JP2002347195A - 多層延伸ポリアミドフィルム - Google Patents

多層延伸ポリアミドフィルム

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JP2002347195A
JP2002347195A JP2001158862A JP2001158862A JP2002347195A JP 2002347195 A JP2002347195 A JP 2002347195A JP 2001158862 A JP2001158862 A JP 2001158862A JP 2001158862 A JP2001158862 A JP 2001158862A JP 2002347195 A JP2002347195 A JP 2002347195A
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Tsunetoshi Matsuda
常俊 松田
Shunichi Kawakita
俊一 川北
Kiyohide Kimura
清秀 木村
Junichi Tanaka
淳一 田中
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Unitika Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた耐衝撃性、耐ピンホール性、引張強
度、層間剥離強力、ガスバリヤー性をする、包装用2軸
配向多層延伸フィルムを提供する。 【解決手段】 ポリアミド(A)を主体とする樹脂層
(X)と、ポリアミド(B)に高分子化合物Pを0.5
〜3質量%を含有した樹脂層(Y)との中間に、脂肪族
ポリアミド(C)とポリアミド(A)および/または非
晶性ポリアミド(D)の混合物を含有するポリアミド樹
脂層(Z)を有する、少なくとも3層からなる多層延伸
ポリアミドフィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、優れた耐衝撃性、
耐ピンホール性、引張強度、層間剥離強力、ガスバリヤ
ー性、寸法安定性を有する包装用途に好適な多層延伸ポ
リアミドフィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】食品、医薬品、雑貨等の包装には各種の
プラッスチックフィルム製の包装袋が大量に使用されて
おり、通常二軸延伸プラスチックフィルムをベースフィ
ルムとし、ヒートシール可能なシーラントフィルムをラ
ミネートした積層フィルムが用いられる。ベースフィル
ムとしては、耐衝撃性、耐ピンホール性、透明性、ガス
バリヤー性、寸法安定性、引張強度などの性質が優れて
いることが求められ、シーラントフィルムとの間の層間
剥離強力が優れていることが必要である。しかし、最
近、包装内容物の長期保存の要求から、包装材料の品質
向上が求められ、高度なガスバリヤー性を付与するため
に、二軸延伸ポリアミドフィルムの表面に塩化ビニリデ
ン系重合体ラテックスをコートしたフィルムが幅広く用
いられているが、このフィルムは熱水処理により白濁す
るという欠点がある。
【0003】アジピン酸とメタキシリレンジアミンとか
ら合成されるポリメタキシリレンアジパミド(以下、M
XD6という)を原料として用いたフィルムは、ガスバ
リヤー性に優れているが、耐ピンホール性が劣るため、
他のポリアミド樹脂と混合する方法や、ポリアミド、ポ
リエステル、ポリオレフィンなどの樹脂層と共押出した
り、ラミネートして多層フィルムとする方法が提案され
ている。
【0004】たとえば、MXD6と脂肪族ポリアミドと
の混合物から形成された二軸延伸フィルム(特開昭48
−54176号公報)、MXD6と脂肪族ポリアミドを
チューブラ法により積層した二軸延伸フィルム(特開昭
57−51427号公報)、MXD6と脂肪族ポリアミ
ドとの混合物よりなる表面層と、主としてMXD6より
なる中間層を有する3層フィルム(特開昭56−155
762号公報)、少なくとも一層がMXD6及び/又は
脂肪族ポリアミドと非晶性ポリアミドとの混合物よりな
る多層フィルム(特開平4−59244号公報)、また
MXD6とN6とその混合物からなる多層フィルムに耐
屈曲剤をMXD6と混合物に添加させること(特開平6
−255054号公報)などが提案されている。
【0005】しかしながら、MXD6と脂肪族ポリアミ
ドとの混合物を原料として用いた二軸延伸フィルムで
は、耐衝撃性、耐ピンホール性、ガスバリヤー性を兼備
させることは困難であり、脂肪族ポリアミドとMXD6
を積層した場合には、層間剥離しやすい欠点があった。
また、上記の特開昭56−155762号公報に開示さ
れた構成にした場合でも、耐衝撃性、耐ピンホール性は
不充分であった。また、特開平4−59244号公報に
開示された方法によれば、層間剥離現象の問題は改善さ
れるものの、幅広い用途に適用する場合には、耐衝撃
性、耐ピンホール性の性能は不充分であった。また、特
開平6−255054号公報に開示された樹脂構成にし
ても、幅広い用途に適用する場合には、耐衝撃性、耐ピ
ンホール性の性能は不充分であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明のねらいは、前
記のような問題を解消し、耐衝撃性、耐ピンホール性、
ガスバリヤー性、層間剥離強力、引張強度、寸法安定性
を有した包装用途に好適な多層延伸ポリアミドフィルム
を提供しようとするものである。すなわち、具体的には
ポリヘキサメチレンアジパミドを主体とするポリアミド
樹脂層とMXD6樹脂層の間で層間剥離現象が生じるこ
とが無く、ポリヘキサメチレンアジパミドを主体とする
樹脂層の優れた機械的性質、耐衝撃性、耐ピンホール
性、透明性に加え、MXD6樹脂層の耐熱性、ガスバリ
ヤー性を兼ね備えた包装用材料として好適な多層延伸ポ
リアミドフィルムを提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の課
題を解決するために鋭意検討した結果、特定の成分から
なる組成物を積層した多層延伸フィルムがこれらの課題
を解決できることを見いだし、本発明に到達した。
【0008】すなわち、本発明の要旨は次のとおりであ
る。 (1) ポリアミド(A)を主体とする樹脂層(X)
と、ポリアミド(B)に高分子化合物Pを0.5〜3質
量%を含有した樹脂層(Y)との中間に、脂肪族ポリア
ミド(C)とポリアミド(A)および/または非晶性ポ
リアミド(D)の混合物を含有するポリアミド樹脂層
(Z)を有する、少なくとも3層からなる多層延伸ポリ
アミドフィルム。 ただし、ポリアミド(A):キシリレンジアミン成分と
炭素数が4〜12の脂肪族ジカルボン酸成分とから形成
されたポリアミド。 ポリアミド(B):ポリヘキサメチレンアジパミドを主
体とするポリアミド。 非晶性ポリアミド(D):主骨格に脂肪族単位と芳香族
単位を含む結晶性を示さないポリアミド。 高分子化合物P:エチレン95〜50質量%、不飽和ジ
カルボン酸及び/又はその誘導体0.1〜10質量%、
不飽和カルボン酸及び/又はその低級アルキルエステル
誘導体4.9〜40質量%とからなる変性ポリエチレ
ン。 (2)多層延伸フィルムが、Y/Z/X/Z/Yの5層
からなる(1)記載の多層延伸ポリアミドフィルム。 (3)脂肪族ポリアミド(C)がポリ(ε−カプラミ
ド)またはポリヘキサメチレンアジパミドである(1)
または(2)記載の多層延伸ポリアミドフィルム。
【発明の実施の形態】
【0009】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明におけるポリアミド(A)は、メタ及び/又はパラ
キシリレンジアミンと炭素数が4〜12の脂肪族ジカル
ボン酸とから重縮合反応によって得られたポリアミドで
あり、特にメタキシリレンとアジピン酸とから合成され
るMXD6が好適である。
【0010】本発明におけるポリアミド(B)は、ポリ
ヘキサメチレンアジパミド[ナイロン66]を主体とす
るポリアミドである。
【0011】本発明における脂肪族ポリアミド(C)と
しては、ポリ(ε−カプラミド)[ナイロン6]、ナイ
ロン66、ポリテトラメチレンアジパミド[ナイロン4
6]、ポリヘキサメチレンセバシンアミド[ナイロン6
10]、ポリヘキサメチレンドデカンアミド[ナイロン
612]、[ナイロン12]、[ナイロン11]、及び
これらの共重合ポリアミド、混合ポリアミドを挙げるこ
とが出来、特にナイロン66とナイロン6が好ましい。
【0012】ポリアミド(A)と(B)は、一般的に接
着性が良くないため、用途によっては層間に剥離が生じ
る場合がある。これを解決するためにはポリアミド
(C)とポリアミド(A)および/または非晶質ポリア
ミド(D)の溶融混合物からなる樹脂層(Z)を中間層
として積層することが必要である。この場合、非晶質ポ
リアミド(D)としては、主鎖に脂肪族単位と芳香族単
位を含む結晶性を示さないポリアミドを使用する必要が
ある。このようなポリアミドは脂肪族成分と芳香族成分
の両方を有するため、(X)および(Y)との接着性に
優れるだけでなく、強度も優れ、またガスバリア性も比
較的高いため、接着層に用いても多層フィルムの性能に
悪影響を及ぼさない。中でも好ましいポリアミドとして
は、ナイロン6T/6I共重合体、ナイロン6T/66
共重合体、ナイロン6T/6I/66共重合体、ナイロ
ン6T/6共重合体などの共重合ナイロンおよびこれら
の組成に少量の成分を共重合したポリアミドが挙げられ
る。樹脂層(Z)として用いる場合、予めポリアミド
(C)とポリアミド(A)および/またはポリアミド
(D)を溶融混合した樹脂を用いて多層共押出すること
により、各樹脂層の層間剥離強力が更に向上する。
【0013】これらのポリアミドを混合する条件として
は、二軸押出機を用いて、温度250〜300℃の範囲
で押出すことが好ましい。温度が250℃未満の場合に
は、層間剥離強力を向上させる効果が不充分であり、ま
た温度が300℃を超える場合には、樹脂の押出機への
食い込みが悪くなる。
【0014】樹脂層(Z)に用いられるポリアミド
(C)とポリアミド(A)および/またはポリアミド
(D)の混合比は、層間の密着力及びその他のフィルム
の性能が満足されるように調整されるべきであるが、具
体的にはポリアミド(C)が20〜80質量%の範囲で
あり、残りの組成がポリアミド(A)および/またはポ
リアミド(D)であるようにすることが好ましい。
【0015】本発明における高分子化合物Pは、エチレ
ン95〜50質量%、3〜8個の炭素原子を有する不飽
和ジカルボン酸及び/又はその誘導体0.1〜10質量
%、不飽和カルボン酸及び/又はその低級アルキルエス
テル誘導体4.9〜40質量%とからなるエチレン系3
元共重合体であり、メルトインデックスが0.1〜60
g/10分、好ましくは1〜50g/10分である。
【0016】不飽和ジカルボン酸及びその誘導体として
は、たとえば、マレイン酸、フマール酸、イタコン酸、
シトラコン酸、メサコン酸及びそれらの金属塩や酸無水
物などの誘導体が挙げられる。これらの中で、コストパ
フォーマンスなどの点から無水マレイン酸が最も好適で
ある。
【0017】また、不飽和カルボン酸及びその低級アル
キルエステル誘導体としては、アクリル酸、メタクリル
酸などや、メチルアクリレート、メチルメタクリレー
ト、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、
イソプロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、
イソブチルアクリレート、t−ブチルアクリレートなど
が挙げられるが、特に、メチルアクリレートが好適であ
る。
【0018】樹脂層(Y)中の高分子化合物Pの配合量
は、0.5〜3質量%、好ましくは1〜2質量%であ
り、0.5%質量未満の場合には耐ピンホール性の改善
効果が不充分であり、3質量%を超える場合にはフィル
ムの強度が低下する傾向になり好ましくない。
【0019】本発明における多層延伸ポリアミドフィル
ムの構成は、X/Z/Yからなる少なくとも3層構成を
有することが必要であるが、用途や目的に応じて層の構
成は適宜変更すればよい。
【0020】代表的な層構成としては、得られる多層フ
ィルムの衝撃強度、ピンホール性、透明性、引張強度、
ガスバリヤー性などの点から、たとえばY/Z/X/Z
/Yなどの5層構成の製品は物性バランス上、特に好適
である。
【0021】本発明の多層延伸ポリアミドフィルムは、
引張強度200MPa以上、ピンホール発生個数30以
下、酸素透過率100ml/m2/d/MPa以下、層
間剥離強力2N/cm以上、衝撃強度0.6J以上、突
刺強度10N以上の物性を有していることが好ましい。
【0022】引張強度が200MPaより小さいと包装
袋としたときの強度が不足する。ピンホール発生個数が
30個を超えるフィルムは、包装袋として使用した際ひ
ねりやシワによりピンホールが発生する危険が高く好ま
しくない。酸素透過率が100ml/m2/d/MPa
より大きいと包装袋としての内容物の保護が不十分とな
る。また層間剥離強力は、包装袋としたときの実用性能
上2N/cmより大きいことが望ましい。さらに、衝撃
強度が0.6Jよりも小さいものは、袋に衝撃力が加わ
ったときに、破袋が起こりやすく、また突刺強度が10
Nより小さいフィルムは、フィルムが他の角のある物体
に接触した際にピンホールや、破袋を生じるおそれがあ
り、いすれも実用上問題がある。
【0023】本発明における多層ポリアミドフィルムの
製造方法としては、公知の任意の方法を採用することが
できる。すなわち、各層を構成するそれぞれの樹脂を別
々の押出機を用いて溶融し、フィードブロック法により
重ね合わせた後ダイスより押出す方法、溶融した数種の
樹脂をマルチマニーホールドダイス中で重ね合わせた後
押出す方法、各樹脂をラミネートにより貼り合わせる方
法、及びこれらを組み合わせた方法をとることができ
る。
【0024】また、多層フィルムの延伸方法としては、
フラット式逐次二軸延伸法、フラット式同時二軸延伸
法、チューブラ法などの方法を用いることが出来るが、
多層フィルムの厚みの均一性や、縦及び横方向の物性の
均一性を得るためには、フラット式同時二軸延伸法が好
ましい。
【0025】例としてフラット式同時二軸延伸法によ
る、フィルムの製造方法を説明する。まず、3種5層共
押出ダイを用いて、押出機(イ)よりポリアミド(B)
と高分子化合物Pからなる組成物を、押出機(ロ)より
ポリアミド(A)を、押出機(ハ)より脂肪族ポリアミ
ド(C)とポリアミド(A)および/またはポリアミド
(D)からなる組成物をそれぞれ230〜300℃の温
度範囲で、多層未延伸シートを押出し、直後に冷却ドラ
ム上で急冷することにより複層シートを得ることができ
る。
【0026】得られた多層シートを40〜70℃に温調
した温水槽を通過させ、水分率を3〜7%に調整した
後、140〜210℃に予熱し、次いで160〜240
℃で縦横それぞれ2〜4倍程度に同時二軸延伸し、フィ
ルム巾方向に1〜5%の弛緩処理した後、150〜22
0℃で数秒間熱処理を施し、所望の厚みの多層延伸フィ
ルムを得ることができる。
【0027】温水槽の温度が40℃より低いと、未延伸
多層シートを一定の水分率とするために要する含浸時間
が長くなり70℃より高いと、含浸中にシートが変形す
る。また、水分率が3%より低くても、7%より高くて
も延伸性は低下する。また、予熱温度及び延伸温度が上
記の範囲を外れると、延伸斑が発生したり、延伸時にフ
ィルムが破断したりするので好ましくない。
【0028】延伸倍率は大きい方がフィルムの強度は高
くなるが、延伸安定性の面から縦横それぞれ2〜4倍程
度が好ましい。縦横の延伸倍率比は、引張強度などの縦
横方向のバランス上、等倍率が好ましいが、熱処理工程
での弛緩処理によるフィルムの横方向への収縮を考慮
し、横方向の延伸倍率を縦方向の1.0〜1.2倍程度
とするのが好ましい。
【0029】本発明の目的を損ねない範囲であれば、多
層フィルムの層構成に関しての特別な制限はないが、フ
レキシブルな包材として使用する場合、厚みは300μ
m以下、通常5〜50μmのものが用いられる。
【0030】また、本発明の目的を損ねない範囲であれ
ば、機械的強度、ヒートシール性等の包装材としての性
能を付与するために、ポリプロピレン、ポリエチレン、
ポリエステル等のプラスチックフィルムや、布、紙ある
いはアルミニウム等の金属箔と積層して用いることが可
能である。
【0031】フィルムの生産性を向上させるため、通
常、シリカ、アルミナ、カオリン、炭酸カルシウムなど
の無機滑剤やエチレンビスステアリルアミドなどの有機
滑剤を添加してフィルム表面のスリップ性を向上させ
る。
【0032】
【実施例】次に、実施例により本発明を更に具体的に説
明する。なお、実施例及び比較例の評価に用いた原料及
び測定法は、次の通りである。
【0033】1.原料 (1)ナイロン6(N6):ユニチカ社製 A1030
BRF (2)ナイロン66(N66):旭化成レオナ 170
0X21(相対粘度:5.35) (3)MXD6:三菱瓦斯化学社製 MXナイロン60
11(相対粘度:2.64) (4)変性ポリエチレン:日本ポリオレフィン社製 レ
クスパールET183B(エチレン、nーメチルアクリ
レート、無水マレイン酸の3元共重合体) (5)非晶性ポリアミド(G21):エムス社製 グリ
ボリー G21(ジアミン;ヘキサメチレンジアミン、
ジカルボン酸;テレフタル酸、イソフタル酸) (6)非晶性ポリアミド(XE3038):エムス社製
グリボリー XE3038(ジアミン;ヘキサメチレ
ンジアミン、4、4’−ジアミノ−3,3’−ジメチル
−ジシクロヘキシレンメタンジカルボン酸、ジカルボン
酸;テレフタル酸、イソフタル酸)
【0034】2.測定法 (1)引張強度 ASTM−D882の測定法に準じて、試料幅10m
m、試料長10cmの試料で測定した。 (2)耐ピンホール性 MIL−B・131Fに示されるFed.Test M
ethod Std.101CのMethod 201
7に従い、12インチ×8インチのサンプルを直径3.
5インチの円筒状に把持し、初期把持間隔7インチ、最
大屈曲時の把持間隔1インチとして、いわゆるゲルボテ
スター(理学工業社製)で、5℃の条件下、1000回
の屈曲疲労を与えた場合の、フィルムに生じたピンホー
ル数により評価した。 (3)ガスバリア性 Modern Control社製のOX−TRAN1
0−50Aを使用し、20℃、65%RH雰囲気中でフ
ィルムの酸素透過率を測定した。(単位:ml/m2
d/MPa) (4)層間剥離強力 幅15mmの多層フィルム端部を界面で剥離した後、2
0℃、65%RH雰囲気中で、島津製作所社製オートグ
ラフを用い、Tピール法にて剥離速度300mm/分の
条件で剥離強力を測定した。 (5)衝撃強度 東洋精機製作所社製フィルム衝撃試験器を使用し、23
℃、65%RH雰囲気中で、緊張下で固定した延伸フィ
ルムに振り子容量30kg・cmの衝撃ヘッド(0.5
インチ半球形)を打ち付け、フィルムの貫通に要したエ
ネルギーを測定した。 (6)突刺強度 内径30mmφの円形枠型に延伸フィルムを緊張下で固
定し、20℃、65%RH雰囲気中で、フィルムの中央
部に先端径が0.5mmの針を、100mm/minの
速度で垂直にフィルムに突刺し、資料が破壊する際の強
度を測定した。測定には、巻き取ったフィルムの中央部
を用いた。
【0035】実施例1 3種5層共押ダイを用いて、押出機(イ)よりMXD6
ペレットを温度280℃で(X層)、押出機(ロ)より
N66を99質量%と変性ポリエチレン1.0質量%を
混合したペレットを温度300℃で(Y層)、押出機
(ハ)よりN66とG21の溶融混合したペレットを2
80℃で(Z層)それぞれ溶融押出し、Y/Z/X/Z
/Yに順に積層したシートをダイスより押し出し、表面
温度18℃に温調した冷却ドラム上に密着させて急冷
し、各層の厚みがY/Z/X/Z/Y=45/5/50
/5/45(μm)で、合計厚み150μmの未延伸シ
ートを得た。このシートの端部をテンター式同時二軸延
伸機のクリップで把持し、175℃で予熱した後、延伸
温度190℃、延伸倍率を縦3.0倍、横3.3倍とし
て同時二軸延伸した後、フィルムを冷却して巻き取り、
各層の厚みがそれぞれ、Y/Z/X/Z/Y=4.5/
0.5/5.0/0.5/4.5(μm)の厚み15μ
mの多層フィルムを得た。次いで、得られた原反ロール
をスリットし、各種のフィルム性能を評価した結果を表
1に示した。表1に示したように、耐衝撃強度、突刺強
度、耐ピンホール性、層間剥離強力が良好であり、包装
用フィルムとして良好な適性を有していた。
【0036】実施例2〜5 各層を表1に示した組成とし、実施例1と同様の方法で
多層延伸フィルムを製造し、性能を測定した結果を表1
に示した。いずれも良好な強度と、層間剥離強力を示し
ていることが分かった。
【0037】比較例1 Z層を用いずに表1に示した組成で3層構成のフィルム
を製造し、性能を測定した結果を表1に示した。層間剥
離強力が非常に小さく、包装フィルムとしての実用に適
さないものであった。
【0038】比較例2〜4 各層を表1に示した組成とし、実施例1と同様の方法で
多層延伸フィルムを製造し、性能を測定した結果を表1
に示した。比較例2では層間剥離強力が非常に小さく実
用に適さないものであった。比較例3は衝撃強度が本発
明の要件を満たしている実施例1〜5に比べて、衝撃強
度、突刺強度が劣っていた。比較例4はフィルムの引張
強度が低く実用に適さなかった。
【0039】
【表1】
【0040】
【発明の効果】本発明の多層延伸ポリアミドフィルム
は、優れた耐衝撃強度、耐ピンホール、引張強度、層間
剥離強力、ガスバリヤー性、寸法安定性を有し、加工性
にも優れており、産業上の利用価値は極めて高い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 淳一 京都府宇治市宇治樋ノ尻31−3 ユニチカ 株式会社宇治プラスチック工場内 Fターム(参考) 4F100 AK04B AK46A AK46B AK46C AK48C AL05B AL05C AL06B BA03 BA04 BA05 EJ37 GB16 JA12C JD02 JK02 JK06 JK10 JL04

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリアミド(A)を主体とする樹脂層
    (X)と、ポリアミド(B)に高分子化合物Pを0.5
    〜3質量%を含有した樹脂層(Y)との中間に、脂肪族
    ポリアミド(C)とポリアミド(A)および/または非
    晶性ポリアミド(D)の混合物を含有するポリアミド樹
    脂層(Z)を有する、少なくとも3層からなる多層延伸
    ポリアミドフィルム。 ただし、ポリアミド(A):キシリレンジアミン成分と
    炭素数が4〜12の脂肪族ジカルボン酸成分とから形成
    されたポリアミド。 ポリアミド(B):ポリヘキサメチレンアジパミドを主
    体とするポリアミド。 非晶性ポリアミド(D):主骨格に脂肪族単位と芳香族
    単位を含む結晶性を示さないポリアミド。 高分子化合物P:エチレン95〜50質量%、不飽和ジ
    カルボン酸及び/又はその誘導体0.1〜10質量%、
    不飽和カルボン酸及び/又はその低級アルキルエステル
    誘導体4.9〜40質量%とからなる変性ポリエチレ
    ン。
  2. 【請求項2】 多層延伸フィルムが、Y/Z/X/Z/
    Yの5層からなる請求項1記載の多層延伸ポリアミドフ
    ィルム。
  3. 【請求項3】 脂肪族ポリアミド(C)がポリ(ε−カ
    プラミド)またはポリヘキサメチレンアジパミドである
    請求項1または2記載の多層延伸ポリアミドフィルム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017214154A (ja) * 2014-02-27 2017-12-07 東洋アルミニウム株式会社 プレススルーパックの蓋材及びそれを用いたプレススルーパック
WO2021070500A1 (ja) * 2019-10-09 2021-04-15 東洋紡株式会社 二軸延伸ポリアミドフィルム及び積層体

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