JPH11279213A - オニウム塩化合物およびそれを含有する光硬化性組成物 - Google Patents

オニウム塩化合物およびそれを含有する光硬化性組成物

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JPH11279213A
JPH11279213A JP9996198A JP9996198A JPH11279213A JP H11279213 A JPH11279213 A JP H11279213A JP 9996198 A JP9996198 A JP 9996198A JP 9996198 A JP9996198 A JP 9996198A JP H11279213 A JPH11279213 A JP H11279213A
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cationically polymerizable
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Eiji Takahashi
栄治 高橋
Akihiro Shirai
昭宏 白井
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Nippon Soda Co Ltd
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Nippon Soda Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光、電子線、X線等の活性エネルギー線照射
に高感度で感応するオニウム塩等の新規化合物を提供す
ると共に、組成物がクリア系、顔料系にかかわらず、短
時間で硬化することが可能で、かつ優れた硬化物特性を
有する光硬化性組成物を提供すること。 【解決手段】 分子内に光カチオン重合開始剤として機
能する基と、330nmよりも長波長にUV吸収スペク
トルをもつカルバゾール誘導体構造を有する基等の光カ
チオン開始反応を促進する増感基と、オキシラン構造を
有する基等のカチオン重合性基とを有するオニウム塩化
合物、特にジアリールヨードニウム塩誘導体からなる化
合物と、カチオン重合性化合物、さらに顔料及び/又は
ラジカル重合性化合物とを含む光硬化性組成物を調製す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光硬化性組成物に
関し、詳しくは、増感された光カチオン硬化性組成物に
関する。本発明の光硬化性組成物は、光、電子線、X線
等の活性エネルギー線照射により、硬化することが可能
であり、特に長波長感光に優れた特性を有するため、光
硬化型の塗料、接着剤、インキ及びフォトレジスト、光
造形用の感光性樹脂等へ好適に用いられる。また本発明
は、顔料を含む光硬化性組成物の光硬化方法や、上記光
硬化性組成物において用いられる、分子内に光カチオン
重合開始剤として機能する基と光カチオン開始反応を促
進する増感基とカチオン重合性基とを有する新規化合物
及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】特開昭50−151997号公報、特開
昭50−158680号公報、特開昭50−15199
6号公報には、オニウム塩化合物が、光、電子線、X線
等の放射線によりエポキシ化合物等のカチオン重合性化
合物を硬化させる触媒として使用できることが記載され
ている。しかし上記オニウム塩化合物は、毒性が高いも
のや各種モノマーに相溶しにくいものが多く、特に、エ
ポキシシリコーン等のカチオン重合性シリコーン化合物
への相溶性は著しく低いことが知られている。一方、こ
れらのオニウム塩化合物は、クリアな組成物を光硬化す
るには有効であるが、顔料を多く含むような組成物を光
硬化するには適しておらず、また一般に、オニウム塩化
合物は、その対アニオンが六フッ化アンチモネートやテ
トラパーフルオロフェニルボレート以外の例えば、六フ
ッ化ホスホネートや四フッ化ボレート等では光硬化が著
しく低下することも知られている。したがって、これら
の対アニオンを有するオニウム塩化合物を含む組成物は
光硬化するには適していない。また、これらのオニウム
塩化合物は、紫外線硬化に有効とされる360nmより
も長波長にほとんど吸収をもっていないため、長波長の
レーザー光を使用する光造形や顔料等の添加剤を使用す
る光硬化性組成物では、硬化性が著しく低下することも
知られている。
【0003】また一般に、顔料系の組成物を光硬化する
場合やクリア系でも光反応性を向上させるには、増感剤
を使用することが有効であるといわれている。増感剤に
は、一部の染料誘導体やチオキサントン誘導体が知られ
てはいるものの、例えばクリアな組成物に使用可能な増
感剤や顔料系に使用される安価で、着色が少なく、かつ
極めて有効に作用する増感剤は見出されてはいない。そ
して、これらの増感剤を併用することは、新たに増感剤
を加えるために、計量ミスの確率が増えることやコスト
アップ、硬化物特性の低下が懸念される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこれらの事情
からみてなされたもので、本発明の課題は、毒性が低
く、各種モノマーに相溶性が高く、光、電子線、X線等
の活性エネルギー線照射に高感度で感応するオニウム塩
等の化合物を提供すると共に、対アニオンが六フッ化ホ
スホネートや四フッ化ボレート等でも、組成物がクリア
系、顔料系にかかわらず、短時間で硬化することが可能
で、かつ優れた硬化物特性を有する光硬化性組成物を提
供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決するために鋭意研究したところ、同一分子内に光
カチオン重合開始剤として機能する基と光カチオン開始
反応を促進する増感基とカチオン重合性基とを有する化
合物を使用することで、光、電子線、X線等の活性エネ
ルギー線照射により、高感度、短時間で硬化し、その硬
化物は、優れた物性を示す光硬化性組成物を見い出し、
本発明を完成するに至った。
【0006】すなわち本発明は、分子内に光カチオン重
合開始剤として機能する基と光カチオン開始反応を促進
する増感基とカチオン重合性基とを有する化合物、該化
合物がオニウム塩構造を有する基を光カチオン重合開始
剤として機能する基として有する上記化合物、該化合物
が光カチオン開始反応を促進する増感基及びカチオン重
合性基を置換基として有するオニウム塩化合物である上
記化合物、該オニウム塩化合物がジアリールヨードニウ
ム塩誘導体又はトリアリールスルホニウム塩誘導体から
なる上記化合物、増感基が置換基として水酸基置換され
ていてもよいアラルキルオキシ基又は置換されていても
よいアルコキシ基を少なくとも1つ以上有しかつ330
nmよりも長波長にUV吸収スペクトルをもつ多環芳香
族基を含んだ基である上記化合物、増感基が330nm
よりも長波長にUV吸収スペクトルをもつカルバゾール
誘導体構造を有する基である上記化合物、カチオン重合
性基がオキシラン構造を有する基である上記化合物、該
オキシラン構造を有する基が、エポキシシリコーン構造
を有するエポキシ基である上記化合物(以下これらを
「本発明の成分化合物」という)に関する。
【0007】また本発明は、官能基としてカルボキシル
基等を有する光カチオン重合開始剤と、官能基としてカ
ルボキシル基、芳香族水酸基等を有する光カチオン開始
反応を促進する増感剤と、これら光カチオン重合開始剤
及び光カチオン開始反応を促進する増感剤と反応しても
少なくとも1つ以上のエポキシ基又はオキセタン基が残
存するエポキシシリコーン等のエポキシ基含有化合物又
はオキセタン基含有化合物とを反応させる本発明の成分
化合物の製造方法に関する。そしてまた本発明は、本発
明の成分化合物を含有する光重合開始剤に関する。
【0008】本発明はまた、本発明の成分化合物を含有
する光硬化性組成物、本発明の成分化合物とカチオン重
合性化合物とを含有する光硬化性組成物、本発明の成分
化合物と顔料とカチオン重合性化合物とを含有する光硬
化性組成物、本発明の成分化合物とラジカル重合性化合
物とカチオン重合性化合物とを含有する光硬化性組成
物、本発明の成分化合物と顔料とラジカル重合性化合物
とカチオン重合性化合物とを含有する光硬化性組成物に
関する。
【0009】さらに本発明は、本発明の成分化合物とカ
チオン重合性化合物と顔料とを含有する光硬化性組成物
に、ガリウム含有ランプを照射することを特徴とする光
硬化方法に関する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の光硬化性組成物は、(本
発明の成分化合物や)本発明の成分化合物及びカチオン
重合性化合物の他、必要に応じて顔料、ラジカル重合性
化合物等の添加剤を含有する。
【0011】本発明において分子内に光カチオン重合開
始剤として機能する基と、光カチオン開始反応を促進す
る増感基と、カチオン重合性基とを有する化合物として
は、アンモニウム塩、ホスホニウム塩、ヨードニウム塩
等のオニウム塩構造を有する基や特開昭50−1519
96号公報、特開昭50−151997号公報、特開昭
50−158680号公報、特開平1−96169号公
報、特開平2−1470号公報、特開平2−25564
6号公報、特開平2−268173号公報、特開平2−
178303号公報、特開平3−11044号公報、特
開平3−115262号公報、特開平4−1177号公
報、特開平4−327574号公報、特開平4−308
563号公報、特開平4−328106号公報、特開平
5−132461号公報、特開平5−132462号公
報、特開平5−140132号公報、特開平5−140
209号公報、特開平5−140210号公報、特開平
5−170737号公報、特開平5−230190号公
報、特開平5−230189号公報、特開平6−271
532号公報、特開平6−271544号公報、特開平
6−321897号公報、特開平6−321195号公
報、特開平6−345726号公報、特開平6−345
733号公報、特開平6−814754号公報、特開平
7−25852号公報、特開平7−25863号公報、
特開平7−89909号公報等に記載されているトリア
リールスルホニウム塩やジアリールヨードニウム塩構造
を有する基を「光カチオン重合開始剤として機能する
基」として有する化合物、又は、光カチオン開始反応を
促進する増感基及びカチオン重合性基を置換基として有
するオニウム塩化合物、好ましくはジアリールヨードニ
ウム塩誘導体又はトリアリールスルホニウム塩誘導体か
らなる化合物を例示することができ、これら化合物は単
体であっても重合体であってもよい。また、これらの中
でもジアリールヨードニウム塩が、光反応性や一液保存
安定性の点で特に好ましい。
【0012】また、本発明の分子内に光カチオン重合開
始剤として機能する基と光カチオン開始反応を促進する
増感基とカチオン重合性基とを有する化合物における
「光カチオン開始反応を促進する増感基」としては、光
硬化性触媒作用を増強しうるものであればどのようなも
のでもよいが、好ましくは、置換基として水酸基、置換
されていてもよいアラルキルオキシ基又は置換されてい
てもよいアルコキシ基を少なくとも1つ以上有し、かつ
330nmよりも長波長にUV吸収スペクトルをもつ多
環芳香族基を含んだ基や、330nmよりも長波長にU
V吸収スペクトルをもつカルバゾール誘導体構造を有す
る基を挙げることができ、例えば増感基構造として以下
に示される増感剤として機能する化合物の構造及びその
類似化合物の構造を増感基として具体的に挙げることが
できる。4−メトキシフェノール、4−ベンジルオキシ
フェノール、4−メトキシ−2−(t−ブチル)フェノ
ール、ハイドロキノン、2−ヒドロキシジベンゾフラン
等のフェノール誘導体、1−ナフトール、2−ナフトー
ル、1−メトキシナフタレン、2−メトキシナフタレ
ン、グリシジル−1−ナフチルエーテル、2−(2−ナ
フトキシ)エチルビニルエーテル、1,4−ジヒドロキ
シナフタレン、1,5−ジヒドロキシナフタレン、1,
6−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナ
フタレン、2,7−ジメトキシナフタレン、1,1′−
チオビス(2−ナフトール)、1,1′−ビ−2−ナフ
トール、1,5−ナフチルジグリシジルエーテル、2,
7−ジ(2−ビニルオキシエチル)ナフチルエーテル、
4−メトキシ−1−ナフトール、E S N−175
(新日鉄化学社製のエポキシ樹脂)またはそのシリー
ズ、ナフトール誘導体とホルマリンとの縮合体、ナフト
ール誘導体とフェノール誘導体の混合物とホルマリンと
の縮合体およびそれらとエピクロロヒドリンとの反応し
たエポキシ化合物、9,10−ジメトキシアントラセ
ン、2−エチル−9,10−ジメトキシアントラセン、
2−tブチル−9,10−ジメトキシアントラセン、
2,3−ジメチル−9,10−ジメトキシアントラセ
ン、9−メトキシ−10−メチルアントラセン、9,1
0−ジエトキシアントラセン、2−エチル−9,10−
ジエトキシアントラセン、2−tブチル−9,10−ジ
エトキシアントラセン、2,3−ジメチル−9,10−
ジエトキシアントラセン、9−エトキシ−10−メチル
アントラセン、9,10−ジプロポキシアントラセン、
2−エチル−9,10−ジプロポキシアントラセン、2
−tブチル−9,10−ジプロポキシアントラセン、
2,3−ジメチル−9,10−ジプロポキシアントラセ
ン、9−イソプロポキシ−10−メチルアントラセン、
9,10−ジベンジルオキシアントラセン、2−エチル
−9,10−ジベンジルオキシアントラセン、2−tブ
チル−9,10−ジベンジルオキシアントラセン、2,
3−ジメチル−9,10−ジベンジルオキシアントラセ
ン、9−ベンジルオキシ−10−メチルアントラセン、
9,10−ジ−α−メチルベンジルオキシアントラセ
ン、2−エチル−9,10−ジ−α−メチルベンジルオ
キシアントラセン、2−tブチル−9,10−ジ−α−
メチルベンジルオキシアントラセン、2,3−ジメチル
−9,10−ジ−α−メチルベンジルオキシアントラセ
ン、9−(α−メチルベンジルオキシ)−10−メチル
アントラセン等のアントラセン誘導体、1,4−ジメト
キシクリセン、1,4−ジエトキシクリセン、1,4−
ジプロポキシクリセン、1,4−ジメベンジルオキシク
リセン、1,4−ジ−α−メチルベンジルオキシクリセ
ン等のクリセン誘導体、9−ヒドロキシフェナントレ
ン、9−メトキシフェナントレン、9−エトキシフェナ
ントレン、9−ベンジルオキシフェナントレン、9,1
0−ジメトキシフェナントレン、9,10−ジエトキシ
フェナントレン、9,10−ジプロポキシフェナントレ
ン、9,10−ジベンジルオキシフェナントレン、9,
10−ジ−α−メチルベンジルオキシフェナントレン、
9−ヒドロキシ−10−メトキシフェナントレン、9−
ヒドロキシ−10−エトキシフェナントレン等のフェナ
ントレン誘導体、カルバゾール、N−ビニルカルバゾー
ル、N−エチルカルバゾール等のカルバゾール誘導体
等。
【0013】これらの中でも、2−エチル−9,10−
ジメトキシアントラセン等の9,10−ジアルコキシア
ントラセン誘導体、2,4−ジエチルチオキサントン等
のチオキサントン誘導体、N−エチルカルバゾール等の
カルバゾール誘導体、1−ナフトール、2−メトキシナ
フタレン等のナフタレン誘導体、9,10−ジメトキシ
フェナントレン等のフェナントレン誘導体が好ましく、
また、例えば、9,10−ジメトキシフェナントレン等
のフェナントレン誘導体と2,4−ジエチルチオキサン
トン等のチオキサントン誘導体などのように増感基を組
合せることにより、更に効果的に増感作用を発揮させる
ことができる場合もある。
【0014】また、本発明の分子内に光カチオン重合開
始剤として機能する基と光カチオン開始反応を促進する
増感基とカチオン重合性基とを有する化合物における
「カチオン重合性基」としては、一般に知られているカ
チオン重合性化合物である、例えば以下に示されるモノ
マー、オリゴマーやポリマーのカチオン重合性基と同様
なものが使用可能であるが、エポキシ化合物やオキセタ
ン化合物におけるオキシラン構造を有するものが合成の
容易さや硬化物特性が良好になる点で好ましい。
【0015】(a)ビニル化合物としては、スチレン、
α−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−t−
ブトキシスチレン等のスチレン化合物、メチルビニルエ
ーテル、n−ブチルビニルエーテル、エチルビニルエー
テル、イソブチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニ
ルエーテル、2−クロロエチルビニルエーテル、2−フ
ェノキシエチルビニルエーテル、2−ヒドロキシエチル
ビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテ
ル、ステアリルビニルエーテル、2−アセトキシエチル
ビニルエーテル等のアルキルビニルエーテル化合物、ア
リルビニルエーテル、2−メタクリロイルオキシエチル
ビニルエーテル、2−アクリロイルオキシエチルビニル
エーテル等のアルケニルビニルエーテル化合物、フェニ
ルビニルエーテル、p−メトキシフェニルビニルエーテ
ル等のアリールビニルエーテル化合物、N−ビニルカル
バゾール、N−ビニルピロリドン等のカチオン重合性窒
素含有化合物、ブタンジオールジビニルエーテル、トリ
エチレングリコールジビニルエーテル、シクロヘキサン
ジオールジビニルエーテル、1,4−ベンゼンジメタノ
ールジビニルエーテル、ハイドロキノンジビニルエーテ
ル、サゾルシノールジビニルエーテル等の多官能ビニル
化合物、Journal of PolymerSci
ence:Part A:Polymer Chemi
stry,Vol.32,2895(1994)に記載
されているプロペニル化合物、Journal of
Polymer Science:Part A:Po
lymer Chemistry,Vol.33,24
93(1995)に記載されているアルコキシアレン化
合物、Journal of Polymer Sci
ence:Part A:Polymer Chemi
stry,Vol.34,1015(1996)に記載
されているビニル化合物、Journal ofPol
ymer Science:Part A:Polym
er Chemistry,Vol.34,2051
(1996)に記載されているイソプロペニル化合物等
を挙げることができる。
【0016】(b)エポキシ化合物としては、フェニル
グリシジルエーテル、p−tert−ブチルフェニルグ
リシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、2−エ
チルヘキシルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエ
ーテル、1,2−ブチレンオキサイド、1,3−ブタジ
エンモノオキサイド、1,2−ドデシレンオキサイド、
エピクロロヒドリン、1,2−エポキシデカン、エチレ
ンオキサイド、プロピレンオキサイド、スチレンオキサ
イド、シクロヘキセンオキサイド、3−メタクリロイル
オキシメチルシクロヘキセンオキサイド、3−アクリロ
イルオキシメチルシクロヘキセンオキサイド、3−ビニ
ルシクロヘキセンオキサイド等の単官能のモノマー、
1,1,3−テトラデカジエンジオキサイド、リモネン
ジオキサイド、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル
−(3,4−エポキシシクロヘキシル)カルボキシレー
ト、ジ(3,4−エポキシシクロヘキシル)アジペー
ト、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノール
F型エポキシ樹脂、o−,m−,p−クレゾールノボラ
ック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ
樹脂、多価アルコールのポリグリシジルエーテル、信越
シリコーン社製のK−62−722や東芝シリコーン社
製のUV9300等のエポキシシリコーン、Journ
al of Polymer Science:Par
t A:Polymer Chemistry,Vo
l.28,497(1990)に記載されているシリコ
ーン含有エポキシ化合物のような多官能エポキシ化合物
を挙げることができる。
【0017】(c)ビシクロオルソエステル化合物とし
ては、1−フェニル−4−エチル−2,6,7−トリオ
キサビシクロ〔2,2,2〕オクタン、1−エチル−4
−ヒドロキシメチル−2,6,7−トリオキサビシクロ
〔2,2,2〕オクタン等の化合物を挙げることができ
る。
【0018】(d)スピロオルソカーボネート化合物と
しては、1,5,7,11−テトラオキサスピロ〔5,
5〕ウンデカン、3,9−ジベンジル−1,5,7,1
1−テトラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカン、1,
4,6−トリオキサスピロ〔4,4〕ノナン、2−メチ
ル−1,4,6−トリオキサスピロ〔4,4〕ノナン、
1,4,6−トリオキサスピロ〔4,5〕デカン等の化
合物を挙げることができる。
【0019】(e)オキセタン化合物としては、3,3
−ジメチルオキセタン、3,3−ビス(クロロメチル)
オキセタン、2−ヒドロキシメチルオキセタン、3−メ
チル−3−オキセタンメタノール、3−メチル−3−メ
トキシメチルオキセタン、3−エチル−3−フェノキシ
メチルオキセタン、レゾルシノールビス(3−メチル−
3−オキセタニルエチル)エーテル、m−キシリレンビ
ス(3−エチル−3−オキセタニルエチルエーテル)等
の化合物を挙げることができる。
【0020】次に、新規化合物である本発明の成分化合
物の代表例を以下(化1)〜(化8)に示す。但し、式
中のXは、SbF6 、AsF6 、PF6 、BF6 、(F
554B 等の非求核性のアニオン残基を示す。また、
ここに示されるように、本発明の成分化合物は重合体で
あってもよい。
【0021】
【化1】
【0022】
【化2】
【0023】
【化3】
【0024】
【化4】
【0025】
【化5】
【0026】
【化6】
【0027】
【化7】
【0028】
【化8】
【0029】本発明の成分化合物の合成方法としては、
基質となる化合物と、光カチオン重合開始剤として機能
する基を有する化合物と、カチオン重合性基を有する化
合物と、光カチオン開始反応を促進する増感基を有する
化合物との反応によって合成する方法や、光カチオン重
合開始剤として機能する基を有する化合物と、カチオン
重合性基を有する化合物と、光カチオン開始反応を促進
する増感基を有する化合物との反応によって合成する方
法などを例示することができるが、官能基としてカルボ
キシル基等を有する光カチオン重合開始剤と、官能基と
してカルボキシル基、芳香族水酸基等を有する光カチオ
ン開始反応を促進する増感剤と、これら光カチオン重合
開始剤及び光カチオン開始反応を促進する増感剤と反応
しても少なくとも1つ以上のエポキシ基又はオキセタン
基が残存するエポキシシリコーン等のエポキシ基含有化
合物又はオキセタン基含有化合物とを反応させて本発明
の成分化合物を合成する方法が、合成の容易さ各基をコ
ントロールすることができる点から有利である。そし
て、これら本発明の成分化合物は、当業者であれば容易
に合成をすることができる。
【0030】本発明に使用されるカチオン重合性化合物
としては、一般に知られているカチオン重合性基を有す
るモノマー、オリゴマーやポリマーであれば何ら制限さ
れることなく使用することができ、例えば、以下のもの
を例示することができる。 (a)ビニル化合物としては、スチレン、α−メチルス
チレン、p−メトキシスチレン、p−t−ブトキシスチ
レン等のスチレン化合物、メチルビニルエーテル、n−
ブチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、イソブ
チルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、
2−クロロエチルビニルエーテル、2−フェノキシエチ
ルビニルエーテル、2−ヒドロキシエチルビニルエーテ
ル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、ステアリル
ビニルエーテル、2−アセトキシエチルビニルエーテル
等のアルキルビニルエーテル化合物、アリルビニルエー
テル、2−メタクリロイルオキシエチルビニルエーテ
ル、2−アクリロイルオキシエチルビニルエーテル等の
アルケニルビニルエーテル化合物、フェニルビニルエー
テル、p−メトキシフェニルビニルエーテル等のアリー
ルビニルエーテル化合物、N−ビニルカルバゾール、N
−ビニルピロリドン等のカチオン重合性窒素含有化合
物、ブタンジオールジビニルエーテル、トリエチレング
リコールジビニルエーテル、シクロヘキサンジオールジ
ビニルエーテル、1,4−ベンゼンジメタノールジビニ
ルエーテル、ハイドロキノンジビニルエーテル、サゾル
シノールジビニルエーテル等の多官能ビニル化合物、J
ournal of PolymerScience:
Part A:Polymer Chemistry,
Vol.32,2895(1994)に記載されている
プロペニル化合物、Journal of Polym
er Science:Part A:Polymer
Chemistry,Vol.33,2493(19
95)に記載されているアルコキシアレン化合物、Jo
urnal of Polymer Science:
Part A:Polymer Chemistry,
Vol.34,1015(1996)に記載されている
ビニル化合物、Journal ofPolymer
Science:Part A:Polymer Ch
emistry,Vol.34,2051(1996)
に記載されているイソプロペニル化合物等を挙げること
ができる。
【0031】(b)エポキシ化合物としては、フェニル
グリシジルエーテル、p−tert−ブチルフェニルグ
リシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、2−エ
チルヘキシルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエ
ーテル、1,2−ブチレンオキサイド、1,3−ブタジ
エンモノオキサイド、1,2−ドデシレンオキサイド、
エピクロロヒドリン、1,2−エポキシデカン、エチレ
ンオキサイド、プロピレンオキサイド、スチレンオキサ
イド、シクロヘキセンオキサイド、3−メタクリロイル
オキシメチルシクロヘキセンオキサイド、3−アクリロ
イルオキシメチルシクロヘキセンオキサイド、3−ビニ
ルシクロヘキセンオキサイド等の単官能のモノマー、
1,1,3−テトラデカジエンジオキサイド、リモネン
ジオキサイド、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル
−(3,4−エポキシシクロヘキシル)カルボキシレー
ト、ジ(3,4−エポキシシクロヘキシル)アジペー
ト、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノール
F型エポキシ樹脂、o−,m−,p−クレゾールノボラ
ック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ
樹脂、多価アルコールのポリグリシジルエーテル、信越
シリコーン社製のK−62−722や東芝シリコーン社
製のUV9300等のエポキシシリコーン、Journ
al of Polymer Science:Par
t A:Polymer Chemistry,Vo
l.28,497(1990)に記載されているシリコ
ーン含有エポキシ化合物のような多官能エポキシ化合物
を挙げることができる。
【0032】(c)ビシクロオルソエステル化合物とし
ては、1−フェニル−4−エチル−2,6,7−トリオ
キサビシクロ〔2,2,2〕オクタン、1−エチル−4
−ヒドロキシメチル−2,6,7−トリオキサビシクロ
〔2,2,2〕オクタン等の化合物を挙げることができ
る。
【0033】(d)スピロオルソカーボネート化合物と
しては、1,5,7,11−テトラオキサスピロ〔5,
5〕ウンデカン、3,9−ジベンジル−1,5,7,1
1−テトラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカン、1,
4,6−トリオキサスピロ〔4,4〕ノナン、2−メチ
ル−1,4,6−トリオキサスピロ〔4,4〕ノナン、
1,4,6−トリオキサスピロ〔4,5〕デカン等の化
合物を挙げることができる。
【0034】(e)オキセタン化合物としては、3,3
−ジメチルオキセタン、3,3−ビス(クロロメチル)
オキセタン、2−ヒドロキシメチルオキセタン、3−メ
チル−3−オキセタンメタノール、3−メチル−3−メ
トキシメチルオキセタン、3−エチル−3−フェノキシ
メチルオキセタン、レゾルシノールビス(3−メチル−
3−オキセタニルエチル)エーテル、m−キシリレンビ
ス(3−エチル−3−オキセタニルエチルエーテル)等
の化合物を挙げることができる。
【0035】これらは、単独もしくは2種以上を併用し
て用いても差し支えない。また、これらのうち、脂環型
エポキシ化合物、ビニルエーテル化合物又はオキセタン
化合物から選ばれた群の1種又は2種以上の化合物を用
いることが好ましい。さらに、光カチオン重合開始剤と
して本発明の成分化合物を用いると、従来公知の光カチ
オン重合開始剤では期待できなかったエポキシシリコー
ンとの良好な相溶性が得られることから、オニウム塩等
本発明の成分化合物を光カチオン重合開始剤として用い
る場合のカチオン重合性化合物としては、特にエポキシ
シリコーンが望ましい。
【0036】本発明において、本発明の成分化合物の
「分子内に光カチオン重合開始剤として機能する基」と
「光カチオン開始反応を促進する増感基」と「カチオン
重合性基」との含有割合は、任意に設定可能であるが、
カチオン重合性基と分子内に光カチオン重合開始剤とし
て機能する基と光カチオン開始反応を促進する増感基と
の比は、各々は独立した任意変数として重量比で10
0:0.05:0.05〜100:20:20、好まし
くは100:0.2:0.1〜100:10:10であ
る。但し、本発明の成分化合物にさらにカチオン重合性
化合物を加える場合は、全体のカチオン重合性基と分子
内に光カチオン重合開始剤として機能する基と光カチオ
ン開始反応を促進する増感基との比は、重量比で10
0:0.05:0.05〜100:20:20、好まし
くは100:0.2:0.1〜100:10:10にす
ることが望ましい。そして、この全体のカチオン重合性
基に占める光カチオン重合開始剤として機能する基及び
光カチオン開始反応を促進する増感基の量が少ないと、
オニウム塩化合物及び配合物の硬化性が低下し、過剰で
あると硬化物の特性が低下する。
【0037】本発明の光硬化性組成物は、光により容易
に硬化することができる。光源としては、低圧水銀灯、
中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライ
ドランプ、クセノンランプ、カーボンアーク灯等が用い
られ、また半導体レーザー、アルゴンレーザー、He−
Cdレーザー等のレーザー光を用いることもできるが、
白色顔料として二酸化チタンを含む光硬化性組成物の場
合、二酸化チタンによる吸収がない380〜450nm
の光を効率的に発するランプ、特にガリウム含有ランプ
を使用すると、効果的に光硬化させることが可能とな
り、硬化速度や硬化物特性の向上、厚膜硬化性の点で好
ましい。また、本発明の光硬化性組成物は、α線、β
線、γ線、中性子線、X線、加速電子線のような電離性
放射線によっても容易に硬化することができる。
【0038】本発明の光硬化性組成物に顔料を含有させ
ると、インキ、フォトレジスト用途に用いることができ
る。本発明に用いられる顔料としては、カーボンブラッ
ク、アセチレンブラック、ランブラック、アニリンブラ
ック等の黒色顔料、黄鉛、亜鉛黄、カドミウムイエロ
ー、黄色酸化鉄、ミネラルファストイエロー、ニッケル
チタンイエロー、ネーブルスイエロー、ナフトールイエ
ローS、ハンザイエローG、ハンザイエロー10G、ベ
ンジジンイエローG、ベンジジンイエローGR、キノリ
ンイエローレーキ、パーマンネントイエローNCG、タ
ートラジンレーキ等の黄色顔料、赤口黄鉛、モリブデン
オレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオ
レンジ、バルカンオレンジ、インダスレンブリリアント
オレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダスレンブ
リリアントオレンジGK等の橙色顔料、ベンガラ、カド
ミウムレッド、鉛丹、硫化水銀カドミウム、パーマネン
トレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウ
オッチングレッドカルシウム塩、レーキレッドD、ブリ
リアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレ
ーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3B
等の赤色顔料、マンガン紫、ファストバイオレットB、
メチルバイオレットレーキ等の紫色顔料、紺青、コバル
トブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレ
ーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブ
ルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファースト
スカイブルー、インダスレンブルーBC等の青色顔料、
クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、
マラカイトグリーンレーキ、ファナルイエローグリーン
G等の緑色顔料、亜鉛華、二酸化チタン、アンチモン
白、硫化亜鉛等の白色顔料、及びバライト粉、炭酸バリ
ウム、クレー、シリカ、ホワイトカーボン、タルク、ア
ルミナホワイト等の体質顔料を例示することができる。
【0039】そして、本発明の成分化合物を用いる場合
の効果は、顔料を使用しない場合よりも、亜鉛華、二酸
化チタン、アンチモン白、硫化亜鉛等の白色顔料を用い
た組成物でより明快に発揮され、特に二酸化チタンを用
いた場合に効果的である。また、顔料を用いる場合には
別途増感剤を併用してもよい。
【0040】本発明にかかる光硬化性組成物の硬化物の
特性、硬化性等をコントロールする場合にはラジカル重
合性化合物を使用するこができる。本発明に用いられる
ラジカル重合性化合物としては、ラジカル重合性のある
モノマー、オリゴマー及びポリマーなら、その種類を問
わずどのようなものでも使用しうるが、特に不飽和エス
テル型の化合物が好ましく、例えばラジカル重合性モノ
マーとしては、単官能や多官能のアクリレートやメタク
リレートモノマー等を、ラジカル重合性オリゴマーとし
ては、エポキシアクリレート、エポキシメタクリレー
ト、ポリエステルアクリレート、ポリエステルメタクリ
レート、ポリエーテルアクリレート、ポリエーテルメタ
クリレート、ポリウレタンアクリレート、ポリウレタン
メタクリレート、ポリブタジエンアクリレート、ポリブ
タジエンメタクリレート等を、ラジカル重合性ポリマー
としては、ポリエステル、ポリブタジエン、ポリエーテ
ル、ウレタン、エポキシ等の各アクリレート、各メタク
リレート化合物、不飽和ポリエステル等を例示すること
ができる。
【0041】ラジカル重合性の反応性希釈剤として、ア
クリル酸、アクリル酸エチル等のアクリル酸エステルモ
ノマー、メタクリル酸、メタクリル酸メチル等のメタク
リル酸エステルモノマー、スチレン等を例示することが
できる。
【0042】
【実施例】以下、本発明を実施例によって更に詳細に説
明するが、この発明の範囲はこれらの例示に限定される
ものではない。 実施例1 ナフトールノボラック型エポキシ樹脂ESN−175
(新日鉄化学社製)50gと、テトラブチルアンモニウ
ムブロマイド0.5gと、4−カルボキシメトキシフェ
ニルフェニルヨードニウムヘキサフロロホスホネート1
0gとをジメチルスルフォキシド100mlに溶解さ
せ、80℃で5時間反応させた。この溶液を1lの水中
に落とし、酢酸エチル200mlを加え、抽出、水洗、
濾過した。この酢酸エチル溶液に無水硫酸マグネシウム
を加え、脱水・濃縮し、目的物を55.4g得た。
【0043】実施例2 3−(2−ナフトキシ)酪酸5.4gと、テトラブチル
アンモニウムブロマイド0.3gとをジメチルスルフォ
キシド100mlに溶解させ、ダイセル化学社製の脂環
型エポキシGT−400を20g加え、100℃で8時
間反応させた。次いで4−カルボキシメトキシフェニル
フェニルヨードニウムヘキサフロロホスホネート10g
を加え、80℃で5時間反応させた。この溶液を1lの
水中に落とし、酢酸エチル200mlを加え、抽出、水
洗、濾過した。この酢酸エチル溶液に無水硫酸マグネシ
ウムを加え、脱水・濃縮し、目的物を30.3g得た。
【0044】実施例3 実施例1で合成したオニウム塩化合物10gと脂環型エ
ポキシUVR−6110(UCC社製)90gとの混合
物をブリキ板に膜厚3μmに塗布し、120W高圧水銀
灯、50m/分で光照射した。その結果、タックフリー
の硬化塗膜が得られた。
【0045】実施例4 実施例1で合成したオニウム塩化合物に代えて実施例2
で合成したオニウム塩化合物を用いる他は実施例3と同
様に行った。その結果、タックフリーの硬化塗膜が得ら
れた。
【0046】実施例5 実施例2で合成したオニウム塩化合物5gとシクロヘキ
センオキサイド5gとの混合物をブリキ板に膜厚3μm
に塗布し、120W高圧水銀灯、50m/分で光照射し
た。その結果、タックフリーの硬化塗膜が得られた。
【0047】比較例1 1gの4−カルボキシメトキシフェニルフェニルヨード
ニウムヘキサフロロホスホネートと99gのUVR−6
110との混合物をブリキ板に膜厚3μmに塗布し、1
20W高圧水銀灯、50m/分で光照射したが、タック
フリーの硬化塗膜が得られなかった。
【0048】
【発明の効果】本発明の成分化合物は、光活性に優れて
おり、光、電子線、X線等の活性エネルギー線照射によ
り、単独で若しくはカチオン重合性化合物を短時間で硬
化することができ、顔料等を含む組成物にも高い硬化性
を示す。また、該組成物の硬化物は優れた物性を有する
ため、塗料、接着剤、フォトレジスト、インキ、シリコ
ーンリリース等として好適に用いることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G03F 7/029 G03F 7/029 7/038 503 7/038 503 7/075 511 7/075 511

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分子内に光カチオン重合開始剤として機
    能する基と、光カチオン開始反応を促進する増感基と、
    カチオン重合性基とを有することを特徴とする化合物。
  2. 【請求項2】 分子内に光カチオン重合開始剤として機
    能する基と、光カチオン開始反応を促進する増感基と、
    カチオン重合性基とを有する化合物が、オニウム塩構造
    を有する基を光カチオン重合開始剤として機能する基と
    して有することを特徴とする請求項1記載の化合物。
  3. 【請求項3】 分子内に光カチオン重合開始剤として機
    能する基と、光カチオン開始反応を促進する増感基と、
    カチオン重合性基とを有する化合物が、光カチオン開始
    反応を促進する増感基及びカチオン重合性基を置換基と
    して有するオニウム塩化合物であることを特徴とする請
    求項1又は2記載の化合物。
  4. 【請求項4】 オニウム塩化合物が、ジアリールヨード
    ニウム塩誘導体又はトリアリールスルホニウム塩誘導体
    からなることを特徴とする請求項3記載の化合物。
  5. 【請求項5】 増感基が、置換基として水酸基、置換さ
    れていてもよいアラルキルオキシ基又は置換されていて
    もよいアルコキシ基を少なくとも1つ以上有し、かつ3
    30nmよりも長波長にUV吸収スペクトルをもつ多環
    芳香族基を含んだ基であることを特徴とする請求項1〜
    4のいずれか記載の化合物。
  6. 【請求項6】 増感基が、330nmよりも長波長にU
    V吸収スペクトルをもつカルバゾール誘導体構造を有す
    る基であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか記
    載の化合物。
  7. 【請求項7】 カチオン重合性基がオキシラン構造を有
    する基であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか
    記載の化合物。
  8. 【請求項8】 オキシラン構造を有する基が、エポキシ
    シリコーン構造を有するエポキシ基であることを特徴と
    する請求項7記載の化合物。
  9. 【請求項9】 光カチオン重合開始剤と、光カチオン開
    始反応を促進する増感剤と、これら光カチオン重合開始
    剤及び光カチオン開始反応を促進する増感剤と反応して
    も少なくとも1つ以上のエポキシ基又はオキセタン基が
    残存するエポキシ基含有化合物又はオキセタン基含有化
    合物とを反応させることを特徴とする、分子内に光カチ
    オン重合開始剤として機能する基と光カチオン開始反応
    を促進する増感基とカチオン重合性基とを有する化合物
    の製造方法。
  10. 【請求項10】 光カチオン重合開始剤が官能基として
    カルボキシル基を有し、光カチオン開始反応を促進する
    増感剤が官能基としてカルボキシル基又は芳香族水酸基
    を有することを特徴とする請求項9記載の分子内に光カ
    チオン重合開始剤として機能する基と光カチオン開始反
    応を促進する増感基とカチオン重合性基とを有する化合
    物の製造方法。
  11. 【請求項11】 エポキシ基含有化合物が、エポキシシ
    リコーンであることを特徴とする請求項9又は10記載
    の分子内に光カチオン重合開始剤として機能する基と光
    カチオン開始反応を促進する増感基とカチオン重合性基
    とを有する化合物の製造方法。
  12. 【請求項12】 請求項1〜11のいずれか記載の化合
    物を含有することを特徴とする光重合開始剤。
  13. 【請求項13】 分子内に光カチオン重合開始剤として
    機能する基と光カチオン開始反応を促進する増感基とカ
    チオン重合性基とを有する化合物を含有することを特徴
    とする光硬化性組成物。
  14. 【請求項14】 分子内に光カチオン重合開始剤として
    機能する基と光カチオン開始反応を促進する増感基とカ
    チオン重合性基とを有する化合物と、カチオン重合性化
    合物とを含有することを特徴とする光硬化性組成物。
  15. 【請求項15】 分子内に光カチオン重合開始剤として
    機能する基と光カチオン開始反応を促進する増感基とカ
    チオン重合性基とを有する化合物が、オニウム塩構造を
    有する基を光カチオン重合開始剤として機能する基とし
    て有することを特徴とする請求項13又は14記載の光
    硬化性組成物。
  16. 【請求項16】 分子内に光カチオン重合開始剤として
    機能する基と光カチオン開始反応を促進する増感基とカ
    チオン重合性基とを有する化合物が、光カチオン開始反
    応を促進する増感基及びカチオン重合性基を置換基とし
    て有するオニウム塩化合物であることを特徴とする請求
    項13〜15のいずれか記載の光硬化性組成物。
  17. 【請求項17】 オニウム塩化合物が、ジアリールヨー
    ドニウム塩誘導体又はトリアリールスルホニウム塩誘導
    体からなることを特徴とする請求項16記載の光硬化性
    組成物。
  18. 【請求項18】 増感基が、置換基として水酸基、置換
    されていてもよいアラルキルオキシ基又は置換されてい
    てもよいアルコキシ基を少なくとも1つ以上有し、かつ
    330nmよりも長波長にUV吸収スペクトルをもつ多
    環芳香族基を含んだ基であることを特徴とする請求項1
    3〜17のいずれか記載の光硬化性組成物。
  19. 【請求項19】 増感基が、330nmよりも長波長に
    UV吸収スペクトルをもつカルバゾール誘導体構造を有
    する基であることを特徴とする請求項13〜17のいず
    れか記載の光硬化性組成物。
  20. 【請求項20】 カチオン重合性基がオキシラン構造を
    有する基であることを特徴とする請求項13〜19のい
    ずれか記載の光硬化性組成物。
  21. 【請求項21】 オキシラン構造を有する基が、エポキ
    シシリコーン構造を有するエポキシ基であることを特徴
    とする請求項20記載の光硬化性組成物。
  22. 【請求項22】 カチオン重合性化合物が、脂環型エポ
    キシ化合物、ビニルエーテル化合物又はオキセタン化合
    物から選ばれた群の1種又は2種以上の化合物であるこ
    とを特徴とする請求項14〜21のいずれか記載の光硬
    化性組成物。
  23. 【請求項23】 脂環型エポキシ化合物が、エポキシシ
    リコーンであることを特徴とする請求項22記載の光硬
    化性組成物。
  24. 【請求項24】 光硬化性組成物が、さらに顔料を含ん
    でいることを特徴とする請求項13〜23のいずれか記
    載の光硬化性組成物。
  25. 【請求項25】 顔料が、二酸化チタンであることを特
    徴とする請求項24記載の光硬化性組成物。
  26. 【請求項26】 光硬化性組成物が、さらにラジカル重
    合性化合物を含んでいることを特徴とする請求項13〜
    25のいずれか記載の光硬化性組成物。
  27. 【請求項27】 分子内に光カチオン重合開始剤として
    機能する基と光カチオン開始反応を促進する増感基とカ
    チオン重合性基とを有する化合物と、カチオン重合性化
    合物と、顔料とを含有する光硬化性組成物に、ガリウム
    含有ランプを照射することを特徴とする光硬化方法。
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