
いと包装袋としたときの層間剥離強度が不十分である。
なお、引張伸度は、通常 80 〜 130%(機械方向MDと
その直角方向TDの平均値)の範囲にあればよい。
【0024】本発明における多層ポリアミドフィルムの
製造方法としては、公知の任意の方法を採用することが
できる。すなわち、各層を構成する各々の樹脂を別々の
押出機を用いて溶融し、フィードブロック法により重ね
合わせた後ダイスより押し出す方法、溶融した数種の樹
脂をマルチマニホールドダイス中で重ね合わせた後押し
出す方法、各樹脂層をラミネートにより貼り合わせる方
法、及びこれらを組み合わせた方法などをとることがで
きる。
【0025】また、多層フィルムの延伸方法としては、
フラット式逐次二軸延伸法、フラット式同時二軸延伸
法、チューブラ法などの方法を用いることができる。
【0026】次に、フラット式同時二軸延伸法による製
法を説明する。たとえば、まず、3種5層共押出Tダイ
を用いて、押出機(イ)よりナイロン6と変性ポリエチ
レン(P)からなる組成物を、押出機(ロ)よりMXD
6と変性ポリエチレン(P)とタルクからなる組成物
を、押出機(ハ)よりナイロン6と非晶性ナイロンから
なる組成物をそれぞれ230 〜280 ℃の温度範囲で、多層
未延伸シートを押し出し、室温以下に温度調節した冷却
ドラム上に密着させて急冷する。
【0027】次に、得られたシートを温調した温水槽に
移送し、浸水処理を施した後、このシートの端部をテン
ター式同時二軸延伸機のクリップに把持させ、80〜200
℃の条件下、縦横それぞれ2〜4倍程度の延伸倍率で同
時二軸延伸した後、巾方向に数%弛緩処理した後、150
〜220 ℃で数秒間熱処理を施し、所望の厚みの多層延伸
フィルムを得ることができる。
【0028】延伸後の熱処理方法としては、熱風を吹き
付ける方法、赤外線照射法、マイクロ波照射法などが用
いられるが、熱風をフィルムに吹き付ける方法は均一に
精度良く加熱できるので好適である。
【0029】本発明における多層延伸フィルムを包装袋
用として使用する場合には、通常、ヒートシール性が付
与され、また、用途によりガスバリアー性や機械的強度
をさらに高めるために、ポリプロピレン、ポリエチレ
ン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリエステルなど
のプラスチックフィルム、紙、アルミニウムなどの金属
箔と積層して用いられる。
【0030】本発明における多層延伸フィルムの厚みは
特に制限はないが、フレキシブルな包材として使用する
場合、300 μm 以下、通常、1〜50μm の厚みのものが
用いられる。
【0031】フィルムの工程通過性や使用時の使いやす
さを向上させるため、通常、シリカ、アルミナ、カオリ
ン、炭酸カルシウムなどの無機滑剤やエチレンビスステ
アリルアミドなどの有機滑剤を添加してフィルム表面の
スリップ性を向上させる。
【0032】
【作用】本発明によって透明性、ガスバリヤー性、寸法
安定性を保持し、優れた引張強度、層間剥離強力を有す
るレトルト用途に適した多層延伸フィルムが得られる理
由は十分解明されているわけではないが、次のように考
えられる。脂肪族ポリアミド層とMXD6層に配合され
た変性ポリエチレンが島成分として分散し、両成分の界
面での相互作用により、耐ピンホールが改善され、ま
た、非晶性ナイロンを配合した樹脂層を結晶性ポリアミ
ド樹脂層に接するように積層したこと、及び、積層した
多層未延伸シートを延伸することにより、各層間の界面
での水素結合などの相互作用により、各層の面内で分子
配向や結晶化することにより、層間剥離強力が向上する
ものと推察される。
【0033】
【実施例】次に、実施例により本発明をさらに具体的に
説明する。なお、実施例及び比較例の評価に用いた原料
及び測定法は、次のとおりである。
【0034】1.原料 (1) ナイロン6(N6);ユニチカ社製 A1030BRF (2) ナイロン66(N66);ICI社製 マラニールA 1
00 (3) MXD6;三菱瓦斯化学社製 MXナイロン 6007
(相対粘度 2.64 ) (4) 非晶性ポリアミド; EMS社製 グリボリーXE3038 テレフタル酸、イソフタル酸、ヘキサメチレンジアミ
ン、4,4 , −ジアミノ−3,3 , −ジメチル−ジシクロヘ
キシレンメタンの4元共重合体 三菱化学社製 ノバミッドX21 テレフタル酸、イソフタル酸、ヘキサメチレンジアミン
の3元共重合体 (5) 変性ポリエチレン; 昭和電工社製 アドテックスET 183 B エチレン、n−ブチルアクリレート、無水マレイン酸の
3元共重合体 昭和電工社製 アドテックスET 215 M エチレン、メチルアクリレート、無水マレイン酸の3元
共重合体 昭和電工社製 アドテックスET 182 エチレン、メチルメタクリレート、無水マレイン酸の3
元共重合体 (6) タルク;林化成社製 UPNHS-T0.5
【0035】2.測定法 (1) 引張強度、伸度 幅10mm、長さ10cmの試料を用いてASTM-D882 に準じて測
定した。 (2) 熱水収縮率 幅10mm、長さ10cmの試料を沸騰水に30分間浸漬し、処理
前後の寸法変化を測定し、元の長さに対する百分率を求
めた。 (3) ヘーズ 東京電色社製全自動ヘーズメータ(TC−H3DPK )を用い
て、JIS K-6714に準拠し測定した。 ヘーズ(%)=〔Td(拡散透過率%)/Tt(全光線透過
率%)〕×100 (4) 耐ピンホール性 MIL-B ・131Fに示されるFed.Test Method Std. 101C の
Method 2017に従い、12インチ×8インチのサンプルを
直径3.5 インチの円筒状とし、両端を把持し、初期把持
間隔7インチ、最大屈曲時の把持間隔を1インチとし、
40回/分の速さで、いわゆるゲルボテスター(理学工業
社製)により、5℃で 1,000回屈曲を加えた後に生じた
ピンホール個数を数えた。 (5) 酸素透過率 Modern Control社製の OX-TRAN10-50Aを使用し、20℃、
65%RH の条件で測定した。(単位:cc/mm2/atm/ 日) (6) 層間剥離強力 幅15mmの多層フィルム端部を界面で剥離した後、20℃,
65%RH雰囲気中で、島津製作所社製オートグラフを用
い、Tピール法にて剥離速度300mm/分の条件で剥離強力
を測定した。 (7) 熱水処理耐性 多層延伸フィルムに、ドライラミネート法により未延伸
ポリプロピレン(東レ社製トレファンZK- 93K )60μm
をラミネートした後、3方ヒートシールを行い縦14cm×
横12cmの長方形の充填袋を製作した。次に、この袋に水
50mlを充填し、残る一方をヒートシールした後、120 ℃
×30分の熱水処理を施した後の袋の外観を目視により観
察し、下記の基準によりA〜Cの3段階で評価した。 A:良好 B:ごく一部(充填袋の表面積の5%以下)に外観不良
が見られる。 C:部分的(充填袋の表面積の5%以上)、又は、全面
に外観不良が見られる。
【0036】実施例1 表1に示した各層を構成する組成物を用い、押出機
(イ)よりN6に変性ポリエチレン(PE1 )2.0 重量%
を混合したものを温度250 ℃で(Y層)、押出機(ロ)
よりMXD6に変性ポリエチレン(PE1 )1.3 重量%及
びタルク 0.2重量%を混合したものを温度 265℃で(X
層)、押出機(ハ)よりN6に非晶性ポリアミド(AN1
)70重量%を混合したものを温度 280℃で(Z層)そ
れぞれ溶融押し出しし、3種5層共押出Tダイを用い
て、Y/Z/X/Z/Yの順に積層したシートをダイス
より押し出し、表面温度18℃に温調した冷却ドラム上に
密着させて急冷し、各層の厚みがY/Z/X/Z/Y=
45/5/50/5/45(μm )で、合計の厚み 150μm の未延伸
多層シートを得た。得られたシートを50℃に温調した温
水槽に送り、1分間の浸水処理を施した。このシートの
端部をテンター式同時二軸延伸機のクリップで把持し、
延伸温度180 ℃、延伸倍率が縦 3.0倍、横 3.3倍で同時
二軸延伸した後、横方向の弛緩率を5%として、210 ℃
で4秒間の熱処理を施した後、フィルムを冷却して巻取
り、各層の厚みがそれぞれ、Y/Z/X/Z/Y=4.5/
0.5/5.0/0.5/4.5 (μm )の厚み15μm の多層延伸フィ
ルムを得た。次いで、得られた原反ロールをスリット
し、各種のフィルム性能を評価した結果を表2に示し
た。表2に示したように、包装用フィルムとして良好な
適性を有していた。
【0037】実施例2〜10 各樹脂層の組成を表1に示す組成とする以外は、実施例
1と同様の方法で多層延伸フィルムを製造し、性能を測
定した結果を表2に示した。
【0038】実施例11 3種5層共押出Tダイを用いて、表1に示すようにN6
のかわりにN66、非晶性ポリアミドとしてノバミッドX
21(AN2 )を用いた以外は、実施例1と同様にして多層
延伸フィルムを製造し、性能を測定した結果を表2に示
した。
【0039】比較例1〜7 各樹脂層の組成を表1に示したように変化させた以外
は、実施例1と同様の方法で多層延伸フィルムを得た。
実施例1と同様にして測定した結果を表2に示した。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】
【発明の効果】本発明の多層延伸ポリアミドフィルム
は、優れた透明性、引張強度、層間剥離強力、ガスバリ
ヤー性、寸法安定性を有し、レトルト用として用いた場
合、加工性、経済性にも優れており、産業上の利用価値
は極めて高い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−492(JP,A) 特開 平6−255054(JP,A) 特開 平4−59244(JP,A) 特開 平4−270655(JP,A) 特開 平8−118569(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B32B 1/00 - 35/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キシリレンジアミン成分と炭素数が4〜
    12の脂肪族ジカルボン酸成分とから形成されたポリアミ
    ド(A)の樹脂層(X)と脂肪族ポリアミド(B)の樹
    脂層(Y)の中間に、ポリアミド(A)及び/又は脂肪
    族ポリアミド(B)50〜20重量%と、非晶性ポリアミド
    (C)50〜80重量%とを含有するポリアミド樹脂層
    (Z)を有する、少なくとも3層からなる多層延伸フィ
    ルムにおいて、樹脂層(X)及び樹脂層(Y)に、下記
    の高分子化合物Pをそれぞれ 0.5〜5重量%を含有する
    ことを特徴とする多層延伸ポリアミドフィルム。 高分子化合物P:エチレン95〜50重量%、不飽和ジカル
    ボン酸及び/又はその誘導体 0.1〜10重量%、不飽和カ
    ルボン酸及び/又はその低級アルキルエステル誘導体
    4.9〜40重量%とからなる変性ポリエチレン。
  2. 【請求項2】 樹脂層(X)がタルクを 0.01 〜 0.5重
    量%含有する請求項1記載の多層延伸ポリアミドフィル
    ム。
  3. 【請求項3】 多層延伸フィルムが、Y/Z/X/Z/
    Yの5層からなる請求項1又は2記載の多層延伸ポリア
    ミドフィルム。
  4. 【請求項4】 引張強度 23 〜35kg/mm2、ピンホール発
    生個数3以下、熱水収縮率 0.5〜3.5 %、ヘーズ6%以
    下、酸素透過率6cc/atm/m2/日以下、層間剥離強力270g
    /15mm 以上であることを特徴とする請求項1〜3のいず
    れかに記載の耐レトルト用多層延伸ポリアミドフィル
    ム。
JP00078896A 1996-01-08 1996-01-08 多層延伸ポリアミドフィルム Expired - Lifetime JP3323048B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP00078896A JP3323048B2 (ja) 1996-01-08 1996-01-08 多層延伸ポリアミドフィルム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP00078896A JP3323048B2 (ja) 1996-01-08 1996-01-08 多層延伸ポリアミドフィルム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09187901A JPH09187901A (ja) 1997-07-22
JP3323048B2 true JP3323048B2 (ja) 2002-09-09

Family

ID=11483439

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP00078896A Expired - Lifetime JP3323048B2 (ja) 1996-01-08 1996-01-08 多層延伸ポリアミドフィルム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3323048B2 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100371606B1 (ko) * 1999-12-04 2003-02-11 주식회사 코오롱 산소차단성이 우수한 2축 연신 필름 및 그의 제조방법
JP4961632B2 (ja) * 2001-02-01 2012-06-27 三菱瓦斯化学株式会社 ポリアミド延伸フィルム
JP4921777B2 (ja) * 2005-11-18 2012-04-25 ユニチカ株式会社 2軸延伸積層ポリアミドフィルム
JP2008080689A (ja) * 2006-09-28 2008-04-10 Mitsubishi Gas Chem Co Inc ポリアミド延伸フィルムおよび製造方法
JP2008094048A (ja) * 2006-10-16 2008-04-24 Mitsubishi Gas Chem Co Inc ポリアミド延伸フィルムおよび製造方法
JP5383538B2 (ja) * 2010-02-05 2014-01-08 グンゼ株式会社 ポリアミド系多層フィルム
JP5383562B2 (ja) * 2010-03-10 2014-01-08 グンゼ株式会社 ポリアミド系多層フィルム
JP5383563B2 (ja) * 2010-03-10 2014-01-08 グンゼ株式会社 ポリアミド系多層フィルム
JP2016222277A (ja) * 2015-05-29 2016-12-28 凸版印刷株式会社 包装袋

Also Published As

Publication number Publication date
JPH09187901A (ja) 1997-07-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2533694C (en) Multilayer oriented high-modulus film
JPH0349953A (ja) 積層複合体
JP2007015273A (ja) ポリアミド系樹脂積層フィルム
JP4961632B2 (ja) ポリアミド延伸フィルム
JP3323048B2 (ja) 多層延伸ポリアミドフィルム
JP3119562B2 (ja) 多層延伸フィルム
JPH10291286A (ja) ポリアミド系多層収縮フィルム
JPH1024489A (ja) 延伸多層ポリアミドフィルムの製造方法
JPH0459353A (ja) 包装用積層フィルム
JPH04169231A (ja) 内層延伸フィルム及びその製造方法
JPH10278202A (ja) 多層延伸ポリアミドフィルム及びその製造方法
JPH1158490A (ja) 多層延伸ポリアミドフィルムの製造方法
EP0527237A1 (en) Biaxially oriented polyamide laminate film
JP2001062973A (ja) 多層延伸ポリアミドフィルム及びその製造方法
CA2038800A1 (en) Ethylene propylene terpolymer film
JP2006028289A (ja) 易引裂性二軸延伸ポリアミドフィルムおよびその応用
JP3499206B2 (ja) 多層延伸ポリアミドフィルム
JP3970457B2 (ja) ガスバリア性積層フィルム
JP4861672B2 (ja) 直線カット性ポリアミド系積層フィルム及びその製造方法
JPH0732469A (ja) ポリアミド系樹脂延伸フィルムおよびこのフィルムよりなる袋体
JP2001354787A (ja) 熱収縮性ポリアミドフィルム
JP3136197B2 (ja) 高温殺菌処理用多層二軸延伸フィルム
JP2002347195A (ja) 多層延伸ポリアミドフィルム
JP2885378B2 (ja) 熱可塑性樹脂延伸フィルム
JP3583180B2 (ja) 多層構成フィルムの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090628

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090628

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100628

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110628

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110628

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120628

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130628

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130628

Year of fee payment: 11

EXPY Cancellation because of completion of term