JP3309419B2 - 含窒素カチオン重合触媒及び含硫黄カチオン重合触媒を含有する硬化性組成物 - Google Patents
含窒素カチオン重合触媒及び含硫黄カチオン重合触媒を含有する硬化性組成物Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カチオン重合性組成物
に関し、更に詳しくは、熱又は光や電子線等の放射線に
より短時間で硬化するカチオン重合性組成物に関する。
該組成物の硬化物は優れた物性を有するため、塗料、接
着剤、インキ等の材料として好適に用いられる。
に関し、更に詳しくは、熱又は光や電子線等の放射線に
より短時間で硬化するカチオン重合性組成物に関する。
該組成物の硬化物は優れた物性を有するため、塗料、接
着剤、インキ等の材料として好適に用いられる。
【0002】
【従来の技術】光や電子線によりエポキシなどのカチオ
ン重合性化合物を硬化させる触媒およびその組成物は、
特開昭50−151997号、特開昭50−15868
0号などの記載例が知られている。熱によりエポキシな
どのカチオン重合性化合物を硬化させる触媒およびその
組成物は、特開昭58−37003号、特開昭63−2
23002号、特開昭56−152833号特開昭63
−131171号、特開平2−178319号などに記
載されている。また、熱および光によりエポキシなどの
カチオン重合性化合物を硬化させる触媒およびその組成
物としては、特開平2−178303号、特開平2−1
96812号などの記載例がある。
ン重合性化合物を硬化させる触媒およびその組成物は、
特開昭50−151997号、特開昭50−15868
0号などの記載例が知られている。熱によりエポキシな
どのカチオン重合性化合物を硬化させる触媒およびその
組成物は、特開昭58−37003号、特開昭63−2
23002号、特開昭56−152833号特開昭63
−131171号、特開平2−178319号などに記
載されている。また、熱および光によりエポキシなどの
カチオン重合性化合物を硬化させる触媒およびその組成
物としては、特開平2−178303号、特開平2−1
96812号などの記載例がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】エポキシ化合物等のカ
チオン重合性化合物をカチオン硬化した化合物は、アク
リル化合物等のラジカル硬化性化合物をラジカル硬化し
た化合物に比べ、硬化収縮が小さいことや、硬化の際、
酸素の影響を受けないなどの種々の特徴を有している。
このカチオン硬化には一般にカチオン重合触媒が用いら
れ、これには光触媒と熱触媒がある。例えば、光や電子
線によりカチオン重合性化合物を硬化させる触媒とし
て、例えば、特開昭50−151997号等に記載され
ているスルホニウム塩系および鉄−アレン錯体などがあ
る。これらの触媒は、光や電子線に対し高い活性を示す
が、通常使用される温度範囲の加熱によってカチオン重
合性化合物を短時間で硬化することはできないため、光
や電子線硬化の後に、加熱処理を行っても厚膜を硬化す
ることはできない問題点がある。
チオン重合性化合物をカチオン硬化した化合物は、アク
リル化合物等のラジカル硬化性化合物をラジカル硬化し
た化合物に比べ、硬化収縮が小さいことや、硬化の際、
酸素の影響を受けないなどの種々の特徴を有している。
このカチオン硬化には一般にカチオン重合触媒が用いら
れ、これには光触媒と熱触媒がある。例えば、光や電子
線によりカチオン重合性化合物を硬化させる触媒とし
て、例えば、特開昭50−151997号等に記載され
ているスルホニウム塩系および鉄−アレン錯体などがあ
る。これらの触媒は、光や電子線に対し高い活性を示す
が、通常使用される温度範囲の加熱によってカチオン重
合性化合物を短時間で硬化することはできないため、光
や電子線硬化の後に、加熱処理を行っても厚膜を硬化す
ることはできない問題点がある。
【0004】一方、特開昭58−37003号、特開昭
63−223002号、特開平2−178319号など
で述べられている触媒は、熱硬化触媒のためカチオン重
合性化合物を光で硬化することができない上、重合を開
始する温度も高いものが多く実用上問題がある。また、
特開平2−196812号等で述べられている触媒は、
カチオン重合性化合物を光および熱により硬化させるこ
とができると記載されているが、光による硬化性は著し
く低い。このように、いずれの触媒系においても、熱、
光、電子線等の広い領域の放射線に活性を示すものは得
られていない。従って、熱、光、電子線等の広い領域の
放射線で高い硬化性を示す組成物が提供されれば、その
応用は広く産業上極めて有益である。本発明はこれらの
事情からみてなされたもので、光、電子線および熱等の
放射線により短時間で、カチオン重合性化合物を薄膜か
ら厚膜まで硬化することができる高性能なカチオン重合
性組成物を提供することを目的としている。
63−223002号、特開平2−178319号など
で述べられている触媒は、熱硬化触媒のためカチオン重
合性化合物を光で硬化することができない上、重合を開
始する温度も高いものが多く実用上問題がある。また、
特開平2−196812号等で述べられている触媒は、
カチオン重合性化合物を光および熱により硬化させるこ
とができると記載されているが、光による硬化性は著し
く低い。このように、いずれの触媒系においても、熱、
光、電子線等の広い領域の放射線に活性を示すものは得
られていない。従って、熱、光、電子線等の広い領域の
放射線で高い硬化性を示す組成物が提供されれば、その
応用は広く産業上極めて有益である。本発明はこれらの
事情からみてなされたもので、光、電子線および熱等の
放射線により短時間で、カチオン重合性化合物を薄膜か
ら厚膜まで硬化することができる高性能なカチオン重合
性組成物を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】特開平2−178319
号や特開平2−196812号などに記載されている窒
素系熱潜在性カチオン重合触媒や硫黄系熱潜在性カチオ
ン重合触媒は、加熱や電子線によりカチオン重合性化合
物を硬化することができる。しかしながら、窒素系熱潜
在性カチオン重合触媒は、光によりカチオン重合性化合
物を硬化することはできず、また、硫黄系熱潜在性カチ
オン重合触媒も光活性は著しく低い。従って、これらの
触媒系が、光に対しても高い触媒活性を有するようにな
れば、熱、光、電子線等の広い領域の放射線に活性を示
すようになり、産業上極めて有益な硬化触媒が提供され
ることになる。そこで、本発明者らは前記目的を達成す
るため鋭意検討したところ、特定の窒素系熱潜在性カチ
オン重合触媒と硫黄系熱潜在性カチオン重合触媒を併用
して用いることで、熱、光、電子線等の広い領域の放射
線によって硬化可能な硬化性組成物を見出すに至った。
号や特開平2−196812号などに記載されている窒
素系熱潜在性カチオン重合触媒や硫黄系熱潜在性カチオ
ン重合触媒は、加熱や電子線によりカチオン重合性化合
物を硬化することができる。しかしながら、窒素系熱潜
在性カチオン重合触媒は、光によりカチオン重合性化合
物を硬化することはできず、また、硫黄系熱潜在性カチ
オン重合触媒も光活性は著しく低い。従って、これらの
触媒系が、光に対しても高い触媒活性を有するようにな
れば、熱、光、電子線等の広い領域の放射線に活性を示
すようになり、産業上極めて有益な硬化触媒が提供され
ることになる。そこで、本発明者らは前記目的を達成す
るため鋭意検討したところ、特定の窒素系熱潜在性カチ
オン重合触媒と硫黄系熱潜在性カチオン重合触媒を併用
して用いることで、熱、光、電子線等の広い領域の放射
線によって硬化可能な硬化性組成物を見出すに至った。
【0006】即ち、本発明は (1)窒素系熱潜在性カチオン重合触媒 (2)硫黄系熱潜在性カチオン重合触媒 (3)カチオン重合性化合物、で示される組成物からな
る硬化性組成物である。
る硬化性組成物である。
【0007】本発明で用いられる窒素系熱潜在性カチオ
ン重合触媒は、下記の[1]から[5]の化合物を例示
することができる。
ン重合触媒は、下記の[1]から[5]の化合物を例示
することができる。
【化1】 〔式中、R1 は、水素原子、アルキル基又はシアノ基を
表し、R2 は、アルキル基又は置換されていてもよいフ
ェニル基を表し、R3 ,R4 は、それぞれ水素原子、ハ
ロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、ニトロ基、シ
アノ基、ビニル基、−CH2 CN、−CONR1 R2 、
−COR1 、−COOR1 (R1 、R2 は、それぞれ水
素原子、アルキル基、置換されてもよいフェニル基又は
置換されてもよいベンジル基を示す。)および置換もし
くは未置換のフェニル基又はベンジル基を表し、Xは、
SbF6 、AsF6 、PF6 又はBF4 を表す。〕
表し、R2 は、アルキル基又は置換されていてもよいフ
ェニル基を表し、R3 ,R4 は、それぞれ水素原子、ハ
ロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、ニトロ基、シ
アノ基、ビニル基、−CH2 CN、−CONR1 R2 、
−COR1 、−COOR1 (R1 、R2 は、それぞれ水
素原子、アルキル基、置換されてもよいフェニル基又は
置換されてもよいベンジル基を示す。)および置換もし
くは未置換のフェニル基又はベンジル基を表し、Xは、
SbF6 、AsF6 、PF6 又はBF4 を表す。〕
【0008】
【化2】 〔式中、R5 ,R6 は、それぞれ水素原子、ハロゲン原
子、アルキル基又はアルコキシ基を表し、R7 、R
8 は、それぞれ水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、
アルコキシ基、−CH2 CN、シアノ基、ビニル基、ニ
トロ基、−CONR3R4 、−COR3 又は−COOR
3 (R3 ,R4 は、それぞれ水素原子、アルキル基、置
換されてもよいフェニル基又は置換されてもよいベンジ
ル基を示す。)および置換もしくは未置換のフェニル基
又はベンジル基を表し、Xは、SbF6、AsF6 、P
F6 又はBF4 を表す。〕
子、アルキル基又はアルコキシ基を表し、R7 、R
8 は、それぞれ水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、
アルコキシ基、−CH2 CN、シアノ基、ビニル基、ニ
トロ基、−CONR3R4 、−COR3 又は−COOR
3 (R3 ,R4 は、それぞれ水素原子、アルキル基、置
換されてもよいフェニル基又は置換されてもよいベンジ
ル基を示す。)および置換もしくは未置換のフェニル基
又はベンジル基を表し、Xは、SbF6、AsF6 、P
F6 又はBF4 を表す。〕
【0009】
【化3】 〔式中、R9 ,R10は、それぞれ水素原子、ハロゲン原
子、アルキル基、アルコキシ基、ニトロ基、シアノ基、
ビニル基、カルバモイル基又はアルカノイル基を表し、
R11は、水素原子、アルキル基又は置換されてもよいフ
ェニル基を表し、R12は、水素原子、アルキル基、置換
されてもよいフェニル基又はアルキルチオ基を表し、R
13は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキ
シ基、ニトロ基、シアノ基、フェニル基、カルバモイル
基又はアルカノイル基を表し、Xは、SbF6 、AsF
6 、PF6 又はBF4 を表す。〕
子、アルキル基、アルコキシ基、ニトロ基、シアノ基、
ビニル基、カルバモイル基又はアルカノイル基を表し、
R11は、水素原子、アルキル基又は置換されてもよいフ
ェニル基を表し、R12は、水素原子、アルキル基、置換
されてもよいフェニル基又はアルキルチオ基を表し、R
13は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキ
シ基、ニトロ基、シアノ基、フェニル基、カルバモイル
基又はアルカノイル基を表し、Xは、SbF6 、AsF
6 、PF6 又はBF4 を表す。〕
【0010】
【化4】 〔式中、R14は、水素原子、アルキル基又はシアノ基を
表し、R15は、アルキル基又は置換されていてもよいフ
ェニル基を表し、R16は、水素原子、アルキル基又は置
換されていてもよいフェニル基又はアルキルチオ基を表
し、R17は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、ア
ルコキシ基、ニトロ、シアノ基、フェニル基、カルバモ
イル基又はアルカノイル基を表し、Xは、SbF6 、A
sF6 、PF6 又はBF4 を表す。〕
表し、R15は、アルキル基又は置換されていてもよいフ
ェニル基を表し、R16は、水素原子、アルキル基又は置
換されていてもよいフェニル基又はアルキルチオ基を表
し、R17は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、ア
ルコキシ基、ニトロ、シアノ基、フェニル基、カルバモ
イル基又はアルカノイル基を表し、Xは、SbF6 、A
sF6 、PF6 又はBF4 を表す。〕
【0011】
【化5】 〔式中、R18,R19は、それぞれ水素原子、ハロゲン原
子、アルキル基又はアルコキシ基を表し、R20は、水素
原子、アルキル基又は置換されていてもよいフェニル基
又はアルキルチオ基を表し、R21は、水素原子、ハロゲ
ン原子、アルキル基、アルコキシ基、ニトロ、シアノ
基、フェニル基、カルバモイル基又はアルカノイル基を
表し、Xは、SbF6 ,AsF6 ,PF6 又はBF4 を
表す。〕
子、アルキル基又はアルコキシ基を表し、R20は、水素
原子、アルキル基又は置換されていてもよいフェニル基
又はアルキルチオ基を表し、R21は、水素原子、ハロゲ
ン原子、アルキル基、アルコキシ基、ニトロ、シアノ
基、フェニル基、カルバモイル基又はアルカノイル基を
表し、Xは、SbF6 ,AsF6 ,PF6 又はBF4 を
表す。〕
【0012】本発明で用いられる硫黄系熱潜在性カチオ
ン重合触媒としては、例えば、下記の[6]から[8]
のようなものが挙げられる。
ン重合触媒としては、例えば、下記の[6]から[8]
のようなものが挙げられる。
【0013】
【化6】 〔式中、R22,R23は、それぞれ水素原子、ハロゲン原
子、アルキル基、アルコキシ基、ニトロ基、シアノ基、
ビニル基、カルバモイル基又はアルカノイル基を表し、
R24は、水素原子、アルキル基又は置換されていてもよ
いフェニル基を表し、R25,R26は、それぞれ同一又は
異なる直鎖又は分枝のアルキル基、置換されていてもよ
いアルキル基又はベンジル基であり、R25とR26は、一
体となって結合してもよく、Xは、SbF6 、As
F6 、PF6 又はBF4 を表す。〕
子、アルキル基、アルコキシ基、ニトロ基、シアノ基、
ビニル基、カルバモイル基又はアルカノイル基を表し、
R24は、水素原子、アルキル基又は置換されていてもよ
いフェニル基を表し、R25,R26は、それぞれ同一又は
異なる直鎖又は分枝のアルキル基、置換されていてもよ
いアルキル基又はベンジル基であり、R25とR26は、一
体となって結合してもよく、Xは、SbF6 、As
F6 、PF6 又はBF4 を表す。〕
【0014】
【化7】 〔式中、R27は、それぞれ水素原子、アルキル基又はシ
アノ基を表し、R28は、アルキル基、アルキルオキシカ
ルボニル基又は置換されてもよいフェニル基を表し、R
29,R30は、それぞれ同一又は異なる直鎖又は分枝のア
ルキル基、置換されていてもよいアルキル基又はベンジ
ル基であり、R29とR30は一体となって結合してもよ
く、Xは、SbF6 、AsF6 、PF6 又はBF4 を表
す。〕
アノ基を表し、R28は、アルキル基、アルキルオキシカ
ルボニル基又は置換されてもよいフェニル基を表し、R
29,R30は、それぞれ同一又は異なる直鎖又は分枝のア
ルキル基、置換されていてもよいアルキル基又はベンジ
ル基であり、R29とR30は一体となって結合してもよ
く、Xは、SbF6 、AsF6 、PF6 又はBF4 を表
す。〕
【0015】
【化8】 〔式中、R31,R32は、それぞれ水素原子、ハロゲン原
子、アルキル基又はアルコキシ基を表し、R33,R
34は、それぞれ同一又は異なる直鎖又は分枝のアルキル
基、置換されていてもよいアルキル基又はベンジル基で
あり、R33とR34は、一体となって結合してもよく、X
はSbF6 ,AsF6 ,PF6 又はBF4 を表す。〕
子、アルキル基又はアルコキシ基を表し、R33,R
34は、それぞれ同一又は異なる直鎖又は分枝のアルキル
基、置換されていてもよいアルキル基又はベンジル基で
あり、R33とR34は、一体となって結合してもよく、X
はSbF6 ,AsF6 ,PF6 又はBF4 を表す。〕
【0016】本発明において、窒素系熱潜在性カチオン
重合触媒及び硫黄系熱潜在性カチオン重合触媒とカチオ
ン重合性化合物との配合割合は、カチオン重合性化合物
100部に対し、窒素系熱潜在性カチオン重合触媒、硫
黄系熱潜性カチオン重合触媒各々0.1 〜20部、好まし
くは0.1〜10部の割合で配合する。これらの化合物
の量が少ないと、硬化性組成物の硬化性が低下し、過剰
であると硬化物の特性が低下する。
重合触媒及び硫黄系熱潜在性カチオン重合触媒とカチオ
ン重合性化合物との配合割合は、カチオン重合性化合物
100部に対し、窒素系熱潜在性カチオン重合触媒、硫
黄系熱潜性カチオン重合触媒各々0.1 〜20部、好まし
くは0.1〜10部の割合で配合する。これらの化合物
の量が少ないと、硬化性組成物の硬化性が低下し、過剰
であると硬化物の特性が低下する。
【0017】本発明で用いられるカチオン重合性化合物
としては、次のものを例示することができる。すなわ
ち、 (a)エポキシ基を有する化合物として、1,2,3ー
テトラデカジエンジオキサイド、リモネンジオキサイ
ド、4ービニルシクロヘキセンジオキサイド、(3,4
ーエポキシシクロヘキシル)メチルー3,4ーエポキシ
シクロヘキシルカルボキシレート、ジ(3,4ーエポキ
シシクロヘキシル)アジベート、フェニルグリシジルエ
ーテル、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ハロゲン化
ビスフェノールA型エポキシ樹脂、oー,mー,pーク
レゾールボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラッ
ク型エポキシ樹脂、多価アルコールのポリグリシジルエ
ーテル等のエポキシ化合物、
としては、次のものを例示することができる。すなわ
ち、 (a)エポキシ基を有する化合物として、1,2,3ー
テトラデカジエンジオキサイド、リモネンジオキサイ
ド、4ービニルシクロヘキセンジオキサイド、(3,4
ーエポキシシクロヘキシル)メチルー3,4ーエポキシ
シクロヘキシルカルボキシレート、ジ(3,4ーエポキ
シシクロヘキシル)アジベート、フェニルグリシジルエ
ーテル、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ハロゲン化
ビスフェノールA型エポキシ樹脂、oー,mー,pーク
レゾールボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラッ
ク型エポキシ樹脂、多価アルコールのポリグリシジルエ
ーテル等のエポキシ化合物、
【0018】(b)ビニル化合物として、スチレン,α
ーメチルスチレン,pークロロメチルスチレン等のスチ
レン類;nーブチルビニルエーテル、イソブチルビニル
エーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、ヒドロキシ
ブチルビニルエーテル等のアルキルビニルエーテル類;
アリルビニルエーテル、1ーオクタヒドロナフチルビニ
ルエーテル等のアルケニルビニルエーテル類;エチニル
ビニルエーテル、1ーメチルー2ープロペニルビニルエ
ーテル等のアルキルビニルエーテル類;フェニルビニル
エーテル、pーメトキシフェニルビニルエーテル等のア
リールビニルエーテル類;ブタンジオールジビニルエー
テル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、シク
ロヘキサンジオールジビニルエーテル等のアルキルジビ
ニルエーテル類;1,4ーベンゼンジメタノールジビニ
ルエーテル、Nーmークロロフェニルジエタノールアミ
ンジビニルエーテル、mーフェニレンビス(エチレング
リコール)ジビニルエーテル等のアラルキルジビニルエ
ーテル類;ハイドロキノンジビニルエーテル、レゾルシ
ノールジビニルエーテル等のアリールジビニルエーテル
類;Nービニルカルバゾール、Nービニルピロリドン等
のカチオン重合性含窒素化合物等、
ーメチルスチレン,pークロロメチルスチレン等のスチ
レン類;nーブチルビニルエーテル、イソブチルビニル
エーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、ヒドロキシ
ブチルビニルエーテル等のアルキルビニルエーテル類;
アリルビニルエーテル、1ーオクタヒドロナフチルビニ
ルエーテル等のアルケニルビニルエーテル類;エチニル
ビニルエーテル、1ーメチルー2ープロペニルビニルエ
ーテル等のアルキルビニルエーテル類;フェニルビニル
エーテル、pーメトキシフェニルビニルエーテル等のア
リールビニルエーテル類;ブタンジオールジビニルエー
テル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、シク
ロヘキサンジオールジビニルエーテル等のアルキルジビ
ニルエーテル類;1,4ーベンゼンジメタノールジビニ
ルエーテル、Nーmークロロフェニルジエタノールアミ
ンジビニルエーテル、mーフェニレンビス(エチレング
リコール)ジビニルエーテル等のアラルキルジビニルエ
ーテル類;ハイドロキノンジビニルエーテル、レゾルシ
ノールジビニルエーテル等のアリールジビニルエーテル
類;Nービニルカルバゾール、Nービニルピロリドン等
のカチオン重合性含窒素化合物等、
【0019】(c)ビシクロオルソエステル化合物とし
て、1ーフェニルー4ーエチルー2,6,7ートリオキ
サビシクロ〔2,2,2〕オクタン等、
て、1ーフェニルー4ーエチルー2,6,7ートリオキ
サビシクロ〔2,2,2〕オクタン等、
【0020】(d)スピロオルソカーボネート化合物と
して、1,5,7,11ーテトラオキサスピロ〔5,
5〕ウンデカン、3,9ージベンジルー1,5,7,1
1ーテトラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカン等や、
1,4,6ートリオキサスピロ〔4,4〕ノナン、2ー
メチルー1,4,6ートリオキサスピロ〔4,5〕デカ
ン等のスピロオルソエステル化合物等である。 これらは、単独若しくは2種以上を併用して用いること
もできる。(a)〜(d)のうちで、とくに(a)に例
示されるエポキシ基を有する化合物が好ましく使用され
る。
して、1,5,7,11ーテトラオキサスピロ〔5,
5〕ウンデカン、3,9ージベンジルー1,5,7,1
1ーテトラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカン等や、
1,4,6ートリオキサスピロ〔4,4〕ノナン、2ー
メチルー1,4,6ートリオキサスピロ〔4,5〕デカ
ン等のスピロオルソエステル化合物等である。 これらは、単独若しくは2種以上を併用して用いること
もできる。(a)〜(d)のうちで、とくに(a)に例
示されるエポキシ基を有する化合物が好ましく使用され
る。
【0021】本発明の硬化性組成物は、熱、光、X線、
電子線のような放射線により容易に硬化することができ
る。加熱硬化の場合は、20〜200℃、好ましくは、
50〜180℃の範囲で適用することができる。光硬化
の場合は、400nm以下の波長のものが効率がよく、
それゆえ、光源としては、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高
圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、クセ
ノンランプ、カーボンアーク灯等が用いられる。また、
レーザー光を用いることもできる。 さらに、本発明の
硬化性組成物は、α線、β線、γ線、中性子線、加速電
子線のような電離性放射線によっても容易に短時間で硬
化することができる。電離性放射線による硬化の場合
は、通常0.5〜60Mradの線量の範囲が使用で
き、1〜50Mradの範囲が好ましい。なお、光、電
離性放射線および熱を併用して硬化させることも可能で
ある。
電子線のような放射線により容易に硬化することができ
る。加熱硬化の場合は、20〜200℃、好ましくは、
50〜180℃の範囲で適用することができる。光硬化
の場合は、400nm以下の波長のものが効率がよく、
それゆえ、光源としては、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高
圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、クセ
ノンランプ、カーボンアーク灯等が用いられる。また、
レーザー光を用いることもできる。 さらに、本発明の
硬化性組成物は、α線、β線、γ線、中性子線、加速電
子線のような電離性放射線によっても容易に短時間で硬
化することができる。電離性放射線による硬化の場合
は、通常0.5〜60Mradの線量の範囲が使用で
き、1〜50Mradの範囲が好ましい。なお、光、電
離性放射線および熱を併用して硬化させることも可能で
ある。
【0022】
【実施例】以下に、本発明を実施例及び比較例により更
に詳しく具体的に説明する。ただし、本発明は、これら
の実施例に何ら限定されるものではない。 (実施例)ERL−4221(UCC社製脂環型エポキ
シ)に、窒素系熱潜在性カチオン重合触媒と硫黄系熱潜
在性カチオン重合触媒を樹脂成分に対して下記の表1に
示す割合で配合した。なお、表1において、CP−66
およびCP−77とは、旭電化工業社製の硫黄系熱潜在
性カチオン重合触媒である。
に詳しく具体的に説明する。ただし、本発明は、これら
の実施例に何ら限定されるものではない。 (実施例)ERL−4221(UCC社製脂環型エポキ
シ)に、窒素系熱潜在性カチオン重合触媒と硫黄系熱潜
在性カチオン重合触媒を樹脂成分に対して下記の表1に
示す割合で配合した。なお、表1において、CP−66
およびCP−77とは、旭電化工業社製の硫黄系熱潜在
性カチオン重合触媒である。
【0023】
【表101】
【0024】
【表102】
【0025】(1)光硬化試験I 配合物は、ドクターブレードでブリキ板に10μm塗布
し、サンプルを室温に保ち、超高圧水銀灯で2J/cm
2照射した。この時、塗膜が硬化したものは、○印、樹
脂が増粘したものは△印、硬化しなかったものには×印
で示した。結果を表2に示す。
し、サンプルを室温に保ち、超高圧水銀灯で2J/cm
2照射した。この時、塗膜が硬化したものは、○印、樹
脂が増粘したものは△印、硬化しなかったものには×印
で示した。結果を表2に示す。
【0026】(2)光硬化性試験II 配合物について、UV−DSC測定を行い、UV照射か
ら発熱ピークのトップまでの時間を求めた。なお、UV
−DSCの測定条件は下記の通りである。但し、実施例
12および比較例24の配合物のUV−DSC測定にお
ける測定温度は、20℃で行った。結果を表2に示す。 DSCの測定機器 : DSC220C(セイコー電子
工業社製) UV 照射器 : 超高圧水銀灯 雰 囲 気 : 窒素ガス気流中 30ml/分 測 定 温 度 : 50℃ サンプル量 : 0.1〜0.3mg 膜 厚 : 2〜10μm 照 射 時 間 : 15分 照 度 : 10mW/cm2
ら発熱ピークのトップまでの時間を求めた。なお、UV
−DSCの測定条件は下記の通りである。但し、実施例
12および比較例24の配合物のUV−DSC測定にお
ける測定温度は、20℃で行った。結果を表2に示す。 DSCの測定機器 : DSC220C(セイコー電子
工業社製) UV 照射器 : 超高圧水銀灯 雰 囲 気 : 窒素ガス気流中 30ml/分 測 定 温 度 : 50℃ サンプル量 : 0.1〜0.3mg 膜 厚 : 2〜10μm 照 射 時 間 : 15分 照 度 : 10mW/cm2
【0027】
【表201】
【0028】
【表202】
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の硬化性組
成物は、熱、光、電子線等の広い領域の放射線により、
短時間で硬化することができる。すなわち、カチオン重
合性化合物の硬化の場合において、硫黄系熱潜在性カチ
オン重合触媒又は窒素系熱潜在性カチオン重合触媒を単
独で使用した場合には、光硬化がほとんど不可能である
が、本発明の硬化性組成物は、硫黄系熱潜在性カチオン
重合触媒及び窒素系熱潜在性カチオン重合触媒を併用し
て用いるものであって、熱のみならず光、電子線によっ
ても容易に硬化させることができる。該硬化性組成物の
硬化物は、優れた物性を有するため塗料、接着剤、イン
キ等の材料として好適に用いられる。
成物は、熱、光、電子線等の広い領域の放射線により、
短時間で硬化することができる。すなわち、カチオン重
合性化合物の硬化の場合において、硫黄系熱潜在性カチ
オン重合触媒又は窒素系熱潜在性カチオン重合触媒を単
独で使用した場合には、光硬化がほとんど不可能である
が、本発明の硬化性組成物は、硫黄系熱潜在性カチオン
重合触媒及び窒素系熱潜在性カチオン重合触媒を併用し
て用いるものであって、熱のみならず光、電子線によっ
ても容易に硬化させることができる。該硬化性組成物の
硬化物は、優れた物性を有するため塗料、接着剤、イン
キ等の材料として好適に用いられる。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−196812(JP,A) 特開 平2−178319(JP,A) 特開 平2−149556(JP,A) 特開 昭58−37004(JP,A) 特開 昭58−37003(JP,A) 特開 平3−17119(JP,A) 特開 平5−140210(JP,A) 特開 平5−140209(JP,A) 特開 平4−308563(JP,A) 特開 昭63−223002(JP,A) 特開 昭63−221111(JP,A) 特開 昭63−152619(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 59/68 - 59/72 C08F 4/00 C08G 65/10 C08G 65/16
Claims (1)
- 【請求項1】(1)含窒素芳香族ヘテロ環N−オニウム
塩からなる窒素系熱潜在性カチオン重合触媒、(2)ス
ルホニウム塩からなる硫黄系熱潜在性カチオン重合触
媒、(3)カチオン重合性化合物を含有する硬化性組成
物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07319992A JP3309419B2 (ja) | 1992-02-25 | 1992-02-25 | 含窒素カチオン重合触媒及び含硫黄カチオン重合触媒を含有する硬化性組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07319992A JP3309419B2 (ja) | 1992-02-25 | 1992-02-25 | 含窒素カチオン重合触媒及び含硫黄カチオン重合触媒を含有する硬化性組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05230190A JPH05230190A (ja) | 1993-09-07 |
JP3309419B2 true JP3309419B2 (ja) | 2002-07-29 |
Family
ID=13511242
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP07319992A Expired - Fee Related JP3309419B2 (ja) | 1992-02-25 | 1992-02-25 | 含窒素カチオン重合触媒及び含硫黄カチオン重合触媒を含有する硬化性組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3309419B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2727416A1 (fr) * | 1994-11-24 | 1996-05-31 | Rhone Poulenc Chimie | Nouveaux amorceurs cationiques thermoactivables, de polymerisation et/ou de reticulation et compositions monomeres et/ou polymeres fonctionnels les mettant en oeuvre |
JP2001002760A (ja) * | 1999-04-23 | 2001-01-09 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | エネルギー線遮蔽物含有樹脂のエネルギー線照射による樹脂硬化組成物、及び硬化方法 |
US6777460B2 (en) * | 2002-12-23 | 2004-08-17 | 3M Innovative Properties Company | Curing agents for cationically curable compositions |
-
1992
- 1992-02-25 JP JP07319992A patent/JP3309419B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05230190A (ja) | 1993-09-07 |
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