JPH06302469A - 積層セラミックコンデンサの内部電極形成方法 - Google Patents

積層セラミックコンデンサの内部電極形成方法

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JPH06302469A
JPH06302469A JP8461493A JP8461493A JPH06302469A JP H06302469 A JPH06302469 A JP H06302469A JP 8461493 A JP8461493 A JP 8461493A JP 8461493 A JP8461493 A JP 8461493A JP H06302469 A JPH06302469 A JP H06302469A
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JP
Japan
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film
internal electrodes
internal electrode
ceramic
thin film
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JP8461493A
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English (en)
Inventor
Mariko Ishikawa
真理子 石川
Junichi Kato
純一 加藤
Atsuo Nagai
淳夫 長井
Toshiyuki Suzuki
俊之 鈴木
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 積層セラミックコンデンサの内部電極形成方
法において、薄膜電極を歩留まり良く形成することを目
的とする。 【構成】 フィルム1を内部電極のパターンが形成され
たマスク2で被い、所定のパターン状に真空系による薄
膜形成法により0.1μmの金属薄膜3を形成し、その
後、金属薄膜3に所望の厚みまで無電解メッキを行い、
内部電極5を形成する。さらに、内部電極5が形成され
たフィルム1上にセラミック誘電体層6を形成する、或
いは、キャリアフィルム10上にセラミック誘電体層6
を形成しておき、それに内部電極5を転写する事によ
り、セラミックグリーンシートを作製し、積層を行う。 【効果】 大容量積層セラミックコンデンサを容易に製
造できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は積層セラミックコンデン
サの内部電極の形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近時、電子機器の小型化、高性能化にと
もなって積層チップコンデンサに対する小型化、大容量
化の要望がますます増大している。
【0003】従来、積層セラミックコンデンサは、次の
ようなプロセスを経て製造されている。
【0004】まず、ドクターブレード等によりシート状
に成形されたセラミックグリーンシートが準備され、そ
の上に、内部電極となる金属、例えばパラジウム、銀−
パラジウム、ニッケル等のペーストが、スクリーン印刷
により1.0〜数μmの厚みで所定のパターンをもって
形成される。通常、セラミックグリーンシートは、後で
切断されて複数個の積層セラミックコンデンサを得るこ
とが意図されており、従って、内部電極となる部分は、
セラミックグリーンシート上において、複数個の箇所に
分布して形成される。
【0005】次に、上述のように内部電極を形成したセ
ラミックグリーンシートが積層され、プレスすることに
より圧着された後、個々の積層セラミックコンデンサの
為のチップを得るように切断される。その後、上記のチ
ップは焼成され、チップの表面の所定の領域に、外部電
極となる金属ペーストが塗布され、これが焼成されるこ
とによって、積層セラミックコンデンサが完成される。
【0006】現在、内部電極のパターン形成法として、
大容量、高積層化への要望から、薄膜形成法による、厚
み0.1〜1.0μmの内部電極形成方法が検討されて
いる。薄膜形成法における内部電極のパターン形成法と
しては、エッチング、所定部分のみを押圧する、或いは
マスキング等が用いられる(例えば特開昭64−428
09号公報参照)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】一般に、積層セラミッ
クコンデンサを小型化、大容量化するための工法上の手
段として、上記のセラミックグリーンシートを薄層化
し、内部電極間の距離を短くすることや、規定寸法内で
上記のセラミックグリーンシートをできるだけ多く積層
することが有効である。しかし、内部電極に金属ペース
トを用いた場合、内部電極厚みが大きいためセラミック
グリーンシート上に大きな凸部が存在することになる。
したがって、セラミックグリーンシートを積層し、圧着
する時に、内部電極が形成されていない部分に十分な圧
力がかからず、特に大容量品の場合には、多くのセラミ
ックグリーンシートを積層することになるのでシート間
の接着性が低下し、チップ焼成後、クラックが発生して
しまうといった問題点がある。
【0008】また、内部電極形成法に薄膜形成法を用い
る場合、一般的にセラミックグリーンシート上ではなく
有機フィルム上に薄膜を形成し、それをセラミックグリ
ーンシート上に転写する、あるいは薄膜電極が形成され
た有機フィルム上に直接セラミックグリーンシートを形
成する方法が採用され、その薄膜形成法は蒸着及びスパ
ッターといった真空系によるものと、無電解メッキによ
るものとの2種類に大別できる。そして、真空系による
薄膜形成法の場合、パターニングが容易にできる利点が
あるが、薄膜中に大きな内部応力が存在するため、有機
フィルムの変形、さらには有機フィルムからの剥離を伴
い、蒸着膜の取扱いが不便という問題がある。一方、無
電解メッキの場合、薄膜中の内部応力が小さく有機フィ
ルムの変形も少ないが、一般に被メッキ物全体を各処理
液に浸漬するため、被メッキ物である有機フィルム全体
に金属箔が析出し、内部電極パターンを形成する際にエ
ッチングが行われ、レジスト塗布、エッチング、レジス
ト除去の工程が加わるため、材料コストが高価になり、
また、エッチング工程で内部電極となる部分も腐食によ
るダメージを受けるという問題がある。
【0009】そこで、本発明は上記従来の内部電極の製
造技術の課題に鑑み、内部電極を効率よく作成し、大容
量積層セラミックコンデンサを容易に歩留まり良く製造
できる積層セラミックコンデンサの内部電極の形成方法
を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、有機フィルム
を内部電極となる所定のパターン状のマスクで被い、所
定の形状に蒸着、スパッタ等の真空系による薄膜形成法
により0.1μm以上0.3μm以下の金属薄膜を形成
し、その後、所望の膜厚まで無電解メッキを行い、内部
電極を形成する方法である。
【0011】
【作用】本発明において、内部電極に金属箔を用いるこ
とから、セラミックグリーンシート表面の内部電極によ
る凸部は激減し、シート圧着時に、シート全体に圧力が
加わるので、シート間の接着性が向上する。その結果、
より多くのセラミックグリーンシートを積層することが
できる。さらに、予め有機フィルムを内部電極となる所
定のパターンのマスクで被い、真空系による薄膜形成法
によりパターニングされた金属薄膜を形成し、その後、
所望の厚みまで無電解メッキを行い内部電極を形成する
ことから、薄膜中の内部応力が小さいため取扱い性に優
れ、且つ、無電解メッキ浴に浸漬する際、無電解メッキ
液は予め蒸着膜が形成された部分のみに作用するので、
エッチング工程が不要となり、内部電極の腐食によるダ
メージを抑えることができる。以上のことから本発明
は、薄膜電極を容易に製造することを可能とし、積層セ
ラミックコンデンサの小型化、大容量化の要求を容易に
満たし、且つ、歩留まり良く製造することができる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
ながら説明する。
【0013】(実施例1)図1は、本発明の第1の実施
例にかかる有機フィルム上への内部電極形成法及び内部
電極が埋め込まれたセラミックグリーンシートの作製法
を示したものである。ここで、1は有機フィルム、2は
内部電極となる所定のパターンが形成されたマスク、3
は真空系による薄膜形成法により形成された金属薄膜、
4は無電解メッキ浴、5は真空系及び無電解メッキによ
り形成された金属箔による内部電極、6はセラミック誘
電体層を示す。
【0014】まず、図1(a)に示すように有機フィル
ム1をマスク2で被い、図1(b)に示したように、蒸
着により内部電極のパターン状に0.1μmのニッケル
薄膜3を形成した。次に、図1(c)に示すように、ヒ
ドラジンあるいはホウ素系の還元剤を用いた無電解ニッ
ケルメッキ浴4に、この有機フィルム1を所定の条件で
任意の膜厚が得られる時間浸漬して蒸着膜の上に無電解
メッキによるニッケル箔を形成し、図1(d)に示す内
部電極のパターン状に蒸着及び無電解メッキによるニッ
ケル箔5が形成された有機フィルムを得た。
【0015】別途、チタン酸バリウムを主成分とする誘
電体粉末120重量部、ポリビニルブチラール樹脂30
重量部、ブチルカルビトール150重量部、フタル酸ジ
オクチル4重量部を配合し、ボールミルで20時間混練
して、セラミック誘電体層用スラリーを作製し、このス
ラリーを用いてリバースロール法でセラミック誘電体層
6を、上記のようにして製造した有機フィルム1の上に
形成し所望の大きさに切断した。このようにして得られ
たセラミックグリーンシートの断面図を図1(e)に示
してある。但し、図では厚み方向が誇張されている。
【0016】その後、この内部電極が埋め込まれたセラ
ミックグリーンシートを複数枚準備し、図2に示すよう
な装置を利用して転写方法によって積層を行った。すな
わち、先ず生セラミックからなるベース7上に内部電極
5が埋め込まれたセラミックグリーンシートの有機フィ
ルム1側を上にして配置し、上部より金型8で加圧し、
内部電極5とセラミック誘電体層6を同時に転写する。
なおこの時の転写は、金型8をヒーター90で50〜1
20℃に加熱した状態で、50〜200kg/cm2
加圧して行う。転写工程に際し、予め有機フィルム1上
にメラミン系樹脂またはエポキシ系樹脂からなる離形処
理層を形成しておくと転写時のセラミックグリーンシー
トの剥離性が向上する。
【0017】以後、セラミックグリーンシートを同様の
手順で所望の積層数まで転写を繰り返した後、生セラミ
ックベース7と同程度の厚みの内部電極が埋め込まれて
いないセラミックグリーンシートを転写し、所望の寸法
で切断した後、1300℃で焼成した。(表1)は本方
法で内部電極厚み0.3〜1.0μm、セラミック誘電
体層厚み2〜8μm、積層数150層で1.6×1.6
×3.2mmのチップを作製し、焼結体のクラック発生
数を従来法と比較して示したものである。
【0018】
【表1】
【0019】(表1)からも明らかなように本方法は、
内部電極厚み0.3〜1.0μm、セラミック誘電体厚
み2〜8μmの範囲で150層以上の積層が可能であ
り、従来法に比べると積層セラミックコンデンサの高積
層化に有効であることが分かる。
【0020】(実施例2)第2の実施例の形成方法は、
第1の実施例に似ているが、異なる点は、同一の有機フ
ィルム上に内部電極及びセラミック誘電体層を設けず、
キャリアフィルム上にセラミック誘電体層を形成し、一
方で有機フィルム上に先の実施例と同様に真空系による
薄膜形成法及び無電解メッキにより内部電極を形成し、
これを先のセラミック誘電体層に転写して、内部電極が
転写されたセラミックグリーンシートを得ることにあ
る。本実施例の場合、内部電極が形成されるフィルムと
セラミック誘電体層が形成されるフィルムが別であるた
め、離形処理層を設ける際にそれぞれに応じた離形処理
剤が使用でき、転写工程時のフィルムの剥離性が向上
し、セラミックグリーンシートの転写が容易となる。さ
らに、内部電極をセラミック誘電体層に転写する際、セ
ラミック誘電体層、あるいは内部電極を形成した有機フ
ィルム上に、フェノール系樹脂またはケトン系樹脂また
はブチラール系樹脂からなる接着層を形成すると内部電
極とセラミック誘電体層との接着性が向上する。
【0021】すなわち、図3は、その第2の実施例にか
かるセラミックグリーンシートの作製方法を示すもので
ある。図3において、図1に示す部分と同一の部分につ
いては同一の番号を付し、製造工程についても同一の工
程については説明を省略する。なお、10はキャリアフ
ィルムを示す。
【0022】先ず、第1の実施例と同様に、図3(a)
に示すように有機フィルム1上に内部電極のパターン状
にニッケル薄膜による内部電極5を形成し、別途、先実
施例と同様にセラミック誘電体層用スラリーを作製し、
図3(b)に示すようにセラミック誘電体層6をシリコ
ン系樹脂で離形処理されたキャリアフィルム10上に形
成した。これらを図3(c)に示すように有機フィルム
1及びキャリアフィルム10が外側になるように重ね合
わせ、金型8をヒーター9で100〜120℃に加熱し
ながら、50〜700kg/cm2の圧力で押圧した
後、有機フィルム1を除去し、図3(e)に示すセラミ
ック誘電体層6上に内部電極5が転写されたセラミック
グリーンシートを作製した。さらに比較のために、セラ
ミック誘電体層6上にスクリーン印刷により、ブチラー
ル系樹脂からなる接着層を形成し、先と同様に転写を行
い、内部電極とセラミック誘電体層の接着性を向上した
セラミックグリーンシートを作成した。接着層を形成す
る手段として、セラミック誘電体層上に接着剤を噴霧し
てもよい。また、接着層は内部電極上に形成しても同様
の効果が認められた。
【0023】それ以降の、セラミックグリーンシートの
積層からチップの完成にいたる製造工程は第1の実施例
と同様である。
【0024】(表2)は本第2実施例により、内部電極
厚み0.5μm、セラミック誘電体層厚み4μm、積層
数150層で1.6×1.6×3.2mmのチップを作
製し、焼結体のクラック発生数を第1の実施例及び接着
層を形成したものと比較して示したものである。
【0025】
【表2】
【0026】(表2)からも明らかなように本発明は、
内部電極を形成する有機フィルムとセラミック誘電体層
を形成するキャリアフィルムにそれぞれに応じた離形処
理層を設けたことで、転写不良によるクラック発生率が
減少し、さらに接着層を設けることでその効果が高くな
ることが分かる。
【0027】なお、本発明において、真空系による薄膜
形成法により形成する内部電極の厚みを0.1μm以上
0.3μm以下に規定したのは、0.1μmより薄いと
無電解メッキが困難となり、0.3μmより厚いと成膜
速度の点で生産性に支障が生じるからである。また、薄
膜形成法は、真空系に限定されない。
【0028】なお、本実施例では内部電極にニッケル、
セラミック誘電体にチタン酸バリウムを用いた積層セラ
ミックコンデンサについて示したが、本発明は、銅、パ
ラジウム、銀、白金、及び金等無電解メッキが可能な金
属を内部電極とする積層セラミックコンデンサ、例えば
内部電極に銅、セラミック誘電体にニオブ・マグネシウ
ム酸鉛を用いた積層セラミックコンデンサ等についても
同様に適用できる事は言うまでもない。
【0029】
【発明の効果】以上述べたところから明らかなように、
本発明は、内部電極を薄膜形成法により作製すること
で、セラミックグリーンシート表面の凸部を激減させる
ことができる。また、有機フィルムに内部電極のパター
ンを形成した後、無電解メッキにより所定の部分のみ内
部電極を形成することで、有機フィルムの変形及び薄膜
電極の有機フィルムからの剥離を防ぐことができる。よ
って、高積層化、薄層化を必要とする大容量積層セラミ
ックコンデンサを容易に且つ歩留まり良く製造すること
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例におけるセラミックグリ
ーンシートの製造工程図である。
【図2】本発明におけるセラミックグリーンシートの積
層工程図である。
【図3】本発明の第2の実施例におけるセラミックグリ
ーンシートの製造工程図である。
【符号の説明】
1 有機フィルム 2 内部電極のパターンが形成されたマスク 3 真空系による薄膜形成法により形成された内部電極 4 無電解メッキ浴 5 真空系及び無電解メッキによる金属箔からなる内部
電極 6 セラミック誘電体層 7 生セラミック層からなるベース 8 金型 9 ヒーター 10 キャリアフィルム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 俊之 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 積層セラミックコンデンサの内部電極を
    形成する方法において、有機フィルム上に、薄膜形成法
    により、所定のパターン状に、0.1μm以上0.3μ
    m以下の金属薄膜を形成する工程と、その後、所定の膜
    厚まで無電解メッキを行う工程とを備え、内部電極とな
    る金属箔を形成することを特徴とする積層セラミックコ
    ンデンサの内部電極形成方法。
JP8461493A 1993-04-12 1993-04-12 積層セラミックコンデンサの内部電極形成方法 Pending JPH06302469A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002231574A (ja) * 2001-02-05 2002-08-16 Murata Mfg Co Ltd 積層型セラミック電子部品の製造方法および積層型セラミック電子部品
WO2005001166A1 (ja) * 2003-06-27 2005-01-06 Kyocera Corporation 金属メッキ膜の形成方法、電子部品の製造方法及びメッキ膜形成装置
JP2005064311A (ja) * 2003-08-18 2005-03-10 Toray Ind Inc 回路基板形成用転写シート
US6967163B2 (en) 2001-06-08 2005-11-22 Murata Manufacturing Co., Ltd. Metal film and manufacturing method therefor, and laminated ceramic electronic component and manufacturing method therefor
DE102005037875B3 (de) * 2005-08-10 2007-03-29 Siemens Ag Verfahren zur Herstellung von Vielschichtbauelementen in Dünnschicht-Technologie

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