JP2709625B2 - カチオン重合触媒および重合性組成物、その重合方法 - Google Patents

カチオン重合触媒および重合性組成物、その重合方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、カチオン重合性組成物、重合触媒および重
合方法に関する。更に詳しくは、カチオン重合性物質を
光、電子線等の放射線および/または熱により短時間に
重合させ、良好な物性をもった硬化物や、実用性のある
カチオン重合性ビニル化合物のオリゴマーを得るための
重合組成物、その重合のための触媒および重合方法に関
する。
[従来の技術および解決すべき問題点] 一般に、カチオン重合性物質、とりわけエポキシ樹脂
は、高性能材料を必要とする種々の用途に使われてい
る。特に、紫外線等所定の波長の放射線の照射により重
合硬化させる方法は、短時間で硬化させることが可能
で、重合工程が簡易であるため、各種用途に供せられて
いる。
従来、エポキシ樹脂は硬化剤として活性なアミン含有
化合物やカルボン酸無水物を混入し、2液系で広く利用
されている。しかし、これらの硬化剤を用いた2液系
は、完全に成分を混合する必要があり、硬化時間も数時
間に及ぶ。
エポキシ樹脂を1液系として硬化するのにフッ化ホウ
素−モノエチルアミンの系があるが、これは160℃ある
いはそれ以上の温度でも1〜8時間を要している。この
改良として米国特許3565861号が挙げられるが、やはり
高温を必要としている。従ってこれらの組成物は、熱に
敏感な電子部品等の被覆には使用できない。
更に、光によりエポキシ樹脂を硬化させるのに金属ハ
ロゲン化合物アリールジアゾニウム塩が提案されてい
る。しかし、これらは、急速に重合し、また早過ぎるゲ
ル化を受け易く、そのため暗所においてさえ寸時も満足
に貯蔵できない組成物になってしまうことが予想され
る。金属ハロゲン化物アリールジアゾニウム塩を含有す
るエポキシ材料に、その組成物の早過ぎるゲル化を抑制
し、また暗所における貯蔵性を与えることが提案された
が、コストが増大し、また全く満足すべき結果は得られ
ていない。
また、これら組成物は、硬化中に窒素が放出されるた
め、これにより得られる硬化物質が好ましくない気泡を
含むという問題がある。
ところで、オニウム塩については種々の光分解性スル
ホニウム塩が公知である。例えば特開昭54-53181号には
p−ヒドロキシフェニルジメチルスルホニウム ヘキサ
フルオロアルセネート類を光硬化剤とすることが、また
特開昭50-151997号においては、フェニルスルホニウム
塩をエポキシ用光硬化剤とすることが知られている。し
かし、これらは光でエポキシ樹脂を硬化させるが、熱を
加えただけでは、エポキシ樹脂を硬化させることはでき
ない。また上記の開示においては、下記一般式[I]の
ようなベンジルスルホニウム塩は含まれていない。
一方、熱を加えることによりオニウム塩を活性化さ
せ、エポキシ樹脂を硬化させることのできる熱潜在性触
媒について、特開昭58-37003号や特開昭63-223002号に
はジアルキルベンジルスルホニウム ヘキサフルオロア
ンチモネート塩のごときベンジルスルホニウム塩が、特
開昭56-152833号にはトリアルキル型のスルホニウム塩
が報告されている。しかし、このスルホニウム塩は光に
対しては不活性で短時間でエポキシ樹脂を硬化させるこ
とはできないうえ、例えば150℃以上を必要とするな
ど、加熱時間、温度とも実用的とはいえない。
また、スピロ型エステルのごとき特殊エステルについ
ては特開昭60-188425号にその加熱重合に関する硬化剤
が開示されている。
一方、カチオン重合性ビニル化合物のカチオン重合触
媒としては、鉱酸,BF3,ZnCl2,AlCl3などのルイス酸型触
媒や、AlR2Cl,AlRCl2といったハロゲン含有有機アルミ
ニウム化合物などが公知である。しかしながら、これら
触媒は0℃以上の温度ではカチオン重合反応があまりに
も激しく、重合反応の調整が思うように制御できず重合
度が高まらない。もちろん、カチオン重合性モノマーと
これら触媒をあらかじめ室温で一液化し、保存すること
も不可能である。
ビニル化合物を重合させようとすると、連鎖移動反応
や停止反応を制御する必要があり、通常、適当な溶媒に
溶解したカチオン重合性モノマーを所定の極低温まで冷
却した後に、触媒液が仕込まれ重合反応が行われる。し
かし、重合反応を工業的に極めて低温(例えば−130〜
−40℃)で行うためには、低温の冷媒を使用する必要が
あるため操作が煩雑であり、また冷却費用がかさむなど
決して満足すべき方法とはいえない。
また、加えるに、米国特許3283010号にはベンジルカ
チオンの放出についての記載があるが、この公報におい
てはポリマーの重合を意図していない。また、公表特許
公報56-500218号には、本特許と同一の化合物が記載さ
れているものの、効果、構成において本出願とは異なっ
ている。
[発明の目的] 本発明の目的は、放射線および/または、熱でエポキ
シ樹脂などのカチオン重合性物質を重合することがで
き、かつまた、室温での貯蔵安定性に優れ、封止剤、複
合材用マトリックス樹脂などに利用されるカチオン重合
性組成物を提供し、その重合の方法、重合用の触媒を提
案することにある。または、スチレンなどのカチオン重
合性ビニル化合物を一定の条件のもとに重合させるとと
もに、重合触媒との混合物との貯蔵安定性に優れたモノ
マー組成物を提供するとともに、実用性のあるビニル化
合物のオリゴマーを工業的に提供し、その重合の方法、
重合用の触媒を提案することにある。
[問題点を解決するための手段] 本発明者らは、前記したような問題点を解決すべく鋭
意研究を重ねた結果、本発明に至った。
即ち、本発明は、カチオン重合性物質と、これを放射
線および/または熱により重合させることのできる下記
一般式[I]で示されるベンジルスルホニウム塩を含む
重合性組成物、および下記一般式[I]を主成分とする
重合触媒、更には重合方法に関する。
R1:水素,アセチル基,メトキシカルボニル基,メチル
基,エトキシカルボニル基,tert−ブトキシカルボニル
基,ベンジルオキシカルボニル基,ベンゾイル基,フェ
ノキシカルボニル基,p−メトキシベンジルオキシカルボ
ニル基,9−フルオレニルメトキシカルボニル基のいずれ
かである。
R2,R3:それぞれ独立して水素,ハロゲン,C1〜C4のアル
キル基のいずれかである。
R4,R5:それぞれ独立して水素,メチル基,メトキシ基,
ハロゲンのいずれかである。
X:SbF6,AsF6,PF6,BF4のいずれかである。
[発明の構成] 本発明の重合触媒は、(置換あるいは非置換)−ジベン
ジル−4−(置換あるいは非置換)オキシフェニル ス
ルホニウム化合物と所定の陰イオンとの対の化合物であ
り、これらを構成要件としている。
また、本発明に使用されるカチオン重合性物質とは、
酸重合性または酸硬化性物質、とりわけエポキシ樹脂が
好ましく用いられる。適当な物質の例は、エポキシド単
量体類、エピサルファイド単量体類、ポリエポキシド類
(あるいはエポキシ樹脂)、ポリエピサルファイド類
(あるいはエピサルファイド樹脂)、フェノール/ホル
ムアルデヒド樹脂、メラミン/ホルムアルデヒド樹脂、
尿素/ホルムアルデヒド樹脂、スピロオルトエステル、
ビシクロオルソエステル、スピロオルトカーボネートの
ような環状エーテルおよび環状チオエーテル(エポキシ
ドおよびエピサルファイド以外のもの)およびそれらの
重合体、ラクトン、スチレン、ビニルエーテルおよびビ
ニルチオエーテルならびに、酸により処理されたとき樹
脂を交叉結合または硬化させる交叉接合剤を含有する樹
脂であり、単独でも2種類以上の混合でもかまわない。
[作用] このような本発明の重合触媒として使用されるジベン
ジルスルホニウム塩は前述のとおりであり、このジベン
ジルスルホニウム塩は、対応する4−(置換あるいは非
置換)オキシフェニル(置換あるいは非置換)ベンジル
スルフィドをベンジルハライド類と反応させ、ハロゲン
イオンを有するスルホニウム塩を合成し、しかる後に所
定の錯塩と陰イオン交換を行うことで高収率に得られ
る。
本発明におけるジベンジルスルホニウム塩として好ま
しいのは、ジベンジル−4−ヒドロキシ フェニルスル
ホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、ジベンジル
−4−ヒドロキシフェニル スルホニウム ヘキサフル
オロホスフェート、4−アセトキシフェニルジベンジル
スルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、ジベン
ジル−4−メトキシフェニルスルホニウム ヘキサフル
オロアンチモネート、ジベンジル−2−メチル−4−ヒ
ドロキシフェニルスルホニウム ヘキサ フルオロアン
チモネート、ジベンジル−3−クロロ−4−ヒドロキシ
フェニルスルホニウム ヘキサフルオロアルセネート、
ジベンジル−3−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−
ブチルフェニルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモ
ネート、ベンジル−4−メトキシベンジル−4−ヒドロ
キシフェニルスルホニウム ヘキサフルオロホス フェ
ート、ジベンジル−4−(エトキシカルボニルオキシ)
フェニルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネー
ト、4−(ベンジルオキシ)フェニルジベンジルスルホ
ニウム ヘキサフルオロ アンチモネート、ジベンジル
−4−(ベンジル オキシカルボニルオキシ)フェニル
スルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、4−
(ベンゾイルオキシ)フェニルジベンジルスルホニウム
ヘキサフルオロアンチモネート、4−(tert−ブトキ
シカルボニルオキシ)フェニルジベンジルスルホニウム
ヘキサフルオロアンチモネート等が挙げられる。
本発明において使用されるジベンジルスルホニウム塩
は、熱に対して活性を上げるだけでなく、光、電子線な
どの放射線に対しても活性がある。すなわち、熱または
放射線で励起されたこれらジベンジルスルホニウム塩
は、ベンジルカチオンを放出し、前述のカチオン重合性
物質の重合を進行させると考えられる。
また本発明において、カチオン重合性物質がビニル化
合物の場合は、重合反応に際して通常、触媒、モノマー
などに不活性な溶媒を用いた溶液重合法が行われるが、
場合によっては塊状重合法も行われる。溶媒としては、
例えば、トルエン、ベンゼン、キシレンのような芳香族
炭化水素類、n−ヘキサン、n−ヘプタンのような脂肪
族炭化水素類、シクロヘキサンのような脂環式炭化水素
類、石油エーテル、リグロインのような炭化水素混合物
類、クロルベンゼン、ジクロルエタンのようなハロゲン
化炭化水素類などが使用でき、また、これらビニル化合
物の重合反応は常圧または加圧下で行われ、反応温度は
20℃以上の温度、好ましくは工業的に加熱が容易な60〜
150℃である。
また、本発明において重合触媒として使用されるスル
ホニウム塩は室温ではカチオン重合反応を開始しないた
め、必要によってはあらかじめモノマーと触媒を適当な
溶媒を用いて一液化し、保存しておくことも可能であ
る。
本発明に使用されるジベンジルスルホニウム塩は、樹
脂100重量部に対して0.01〜20重量部、好ましくは0.1〜
5重量部である。0.01重量部より少ないと充分な重合物
が得られない。20重量部を越える添加量では、重合後の
物性において好ましいものが得られず、コストの面にお
いても好ましくない。また、重合硬化は、放射線処理ま
たは加熱処理により行われ、必要によっては加熱と放射
線照射を併用することも可能である。また、重合時に
は、必要により溶媒を用いることもできる。
本発明による放射線としては、波長250〜400nm範囲の
紫外線が最も効率よく、それゆえ、光源としては、低圧
水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、キセノンランプ、カ
ーボンアーク灯などが挙げられ、さらに電子線を照射す
ることによっても重合、硬化させることができる。
本発明の組成物は、更に場合によっては、増量剤、難
燃剤、静電防止剤、界面活性剤、酸無水物に代表される
助剤等を混合して用いられる。
本発明の組成物は、艶出しワニス、インキ、塗料、接
着剤、積層板、プリプレグ、成型材料、封止材料等に使
用できる。
本発明の硬化性組成物は、室温において長期間保存可
能であり、光や電子線などの放射線の照射や120℃以下
の加熱あるいは加熱と放射線処理の併用で速やかに重合
を開始する機能を備え、高温硬化性に優れ、吸湿性がな
く、耐水性、耐薬品性、電気性に優れた硬化物を与え
る。
また、カチオン重合性ビニル化合物組成物において
は、従来困難であったモノマーと触媒の一液化保存、更
には20℃以上でのカチオン重合反応を可能とし、かつ、
簡単な加熱で実用性のある重合度の高い重合体を得るこ
とが可能になった点にある。
[実施例] 以下実施例にて本発明を詳細にするが、本発明は以下
のみに限定されるものではない。
実施例1 フェニルグリシジルエーテル1.0gに対して、ジベンジ
ル−4−ヒドロキシフェニルスルホニウム ヘキサフル
オロアンチモネートを1mol%(0.0362g)混合した。こ
の混合物を脱気、封管中所定の温度で塊状重合させ、転
化率と重合温度の関係を求めた。転化率は1H-NMRスペク
トルより決定した。その結果を第1図に示す。
実施例2 フェニルグリシジルエーテル0.5gに対して、実施例1
で用いたジベンジルスルホニウム塩を1mol%(0.0181
g)混合し、脱気、封管した。312nmの主波長光を有する
400W高圧水銀ランプを光源とし、理工科学産業製のロー
タリー光化学反応装置(RH400-10W型)を使用し、20℃
で光塊状重合を行い、転化率と時間の関係を求めた。そ
の結果を第2図に示す。
実施例3〜12 フェニルグリシジルエーテル1gに対して、種々のジベ
ンジルスルホニウム塩を0.030g混合、この混合物を脱気
封管し、40℃,80℃でそれぞれ1時間重合させた時のフ
ェニルグリシジルエーテルの転化率を1H-NMRを用いて決
定した。結果を表1に示す。また、ここで調製した組成
物を20℃で1カ月放置したところ、著しい増粘は見られ
なかった。
実施例13〜19 フェニルグリシジルエーテル1.0gに対して種々のジベ
ンジルスルホニウム塩を0.030g混合した。この混合物を
脱気、封管し、20℃で60分、光塊状重合を行い、転化率
1H-NMRより求めた。光源は400w高圧水銀灯を用い、理
工科学産業製のロータリー光科学反応装置を使用した。
重合温度は20℃(水冷下)とした。結果を表2に示す。
実施例20 1−フェニル−4−エチル−2,6,7−トリオキサビシ
クロ[2,2,2]オクタン 0.5gに対して、ジベンジル−
4−ヒドロキシフェニルスルホニウム ヘキサフルオロ
アンチモネートを0.045g混合し、脱気、封管した。この
混合物を、100℃で24時間、塊状重合させた。重合後、1
H-NMRスペクトルより、転化率100%を確認した。次に重
合体を塩化メチレン2mlで溶解し、ヘキサン100ml中に注
入した。ヘキサン不溶部を乾燥させ、0.36gのポリマー
を得た。
実施例21 3,9−ジベンジル−1,5,7,11−テトラオキサスピロ
[5,5]ウンデカン 0.5gに対して、ジベンジル−4−
ヒドロキシメチルスルホニウム ヘキサフルオロアンチ
モネートを3mol%(0.029g)混合し、脱気,封管した。
この混合物を100℃で2時間塊状重合させた。重合後、1
H-NMRスペクトルより転化率97%を確認した。次に、重
合物を塩化メチレン 2mlで溶解し、ヘキサン100ml中に
注入した。ついでヘキサン不溶部を乾燥させ、0.44gの
ポリマーを得た。
実施例22 精製したスチレン0.5gに対してジベンジル−4−ヒド
ロキシフェニルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモ
ネート 1mol%(0.026g)を混合し、脱気,封管した。
ついで、撹拌下、80℃で重合を行った。60分後、固化し
た反応液を四塩化炭素2mlで溶解し、この1H-NMRスペク
トルより転化率98%を確認した。
次にメタノール中にこれを注入し、重合を停止させ重
合体を析出させた。精製乾燥した重合体は白色結晶で収
率87%であった。
また、GPC(ポリスチレン換算)により▲▼=400
0,▲▼/▲▼=1.90であった。
実施例23〜29 実施例22に準じ種々のジベンジルスルホニウム塩を用
いてスチレンの重合を行った。結果を表3に示す。
実施例30 実施例22に準じ40℃で60分でスチレンの重合を行った
が、転化率は0%であった。
実施例31 精製したスチレン10gとジベンジル−4−ヒドロキシ
フェニルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート
0.50gをクロルベンゼン20mlで溶解させ、脱気、封管
し室温で1か月放置したが、スチレンの重合はおこらか
なった。
実施例32〜42 エピコート828(油化シェルエポキシ製ビスフェノー
ルA型エポキシ樹脂)100重量部と種々のジベンジルス
ルホニウム塩3重量部からなる配合物を調整し、各々約
100mgをとり、120℃に加熱した熱板上(日新化学株式会
社製ゲル化試験器 GT-D-JIS型)でゲル化時間を測定し
た。結果を表4に示す。
実施例43 実施例32〜42で調製した組成物を、20℃で1か月放置
したが、著しい増粘は見られなかった。
[発明の効果] 以上のとおり本発明に係る所定のジベンジルスルホニ
ウム塩は、カチオン重合性物質の重合触媒として有効で
あり、これらを含有する重合組成物は光、電子線などの
放射線の照射および/または加熱処理による重合方法で
重合、硬化することができる。またこの一液化した組成
物は混合後も安定であり、室温での貯蔵性に優れてい
る。よって所期の目的を達成できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のジベンジルスルホニウム塩によるフェ
ニルグリシジルエーテルの実施例1の加熱重合における
転化率を示すグラフであり、第2図は実施例2の光重合
における転化率を示すグラフである。なお、いずれのグ
ラフも縦軸は転化率である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08G 65/02 C08G 65/02 75/06 75/06 85/00 85/00

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カチオン重合性物質の一種または二種以上
    を100重量部に対して、一般式[I]で示されるジベン
    ジルスルホニウム塩を0.01〜20重量部含む重合性組成
    物。 R1:水素,アセチル基,メトキシカルボニル基,メチル
    基,エトキシカルボニル基,tert−ブトキシカルボニル
    基,ベンジルオキシカルボニル基,ベンゾイル基,フェ
    ノキシカルボニル基,p−メトキシベンジルオキシカルボ
    ニル基,9−フルオレニルメトキシカルボニル基のいずれ
    かである。 R2,R3:それぞれ独立して水素,ハロゲン,C1〜C4のアル
    キル基のいずれかである。 R4,R5:それぞれ独立して水素,メチル基,メトキシ基,
    ハロゲンのいずれかである。 X:SbF6,AsF6,PF6,BF4のいずれかである。
  2. 【請求項2】カチオン重合性物質が、エポキシ基および
    /またはカチオン重合性ビニル基を一種または二種以上
    有する化合物である請求項1に記載の重合性組成物。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の一般式[I]で示される
    ジベンジルスルホニウム塩の一種または二種以上からな
    るカチオン重合性物質の重合触媒。
  4. 【請求項4】カチオン重合性物質の一種または二種以上
    に請求項1に記載の一般式[I]で示されるジベンジル
    スルホニウム塩の一種または二種以上を触媒として加
    え、これを放射線および/または熱により重合を開始さ
    せることを特徴とするカチオン重合性物質の重合方法。
  5. 【請求項5】放射線が紫外線である請求項4に記載の重
    合方法。
  6. 【請求項6】重合を20℃以上の温度で行うことを特徴と
    する請求項4に記載の重合方法。
  7. 【請求項7】カチオン重合性物質100重量部に対して、
    請求項1に記載の一般式[I]で示されるジベンジルス
    ルホニウム塩を、0.01〜20重量部添加してなる請求項4
    に記載の重合方法。
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