JP3312796B2 - 転造盤 - Google Patents

転造盤

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JP3312796B2
JP3312796B2 JP29470093A JP29470093A JP3312796B2 JP 3312796 B2 JP3312796 B2 JP 3312796B2 JP 29470093 A JP29470093 A JP 29470093A JP 29470093 A JP29470093 A JP 29470093A JP 3312796 B2 JP3312796 B2 JP 3312796B2
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Inventor
忠彦 石川
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朝明精工株式会社
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スプラインやねじ等を
製造する転造盤に関し、更に詳しくは、転造開始時のワ
ークの回転ムラをなくす転造盤に関する。
【0002】
【従来の技術】転造は、被加工物であるワークにラック
を押し付けながら転動させ、ラック表面の逆形をワーク
に写して塑性変形させる方法である。転造されたスプラ
イン等は、その転造組織が流線(ファイバー)となって
連続し、また、転造中に特に谷部が応力集中を受けて著
しく加工硬化し、且つねじ面が滑らかになっている。こ
うしたことから、転造品は切削スプライン等よりも機械
的強度などにおいて優れ、スプライン軸等の加工には、
転造盤が専ら用いられてきた。
【0003】この種の転造盤には、油圧シリンダーに代
って、ボールねじを回転駆動させるサーボモータを使用
し、一対のラックを相反する方向に移動させて転造を行
う構造のものが提案されている(実公平3−18023
号公報,特開昭63−235036号公報等)。ここで
は、センターピン3,3でワーク2の両サイドの中心を
支持し、一対のラック6,6をボールねじ7,7を介し
てサーボモータ16で同期をとりながら相反方向に移動
させることで、ラック6とワーク2との間の食いつき摩
擦でワーク2が転動して、加工が施されていた(図4,
図5)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のサー
ボモータ16駆動による転造盤には、以下のような問題
があった。ワーク2は、センターピン3,3によってワ
ーク両端の中心で支持されているが、ラック6が食いつ
くまでは静止状態にあり、ラック6とワーク2との間に
発生する摩擦のみに依存してワーク2を回転させている
ため、ワーク2が静止状態から回転する状態へと移行す
るときに、不安定な状態になった。その結果、ラック6
とワーク2との間で滑りが発生して、ワーク2の回転に
ムラが起きていた。
【0005】しかるに、上下のラック6,6について
は、サーボモータ16によって完全な同期がとられてい
るものの、上述のようなラック6とワーク2間での滑り
については何等考慮されていなかった。故に、ワーク2
の上記回転ムラによって、適切な送りスピードが維持で
きず、加工精度にバラツキを生じさせていた。斯る対策
として、ラック6の傾斜部Aにブラストショット等の加
工を施し(図6)、食いつき摩擦をよくし、ラック6と
ワーク2との摩擦力を向上させる工夫などが試みられて
はいるが、上記問題を解決するに至っていなかった。
【0006】本発明は上記問題点を解決するもので、ラ
ックとワーク間での回転ムラをなくして、加工精度のバ
ラツキを小さくし、品質安定に寄与する転造盤を提供す
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の転造盤は、フレ
ームに回転可能に軸支される一対のボールねじと、各ボ
ールねじと噛合してボールねじの回転により平行移動す
る一対のスライダーと、各スライダーに装着される一対
のラックと、該一対のラックを相反方向に移動するよう
上記ボールねじを回転駆動させるサーボモータとを有し
て、上記ラック間に挿入したワークを転動させ、該ラッ
クの刃形を圧印する転造盤にあって、上記ワークを両端
で回転自在に挟持するセンターピンの少なくとも一つ
を、該ワークと一体に回転するドライブセンターに置き
換え、更に該ドライブセンターを回転駆動させる速度制
御用モータを取付け、且つ前記サーボモータに取付けら
れたエンコーダにより検出した電気的信号を夫々のサー
ボモータと接続するNC装置にフィードバックし、該N
C装置内部で比較処理された電気的信号がサーボモータ
を制御し、一対のスライダーがその送り速度と、スライ
ダーとセンターピンの軸心との相互位置関係について同
期をとると共に、該電気的信号がまた前記速度制御用モ
ータにも送られこれを駆動し、ラックがワークに噛み合
う前に、ラックの加工スピードとワーク周速とが同速度
となるよう同期をとり、該ワークに対するラックの加工
速度に合わせてワークを回転せしめるようにしたことを
特徴とする。
【0008】ここで、「ドライブセンター」とは、被加
工物たるワークと一体で回転する主軸用回りセンターの
役割を担うものをいい、その形状は問わない。
【0009】
【作用】本発明に係る転造盤によれば、ラックがワーク
と噛み合って転造を開始するに先立ち、速度制御用モー
タの駆動によって、ドライブセンターを介してワークが
ラックの移動速度に合わせて回転する。このため、ワー
クの回転をラックの食いつき摩擦に頼る必要もなく、ワ
ークの回転にムラはなくなる。そして、このワークの回
転によって、ラックとワーク間での滑りも抑制され、ま
た、転造開始時点での急激な負荷変動が緩和される方向
に働く。
【0010】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて詳述する。
図1〜図3は、本発明に係る転造盤の一実施例を示す。
図1は転造盤の正面図、図2は図1のX−X線断面図、
図3はワーク周りの拡大図を示す。
【0011】符号1は、転造盤のフレームで、鋳造によ
り製造されたものである。フレーム1の略中央には、被
加工物であるワーク2が、図2に示すごとく、その両端
を心押台のセンターピン3とドライブセンター4とに挟
まれて、回転自在に保持されている。このドライブセン
ター4は、先端に係止爪41を有し、ワーク2にかみ込
んでワーク2と一体で回転する構成にある。係止爪41
は、軸芯42を取囲むようにして120度間隔で、3箇
所に配設されている(図3)。
【0012】符号5は、上記ドライブセンター4と連結
する速度制御用モータである(図2)。ここでは、ドラ
イブセンター4に直結するサーボモータを用いている。
速度制御用モータ5は、回転専用モータで、後述のラッ
ク6の移動速度とワーク2の外周速度とが同速度になる
よう、同期をとってモータの回転が制御されるようにな
っている。具体的には、ラック6の送り速度を捉えて、
これとワーク2の周速を同じ速度とするオープン制御に
なっている。これに代え、フィードバック制御を利用し
てもよい。ラック6がワーク2と噛み合って転造を開始
する時点までには、速度制御用モータ5が駆動して、ワ
ーク2を回転させるようになっている。
【0013】符号7は、ワーク2と等距離になる位置に
平行に配された一対のボールねじ7で、このボールねじ
7は軸受8により回転可能に支持されている。ボールね
じ7には、リティナーに多数の鋼球を保持し、ボールね
じ7の回転によりボールねじ7に沿って移動する摺動体
9が取付けられている。摺動体9には、連結部材10が
固設されている。
【0014】一方、フレーム1には、ボールねじ7と平
行に蟻溝形状の一対のガイドバー11,11が固着され
ている(図1)。また、各々のガイドバー11の蟻溝に
嵌合して摺動可能な一対のスライダー12,12が付設
されている。夫々のスライダー12には、ラックホルダ
ー13が固定されている。ラック6,6は、このラック
ホルダー13,13に着脱自在に取付けられることで、
スライダー12へ装着される。一対のラック6,6は、
ワーク2のセンターに対して点対象に位置する。ラック
6の表面には、ワーク2に転造する所定の刃形が形成さ
れている。ここで、スライダー12は連結部材10とね
じ連結されているため、ラック6,ラックホルダー1
3,スライダー12,連結部材10及び摺動体9は、ボ
ールねじ7に対して一体となって移動する。
【0015】符号14,14は、軸受8で支持されたボ
ールねじ7,7の片側に固着する歯付きプーリを示す。
そして、歯付きプーリ14側のフレーム1側面にブラケ
ット15,15を設け、このブラケット15に一対のサ
ーボモータ16,16が取付けられている。歯付きプー
リ17はサーボモータ16の軸にも固着され、両歯付き
プーリ14,17間に歯付きベルト18を掛けること
で、ボールねじ7へサーボモータ16の回転を正確に伝
達する。サーボモータ16,16が起動すると、ボール
ねじ7が回転し、一対のラック6,6は相反方向に移動
する。サーボモータ16は、ラック6がワーク2を転造
成形するに必要な推力以上の推力を与えるに十分なトル
クを有する。
【0016】サーボモータ16には、エンコーダ19が
取付けられ、エンコーダ19により検出した電気的信号
を夫々のサーボモータ16と接続するNC装置(図示せ
ず)にフィードバックしている。そして、NC装置内部
で比較処理された電気的信号は、サーボモータ16を制
御し、一対のスライダー12,12がその送り速度と、
スライダー12とセンターピン3の軸心との相互位置関
係について同期をとる構成になっている。一方、上記電
気的信号は、また速度制御用モータ5にも送られ、ラッ
ク6がワーク2に噛み合う前に、ラック6の加工スピー
ドとワーク2の周速とが、同速度となるよう同期をとっ
て速度制御用モータ5を駆動するようにしている。
【0017】このように構成した転造盤は、ラック6と
ワーク2と噛み合って転造を開始するときには、速度制
御用モータ5によってワーク2がラック6の加工速度に
合わせて回転するので、ワーク2自体の回転ムラがなく
なり、従来のような不安定さが解消され、加工速度が安
定した。また、ワーク2の周速がラック6の移動速度と
同じ速度になるので、転造開始時におけるラック6に与
える負荷が軽減し、ラック6の高寿命化につながった。
更に、ワーク2の回転をラック6との摩擦に頼らないた
め、ラック6のショットブラスト等も不要になり、コス
ト低減に寄与した。
【0018】尚、本発明においては前記実施例に示すも
のに限られず、目的、用途に応じて本発明の範囲で種々
変更できる。例えば、速度制御用モータ5はサーボモー
タの他、スピンドルモータ(旋盤等で用いられる主軸モ
ータ)やその他汎用モータにラック6の加工スピードに
合わす機能をもたせたものであれば、いかなるものでも
構わない。また、ドライブセンター4と速度制御用モー
タ5は、直結する場合のみならず、歯付プーリ,歯付ベ
ルト等の伝達機構を伴うものを用いることもできる。速
度制御用モータ5によるワーク2の回転は、ラック6の
加工速度に同期をとって回転させるものだけでなく、そ
のスピードに追随するものも含む。
【0019】
【発明の効果】以上のごとく、本発明に係る転造盤は、
ワークの加工精度のバラツキが小さく、品質安定に威力
を発揮し、更には、工具への負荷を軽減させラックの高
寿命化等にも貢献し多大な効を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係る転造盤の正面図である。
【図2】図1のX−X断面図である。
【図3】図1のワーク周りのの拡大側面図である。
【図4】従来技術の概略説明図である。
【図5】図4のワーク周りの拡大側面図である。
【図6】図4のワークの拡大図である。
【符号の説明】
1 フレーム 2 ワーク 3 センターピン 4 ドライブセンター 5 速度制御用モータ 6 ラック 7 ボールねじ 12 スライダー 16 サーボモータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21H 1/00 B21H 3/06

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フレームに回転可能に軸支される一対の
    ボールねじと、各ボールねじと噛合してボールねじの回
    転により平行移動する一対のスライダーと、各スライダ
    ーに装着される一対のラックと、該一対のラックを相反
    方向に移動するよう上記ボールねじを回転駆動させるサ
    ーボモータとを有して、上記ラック間に挿入したワーク
    を転動させ、該ラックの刃形を圧印する転造盤にあっ
    て、上記ワークを両端で回転自在に挟持するセンターピ
    ンの少なくとも一つを、該ワークと一体に回転するドラ
    イブセンターに置き換え、更に該ドライブセンターを回
    転駆動させる速度制御用モータを取付け、且つ前記サー
    ボモータに取付けられたエンコーダにより検出した電気
    的信号を夫々のサーボモータと接続するNC装置にフィ
    ードバックし、該NC装置内部で比較処理された電気的
    信号がサーボモータを制御し、一対のスライダーがその
    送り速度と、スライダーとセンターピンの軸心との相互
    位置関係について同期をとると共に、該電気的信号がま
    た前記速度制御用モータにも送られこれを駆動し、ラッ
    クがワークに噛み合う前に、ラックの加工スピードとワ
    ーク周速とが同速度となるよう同期をとり、該ワークに
    対するラックの加工速度に合わせてワークを回転せしめ
    るようにしたことを特徴とする転造盤。
JP29470093A 1993-10-30 1993-10-30 転造盤 Expired - Lifetime JP3312796B2 (ja)

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JP2001286966A (ja) * 2000-04-10 2001-10-16 Saga Tekkohsho Co Ltd クロスローリング成形機
DE10244483B4 (de) * 2002-09-24 2006-08-31 Profiroll Technologies Gmbh Profilwalzmaschine mit Kraftrahmen zum Walzen mit außenverzahnten Rundwalzwerkzeugen
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JP6349185B2 (ja) * 2014-07-25 2018-06-27 オーエスジー株式会社 転造ダイスユニット、転造ダイスセット、転造ダイス、及びホルダ
CN112743015A (zh) * 2020-12-01 2021-05-04 重庆电子工程职业学院 一种机械制造用滚丝装置

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