JP2782106B2 - 重合性組成物、重合用触媒およびその使用法 - Google Patents

重合性組成物、重合用触媒およびその使用法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、カチオン重合性組成物、重合触媒および重
合方法に関する。更に詳しくは、カチオン重合性物質を
光、電子線等の放射線および/または熱により短時間に
重合させ、良好な物性をもった硬化物や、実用性のある
カチオン重合性ビニル化合物のオリゴマーを得るための
重合組成物、その重合のための触媒および重合方法に関
する。
[従来の技術および解決すべき問題点] 一般に、カチオン重合性物質、とりわけエポキシ樹脂
は、高性能材料を必要とする種々の用途に使われてい
る。特に、紫外線等所定の波長の放射線の照射により、
重合硬化させる方法は、短時間で硬化させることが可能
で、重合工程が簡易であるため、各種用途に供せられて
いる。
従来、エポキシ樹脂は硬化剤として活性なアミン含有
化合物やカルボン酸無水物を混入し、2液系で広く利用
されている。しかし、これらの硬化剤を用いた2液系
は、完全に成分を混合する必要があり、硬化時間も数時
間に及ぶ。
エポキシ樹脂を1液系として硬化するのにフッ化ホウ
素−モノエチルアミンの系があるが、これは160℃ある
いはそれ以上の温度でも1〜8時間を要している。この
改良として米国特許3565861号が挙げられるが、やはり
高温を必要としている。従ってこれらの組成物は、熱に
敏感な電子部品等の被覆には使用できない。更に、光に
よりエポキシ樹脂を硬化させるのに金属ハロゲン化合物
アリールジアゾニウム塩が提案されている。しかし、こ
れらは、急速に重合し、また早過ぎるゲル化を受け易
く、そのため暗所においてさえ寸時も満足に貯蔵できな
い組成物になってしまうことが予想される。金属ハロゲ
ン化物アリールジアゾニウム塩を含有するエポキシ材料
に、その組成物の早過ぎるゲル化を抑制し、また暗所に
おける貯蔵性を与えることが提案されたが、コストが増
大し、また全く満足すべき結果は得られていない。ま
た、これら組成物は、硬化中に窒素が放出されるため、
これにより得られる硬化物質が好ましくない気胞を含む
という問題がある。
ところで、オニウム塩については種々の光分解性スル
ホニウム塩が公知である。例えば特開昭54−53181号に
はp−ヒドロキシフェニルジメチルスルホニウム ヘキ
サフルオロアルセネート類を光硬化剤とすることが、ま
た特開昭50−151997号においては、フェニルスルホニウ
ム塩をエポキシ用光硬化剤とすることが知られている。
しかし、これらは光ではエポキシ樹脂を硬化させるが、
熱を加えただけでは、エポキシ樹脂を硬化させることは
できない。また上記の開示においては、下記一般式
[I]のようなベンジルスルホニウム塩は含まれていな
い。
一方、熱を加えることによりオニウム塩を活性化さ
せ、エポキシ樹脂を硬化させることのできる熱潜在性触
媒について、特開昭58−37003号や特開昭63−223002号
にはジアルキルベンジルスルホニウム ヘキサフルオロ
アンチモネート塩のごときベンジルスルホニウム塩が、
特開昭56−152833号にはトリアルキル型のスルホニウム
塩が報告されている。しかし、このスルホニウム塩は光
に対しては不活性で短時間でエポキシ樹脂を硬化させる
ことはできないうえ、例えば150℃以上を必要とするな
ど、加熱時間、温度とも実用的とはいえない。
また、スピロ型エステルのごとき特殊エステルについ
ては特開昭60−188425号にその加熱重合に関する硬化剤
が開示されている。
一方、カチオン重合性ビニル化合物のカチオン重合触
媒としては、鉱酸,BF3,ZnCl2,AlCl3などのルイス酸型触
媒や、AlR2Cl,AlRCl2といったハロゲン含有有機アルミ
ニウム化合物などが公知である。しかしながら、これら
触媒は0℃以上の温度ではカチオン重合反応があまりに
も激しく、重合反応の調整が思うように制御できず重合
度が高まらない。もちろん、カチオン重合性モノマーと
これら触媒をあらかじめ0℃以上で一液化し、保存する
ことを不可能である。
ビニル化合物を重合させようとすると、連鎖移動反応
や停止反応を制御する必要があり、通常適当な溶媒に溶
解したカチオン重合性モノマーを所定の極定温まで冷却
した後に、触媒液が仕込まれ重合反応が行われる。しか
し、重合反応を工業的に極めて低温(例えば−130〜−4
0℃)で行うためには、低温の冷媒を使用する必要があ
るため操作が煩雑であり、また冷却費用がかさむなど決
して満足すべき方法とはいえない。また、加えるに、米
国特許3283010号にはベンジルカチオンの放出について
の記載があるが、この公報においては、ポリマーの重合
を意図していない。
[発明の目的] 本発明の目的は、放射線および/または熱でエポキシ
樹脂などのカチオン重合性物質を重合することができ、
かつまた、5℃以下での貯蔵安定性に優れ、封止剤、複
合材用マトリックス樹脂などに利用されるカチオン重合
性組成物を提供し、その重合の方法、重合用の触媒を提
案することにある。または、スチレンなどのカチオン重
合性ビニル化合物を一定の条件のもとに重合させるとと
もに、重合触媒との混合物の5℃以下での貯蔵安定性に
優れたモノマー組成物を提供するとともに、実用性のあ
るビニル化合物のオリゴマーを工業的に提供し、その重
合の方法、重合用の触媒を提案することにある。
[問題点を解決するための手段] 本発明者らは、前記したような問題点を解決すべく鋭
意研究を重ねた結果、本発明に至った。
即ち、本発明は、カチオン重合性物質と、これを放射
線および/または熱により重合させることのできる下記
一般式[I]で示されるベンジルスルホニウム塩を含む
重合性組成物、および下記一般式[I]を主成分とする
重合触媒、更には重合方法に関する。
R1:エトキシ,ターシャリーブトキシ,ベンジルオキ
シ,フェニル,フェノキシ,クロルメチルのいずれかで
ある。
R2,R3:それぞれ独立して水素,ハロゲン,C1〜C4のアル
キル基のいずれかである。
R4:水素,メチル,メトキシ,ハロゲンのいずれかであ
る。
R5:C1〜C4のアルキル基である。
X:SbF6,AsF6,PF6,BF4のいずれかである [発明の構成] 本発明の重合触媒は、(置換あるいは非置換)−ベン
ジル−4−(置換オキシ)フェニル スルホニウム化合
物と所定の陰イオンとの対の化合物であり、これらを構
成要件としている。また、本発明に使用されるカチオン
重合性物質とは、酸重合性または酸硬化性物質、とりわ
けエポキシ樹脂が好ましく用いられる。適当な物質の例
は、エポキシド単量体類、エピサルファイド単量体類、
ポリエポキシド類(あるいはエポキシ樹脂)、ポリエピ
サルファイド類(あるいはエピサルファイド樹脂)、フ
ェノール/ホルムアルデヒド樹脂、メラミン/ホルムア
ルデヒド樹脂、尿素/ホルムアルデヒド樹脂、スピロオ
ルトエステル、ビシクロオルソエステル、スピロオルト
カーボネートのような環状エーテルおよび環状チオエー
テル(エポキシドおよびエピサルファイド以外のもの)
およびそれらの重合体、ラクトン、スチレン、ビニルエ
ーテルおよびビニルチオエーテルならびに、酸により処
理されたとき樹脂を交叉結合または硬化させる交叉結合
剤を含有する樹脂であり、単独でも2種類以上の混合で
もかまわない。
[作用] 本発明の重合触媒として使用されるベンジルスルホニ
ウム塩は前述のとおりであり、このベンジルスルホニウ
ム塩は、対応する4−(置換オキシ)ベンゼンチオール
類をアルキル化し、更にベンジルハライド類と反応さ
せ、ハロゲンイオンを有するスルホニウム塩を合成し、
しかる後に所定の錯塩と陰イオン交換を行うか、もしく
は、置換あるいは非置換ベンジル−4−ヒドロキシフェ
ニルアルキルスルホニウム塩を塩基存在下、アセトニト
リル等の溶媒中でクロルギ酸エステル類、ベンゾイルク
ロライドなどの相当するクロライドと反応させることで
高収率に得られる。
本発明におけるベンジルスルホニウム塩として好まし
いのは、4−(ベンゾイルオキシ)フェニルベンジルメ
チルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、4
−(ベンゾイルオキシ)フェニルベンジルエチルスルホ
ニウム ヘキサフルオロアンチモネート、4−(ベンゾ
イルオキシ)フェニルベンジルメチルスルホニウム ヘ
キサフルオロホスフェート、4−(ベンゾイルオキシ)
フェニルベンジルメチルスルホニウム テトラフルオロ
ボレート、4−(ベンゾイルオキシ)フェニルベンジル
メチルスルホニウム ヘキサフルオロアルセネート、ベ
ンジル−4−(エトキシカルボニルオキシ)フェニルメ
チルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、ベ
ンジル−4−(エトキシカルボニルオキシ)フェニルメ
チルスルホニウム ヘキサフルオロホスフェート、ベン
ジル−4−(ベンジルオキシカルボニルオキシ)フェニ
ルメチルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネー
ト、ベンジル−4−(フェノキシカルボニルオキシ)フ
ェニルメチルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネ
ート、ベンジル−3−クロロ−4−(ベンゾイルオキ
シ)フェニルメチルスルホニウム ヘキサフルオロホス
フェート、p−メトキシベンジル−4−(tert−ブトキ
シカルボニルオキシ)フェニルメチルスルホニウム ヘ
キサフルオロアンチモネート、ベンジル−4−(tert−
ブトキシカルボニルオキシ)フェニルメチルスルホニウ
ム ヘキサフルオロアンチモネート、p−メチルベンジ
ル−4−(ベンジルオキシカルボニルオキシ)フェニル
メチルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、
p−メチルベンジル−4−クロルアセトキシフェニルメ
チルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート等が
挙げられる。
本発明において使用されるベンジルスルホニウム塩
は、熱に対して活性を上げるだけでなく、光、電子線な
どの放射線に対しても活性がある。すなわち、熱または
放射線で励起されたこれらベンジルスルホニウム塩は、
ベンジルカチオンを放出し、前述のカチオン重合性物質
の重合を進行させると考えられる。
また本発明において、カチオン重合性物質がビニル化
合物の場合は、重合反応に際して通常、触媒、モノマー
などに不活性な溶媒を用いた溶液重合法が行われるが、
場合によっては塊状重合法も行われる。溶媒としては、
例えば、トルエン、ベンゼン、キシレンのような芳香族
炭化水素類、n−ヘキサン、n−ヘプタンのような脂肪
族炭化水素類、シクロヘキサンのような脂環式炭化水素
類、石油エーテル、リグロインのような炭化水素混合物
類、クロルベンゼン、ジクロルエタンのようなハロゲン
化炭化水素類などが使用でき、また、これらビニル化合
物の重合反応は常圧または加圧下で行われ、反応温度は
20℃以上の温度、好ましくは工業的に加熱が容易な30〜
120℃である。
また、本発明において重合触媒として使用されるスル
ホニウム塩は5℃以下でカチオン重合反応を開始しない
ため、必要によってはあらがじめモノマーと触媒を適当
な溶媒を用いて一液化し、保存しておくことも可能であ
る。
本発明に使用されるベンジルスルホニウム塩は、樹脂
100重量部に対して0.01〜20重量部、好ましくは0.1〜5
重量部である。0.01重量部より少ないと充分な重合物が
得られない。20重量部を越える添加量では、重合後の物
性において好ましいものが得られず、コストの面におい
ても好ましくない。また、重合硬化は、放射線処理また
は加熱処理により行われ、必要によっては加熱と放射線
照射を併用することも可能である。また、重合時には、
必要により溶媒を用いることもできる。
本発明による放射線としては、波長250〜400nm範囲の
紫外線が最も効率よく、それゆえ、光源としては、低圧
水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、キセノンランプ、カ
ーボンアーク灯などが挙げられ、さらに電子線を照射す
ることによっても重合、硬化させることができる。
本発明の組成物は、更に場合によっては、増量剤、難
燃剤、静電防止剤、界面活性剤、酸無水物に代表される
助剤等を混合して用いられる。
本発明の組成物は、艶出しワニス、インキ、塗料、接
着剤、積層板、プリプレグ、成型材料、封止材料等に使
用できる。
本発明の硬化性組成物は、5℃以下で長期間の保存が
可能で、光や電子線などの放射線の照射や120℃以下の
加熱あるいは加熱と放射線処理の併用で速やかに重合を
開始する機能を備え、高温硬化性に優れ、吸湿性がな
く、耐水性、耐薬品性、電気性に優れた硬化物を与え
る。
また、カチオン重合性ビニル化合物との組成物におい
ては、従来困難であったモノマーと触媒の一液化保存、
更には20℃以上でのカチオン重合反応を可能とし、か
つ、簡単な加熱で実用性のある重合度の高い重合体を得
ることが可能になった点にある。
[実施例] 以下実施例にて本発明を詳細にするが、本発明は以下
のみに限定されるものではない。
実施例1 フェニルグルシジルエーテル1.0gに対して、ベンジル
−4−(ベンジルオキシカルボニルオキシ)フェニルメ
チルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネートおよ
び4−(ベンゾイルオキシ)フェニルベンジルメチルス
ルホニウム ヘキサフルオロアンチモネートをそれぞれ
0.040g,0.038g混合した。この混合物をそれぞれ脱気、
封管中50℃で1時間塊状重合させ、転化率を1H−NMRを
用いて決定した。結果はそれぞれ75%,68%であった。
実施例2〜9 フェニルグリシジルエーテル1.0gに対して種々のベン
ジルスルホニウム塩を0.030g混合した。この混合物を脱
気、封管し、30℃、60℃で、それぞれ1時間重合させ、
転化率を1H−NMRを用いて決定した。結果を表1に示
す。また、ここで調整した組成物を5℃にて1カ月放置
したところ著しい増粘は見られなかった。
実施例10〜18 エピコート828(油化シェルエポキシ製ビスフェノー
ルA型エポキシ樹脂)100重量部と種々のベンジルスル
ホニウム塩3重量部からなる配合物を調整し、各々約10
0mgをとり、100℃に加熱した熱板上(日新科学株式会社
製 ゲル化試験器 GT−D−JIS型)でゲル化時間を測
定した。結果を表2に示す。
実施例19〜25 フェニルグリシジルエーテル1.0gに対して種々のベン
ジルスルホニウム塩を0.030g混合溶解した。この混合物
を脱気、封管し、90分、光塊状重合を行い、転化率を1H
−NMRより求めた。光源は400W高圧水銀灯を用い、理工
科学産業製のロータリー光化学反応装置を使用した。重
合温度は10℃(水冷下)とした。
結果を表3に示す。
実施例26 1−フェニル−4−エチル−2,6,7−トリオキサビシ
クロ[2,2,2]オクタン 0.5gに対して、4−(ベンゾ
イルオキシ)フェニルベンジルメチルスルホニウム ヘ
キサフルオロアンチモネートを0.039g混合し、脱気、封
管した。この混合物を、80℃で24時間、塊状重合させ
た。重合後、1H−NMRスペクトルより、転化率100%を確
認した。次に重合体を塩化メチレン2mlで溶解し、ヘキ
サン100ml中に注入した。ヘキサン不溶部を乾燥させ、
0.40gのポリマーを得た。
実施例27 3,9−ジベンジル−1,5,7,11−テトラオキサスピロ
[5,5]ウンデカン 0.5gに対して、4−(ベンゾイル
オキシ)フェニルベンジルメチルスルホニウム ヘキサ
フルオロアンチモネートを0.025g混合し、脱気、封管し
た。この混合物を80℃で2時間塊状重合させた。重合
後、1H−NMRスペクトルより転化率99%を確認した。
次に、重合物を塩化メチレン 2mlで溶解し、ヘキサ
ン100ml中に注入した。ついでヘキサン不溶部を乾燥さ
せ、0.45gのポリマーを得た。
実施例28 精製したスチレン0.5gに対してベンジル−4−(ベン
ジルオキシカルボニルオキシ)フェニルメチルスルホニ
ウム ヘキサフルオロアンチモネート 0.030gを混合
し、脱気、封管した。ついで、撹拌下、60℃で重合を行
った。60分後、固化した反応液を四塩化炭素2mlで溶解
し、この1H−NMRスペクトルより転化率97%を確認し
た。次にメタノール中にこれを注入し、重合を停止させ
重合体を析出させた。精製乾燥した重合体は白色結晶で
収率85%であった。また、CPG(ポリスチレン換算)に
より▲▼=4200,▲▼/▲▼=2.01であっ
た。
実施例29〜35 実施例28に準じ種々のベンジルスルホニウム塩を用い
てスチレンの重合を行った。結果を表4に示す。
実施例36 実施例28に準じ10℃で60分でスチレンの重合を行った
が、転化率は0%であった。
実施例37 スチレン0.5gの代わりにn−ブチルビニルエーテル0.
5gを用いた他は、実施例27と同様にして重合を行いn−
ブチルビニルエーテルのポリマーを得た。転化率90%,
収率71%,▲▼=4700,▲▼/▲▼=1.91 実施例38 実施例28における条件でクロルベンゼン2mlを溶媒と
して溶液重合させ、ポリスチレンを得た。転化率99%,
収率85%,▲▼=3900,▲▼/▲▼=1.86 実施例39 精製したスチレン10gとベンジル−4−(ベンジルオ
キシカルボニルオキシ)フェニルメチルスルホニウム
ヘキサフルオロアンチモネート 1.73gをクロルベンゼ
ン20mlで溶解させ、脱気、封管し5℃で1か月放置した
が、スチレンの重合はおこらなかった。
[発明の効果] 以上のとおり本発明に係る所定のベンジルスルホニウ
ム塩は、カチオン重合性物質の重合触媒として有効であ
り、これらを含有する重合組成物は光、電子線などの放
射線の照射および/または加熱処理により重合方法で重
合、硬化することができる。またこの一液化した組成物
は混合後も安定であり、5℃以下での貯蔵性に優れてい
る。よって所期の目的を達成できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−1470(JP,A) 特開 平2−196812(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) CA(STN)

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カチオン重合性物質の一種または二種以上
    と、一般式[I]で示されるベンジルスルホニウム塩を
    含む重合性組成物からなり、カチオン重合性物質100重
    量部に対して一般式[I]で示されるベンジルスルホニ
    ウム塩が、0.01〜20重量部からなる重合性組成物。 R1:エトキシ,ターシャリーブトキシ,ベンジルオキ
    シ,フェニル,フェノキシ,クロルメチルのいずれかで
    ある。 R2,R3:それぞれ独立して水素,ハロゲン,C1〜C4のアル
    キル基のいずれかである。 R4:水素,メチル,メトキシ,ハロゲンのいずれかであ
    る。 R5:C1〜C4のアルキル基である。 X:SbF6,AsF6,PF6,BF4のいずれかである。
  2. 【請求項2】カチオン重合性物質が、エポキシ基を有す
    る化合物である請求項1に記載の重合性組成物。
  3. 【請求項3】カチオン重合性物質がカチオン重合性ビニ
    ル化合物である請求項1に記載の重合性組成物。
  4. 【請求項4】カチオン重合性物質が、スピロオルトエス
    テル基,ビシクロオルトエステル基,スピロオルトカー
    ボネート基のいずれかを一種または二種以上有する化合
    物である請求項1に記載の重合性組成物。
  5. 【請求項5】請求項1に記載の一般式[I]で示される
    ベンジルスルホニウム塩を主成分とするカチオン重合性
    物質の重合触媒。
  6. 【請求項6】ベンジルスルホニウム塩が4−(ベンゾイ
    ルオキシ)フェニルベンジルメチルスルホニウム ヘキ
    サフルオロアンチモネートである請求項5に記載の重合
    触媒。
  7. 【請求項7】ベンジルスルホニウム塩がベンジル−4−
    (ベンジルオキシカルボニルオキシ)フェニルメチルス
    ルホニウム ヘキサフルオロアンチモネートである請求
    項5に記載の重合触媒。
  8. 【請求項8】カチオン重合性物質の一種または二種以上
    に請求項1に記載の一般式[I]で示されるベンジルス
    ルホニウム塩の一種または二種以上を触媒として加え、
    これを放射線および/または熱により重合させることを
    特徴とするカチオン重合性物質の重合方法。
  9. 【請求項9】放射線が紫外線である請求項8に記載の重
    合方法。
  10. 【請求項10】重合を20℃以上の温度で行うことを特徴
    とする請求項8に記載の重合方法。
  11. 【請求項11】カチオン重合性物質100重量部に対し
    て、請求項1に記載の一般式[I]で示されるベンジル
    スルホニウム塩を、0.01〜20重量部添加してなる請求項
    8に記載の重合方法。
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