JP3313917B2 - プラスチック及びゴムよりなる複合部材ならびにその製造法 - Google Patents

プラスチック及びゴムよりなる複合部材ならびにその製造法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ゴム成分及び接着性熱
可塑性樹脂成分よりなる複合部材ならびにその製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】ゴムは、金属、繊維、プラスチック等の
他の材料との接着によって複合材料の一成分として用い
られることがある。しかしながら、加硫ゴムと他の材料
との接着は、一般にいくつかの工程を経なければならな
い。
【0003】加硫ゴムを被着体としてみたとき、他の被
着体と異なるのは、ゴム以外に軟化剤、充てん剤、加硫
促進剤、老化防止剤など多くの配合剤が含まれているこ
とである。通常ゴム表面はそれらのブルームや打粉、ち
り等の付着によって汚染されている場合が多い。
【0004】したがって加硫ゴムを他の材料に接着する
場合、1)まずゴム表面をサンドペーパー、ワイヤブラ
シ、ブラストなどで表面を荒らす、2)表面に付着して
いるゴム削り粉をエアで除去するか、アセトン、トルエ
ン、ゴム揮発油などの溶媒で拭きとる、3)適切なプラ
イマー、接着剤を介在させて接着し、乾燥するといった
プロセスがとられている。
【0005】しかし天然ゴム、スチレン−ブタジエンゴ
ム、エチレン−プロピレンゴムなど非極性ゴムは、極性
の高い接着剤による“ぬれ”が悪く、又接着剤層との2
次結合力も不十分である。又接着剤やプライマー等には
多くの場合溶媒が含まれており、作業環境上又は安全上
問題が少なくない。さらにこれらの煩雑ないくつかの工
程はプロセスの自動化を困難にしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ゴムと他の材料との接
着工程を単純化するためにいくつかの試みがみられる。
例えば特開平2−150439号公報には、脂肪族ポリ
アミドを基材とする成形用材料を一方とし、カルボキシ
ル基含有ゴムをもう一方とする化学的複合体の製造法が
記載されている。ゴムとプラスチック界面におけるアミ
ド結合形成によって、接着剤なしで強固な接着性を達成
している。
【0007】しかし、この場合のアミド結合の形成がゴ
ム中の側鎖カルボキシル基とポリアミドの末端アミノ基
との間の反応によってなされるため、ポリアミドの分子
量が高い場合、末端アミノ基濃度が低下し、界面におけ
るアミド共有結合が少なくなり、ある場合には不充分な
界面接着性しか得られないという結果を与える。側鎖に
アミノ基をもつポリアミドの合成は一般に困難であり、
ブレンド等の手段を講じない限り、アミノ基濃度を増加
させることは実際上不可能である。又アミノ基を含むポ
リマーは化学変化をうけて増粘しやすく又金属との接着
性が高いため、押出や成形加工性の劣ることが問題であ
る。
【0008】さらに、1)アミノ基を末端に有する汎用
ポリマーはポリアミドしかないこと2)プラスチックに
ゴムを直接加硫する場合は、プラスチックがゴムの加硫
過程で熱変形することは許されないため、ゴムの加硫温
度よりも高い熱変形温度を有するポリマーがこの目的に
必要であること等から、上記の特許は樹脂の選択におい
て大きな制約があるという欠点がある。
【0009】本発明者は、これらの技術的課題を解決す
るため鋭意研究の結果、特定の加硫ゴム組成物と特定の
熱可塑性樹脂組成物との組合せにより、上述の煩雑な物
理的化学的処理や接着剤の使用を必要とせず、一段階で
強固に接着した複合部材を与えることを見い出し、本発
明に到達したものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、加
硫された弾性ゴム部材と樹脂組成物からなる部材とが界
面において結着した複合部材であって、カルボキシル基
又は酸無水物基を有する弾性ゴム及び加硫剤を含む弾性
ゴム組成物と、軟化温度又は熱変形温度が前記弾性ゴム
の加硫温度以上であるエポキシ基を含有する樹脂組成物
からなる部材とが加硫により結着してなる複合部材を提
供する。また、本発明は、加硫された弾性ゴム部材と樹
脂組成物からなる部材とが界面において結着した複合部
材の製造方法であって、カルボキシル基又は酸無水物基
を有する弾性ゴム及び加硫剤を含む弾性ゴム組成物を、
軟化温度又は熱変形温度が前記弾性ゴムの加硫温度以上
であるエポキシ基を含有する樹脂組成物からなる部材に
密着し加硫する複合部材の製造方法を提供する。
【0011】
【発明の実施の形態】使用される弾性ゴムは、カルボキ
シル基又は酸無水物基を含有するものであれば特に制限
がない。具体的には天然ゴム(NR)、ブタジエンゴム
(BR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、アク
リロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、エチレン−
プロピレン−(ジエン)−ゴム(EPM又はEPD
M)、クロロプレンゴム(CR)、イソブテン−イソプ
レンゴム(IIR)、イソプレンゴム(IR)、アクリ
ルゴム(ACM)、エチレン−アクリルゴム等を挙げる
ことができる。又、これらの各種ゴムの適当な混合物で
あってもよく、又カルボキシル基含有ゴムと含有しない
ゴムとの混合物であってもよい。
【0012】弾性ゴムにカルボキシル基又は酸無水物基
を導入するには1)アクリル酸、メタクリル酸、ソルビ
ン酸、マレイン酸、無水マレイン酸等の不飽和カルボン
酸を共重合させる方法、2)弾性ゴムに過酸化物存在下
で上記不飽和カルボン酸等を反応させる方法等を採用す
ることができる。
【0013】本発明に用いられる充填材としては、ゴム
組成物に用いられる一般的な物質、例えばカーボンブラ
ック、珪酸、珪酸塩、炭酸カルシウム、酸化亜鉛、硫酸
バリウム、カオリン等を用いることができる。充填材の
配合量は、要求されるゴムの物性を満たすために、カル
ボキシル基又は酸無水物基を有する弾性ゴム100重量
部に対し50〜300重量部の範囲で任意に定めること
ができる。
【0014】本発明に用いられる加硫剤としては、硫黄
及び硫黄化合物、有機過酸化物を挙げることができる。
又本発明に用いられる弾性ゴムはカルボキシル基を有し
ているため、多価アミン又は金属酸化物を用いても加硫
することが可能である。硫黄以外の硫黄化合物として
は、例えばジチオジモルフォリン、ジペンタメチレンチ
ウラウムヘキサスルフィド、テトラメチレンチウラウム
ジスルフィド、2−モルフォリノジチオジベンゾチアゾ
ール、カプロラクタムジスルフィド等の硫黄供与剤を挙
げることができる。
【0015】有機過酸化物としては、例えば、2,5−
ジメチル−2,5−ビス(第三ブチルパーオキサイド)
ヘキサン、ジクミルパーオキサイド、4,4−ジ−第三
ブチルパーオキシ−n−ブチルバレラート、1,1−ジ
−(第三ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチル
シクロヘキサン及び1,3−ビス−(第三ブチルパーオ
キシイソプロピル)ベンゼン等を挙げることができる。
【0016】多価アミンとしては、ヘキサメチレンジア
ミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタ
ミン、ヘキサメチレンジアミンカルバメート、エチレン
ジアミンカルバメート、4,4′−メチレン−ビス(2
−クロロアニリン)、トリエチレンジアミン等が挙げら
れる。又金属酸化物としては、酸化亜鉛、酸化マグネシ
ウム、一酸化鉛等が挙げられる。これらの加硫剤の配合
量は、カルボキシル基又は酸無水物基を有する弾性ゴム
100重量部に対し1〜10重量部の範囲が望ましい。
【0017】本発明に用いられる加硫促進剤又は活性剤
は、加硫剤に何を用いるかによって異なる。すなわち、
硫黄または硫黄化合物を加硫剤に用いた場合は、ベンゾ
チアゾール類、ベンゾチアゾールスルフェンアミド類、
ジチオカルバメート塩類、キサントゲン類、チオウレア
類、ジチオカルバミルスルフェンアミド類、グアニジン
類等が挙げられる。有機過酸化物を加硫剤に用いた場合
は、加硫活性剤としてエチレングリコールジメタクリレ
ート、ブチレングリコールジメタクリレート、トリメチ
ロールプロパントリメタクリレート等のメタクリレート
類、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレ
ート、トリアリルフォスフェート、トリアリルトリメリ
レート等のトリアリルレート類、メタフェニレンジマレ
イミド等を挙げることができる。
【0018】加硫促進剤又は活性剤の配合量は、要求さ
れるゴム物性、加硫速度、加硫剤の種類等によって、カ
ルボキシル基又は酸無水物基を有する弾性ゴム100重
量部に対し0.5〜4重量部の範囲で任意に定めること
ができる。
【0019】本発明に用いられる軟化剤は、一般の石油
系のプロセス油が用いられる。具体的にはパラフィン
油、ナフテン油、芳香族油等である。また耐油性のアク
リルゴムやNBR等には、フタル酸エステル、セバシン
酸エステル、アジピン酸エステル、リン酸エステル等の
低分子可塑剤を用いることができる。その他種々のポリ
エステル系可塑剤、塩素化ポリエチレン等も用途に応じ
て用いることができる。軟化剤の配合量は、要求される
ゴム物性に対応して、カルボキシル基又は酸無水物基を
有する弾性ゴム100重量部に対し0〜150重量部の
範囲で任意に定めることができる。
【0020】その他ゴム部分の要求性能に応じて、老化
防止剤、酸化防止剤、オゾン劣化防止剤、紫外線吸収
剤、粘着付与剤、可塑剤等をブレンドしてもよい。
【0021】これらの原料ゴム、充填材、加硫剤、促進
剤、活性剤、軟化剤、その他の添加剤は、通常のゴム組
成物の混練と同様にブレンドされる。すなわち一般的に
は、原料ゴムと充填材、軟化剤をニーダーやロールでブ
レンドした後、得られた組成物にロールを用いて低温で
加硫剤、促進剤、活性剤等をブレンドする方法が用いら
れる。配合剤の分散性やスコーチの危険性等から、これ
らの順序を多少変更しても差支えないことは言うまでも
ない。
【0022】本発明に使用されるエポキシ基を含有する
樹脂組成物とは、組成物中にエポキシ基が存在するもの
であれば特に制限はない。エポキシ基を含む樹脂組成物
の調製法には、1)樹脂組成物にエポキシ基を含む低分
子または高分子をブレンドする方法、2)グリシジルメ
タクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメタク
リレート、3,4−ジメチル−4−グリシジルオキシ−
フェニルアクリルアミド等のエポキシ基含有不飽和モノ
マーを、共重合ないし高分子反応で結合させる方法等が
挙げられる。この樹脂組成物中のエポキシ基がゴム中の
カルボキシル基と反応し、エステル結合を生成すること
により二層の界面接着性を飛躍的に向上させものと考え
られる。
【0023】本発明に使用されるエポキシ基を含有する
樹脂組成物は、ゴムの加硫工程において変形しないこと
が必要要件である。ゴムの加硫温度は通常140〜18
0℃前後であるので、軟化温度または熱変形温度が、そ
れらの温度以上である樹脂組成物が本発明の目的に合っ
ている。分子内にエポキシ基を含有する汎用高分子は一
般に軟化温度が140℃以下であるため、エンジニアリ
ングプラスチックのような高い軟化温度を有する高分子
に、エポキシ基を含む高分子等をブレンドし、その配合
比で組成物の軟化温度とエポキシ含量をコントロールす
るのが実際的である。このようなエンジニアリングプラ
スチックとしては、例えばポリアミド樹脂、PBT樹
脂、PET樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリアセタール
樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリサルホン樹脂、さら
に充てん材によって強化された各種プラスチック等を挙
げることができる。
【0024】もちろん、加硫剤、加硫活性化剤、助剤の
組合せによりゴム組成物を低温で加硫できる場合、ゴム
の加硫過程で樹脂部分が多少変形しても実用上さしつか
えない場合などは、軟化温度の低いプラスチックを使用
しても問題ないことは言うまでもない。
【0025】本発明に用いられるエポキシ基を含む低分
子または高分子とは、具体的には、ビスフェノール/エ
ピクロルヒドリン縮合物、ハロゲン化ビスフェノール/
エピクロルヒドリン縮合物、レゾルシノール/エピクロ
ルヒドリン縮合物、1,1,2,2−テトラキス(ヒド
ロキシフェニルメタン)/エピクロルヒドリン縮合物、
ノボラック・エポキシ樹脂、ポリアルキレングリコール
/エピクロルヒドリン縮合物、グリセリン等多価アルコ
ール/エピクロルヒドリン縮合物、エポキシ化大豆油、
ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリクロロプレン等
のジエン系高分子のエポキシ化物、エチレン/グリシジ
ルメタクリレート共重合体、スチレン/アクリロニトリ
ル/グリシジルメタクリレート共重合体、エチレン/酢
酸ビニル/グリシジルメタクリレート共重合体、エチレ
ン/メチルメタクリレート/グリシジルメタクリレート
共重合体、スチレン/グリシジルメタクリレート共重合
体、エチレン/プロピレン/3,4−ジメチル−4−グ
リシジルメトキシフェニルアクリルアミド共重合体、ス
チレン/3,4−エポキシシクロヘキシルメタクリレー
ト共重合体等エポキシ含有不飽和モノマーの単独重合体
又は共重合体、ビニルシクロヘキセンジオキシド、ジシ
クロペンタジエンジオキシド、3′,4′−エポキシ−
6′−メチルシクロヘキシルメチル3,4−エポキシ−
6−メチルシクロヘキサンカーボネート等の脂環式エポ
キシ化合物等が挙げられる。又種々の高分子にグリシジ
ルメタクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメ
タクリレート、3,4−ジメチル−4−グリシジルオキ
シフェニルアクリルアミド等のエポキシ含有不飽和モノ
マーを有機過酸化物等を用いて結合させたものも用いる
ことができる。いずれの場合も分子内に二個以上のエポ
キシ基を有することが必要である。
【0026】これらのエポキシ基を含む低分子または高
分子をエンジニアリンクプラスチックとブレンドする場
合、ニーダー、押出機等を用いた溶融ブレンド、または
タンブラー等を用いたドライブレンド等状況に応じた適
切な方法を用いることができる。ただし、低分子のエポ
キシ化合物をポリマーに溶融ブレンドする際、溶融温度
によっては飛散する可能性があるので、定量的かつ均一
にブレンドするためには、高分子のエポキシ化合物が望
ましい。
【0027】上記のエポキシ基を含有する樹脂組成物か
らなる部材と、カルボキシル基または酸無水物基を有す
る弾性ゴム部材とからなる複合部材の製造は、一段階ま
たは二段階法で行うことができる。
【0028】二段階法の場合には、プレス成形、射出成
形、又は押出成形によって製造されたエポキシ基を含有
する樹脂組成物の成形体と、加硫剤を配合したカルボキ
シル基又は酸無水物基を有する弾性ゴム組成物とを組合
せて密着させ、次いで所定のゴムの加硫条件下にさら
す。樹脂組成物の成形体と弾性ゴム組成物とを組合せる
際に、弾性ゴム組成物を予備成形しておいてもよい。
【0029】二段階射出成形法の場合には、二色射出成
形体を二段階で製造する場合と同様に行う。嵌込み部材
としては熱可塑性樹脂成形体を使用する。射出成形機の
シリンダーおよびスクリューを公知のようにゴム加工の
ために設計する。この装置は加硫温度に予備加熱するこ
とができる。最適な共加硫条件は選択される弾性ゴム組
成物、加硫系および成形体の形状に左右される。さらに
樹脂部分の熱変形にも留意して定められなければならな
いことは言うまでもない。一般的な加硫温度範囲は12
0〜200℃、加硫時間は3〜60分であるが、樹脂部
の変形や焼けの防止、加硫時間の短縮などの理由から1
40〜180℃、5〜30分の範囲で選ぶのが好まし
い。
【0030】二段階押出成形法に従って組合せ及び加硫
を行う場合には、例えば最初の段階で樹脂組成物プロフ
ィールを製造した後、次の段階でゴム組成物プロフィー
ルを押出し、組合せて密着させた後加硫する。
【0031】一段階射出成形法の場合には、一段階二色
射出成形と同様に行う。まず樹脂組成物を成形した後、
弾性ゴム組成物を射出成形し樹脂組成物の変形温度以下
で加硫温度を設定し所定時間加圧する。
【0032】
【発明の効果】本発明のプラスチック及びゴムよりなる
複合部材の製造法は、これまでのプラスチックとゴムと
の接着に要していた煩雑なプロセスを省略し短縮するこ
とができ、これによって大巾なコスト削減を得ることが
可能となった。又この複合部材に用いられる樹脂組成物
は、市販のエポキシ基を有する低分子又は高分子を各種
のエンジニアリングプラスチックにブレンドすることに
よって容易に得られ、その組合せは用途に応じて自由に
選択できる利点を有する。
【0033】
【実施例】以下実施例にもとづき本発明をさらに説明す
る。
【0034】実施例 1〜16 (弾性ゴム組成物の調製)表1に示すカルボキシル基を
含有する2種類の弾性ゴム組成物を調製した。ゴム、充
填材、軟化剤はニーダーで混練し、その後加硫剤、加硫
促進剤、老化防止剤をローラーを用いて50℃以下で混
練した。
【0035】(樹脂組成物の調製)表2に示すエポキシ
基を含有する6種類の樹脂組成物を調製した。エンジニ
ヤリングプラスチックには宇部興産(株)製ナイロン6
(1013B)と三菱レーヨン(株)製PBT樹脂(タ
フペットN1000)を使用した。これらの樹脂とエポ
キシ変性ポリエチレン(住友化学工業(株)製エチレン
/グリシジルメタクリレート共重合体、ボンドファスト
E及び7M)とを表2の比率で配合し、押出機を用いて
溶融ブレンドしてペレット化した。
【0036】(接着試験片の作製)25mm×50mm
×3mmのプラスチック片を表2の各脂組成物を用いて
成形した。このプラスチック片2枚を25mm×140
mm×3mmのキャビティーをもつ金枠にはめこみ、中
央部に25mm×40mm×3mmのキャビティーが残
る様にした。このキャビティーに表1の弾性ゴム組成物
を置き、所定温度、所定時間プレスを行った。プレス圧
は500kgf/cm2 である。バリ等ゴムのはみ出し
を除去して界面を明瞭にした後、引張試験に供した。引
張速度は25mm/minで行ない、破断強度及び伸度
を測定した。結果を表3に示す。
【0037】比較例 1〜6 宇部興産(株)製ナイロン6(1013B)及び三菱レ
ーヨン(株)製PBT樹脂(タフペットN1000)を
用いて、25mm×50mm×3mmのプラスチック片
を成形した。実施例と同様のプラスチック/ゴム/プラ
スチックの試験片を作製し、引張試験に供した。結果を
表3に示す。
【0038】
【表1】
【表2】
【表3】

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加硫された弾性ゴム部材と樹脂組成物か
    らなる部材とが界面において結着した複合部材であっ
    て、カルボキシル基又は酸無水物基を有する弾性ゴム及
    び加硫剤を含む弾性ゴム組成物と、軟化温度又は熱変形
    温度が前記弾性ゴムの加硫温度以上であるエポキシ基を
    含有する樹脂組成物からなる部材とが加硫により結着し
    てなる複合部材。
  2. 【請求項2】 エポキシ基を含有する樹脂組成物からな
    る部材と、カルボキシル基又は酸無水物基を有する弾性
    ゴム100重量部に対し充填材50〜300重量部、
    加硫剤1〜10重量部、加硫促進剤又は活性剤0.5〜
    4重量部、軟化剤0〜150重量部よりなる弾性ゴム組
    成物の加硫によって得られたゴム部材とが界面において
    結着してなる請求項1記載の複合部材。
  3. 【請求項3】 エポキシ基を含有する樹脂組成物が、エ
    ポキシ基変性ポリオレフィンとポリアミド及び/又はポ
    リエステルとのブレンド物である請求項1又は2記載の
    複合部材。
  4. 【請求項4】 加硫された弾性ゴム部材と樹脂組成物か
    らなる部材とが界面において結着した複合部材の製造方
    法であって、カルボキシル基又は酸無水物基を有する弾
    性ゴム及び加硫剤を含む弾性ゴム組成物を、軟化温度又
    は熱変形温度が前記弾性ゴムの加硫温度以上であるエポ
    キシ基を含有する樹脂組成物からなる部材に密着し加硫
    する複合部材の製造方法。
  5. 【請求項5】 エポキシ基を含有する樹脂組成物からな
    る部材に、カルボキシル基又は酸無水物基を有する弾性
    ゴム100重量部に対し充填材50〜300重量部、
    加硫剤1〜10重量部、加硫促進剤又は活性剤0.5〜
    4重量部、軟化剤0〜150重量部よりなる弾性ゴム組
    成物を密着し加硫する請求項4記載の複合部材の製造方
    法。
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