JP3437069B2 - 光触媒組成物 - Google Patents

光触媒組成物

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JP3437069B2 JP27218397A JP27218397A JP3437069B2 JP 3437069 B2 JP3437069 B2 JP 3437069B2 JP 27218397 A JP27218397 A JP 27218397A JP 27218397 A JP27218397 A JP 27218397A JP 3437069 B2 JP3437069 B2 JP 3437069B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、増感された光カチ
オン重合触媒組成物に関し、更に詳しくは、光硬化型カ
チオン重合性化合物のための光カチオン重合触媒組成物
に関する。本発明の光触媒組成物は、カチオン重合性化
合物と混合し、光、電子線、X線等の活性エネルギー線
照射により、硬化することが可能であり、特に長波長感
光に優れた特性を有するため、光硬化型の塗料、接着
剤、インキおよびフォトレジスト、光造形用の感光性樹
脂等へ好適に用いられる。
【0002】
【従来技術】本発明に使用できるアリールオニウム塩化
合物の例として、特開昭50-151997号、特開昭50-158680
号、特開昭50-151996号が知られており、光、電子線、
X線等の放射線によりエポキシ化合物等のカチオン重合
性化合物を硬化させる触媒として使用できることが記載
されている。これらのアリールオニウム塩化合物は、紫
外線硬化に有効とされる360nmよりも長波長にほと
んど吸収をもっていないため、長波長のレーザー光を使
用する光造形や顔料等の添加剤を使用する光硬化性組成
物では、硬化性が著しく低下することが知られている。
特に、アリールオニウム塩化合物のUV吸収と吸収が重な
る酸化チタン等のホワイト顔料を多量に含有する光硬化
性組成物では、問題が多い。この解決方法として増感剤
の検討が行われ、フェノチアジン、アントラセン、ペリ
レン等の化合物が有効であると報告されている。しか
し、これらの増感剤では、顔料等の添加剤を使用する光
硬化性組成物の光硬化性は不十分である。
【0003】また、ジフェニルヨードニウム塩に代表さ
れるアリールヨードニウム塩化合物では、その対アニオ
ンがSbF6およびB(C6F5)アニオン以外の例えば
PF6のようなアニオンではクリア系の塗料に使用して
も光硬化性が著しく悪いことが知られている。
【0004】
【発明が解決すべき課題】本発明は、これらの事情から
みてなされたもので、対アニオンが例えばPF6のよう
なアニオンを有するジフェニルヨードニウム塩に代表さ
れるアリールヨードニウム塩化合物でも良好に硬化する
ことが可能な光カチオン重合触媒組成物を提供すると共
に、顔料等の添加剤を含む組成物であっても短時間で硬
化することが可能で、かつ優れた硬化物物性を有する光
カチオン硬化性組成物を提供することを目的としてい
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前記目的
を達成するため絵鋭意検討したところ、特定の増感剤を
使用することで、上記課題を克服する光触媒組成物を見
出し、本発明を完成するに至った。
【0006】以下、本発明を詳細に説明する。本発明
は、置換基として水酸基または置換されていてもよいア
ラルキルオキシ基、アルコキシ基を少なくとも一つ以上
有する多環芳香族化合物及びカルバゾール誘導体からな
る群から選ばれる化合物であり、かつ、330nmより
も長波長にUVスペクトル吸収をもつ少なくとも一種の
化合物を含有してなることを特徴とする光触媒組成物で
あり、より詳しくは、置換基として水酸基または置換さ
れていてもよいアラルキルオキシ基、アルコキシ基を少
なくとも一つ以上有する多環芳香族化合物及びカルバゾ
ール誘導体からなる群から選ばれる化合物であり、か
つ、330nmよりも長波長にUVスペクトル吸収をも
つ少なくとも一種の化合物と、光カチオン重合触媒とし
て作用するジフェニルアルキルスルホニム塩化合物、ジ
ナフチルアルキルスルホニム塩化合物、トリフェニルス
ルホニム塩化合物、ジフェニルヨードニウム塩化合物、
フェニルナフチルヨードニウム塩化合物、ジナフチルヨ
ードニウム塩化合物から選ばれたアリールオニウム塩化
合物の少なくとも一種とを含有してなることを特徴とす
る光触媒組成物である。
【0007】本発明の、置換基として水酸基または置換
されていてもよいアラルキルオキシ基、アルコキシ基を
少なくとも一つ以上有する多環芳香族化合物及びカルバ
ゾール誘導体からなる群から選ばれる化合物であり、か
つ、330nmよりも長波長にUVスペクトル吸収をも
つ化合物は、主として光カチオン重合触媒の増感剤とし
て作用する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明に使用できるアリールオニ
ウム塩化合物としては、特開昭50-151997号、特開昭50-
158680号、特開昭50-151996号等に記載されているもの
などを例示することができ、特に、ジフェニルアルキル
スルホニム塩、ジナフチルアルキルスルホニム塩、トリ
フェニルスルホニム塩、ジフェニルヨードニウム塩、フ
ェニルナフチルヨードニウム塩、ジナフチルヨードニウ
ム塩化合物またはそれらの誘導体が好ましい。
【0009】対アニオンは非求核性のアニオンならばそ
の種類に限定されることはない。スルホニウム塩化合物
としては以下の物を例示することができる。式中Xはア
ニオン残基を表し、B(C6 5 ),SbF6 ,AsF
6 ,PF6,BF4 などを例示することができる。
【0010】
【化1】
【0011】本発明の光触媒組成物と組み合わせると著
しく増感効果があるのは特にジアリールヨードニウム塩
化合物である。
【0012】ジアリールヨードニウム塩化合物として
は、ジフェニルヨードニウム塩、フェニルナフチルヨー
ドニウム塩、ジナフチルヨードニウム塩化合物があげら
れ、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル
基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル
基、ヘキシル基、デシル基等のアルキル基、シクロヘキ
シル基等のシクロアルキル基、メトキシ基、エトキシ
基、プロポキシ基、ブトキシ基、ヘキシルオキシ基、デ
シルオキシ基、ドデシルオキシ基等のアルコキシ基、フ
ッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子、ベンゾイ
ル基等のカルボニル基、フェニル基、ニトロ基等の置換
基で置換されていてもよいフェニル基やナフチル基を有
するものであり、非求核性の対アニオンとしては、B
(C6 5 ),SbF6 ,AsF6 ,PF6 ,BF4
どを例示することがでる。
【0013】ジアリルヨードニウム塩化合物としては以
下の物を例示することができる。式中Xはアニオン残基
を表し、B(C6 5 ),SbF6 ,AsF6 ,P
6,BF4 などを例示することができる。
【0014】
【化2】
【0015】本発明に使用される増感剤は、330nm
よりも長波長にUVスペクトル吸収をもつ化合物であり、
置換基として水酸基、置換されていてもよいアラルキル
オキシ基またはアルコキシ基を少なくとも一つ以上を有
する多環芳香族化合物またはカルバゾール誘導体であ
る。
【0016】多環芳香族化合物としては、ナフタレン誘
導体、アントラセン誘導体、クリセン誘導体、フェナン
トレン誘導体が好ましい。置換基であるアルコキシ基と
しては、炭素数1〜18のものが好ましく、特に炭素数
1〜8のものが好ましい。アラルキルオキシ基として
は、炭素数7〜10のものが好ましく、特に炭素数7〜
8のベンジルオキシ基、フェネチルオキシ基が好まし
い。
【0017】本発明に使用できる増感剤を例示すると、
カルバゾール、N−エチルカルバゾール、N−ビニルカ
ルバゾール、N−フェニルカルバゾール等のカルバゾー
ル誘導体、1−ナフトール、2−ナフトール、1−メトキ
シナフタレン、1−ステアリルオキシナフタレン、2−メ
トキシナフタレン、2−ドデシルオキシナフタレン、4
−メトキシ−1−ナフトール、グリシジル−1−ナフチ
ルエーテル、2−(2−ナフトキシ)エチルビニルエーテ
ル、1,4−ジヒドロキシナフタレン、1,5−ジヒドロキシ
ナフタレン、1,6−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒ
ドロキシナフタレン、2,7−ジメトキシナフタレン、1,
1’−チオビス(2−ナフトール)、1,1’−ビ−2−ナフ
トール、1,5−ナフチルジグリシジルエーテル、2,7−ジ
(2−ビニルオキシエチル)ナフチルエーテル、4−メト
キシ−1−ナフトール、E S N−175(新日鉄化学社製
のエポキシ樹脂)またはそのシリーズ、ナフトール誘導
体とホルマリンとの縮合体等のナフタレン誘導体、9,10
−ジメトキシアントラセン、2−エチル−9,10−ジメト
キシアントラセン、2−tブチル−9,10−ジメトキシア
ントラセン、2,3−ジメチル−9,10−ジメトキシアント
ラセン、9−メトキシ−10−メチルアントラセン、9,10
−ジエトキシアントラセン、2−エチル−9,10−ジエト
キシアントラセン、2−tブチル−9,10−ジエトキシア
ントラセン、2,3−ジメチル−9,10−ジエトキシアント
ラセン、9−エトキシ−10−メチルアントラセン、9,10
−ジプロポキシアントラセン、2−エチル−9,10−ジプ
ロポキシアントラセン、2−tブチル−9,10−ジプロポ
キシアントラセン、2,3−ジメチル−9,10−ジプロポキ
シアントラセン、9−イソプロポキシ−10−メチルアン
トラセン、9,10−ジベンジルオキシアントラセン、2−
エチル−9,10−ジベンジルオキシアントラセン、2−t
ブチル−9,10−ジベンジルオキシアントラセン、2,3−
ジメチル−9,10−ジベンジルオキシアントラセン、9−
ベンジルオキシ−10−メチルアントラセン、9,10−ジ−
α−メチルベンジルオキシアントラセン、2−エチル−
9,10−ジ−α−メチルベンジルオキシアントラセン、2
−tブチル−9,10−ジ−α−メチルベンジルオキシアン
トラセン、2,3−ジメチル−9,10−ジ−α−メチルベン
ジルオキシアントラセン、9−(α−メチルベンジルオ
キシ)−10−メチルアントラセン、9,10−ジ(2−ヒド
ロキシエトキシ)アントラセン、2−エチル−9,10−ジ
(2−カルボキシエトキシ)アントラセン等のアントラ
セン誘導体、1,4−ジメトキシクリセン、1,4−ジエトキ
シクリセン、1,4−ジプロポキシクリセン、1,4−ジベン
ジルオキシクリセン、1,4−ジ−α−メチルベンジルオ
キシクリセン等のクリセン誘導体、9−ヒドロキシフェ
ナントレン、9,10−ジメトキシフェナントレン、9,10−
ジエトキシフェナントレン等のフェナントレン誘導体な
どを挙げることができる。これら誘導体の中でも、特に
炭素数1〜4のアルキル基を置換基として有していても
良い9,10−ジアルコキシアントラセン誘導体が好ま
しく、アルコキシ基としてはメトキシ基、エトキシ基が
好ましい。
【0018】本発明に使用されるカチオン重合性化合物
は、一般に知られているカチオン重合性基を有するモノ
マー、オリゴマーやポリマーであれば何ら制限されるこ
となく使用可能であり、例えば、下記のようなものが例
示される。
【0019】(a)ビニル化合物として、スチレン、α
−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−t−ブ
トキシスチレン等のスチレン化合物、メチルビニルエー
テル、n−ブチルビニルエーテル、エチルビニルエーテ
ル、イソブチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニル
エーテル、2−クロロエチルビニルエーテル、2−フェ
ノキシエチルビニルエーテル、2−ヒドロキシエチルビ
ニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、
ステアリルビニルエーテル、2−アセトキシエチルビニ
ルエーテル等のアルキルビニルエーテル化合物、アリル
ビニルエーテル、2−メタクリロイルオキシエチルビニ
ルエーテル、2−アクリロイルオキシエチルビニルエー
テル等のアルケニルビニルエーテル化合物、フェニルビ
ニルエーテル、p−メトキシフェニルビニルエーテル等
のアリールビニルエーテル化合物、N−ビニルカルバゾ
ール、N−ビニルピロリドン等のカチオン重合性窒素含
有化合物、ブタンジオールジビニルエーテル、トリエチ
レングリコールジビニルエーテル、シクロヘキサンジオ
ールジビニルエーテル、1,4−ベンゼンジメタノール
ジビニルエーテル、ハイドロキノンジビニルエーテル、
サゾルシノールジビニルエーテル等の多官能ビニル化合
物が挙げられる。
【0020】(b)エポキシ化合物として、フェニルグ
リシジルエーテル、p−tert−ブチルフェニルグリ
シジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、2−エチ
ルヘキシルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエー
テル、1,2−ブチレンオキサイド、1,3−ブタジエ
ンモノオキサイド、1,2−ドデシレンオキサイド、エ
ピクロロヒドリン、1,2−エポキシデカン、エチレン
オキサイド、プロピレンオキサイド、スチレンオキサイ
ド、シクロヘキセンオキサイド、3−メタクリロイルオ
キシメチルシクロヘキセンオキサイド、3−アクリロイ
ルオキシメチルシクロヘキセンオキサイド、3−ビニル
シクロヘキセンオキサイド等の単官能のモノマー、1,
1,3−テトラデカジエンジオキサイド、リモネンジオ
キサイド、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−
(3,4−エポキシシクロヘキシル)カルボキシレー
ト、ジ(3,4−エポキシシクロヘキシル)アジペー
ト、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノール
F型エポキシ樹脂、o−,m−,p−クレゾールノボラ
ック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ
樹脂、多価アルコールのポリグリシジルエーテル等の多
官能エポキシ化合物が挙げられる。
【0021】(c)ビシクロオルソエステル化合物とし
て、1−フェニル−4−エチル−2,6,7−トリオキ
サビシクロ〔2,2,2〕オクタン、1−エチル−4−
ヒドロキシメチル−2,6,7−トリオキサビシクロ
〔2,2,2〕オクタン等の化合物が挙げられる。
【0022】(d)スピロオルソカーボネート化合物と
して、1,5,7,11−テトラオキサスピロ〔5,
5〕ウンデカン、3,9−ジベンジル−1,5,7,1
1−テトラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカン、1,
4,6−トリオキサスピロ〔4,4〕ノナン、2−メチ
ル−1,4,6−トリオキサスピロ〔4,4〕ノナン、
1,4,6−トリオキサスピロ〔4,5〕デカン等の化
合物が挙げられる。
【0023】(e)オキセタン化合物として、3,3−
ジメチルオキセタン、3,3−ビス(クロロメチル)オ
キセタン、2−ヒドロキシメチルオキセタン、3−メチ
ル−3−オキセタンメタノール、3−メチル−3−メト
キシメチルオキセタン、3−エチル−3−フェノキシメ
チルオキセタン、レゾルシノールビス(3−メチル−3
−オキセタニルエチル)エーテル、m−キシリレンビス
(3−エチル−3−オキセタニルエチルエーテル)等の
化合物が挙げられる。
【0024】これらは、単独もしくは2種以上を併用し
て用いても差し支えない。
【0025】本発明において、アリールオニウム塩化合
物と増感剤との配合割合は、任意に設定できるが、重量
比でアリールオニウム塩化合物1に対して、増感剤0.1
〜10、好ましくは0.3〜5である。このアリールオニウム
塩化合物に対する増感剤の割合が少ないと、増感効果が
低下し、過剰であると硬化物の特性が低下する。但し、
増感剤がE S N−175(新日鉄化学社製のエポキシ樹
脂)や2−(2−ナフトキシ)エチルビニルエーテルのよ
うにエポキシ基やビニルエーテル基等の反応性基を有す
るものは、この限りではない。
【0026】本発明において、アリールオニウム塩化合
物と増感剤との配合の組合せとしては、アリールオニウ
ム塩化合物がスルホニム塩化合物の場合は、増感剤とし
て9,10−ジアルコキシアントラセン誘導体が好ましい。
一方、アリールオニウム塩化合物がヨードニウム塩化合
物の場合は、クリア系の配合物にはカルバゾール誘導
体、ナフトール誘導体、アルコキシナフタレン誘導体、
フェナントレン誘導体が好ましく、顔料系の配合物に
は、9,10−ジアルコキシアントラセン誘導体が好まし
い。
【0027】本発明の触媒組成物を使用した硬化性組成
物は、光により容易に硬化することができる。光源とし
ては、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水
銀灯、メタルハライドランプ、クセノンランプ、カーボ
ンアーク灯等が用いられる。また、半導体レーザー、ア
ルゴンレーザー、He-Cdレーザー等のレーザー光を用い
ることができる。特に、厚膜硬化や酸化チタンのような
顔料含有の光硬化性組成物に使用する際は、ガリウム入
りメタルハライドランプが好適に用いられる。
【0028】本発明の触媒組成物を使用した硬化性組成
物は、α線、β線、γ線、中性子線、X線、加速電子線
のような電離性放射線によっても容易に硬化することが
できる。
【0029】
【実施例】以下、本発明を実施例によって更に詳細に説
明するが、本発明は以下のもののみに限定されるもので
はない。
【0030】実施例1(光硬化性テストI(クリア
系)) UVR−6110(UCC社製脂環型エポキシ)100部に、純分
としてアリールオニウム塩化合物1部と増感剤1部を混
合し、配合物を調製した。この配合物を、ブリキ板に厚
さ5μmになるように塗布し、下記の条件で光硬化させ
た。この時、硬化膜にタックがなかったものは○印、タ
ックがあったものには×印で表−1に示した。 UV照射機器:ベルトコンベア式UV照射機器(アイグラフ
ィックス社製) ランプ:集光型80W高圧水銀灯1灯 照射距離:10cm(焦点距離)
【0031】
【表1】
【0032】実施例2(光硬化性テストII(顔料
系)) UVR−6110(UCC社製脂環型エポキシ)100部と酸化チ
タン(石原産業社製CR−58)100部に、純分とし
てアリールオニウム塩化合物3部と増感剤1部を混合
し、配合物を調製した。この配合物を、ブリキ板に厚さ
5μmになるように塗布し、下記の条件で光硬化させた。
この時、配合物の内部まで硬化したものは○印、硬化し
なかったものには×印で表−2に示した。 UV照射機器:ベルトコンベア式UV照射機器(アイグラフ
ィックス社製) ランプ:集光型160Wガリウム入りメタハラタンプ1
灯 照射距離:10cm(焦点距離) ベルトコンベア速度:30m/分
【0033】
【表2】
【0034】
【発明の効果】本発明の光触媒組成物は、カチオン重合
性化合物と混合し、光、電子線、X線等の活性エネルギ
ー線照射により、硬化が可能である。更に、トリフェニ
ルスルホニウム塩化合物やジフェニルヨードニウム塩化
合物には吸収領域がないかまたは極めて吸収が小さい3
30nmよりも長波長の光でも硬化することができるた
め、クリア系組成物では硬化速度が著しく加速された
り、顔料等の添加剤を含有する組成物においても効果的
に光硬化することができる。従って、光硬化型の塗料、
接着剤、インキおよびフォトレジスト、光造形用の感光
性樹脂等へ好適に用いることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−41398(JP,A) 特開 昭50−158680(JP,A) 特開 昭60−186838(JP,A) 特開 昭63−32539(JP,A) 特開 平9−176112(JP,A) 特開 平9−118663(JP,A) 国際公開94/029271(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) CA(STN) EUROPAT(QUESTEL) REGISTRY(STN) WPI/L(QUESTEL)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】9,10−ジアルコキシアントラセン誘導
    体のアルコキシ基が炭素数1〜8のアルコキシ基である
    化合物、または、9,10−ジアラルキルオキシアント
    ラセン誘導体のアラルキルオキシ基が炭素数7〜8のア
    ラルキルオキシである化合物である多環芳香族化合物で
    あり、かつ、330nmよりも長波長にUVスペクトル
    吸収をもつ少なくとも一種の化合物と、光カチオン重合
    触媒として作用するジフェニルアルキルスルホニム塩化
    合物、ジナフチルアルキルスルホニム塩化合物、トリフ
    ェニルスルホニム塩化合物、ジフェニルヨードニウム塩
    化合物、フェニルナフチルヨードニウム塩化合物、ジナ
    フチルヨードニウム塩化合物から選ばれたアリールオニ
    ウム塩化合物の少なくとも一種、脂環型エポキシ化合
    物、ビニルエーテル化合物またはオキセタン化合物であ
    るカチオン重合性化合物、及び実用上光カチオン重合に
    使用可能な顔料からなる光硬化性組成物。
  2. 【請求項2】顔料が酸化チタンである請求項1に記載の
    光硬化性組成物。
  3. 【請求項3】多環芳香族化合物が、9,10−ジメトキ
    シアントラセン、9,10−ジエトキシアントラセン、
    9,10−ジベンジルアントラセンおよびそれらの誘導
    体から選ばれる一種以上である請求項1または2記載の
    光硬化性組成物。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれかに記載の光硬化性
    組成物をガリウム含有ランプで光硬化する硬化方法。
  5. 【請求項5】カルバゾール誘導体であり、かつ、330
    nmよりも長波長にUVスペクトル吸収をもつ少なくと
    も一種の化合物と、光カチオン重合触媒として作用する
    ジフェニルアルキルスルホニム塩化合物、ジナフチルア
    ルキルスルホニム塩化合物、トリフェニルスルホニム塩
    化合物、ジフェニルヨードニウム塩化合物、フェニルナ
    フチルヨードニウム塩化合物、ジナフチルヨードニウム
    塩化合物から選ばれたアリールオニウム塩化合物の少な
    くとも一種、及びカチオン重合性化合物からなる光硬化
    性組成物。
  6. 【請求項6】請求項5記載のカチオン重合性化合物が、
    脂環型エポキシ化合物、ビニルエーテル化合物またはオ
    キセタン化合物である光硬化性組成物。
  7. 【請求項7】1−ナフトール誘導体、2−ナフトール誘
    導体、1−アルコキシナフタレン誘導体、または2−ア
    ルコキシナフタレン誘導体である多環芳香族化合物であ
    り、かつ、330nmよりも長波長にUVスペクトル吸
    収をもつ少なくとも一種の化合物と、光カチオン重合触
    媒として作用するジフェニルヨードニウム塩化合物、フ
    ェニルナフチルヨードニウム塩化合物、ジナフチルヨー
    ドニウム塩化合物から選ばれたアリールオニウム塩化合
    物の少なくとも一種、及びカチオン重合性化合物からな
    る光硬化性組成物。
  8. 【請求項8】請求項7記載のカチオン重合性化合物が、
    脂環型エポキシ化合物、ビニルエーテル化合物またはオ
    キセタン化合物である光硬化性組成物。
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