JP3080892B2 - 銅リードフレームを用いた信頼性の高い薄型プラスチック半導体パッケージ - Google Patents

銅リードフレームを用いた信頼性の高い薄型プラスチック半導体パッケージ

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄型プラスチック
半導体パッケージに関するものであり、特には銅を主体
とするリードフレームを用いて、酸化膜の母材への密着
性を向上させることによってパッケージクラックや剥離
の問題に対する信頼性を高めることを可能にした薄型
ラスチック半導体パッケージに関する。
【0002】
【従来の技術】半導体パッケージを封止構造で見ると大
きく二つに分けられる。その一つは、セラミックパッケ
ージであり、もう一つは、プラスチックパッケージであ
る。このうち、プラスチックパッケージは熱硬化性樹脂
によって封止するパッケージであり、経済性と量産性に
優れることから、現代の半導体パッケージの主流となっ
ている。
【0003】上述のプラスチックパッケージの構造とし
ては、以前はリード挿入実装デバイスであるDIP(デ
ュアル・インライン・パッケージ)が主流であったが、
実装密度の向上の要求から、表面実装デバイスであるメ
モリ系のSOP(スモール・アウトライン・パッケー
ジ)、ロジック系(計算用)のQFP(クワッド・フラ
ット・パッケージ)等が次第に主流となり、特に入出力
信号の増加に対応可能なQFPは多用されている。さら
に、最近の電子部品の小型化の要求に伴って厚さ1mm
のTSOP(シン・スモール・アウトライン・パッケー
ジ)やTQFP(シン・クワッド・フラット・パッケー
ジ)、厚さ0.5mmのUSOP(ウルトラ・スモール
・アウトライン・パッケージ)といった薄型のパッケー
ジも登場している。
【0004】図1(a)に示すように、プラスチック半
導体パッケージは、表面に酸化膜を有するリードフレー
ムLのダイパッド3の上に半導体チップ2を接着し、該
半導体チップをボンディングワイヤ5により該リードフ
レームのリード4と接続し、これらを一体のものとして
熱硬化性樹脂から成る樹脂モールド1により封止するこ
とにより作製される。これらのパッケージの信頼性に関
する最大の問題は、図1(b)に示した、表面実装時に
発生するパッケージ・クラックや剥離の問題である。パ
ッケージの剥離は、プラスチック半導体パッケージを組
み立てた後、樹脂とダイパッドとの密着性が弱い場合、
後の熱処理時の熱応力によって生じるものである。パッ
ケージクラックの発生メカニズムは以下の通りである。
プラスチック半導体パッケージを組み立てた後、樹脂モ
ールドが大気より吸湿するため、後の表面実装での加熱
において水分が気化し、パッケージ内部に剥離があると
剥離面に水蒸気圧が印加されて、内圧として作用する。
この圧力によりパッケージに膨れを生じたり、樹脂が内
圧に耐えられずにクラックを生じたりする。表面実装後
のパッケージにクラックが発生すると水分や不純物が侵
入し、チップを腐蝕させるため、半導体としての機能を
害する。また、パッケージが膨れることで外観不良とな
り、商品価値が失われる。このようなパッケージクラッ
クや剥離の問題は、近年のパッケージの薄型化の進展に
ともなって顕著となっている。
【0005】ここで、モールド樹脂とダイパッドとの密
着性に最も大きな影響を及ぼしているのがリードフレー
ム材の酸化膜密着性である。半導体の組立工程において
リードフレーム材は種々の加熱工程を経るため、その表
面には酸化膜が生成している。従って、図1(a)に拡
大して示したように、モールド樹脂とリードフレームの
ダイパッドは酸化膜を介して接していることになるた
め、この酸化膜のリードフレーム母材への密着性が樹脂
とダイパッドとの密着性を決定する。
【0006】ところで、リードフレーム用素材として
は、42wt%Ni−Fe合金を代表とするFe−Ni
系合金とCu合金が使われている。42wt%Ni−F
e合金はセラミクスと熱膨張係数が近似するため、セラ
ミクスパッケージ用素材として従来より用いられ、プラ
スチックパッケージにおいても高信頼性リードフレーム
素材として用いられてきた。しかし、Fe−Ni系合金
はCu合金に比べて導電率が低いという欠点があり、近
年のパッケージへの要求である高熱放散化や信号伝達の
高速化への対応には不利である。この点、高い導電性を
もつCu合金は熱放散や高速の信号伝達において有利で
あり、より高性能なパッケージの設計が可能である。
【0007】しかしながら、Cu合金リードフレームは
前述の酸化膜密着性においてFe−Ni系合金に比べる
と劣るため、樹脂とダイパッドの間に剥離を生じやす
く、そのためパッケージクラックや剥離といった問題が
発生しやすかった。このために信頼性の高いパッケージ
を製造することができないという問題を有していた。
【0008】特開平7−202109号は、セラミック
ス基体に表面酸化層を有する銅系リードフレームを介し
てガラス系封着材を使用してセラミックキャップを封着
したセラミック半導体パッケージを記載する。Cu合金
リードフレームとして、Cuを主体とし、Cr:0.1
〜1.2wt%及びZr:0.05〜0.3wt%を含
む銅合金、更にはそれにSi:0.005〜0.05w
t%を添加した銅合金を使用している。しかし、これは
あくまでセラミックス基体に封着材を使用してセラミッ
クキャップを封着したセラミック半導体パッケージであ
り、プラスチック半導体パッケージの参考とはならず、
酸化膜の剥離防止性も必ずしも十分ではない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
問題に対処するべくなされたもので、パッケージの熱放
散性や高速動作に有利なCu合金を用いて、なお酸化膜
の密着性を向上することにより、厚さが1mm以下の薄
型であっても、パッケージクラックや剥離の問題に対す
る信頼性を高めることを可能にした、薄型プラスチック
半導体パッケージを提供することを課題としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明のプラスチック半
導体パッケージは、そこで使用されるリードフレームと
して、Cuを主体とし、Cr:0.05〜0.4wt
%、Zr:0.03〜0.25wt%及びZn:0.0
6〜2.0wt%を含有する銅合金、さらに必要に応じ
Fe:0.1〜1.8wt%及びTi:0.1〜0.8
wt%の第1追加成分を含有する銅合金、さらに必要に
応じNi、Sn、In、Mn、P、MgおよびSiの1
種以上:0.01〜1.0wt%(総量)の第2追加成
分を含有する銅合金、或いは第1及び第2両方の追加成
分を含めた銅合金を用いることにより、その信頼性を高
めたものである。本発明プラスチック半導体パッケージ
は、その厚さが1.0mm以下の薄型に特に適合する。
CrとZrは、共添することにより表面に生成する酸化
膜と母材との密着性を向上させることができるため、パ
ッケージクラックや剥離の発生への対策として有効であ
り、そこにZnを添加することにより、Znは、酸化膜
と母材との密着性を向上させるはたらきがあり、Cr、
Zrと共添することによりさらに良好な酸化膜の密着性
をえることができ、また半田の耐熱剥離性を向上させる
ことができるためにプラスチック半導体パッケージに一
層最適となることが判明したものである。
【0011】かくして、本発明は、 (1)表面に酸化膜を有するリードフレームのダイパッ
ド上に半導体チップを接着し、該半導体チップをボンデ
ィングワイヤにより該リードフレームのリードと接続
し、これらを一体のものとして樹脂モールドにより封止
した、厚さ1mm以下の薄型プラスチック半導体パッケ
ージにおいて、前記リードフレームを、 Cr:0.05〜0.4wt%、 Zr:0.03〜0.25wt%、 Zn:0.06〜2.0wt% を含有し、残部がCuおよび不可避的不純物からなる銅
合金製とし、酸化膜のリードフレーム母材との密着性を
向上させることによりパッケージクラックや剥離に対す
る信頼性を高めたことを特徴とする薄型プラスチック半
導体パッケージ、 (2)前記(1)において、リードフレーム銅合金がさ
らに Fe:0.1〜1.8wt%、 Ti:0.1〜0.8wt% を含有することを特徴とする薄型プラスチック半導体パ
ッケージ、 (3)前記(1)において、リードフレーム銅合金がさ
らにNi、Sn、In、Mn、P、MgおよびSiの1
種以上:0.01〜1.0wt%(総量)を含有するこ
とを特徴とする薄型プラスチック半導体パッケージ、 (4)前記(1)において、リードフレーム銅合金がさ
らに Fe:0.1〜1.8wt%、 Ti:0.1〜0.8wt% を含有し、さらにはNi、Sn、In、Mn、P、Mg
およびSiの1種以上:0.01〜1.0wt%(総
量)を含有することを特徴とする薄型プラスチック半導
体パッケーを提供する。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明は、表面に酸化膜を有する
リードフレームのダイパッド上に半導体チップを接着
し、該半導体チップをボンディングワイヤにより該リー
ドフレームのリードと接続し、これらを一体のものとし
て樹脂モールドにより封止したプラスチック半導体パッ
ケージにかかわる。図1(a)において既に説明したよ
うに、熱硬化性の樹脂よりなる樹脂モールド(封止材)
1が、半導体チップ2およびリードフレームLのリード
4及びその接続部を外部の汚染物や、後の工程で加わる
外的な機械的応力や振動等から保護している。樹脂モー
ルドの構成材料としては、成形作業性、耐湿特性、価格
等で優れるエポキシ樹脂が望ましい。また、リードフレ
ームLのダイパッド3が半導体チップ2を支持してい
る。ダイパッド3と半導体チップ2とは、半田や熱硬化
性樹脂等の接着剤を用いて接合されている。また、半導
体チップ2の各電極とリード4とはボンディングワイヤ
5等により電気的に接続されている。
【0013】半導体パッケージの薄型化への要求から、
パッケージの厚さをなるべく小さくすることが望まれて
おり、厚さ1mm以下とする必要性が生じている。
【0014】また、高密度実装が可能な表面実装ができ
るようにアウターリードの形状はガルウィング状、また
はJリード形状に成型したものが望ましい。
【0015】チップ上の樹脂厚とダイパッド下の樹脂厚
との比(以下、上下比と呼ぶ)もパッケージの信頼性の
観点から重要である。上下比は、モールド後のチップ上
の未充填、ワイヤー流れといった問題への対策に有効で
あり、上下比を1に近づけることが望ましい。
【0016】リードフレームとしてのCu合金素材から
成るダイパッド3とリード4には、パッケージを組み立
てる際の加熱工程により母材表面に厚さ100〜500
0Åの酸化膜が生成している。パッケージクラックや剥
離を生じない信頼性の高いパッケージを得るためには、
この酸化膜と母材との高い密着性が必要であり、このた
めのCu合金素材の成分調整が必要である。
【0017】このリードフレーム用Cu合金素材につい
ては、酸化膜と母材との高い密着性以外にも、(イ)リ
ードが容易に変形することがない機械的強度を有し、
(ロ)チップで発生した熱を効率よく放散し、高速動作
にも対応可能な高い導電性を有し、(ハ)リードフレー
ムのパターン形成時に必要な優れたエッチング性及びプ
レス加工性を有し、さらに(ニ)実装における半田接合
部の信頼性が高いこと等多岐多用な特性が一般に要求さ
れる。
【0018】このような要求に対応しうるCu合金とし
ては、Cuを主体とし、Cr:0.05〜0.4wt
%、Zr:0.03〜0.25wt%及びZn:0.0
6〜2.0wt%を添加したCu合金、さらに必要に応
じてTi:0.1〜0.8wt%およびFe:0.1〜
1.8wt%を添加したCu合金、さらに必要に応じて
Ni、Sn、In、Mn、P、MgおよびSiの1種以
上:0.01〜1.0wt%(総量)を含有する合金、
さらに必要に応じてこれにTi:0.1〜0.8wt%
およびFe:0.1〜1.8wt%並びにNi、Sn、
In、Mn、P、MgおよびSiの1種以上:0.01
〜1.0wt%(総量)を添加したCu合金が望まし
い。以下に、これらの添加元素の種類と添加量を限定し
た理由を述べる。
【0019】Cr及びZr Cr及びZrを共添すると、合金表面に生成する酸化膜
と母材との密着性を向上させることができるため、パッ
ケージクラックや剥離の発生への対策として有効であ
る。これは、CrとZrを共添した場合、Cr、Zr自
身や、他の添加元素、不純物元素が加熱により酸化膜−
母材界面へ偏析することが抑制されるためである。Cr
はまた、合金を溶体化処理後、時効させることにより母
相中に析出して強度を向上させる作用をするが、その含
有量が0.05wt%未満では前記作用による所望の効
果が得られず、一方、0.4wt%を超えて含有させる
と溶体化処理後にも未溶解Crが母相中に残留し、その
結果、圧延垂直断面をエッチングした時にヒゲバリ状介
在物として存在し、エッチング性を著しく阻害する。以
上の理由によりCr含有量を0.05〜0.4wt%と
定めた。また、Zrには、時効処理によりCuと化合物
を形成して母材中に析出しこれを強化する作用がある
が、その含有量が0.03wt%未満では前記作用によ
る所望の効果が得られず、一方0.25wt%を超えて
Zrを含有させると、溶体化処理後にも未固溶Zrが母
材中に残留するようになってエッチング性及び加工性の
低下を招くことから、Zr含有量は0.03〜0.25
wt%と定めた。
【0020】Zn Znは、加熱により合金表面に生成する酸化膜と母材と
の密着性を向上させるはたらきがあり、Cr、Zrと共
添することによりさらに良好な酸化膜の密着性を得るこ
とができるため、パッケージクラックや剥離発生への対
策として必要不可欠である。これは、Znには、Cr、
Zrと同様に、添加元素や不純物元素が加熱により酸化
膜−母材界面に偏析することを抑制する作用があるため
である。Znはまた、半田の耐熱剥離性を向上させる作
用も有している。その含有量が0.06重量%未満で
は、前記作用による所望の効果が得られず、一方2.0
重量%を超えてZnを含有させると、導電率が劣化する
ことから、Zn含有量は0.06〜2.0重量%と定め
た。
【0021】Ti及びFe Ti及びFeは、合金を時効処理した時に母相中にTi
とFeとの金属間化合物を形成し、その結果として合金
強度をさらに向上させる作用を発揮するため、より薄い
板厚や細いリードを用いたパッケージにおいて有利とな
る。これらの含有量がそれぞれ0.1wt%未満では、
前記作用による所望の効果が得られない。一方、Ti含
有量が0.8wt%を超えたり、Fe含有量が1.8w
t%を超える場合には、TiとFeを主成分とする未溶
解介在物が5μm以上の大きさとなってエッチング性を
著しく阻害する。
【0022】Ni、Sn、In、Mn、P、Mgおよび
Si これらの成分は、何れも合金の導電性を大きく低下させ
ずに主として固溶強化により強度を向上させる作用を有
しており、従って必要により1種または2種以上の添加
がなされるが、その含有量が総量で0.01wt%未満
であると、前記作用による所望の効果が得られず、一
方、総量で1.0wt%を超える含有量になると、合金
の導電性および加工性を著しく劣化する。このため、単
独添加或いは2種以上の複合添加がなされるNi、S
n、In、Mn、P、MgおよびSiの含有量は、総量
で、0.01〜1.0wt%と定めた。
【0023】
【実施例】次に、本発明の効果を、好ましい組成範囲を
示す実施例及び比較例により具体的に説明する。
【0024】まず、電気銅あるいは無酸素銅を主原料と
し、そして銅クロム母合金、銅ジルコニウム母合金、亜
鉛、チタン、ニッケル、スズ、インジウム、マンガン、
マグネシウム軟鋼、シリコン、銅リン母合金を副原料と
し、高周波溶解炉にて表1に示す各種成分組成の銅合金
を真空中またはAr雰囲気溶解中で溶製し、厚さ30m
mのインゴットに鋳造した。次に、これらの各インゴッ
トを熱間加工及び溶体化処理、1回目の冷間圧延、時効
処理、最終の冷間圧延、歪取焼鈍の順に行い、厚さ0.
15mmの板とした。
【0025】
【表1】
【0026】そして、得られた板材の酸化膜の密着性を
テープピーリング試験により評価した。各板材から20
×50mmの試験片を切り出し、大気中で所定温度で所
定時間加熱した後、酸化膜の生成した試験片表面に市販
のテープ(スリーエム#851)を張り付け、引き剥し
た。その時テープに付着した酸化膜の面積で密着性を評
価した。酸化膜が全く剥離しなかった場合を○、部分的
に剥離したものを△、そして全面剥離したものを×とし
て評価を行った。図2に、テープピーリング試験結果の
一例で、(a)は酸化膜が全く剥離しなかった場合、
(b)は部分的に剥離した場合、そして(c)は全面剥
離した場合をそれぞれ示す。
【0027】また、リードフレーム材として必要な特性
である強度および導電性の評価も行った。強度は引張試
験により行い、導電性は導電率を求めることにより行っ
た。
【0028】表2にその評価結果を示す。本実施例1〜
13については、良好な酸化膜密着性が得られた。従っ
て、本実施例の合金をリードフレームとして使うことに
より、信頼性の優れたプラスチックパッケージを得るこ
とができる。一方、比較例15〜27は、酸化膜の密着
性が低いため、パッケージの信頼性の点で劣る例であ
る。また、比較例14は酸化膜密着性は良好であるが、
リードフレーム材に必要な強度が劣る例である。
【0029】
【表2】
【0030】更に、表1の本実施例1(Cu−Cr−Z
r−Zn)の合金と比較例17(Cu−Cr−Zn−S
n)、21(Cu−Sn−P−Ni−Zn)、22(C
u−Ni−Si−Mg)及び23(Cu−Fe−P−Z
n)の各合金について、パッケージ剥離に対する信頼性
を一層厳密に評価するために、加熱下での剪断強度試験
を行った。試験手順は図3(a)〜(d)に従った。す
なわち、試験に供するリードフレーム材から切り出した
矩形片(60mm長×25mm巾×0.15mm厚)の
上にテフロン(Du Pont 社のポリテトラフルオロエチレ
ンの商標名)製の直径8mmの穴の付いた型材(厚さ3
mm)を穴がリードフレーム材の一端部近くの中央に位
置するように置き、穴にビスフェノールA樹脂を流し込
み、100℃で2時間硬化させ(a)、リードフレーム
材上に直径8mm×厚さ3mmのモールド樹脂ボタンを
形成した剪断試験片を作成し(b)、次いでモールド樹
脂ボタンにぴったりと嵌合する穴のついた引張具をその
穴がモールド樹脂ボタンに嵌合するようにリードフレー
ム材上に被せ置き(c)、そして、室温並びに加熱下
で、引張試験機を使用して5mm/分の引張速度でリー
ドフレーム材端と引張具端を矢印のように反対方向に引
っ張る(d)。こうしてリードフレーム材上でのモール
度樹脂の剪断強度が測定された。結果を図4に示す。本
実施例1合金は300℃を超える温度まで比較例合金の
いずれよりも高い剪断強度を保持している。特に300
℃を超えても5N/mm2 の剪断強度を維持しているこ
とは特筆すべきである。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のプラスチ
ック半導体パッケージによれば、パッケージの熱放散性
や高速動作に有利なCu系リードフレームを用いて、さ
らに酸化膜の密着性を向上させることによってパッケー
ジクラックや剥離の問題に対する信頼性を高めることを
可能にした。機械的強度や半田接合部の信頼性の点から
も有用である。TSOP、TQFP等に代表されるパッ
ケージ厚さが1.0mm以下の薄型プラスチック半導体
パッケージの信頼性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】プラスチック半導体パッケージの構成を示す断
面図である。
【図2】本発明の銅合金酸化膜密着性試験(テープピー
リング試験)の結果を示す写真であり、(a)は酸化膜
が全く剥離しなかった場合(○)、(b)は部分的に剥
離した場合(△)、そして(c)は全面剥離した場合
(×)をそれぞれ示す。
【図3】剪断強度試験の試験手順を示し、(a)はリー
ドフレーム矩形片上に型材を置いて、モールド樹脂ボタ
ンを形成する段階を(b)は形成されたモールド樹脂ボ
タンを、(c)は引張具を置く段階を、そして(d)は
リードフレーム矩形片と引張具を引っ張る段階を示す。
【図4】本発明合金と比較合金との加熱温度に対する剪
断強度の剪断試験結果を示すグラフである。
【符号の説明】
L リードフレーム 1 樹脂モールド 2 半導体チップ 3 ダイパッド 4 リード 5 ボンディングワイヤ

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に酸化膜を有するリードフレームの
    ダイパッド上に半導体チップを接着し、該半導体チップ
    をボンディングワイヤにより該リードフレームのリード
    と接続し、これらを一体のものとして樹脂モールドによ
    り封止した、厚さ1mm以下の薄型プラスチック半導体
    パッケージにおいて、前記リードフレームを、 Cr:0.05〜0.4wt%、 Zr:0.03〜0.25wt%、 Zn:0.06〜2.0wt% を含有し、残部がCuおよび不可避的不純物からなる銅
    合金製とし、酸化膜のリードフレーム母材との密着性を
    向上させることによりパッケージクラックや剥離に対す
    る信頼性を高めたことを特徴とする薄型プラスチック半
    導体パッケージ。
  2. 【請求項2】 表面に酸化膜を有するリードフレームの
    ダイパッド上に半導体チップを接着し、該半導体チップ
    をボンディングワイヤにより該リードフレームのリード
    と接続し、これらを一体のものとして樹脂モールドによ
    り封止した、厚さ1mm以下の薄型プラスチック半導体
    パッケージにおいて、前記リードフレームを、 Cr:0.05〜0.4wt%、 Zr:0.03〜0.25wt%、 Zn:0.06〜2.0wt% を含有し、さらに Fe:0.1〜1.8wt%、 Ti:0.1〜0.8wt% を含有し、残部がCuおよび不可避的不純物からなる銅
    合金製とし、酸化膜のリードフレーム母材との密着性を
    向上させることによりパッケージクラックや剥離に対す
    る信頼性を高めたことを特徴とする薄型プラスチック半
    導体パッケージ。
  3. 【請求項3】 表面に酸化膜を有するリードフレームの
    ダイパッド上に半導体チップを接着し、該半導体チップ
    をボンディングワイヤにより該リードフレームのリード
    と接続し、これらを一体のものとして樹脂モールドによ
    り封止した、厚さ1mm以下の薄型プラスチック半導体
    パッケージにおいて、前記リードフレームを、 Cr:0.05〜0.4wt%、 Zr:0.03〜0.25wt%、 Zn:0.06〜2.0wt% を含有し、さらにNi、Sn、In、Mn、P、Mgお
    よびSiの1種以上:0.01〜1.0wt%(総量)
    を含有し、残部がCuおよび不可避的不純物からなる銅
    合金製とし、酸化膜のリードフレーム母材との密着性を
    向上させることによりパッケージクラックや剥離に対す
    る信頼性を高めたことを特徴とする薄型プラスチック半
    導体パッケージ。
  4. 【請求項4】 表面に酸化膜を有するリードフレームの
    ダイパッド上に半導体チップを接着し、該半導体チップ
    をボンディングワイヤにより該リードフレームのリード
    と接続し、これらを一体のものとして樹脂モールドによ
    り封止した、厚さ1mm以下の薄型プラスチック半導体
    パッケージにおいて、前記リードフレームを、 Cr:0.05〜0.4wt%、 Zr:0.03〜0.25wt%、 Zn:0.06〜2.0wt% を含有し、さらに Fe:0.1〜1.8wt%、 Ti:0.1〜0.8wt% を含有し、さらにはNi、Sn、In、Mn、P、Mg
    およびSiの1種以上:0.01〜1.0wt%(総
    量)を含有し、残部がCuおよび不可避的不純物からな
    る銅合金製とし、酸化膜のリードフレーム母材との密着
    性を向上させることによりパッケージクラックや剥離に
    対する信頼性を高めたことを特徴とする薄型プラスチッ
    ク半導体パッケージ。
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