JP3318309B2 - リードフレームおよびリードフレーム用銅合金 - Google Patents

リードフレームおよびリードフレーム用銅合金

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【従来の技術】本発明は、いわゆる樹脂封止型半導体パ
ッケージの銅合金リードフレーム、および新規な表面層
構造を有する銅合金に関するものである。
【0002】
【発明の属する技術分野】半導体デバイスのプラスチッ
クパッケージは熱硬化性樹脂によって半導体チップを封
止するパッケージが、経済性と量産性に優れることか
ら、主流となっている。プラスチックパッケージの構造
としては、以前はリード装入実装デバイスであるDIP
(デュアルインラインパッケージ)が主流であった。現
在は、実装密度の向上の要求から、表面実装デバイスで
あるSOP(スモールアウトラインパッケージ)、QF
P(クワッドフラットパッケージ)等が次第に主流とな
り、特に入出力信号の増加に対応可能なQFPが多用さ
れている。さらに、最近の電子部品の小型化の要求に伴
って厚さ1mmのTSOP(シンスモールアウトライン
パッケージ)やTQFP(シンクワッドフラットパッケ
ージ)、厚さ0.5mmのUSOP(ウルトラスモール
アウトラインパッケージ)といった薄型のパッケージも
登場している。
【0003】これらのパッケージの組み立てにおいて、
リードフレームに半導体チップをAgペーストなどを用
いて加熱接着するか、あるいはAu,Agなどのめっき
層を介してはんだ付けもしくはAgろう付けし、その後
樹脂封止を行い、樹脂封止を行ったあとに、アウターリ
ードに電気めっきによる外装を行うのが一般的である。
外装めっきの目的は、リードの耐食性を向上させるた
め、および後の実装工程において基板実装を容易にする
ためである。外装電気めっきを行うための前処理として
は、化学研磨が行われる。この目的は、前工程で封止樹
脂をキュアした際にアウターリードが加熱されて生じた
酸化層を除去するためであり、化学研磨により除去する
厚さは数μm程度である。外装めっき用材料としては、
半田濡れ性の良好な半田が用いられる。半田は63質量
%Sn−37質量%Pb付近の共晶組成において融点が
183℃と最も低くなり濡れ性も良好となるが、続くト
リミング工程でアウターリードがしごかれた際に半田く
ずが発生しないように硬度を上げる必要があり、Sn濃度
を80〜90wt%とするのが一般的である。
【0004】これらのパッケージの信頼性に関する最大
の課題は、表面実装時に発生するパッケージ・クラック
や剥離の問題である。パッケージの剥離のメカニズム
は、半導体パッケージを組み立てた後、樹脂とダイパッ
ド(リードフレームの半導体チップを載せる部分)との
密着性が低い場合、後の熱処理時の熱応力によって生じ
るものである。パッケージクラックの発生メカニズムは
以下のとおりである。半導体パッケージを組み立てた
後、モールド樹脂が大気より吸湿するため、後の表面実
装での加熱において水分が気化し、パッケージ内部にク
ラックがあると、剥離面に水蒸気が印加されて内圧とし
て作用する。この内圧によりパッケージに膨れを生じた
り、樹脂が内圧に耐えられずクラックを生じたりする。
表面実装後のパッケージにクラックが発生すると水分や
不純物が侵入しチップを腐食させるため半導体としての
機能を害する。また、パッケージが膨れることで外観不
良となり商品価値が失われる。このようなパッケージク
ラックや剥離の問題は、近年パッケージの薄型の進展に
伴って顕著となっている。
【0005】ここで、パッケージクラックや剥離の問題
は樹脂とダイパットとの密着性不良に起因するが、樹脂
とダイパットとの密着性に最も大きな影響を及ぼしてい
るのが、リードフレーム母材がパッケージ種組立工程中
のダイボンディングやワイヤボンディングといった加熱
工程を経ているため、Agなどのめっき前に母材の表面
に数十〜数百nmの厚さに形成された酸化膜である。し
たがってダイパット表面で酸化膜を介して銅合金と樹脂
が接しているため、この酸化膜がリードフレーム母材へ
の樹脂と密着性に重大な影響を及ぼす。
【0006】ところでリードフレーム用素材としては、
42%Ni−Fe合金を代表とするFe−Ni系合金
と、銅合金が使われている。42%Ni−Fe合金はセ
ラミクスと熱膨張係数が近似するためセラミクスパッケ
ージ用素材として従来より用いられ、プラスチックパッ
ケージにおいても高信頼性リードフレーム素材として用
いられてきた。しかし、Fe−Ni系合金はCu合金に
比べて導電率が低いという欠点があり、近年のパッケー
ジへの要求である高熱放散化や信号伝達の高速化への対
応には不利である。この点、高い導電性をもつ銅合金は
熱放散や高速信号伝達において有利であり、より高性能
なパッケージの設計が可能である。
【0007】銅合金圧延の結晶方位に関しては、(11
0)[112]が主たる圧延方位であることが古くから
知られており、(Progress in Metal Physics, 1. By B
ruceChalmers,1949、 第297頁)。近年のより精密
な測定では(123)()+(146)〔21
〕という表現も見られる(H.Huand S. Goodman:
Trans. AIME, 227 (1963),627)。これ
らの測定ではX線が表面から数十μmまで侵入して得ら
れたもので、バルクのほぼ平均的性質をとらえている
が、表面1μm程度の極表層の結晶方位の研究、またこ
の方位と酸化膜密着性との関係の研究および表層の結晶
方位についてはこれまで知見はなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、銅合金
は前述の酸化膜密着性においてFe−Ni合金に比べて
劣るため樹脂とダイパッドの間に剥離を生じやすく、パ
ッケージクラックや剥離といった問題が発生しやすかっ
た。したがって信頼性の高いパッケージを製造するため
の酸化膜密着性の高い銅合金の開発が必要とされてい
た。
【0009】また、上述以外に、リードフレーム材には
次のような性能が要求される。まず、パッケージの薄型
化の要求からは、リードフレーム材を薄くする必要があ
り、その結果、板厚は、最近では0.15mm、0.1
25mmといった薄い材料が主流となっている。このよ
うなリードフレームの薄型化、狭小化はフレーム全体や
リードの剛性を低下させ、アセンブリ工程内でのインナ
ーリードの変形やデバイス実装時のアウターリードの変
形を引き起こす。このようなトラブルを防止するために
は、使用されるリードフレーム材料に対し、より高い強
度が要求される。さらに、リードフレームのパターン形
成時に必要な優れたエッチング性およびプレス加工性を
有し、さらに実装後の半田接合部の信頼性が高いことな
ど多岐多様な特性が要求される。
【0010】本発明は、パッケージクラックや剥離の問
題に対処するために酸化膜密着性を向上させ、しかもパ
ッケージの熱放散性や動作速度を高めた銅合金リードフ
レーム、および新規な極表層構造を有する銅合金を提供
することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、特に研磨
などによる酸化膜除去処理が施されない銅合金の酸化膜
密着性と母材の極表面の結晶配向との関係について鋭意
研究を行ったところ、驚くべきことには、銅合金極表層
の結晶配向を制御することで酸化膜密着性を向上させる
ことが可能であることを見出した。以下にその具体的方
法について述べる。
【0012】本発明の銅合金リードフレームは、XRD
の薄膜法にて評価される極表面の結晶配向において、
{111}ピーク強度に対する{100}ピーク強度比
を0.04以下としたことによって酸化膜密着性を向上
させたことを特徴とする。このリードフレームは樹脂封
止されるあらゆるリードフレームであってよいが、特
に、樹脂封止前に半導体チップとの接着面に貴金属やニ
ッケルなどのめっきが施されるリードフレームが好まし
い。
【0013】また銅合金は、リードフレーム用のあらゆ
る銅合金であってよく、特に、本発明が特徴とする結晶
配向は、粒子分散型や析出硬化型などの各種成分系の銅
合金にて実現される。しかしながら、特に好ましい銅合
金は、質量割合にて、Cr:0.04〜0.4%、Z
r:0.03%〜0.25%、およびZn:0.06〜
2.0%を含有し、残部をCuおよび不可避的不純物か
らなる(以下、残部については同じ)銅合金、Cr:
0.04〜0.4%、Zr:0.03%〜0.25%、
およびZn:0.06〜2.0%を含有し、さらに、N
i,Sn,In,Mn,P,MgおよびSiからなる群
より選択される1種または2種以上を総量で0.01〜
1.0%を含有する銅合金、Cr:0.04〜0.4
%、Zr:0.03%〜0.25%、Zn:0.06〜
2.0%、Fe:0.1〜1.8%および、Ti:0.
1〜0.8%を含有する銅合金、および、Cr:0.0
4〜0.4%、Zr:0.03%〜0.25%、Zn:
0.06〜2.0%、Fe:0.1〜1.8%、Ti:
0.1〜0.8%を含有し、さらに、Ni,Sn,I
n,Mn,P,MgおよびSiからなる群より選択され
る1種または2種以上を総量で0.01〜1.0%を含
有する銅合金が好ましい。
【0014】なお、XRD(X-ray diffraction)による
リードフレームの極表層の結晶配向とは、例えば、理学
電気(株)製X線回折装置RINT2000においてC
o管球を用い、2θ走査面が試料に垂直で圧延方向(R
D)を含み、かつX線の入射角(α)を、試料面に対し
て5°の角度となるように入射させ(図1)、2θ走査
で検出される{111}面の積分強度と{200}面か
らの回折線のピークの積分強度をそれぞれ求め、これら
の比を算出して評価するものである。通常のX線回折測
定法においては、図2に示すように試料面に対してX線
の入射角と反射角が等しくなる関係を保つ。このため、
実際の装置では、X線発生源である管球が固定され、試
料面が入射線に対しθの角度にあるとき、計数管が入射
線に対し2θとなるように試料面と計数管が回転する。
このとき、通常法においては、測定対象面は、常に試料
面に平行な面となる。薄膜法の場合、入射角は固定であ
るため、θと区別するため、αとの表示が用いられ、2
θについては、入射線に対する計数管の位置という意味
において、通常法と同じであるので同じ表示をしてい
る。ただし、この場合通常法と異なるのは、図3に示す
ように測定対象面は試料面ではなく、2θとともに変化
することになる。極表層では、圧延ロールからの摩擦を
強く受けるため、内部とは異なる結晶配向を持つ、この
ため、極表層の結晶配向を評価するためには上述の薄膜
法によるX線回折が必要である。
【0015】また、上述の結晶配向を得るためには、一
般に20〜80%加工工程で行う最終冷間圧延の圧延条
件をコントロールすればよいことがわかった。すなわ
ち、ロールと材料との間に導入される圧延油の油膜厚さ
が厚くなった場合に{100}ピーク強度が低くなるこ
とが判明した。このための圧延条件としては、冷間圧延
の最終パスのロール径を100mm以上、圧延速度を2
00m/min以上、圧延油の粘度を5cSt以上、す
なわち0.05cm2/s以上とすれば{111}ピー
ク強度に対する{100}ピーク強度の比が0.04以
下となることがわかった。以上、主として半導体パッケ
ージのリードフレームとしての用途につき説明したが、
母材研磨などの処理を省略して直接表面保護膜を施して
使用する他の用途にも本発明合金を使用することができ
る。以下、本発明の好ましい銅合金組成を説明する。こ
こで百分率は質量%である。
【0016】Crは、合金を溶体化処理後、時効処理を
行うことにより母材中に析出して強度を向上させる作用
をするが、その含有量が0.04%未満ではこの作用に
よる所望の効果が得られず、一方、0.4%を超えて含
有させると製品化後に粗大なCrが母材中に残留する。
その結果、エッチング性が劣化する。以上の理由により
Cr含有量は0.04〜0.4%が好ましい。
【0017】Zrには、時効処理によりCuと化合物を
形成して母材中に析出しこれを強化する作用があるが、
その含有量が0.03%未満では前記作用による所望の
効果が得られない。一方、0.25%を超えてZrを含
有させると、溶体化処理後に粗大な未固溶Zrが母材料
中に残留するようになってエッチング性の低下を招くこ
ととなる。したがって、Zr含有量は0.03〜0.2
5%が好ましい。
【0018】Znは半田の耐熱剥離性および酸化膜の密
着性を向上させる作用をしているために添加される成分
であるが、その含有量が0.06%未満では、前記作用
による所望の効果が得られない、一方、2.0%を超え
てZnを添加させると導電率が低下することになる。し
たがって、Zn含有量は、0.06〜2.0%が好まし
い。
【0019】TiおよびFeは、合金を時効処理した時
の母材中にTiとFeとの金属間化合物を形成し、その
結果として合金強度をさらに向上させる作用を発揮する
ため必要に応じて添加させるが、これらの含有量がそれ
ぞれ0.01%未満では上記作用による所望の強度が得
られない。一方、Ti含有量が0.8%を超えたりFe
含有量が1.80%を超える場合には、TiとFeを主
成分とする粗大な介在物が残存し、エッチング性を著し
く阻害する。したがって、Ti含有量は0.01〜0.
8%、Fe含有量を0.01〜0.18%が好ましい。
【0020】Ni,Sn,In,Mn,P,Mgおよび
Siは以下のように作用する。これらの成分は、いずれ
も合金の導電性を大きく低下させずに主として固溶強化
により強度を向上させる作用を有しており、したがって
必要により1種または2種以上の添加がなされるが、そ
の含有量が総量で0.01%未満であると前記作用によ
る所望の効果が得られず、一方、総量で1.0%を超え
る場合には合金の導電率が著しく低下する。このため、
単独添加または2種以上の複合添加がなされるNi,S
n,In,Mn,P,MgおよびSiの含有量は総量で
0.01〜1.0%が好ましい。
【0021】
【実施例】次に、本発明の効果を、好ましい組成範囲を
示す実施例により具体的に説明する。まず、電気銅(C
u)あるいは無酸素銅(Cu)を主原料とし、銅クロム
母合金、銅ジルコニウム母合金、亜鉛、チタン、軟鋼、
ニッケル、スズ、インジウム、マンガン、マグネシウ
ム、シリコン、銅リン母合金を副原料とし、高周波溶解
炉にて表1,3に示す各種成分組成の銅合金を真空中ま
たはAr雰囲気中で溶製し、厚さ30mmのインゴット
に鋳造した。次に、これらの各インゴットに熱間加工お
よび溶体化処理、1回目の冷間圧延、時効処理、表1,
3に示す条件の最終冷間圧延(加工度50%)、歪取焼
鈍の順に処理を施し、厚さ0.15mmの板とした。
【0022】以下に評価方法を述べる。まず、作製した
各板材の結晶配向をX線回折装置を用いて上述の方法で
評価した。次に、酸化膜密着性をテープピーリング試験
により評価した。各板材から20×50mmの試験片を
切出し、大気中所定温度で5分間加熱した後、酸化膜の
生成した試験片表面に市販のテープ(商品名:スリーエ
ム#851)を張り付け、引き剥がした。この時、加熱
温度を20℃刻みで変化させた時、酸化膜の剥離の生じ
る最も低い温度を求め、酸化膜剥離温度とした。また、
強度は引張試験で引張強さを測定することで、導電性は
導電率を求めることにより行った。
【0023】表3,4に評価結果を示す。本実施例につ
いては、良好な酸化膜密着性が得られた。一方、各比較
例は圧延条件が適当でないために極表層の{100}配
向が適正範囲を外れ、酸化膜密着性が劣る例である。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の銅合金に
よって、42合金に比べて半導体パッケージの熱放散性
や高速動作を飛躍的に高め、さらに酸化膜の密着性を高
めることでパッケージの信頼性の低下も抑えることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 極表層の評価方法の説明図である。
【図2】 通常法によるX線回折法の説明図である。
【図3】 薄膜法によるX線回折法の説明図である。
【図4】 実施例1〜4及び比較例1〜4の合金組成、
最終圧延条件および極表層の結晶配向を示す図表(表
1)である。
【図5】 表1の引張強さ、導電性および酸化膜密着性
を示す図表(表2)である。
【図6】 実施例5〜17及び比較例5〜7の合金組
成、最終圧延条件および極表層の結晶配向を示す図表
(表3)である。
【図7】 表3の引張強さ、導電性および酸化膜密着性
を示す図表(表4)である。

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 銅合金リードフレーム母材極表層の上に
    形成された酸化膜を介して樹脂と接触し、樹脂封止され
    る銅合金リードフレームにおいて、前記極表層をXRD
    薄膜法にて評価して求めた、該極表層を構成する銅合金
    結晶の{111}ピーク強度に対する{100}ピーク
    強度比0.04以下とすることにより、前記酸化膜の
    母材に対する密着性を向上したことを特徴とする銅合金
    リードフレーム。
  2. 【請求項2】 樹脂封止部分と金属めっきされたアウタ
    ーリード部とを含んでなる銅合金リードフレームにおい
    て、樹脂封止部の母材極表層が前記0.04以下のピー
    ク強度比を有する請求項1記載の銅合金リードフレー
    ム。
  3. 【請求項3】 前記銅合金が、質量割合にて、Cr:
    0.04〜0.4%、Zr:0.03〜0.25%、お
    よびZn:0.06〜2.0%を含有し、残部Cuおよ
    び不可避的不純物からなる請求項1または2記載の銅合
    金リードフレーム。
  4. 【請求項4】 前記銅合金が、質量割合にて、Cr:
    0.04〜0.4%、Zr:0.03〜0.25%、お
    よびZn:0.06〜2.0%を含有し、さらに、N
    i,Si,In,Mn,P,MgおよびSiからなる群
    より選択される1種または2種以上を総量で0.01〜
    1.0%含有し、残部がCuおよび不可避的不純物から
    なる請求項1または2記載の銅合金リードフレーム。
  5. 【請求項5】 前記銅合金が、質量割合にて、Cr:
    0.04〜0.4%、Zr:0.03〜0.25%、Z
    n:0.06〜2.0%、Fe:0.1〜1.8%およ
    び、Ti:0.1〜0.8%を含有し、残部がCuおよ
    び不可避的不純物からなる請求項1または2に記載銅合
    金リードフレーム。
  6. 【請求項6】 前記銅合金が、質量割合にて、Cr:
    0.04〜0.4%、Zr:0.03〜0.25%、Z
    n:0.06〜2.0%、Fe:0.1〜1.8%、T
    i:0.1〜0.8%を含有し、さらに、Ni,Sn,
    In,Mn,P,MgおよびSiからなる群より選択さ
    れる1種または2種以上を総量で0.01〜1.0%を
    含有し、残部がCuおよび不可避的不純物からなる請求
    項1または2記載の銅合金リードフレーム。
  7. 【請求項7】 質量割合にて、Cr:0.04〜0.4
    %、Zr:0.03〜0.25%、およびZn:0.0
    6〜2.0%を含有し、残部がCuおよび不可避的不純
    物からなり、XRD薄膜法にて評価して求めた、圧延面
    極表層を構成する銅合金結晶の{111}ピーク強度に
    対する{100}ピーク強度比が0.04以下であり、
    前記極表層上に形成される酸化膜の母材に対する密着性
    が優れていることを特徴とするリードフレーム用銅合
    金。
  8. 【請求項8】 質量割合にて、Cr:0.04〜0.4
    %、Zr:0.03〜0.25%、およびZn:0.0
    6〜2.0%を含有し、さらに、Ni,Sn,In,M
    n,P,MgおよびSiからなる群より選択される1種
    または2種以上を総量で0.01〜1.0%を含有し、
    残部がCuおよび不可避的不純物からなり、XRD薄膜
    法にて評価して求めた圧延面極表層を構成する銅合金結
    晶の{111}ピーク強度に対する{100}ピーク強
    度比が0.04以下であり、前記極表層上に形成される
    酸化膜の母材に対する密着性が優れていることを特徴と
    するリードフレーム用銅合金。
  9. 【請求項9】 質量割合にて、Cr:0.04〜0.4
    %、Zr:0.03〜0.25%、Zn:0.06〜
    2.0%、Fe:0.1〜1.8%および、Ti:0.
    1〜0.8%を含有し、残部がCuおよび不可避的不純
    物からなり、XRD薄膜法にて評価して求めた圧延面極
    表層を構成する銅合金結晶の{111}ピーク強度に対
    する{100}ピーク強度比が0.04以下であり、
    記極表層上に形成される酸化膜の母材に対する密着性が
    優れていることを特徴とするリードフレーム用銅合金。
  10. 【請求項10】 質量割合にて、Cr:0.04〜0.
    4%、Zr:0.03〜0.25%、Zn:0.06〜
    2.0%、Fe:0.1〜1.8%、Ti:0.1〜
    0.8%を含有し、さらに、Ni,Sn,In,Mn,
    P,MgおよびSiからなる群より選択される1種また
    は2種以上を総量で0.01〜1.0%を含有し、残部
    がCuおよび不可避的不純物からなり、XRD薄膜法に
    て評価して求めた圧延面極表層を構成する銅合金結晶の
    {111}ピーク強度に対する{100}ピーク強度比
    が0.04以下であり、前記極表層上に形成される酸化
    膜の母材に対する密着性が優れていることを特徴とする
    リードフレーム用銅合金。
JP2000053968A 2000-02-29 2000-02-29 リードフレームおよびリードフレーム用銅合金 Expired - Fee Related JP3318309B2 (ja)

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