JP3309646B2 - セラミック積層電子部品の製造方法 - Google Patents
セラミック積層電子部品の製造方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、薄膜形成法により形成
された内部電極を有するセラミック積層電子部品の製造
方法に関し、特に、内部電極の形成から焼成に至るまで
の工程が改良されたセラミック積層電子部品の製造方法
に関する。本発明は、例えば、積層コンデンサ、積層圧
電部品、セラミック多層基板などの種々のセラミック積
層電子部品の製造方法に利用することができる。
された内部電極を有するセラミック積層電子部品の製造
方法に関し、特に、内部電極の形成から焼成に至るまで
の工程が改良されたセラミック積層電子部品の製造方法
に関する。本発明は、例えば、積層コンデンサ、積層圧
電部品、セラミック多層基板などの種々のセラミック積
層電子部品の製造方法に利用することができる。
【0002】
【従来の技術】例えば、積層コンデンサなどのような内
部電極を有するセラミック積層電子部品の製造に際して
は、金属−セラミックス一体焼成技術が用いられてい
る。すなわち、セラミックグリーンシート上に導電ペー
ストをパターン印刷し、内部電極を形成する。次に、内
部電極が形成されたセラミックグリーンシートを複数枚
積層し、上下に内部電極の印刷されていないセラミック
グリーンシートを適宜の枚数積層し、セラミック積層体
を得る。あるいは、セラミックスペーストと導電ペース
トとを順次所定の形状に印刷し、セラミック積層体を得
る。しかる後、上記のようにして得られたセラミック積
層体を厚み方向に加圧し、セラミック層同士を密着させ
る。しかる後、セラミック積層体を焼成し、焼結体を得
る。得られた焼結体の外表面に、適宜の外部電極を形成
し、セラミック積層電子部品を得る。
部電極を有するセラミック積層電子部品の製造に際して
は、金属−セラミックス一体焼成技術が用いられてい
る。すなわち、セラミックグリーンシート上に導電ペー
ストをパターン印刷し、内部電極を形成する。次に、内
部電極が形成されたセラミックグリーンシートを複数枚
積層し、上下に内部電極の印刷されていないセラミック
グリーンシートを適宜の枚数積層し、セラミック積層体
を得る。あるいは、セラミックスペーストと導電ペース
トとを順次所定の形状に印刷し、セラミック積層体を得
る。しかる後、上記のようにして得られたセラミック積
層体を厚み方向に加圧し、セラミック層同士を密着させ
る。しかる後、セラミック積層体を焼成し、焼結体を得
る。得られた焼結体の外表面に、適宜の外部電極を形成
し、セラミック積層電子部品を得る。
【0003】近年、電子部品においては一層の小型化が
求められており、セラミック積層電子部品においても小
型化及び薄型化が強く求められている。セラミック積層
電子部品の小型化及び薄型化を進める場合、内部電極間
に挟まれているセラミック層の厚みを薄くすることが必
要となり、従って、より薄いセラミックグリーンシート
を用いてセラミック積層体を作製しなければならない。
求められており、セラミック積層電子部品においても小
型化及び薄型化が強く求められている。セラミック積層
電子部品の小型化及び薄型化を進める場合、内部電極間
に挟まれているセラミック層の厚みを薄くすることが必
要となり、従って、より薄いセラミックグリーンシート
を用いてセラミック積層体を作製しなければならない。
【0004】しかしながら、セラミックグリーンシート
の厚みを薄くするにも限度があり、薄くなり過ぎた場合
にはセラミックグリーンシートを単体で扱うことができ
なくなる。加えて、セラミック積層体を得た段階で、内
部電極が重なり合っている部分では、内部電極が存在し
ない部分に比べて厚みが大きくなり、両者の間で段差が
生じがちであった。特に、焼結に先立って厚み方向にセ
ラミック積層体を加圧した段階で、上記段差が生じてい
るため、内部電極の重なり合っている部分においてのみ
上下の層が加圧され、他の領域では十分に加圧されない
ことがあった。その結果、焼結体においてデラミネーシ
ョンと称されている層間剥離現象が生じがちであった。
さらに、セラミックグリーンシート中の溶剤により、内
部電極が膨潤し、所望の形状の内部電極を正確に形成す
ることができないこともあった。従って、セラミックグ
リーンシートの厚みを6μm程度以下とすることは非常
に困難であった。
の厚みを薄くするにも限度があり、薄くなり過ぎた場合
にはセラミックグリーンシートを単体で扱うことができ
なくなる。加えて、セラミック積層体を得た段階で、内
部電極が重なり合っている部分では、内部電極が存在し
ない部分に比べて厚みが大きくなり、両者の間で段差が
生じがちであった。特に、焼結に先立って厚み方向にセ
ラミック積層体を加圧した段階で、上記段差が生じてい
るため、内部電極の重なり合っている部分においてのみ
上下の層が加圧され、他の領域では十分に加圧されない
ことがあった。その結果、焼結体においてデラミネーシ
ョンと称されている層間剥離現象が生じがちであった。
さらに、セラミックグリーンシート中の溶剤により、内
部電極が膨潤し、所望の形状の内部電極を正確に形成す
ることができないこともあった。従って、セラミックグ
リーンシートの厚みを6μm程度以下とすることは非常
に困難であった。
【0005】さらに、セラミック積層電子部品の小型化
に伴って、内部電極の寸法精度を高めることが強く求め
られる。すなわち、内部電極の寸法精度を高めることに
より、内部電極が形成されている領域の周囲の絶縁領域
の幅を狭くし、それによってセラミック積層電子部品の
小型化を果たすことが試みられている。しかしながら、
導電ペーストを印刷して内部電極を形成する従来法で
は、内部電極の寸法精度を高めることは難しく、設計値
に対してばらつきを20μm以下とすることが困難であ
った。
に伴って、内部電極の寸法精度を高めることが強く求め
られる。すなわち、内部電極の寸法精度を高めることに
より、内部電極が形成されている領域の周囲の絶縁領域
の幅を狭くし、それによってセラミック積層電子部品の
小型化を果たすことが試みられている。しかしながら、
導電ペーストを印刷して内部電極を形成する従来法で
は、内部電極の寸法精度を高めることは難しく、設計値
に対してばらつきを20μm以下とすることが困難であ
った。
【0006】上記のような問題は、セラミックスペース
トと導電ペーストを交互に印刷しセラミック積層体を得
る方法でも同様であった。そこで、上記のような問題を
解決するために、薄膜形成法により形成された金属膜を
内部電極として用いる方法が提案されている。
トと導電ペーストを交互に印刷しセラミック積層体を得
る方法でも同様であった。そこで、上記のような問題を
解決するために、薄膜形成法により形成された金属膜を
内部電極として用いる方法が提案されている。
【0007】上述した薄膜形成法により形成された金属
膜を内部電極として用いる方法では、導電ペーストを用
いた内部電極形成方法に比べて、内部電極の厚みを薄く
することができる。また、薄膜形成法により形成された
金属膜を内部電極として用いた場合には、その寸法精度
を高めることも容易であり、従って、セラミック積層電
子部品の小型化に対応することができる。
膜を内部電極として用いる方法では、導電ペーストを用
いた内部電極形成方法に比べて、内部電極の厚みを薄く
することができる。また、薄膜形成法により形成された
金属膜を内部電極として用いた場合には、その寸法精度
を高めることも容易であり、従って、セラミック積層電
子部品の小型化に対応することができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】また、未だ公知ではな
いが、薄膜形成法により内部電極を形成する工程を含む
セラミック積層電子部品の製造方法として、パターン化
された多層金属膜を用いる方法が提案されている。この
方法では、図1(a)に示すように、まず、合成樹脂フ
ィルムなどからなる支持体51上において、全面に薄膜
形成法により第1の金属膜52を形成する。次に、第1
の金属膜52上に、レジスト53を付与する(図1
(b))。さらに、フォトリソグラフィによりレジスト
53をパターニングし、図1(c)に示すレジスト層5
3Aを形成する。次に、レジスト層53A内のパターン
孔53Bに、図2(a)に示すように、内部電極を構成
する領域に応じて第2の金属膜54を薄膜形成法により
形成する。しかる後、レジスト層53Bを除去し(図2
(b))、第2の金属膜54をマスクとしてエッチング
を行い、第2の金属膜54が積層されていない部分の第
1の金属膜52を除去する。このようにして、図2
(c)に示すように、内部電極を構成するための金属膜
として、第1,第2の金属膜52,54が積層されてい
るパターン化された多層金属膜55を得る。
いが、薄膜形成法により内部電極を形成する工程を含む
セラミック積層電子部品の製造方法として、パターン化
された多層金属膜を用いる方法が提案されている。この
方法では、図1(a)に示すように、まず、合成樹脂フ
ィルムなどからなる支持体51上において、全面に薄膜
形成法により第1の金属膜52を形成する。次に、第1
の金属膜52上に、レジスト53を付与する(図1
(b))。さらに、フォトリソグラフィによりレジスト
53をパターニングし、図1(c)に示すレジスト層5
3Aを形成する。次に、レジスト層53A内のパターン
孔53Bに、図2(a)に示すように、内部電極を構成
する領域に応じて第2の金属膜54を薄膜形成法により
形成する。しかる後、レジスト層53Bを除去し(図2
(b))、第2の金属膜54をマスクとしてエッチング
を行い、第2の金属膜54が積層されていない部分の第
1の金属膜52を除去する。このようにして、図2
(c)に示すように、内部電極を構成するための金属膜
として、第1,第2の金属膜52,54が積層されてい
るパターン化された多層金属膜55を得る。
【0009】しかる後、(a)上記のようにしてパター
ン化された多層金属膜55上においてセラミックグリー
ンシートを成形し、金属膜一体化グリーンシートを得、
該金属膜一体化シートを積層する方法、あるいは(b)
上記多層金属膜55とセラミックグリーンシートとを交
互に転写法により積層する方法等によりマザーのセラミ
ック積層体を得る。次に、マザーの積層体を厚み方向に
切断し、個々のセラミック積層電子部品単位の積層体を
得る。得られた積層体を焼成し、得られた焼結体に外部
電極を形成することによりセラミック積層電子部品を得
る。
ン化された多層金属膜55上においてセラミックグリー
ンシートを成形し、金属膜一体化グリーンシートを得、
該金属膜一体化シートを積層する方法、あるいは(b)
上記多層金属膜55とセラミックグリーンシートとを交
互に転写法により積層する方法等によりマザーのセラミ
ック積層体を得る。次に、マザーの積層体を厚み方向に
切断し、個々のセラミック積層電子部品単位の積層体を
得る。得られた積層体を焼成し、得られた焼結体に外部
電極を形成することによりセラミック積層電子部品を得
る。
【0010】上記のような多層金属膜55を用いて内部
電極を構成する方法では、焼成に際し、第1の金属膜5
2と第2の金属膜54とが合金化し、内部電極材料とし
て好ましい組成を有する材料で構成された内部電極を形
成することができる。
電極を構成する方法では、焼成に際し、第1の金属膜5
2と第2の金属膜54とが合金化し、内部電極材料とし
て好ましい組成を有する材料で構成された内部電極を形
成することができる。
【0011】しかしながら、上記パターン化された多層
金属膜55を用いる方法では、第2の金属膜54が積層
されていない第1の金属膜部分をエッチングにより除去
しなければならず、工程が煩雑であるという問題があっ
た。加えて、エッチングに際して用いられるエッチャン
トがセラミックスに悪影響を及ぼし、従って安定な特性
を発揮し得るセラミック積層電子部品を得ることできな
いことがあった。さらに、第2の金属膜54をマスクと
して第1の金属膜52をエッチングするため、第2の金
属膜54を構成する金属材料として、第1の金属膜52
よりもエッチングされ難い金属材料を用いなければなら
かった。そのため、第1,第2の金属膜52,54を構
成する金属材料を任意に選ぶことができず、その結果、
内部電極として最適な組成を、広範な金属材料から選択
することができなかった。
金属膜55を用いる方法では、第2の金属膜54が積層
されていない第1の金属膜部分をエッチングにより除去
しなければならず、工程が煩雑であるという問題があっ
た。加えて、エッチングに際して用いられるエッチャン
トがセラミックスに悪影響を及ぼし、従って安定な特性
を発揮し得るセラミック積層電子部品を得ることできな
いことがあった。さらに、第2の金属膜54をマスクと
して第1の金属膜52をエッチングするため、第2の金
属膜54を構成する金属材料として、第1の金属膜52
よりもエッチングされ難い金属材料を用いなければなら
かった。そのため、第1,第2の金属膜52,54を構
成する金属材料を任意に選ぶことができず、その結果、
内部電極として最適な組成を、広範な金属材料から選択
することができなかった。
【0012】本発明の目的は、薄膜形成法により形成さ
れた多層金属膜を焼成に際して合金化することにより内
部電極を構成する工程を備えるセラミック積層電子部品
の製造方法において、第1の金属膜の煩雑なエッチング
工程を除去することができ、かつ広範な金属材料から所
望の組成の内部電極を容易に構成し得る、セラミック積
層電子部品の製造方法を提供することにある。
れた多層金属膜を焼成に際して合金化することにより内
部電極を構成する工程を備えるセラミック積層電子部品
の製造方法において、第1の金属膜の煩雑なエッチング
工程を除去することができ、かつ広範な金属材料から所
望の組成の内部電極を容易に構成し得る、セラミック積
層電子部品の製造方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記のように
薄膜形成法により形成された金属膜を用いてセラミック
積層電子部品を製造する方法であり、下記の工程を備え
ることを特徴とする。
薄膜形成法により形成された金属膜を用いてセラミック
積層電子部品を製造する方法であり、下記の工程を備え
ることを特徴とする。
【0014】すなわち、本発明は、支持体上に0.2μ
m以下の厚みの第1の金属膜を薄膜形成法により形成す
る工程と、前記第1の金属膜上に、部分的に、0.3μ
m以上、2.0μm以下の厚みの第2の金属膜を薄膜形
成法により形成して多層金属膜を形成する工程と、前記
多層金属膜と、セラミックグリーンシートとを交互に積
層する工程とを備え、前記セラミックグリーンシート及
び多層金属膜を形成する工程において、セラミックグリ
ーンシート及び多層金属膜の温度を40℃〜80℃の範
囲の温度とし、かつ前記積層にあたり、第2の金属膜が
第1の金属膜上に積層されている部分に厚み方向に10
0Kg/cm 2 〜200Kg/cm 2 の範囲の圧力を加
え、しかる後、第2の金属膜が上に形成されていない第
1の金属膜部分(すなわち不要金属膜部分)を支持体に
残した状態で支持体を剥離することにより多層金属膜を
転写することを特徴とする、セラミック積層電子部品の
製造方法である。
m以下の厚みの第1の金属膜を薄膜形成法により形成す
る工程と、前記第1の金属膜上に、部分的に、0.3μ
m以上、2.0μm以下の厚みの第2の金属膜を薄膜形
成法により形成して多層金属膜を形成する工程と、前記
多層金属膜と、セラミックグリーンシートとを交互に積
層する工程とを備え、前記セラミックグリーンシート及
び多層金属膜を形成する工程において、セラミックグリ
ーンシート及び多層金属膜の温度を40℃〜80℃の範
囲の温度とし、かつ前記積層にあたり、第2の金属膜が
第1の金属膜上に積層されている部分に厚み方向に10
0Kg/cm 2 〜200Kg/cm 2 の範囲の圧力を加
え、しかる後、第2の金属膜が上に形成されていない第
1の金属膜部分(すなわち不要金属膜部分)を支持体に
残した状態で支持体を剥離することにより多層金属膜を
転写することを特徴とする、セラミック積層電子部品の
製造方法である。
【0015】上記第1の金属膜は、その厚みが0.2μ
m以下とされ、それによって、上記不要金属膜部分を支
持体に確実に残した状態で、多層金属膜を転写すること
が容易となる。
m以下とされ、それによって、上記不要金属膜部分を支
持体に確実に残した状態で、多層金属膜を転写すること
が容易となる。
【0016】また、本発明では、上記セラミックグリー
ンシート及び多層金属膜を積層するに際し、セラミック
グリーンシート及び多層金属膜の温度は、40〜80℃
の範囲とされる。このような温度で積層を行うことによ
り、セラミックグリーンシートに対する多層金属膜の密
着性を高めることができ、従って不要な第1の金属膜部
分のみをより確実に支持体に残して支持体とともに剥離
することができる。
ンシート及び多層金属膜を積層するに際し、セラミック
グリーンシート及び多層金属膜の温度は、40〜80℃
の範囲とされる。このような温度で積層を行うことによ
り、セラミックグリーンシートに対する多層金属膜の密
着性を高めることができ、従って不要な第1の金属膜部
分のみをより確実に支持体に残して支持体とともに剥離
することができる。
【0017】また、上記積層に際して加えられる圧力
は、100Kg/cm2〜200Kg/cm2の範囲と値
とされ、それによって、積層に際してのセラミックグリ
ーンシートと多層金属膜との密着性を高めることがで
き、従って不要な第1の金属膜部分を支持体とともに確
実に除去することができる。
は、100Kg/cm2〜200Kg/cm2の範囲と値
とされ、それによって、積層に際してのセラミックグリ
ーンシートと多層金属膜との密着性を高めることがで
き、従って不要な第1の金属膜部分を支持体とともに確
実に除去することができる。
【0018】また、第2の金属膜は、0.3μm以上、
2.0μm以下とされる。これは、第2の金属膜の厚み
が0.3μm未満では、この部分のみを転写することが
不完全になるからである。また、セラミック積層電子部
品を小型大容量化する場合の内部電極として用いるに
は、2.0μm以下程度とすることが望まれる。
2.0μm以下とされる。これは、第2の金属膜の厚み
が0.3μm未満では、この部分のみを転写することが
不完全になるからである。また、セラミック積層電子部
品を小型大容量化する場合の内部電極として用いるに
は、2.0μm以下程度とすることが望まれる。
【0019】なお、本発明において上記第1,第2の金
属膜は薄膜形成法により形成されるが、この薄膜形成法
としては、蒸着、スパッタリング、メッキ、イオンプレ
ーティングなどの従来より公知の任意の薄膜形成方法を
用いることができる。また、本発明は、上記のように、
多層金属膜とセラミックグリーンシートとを交互に積層
する工程までに特徴を有するものであり、このような積
層により得られたセラミック積層体を焼成する工程、得
られた焼結体の外表面に外部電極を形成する工程等など
の後の工程については、従来より周知のセラミック積層
電子部品の製造方法に従って行い得る。
属膜は薄膜形成法により形成されるが、この薄膜形成法
としては、蒸着、スパッタリング、メッキ、イオンプレ
ーティングなどの従来より公知の任意の薄膜形成方法を
用いることができる。また、本発明は、上記のように、
多層金属膜とセラミックグリーンシートとを交互に積層
する工程までに特徴を有するものであり、このような積
層により得られたセラミック積層体を焼成する工程、得
られた焼結体の外表面に外部電極を形成する工程等など
の後の工程については、従来より周知のセラミック積層
電子部品の製造方法に従って行い得る。
【0020】
【発明の作用及び効果】本発明のセラミック積層電子部
品の製造方法では、薄膜形成法により内部電極が構成さ
れるため、内部電極の厚みを導電ペーストを用いた従来
のセラミック積層電子部品に比べて薄くすることができ
る。しかも、導電ペーストを用いた内部電極に比べて、
内部電極の寸法精度を高めることができるため、より一
層小型のセラミック積層電子部品を安定に提供すること
ができる。
品の製造方法では、薄膜形成法により内部電極が構成さ
れるため、内部電極の厚みを導電ペーストを用いた従来
のセラミック積層電子部品に比べて薄くすることができ
る。しかも、導電ペーストを用いた内部電極に比べて、
内部電極の寸法精度を高めることができるため、より一
層小型のセラミック積層電子部品を安定に提供すること
ができる。
【0021】加えて、本発明では、上記多層金属膜を焼
成することにより内部電極が構成されるため、内部電極
としてセラミックスに応じた最適の組成の金属材料から
なる内部電極を形成することができる。特に、第1の金
属膜の不要部分をエッチングにより除去する必要がない
ため、第1,第2の金属膜を構成する金属材料として、
広範な金属材料から適宜の金属を選択することができ
る。よって、内部電極として最適な組成の金属材料によ
り内部電極を形成し得る。
成することにより内部電極が構成されるため、内部電極
としてセラミックスに応じた最適の組成の金属材料から
なる内部電極を形成することができる。特に、第1の金
属膜の不要部分をエッチングにより除去する必要がない
ため、第1,第2の金属膜を構成する金属材料として、
広範な金属材料から適宜の金属を選択することができ
る。よって、内部電極として最適な組成の金属材料によ
り内部電極を形成し得る。
【0022】また、第1の金属膜の不要部分をエッチン
グにより除去する必要がないため、エッチングにより第
1の金属膜の不要部分を除去する方法に比べて、工程を
簡略化し得る。加えて、エッチャントによるセラミック
積層電子部品の特性の劣化やばらつきも生じ難い。
グにより除去する必要がないため、エッチングにより第
1の金属膜の不要部分を除去する方法に比べて、工程を
簡略化し得る。加えて、エッチャントによるセラミック
積層電子部品の特性の劣化やばらつきも生じ難い。
【0023】さらに、第2の金属膜をフォトリソグラフ
ィによりパターン化する場合には、レジストが用いられ
るが、このレジストについても第1の金属膜の除去にエ
ッチャントを用いないため、該エッチャントに対する耐
エッチング性を考慮することなく選択することができ
る。
ィによりパターン化する場合には、レジストが用いられ
るが、このレジストについても第1の金属膜の除去にエ
ッチャントを用いないため、該エッチャントに対する耐
エッチング性を考慮することなく選択することができ
る。
【0024】よって、本発明によれば、寸法精度に優れ
ており、かつ内部電極として最適の組成を有する内部電
極を有するセラミック積層電子部品を、比較的簡単な工
程により安定に提供することが可能となる。
ており、かつ内部電極として最適の組成を有する内部電
極を有するセラミック積層電子部品を、比較的簡単な工
程により安定に提供することが可能となる。
【0025】
【実施例の説明】以下、図面を参照しつつ実施例を説明
することにより、本発明を明らかにする。
することにより、本発明を明らかにする。
【0026】実施例1 図3(a)に示すように、支持体1として、上面がシリ
コン樹脂でコーティングされたポリエチレンテレフタレ
ート(以下、PET)フィルムを用意する。支持体1上
に、セラミックスラリーをドクダーブレード法によりシ
ート成形し、セラミックグリーンシート2を得る。本実
施例では、セラミックグリーンシート2として、厚み8
μmのセラミックグリーンシートを形成する。
コン樹脂でコーティングされたポリエチレンテレフタレ
ート(以下、PET)フィルムを用意する。支持体1上
に、セラミックスラリーをドクダーブレード法によりシ
ート成形し、セラミックグリーンシート2を得る。本実
施例では、セラミックグリーンシート2として、厚み8
μmのセラミックグリーンシートを形成する。
【0027】次に、図3(b)に示すように、同じくP
ETフィルムからなり、上面がシリコン樹脂で処理され
た支持体3を用意する。支持体3上に、第1の金属膜4
を形成する。本実施例では、第1の金属膜4は、0.2
μmの厚みのAg膜よりなり、蒸着法により支持体3の
上面の全面に形成されている。
ETフィルムからなり、上面がシリコン樹脂で処理され
た支持体3を用意する。支持体3上に、第1の金属膜4
を形成する。本実施例では、第1の金属膜4は、0.2
μmの厚みのAg膜よりなり、蒸着法により支持体3の
上面の全面に形成されている。
【0028】次に、1μmの厚みのフォトレジスト層を
第1の金属膜4上に塗布し、フォトリソグラフィにより
パターニングし、パターン化されたレジスト層5を形成
する。
第1の金属膜4上に塗布し、フォトリソグラフィにより
パターニングし、パターン化されたレジスト層5を形成
する。
【0029】次に、レジスト層5が形成されていない部
分において、第1の金属膜4上に第2の金属膜6を形成
する。第2の金属膜6は、本実施例では、Pdを電気メ
ッキすることにより形成されており、その厚みは0.5
μmとされている。
分において、第1の金属膜4上に第2の金属膜6を形成
する。第2の金属膜6は、本実施例では、Pdを電気メ
ッキすることにより形成されており、その厚みは0.5
μmとされている。
【0030】次に、レジスト除去液を用いて上記レジス
ト層5を除去する。その結果、図4に示すように、支持
体3上に、第1の金属膜4と第2の金属膜6とからなる
多層金属膜7が形成される。
ト層5を除去する。その結果、図4に示すように、支持
体3上に、第1の金属膜4と第2の金属膜6とからなる
多層金属膜7が形成される。
【0031】次に、支持体1に支持されたセラミックグ
リーンシート2と、上記多層金属膜7とを積層する。こ
の積層に際しては、本実施例では、図5(a)に示す積
層機を用いる。すなわち、積層機11は、積層機本体1
2と、角環状切断刃13とを有する。また、積層機本体
12の下面12aには、最終的に積層体を積層機本体1
2の下面12aから容易に除去するための離型層とし
て、PETフィルム14が貼り付けられている。
リーンシート2と、上記多層金属膜7とを積層する。こ
の積層に際しては、本実施例では、図5(a)に示す積
層機を用いる。すなわち、積層機11は、積層機本体1
2と、角環状切断刃13とを有する。また、積層機本体
12の下面12aには、最終的に積層体を積層機本体1
2の下面12aから容易に除去するための離型層とし
て、PETフィルム14が貼り付けられている。
【0032】上記積層機11は、図示しない駆動源によ
り上下に移動可能とされている。また、角環状切断刃1
3は、積層機本体12とは独立に上下方向に移動し得る
ように構成されている。
り上下に移動可能とされている。また、角環状切断刃1
3は、積層機本体12とは独立に上下方向に移動し得る
ように構成されている。
【0033】積層に際しては、積層機11が、図3
(a)に示したセラミックグリーンシート2上に降下さ
れる。この場合、積層機本体12の下面に貼り付けられ
たPETフィルム14がセラミックグリーンシート2の
上面に圧接され、その状態で切断刃13によりセラミッ
クグリーンシート2が切断される。しかる後、積層機1
1を上昇させることにより、切断されたセラミックグリ
ーンシート2AがPETフィルム14の下面に密着され
た状態で積層機本体12側に取り出される。次に、上記
積層機11を、図4に示す多層金属膜7上に降下させ、
セラミックグリーンシート2Aを多層金属膜7の上面に
圧接させる。その状態で切断刃13を降下させ、多層金
属膜7を切断する。しかる後、積層機11を上昇させる
ことにより、図5(a)に示すように、セラミックグリ
ーンシート2Aの下面に多層金属膜7が転写される。
(a)に示したセラミックグリーンシート2上に降下さ
れる。この場合、積層機本体12の下面に貼り付けられ
たPETフィルム14がセラミックグリーンシート2の
上面に圧接され、その状態で切断刃13によりセラミッ
クグリーンシート2が切断される。しかる後、積層機1
1を上昇させることにより、切断されたセラミックグリ
ーンシート2AがPETフィルム14の下面に密着され
た状態で積層機本体12側に取り出される。次に、上記
積層機11を、図4に示す多層金属膜7上に降下させ、
セラミックグリーンシート2Aを多層金属膜7の上面に
圧接させる。その状態で切断刃13を降下させ、多層金
属膜7を切断する。しかる後、積層機11を上昇させる
ことにより、図5(a)に示すように、セラミックグリ
ーンシート2Aの下面に多層金属膜7が転写される。
【0034】上記のようなセラミックグリーンシート2
Aと多層金属膜7とを積層する工程を繰り返すことによ
り、マザーのセラミック積層体を得ることができる。上
記積層に際し、多層金属膜7に積層機本体12から加え
る圧力の大きさを、70Kg/cm2 、90Kg/cm
2 、110Kg/cm2 、150Kg/cm 2 、190
Kg/cm2 、210Kg/cm2 、及び250Kg/
cm2 の7種類の値とし、かつセラミックグリーンシー
ト2A及び積層金属膜7の温度を80℃とし、上記積層
を行った。
Aと多層金属膜7とを積層する工程を繰り返すことによ
り、マザーのセラミック積層体を得ることができる。上
記積層に際し、多層金属膜7に積層機本体12から加え
る圧力の大きさを、70Kg/cm2 、90Kg/cm
2 、110Kg/cm2 、150Kg/cm 2 、190
Kg/cm2 、210Kg/cm2 、及び250Kg/
cm2 の7種類の値とし、かつセラミックグリーンシー
ト2A及び積層金属膜7の温度を80℃とし、上記積層
を行った。
【0035】その結果、下記の表1に示すように、加え
た圧力が70及び90Kg/cm2の場合には、図5
(a)に示すように転写不良、すなわち多層金属膜7の
一部のパターンが転写されないことがあった。また、圧
力を110、150及び190Kg/cm2 とした場合
には、図5(b)に示すように、多層金属膜7がセラミ
ックグリーンシート2Aの下面に確実に転写されてい
た。他方、圧力を210及び250Kg/cm2 とした
場合には、図6に示されているように、セラミックグリ
ーンシート2Aの下面に、第1の金属膜4の不要部分も
転写されていた。すなわち、第2の金属膜6に積層され
ていない第1の金属膜部分までもが、セラミックグリー
ンシート2Aの下面に転写されてしまった。
た圧力が70及び90Kg/cm2の場合には、図5
(a)に示すように転写不良、すなわち多層金属膜7の
一部のパターンが転写されないことがあった。また、圧
力を110、150及び190Kg/cm2 とした場合
には、図5(b)に示すように、多層金属膜7がセラミ
ックグリーンシート2Aの下面に確実に転写されてい
た。他方、圧力を210及び250Kg/cm2 とした
場合には、図6に示されているように、セラミックグリ
ーンシート2Aの下面に、第1の金属膜4の不要部分も
転写されていた。すなわち、第2の金属膜6に積層され
ていない第1の金属膜部分までもが、セラミックグリー
ンシート2Aの下面に転写されてしまった。
【0036】
【表1】
【0037】従って、上記実験例から明らかなように、
本実施例の構成では、圧力を110、150、190K
g/cm2 として転写を行えば確実に多層金属膜7の必
要部分のみを転写し得ることがわかる。本願発明者の実
験によれば、本実施例の条件では、上記圧力を100〜
200Kg/cm2 の範囲とすることにより、上記図5
(b)に示した例と同様に第1の金属膜の不要部分を支
持体3側に残し、第2の金属膜6と、第2の金属膜6の
下方に存在している第1の金属膜部分のみを確実にセラ
ミックグリーンシート2Aの下面に転写し得ることが確
かめられている。
本実施例の構成では、圧力を110、150、190K
g/cm2 として転写を行えば確実に多層金属膜7の必
要部分のみを転写し得ることがわかる。本願発明者の実
験によれば、本実施例の条件では、上記圧力を100〜
200Kg/cm2 の範囲とすることにより、上記図5
(b)に示した例と同様に第1の金属膜の不要部分を支
持体3側に残し、第2の金属膜6と、第2の金属膜6の
下方に存在している第1の金属膜部分のみを確実にセラ
ミックグリーンシート2Aの下面に転写し得ることが確
かめられている。
【0038】逆に、転写に際しての上記圧力の大きさを
150Kg/cm2 とし、積層に際してのセラミックグ
リーンシート2及び多層金属膜7の温度を変化させて、
同様に熱圧着を行った。温度条件は、下記の表2に示す
ように、39℃、41℃、70℃、79℃及び85℃と
した。結果を下記の表2に示す。
150Kg/cm2 とし、積層に際してのセラミックグ
リーンシート2及び多層金属膜7の温度を変化させて、
同様に熱圧着を行った。温度条件は、下記の表2に示す
ように、39℃、41℃、70℃、79℃及び85℃と
した。結果を下記の表2に示す。
【0039】
【表2】
【0040】表から明らかなように、温度を41℃、7
0℃、79℃とした場合に、良好な結果が得られ、温度
が39℃では転写不良が発生し、温度85℃の場合には
第1の金属膜の不要部分までもがセラミックグリーンシ
ート2Aの下面に転写されてしまった。本願発明者の実
験によれば、上記のように、必要な部分の第1の金属膜
と第2の金属膜のみを転写するには、上記温度範囲は4
0〜80℃の範囲とすればよいことが確かめられてい
る。
0℃、79℃とした場合に、良好な結果が得られ、温度
が39℃では転写不良が発生し、温度85℃の場合には
第1の金属膜の不要部分までもがセラミックグリーンシ
ート2Aの下面に転写されてしまった。本願発明者の実
験によれば、上記のように、必要な部分の第1の金属膜
と第2の金属膜のみを転写するには、上記温度範囲は4
0〜80℃の範囲とすればよいことが確かめられてい
る。
【0041】従って、上述した実験結果により、好まし
くは、積層に際して多層金属膜に加える圧力を100〜
200Kg/cm2、温度40〜80℃とすればよいこ
とが好ましいことがわかる。
くは、積層に際して多層金属膜に加える圧力を100〜
200Kg/cm2、温度40〜80℃とすればよいこ
とが好ましいことがわかる。
【0042】本実施例では、上記セラミックグリーンシ
ート2Aと多層金属膜7の積層を繰り返すことにより、
マザーのセラミック積層体が得られる。マザーのセラミ
ック積層体を得た後については、周知のセラミック積層
電子部品の製造方法に従って行い得る。すなわち、マザ
ーのセラミック積層体を厚み方向に切断し、個々のセラ
ミック積層電子部品単位の積層体を得る。次に、得られ
たセラミック積層体を焼成し、焼結体を得るとともに、
上記第1,第2の金属膜を合金化し、内部電極を形成す
る。最後に、得られた焼結体の外表面に外部電極を形成
する。
ート2Aと多層金属膜7の積層を繰り返すことにより、
マザーのセラミック積層体が得られる。マザーのセラミ
ック積層体を得た後については、周知のセラミック積層
電子部品の製造方法に従って行い得る。すなわち、マザ
ーのセラミック積層体を厚み方向に切断し、個々のセラ
ミック積層電子部品単位の積層体を得る。次に、得られ
たセラミック積層体を焼成し、焼結体を得るとともに、
上記第1,第2の金属膜を合金化し、内部電極を形成す
る。最後に、得られた焼結体の外表面に外部電極を形成
する。
【0043】実施例2 実施例1と同様にして、但し、第1の金属膜としてCu
を、第2の金属膜をNiを用い、下記の表3に示すよう
にその膜厚を種々異ならせた。なお、積層に際して加え
る圧力の大きさは90〜210Kg/cm2 とし、温度
は70〜85℃とし、熱圧着を行い、積層体を得た。上
記条件で多層金属膜とセラミックグリーンシートとの積
層を行った場合の多層金属膜のセラミックグリーンシー
ト側への転写の状態を評価した。結果を下記の表3に示
す。
を、第2の金属膜をNiを用い、下記の表3に示すよう
にその膜厚を種々異ならせた。なお、積層に際して加え
る圧力の大きさは90〜210Kg/cm2 とし、温度
は70〜85℃とし、熱圧着を行い、積層体を得た。上
記条件で多層金属膜とセラミックグリーンシートとの積
層を行った場合の多層金属膜のセラミックグリーンシー
ト側への転写の状態を評価した。結果を下記の表3に示
す。
【0044】
【表3】
【0045】表3から明らかなように、第1の金属膜の
厚みを0.2μm以下、第2の金属膜の厚みを0.3μ
m以上としたとき、第2の金属膜と、第2の金属膜が形
成されている部分にのみ第1の金属膜が積層されている
多層金属膜をセラミックグリーンシートに確実に転写す
ることができ、従って所望通りのセラミック積層体の得
られることがわかる。また、本実施例では、第1の金属
膜がCuにより、第2の金属膜がNiで形成されている
ため、焼成により、Cu−Ni合金からなる内部電極を
形成することができる。
厚みを0.2μm以下、第2の金属膜の厚みを0.3μ
m以上としたとき、第2の金属膜と、第2の金属膜が形
成されている部分にのみ第1の金属膜が積層されている
多層金属膜をセラミックグリーンシートに確実に転写す
ることができ、従って所望通りのセラミック積層体の得
られることがわかる。また、本実施例では、第1の金属
膜がCuにより、第2の金属膜がNiで形成されている
ため、焼成により、Cu−Ni合金からなる内部電極を
形成することができる。
【0046】なお、実施例1,実施例2では、第1の金
属膜をAgまたはCu、第2の金属膜をPdまたはNi
で構成したが、本発明では、他の金属を用いることも可
能である。また、本発明では、上記のように、第1,第
2の金属膜を積層し、焼成することにより内部電極を形
成するものであるため、第1,第2の金属膜を構成する
金属の種類及び第1,第2の金属膜の膜厚を変更すると
こにより、内部電極の組成を容易に調整することができ
る。
属膜をAgまたはCu、第2の金属膜をPdまたはNi
で構成したが、本発明では、他の金属を用いることも可
能である。また、本発明では、上記のように、第1,第
2の金属膜を積層し、焼成することにより内部電極を形
成するものであるため、第1,第2の金属膜を構成する
金属の種類及び第1,第2の金属膜の膜厚を変更すると
こにより、内部電極の組成を容易に調整することができ
る。
【0047】また、本発明は、例えば積層コンデンサセ
ラミック多層基板の他、セラミック積層型圧電部品のよ
うな種々のセラミック積層電子部品の製造方法に適用す
ることができる。
ラミック多層基板の他、セラミック積層型圧電部品のよ
うな種々のセラミック積層電子部品の製造方法に適用す
ることができる。
【図1】(a)〜(c)は、それぞれ、未だ公知ではな
い多層金属膜を用いたセラミック積層電子部品の製造方
法を説明するための各断面図。
い多層金属膜を用いたセラミック積層電子部品の製造方
法を説明するための各断面図。
【図2】(a)〜(c)は、それぞれ、未だ公知ではな
い多層金属膜を用いたセラミック積層電子部品の製造方
法を説明するための各断面図。
い多層金属膜を用いたセラミック積層電子部品の製造方
法を説明するための各断面図。
【図3】(a)及び(b)は、それぞれ、実施例1にお
いて、支持体上にセラミックグリーンシートを形成した
状態及び支持体上に第1の金属膜、レジスト層及び第2
の金属膜を形成した状態を示す各断面図。
いて、支持体上にセラミックグリーンシートを形成した
状態及び支持体上に第1の金属膜、レジスト層及び第2
の金属膜を形成した状態を示す各断面図。
【図4】実施例において支持体上に形成された多層金属
膜を説明するための断面図。
膜を説明するための断面図。
【図5】(a)及び(b)は、それぞれ、加える圧力を
90Kg/cm2 及び150Kg/cm2 としたときの
多層金属膜の転写状態を説明するための部分切欠断面
図。
90Kg/cm2 及び150Kg/cm2 としたときの
多層金属膜の転写状態を説明するための部分切欠断面
図。
【図6】圧力を210Kg/cm2 としたときの多層金
属膜の転写状態を説明するための部分切欠断面図。
属膜の転写状態を説明するための部分切欠断面図。
2…セラミックグリーンシート 2A…セラミックグリーンシート 3…支持体 4…第1の金属膜 6…第2の金属膜 7…多層金属膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01G 4/00 - 4/42
Claims (1)
- 【請求項1】 支持体上に0.2μm以下の厚みの第1
の金属膜を薄膜形成法により形成する工程と、 前記第1の金属膜上に、部分的に、0.3μm以上、
2.0μm以下の厚みの第2の金属膜を薄膜形成法によ
り形成して多層金属膜を形成する工程と、 前記多層金属膜と、セラミックグリーンシートとを交互
に積層する工程とを備え、前記セラミックグリーンシート及び多層金属膜を形成す
る工程において、セラミックグリーンシート及び多層金
属膜の温度を40℃〜80℃の範囲の温度とし、かつ 前
記積層にあたり、第2の金属膜が第1の金属膜上に積層
されている部分に厚み方向に100Kg/cm 2 〜20
0Kg/cm 2 の範囲の圧力を加え、しかる後、第2の
金属膜が上に形成されていない第1の金属膜部分を支持
体に残した状態で支持体を剥離することにより前記多層
金属膜を転写することを特徴とする、セラミック積層電
子部品の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15198095A JP3309646B2 (ja) | 1995-06-19 | 1995-06-19 | セラミック積層電子部品の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15198095A JP3309646B2 (ja) | 1995-06-19 | 1995-06-19 | セラミック積層電子部品の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH097882A JPH097882A (ja) | 1997-01-10 |
JP3309646B2 true JP3309646B2 (ja) | 2002-07-29 |
Family
ID=15530435
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15198095A Expired - Fee Related JP3309646B2 (ja) | 1995-06-19 | 1995-06-19 | セラミック積層電子部品の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3309646B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN116918015A (zh) * | 2021-03-31 | 2023-10-20 | 株式会社村田制作所 | 层叠陶瓷电容器 |
-
1995
- 1995-06-19 JP JP15198095A patent/JP3309646B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH097882A (ja) | 1997-01-10 |
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